前回&今回のまとめ+アクセス解析的にチェックすべきポイント
前回&今回のまとめ+アクセス解析的にチェックすべきポイント
最後にアクセス解析的な視点で見るべきポイントをまとめておこう。
- トップページの利用状況
基本的にはトップページ右側の「検索NAVI」や「劇場を選ぶ」の機能、メインビジュアル下の「上映中作品」、「公開予定作品」、「映画ランキング」が主要なコンテンツへのリンクだと考えられるが、それより下部のコンテンツもあるので、クリックマップのようなツールを利用して、トップページのリンクの利用状況を把握しておく必要があるだろう。
アクセス解析を見てみて、ファーストビューには表示されない「スペシャル」「サービス」「ピックアップ」といったコンテンツのリンクのクリックがそれほど多くなければ、「上映中作品」「公開予定作品」「映画ランキング」という主要コンテンツへのリンクの充実などが必要になるだろう。
- トップページのナビゲーション
上映中作品のどれをクリックしても、結局「上映作品一覧」ページへ誘導する問題は、どう評価すべきだろうか。「上映作品一覧」ページに表示されている2つの画像リンクから、結局はそれぞれの作品へ行くだけなのであるとすれば、やはり一覧へ飛ばすのではなく、各作品の詳細ページへ直接リンクを張るべきだろう。念のためここはユーザーテストをしてみて、ユーザーが違和感を覚えるか否かをチェックするとよいのではないだろうか。
- 各作品ページの利用状況
ここは実際のユーザー行動から判断したいので、ユーザーテストが有効な気がする。ムービー枠内にある「上映スケジュール」へのページ内リンク、「フォトギャラリー」の画像のインターフェース、「上映スケジュール」の表示について、実際のユーザーの利用行動から、問題点を洗い出すことが重要だろう。今回私が問題視したことが、実際にサイト利用行動上での妨げになっているのか否かという点を確認したい。
- アンケート
アクセス状況のデータだけでは解明できないことの1つが、満足度だ。このサイトを利用して一番不満に感じたのは、「3日間分しか予約できない」という点で、これは相当問題なのではないかと感じた。実際このあたりはユーザーからのフィードバックはどうなのだろう? 単純にアンケートなどで意見を聞くという方法が手っとり早そうだ。
- ファイル名のありなし
それほど問題になる点ではないと思うが、トップページやディレクトリのトップページでは、「/」どまりと「/index.html」の両方のアクセスが併存しているようだ。アクセス解析ツールはGoogle アナリティクスが実装されているようだが、どちらのアクセスも同一視するような設定になっているかといった設定上の問題も気になった部分だ。
- 集客面の分析
Googleなどで作品名で検索しても、「TOHOシネマズ」の作品ページは上位に顔を出さないようなので、検索エンジンからの集客は苦戦しているのではないだろうか。筆者はSEOの専門家ではないが、検索エンジンでの表示順位の現状調査をした上で、改善の余地があるのであれば、サイト内のリンク構造やURL構造などの見直しなどが必要かもしれない。どういったサイトからの流入が多いのか、検索キーワードからの流入はどうなのかといった点を確認してみたい。さらに言えば、ペイするかどうかは分からないが、作品名での検索連動型広告の余地があるのかどうかも気になるポイントだ。
- コンバージョン分析
おそらくこのサイトの目標は、オンラインによるチケット販売だと思うので、チケット購入した人あるいは訪問の特性から、購入動線をよりスムーズにしてあげるような余地があるかどうか、アクセス解析データから仮説を立ててみることができないか検討してみたい。
さて、この連載では、
- Webサイトのオーナーか管理者の方からの「かってに解析」してほしいリクエスト
- 「かってに解析」されたサイト運営者・管理者の方からの異論や反論
などを随時募集している。希望者は、(web-tan@impressrd.jp)までお寄せいただきたい。
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