ここに注目! Web 2.0ケーススタディ

Web 2.0ケーススタディ/Flickr

Flickr(フリッカー)

タギング(タグ付け)を広めたWeb 2.0の代表的サイト

URL: http://flickr.com/
提供元:米Yahoo!
Web2.0度:★★★★★

林 信行
ITジャーナリスト

サービスの概要/特徴

  • 写真共有サービス
  • オライリーがWeb 2.0的サービスの典型例として紹介
  • 1日のべ100億ユーザーがアクセス(Alexa社調べ)
  • 1ユーザーアあたりの閲覧ページ:約10ページ(Alexa社調べ)
  • Alexa社グローバルサイトランキングで46位(2006/07/05現在)
図1 Flickrは無料の写真共有サイト。年間24.95ドルの有料会員になると、毎月2GBまでの写真を投稿できる。世界中の人がアート作品からその日の日記的なものまでさまざまな写真を投稿している。

写真共有サイトのFlickrは、Web 2.0を定義したティム・オライリー氏の論文にも登場するWeb 2.0の代表的なサービスの1つだ。

ユーザー自身が情報の貢献者である投稿型サイトであることはもちろんだが、メニューや写真表示の切り替えなどにAjaxを活用していたり、写真の新規投稿がRSSで通知されるようになっていたり、サービスのAPIが公開されていたりと、Web 2.0的な要素がそこかしこに見られる。前ページで紹介したYouTubeも、このFlickrをかなり参考にしている。

選んだ写真の下にコメントの書き込み欄があったり、右側に同じユーザーの投稿作品へのリンクがあったり、右型に検索ウィンドウがあったりといった基本レイアウトも似ていれば、写真を表示回数が多い順、話題になっている順などで並べ替えて表示できることも、写真をブログなどで引用(表示)する機能が用意されているあたりも同じだ。Flickrは、この手のサービスの原形を作ったと言えよう。

そんなFlickrだが、最大の功績はなんといっても「フォークソノミー」、つまり情報のタグ付けを一気に広めたことだろう。

Flickr以前にも、コンテンツにタグを付けて整理するというアイデアはあった。しかし、タグはコンテンツの提供者が用意すべき、という考え方が一般的だった。また、タグの種類や表記方法、似た内容のタグの重複についての議論が絶えず、滅多なことでは付けられないという雰囲気すらあった。これに対してFlickrでは、写真を投稿した本人はもちろんのこと、それを見た人達も自由にタグを付けられるようにした(図2)。見応えのある写真を撮る人が必ずしもタグ付けの名人であるとは限らないが、その写真を見る何十人という人の中には、この写真を再び見つけやすいように、うまいタグを付けてくれる人がいるかもしれない。こうして多くの写真に分類用のタグが付き、Flickrそのものの検索性が高まってきた。

図2 コンテンツ(写真)の下にはコメント、右側にはタグが表示される。どちらも投稿者自身はもちろん、それ以外の人も書き込める。

たとえばパリに旅行に行く前に「paris」というタグで検索をして、パリの面白い場所を調べておくといった使い方もできる。旅行中に撮った写真に「paris」というタグを付けて投稿しておけば、友人の家のパソコンでも、自分が撮ったパリの写真を絞り込み表示させて、スライドショーとして再生できる(このように情報の効果的な活用法を用意している点もFlickrのうまいところだ)。

フォークソノミーが広がったことで、Flickrのメディアとしての可能性は広がった。ニューヨークでの停電や、ロンドンバスでのテロ事件のときには、現地の人々が、携帯電話からリアルタイムに写真を投稿した。Flickrはニュースメディアとしての役割も担うようになったのだ。

運営社がAPIを公開したことで、活用はさらに広まっている。一時、街で見かけたアルファベットの写真に「letter a」などのタグを付けて投稿するのが流行ったが、それからしばらくすると「Spell with Flickr」というウェブサイトが登場した(図3)。アルファベットで任意の単語を打ち込むと、それをFlickrに登録された写真で表示してくれるというサービスだ。

図3 Spell with Flickrを使うと、任意の単語がFlickrからランダム選択した文字写真で表示される。
http://metaatem.net/words/

こうしたおもしろいサイトが登場すると、それがまたFlickrにとっての新たな話題となりさらに登録ユーザーが増える。

永遠のベータ版として進化を続けるFlickrは、Web 2.0の可能性をさらにその先へと推し進めることにも貢献している(実はこの前、Flickrはベータ版からガンマ版にバージョンアップ?した。この辺のノリのよさもWeb 2.0的か)。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウ vol.1』掲載の記事です。

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