衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

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トップページ以外のクリックマップを表示するには?

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トップページ以外のクリックマップを表示するには?

前回、デフォルトのトップページについてのページ解析の例を紹介した際に、「エクスプローラ」や「ナビゲーションサマリー」タブのレポートで別のページを選択しておけば、そのページに関するレポートを表示できるという話をした。この方法を使えば、トップページだけでなく各ページで確認できるので、やり方を説明しておこう。

たとえば[エクスプローラ]タブで表示されるレポートで、あるページを選択した後に[ページ解析]を選択すると、レポート上部はページが絞り込まれた状態(図8赤枠部分)になっているはずだ。ここから別のページを選択して「ページ解析」をすることができる。

図8青枠部分をクリックしてプルダウン表示をさせて、検索機能(図8緑枠部分)を利用することでお目当てのページを見つけ、選択しよう。

図8:ページ解析したいページの選択
図8:ページ解析したいページの選択

データ取得時と現在の画面が異なっている場合には注意が必要

このページ解析の機能は、先にも説明したように、レポートを見ている現在の画面のキャプチャーを取得して、そこにあるリンク先のURLとデータを照合するという仕組みである。たとえば1か月前にトップページにローテーションで配置しているサイト内キャンペーンのバナー広告などは、現在は存在していないので、クリックがあったとしても照合できないのでデータは表示されない。つまり該当ページの当時のイメージをそのまま反映してくれるものではなく、あくまでも現在の画面に対して、照合できたデータを載せているに過ぎないということだ。

よって最近リニューアルがあったような場合の過去データは多分使い物にならないだろうし、動的に広告や特集ページへの画像リンクをローテーションして、リンク先のURLが頻繁に変動するようなページでは、データの見方に注意を要することになる。決して、当時のリンクの位置関係が忠実に反映されているわけではないのだ

こういうケースの場合は、前半にも話が出たが、クリックイベントを取得するような方法で、掲載位置や飛び先がわかるような工夫をしておくという方法を取るのがよいだろう。いずれ「イベント」を解説する時に取り上げる。

単純なクリック状況以上のデータを表示するには?

これまで「クリックマップ」という言い方をしてきたが、ページ解析のレポートでは、実は単純なクリック状況だけでなく目標達成という軸で各リンクの評価をすることも可能だ。該当のプロファイルで「目標設定」や「eコマースの設定」などが行われていれば、「クリック数」以外に「トランザクション数」「収益」「目標値」「各目標の完了数」が選択できる(図9赤枠部分)ようになる。

図9:左側のプルダウン選択
図9:左側のプルダウン選択

クリックマップで表示された画面の左上にあるプルダウンメニューで、「各目標の完了数」や「トランザクション数」などを選択した場合は、目標達成あるいは購入した訪問に絞ったうえで、該当ページを通過した訪問の成果につながったリンクの箇所を示しているといえる。

図10は「目標の完了数」の1つである「問合せ(目標6の完了数)」を選択して表示した例、図11は「目標値」を選択して表示した例だ。

図10:1つの目標を選択した場合のツールチップの表示
図10:1つの目標を選択した場合のツールチップの表示
図10:1つの目標を選択した場合のツールチップの表示
図11:目標値を選択した場合のツールチップの表示

「トランザクション数」「収益」「目標値」「各目標の完了数」の4つについては、成果に結びついた条件下において、価値のあるリンクを相対的に評価することができるので、単純なクリックの状況と合わせて評価するのがよいだろう。具体的には、

  • クリックされているリンクだけど目標達成にはあまり影響がないリンク
  • 逆に、成果に結びついているが、全体で見るとあまりクリックされていないリンク

など各種パターンがあろう。それぞれのリンクには目的があるので、どちらのパターンが望ましいのかは個別に考察する必要がある。

スクロールダウンをかなりさせた場所でクリックされている箇所がある場合は、上から順番に読ませてから反応させるリンクなので良しとするのか、無駄なスクロールをさせなければいけないから良くないと判断するのか、ページや各リンクの特性に合わせて評価をしていただきたい。

筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。

筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール

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