グーグル流「会議を意味あるものにする5つのルール」
今日は、Webとは直接は関係ありませんが、仕事の進め方に関する話題を。グーグルのビジネスオペレーション担当副社長のクリステン・ギル氏が書いた文章から、「意義ある会議」にするためのルールを紹介します。
会議(打ち合わせ)を意味あるものにするために
意志決定のための会議には、明確な意志決定者が参加すること。そうした者が参加できない場合、会議は行うべきではない。
意志決定のための会議は、10人以下の人数で行うこと。
意志決定のための会議では、すべての参加者がアイデアや意見を出すこと。意見のない者は参加するべきではないかもしれない。
会議に参加する者は、必ず時間どおりにその場にいること。
意志決定が必要な場合は、会議の開催を待ってはいけない。意志決定の前に会議が必要ならば、すぐにでも会議を開催する必要がある。
グーグルは2011年に、これまでにない大規模な人材採用を行うとともに、意志決定のスピードを速めるための業務を変えていったというクリステン氏は、「ベンチャー企業のスピードで大企業が仕事を進めるために大切なこと」を、「Think With Google」というグーグル運営サイトの「Think Quarterly」で記事としてまとめています。
上記の会議の進め方の記載は、そのなかでも冒頭に書かれていたものです。
「よくできた会議は意志決定や問題解決を促し情報を共有させるものだが、よろしくない会議はモチベーションを下げる時間の無駄である」としたクリステン氏は、意見を集めたうえで「会議(打ち合わせ)を効率的にするための提言」をまとめたのです。
どの項目も、当たり前といえば当たり前、ふつうのことですが、では普段からそうできているかというと、なかなかそうではないですよね。
ただし注意してほしいのは、これらは基本的に「何かを決定するための会議」に関するルールであること。会議や打ち合わせの目的には、決定以外にも、意見を集めること、報告すること、さらには、顔を合わせてコミュニケーションすることなど、さまざまあります。それぞれに意味があるかどうかや他の方法で代替するほうが効率的ではないかなど、意見は分かれると思いますが、異なる目的の行為に同じルールを適用しようとすると失敗するでしょうから、念のために(とはいえ、ほぼどんな会議でも適用できると思いますけどね)。
私ならば、この5つに
すべての会議の冒頭では、そこで必ず達成するべきゴールと、できれば達成したいゴール、そして会議のために使える時間を再確認する。
会議を終える際には、決定したこと、決定せずに別途検討すべきこと(だれがいつまでに検討してその結果をどうするのか)を参加者に共有する。
というものを入れて7つのルールにしたいところです。これも基本的すぎる項目ですが。
元記事には同様に仕事のスピードを上げるための方法として「おれが責任をとる」ルールも示しています。
これは、責任は1人の者がもつというものです。さまざまな責任者がいることから意志決定が遅くなることを避けられるようで、たとえばGoogle+では、1人の責任者の下、立ち上げから90日間で100以上の新機能を追加し、4000万ユーザーを獲得したとしています。
また、「OKR(Objectives and Key Results)」という、事業の目標設定とそれがどの程度うまくいっているのかを測る指標についても触れられています。
チームごとにリーダーがOKRを設定し、それを全社のだれでも見られる状態にしておくというのです。大きな目標とその指標を共有することで、縦割りの組織になっていくことを防ぐということです。
会議の進め方、少し変えるだけでWeb担当者としての仕事が良くなるのではないでしょうか。
- (元記事)Start-Up Speed(Think Quarterly by Google)
http://www.thinkwithgoogle.com/quarterly/speed/start-up-speed-kristen-gil.html
※この記事は、Googleの会議を変えたラリー・ペイジの4つの基本的考え方(とみー)を通じて知りました。とみーさんありがとうございます。
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