Twitterの利用規約がわかりやすく工夫されていて好感だった件
今日は、ちょっと視点を変えて、Webサイトやサービスの「利用規約」の話題を。というのも、Twitterの利用規約が、“ふつうの人”にとってもわかりやすく意味を伝えるように工夫されていたのに気づいたからです。
“ふつうの人”向けに付けられているTwitter利用規約の「ヒント」
御社のWebサイトやサービスの利用規約には、どんなことがどんな風に書かれていますか? それは、ユーザー(つまりお客さん)にとって、わかりやすく役に立つものですか?
一般的に利用規約というものは、何かの問題が法廷に持ち込まれたときに主張の根拠となるもの(または法廷に行く前に解決するための手段)ですので、そこに書かれている内容や書き方は、法務部がチェックして問題ないとしたものでしょう。
おそらく、契約書のような堅い書き方になっていて、“ふつうの人”が読んでもよくわからないものになっているのではないでしょうか?
しかし、Twitterのサービス利用規約では、ちょっと工夫をすることで、そのわかりづらい文章を、わかりやすく変えています。
やっていることは、ポイントごとに、その文がユーザーにとってどんな意味があるのか、何に気をつければいいのかを、条文とは別に「ヒント」として表示しているだけです。
ヒント:Twitter上の発言は瞬時に世界中で閲覧可能となります。ツイート(発言)の責任はユーザーにあります!
ヒント:Twitterは、当社のプライバシーポリシーの定めによる場合を除き、個人を特定するような情報を第三者に開示することはありません。
でも、これだけで堅い文章が身近に感じられませんか?
ちなみに、Facebookの利用規約も、Twitterのような「ヒント」とは違いますが、文章自体がユーザーにとってわかりやすいものになっていて好感を持てました。たとえば次のようなものです。
コンテンツを削除した場合、コンピュータでごみ箱を空にするのと同じようなしくみで削除されます
情報をすべての人に公開するということは、Facebookの外の人を含む、あらゆる人がその情報にアクセスして使用でき、投稿した人の名前やプロフィール写真などと関連付けることが可能だということを意味します
良い利用規約の見せ方はカスタマー・エクスペリエンスを改善する
「良いWebサイト」として、数年前には「ユーザビリティが高い」、つまり、あることを成し遂げようとするあるユーザーにとって、その行為を成しやすいつくりになっていることが重要だとされていました。
もちろんそのことは今でも変わらないのですが、昨今ではさらにその考え方を拡張して、「カスタマー・エクスペリエンス」を向上させることの重要性について言われることが増えています。
これはつまり、企業と顧客の関係において、あらゆる側面で顧客が良い体験をするようにしておくことで、企業や商品やサービスに対する好感度を高めようというものです。
Twitterの利用規約で「ヒント」が書かれているのをみて最初に思ったのは、このカスタマー・エクスペリエンスでした。
つまり、顧客とTwitterの関係において必ず関係してくるけれども、エクスペリエンスという側面ではネガティブなものであるのが、利用規約。それを少しでも良い体験になるように改善しておくことで、Twitterに対するユーザーの好感度やロイヤルティが変わってくるのだろうな、と。
Twitterと顧客の関係を良くするというと、Twitterのページやそこで扱われている情報には意識がいきますが、利用規約にまでは気が回っていませんでした。
さて、御社サイトの利用規約は、そこを見るような「濃い」ユーザーに対して良いエクスペリエンスを提供できていますか?
まさか「サービスに対する不満を流布する行為」を禁止する規約にはなっていないとは思いますが、改善する余地があれば、ユーザーに合わせて工夫してみるといいかもしれませんね。
ソーシャルもやってます!