マーケティング責任者向けグローバルSNS/統合管理サービスをブルーフリーウェイが本格始動

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ワンストップでグローバルなオンラインマーケティングサービスを手がける豪BlueFreeway(ブルーフリーウェイ)が2007年11月、日本法人を設立、同月28日にはマーケティング担当者向けのSNS「blu.」の正式版を開始した。

そこで編集部では、ブルーフリーウェイのCEO、リチャード・ウェブ(Richard Webb)氏と、日本法人社長の増田勇氏にインタビューを行った。

※このインタビューは2008年1月7日に実施された。リチャード氏はインタビュー後の1月30日にブルーフリーウェイを退職し、現在は会長のグレッグ・ダニエル氏が同社を率いている。
ブルーフリーウェイ日本法人社長 増田 勇氏。
ブルーフリーウェイ日本法人 社長 増田 勇氏

―まず、ブルーフリーウェイの設立に至った経緯をお教えください。

ウェブ氏 18か月前にビジネスのアイデアを練り始め、2006年10月にブルーフリーウェイを設立しました。

わたしはもともとレッド・シェリフという会社をCEOとして経営していました。レッドシェリフは、メディアやアクセス解析の視聴率調査などのサービスを提供する会社でしたが、その後ニールセン//ネットレイティングスに買収され、わたしも同社に移しました。

しばらくして同社を離れ、その後1年ほどは、ネットビジネスと関係ない分野で、ファクトリーオートメーションのソフトを製造する会社のCEOをやっていました。

その会社では、マーケティング活動の中心となる媒体は業界紙で、印刷物でした。市場規模も予算もしっかりとあり、マーケティングはブランド認知の確立と営業の見込み客獲得を目的としていました。

ブルーフリーウェイCEOのリチャード・ウェブ氏。
ブルーフリーウェイCEOのリチャード・ウェブ氏

しかしわたしは、同じ予算があるならオフラインよりオンラインのメディアに投資したほうが効果があると思っていました。オンラインでのマーケティング活動には、ウェブサイトの設計からデザイン、レンタルサーバー、メールマガジンのキャンペーン、モバイルのキャンペーンやSEOなど、さまざまな要素が関係してきます。そこで、インターネット周りのすべてのサービスをさまざまな国の言語に対応した形で1社でまとめて提供してくれる会社があったらどんなにいいだろうかと思いました。しかし、そういった会社は見つからず、結局、各サービスを提供する会社を合計10社使うことになりました。

ところが、さまざまな会社を使っていると、思ったように物事が進まない状況になってしまったのです。というのも、10社それぞれが、700万ドルの予算からできるだけ多くを自社で獲得しようとやっきになってしまっていたのです。その調整に時間を費やしてしまい、当初の目的であったブランド認知の向上や見込み客獲得は、なかなか達成できませんでした。

13か月後にこの会社を売却してフリーになり、こういった経験を背景に、ブルーフリーウェイを立ち上げたのです。

なぜ世界中のCMOが
オンラインマーケティングに消極的だったのか

―ブルーフリーウェイは、どのような方向を目指して設立されたのでしょうか?

ウェブ氏 先ほどお話ししたような経験から、ブルーフリーウェイを立ち上げる前に、まず行ったことがあります。ロンドン、ニューヨーク、東京、シドニーなど世界中のCMO(最高マーケティング責任者)に「オンラインメディアが影響力を強くしているにもかかわらず、オンラインマーケティングに積極的でないのはなぜか?」と質問しました。消費者のメディア接触時間の30%~35%がオンラインのインタラクティブ(双方向)メディアに費やされているのに、企業がオンライン広告に割く予算は全体の約10%に過ぎない理由を聞いたのです。

CMOたちからは、ベンダーがサービスごとに分かれているということ、グローバルに事業展開する際のニーズに合ったサービスがないなどの理由から、「オンラインマーケティングはあまりにも複雑だから」という答えが返ってきました。また、彼らはオンラインメディアはまだ歴史が浅いと感じていました。つまり、すでにあるメディアにフォーカスしていたほうがずっと楽だったということです。リスクを冒してまでオンラインメディアを開拓して、もし失敗して自分のキャリアに傷がつくのは避けたいというわけです。

ではどういったものがあればオンラインの広告展開がしやすくなるのでしょうか? それには3つほど条件があると思います。

1つ目はシングルデスクトップです。これは、1つのデスクトップへのログインですべてのサービスを管理できるということです。

2つ目はグローバルな対応です。全世界どの国におけるマーケティング活動でも、1社で対応できるということですね。

3つ目はシングルコンタクト、つまり1つの窓口です。もしEメールキャンペーンやモバイルキャンペーンがうまくいかなかったとき、では次にどの施策を進めるかを検討するのに、60ものサポート窓口の電話番号の中から自分の相談したい内容に合う番号を探したいとは思いませんよね。サービスごとに担当者が違うよりも、1人に「次はどうすればいいだろうか」と包括的に相談できるほうが効率的です。

そういったCMOのニーズに応えるためには、さまざまなサービスをグローバルで提供する必要があります。そのためには自社ですべて開発して体制をいちから整えていくやり方と、既存のサービスを統合していくやり方の2つがあります。わたしたちが選んだのは、後者の手法、つまり個々のサービスを提供している既存の会社を買収するか株式を取得するかしてソリューションを入手していくほうを選びました。

設立2か月で上場、25社を買収して「blu.」を構築

ウェブ氏 そして2006年10月に会社を設立して、同年12月にはオーストラリア証券取引所に株式公開しました。このときに25社の企業を買収してサービスをそろえ、デスクトッププラットフォームの「blu.(ブルー)」を構築しました。さらに、世界中に25のオフィスを設立しました。

革新的なのは、マーケティングエグゼクティブのための、シングルログインのデスクトップサービスを提供できる点です。財務担当者にはSAP R/3などのERPパッケージがあり、営業担当者にはSalesforceなどのCRMツールがあり、それぞれの担当者の行う業務を統合的に管理できますよね。ブルーフリーウェイの「blu.」は、それらと同じような形でマーケティング担当者が使えるサービスなのです。

blu.は、1つの管理画面で、検索マーケティング、リサーチ、モバイルマーケティング、Eメールマーケティング、アクセス解析、イベント、レンタルサーバー、アフィリエイト、ウェブCMS、ウェブサイト制作など、さまざまなサービス/施策を管理でき、それぞれのキャンペーンの費用対効果を知ることができます。また、最大の利点としては、どれかの施策がうまくいかなかった場合でも、次にどの施策ができるかを1人の決まった営業担当に相談できることです。あるキャンペーンがうまくいかなかったら、それぞれのベンダーから話を聞いて、どのキャンペーンがいいのかを自分だけで判断する必要はないのです。

全世界のマーケティング担当者のためのシングルデスクトップ/SNS「blu.」

ウェブ氏 では、実際にblu.にログインしてみましょう。

blu.
blu.の画面(図はクリックで拡大)

ログインして最初に出てくるがダッシュボードです。各ブロックはドラッグ&ドロップで自由に配置をカスタマイズできます。画面の下方にはニュースが載っています。マーケティング関連の雑誌から最近のニュースを掲載しており、クリックすればダウンロードもできます。

他には、マーケティングキャンペーンの事例紹介や、キャンペーンのソリューションや結果などの情報も見ることができます。また、今後6か月の間に行われる世界中のデジタルマーケティング関連のイベントカレンダーや、最近のリサーチデータやブロガーの発言なども見ることができます。

blu.はSNSなので、自分のプロフィールを登録して、同じくblu.に登録している知り合いを「blu.コネクション」として友人登録できます。世界中のマーケティング担当者が自分の自慢の結果をここにアップして、お互いに情報交換できるのです。

これらの情報やSNS機能はすべて無料で、世界各国の言語に翻訳されています。日本語も現在作成中です。

マーケティング施策のサービスは有料ですが、同じblu.からアクセスできます。新ブランドの立ち上げ、ウェブサイトの制作、広告キャンペーン、モバイルキャンペーン、メールキャンペーンなどのプロジェクトをここから管理できますし、キャンペーンの戦略策定のためのツールや、広告やウェブサイトのテストサーバーもあります。アクセス解析や行動ターゲティングの解析などもここから行えます。

現在提供しているのは4つのサービスですが、2008年6月には7つのサービスを追加し、合計11のサービスが提供される予定です。

―有料サービスの内容は具体的には?

ウェブ氏 現在提供しているのは、「Eメールマーケティング」「キャンペーン管理」「アクセス解析」「行動ターゲティング」の4つです。

今後提供予定のサービスには、「BI(データマイニング)」「アフィリエイトマーケティング」「レンタルサーバー」「CMS」「モバイルキャンペーン」などがあります。

まずはマーケティング関連の情報を交換する場のSNSとして無料でblu.を使っていただき、各種のサービスに興味をもったらブルーフリーウェイの営業に連絡してもらえれば、同じblu.の環境からそのツールやサービスを利用できるようになり、サポートやトレーニングも受けられるという流れです。すべてユーザー登録のデータベースも1つなのでシングルログインで利用でき、blu.から同様にアクセスできます。

もちろんサービスはグローバルに提供されています。現在、アフリカ大陸を除くすべてのエリアに合計25のオフィスがあります。オーストラリア(シドニー、メルボルン、ブリスベーン、パース)、米国(ニューヨーク、ロサンジェルス)、チリ、インド、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、タイ、香港、シンガポール、もちろん東京にもあります。

ちなみに、現在ある4つのサービスの、どれか1つだけを利用しているクライアントは全部で750社です。これらの会社は、今まで(買収前の)1つのサービスだけにログインしていましたが、2008年1月からはblu.にログインしてサービスを使うようになります。そうなると、他の3つのサービスも知って興味をもつでしょうから、サービス契約は合計900ほどになると予想しています。

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