イベント・セミナーの告知文を「誰でも簡単に」書けるテンプレ&例文を紹介
文章が苦手な人へ贈る「初心者のためのウェブ文章入門」の第6回目は、「セミナーやイベントの告知文」の書き方についてお伝えします。日々さまざまな告知文を目にしますが、意外と抜けている情報があったり、対象者が不明瞭だったりする案内文などを見かけることがあります。
本章では、事例をもとに告知文の「型」と文章を組み立てる方法を解説します。伝わりやすい告知文の書き方、ぜひマスターしてください。
セミナーやイベントの告知文を書くための6つのステップ
セミナーやイベントの告知文を書くためのステップは次の6つです。ここでは、「スマートフォンを使った撮影レッスン」を例に説明します。一緒に考えていきましょう。
(1) 対象者を明確にしよう
開催予定のセミナーが、どんな人に向けたものなのかを明確にしましょう。「スマートフォンを使った撮影レッスン」の例で言うと、「ある程度、撮影もやっていて使いこなしている人」なのか、「ほとんど撮影の技術がない初心者」なのか、つまり上級、中級、初級などのレベル分けをはっきりしておきます。
たくさんの人に来て欲しいという理由で「どんなレベルの人でもOK」にしてしまうと、発信する内容がぼやけてしまいますし、受講者の満足度も下がってしまいます。
ここでは、「ほとんど撮影の技術がない初心者」を対象者と設定して進めていきます。
【さらに細かく設定してもOK】
対象になる人の職業や現在の環境、課題などにフォーカスして、さらに細かく設定するケースもあります。
- 撮影は得意ではないが、商品写真を日々撮らなければいけないネットショップ担当者
- スタイリッシュな雑貨を個人で販売しているので、自分でオシャレな写真を撮りたい人
- ハンドメイド作品をアプリで売るので、欲しい!と言われる写真を撮りたい人
など、状況に応じて詳細設定をしてみてください。
箇条書きで、対象者の悩みや課題を書き出しておこう
対象者が明確になったら、悩みや課題などを書きだしておきましょう。告知文の中で使用します。
- ネットショップ用のきれいな写真が撮れなくて悩んでいる
- Instagramの写真が素人っぽくて残念な思いをしている
- 一眼レフはハードルが高いけれど、スマホでいい感じの写真が撮りたいと思っている
など
(2) セミナーの特徴を書き出してみよう
次に、セミナーの特徴を書き出してみましょう。
セミナーの特徴(例)
- スマートフォンで写真を撮るコツがわかる
- スマートフォンについているカメラの機能が使えるようになる
- 高価なカメラなどを買わなくても、オシャレな写真が撮れる
- 小物の並べ方など、スタイリングがわかる
- 光の使い方がわかる
- 初心者対象なので、わかりやすい内容になっている
- 使うのはスマートフォンのみ
など
(3)「こんな人におすすめ」を書き出してみよう
告知文の中に「こんな人におすすめ」という項目を入れます。もとになる内容を箇条書きにしておきましょう。(1) の内容と一部かぶりますが、(1) は「文章」の中に入れ込むものとしてピックアップしているのに対し、この項目では「こんな人におすすめ」と別建てで記載する内容をピックアップします。
こんな人におすすめ(例)
- スマートフォンで手軽にスタイリッシュな写真を撮りたい人
- Instagramにオシャレな写真をアップしたい人
- 雑貨ショップのオーナー
- カフェのオーナー
- 一眼レフの持ち歩きに疲れた人
など
(4) 講師のプロフィールを作っておこう
セミナーは、「何を教わるか」が重要なのはもちろんですが「誰から教わるか」も重要です。講師のプロフィール文も、参加動機に影響する項目ですので、作成しておきましょう。文字数の目安は150~200文字程度です。
プロフィール文に記載する内容
- 名前、出身地、(生まれた年)、活動エリア など
- 卒業校、職歴
- 現在の仕事、理念、仕事への想い
- 受賞歴、出版歴、メディア掲載歴 など
- ホームページやブログのアドレス
(5) セミナー概要(日時、場所など)を整理しよう
セミナーの告知文に必ず必要なのが、セミナーの「概要」情報です。日時や場所、定員、受講料など、閲覧者が必要としている情報を不足なく盛り込むようにしましょう。実際の告知ページ上では、表組みの形式で記載します。
具体的には、以下の内容の中で必要な項目を一覧にしておきましょう。
セミナー概要に記載する内容
日時 | セミナー開始時間の他、受付開始時間も |
---|---|
場所 | 会場名(正確に)、会場の住所(郵便番号も)や電話番号 など |
定員 | 受講人数の上限を記載 ※最少催行人数があれば記載 |
受講料 | 受講料を記載(税込み、税抜きも明記) |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード・現金などの決済方法に加え、前払いか当日払いかも明記 |
受講条件 | 受講に条件がある場合(00歳以上、女性のみ、xxの有資格者のみ など) |
対象者 | 受講の対象者に制限がある場合 |
持ち物 | 当日、受講生が持参するものを記載 |
服装 | 服装のルールなどがあれば記載 |
連絡先 | 事前、当日、事後の連絡先、担当者名 など |
主催者 | 主催者の情報を記載(共催、協力、後援なども) |
その他注意事項 | その他、注意事項などがあれば |
交通について
受講生が、会場までたどり着けるよう交通案内用の内容を作成しましょう。
例)
都営地下鉄 日本ノ橋駅5番出口徒歩3分
JR日本ノ橋駅 西口改札を出て横断歩道を渡ってすぐ
※駐車場はありません。
など。Googleマップと並列で掲載すると、よりわかりやすくなります。
【情報の抜けがないか、確認しよう】
セミナー概要は、告知文の中でも特に重要な情報になります。ここの情報が抜けていたりすると、事前の問い合わせが多くなることも。また、交通情報も、当日受講生を会場まで案内するための重要情報になりますので不足のないよう確認してください。
(6) 型にあてはめて組み立てよう
文章の「型」をもとに文章を組み立てていきましょう。セミナー告知文のページは、8つのパーツに分かれています。このうち、文章として考えるのは ②~⑦ の6項目です。(⑥ は表組みですが、ここでは文章の1つとしてとらえます)
1. イメージ写真 | 告知内容に関するイメージ写真を1枚掲載します。 |
---|---|
2. キャッチコピー | 短い言葉で特徴やメリットがわかる文を入れます。 |
3. セミナー説明文 | 5~10行程度でセミナーの説明文を記載します。 |
4. 講師プロフィール | 講師のプロフィールを入れます。 |
5. おすすめしたい人 | 箇条書きで「こんな人におすすめ」を記載します。 |
6. セミナー概要 | 日時、場所など、セミナーの概要を表組み形式で記載します。 |
7. 会場案内 | 会場への案内を記載します。 |
8. ボタン | 最後にお申込みページへのリンクボタンを配置します。 |
②~⑦ を以下のように表に書いてみましょう。
(例)
項目ごとに作成した文章を、以下のように形にしました。
自身の内容におきかえて、告知文を作成してみてくださいね。
「第6回 セミナーやイベントの告知文を書いてみよう」はいかがでしたか?「初心者のためのウェブ文章入門」シリーズはこれで完結です。「なかなか文章が書けない」「どう組み立ててよいかわからない」そんな時は、ぜひ1回目※「はじめてWEB」は
サービスを終了しましたから見直してみてくださいね。
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