間接効果測定から見えてくるCPA至上主義の落とし穴
間接効果測定から見えてくるCPA至上主義の落とし穴
広告効果測定ツールが、Google Analyticsなどの一般的なアクセス解析ツールと違う点は、広告の「間接効果」を測定できること。コンバージョン直近の情報だけでなく、総合的に何に起因してコンバージョンしたかに着目する分析は「アトリビューション分析」とも呼ばれ、昨今のマーケでは注目されているテーマだ。
たとえば、リスティング広告をクリックしてコンバージョンに至ったユーザーでも、実はその3か月前にバナー広告をクリックして商品情報を見ていて、その後アフィリエイトのページを見て興味をもちサイトを訪れていたかもしれない。または、ある広告から特定の解説ページを見た人は、その後、指名買いの検索を行う率が高いかもしれない。
そうした「訪問者が過去に接触した広告の履歴」を調べ、たとえばバナー広告やアフィリエイトが最終的なコンバージョンを「アシスト」していたことなどを分析できるのが、間接効果測定だ。
「ウェブアンテナが間接効果測定に力を入れている理由は、企業としてのマーケティング施策全体を最適化することが目的だからです。広告1つひとつの効果を測定するのではなく、マーケ全体を把握できるようにしているのです
」(遠藤氏)
もちろん間接効果測定と言っても、コンバージョンへの影響を100%分析できるわけではない。しかし、マーケ担当者は何らかの「仮説」を立てて施策を行っているのだから、その仮説を検証するためのデータが得られることの価値は非常に大きい。帰納法的なアプローチであっても、マーケ施策全体としての効果をアップするプランの裏付けを得られるのだから。
CPA(顧客1人あたり獲得に要した平均コスト)を単純に見ると、「刈り取り」に近いアフィリエイトやリスティング広告は、非常に効率が良い。だからといって、CPA至上主義で「効率の良い刈り取り」だけに集中してしまうと、ユーザーのパイを増やさずに刈り取り続ける、「焼き畑農業」的なマーケティングに陥ってしまう。
「笑い話ですが、CPAだけを見て広告費を最適化していったら、最後には自社ブランド名の検索キーワードに対するリスティング広告だけしか残らなくなってしまいます。確かにCPAは最高に良くなりますが、そのブランド名はどうやって認知してもらったのでしょうか?
」(遠藤氏)
データだけを見る上司から「バナー広告は効果がないから止めてしまえ」と言われても、「バナー広告は初期認知の獲得に効いている」という仮説をあなたがもっているのならば、間接効果測定のデータでその仮説を裏付け、上司を説得できるだろう。
「CPA至上主義の個別最適化をして目の前のお客さんを効率良く刈り取りたいだけなら、ウェブアンテナは不要です。でも、マーケティング全体を最適化してビジネスを広げていきたいのでしたら、ウェブアンテナはそれを強力にサポートします
」(遠藤氏)
SEOもTwitterもお気に入りも、すべての入り口からの間接効果を測定
さらにウェブアンテナでは、2011年2月26日から「全ての流入計測」機能が追加され、広告や検索エンジンからだけでなく、Twitterなどのソーシャルメディアやブログ、リリース配信、クチコミなどからの誘導を測定できるようになる予定だ。
「全ての流入計測というと、アクセス解析ツールならばふつうに分析できると思われるかもしれません。でも、ほとんどのアクセス解析ツールでは、セッションを超えた分析はできないんですよ。つまり、間接効果測定ができない。
もちろん、高機能アクセス解析ツールでは、エキスパートの人が30分かけてがんばってカスタマイズすれば同じことができますが、ウェブアンテナならば、あらゆる流入元からの広告効果・間接効果を、だれでも3分で分析できます。この機能は、広告効果測定ツール市場ではウェブアンテナが初めて実現したものです
」(遠藤氏)
「全ての流入計測」といっても、ウェブアンテナが測定できるのは、当然ネット上のマーケティング施策のみだ。しかし、うまく使えばオフライン広告の効果も把握できる。
と言っても、テレビCMの効果をウェブアンテナで直接測定できるわけではない。マーケ担当者は、「テレビCMを見た人は、直後にこういう検索をしたり、Twitterでクチコミを流したりするだろう」といった仮説を持っているはずだ。その仮説を「全ての流入計測」で検証すればいいのだ。
解約率0%は、使いやすさと実力の証
ウェブアンテナは、マーケティング活動における「入り口(流入経路)」と「出口(成果)」を分析することに特化し、企業のマーケティング活動を最適化するためのツールで、ITに詳しくないマーケ担当者でもかんたんに使えるように作られている。
その強みがもっとも現れているのが、大手企業を中心に200社以上が導入しているのにもかかわらず、導入企業のサービス解約率が0%であること、つまりすべての顧客が一度使ったら手放さずに使い続けていることだろう(2011年2月時点)。
「代理店がキャンペーン用にスポット導入した場合を除けば、つまり広告主側が中心になって導入されたところでは、今のところ解約されたお客さまは1社もありません。マーケ担当者の業務負担が確実に軽減できている証拠だと思っていて、私たちも大きな自信になっています
」(遠藤氏)
Excelまみれだった広告主のマーケ担当者の業務を楽にして、入り口と出口をしっかりと押さえて全体最適化を助けてくれるウェブアンテナだが、ちなみに、ウェブアンテナ自体の説明サイトも、非常にわかりやすくできている。ユーザビリティに強いビービットらしく、見ていて「これはどうなんだろう」と気になる点に対する答がことごとく用意されていて、Web担当者としては非常に参考になる。わかりやすいサイトを作りたいWeb担当者は、一度は見ておくべきだろう。
サービス名: WebAntenna(ウェブアンテナ)
提供企業名: 株式会社ビービット
サービス提供形式: SaaS/ASP型
価格: 月額3万円~
※広告クリック回数に応じた従量課金、追加サービスの利用は月額固定費導入実績: 大手企業を中心に200社以上あり
※ウェブアンテナサイトの「導入の実績」ページを参照
サービスの詳細情報 → http://www.bebit.co.jp/webantenna/
ウェブアンテナに関して大きな特徴をお伝えしてきたが、それ以外にも「なかなかスゴい」と感じた点を、最後にいくつかお伝えしておこう。
ほかにもここがスゴいウェブアンテナ
間接効果分析マクロでの詳細分析がスゴい
使いやすい管理画面でExcelの作業に追われているマーケ担当者を救うのはウェブアンテナの特徴。とはいえ、実はウェブアンテナにはデータをインポートすると詳細に分析してくれるExcelマクロも用意されている。
これは「ユーザー行動分析ツール(β版)」と呼ばれるExcelワークブックで、ウェブアンテナからダウンロードしたコンバージョンレポートを取り込むと、間接効果(アトリビューション)に関する分析を行い、レポートを表示してくれるものだ。
最初のコンバージョンまでのリードタイム分析、「初回」「中間」「直前」「最終」接触分析、リピートコンバージョン分布分析、他の広告との重複率分析、クリエイティブごとの成果分析など、なかなか濃い分析が用意されている。
ほかにもウェブアンテナではコンバージョンレポートをExcelに取り込んで分析できる機能もあり、毎日のチェックはブラウザの管理画面からラクに行い、詳細に解析したいときにはExcelでという使い分けになっている。
広告枠はビービットがマスター管理、自分で追加する必要なし
各種媒体の広告枠は、ビービットでマスター管理しており、常にアップデートされるのも、地味ながら広告主のマーケ担当者にはありがたい機能だ。
つまり、「Web担当者Forumバナー広告スクエア」や「Web担当者Forumテキスト広告」などの、「どこに掲出した広告か」の情報を、広告主や代理店が都度設定する必要はない。そのため、代理店がそれぞれ勝手に広告枠名を作って混乱するということもなくなる。
使いやすいインターフェイスで、ITが苦手な人でも平気
前述のように、ウェブアンテナの管理画面は非常にわかりやすく作られており、大量のデータに圧倒されて見る気がなくなるということはない。
言葉で表現してもわかりづらいので、管理画面のデモを見ていただくのが一番だろう。以下に、ウェブアンテナのサイトに掲載されている管理画面のデモを埋め込んであるので、クリックして動画で見ていただきたい。
ウェブアンテナのサイトで見る場合はこちらから。
いかがだろうか。もしあなたがいまExcelワークに追われているのならば、または、広告効果測定を通じてユーザーへの新たなアプローチを進めたいのならば、ウェブアンテナはその強力な助けとなってくれるだろう。
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