
テレビCM制作の制作費用はいくらかかるのか、気になる方も多いでしょう。
本記事ではテレビCM動画の制作工程や費用の内訳、相場をご説明し、費用を抑えて制作する方法もご紹介します。動画制作は制作種類や工程ごとに相場が異なります。
種類別のテレビCM制作費用や具体的な工程、制作費用を抑える方法をぜひチェックしてください。
テレビCMの放送には、制作費と放映料の2つのコストがかかっています。
制作費とは放映するテレビCM自体を制作する費用のことです。テレビCMを1本制作するにあたり、企画から撮影、編集とさまざまな工程があります。
各工程で人件費や機材費、タレントを起用する場合には出演料が発生します。制作するテレビCMのクオリティや人的リソース、タレントの知名度や撮影場所・方法など、あらゆる要素によって制作費は変動します。
制作費の予算を検討するにあたり、まずはCMに求めるクオリティなどを考えることが必要です。
テレビCM1本を制作するためにかかる費用相場は、およそ100〜5,000万円です。
製作費の相場にこれだけ差が出るのは、企業によってテレビCMに求めるクオリティが異なるためです。下記にクオリティごとの費用感を記載しています。
| クオリティの高いテレビCM制作費用 | 3,000~5,000万円 |
| 一般的なテレビCM制作費用 | 100~500万円 |
| アニメーションCM制作費用 | 50~300万円 |
ここから、上記それぞれのクオリティごとのCM制作の費用相場について詳しくみていきます。
大手飲料メーカーや食品メーカー・製薬会社・自動車メーカーなど、テレビでよく見かけるCMの多くは、クオリティの高いCMに分類されます。
このようなCMは「話題の俳優を起用する」「CMのためだけにBGMを制作する」「大がかりな撮影セット」や「撮影場所を用意する」など、リソース・コストをかけてCMを制作しています。
クオリティの高いテレビCMの制作費用は「高い」と感じる方が多いかもしれませんが、大きなインパクトが見込まれ、費用感に見合う効果を期待できます。
話題の俳優は起用せず、撮影場所や機材などにもこだわらない一般的なテレビCMの制作費用相場は、100〜500万円ほどです。
クオリティの高いCMに比べると費用相場が10分の1となるため、驚く方も多いかもしれませんが、CM制作費にそれほど予算をかけない大手企業も多くあります。
100万円台の一般的なテレビCMでも、シナリオや演出などを工夫することで大きな効果を出す可能性は十分にあります。
俳優やタレントなど、人物を起用せずに制作するアニメーションCMは、50〜300万円とコスパ良く制作できます。
撮影する時間やコスト、リソースがかからないため、内容によっては100万円以下での制作が可能です。
近年はIT技術などの進歩により以前よりも簡単にアニメーションが制作でき、かつアニメーションのクオリティも向上しています。オリジナルアニメーションを制作する企業もあれば、人気アニメ・キャラクターなどのライセンスを取得してCMを制作するなど、パターンもさまざまです。
アニメやキャラクターを起用することで、俳優を起用するレベルでの認知度アップの効果も期待できるでしょう。しかし、競合がすでにキャラクターのライセンスを取得している場合は、起用できない可能性が高いため、注意が必要です。
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テレビCMの動画制作・映像制作
テレビCM制作は、企画から編集とさまざまな工程を経て完成します。
各工程でそれぞれに製作費が発生するため、CM全体ではなく、工程ごとに費用を確認することがポイントになります。
下記は、テレビCM制作の工程の内訳と各工程における制作費相場です。
| 工程 | 内容 | 費用相場 |
| 企画構成 | 動画制作の目的やコンセプト、撮影の流れなどの確認・打ち合わせ | 3~35万円 |
| ディレクション | CM制作に必要なスタッフ、撮影場所やスケジュールなどの確保・調整 | 5~25万円 |
| コンテ(台本)作成 | CMのシナリオ作成 | 5~10万円 |
| 撮影 | CMの撮影・機材代 | 5~80万円 |
| 編集 | 撮影した動画の加工、長さ調整 | 3~40万円 |
| MA編集 | ナレーションや効果音、BGMなどの音を付ける | 3~10万円 |
CM制作は工程数が多く、制作会社によって工程ごとの費用相場も異なるため、全体の制作費用を予測しにくいといえます。
上記は一般的な費用相場であり、制作会社によって安いケースもあれば、高いケースもあります。
ここでは、テレビCM制作の内訳を詳しく紹介します。各工程でどのような作業やリソースが必要なのかを踏まえて制作費の相場を押さえてみてください。
テレビCMの制作は、企画構成を練らないことには始まりません。
まずはテレビCMを制作する企業と打ち合わせを行い、どのような目的でどのようなコンセプトのCMを制作するかを決めます。
CMプランナーやクリエイティブディレクター・コピーライターなど多くの人が企画に携わり、企画コンテや絵コンテの提出・修正を繰り返して制作するCMの大枠をすり合わせます。そして、CMの方向性や内容が決まれば「誰を起用するか」「どこで撮影するか」「どのように撮影するか」など具体的な内容を詰めていきます。
企画構成はCMの長さやクオリティによって、かかる工数も変動します。制作会社によっては、企画構成にスケジュール調整や進捗管理などのディレクション費用が含まれるケースもあるため確認が必要です。
企画構成は、費用対効果の高いテレビCMを制作するために、最も重要な工程と言えます。そのため、企画構成にかかる費用はしっかりと確保しましょう。
動画撮影や編集などの各工程に必要なスタッフの招集や俳優・カメラマンなどのスケジュール調整・撮影場所の確保など、CM制作全体にかかるスケジュールなど調整をする工程がディレクションです。
当日の撮影をスムーズに行うために、ロケーション・ハンティングを行うケースもあります。
ディレクションは、スムーズに動画撮影を進めるために欠かせない重要な工程です。
CMを制作する企業や代理店にあたる制作会社、俳優やタレントを起用する場合は所属事務所など、各所が連携を取りながら進める必要があります。
CMの台本は絵コンテと呼ばれる、制作会社が作成した絵つきの台本を元に撮影を進めます。
どのような内容のCMをどのような流れ、ビジュアルで撮影していくかを決めていく工程であり、制作会社から提出してもらった絵コンテ案を元に動画の内容をブラッシュアップしていきます。
制作会社によっては絵コンテではなく、簡単にイメージを撮影したビデオコンテを用意するケースもあります。
絵コンテの決定はCM内容の決定でもあるため、制作会社と協力してしっかりと内容を作り込むことが重要です。一度決まった部分を後から修正することは難しいため、社内で話し合いながら慎重に内容を決定していく必要があります。
絵コンテの内容が確定すると、撮影に進みます。撮影は主に「スタジオ撮影」「ロケーション撮影」「ロケセット撮影」の3つの方法で行われます。
費用は撮影場所や撮影方法、使う機材やスタッフの人数によって5〜80万円と費用相場は幅広いです。海外で撮影すればそれだけ交通費がかかり、高価な機材を使用すればそれだけ費用も高くなります。
スタジオ撮影は屋内で行われ、静止画のような小規模な撮影であれば小さなスタジオで撮影をします。一方、大がかりなセットが必要な撮影であれば、映画撮影で使われる規模のスタジオを抑えることもあります。
ロケーション撮影は屋外で撮影するため、国内から海外まであらゆる場所で撮影を行います。撮影場所によってスタッフの数や機材、交通費などかかってくる予算がかなり変動します。なお、ロケーション撮影は天候によってスケジュールが左右されるため注意が必要です。
撮影後は、CMとして放映できるように動画を編集していきます。編集の費用相場は、編集する動画の長さや加工の難易度によって変動する点が特徴です。
オフライン編集とよばれる「仮編集」により、撮影した映像をつなぐ作業から始めます。仮編集はCMの大枠の流れを確認するための作業であり、気になる点や修正したい点はこの段階で対応します。
オフライン編集で大枠に問題がなければ、オンライン編集とよばれる「本編集」に移ります。
実際にCMとして流れるテロップや内容・デザインを決定するのも作業の1つです。オンライン編集は実際にCMとして流れる映像を完成させる段階であるため、大きな内容変更や修正ができなくなるため気になる点は事前に相談するようにしましょう。
MAとは「Multi Audio」の略であり、MA編集とは編集した映像にBGMや効果音、ナレーションをつけたり、音質やバランスなどを調整するサウンドの編集のことです。
費用相場は3〜10万円ほどですが、利用する音源によっては著作権料などが発生するケースもあります。そのため、MA編集の費用は利用する音源の著作権料についてもあらかじめ確認して制作依頼をすることが重要です。
MA編集まで工程が終了すれば、納品です。デザインや内容・サウンドなどすべてを確認します。

テレビCM制作費とあわせて、忘れてはならないのが放映料です。放映料とは、テレビCMを放送するためにかかる費用のことです。テレビCMは主に「スポットCM」と「タイムCM」の2種類の放映方法があります。スポットCMとタイムCMの放映料の相場は、下記のとおりです。
| スポットCM | 放送局や視聴率に応じて変動 |
| タイムCM | 50~数千万円/1ヶ月 |
タイムCMは番組のスポンサー企業が長期的に放映するCMであり、スポットCMはCMを流す期間と時間帯だけを決めてランダムに放映されるCMです。
タイムCMは固定でCMが流れるため費用も1ヶ月あたりの固定ですが、CMが流れる放送局によって視聴率も異なるスポットCMは放映費も変動します。
下記でスポットCMとタイムCMの詳細、放送局ごとの1回あたりのCM放送料について詳しく解説します。
初めてCMを流す企業は、まずスポットCMから始めるケースが多いです。
スポットCMは、CMを流す期間や時間帯を指定し、その期間・時間内でランダムにCMが流れます。
テレビの視聴率は放送局によって異なるため、スポットCMの放映費はCMを流す放送局によって変動する点が特徴です。地方のローカル番組よりも、東京のキー局の方が視聴率が高く、その分CMを露出することが可能です。
キー局であってもその中で視聴率は異なり、高い分だけ多くの人にCMを見てもらえます。そのため、放送局の規模が大きく、かつその中でも視聴率が高いなかでCMが流れるほど放映料も高くなります。
さらに、放映料には視聴率1%を獲得するためにかかる「パーコスト」が大きく関わります。視聴率1%を獲得するためにかかるコストはあらかじめ決まっているため、テレビCMを流す放送局とその視聴率に基づく変動費にパーコストが加算して全体の放映料が決定します。
なお、スポットCMは「GRP」から放映料が算出できます。GRPとは、一定期間に放送されたテレビCMの視聴率の合計のことです。つまり、どれだけの人がそのCMが放送されたチャンネルをつけていたかの指標です。
GRPは「視聴率×CM本数」で算出でき、そこにパーコストをかけることで放映料が計算できます。
たとえば視聴率10%の番組で10本CMを放送した場合のGRPは100です。パーコストが1万円だとすると、放映料は100×10,000でおよそ100万円と計算できます。
タイムCMは番組のスポンサーとして長期契約し、その番組の枠でCMが放送されます。
決まった時間にCMを流す方法であるため単発で流すことは難しく、基本を6ヶ月とした長期契約でCMを放送することが一般的です。
その番組の枠でCMを流すため視聴率によって費用は変動しませんが、ローカル番組か全国ネットの番組かによって放映料が変動します。ローカル番組であれば100万円以下で放送できるケースもある一方、視聴者数も多くなる全国ネットの番組では数千万円規模の放映料になるケースもある点が特徴です。
一般的には1ヶ月ごとの放映料となるため、CMにかかる予算をあらかじめ確保しやすいといえます。
前述したように、CMは放映する放送局によって放映料が変動します。
さらに、放送局のなかでもエリアによって放映料が変わってきます。下記は、主要な放送局別にみた15秒間のCM1回あたりの放映料相場です。
| 放送局名 | CM1本15秒あたりの放映料相場 | |
| 東京キー局 | 日本テレビ・フジテレビ・TBS・テレビ朝日・テレビ東京 | およそ30〜100万円 |
| 東京ローカル局 | 東京MXテレビ・千葉テレビ・テレビ神奈川など | およそ2.5〜4万円 |
| 関西準キー局 | 読売テレビ・毎日放送・関西テレビ・朝日放送・テレビ大阪 | およそ4〜25万円 |
| 関西ローカル局 | サンテレビ・KBS京都・奈良テレビなど | およそ1.5〜4.5万円 |
※消費税は含まない
関東キー局は視聴率を稼げるということもあり、CM1本あたりの放映料は放送局のなかでも最も高い相場です。東京でもローカル局であれば、放映料を抑えてCMを流すことができます。
地方エリアの放送局ですと、CM1本15秒あたりの放映料は1.5〜4万円ほどが相場です。
また、時間帯や曜日、季節によってCM1回あたりの放映料が変動する場合もあるため、相場はあくまで目安として押さえ、詳細は放送局と確認する必要があります。

インターネット広告と比べると、テレビCMはより多額の費用がかかります。初めてテレビCMを制作する企業は、その費用の高さに驚く人も多いと思います。
ですが、テレビCMは必ずしも高い費用で制作すれば絶大な効果を得られるというわけではない点があります。
とくに初めてテレビCMを制作する場合、最初から費用をかけすぎて相当の効果がでないと、今後テレビCM制作によるプロモーション予算が取れなくなる可能性もあります。
テレビCM制作は、下記のようなポイントを意識することで費用を抑えて制作ができます。
・自社でテレビCM企画や方向性を決める
・実写以外で制作する
・自社で出演者の手配を行う
・地方のローカル局でテレビCMを出稿する
・カット数を抑えて制作する
もちろん、費用を抑えることばかりに集中してしまうと、テレビCMのクオリティや成果に影響が出てしまいます。あくまで目的はテレビCMでプロモーション効果を出すことであり、そのなかで最大限費用を抑えられるよう工夫することがポイントです。
下記で、費用を抑えるためにできることを詳しくみていきます。
テレビCM制作の企画や方向性を決めるのは、CMプランナーの役割です。
テレビCMプランナーはテレビCMの予算や企業が宣伝したいポイントを踏まえて、効果的なテレビCMを制作するための企画を提案します。
絵コンテや出演者の提案・撮影には何名くらいのスタッフが必要で、どのカメラマンに依頼するかなど、テレビCM撮影の準備までを担当する重要な存在です。
ただし、必ずしもCMプランナーが必要な訳ではありません。自社でテレビCM企画や方向性を決めて、撮影に移っても問題はありません。
自社で企画をすることで費用は抑えることができますが、プロからのアドバイスを受けられないためクオリティに関しては自社できちんと確認することが求められます。
テレビCM制作に慣れている方が社内にいる場合はCMプランナーなしでも問題ありませんが、テレビCM制作が初めてという企業の場合は企画段階からサポートしている制作会社に依頼すると安心です。
テレビCMといえば、俳優やタレントを起用した実写のイメージが大きいでしょう。
キャスティングをすると出演料やカメラ機材、撮影費などかなりの費用が発生します。話題の俳優やタレントを起用すれば、契約料だけで数千万円にのぼります。
ロケーション撮影の場合は交通費だけでなく、天候の関係で撮影が延期になり追加費用の発生やスケジュールの再調整と費用と手間がかかることもあります。
近年はアニメーションやCGの技術も進歩し、実写でなくともクオリティの高いテレビCMが制作できます。また、販売されている動画素材を購入して利用するなど、撮影をせずにテレビCMを制作する方法はさまざまあります。キャスティングにかかる費用を抑えたい場合には、実写以外での制作を検討することも重要です。
実写以外で最も制作費を抑えられるのは、静止画でのテレビCM制作です。
静止画は動画ほど編集作業が必要なく、手軽に撮影できるため30〜50万円ほどで制作できます。
商品やサービスの紹介、セール情報など視覚的に情報を訴求するには、静止画でも十分に訴求ができます。BGMやナレーションをつけると別途費用が発生しますが、それでも実写の動画に比べると低価格でテレビCM制作が可能です。
テレビCMで訴求する商材が静止画でも問題ない場合には、費用を抑える目的も兼ねて静止画で制作を検討すると良いでしょう。
自社でテレビCMを制作するには、出演者の手配が必要です。
キャスティング会社を通すと企画内容にあった出演者を決めてもらえますが、手数料やキャストの出演料が発生します。
一方、自社で出演者を手配できればその分費用が抑えられます。プロ目線でのキャスティングや演技力といった点ではクオリティが劣りますが、費用を抑える点では効果的です。
CM制作の本来の目的はプロモーション効果を発揮することであるため、自社で出演者を手配する場合は、「本来の目標を達成できるか」や「制作したい動画が作れるか」など目的を確認し手配することがポイントです。
自社で出演者を手配する場合、無名のモデルまたは自社の社員に出演してもらう方法があります。
中小規模や地方にある芸能事務所であれば、大手事務所のモデルほど出演料がかかりません。
テレビCMの制作会社はこうした芸能事務所ともつながりがあるため、費用を抑えつつもプロに出演を依頼したい場合には無名のモデルの起用がおすすめです。
また、企業のブランディングや商品・サービスを紹介するCMであれば、自社の社員に出演してもらうのも1つの手段です。演技面で不安はあるかもしれませんが、経営者や製造者の顔、会社の顔が視聴者にわかることで、信頼感や安心感を与える効果に期待できます。
関東キー局でのテレビCM出稿は、たくさんの視聴者数を獲得できる点で高い効果に期待できる一方、放映料はテレビCM15秒1本あたりの相場は30〜100万円です。
視聴者数が多い環境で放送できる点はメリットですがその効果が保証されているわけではなく、実際の反響や費用対効果はテレビCMを放送しないことにはわかりません。
失敗したときのリスクも高いため、まずは放映料の安い地方ローカル局でテレビCMを出稿して効果を検証することがおすすめです。地方ローカル局であればテレビCM15秒1本あたり、1万円台から出稿ができます。テレビCMは制作費だけでなく放映料もかかることを忘れずに、放映料もふまえて出稿先を検討することがポイントです。
ですが、地方ローカル局では、どうしてもキー局ほどの視聴者数や効果に期待することは難しいといえます。そのため、費用を抑えることも大切ですが、地方ローカル局でテレビCMを放送することで達成すべき目的が果たせるのかも確認することが重要です。
カット数とは、動画の画面切り替え数のことです。15秒CMの場合、カット数はおよそ7〜13カットほどです。
カット数が多いほどテレビCMで見せられる情報量が多くなりますが、その分撮影に必要なカメラ台数や編集作業が増えるため、制作費が高くなります。カット数を抑えたシンプルなテレビCMは制作費が抑えられる一方、カット数の多いテレビCMに比べるとどうしてもクオリティは低下してしまう可能性があります。
カット数が少ないことで十分に情報を与えられないため、クオリティや効果など制作する目的が達成できるのかを考えて判断することが必要です。
テレビCMにかかる費用には、制作費と放映料の2つがあります。テレビCMで効果を出すためにはどちらも重要になります。
各工程の予算を見直したりなど制作費用を抑えるためにできる手段はありますが、一番の目的は「テレビCMで効果を出す」ことです。
発生する費用だけに目を向けるのではなく、テレビCMを制作する目的や、放映後の求める効果を考えて、テレビCMの制作を検討するようにしましょう。
本記事が、テレビCMを制作するきっかけになればと思います。

インターネットの利用時間が増加しており、近年若者を中心としたテレビ離れが進んでいます。
しかし、テレビはまだまだ効果を発揮しており、マーケティング手段としてテレビCMは活用されています。
テレビCMを放映している場合でも「テレビCMの効果」「効果を判断するための測定方法が分からない」といった疑問が出てくるでしょう。
本記事では、テレビCMの効果や測定方法について紹介します。延べ視聴率(GRP)や延べ注視量(GAP)なども解説します。
「テレビCMの効果について知りたい方」や「測定方法について知りたい方」は、ぜひ参考にしてください。
テレビCMの効果は、以下の通りです。
・商品やサービスの認知を広げることができる
・視聴者にブランドイメージを印象づけられる
・商品やサービスの売上アップにつながる
それぞれ順に解説します。
テレビCMは商品やサービスの認知を広げられる効果があります。テレビCMは不特定多数の人に視聴してもらえる特性があるため、幅広い年齢層に認知してもらうことができます。
総務省が発表した「令和2年版 情報通信白書」では、2019年時点の全年代平均のテレビ視聴時間は、平日1日で平均161.2分です。年々視聴時間が伸びているインターネットも平日平均は126.2分となるため、テレビCMはまだまだ影響力が強い媒体とわかります。
良い商品・サービスを扱っている場合でも、消費者から認知されなければ購入につながることはありません。テレビCMは自社商品の認知の有無に関わらず、幅広い層へアプローチが可能で、サービスの認知がされやすくなります。
多くの人にテレビCMを視聴してもらうことで、自社商品やサービスについて認知してもらう手段として活用できるでしょう。
テレビCMは、視聴者に対してブランドイメージを印象づける効果があります。テレビ視聴中に何度も同じCMが流れることで、特定のブランドイメージの強い訴求が可能です。
株式会社サイカが実施した調査では、広告媒体の中でテレビCMが最も信頼できる媒体として挙げられています。
テレビCMで紹介した商品・サービスであるだけでも、消費者に対して高いブランドイメージを印象付けられます。テレビCMには多額の制作費と出稿費用が必要なことから、視聴者からの信頼を得ることができます。
商品やサービスの売上アップにつながる
テレビCMの出稿は、商品やサービスの売上アップにつなげられます。テレビCMを視聴をした人から認知してもらい、良いブランドイメージを印象づけることで、商材購入機会を増加させられるでしょう。
野村総合研究所の調査データによると、デジタル広告とテレビ広告を比較すると、テレビ広告の方が約20%以上の割合で購買意欲を高めています。
テレビCMで紹介した商品・サービスは、デジタル広告に比べて消費者からの信頼性が高いことから、購買につながりやすい傾向にあります。
テレビCMによって視聴者から信頼を得られれば、購入までのハードルを下げられます。「テレビCMで紹介している商品だから間違いない」といったように、信頼を獲得できれば、売上の向上にもつながる施策です。
また、テレビCMは幅広い層に対する認知と信頼感やブランドイメージを与える媒体のため、商品・サービスの売上アップにつなげることができます。
続いては、以下の商品・サービスのテレビCMの成果事例を紹介します。
・九州の光インターネットサービス「BBIQ(ビビック)」
・「MYSTO(マイスト)」
・中古車販売サービス「remobii(リモビー)」
・オンライン動画配信サービス「Hulu」(リビングルーム編)
それぞれ、動画制作の背景や制作ストーリーも解説します。
出典:Crevo制作実績
| 表現 | アニメーション |
| 用途・目的 | 商品・サービス紹介 広告(Web・テレビCM) |
| 費用レンジ | 100~299万 |
| 長さ・尺 | ~15秒以内 |
| 業種 | IT・通信 |
株式会社QTnetが運営する九州の光インターネットサービスの「BBIQ(ビビック)」を紹介したテレビCMです。
BBIQのキャラクターとしてかわいさを生かした動画となっており、年齢や性別に関係なく受け入れられる楽しい世界観作りにこだわっています。
また、テレビCMでの放映を想定しているため、CM映像の視聴ができない人に対しても、音での認知獲得を意識しています。具体的には、動画内で「BBIQ」を繰り返すという演出がポイントです。
動画制作の背景
九州の光インターネットサービス「BBIQ(ビビック)」の新サービスの認知拡大を目的としています。
アニメーションによる表現と明るい映像で、誰もが受け入れられる仕上がりとなっています。
制作ストーリーについて
BBIQのキャラクターを中心にした、アップテンポなアニメーション動画です。BBIQのキャラクターたちがサービスの概要を簡単に紹介しています。
また、動画の最後には「BBIQとセットでauスマホが永年割引」という新サービスをリズムに乗せて訴求しています。
出典:Crevo制作実績
| 表現 | アニメーション |
| 用途・目的 | 商品・サービス紹介 広告(Web・テレビCM) |
| 費用レンジ | 100~299万 |
| 長さ・尺 | ~15秒以内 |
| 業種 | 人材 |
株式会社APパートナーズの手がける「MYSTO(マイスト)」をテレビCMとして紹介しています。
本動画はテレビCMとしての放映を想定しているため、いかに視聴者に短い尺でインパクトを残すかにこだわっています。
また、年収診断ができる「MYSTO」のサービスを年収予測シミュレーターと比較して見せることで、サービスの革新性の訴求に成功しています。
動画制作の背景
年収診断と求人検索サービス「MYSTO(マイスト)」のテレビCMです。
年収診断はユーザーに堅いイメージを持たれてしまうため、動画に登場する助手と博士のコミカルなやりとりでサービスの魅力を訴求し、ハードルを下げています。
本動画の他にも、ウェブ動画広告向けの30秒版とデジタルサイネージ向けの縦型動画も制作しています。
制作ストーリーについて
博士と助手のコミカルな会話によってストーリーは進行します。年収予測シミュレーターを完成させた博士に、「MYSTO(マイスト)」ならスマホで簡単に年収予測ができることを助手が伝えます。
博士はその事実に驚き慌てていると、助手はその場を後にします。「MYSTO」を知ったことで、あっさりと助手が研究所を後にするというオチのコミカルな動画です。
出典:Crevo制作実績
| 表現 | アニメーション |
| 用途・目的 | 商品・サービス紹介 広告(Web・テレビCM) |
| 費用レンジ | 100~299万 |
| 長さ・尺 | ~15秒以内 |
| 業種 | サービス |
株式会社エイチームライフスタイルは、人生のイベントや日常生活に密着した比較サイト、情報サイト等さまざまなウェブサービスを企画・開発・運営を行っています。
本動画はテレビCMでの放映を想定しており、ブランドカラーの赤をベースにしています。赤色で視覚的に印象を残しながら、アップテンポのメロディーを採用することで聴覚的にも印象に残るように工夫しています。
動画制作の背景
オンライン完結型の中古車販売サービス「remobii(リモビー)」のサービス紹介動画です。
テレビCMでの放映を想定しており「remobii」のブランドコピーである「きもちよく買おう、ここちよく乗ろう。」を体現した動画となるようにこだわっています。
制作ストーリーについて
「スマホでクルマが買えちゃう!?」と冒頭で視聴者に投げかけ、興味喚起を促しています。
さらに、「きもちよく買えるリモビー」「ここちよく乗れるリモビー」と2つのポイントに絞って「remobii」の魅力を伝えています。
15秒という短い尺ながら、ポイントを絞ることでemobiiのサービスを印象付けるCMです。
出典:Crevo制作実績
| 表現 | アニメーション |
| 用途・目的 | アプリ・ゲーム紹介 商品・サービス紹介 広告(Web・テレビCM) |
| 費用レンジ | 50~99万 |
| 長さ・尺 | ~15秒以内 |
| 業種 | サービス |
HJホールディングス株式会社の運営する「Hulu(フールー)」の紹介CMです。
子どもたちとその家族の無限のエネルギーを表現するために、キャラクターの動きにこだわり制作しています。さらに、ポップな色使いで「Hulu」の世界観を表現しています。
動画制作の背景
オンライン動画配信サービス「Hulu(フールー)」のテレビCM用動画です。サービスの認知拡大を目的に、「Hulu」の魅力を15秒のアニメーションにぎゅっと詰め込んでいます。
また、本動画以外のリビングルーム篇以外にも、シーンを変えたカフェ篇や空港篇も制作しています。
制作ストーリーについて
本動画のストーリーは、元気すぎる子供たちに困っているお母さんが登場します。Huluをテレビでつけると、家族揃って楽しい時間に空気が一変します。
最後に、2週間無料トライアルキャンペーンを見せることで視聴者のサービスの導入ハードルを下げています。
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テレビCMの動画制作・映像制作

テレビCMの効果を引き出すポイントは、以下の通りです。
・テレビCMの種類
・ターゲット・目的
・動画を放映する時間帯・曜日・エリア
・テレビCMの費用対効果(ROI)
・ネット広告と併用して効果を高める
それぞれ順に解説します。
テレビCMの効果を引き出すためには、出稿する種類を見極めることが重要です。
テレビCMの種類は、大きく分けて「タイムCM」と「スポットCM」の2種類に分けられます。
タイムCMとは、広告主が提供する特定の番組の放送枠で流すテレビCMです。タイムCMの最小放送単位は30秒で、期間は2クール(6ヶ月)です。タイムCMは特定の番組でテレビCMを出稿できるため、ターゲットを絞って効率的にアプローチができます。
一方、スポットCMとは番組に関わらず、テレビ局の定める時間に流すテレビCMです。最小放送単位は15秒で、期間に縛りはなく自由に枠を購入できます。タイムCMのように放送期間に指定がないため、期間限定のキャンペーンに合わせてテレビCMを流せます。
このようにテレビCMの種類によって特性が異なるため、取扱商材・サービスや目的によって選択が必要です。
テレビCMの効果を引き出すには、ターゲットや目的設定が重要です。テレビCMを誰に向けて提供したいのか定まっていなければ、テレビCMの内容も明確に決まらず、まとまりのあるCMを制作することができません。
アピールポイントに合わせてターゲットユーザーを明確にし、ニーズや行動パターンを分析することで、テレビCMの訴求方法を決められます。テレビCMの放送時間は限られているため、ターゲットの年齢層やインサイトの分析が重要です。
また、テレビCMを制作する際は、目的を明確にしておきましょう。例えば、商品・サービスの認知度をアップさせたい、購入率を高めたいなど、目的によってアピール方法は異なります。
ターゲティングや制作目的を明確にしておくことで、テレビCMの効果を最大化させられます。
テレビCMの効果を引き出すためには、動画を放映する時間帯・曜日・エリアを設定します。
ターゲットに向けたテレビCMを制作しても、放映する時間帯にターゲット層が少なければ効果は発揮できません。
例えば、サラリーマンに対して訴求したい商品・サービスのCMを放映するなら、土日の夕方から夜にかけて出稿することで高い効果を得られます。ターゲット層がテレビを視聴する時間を分析し、放映時間や曜日の最適化を進めましょう。
また、テレビCMは放映するエリアも重要です。特定の地域に根差した動画を放映するなら、全国放送ではなくエリアを絞った放映をすることもおすすめです。
テレビCMを全国放送に出稿する場合、ローカル局より費用は高くなります。ターゲットだけではなく予算も考慮した上で、動画を放映する時間帯・曜日・エリアを設定しましょう。
テレビCMを出稿する際は、費用対効果(ROI)の検討も必要です。テレビCMは放送する時間帯やエリアで費用が大きく異なります。
テレビCMにかけた予算に対してのリターンが少なければ、ROIは低く想定していた効果を得られません。
テレビCMのROIを高めるためには、ターゲットに合わせて効果が得られる時間帯・曜日・エリアを分析を行い検討するようにしましょう。
ROI分析時は、ターゲット層の視聴傾向から想定視聴率・想定到達数なども算出が必要です。事前に各種数値を想定しておくことで、ROIを高めることができます。
テレビCMはネット広告と併用することで、効果を高められます。ネット広告を活用することで、テレビCMだけではリーチできないユーザーへアプローチが可能です。
テレビCMと相性の良いネット広告は、以下の通りです。
・動画広告
・SNS広告
・リスティング広告
・TVer広告
それぞれ順に解説します。
動画広告とは、静止画だけではなく動画のクリエイティブを用いた広告のことです。代表的な動画広告として「YouTube広告」が挙げられます。
YouTube広告はテレビCMと相性が良く、併用することで効果を最大化できます。YouTube広告は広告メニューが豊富で、クリエイティブサイズを変更せずに、CM素材を利用することが可能です。
近年はコネクテッドTVと呼ばれる、インターネットに接続できるTVが増えています。コネクテッドTVでYouTubeを視聴しているユーザーをターゲットとすれば、テレビCMの素材を活用することが可能です。
また、YouTube広告の制作・出稿にかかる費用を抑えられ、低コストでYouTube広告を出稿することで、テレビCMを効率的に活用できます。
SNS広告とは、InstagramやTwitterなどのSNSに表示される広告です。
テレビCMとSNS広告の相性が良い理由は「精密なターゲティング」と「拡散性」の2つです。
各種SNSにユーザーが登録する際は、地域・性別・年齢などさまざまな情報を登録します。SNS広告では、ユーザーの登録情報をもとに、商品・サービスに適切なターゲティング設定が可能です。
例えば、Facebookは実名登録制のSNSとなるため、よりリアリティのある顧客情報を元に精密なターゲティングを実現します。設定したターゲティング内容が商材と合わない場合でも、手軽に内容の変更ができます。
成約状況などをもとにターゲティング内容を変更し、PDCAサイクルを回すことでテレビCMの効果につなげられます。
また、SNS広告はユーザーの興味をひくコンテンツが拡散されることがあります。ICT総研が実施した調査によると、2022年時点で日本のSNS利用者は7,975万人に上り、2022年末には8,241万人まで拡大すると試算されていました。
利用者が急増しているSNSでユーザーの興味をひく広告を出稿できれば、高い拡散性が期待できます。
テレビCMの素材はSNS広告へそのまま利用ができないため、SNSのフォーマットに合わせて加工を行い、出稿することで、高い広告効果を期待できます。
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した際、トップページに表示される広告です。
検索エンジンへ入力したキーワードに連動して検索結果に広告が表示され、ユーザーがクリックすることで、商品・サービスページへリンクし成約につながります。
リスティング広告はテレビCMで認知と興味を獲得したユーザーに対して訴求できるため、ネット広告の中でも非常に成約率が高い傾向です。
ただ、テレビCMの内容とユーザーが検索するキーワードがマッチしていなければ、リスティング広告による成約は見込めません。リスティング広告とテレビCMの連携は、ユーザーにとってストレスなく求めるページを表示させるかが重要です。
自社商材に対しての検索キーワードを洗い出し適切なキーワードでの広告出稿をすることで、テレビCMの視聴後にユーザーをスムーズに商品・サービスページへ誘導することができます。
TVer広告とは、TVerで動画を視聴する際に流れるスキップ不可の広告です。TVerとは、民放テレビ局5社の共同出資によって運営されており、約400番組を無料で視聴できるテレビポータルサイトです。
TVer広告は、各放送局のFODやGYAO!などのサービスでも配信できます。TVer広告で流れる動画広告は全てスキップ不可となるため、広告の完全視聴率がどのデバイスでも90%以上を記録しています。
TVerはコネクテッドTVでも視聴できるため、テレビCMの素材をそのまま活用して広告出稿が可能です。出稿プラットフォームに合わせて素材を修正する必要なく利用できます。
また、TVer広告はテレビCMよりも低コストで広告の出稿が可能です。テレビを視聴しないユーザーにもTVer広告を活用すれば、テレビCMを届けられます。
TVer広告はテレビ番組と同様の広告枠構成となっており、YouTubeのような動画再生中に広告が差し込まれるケースは少なく、テレビに慣れているユーザーが違和感なく受け入れやすい傾向があります。
TVer広告はテレビ番組に出稿する際と同様、JIAAのブランドセーフティ基準を満たす必要があります。良質なコンテンツしか配信されない仕組みとなるため、安心して広告運営が可能です。

テレビCMの効果測定の方法は、以下の通りです。
・特定の指標を測定し検証
・ウェブサイトへの流入数で測定
それぞれ順に解説します。
テレビCMの効果は「延べ視聴率(GRP)」と「延べ注視量(GAP)」などの特定の指標を測定することで検証できます。
下記にて、それぞれの特徴や測定方法を解説します。
GRPは「Gross Rating Point」の略で、延べ視聴率を指します。一定期間に流したテレビCM1本ごとの視聴率合計を表しています。
テレビCMにおいてGRPは、スポットCMの効果測定を行う際に用いることが多いです。GRPの数値が高いほど多くのユーザーの目に触れているため、数値の最大化を目指すことで効果が得られることが特徴です。
GRPの計算方法は、以下の通りです。
GRP(%)=毎分視聴率×広告を表示させた回数
例えば、毎分視聴率10%の時間帯に対してテレビCMを3本流せば、10×3=30GRPとなります。GRPは番組の視聴率や出稿する広告数によって変動するため、期間終了後に測定するケースが多いです。
GRPで算出した数値は、今後CMを流す時間帯や頻度を決める指標としても活用できます。GRPが低ければ、放送する時間帯や頻度を変更し、テレビCMの効果改善を行いましょう。
GRPはテレビCM放送時にテレビがついていれば数値としてカウントされます。実際に視聴者がCMを見ていなくてもチャンネルがついているだけでGRPが高いケースも少なくありません。
テレビCMの効果を測定する際は、GRPの数値だけを参考にせず、他の測定方法での結果を併用することが重要です。
GAPは「Gross Attention Point」の略で、延べ注視量を指します。テレビをつけている個人がテレビ画面を注視している割合を計測した数値です。
一定時間に流したCMの本数を計測するGRPに対して、GAPは視聴者が画面を1秒視聴すれば1GAPとして計測されます。
前述の通り、GRPが高い場合でも実際はCMを視聴していなかったり、録画してCMを飛ばしていたりします。一概にGRPが高いだけでは、テレビCMの効果が出ているとは言い切れません。
一方、GAPはテレビにカメラを設置し、CM画面への注視状況を数値として算出するため、よりリアリティのある効果計測が可能です。GRPとGAPの結果を照らし合わせることで、実際にどれだけCMが視聴されているかを測定できます。
GAPは2015年から測定が始まったため、まだまだ確立された手法ではありません。そのため、別の測定方法と併用した想定をすることで、テレビCMの効果測定を可能にします。
テレビCMの効果は、特定の指標を測定し検証できます。代表的な検証方法は、Webサイトへの流入数です。
Webサイトへの流入数では、関連する特定のキーワードを設定しておき、テレビCMが流れた後の検索数の増減で効果測定ができます。
テレビCMを放送した後にWebサイトへの流入数やキーワードの検索数が増えた場合、テレビCMによる効果の可能性が高いです。
テレビCM放映中はWebサイト解析ツールで分析すれば、該当の時間帯のセッション数をチェックできます。また、自社商品・サービスを購入した人に対してアンケートを取ることで、テレビCMの効果測定が可能です。
例えば、自社商品を購入したユーザーに対して「この商品を購入したきっかけは何ですか?」とアンケートを取ることで、テレビCMや、それ以外の流入経路数値を測定できます。
アンケート結果にテレビCMがどれだけ含まれているか確認することで、客観的に効果を推定できます。継続的にアンケートを取れば、過去の回答結果と比較して測定もできるでしょう。
以上、テレビCMの効果や測定方法について紹介しました。
テレビCMは商品やサービスの認知を広げることができたり、視聴者にブランドイメージを印象づけられたりと、さまざまな効果が存在します。テレビCMで商品・サービスの認知獲得やイメージアップに成功すれば、売上アップにもつながります。
また、テレビCMの効果を最大化するには、種類やターゲット・目的・ROIなどの要因を把握しておきましょう。特にネット広告とテレビCMは相性が良いため、うまく活用できれば、大幅に商品・サービスの成約率を高められます。
テレビCMの効果を上げたい方や、テレビCMで効果を出したい方はCrevoへテレビCM動画制作の依頼を検討してみてはいかがでしょうか。

ZETAは、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」の提供技術における特許を取得した。
ZETAが取得した特許は、検索の絞り込み条件から自動的にハッシュタグを取得し、商品情報との紐づけを行うとともに、ハッシュタグを組み合わせたWebページを生成することにより、商品購入機会を増やす「ZETA HASHTAG」の機能に関するもの。
内容は次の通り。
主にECサイトなどWebサイトのなかの説明文やカスタマーレビューのようなテキスト情報をAIで解析し、関連するキーワードを抽出してLP(ランディングページ)を自動生成するソリューション。ECサイトでは、商品の見た目の形状、使い方などに関連するテキストタグを活用して商品検索ができる。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ZETAがハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」提供技術における特許を取得
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SGホールディングスグループの佐川急便は4月1日、「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃を改定する。宅配便のインフラとその品質を維持・向上が目的。
「飛脚宅配便」は、3辺の合計が60センチ以内の「60サイズ」が880円から970円に。同80サイズは1155円を1280円に値上げする。サイズによって異なるが、値上げ率は7%台から10%台の値上げとなる。

「飛脚クール便」の付加料金は、140サイズの20キログラム以内が715円から880円、140サイズの30キログラム以内を935円から1100円に値上げする。



佐川急便は2017年の価格改定以降、燃料価格や人件費などのコスト上昇に対し、ITを活用した生産性の向上や輸送ネットワークへの投資、効率化などさまざまな対策を講じてきた。
一方で、昨今は「エネルギーや施設・車両などの価格高騰および労働コストの上昇」「物流の2024年問題に対応した従業員とパートナー企業の労働環境改善」「顧客ニーズに対応したサービス品質の維持・向上」といった環境の変化が生じている。
こうした状況下、将来的に継続して安全で安定した物流を提供し続けるため、2017年以降未改定だった「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃を改定することにした。
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オリジナル記事:佐川急便、送料を値上げへ。「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃改定
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VisaとMastercardは2022年10月で、レガシー認証(ユーザーIDとパスワードで認証を行う方式)プロトコルである「3Dセキュア1.0」とすべての関連サポートを終了。同時期に、経済産業省は国内の全EC加盟店に「3Dセキュア2.0」導入義務化の検討を発表しました。
前編では、セキュリティに関する規制環境の変化と「3Dセキュア2.0」のメリットについて解説。後編では「3Dセキュア2.0」を導入する上で確認しておくべき課題をお伝えします。
「3Dセキュア2.0」は、加盟店にとってチャージバックの債務責任とリスクの軽減、規制の遵守に役立つ一方、課題も残っています。
有効期限や利用限度額などカードの有効性を確認するオーソリと3Dセキュア認証は、2種類の異なるステップで構成されます。
通常、3Dセキュア認証が失敗した場合、取引がオーソリに進むことはありません。しかし、3Dセキュア認証が成功した場合でも、オーソリに失敗する場合があります。

「3Dセキュア2.0」は、イシュアがチャージバックの債務責任を負います。そのため、イシュアは3Dセキュア取引の承認について、これまで以上に慎重な姿勢を取るようになりました。その結果、3Dセキュアの認証が成功しても、イシュアのオーソリ段階で拒否されるケースが増えています。
これは、3Dセキュア認証、あるいは「フリクションレス3Dセキュア(認証なし3Dセキュア)」が成功したにも関わらず承認が否決されてしまい、加盟店にしてみれば取引と収益を失う結果になってしまいます。
米国では、加盟店が「3Dセキュア2.0」を適用した際、承認の否決が原因でコンバージョンが最大10%低下している例があります。
たとえば一般的な1万円の取引で、3Dセキュア(フリクションレス含む)が成功し、イシュアに取引が届いたとします。その後、イシュア自身の不正フィルタを通り与信なども通過、取引が成功し取引完了したとします。本取引成功によるイシュアが得られる手数料の粗利は約1%(約100円)ではないかと推測します(経産省キャッシュレスビジョン参照)。
一方、取引がチャージバックになった場合、イシュアは取引全額(1万円)の損害を被ることになります。以前は債務責任を加盟店が負っていましたが、ライアビリティシフト(責任の移転)によってイシュアが全額負担しなければなりません。
そのため、「3Dセキュア2.0」取引のイシュア判定は、以前と比べてよりリスクを回避する方向で取引を判定することになります。これが、3Dセキュア取引が成功してもイシュアでの承認段階での拒否が増える理由です。

3Dセキュア認証に失敗する割合は、平均して欧州で30%、米国では50%です(Forter調べ)。
欧州の加盟店がすべての取引に「3Dセキュア2.0」を使用した場合、ライアビリティシフトが適用されるほか、必要に応じて「欧州決済サービス指令第2版(PSD2)」の遵守も可能になります。一方で、多くの取引で3Dセキュアのデメリットに悩まされることにもなります。
それは、認証ステップの摩擦による「カゴ落ち」です。追加認証によりUX(顧客体験)が毀損され、パスワード忘れ・間違いなどでカゴ落ちが発生してしまいます。「3Dセキュア2.0」により本人(チャレンジ)認証の実施は取引の数%に抑えられると言われていますが、「数%でも大きい」と感じる加盟店もいます。
また、海外で「3Dセキュア2.0」を導入している加盟店を見ると、約3割の取引でチャレンジ認証が実行されています。

この理由は上述と同じく、イシュアが3Dセキュア取引について今まで以上に慎重な姿勢を取るようになっているのが原因です。「3Dセキュア2.0」取引をフリクションレスにするか、本人認証を必要とするか(どの認証方法にするか)は、イシュアが判断します。
慎重な姿勢を取っているイシュアにとって、より多くの取引に認証をかけたくなるのは当然の流れかもしれません。
また、「3Dセキュア2.0」がバックグラウンドで実施している複雑な認証や承認プロセスにより発生する技術的エラーにより、UXが毀損されカゴ落ちが発生しています。これらの要因は、いずれも全体的なコンバージョンを低下させ、売り上げや収益性に悪影響を及ぼします。
「3Dセキュア2.0」は、イシュアが債務責任を負い、不正取引が発生した場合に加盟店のビジネスを守ります。しかし、「3Dセキュア2.0」は有益な面がある一方で先述のような課題もあります。
仮に「3Dセキュア2.0」を義務化すると、犯罪者がそれに合わせた対策を行う可能性があるため、不正対策ソリューションを含めた多面的な対策が必要になります。カスタマージャーニー全体を通して摩擦のない、より優れた体験を提供する包括的な不正対策ソリューションを見つけるべきです。
「3Dセキュア2.0」は不正対策ソリューションではなく、あくまで必要に応じて追加認証を実施し、本人であることをより確実にするツールの1つです。
取引が正規か不正かの判断が付きにくいグレーな取引に対して、「3Dセキュア2.0(追加認証)」を通すことで、より高精度で取引の真偽を検証することができます。仮に不正取引だった場合でも、ライアビリティシフトにより加盟店は損失リスクが回避される為、加盟店にとっては非常に有益なツールとなります。
「3Dセキュア2.0」を最大限に活用するためには、消費者をそれぞれのリスクレベルや行動に基づいて高精度なリスク判定を行い、最も摩擦の少ない決済パスにルーティングすることが大切です。
信頼できる顧客に対しては「3Dセキュア2.0」の不便を与えずコンバージョンを保ち、怪しいグレーな取引に対しては「3Dセキュア2.0」を適用することで損失リスクを軽減することができます。繰り返しになりますが、「3Dセキュア2.0」を取引に適用するかどうかは加盟店が判断します。
高精度判定およびルーティングが実施可能な高度な不正対策ソリューションを用いれば、「3Dセキュア2.0」のメリットを最大限享受できることになります。これはより多くの取引を承認し、債務責任をイシュアに移転し、コンバージョンを最大化するということです。
これらのことをすべて実践した時、「3Dセキュア2.0」が真の事業成長を実現する上で最高のツールであるかどうかがわかるはずです。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「3Sセキュア2.0」が抱える課題とは? 導入メリットを最大限生かすために押さえておきたいポイント | EC事業者が知っておきたいセキュリティ対策
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フードロス削減に向けたECサイト「Kuradashi(クラダシ)」を運営するクラダシが実施した「物価高騰の影響によるライフスタイルの変化に関する調査」によると、昨今相次いでいる食品の値上げを受け、少しでもお得に購入するためにECで購入する人が増加していることがわかった。
2022年はさまざまな要因で原価高騰やそれに伴う価格転嫁が続いた。食品は2万品目以上で価格が上昇。2023年1月から4月で値上げが決定している食品は7000品目にのぼる。
こうした環境を受け、ECで購入する機会が「とても増えた」または「まあ増えた」と回答した人は半数近くにのぼっている。
「昨今の食品の値上げを受けて、インターネットで食品を購入する機会はどのように変化したか」という質問に、12.3%が「とても増えた」、38.4%が「まあ増えた」と答えた。

「日頃、食品を購入する際に意識していること何か」という質問では、「より価格の安いものを購入すること」が58.5%で最多。「できるだけ国産の商品を購入すること」が40.3%で続いた。その他を除いて最も少なかった回答は「有名なメーカーの商品を購入すること」で6.6%。次いで「オンラインではなく実店舗で自分の目で見て商品を選ぶこと」で6.8%だった。

「昨今の食品の値上げは、家計にどの程度の影響があるか」という質問の回答は、「とても影響がある」が41.0%、「やや影響がある」が46.9%。回答者全体の87.9%が家計への影響を感じている。

「昨今の食品の値上げを受けて、よりお得に食品を購入したいと思うようになったか」聞いたところ、「とても思う」が67.9%、「まあ思う」が29.5%だった。回答者全体の97.4%がよりお得に食品を購入したいと考えている。

「昨今の食品の値上げを受けて、食生活はどのように変化したか」という質問では、「よりお得に購入できる方法や場所で食品を購入するようになった」との回答が60.7%で最多。「明らかに価格が高騰した食材を購入する頻度を減らした」が51.3%、「節約できる食材を使った料理を作る頻度が増えた」が33.3%で続いた。

「食品の中で特に値上げされていると感じるものは何か」という質問では、特に値上げされていると感じる食品で「卵・乳製品」が最多の38.4%。「パン」で38.3%、「肉・肉加工品」が36.3%で続いた。

「値上げされたことが理由で購入を控えるようになった食品は何か」という質問では、「購入を控えるようになったものはない」という回答が最多の39.7%。「パン」や「お菓子」、「インスタント・レトルト食品」は20%弱が購入を控えるようになったようだ。

年代別では、「購入を控えるようになったものはない」と回答した割合は、20歳~29歳では29.0%、60歳~69歳では45.5%。年代が上がると割合が増加する傾向がある。

「購入を控えるようになった」と回答した割合が20%を超えた食品のカテゴリー、それにひもづく年代は次の通り。
2023年2月には約1400品目にわたる酒・飲料の値上げが決まっている。こ「酒・飲料の値上げに際して、どのように対応しようと思うか」を聞いたところ、「より安く購入できる場所を探す」が最多で36.4%。次いで「よく飲むお酒・飲料を値上げ前に買いだめする」が22.2%で続いた。
一方、「1回あたりの飲む量を減らす」が12.5%、「自宅でお酒を飲む頻度を減らす」は11.0%にとどまった。クラダシは「飲む量や頻度を減らすことなく、工夫してお酒を楽しもうという方が多いことが読み取れる」と分析している。

年代別では、20歳~29歳では「特に何もしない」という回答が26.1%で最も多かったが、他の年代では「より安く購入できる場所を探す」が最多となった。

「普段自宅でお酒をどのくらいの頻度で飲むか」を聞いたところ、26.4%が「週に5日以上」と回答。一方、「全く飲まない」は20.3%、「ほぼ飲まない」は17.0%だった。

年代別の結果では、19歳以下とその他を除くと、「週に5日以上」の割合は、70歳以上が最も多く31.2%。年代が下がると割合は減少し、20歳~29歳が最も少なく4.3%となった。20歳~29歳で「ほぼ飲まない」と回答したのは31.9%。他の年代と10ポイント以上の差があることから、若者の酒離れが進んでいると見られる。

「ガス代や電気代の値上げを受けて、値上げ以前と比べて冷凍食品やインスタント食品の利用頻度は増えたか」を聞いたところ、「変わらない」が最も多く82.3%だった。「増えた」は12.7%、「減った」は5.0%だった。

年代別の結果では、70歳以上で「増えた」が19.4%で、他の世代と比較するとやや多い。

「昨今の食品の値上げを受けて、食品を保管するためのセカンド冷凍庫や冷蔵庫を新たに購入したか」という質問では、「購入していないし、購入する予定もない」が71.9%で多数を占めた。
その一方で、「購入した」は12.6%、「購入していないが、今後購入しようと思っている」は15.5%。回答者全体の約30%はセカンド冷凍庫や冷蔵庫の必要性を感じていることがわかった。

年代別では、「購入した」「購入していないが、今後購入しようと思っている」を合計した割合が最も多いのは30歳~39歳で32.5%。19歳以下を除いて「購入した」「購入していないが、今後購入しようと思っている」を合計した割合が20%を下回ったのは20歳~29歳だった。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:約半数が「値上げの影響を受け、ECで食品を買うことが増えた」。“お得に買いたい”ニーズの上昇でECの引き合い増加
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WUUZY(ウージー)が運営する、EC事業者のためのメディア「ECタイムズ」。今回は、EC専業の桃源郷でカスタマーサポート、システム構築、海外直輸入、人事統括、EC事業統括、M&A担当、代表取締役社長まであらゆる役職を経験し、ECの黎明期を駆け抜けた武田和也さんにインタビューしました
武田さんは、多数のEC事業をマネジメントしてきた経験をもとに、EC事業社向けコンサルタントとして活躍されている方です。そんな武田さんに、「EC事業での人の課題」について聞きました。

まずは武田さんと桃源郷の出会いについてお伺いしたいです。最初はアルバイトから入られたというのは本当ですか?
2005年当時、楽天市場に出店しているのがまだ3000店ほどだった頃、僕はユーザーとして利用していて、「面白い仕組みが始まったな」とは思っていました。
ある日、アルバイトを探すために求人雑誌を開いたんですよ。すると「ネットショップの運営の仕事」という文字が飛び込んできました。当時はそんな募集してるのは1社だけでしたよ。元々ユーザー側としても利用していて、面白そうだと思って短期のつもりで応募しました。
ユーザーだったところから入っていった形だったんですね。短期のつもりだったのが、結果的には長年続けられたわけですよね?
そうですね。2005年9月にアルバイト入社をして、2006年の年明けに「今年から社員だからよろしくね」と言われて、勝手に社員にされてたんですよ(笑)
じゃあもう、本当に成り行きだったんですね(笑)
完全に成り行きです(笑)

最初はそういった動機で入られたとのことですが、お聞きしたところによるとアルバイト時代からCS用のオペレーションシステムを作っていたとか。働いているうちに熱意が上がってきたという感じですか?
僕は、自分の役割や職責を越えて割と何でも好き勝手やってしまうタイプなんです。
当時はまだ顧客対応みたいなバックヤード部分はシステム化されてなくて全くアナログだったんです。事業が急激に伸びる中でミスが色々と発生していましたね。
会社全体の基幹システムが「filemaker(ファイルメーカー)」というソフトで作られていまして、僕が学生の時に少し「filemaker」を触ったことがあったので、自分で作っちゃおうと思って、CS向けツールを自作しました。今でも稼働してるんじゃないですかね?
すごいですね! こういうことができそうだと思ったらどんどんやってしまう武田さんのお人柄が、桃源郷の発展に生かされているんですね!
武田さんが桃源郷の取締役に就任された後、2011年には東日本大震災がありましたよね。危機的状況もあったかと思いますが、武田さんもその時に焦りはありましたか?
そうですね。それまでは楽天のオークション事業が絶好調だったんですけど、震災を契機にして、それまで無料だったメルマガ送信が有料化されたんですよね。
無料無制限だった頃はメルマガを月に1億通(!)も送っていたんですよ。それが有料となったことで販促費が爆増してしまって「この事業終わったな」と気が遠くなりました。
なるほどなるほど。そこからの立て直しの施策が専門店事業?
そうですね。オークション一本足打法では駄目だよねという危機感は2009年のリーマンショックの頃からあったんですよね。そこで次の事業として専門店事業を立ち上げ始めました。
震災当時には3、4店舗持っていたかな。それまでは実験的に細々という形でしたが、震災を機に、ここにしっかりフォーカスしてやっていこうと意思決定しました。
それまで検証していたものを、アクセルを踏んで乗せていったんですね!

その専門店事業により代表就任後3年でV字回復を遂げ、黒字化を達成したと伺いました。正直その3年間が相当大変だったんじゃないかなと思うのですが、紆余曲折ありという感じだったんでしょうか?
紆余曲折というか、もういろいろありすぎてほとんど記憶が無いですね(笑)。とにかく採用、採用、採用ですよ。当時30人弱だったスタッフを、その3年で50人超まで増やしました。
とにかく成長シナリオ、V字回復シナリオを現実化するために必死でしたね。クォーターごとにバイヤーとWebデザイナーを4、5人程度ずつ採用して、急ピッチで新店舗を立ち上げるものの、うまくいくのは半分くらいで、あとの半分は作っては潰して、人が辞めて……で、それを繰り返すみたいな。そんなぐちゃぐちゃな3年間でした。
もうとにかくがむしゃらに動いて、気が付いたら黒字化達成ができていたと。
そうですね。1年目、2年目はとにかく店舗を増やしまくって、その間にオークション事業は潰しました。
3年目になって売上拡大をいったん止めて、利益を出す方向にハンドルを切って、ある程度黒字を確実なものにしていった形ですね。
なるほど。そしてそれを見届けて退任されたという流れでしょうか。
そうですね。黒字化を達成して、色々と体制も整えたので、よいタイミングかな、と。
僕は仕事としてはCSから入って、その後は中国に行って物を作ったり、向こうで物流拠点を作ったりもしましたね。
あとは店舗統括だとか採用統括だとかM&A担当だとか、結構ありとあらゆる職種をやってきたと思います。
社長になってからは毎年株主が変わっていたのでそれに伴って社長へのリクエストも毎年変わりましたし、本当に翻弄されましたね。でも総じて、そうした経験が今はすごく役に立っています。
最初にアルバイトで入られてから退任されるまで、12年半も桃源郷でECの黎明期を駆け抜けられたんですね。
ECの上流から下流まであらゆるセクションを経験された武田さんがキーだと思われたことが人材育成、組織開発だというところがちょっと面白いなと思いました。これは退任後に気付かれたことですか?
事業者としての現役時代は、結構めちゃくちゃだったな、と思っています(笑)。今振り返ると、ずいぶん不出来な社長だったなあ、と(苦笑)。人材育成という観点はあまりなかったですね。
退任後、友人知人に頼まれて色々な事業のお手伝いをしている中で、お金をいただく以上は、一番レバレッジが効く貢献は何だろうとやっぱり考えますよね。
正直、業務改善といったような仕事は、多少業務効率が改善する程度で、ビジネスそのものの成長にはさほどレバレッジは無いです。
でも、人が成長するとき、特に組織が単なるメンバーの集まりからしっかりとチームになった時に売り上げがぐっと上がるのを何度か目の当たりにして、事業にとって一番レバレッジが効くのはやっぱり人とかチームにテコをかけることだと確信するようになりました。
なるほどです。では「チームにテコをかける」ことについてもう少し詳しくお伺いしてもいいですか? どういった問題に、どういった方法でアプローチするのかをお聞きしたいです!
まず、EC事業のチームに関わる問題は「マネジメントの問題」と「メンバーの問題」の大きく2つに分けられると思います。
事業者側でもその2つを切り分けることがまずは大事だと思います。
僕のところに相談に来るEC事業者で多いのはマイクロマネジメントというか、社長が個別に業務だけを指示しているケースですね。社長自らがECで起業したスーパープレイヤーである場合によく見られます。
メンバーがいつも社長の指示待ちをしている状態で、自走していないし、モティベーションも低い状態です。これはメンバーの問題というよりも、マネジメントの問題なんです。
この状態だと、メンバーの人数が増えるにつれて、チームのパフォーマンスの低下を招きがちです。月の売上予算すら持っていないケースも多いんですよ。
面白いことに、こうしたケースでは、月の売上予算をメンバーに共有するだけで売上が1割くらい伸びるんです。
さらにきちんと目標を設定して役割を決めて、チームとして動かしていけば15%とか20%とか普通に伸びる。そんな感じなんですよ。予算や目標がチームを自走させる原動力として働くんですね。
へぇー! そうなんですね!
逆にメーカーのD2Cパターンだと、そもそもECに知見のある上司がいないケースが多いです。
メンバーはなんとなくオペレーションはこなしているものの、EC事業全体を俯瞰で見れる人材がいないので、適切な課題設定ができず、EC事業が伸び悩んでしまいます。
こうしたマネジメントの問題というのが、EC事業の成長にとってはかなり重い部分だと考えています。
我々もご相談いただくことが結構ありますね。マネジメントをする人を教育してほしいだとか、PM的な立場でメンバーをまとめてくれる人がいませんか、だとか。
ここが僕のメイン領域と言えます。経営者・マネジャーにEC運営にふさわしいマネジメント手法をレクチャー・トレーニングしながら、一緒にチームを作っていくという形でお手伝いしています。
マネジャーにECの知見がない場合には、ECの知識のレクチャーも併せて行います。
このような取り組みを続けると、経営者やマネジャーはマネジメントの仕事が楽になって、かつ事業の売り上げも伸びて、ということが起きてきます。

新規参入をされる事業者がつまづいているケースとしてよくあるのは、“人数として人はいるんだけれど全員未経験”というパターンですね。
経営者の方も年配でECのことがわからないので、数人のメンバーが見よう見まねの独学でやるのですが、やはりスキル的に不十分なせいで成果がなかなか出ないということが起きています。
ECの管理画面で一定の操作ができることと、効果的にECのマーケティングができることは全く違うことなんですね。未経験から独力でビジネス・マーケティングの知識を身につけていくのはけっこう大変です。
さまざまなノウハウ記事をWebで読むことができますが、中には情報が古く、もはや有効ではない情報もあるので注意が必要です。ノウハウはすぐ使える代わりに、すぐに使えなくなるものだという認識が必要です。
やはりビジネスやマーケティングのきちんとした知識を身につけていくことは大事で、これには書籍を読むことが有効です。でも、中小企業の社員は自ら学ぶ習慣に乏しいので、経営者が「勉強しろ」と言ってもなかなか実行されないですね。そういう場合には漫画なんかを使って学んでもらえたらいいなと思います。今は有名な書籍はほとんど漫画化されていますので。
学習機会を与えるよりも、ECマーケティングに習熟した外部人材と一緒に働かせる方が、事業推進と人材育成を同時に達成することができて効果的なんじゃないかな、とは最近思っていることです。
あとはやっぱりそもそも人数が足りていないというケースですよね。
社内にECをやれる人もいないし、リソースも割けない。1年間人材採用広告を出しているのに誰も来ないみたいなこと、本当にあるんですよ。
まず一般求人での採用は確率が低いです。そもそも優秀なEC人材は求人市場にはまず出てこないんですよね。
社内にEC運営人材がいるなら、若い未経験者を採用して教育する方法でいいんですけど、やっぱり初期の教育コストがかかりますから。EC担当者の手が回らなくなって、売上もモティベーションも下がってしまうということが起きます。元気だった既存社員が一気にゾンビ化するので注意が必要です。
こういう場合もやっぱり、副業人材やフリーランスを上手く活用すればよいのではと思います。
すごくわかりやすいです…ありがとうございます!

外部人材の活用は効果的だというお話があったと思います。我々も色々なECの事業とお話する中で、「まずは社内でやってみよう」「採用は正社員採用だけでいこう」というこだわりのある方がいらっしゃいます。武田さんはこういったこだわりについてどう思われますか?
僕がお手伝いする社長さんにも、今いる人材を大事にして会社の成長と人の成長を同時に達成したいんだというという方が多いですし、僕もそれには共感できます。
じゃあそれと外部人材の活用って矛盾するんじゃないかと思われるかもしれませんけど、そうではなくて、あくまでも教育面での活用だと思うんですよね。
僕も外部人材にあたるわけですけど、コンサルに入る時は経営者からメンバーまでの縦ラインの全ての層についてコーチングやトレーニングを行って、会社全体にレバレッジをかけるというお手伝いをしています。
なるほど。
人とかお金とかモノとか情報とか、色々な経営資源がありますけど、いちばん大事な経営資源って「時間」だと思ってるんですよ。時間だけが、貯めておけないし借りてくることもできない唯一無二の資源です。
たとえば「売り上げを倍にしよう」という目標も、時間が無限に使えるならば、いつかはほぼ確実に達成できるわけです。50年後とか100年後とかに。でもそれじゃ嫌じゃないですか。寿命が先に尽きちゃいます(笑)。
必ず来期とか3年後、という期限が決められたところに、目標とかビジョンとかがあるわけですよ。とすれば、いかに時間あたりのパフォーマンスやレバレッジを最大化するかがポイントだと思うんですよね。
そうなるとやっぱり内製で試行錯誤していると、追加費用はかからないかもしれないけれど、成長に時間がかかり、結果、費用対効果が悪いということになります。
外部人材なり外部ソリューションを活用して事業の成長を推進しつつ、丸投げではなく、彼らと協働することによってメンバーのスキルアップも達成する、という方法が一番時間効率に優れたやり方かなと思います。
具体的には外部人材をリーダーとして迎えて、メンバーは手を動かすという協働スタイルを組むのが最良かなと考えています。
いちばん大事な経営資源は「時間」という言葉がグサッときました…。確かに、そう考えると「正社員採用にこだわりたい」ことと「外部人材を活用する」ことは全く矛盾しないですね。

最後に、今後の武田さんについてお伺いしたいです。武田さんはこれから何を仕掛けていくんでしょうか?
2018年に前職の代表を退任してから色々な事業をお手伝いしていく中で、コンサルタントとして社会に貢献できている実感も得られ、楽しい仕事だなと思うようになりました。それでようやく2023年1月に法人化しました。
仕事をする上で僕を駆動しているフォーカスが2つあって、
1つ目は「日本が豊かであり続けることに貢献する」ということ。
2つ目は「働くのが楽しい社会の実現に貢献する」ということ。
その2つを達成していくために、もっとたくさんの人の成長に貢献していきたいなという想いが強くなってきています。
その中では、フリーランスのEC人材が活躍できるための支援というものを始めています。彼らにクライアントを紹介したり、チームで定期的に勉強会を開いたり、ECの分析ツールを作ってシェアしたりとかしていますね。
まさに先ほど仰った、外部人材の活用で多くの人が成長することにつながっていくんですね。今後の武田さんにも目が離せません!
限りある時間の中でどうやって事業目標を達成するのか。外部人材を迎え入れるだけではなく、協働することで社内のチームを育てていくことが成功のカギとなりそうです!
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ライフェックスが行った「化粧品のEC購入に関する調査」によると、約38%の消費者が「よくネットで化粧品を購入する」と回答した。
調査対象は、ECサイトで化粧品を購入した経験のある全国(北海道・沖縄を除く)の18歳~69歳の女性2000人。調査日は2022年12月28日。このうち、「化粧品をよくネット購入する」と回答した人500人を対象に、2023年1月6日~2023年1月7日に追加調査を実施した。
化粧品をよく購入する場所について聞いたところ、最多は「ドラッグストア」(57%)で、次いで「ネット」(38%)だった。

「化粧品をよく購入する」と回答した人に、初めて購入する化粧品をネットで購入する前に店舗などで商品を確認するか聞いたところ、60.3%が「店舗で確認しなかった」と回答した。

「事前に確認しなかった」と回答した人を世代別にみると、若い世代ほど事前に店舗で商品を確認した上で購入していることが見て取れる。

店舗で商品を確認せずにネットで購入した人に、商品を確認しない理由を聞いたところ、トップは「公式からの情報(サイトやSNSなど)が充実していたから」(56%)で、次いで「友人やクチコミなどで評判が良かったから」(35%)「メディアで紹介されていたから」(14%)だった。

「SNSでの著名人や友人などの口コミが購入の決め手になった」と回答した人に、その口コミがPR(広告)だったか聞いたところ、70.8%が「PR(広告)ではなかった」と回答した。4.9%が「PR(広告)だった」と回答し、「どちらかわからない」と答えた人は24.3%だった。

続いて「SNSでの著名人や友人などの口コミがPR(広告)でも購入するか」聞いたところ、19.8%が「購入する」と回答した。世代別でみると、より若い世代のほうがPRと自覚していても購入する割合が高いことがわかった。

ネットで購入して良かった体験について自由記述形式で聞いたところ、主に以下4つに分類する回答が多数だった。
ネットで購入して失敗した体験についても聞いたところ、「思っていたイメージと異なった(画像と違う、使用感が違う、色味や匂いが違う)」という回答が大半だった。化粧品という商品特有に「肌に合わなかった」という回答もあった。
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オリジナル記事:ネットでよく化粧品を購入するユーザー、約6割が「事前に商品を店舗で確認しない」
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ZETAは、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」のチャット拡張オプションである「ZETA SEARCH CHAT EXTENSION」をアップグレードし、OpenAIの「ChatGPT」に対応したと発表した。
「ZETA SEARCH CHAT EXTENSION」は、ECサイト内のテキストデータをAIの自然言語処理技術で分析・学習するソリューションで、2020年4月からEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」の拡張製品として提供している。チャットボットと連携することにより、対話やウィザード形式で商品検索やサイト内検索を行える。

「ChatGPT」は2022年11月に一般公開されたOpenAIの対話型AI。最先端のAI言語モデルである「GPT-3.5」をベースに開発されており、強化学習(2021年までのデータ)により英語、中国語、日本語などの複数言語や、政治、経済、文化、歴史などさまざまな分野の情報を認識し、人間の会話のような精度で自然なテキストを生成する。

自然言語で対話ができるAIとして注目され、リリースから5日間で利用者数が100万人を突破した。これまでのテストでは、リクエストに対して小説や論文を書く、プログラミングのコードを書く、文章を翻訳するなどのタスクをチャット形式で行えることが確認されている。
「ChatGPT」への対応で、チャットボット特有の機械的なやり取りがスムーズな会話形式になる。入力情報に基づいて最適な情報を提案する「ZETA SEARCH」の技術との掛け合わせにより、店舗スタッフやオペレーターとの会話のようなコミュニケーションの実現が期待できるという。
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オリジナル記事:ZETAがチャット型検索エンジン「ZETA SEARCH CHAT EXTENSION」がOpenAIの「ChatGPT」に対応
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楽天グループが1月25日に実施した「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2022(楽天SOY2022)」に登壇した三木谷浩史会長兼社長は、「楽天市場」の流通総額が6兆円に迫っていることを明かした。
楽天グループの2021年度の国内EC流通総額は、前期比10.4%増の5兆118億円。将来的な国内EC流通総額は10兆円突破をめざしている。
「楽天SOY2022」に登壇した三木谷会長兼社長は、詳細な数値は明らかにしなかったものの、次のように話した。
「楽天市場」は2022年に開設25周年の節目を迎え、2023年は26周年となる。「楽天市場」はこれまでに、(出店店舗の)皆さんと共に6兆円近い取扱高まで成長してきた。
楽天SOY2022に登壇した三木谷浩史会長兼社長
2022年1-9月期(第3四半期累計)の流通総額は3兆9233億円で前年同期比11.8%増だった。2021年度の第4四半期(10-12月期)の流通総額は1兆5000億円。2022年度の第4四半期は「12月度はとても売れた」といった声が出店者からあがっており、四半期ベースで2ケタ増を続けてきたことも踏まえて、通期の流通総額は大きく増加したと見られる。

国内EC流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、ブックス、ブックスネットワーク、Kobo(国内)、ゴルフ、ファッション、ドリームビジネス、ビューティ、デリバリー、Rakuten24などの日用品直販、オートビジネス、ラクマ、Rebates、楽天西友ネットスーパー、クロスボーダートレーディングなどの流通額を合算した数値。
“楽天経済圏”と呼ばれる総合サービスを提要する「楽天エコシステム」内において会員の価値を示す「メンバーシップバリュー」は2022年7-9月期(第3四半期)で7.8兆円。前年同期比で11.6%増加した。
「メンバーシップバリュー」について、楽天グループは将来的に10兆円をめざしている。

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オリジナル記事:楽天・三木谷会長、2022年度の流通総額は「6兆円に近い」 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ
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ネットショップ支援室は、ECカートシステム「楽楽リピート」にCRMの成果を可視化する顧客分析手法「新CPM分析機能」を搭載した。
「新CPM分析」は、購入回数や最終購買日といったデータから顧客の稼働状態や維持状態を分析し、顧客を資産として捉える「顧客BS」、顧客推移の全体像を可視化する「ゴールド顧客育成マップ」の両軸でCRMの成果を可視化する顧客分析手法。
LTVの他に、「顧客維持率」「稼働顧客数」「顧客残存率」の新たな指標を用いてCRMの成果を可視化する。
さまざまな要因によって新規獲得コストが高騰するなか、改めて既存顧客の維持・育成(CRM)を重視する事業者が増加している。本質的なCRMに取り組む通販企業を支援するため、機能開発・提供を通して“新CPM分析”の考え方と理論を普及するため、開発した。
「顧客BS」機能は、現在の継続率(顧客維持率)を元に、5年先までの顧客数と売り上げを予測・表示する。
顧客BSのポイントは、「新規顧客を獲得せずに既存顧客だけで売上を構築するとどうなるか」を予測する点。 ショップあるいはブランドを支持しファンになってくれた方の人数(稼働顧客数)と得られる売り上げ(5年間の売上累計額)を、CRMの成果として数字で測ることができる。

「顧客BS」はこのほか、稼働顧客の離脱による売上減少の兆候を察知し、原因特定や対策を講じて歯止めをかけるための役割を果たす。
顧客維持率と売り上げは密接に関係する。顧客数が減り始めてから売り上げが下がるまでは3か月~半年ほどのタイムラグがあるといい、日々の売り上げやLTVのような指標だけでなく、定期的に顧客数や顧客維持率の変化を見ることが重要だという。
「ゴールド顧客育成マップ」機能は、F1~F5※までの顧客分類ごとの維持率・離脱率・復帰率をマップにし、最終的に新規獲得顧客がどのくらい「F5(ゴールド顧客)継続」まで残存するかを「残存率」という指数で表す。「残存率」は、新規獲得に依存したEC運営になっていないかどうかを判断する指標になる。
※FはFrequency(頻度)。F1は初回顧客、F2は2回目の購入につながった顧客。F3~F5はn回目の定義を自由に設定可能


「ゴールド顧客育成マップ」は、「顧客BS」と併用してCRMのPDCAサイクルを回していくこともできる。
たとえば「顧客BS」で顧客維持率の低下(=継続率の低下)が見られた場合、「ゴールド顧客育成マップ」を用いて維持率・離脱率・復帰率を確認し、どのグループに対するCRM施策に改善の余地があるのかを判断できる。
ネットショップ支援室は、ほとんどの通販企業が「ネットショップの運営において、LTVの向上は切っても切り離せない」と考えているにもかかわらず「既存個客のLTVがなかなか伸びない」「LTVを重視しているが、思うようにKPIを達成できない」といった課題を抱えていると指摘。
LTV向上には優良顧客を育成するCRMが欠かせないことから多くの企業が取り組むものの、次の3つの問題点からCRMを上手く活用できず、売上アップにつなげられていないのが実状だという。
現状のCRMの3つの問題点
CRMは長期的・総合的に売上向上に寄与するため、その効果を直接測ることは難しい。ネットショップ支援室は、LTVだけをCRMという長期的手法の指標として使うのには限界があることに着目し、新たに「顧客維持率」「稼働顧客数」「顧客残存率」の指標を取り入れた。
「新CPM分析機能」は、「楽楽リピート」の標準機能として提供。「新CPM分析機能」機能単独での利用料金は発生しない。
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オリジナル記事:売上50億超えの通販企業も実践する顧客分析手法「新CPM分析機能」、ネットショップ支援室が「楽楽リピート」に搭載
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競合他社のオンライン価格に合わせる「価格保証」を行うことは、家電のように消費者自身が商品価格を比較しやすいカテゴリーでは効果的でしょう。
しかし、ある専門家は、「多くの大手ブランドがオンラインでの割引を制限している現在、価格保証の重要性は低くなっている」と指摘。価格戦略だけで売上向上を図るのではなく、手厚いやサービスや品揃えで差別化することも重要だと説明します。
また、価格戦略に向く商品と、価格競争に適さない商品を見極め、より多くの利益につなげる方法もあるといいます。価格保証のメリットとデメリット、それに追随するマーケティング戦略を紹介します。
多くの人は10年前、 Eコマースの台頭によってBest Buy(編注:米国に本社を置く世界最大の家電量販店)は破滅すると予想していました。その理由は、多くの消費者が店舗に足を運び、テレビやコンピュータをチェックした後、オンラインでより安い価格で購入するようになったからです。
Best Buyはこの予測を2013年に覆し、前年のホリデーシーズンにテスト運用した、“Amazonやその他の大手オンライン小売事業者と同価格で販売する”という方針を固めました。
現在、Best Buyのビジネスは好調で、多くの小売事業者がその動きに追随しています。2022年のホリデーシーズンでは、『Digital Commerce 360』 がチェックした大手小売企業100社のうち42社が、Webサイトで何らかの形で価格保証を提供していました。
『Digital Commerce 360』発行「北米EC事業 トップ1000社データベース 2022年版」で40位のNewegg Commerce(電子機器とコンピュータ部品のEコマース専業事業者)は、2015年に価格保証制度を導入。複数の主要な競合他社の価格に合わせる価格保証のバッジがついた商品には、購入後14日間にわたる価格保証を提供しています。
Newegg Commerceプラットフォームエクスペリエンス担当ディレクターのヴィンセント・アギラール氏は次のように述べています。
競争の激しいEコマース市場において、Neweggはお客さまに安心してショッピングを楽しんでいただきたいと考えています。(アギラール氏)
また、価格とマーケティング戦略を専門とするコンサルティング会社Simon-Kucher & Partnersに属するシカ・ジェイン氏は、「価格保証のポイントは、消費者に『良い買い物ができた』と安心してもらうことです」と説明しています。
価格保証をすることは、消費者に「この店の商品価格が最も適正だ」という心理的な後押しをします。一方、これまでにどれだけの消費者が価格保証を要求したかがわかるデータはなく、その数は低いものと予想されます。ジェイン氏は「私は11年間、小売業の価格戦略を仕事にしてきましたが、正確な数字はデータとして出てきません」と話しています。
ジェイン氏は「商品価格の高いインフレ率と差し迫った不況に対する消費者の不安から、2022年は多くの小売事業者が価格を一律にすることを提案した可能性がある」と指摘。経済的不安から、消費者は低価格商品やお値打ちな小売店に乗り換えることが多くなります。これに対抗するため、小売店は競合他社との価格の一致を保証するといった戦術で対応することが多いのです。
「価格保証は、あるカテゴリーや、特定の小売企業にとっては理にかなった戦略である」とジェイン氏は話しています。しかし、この戦略だけが消費者のロイヤルティを獲得する唯一の方法であるとはいえません。さらに、Eコマースの成長によって価格戦略が変化していることを考えると、やや時代遅れかもしれません。
ジェイン氏は「家電製品のように、消費者が多くの小売事業者から入手できるブランド品を求めているカテゴリーでは、価格保証を提供することが最も合理的である」と説明しています。
実際、『Digital Commerce 360』の編集部がチェックした家電量販店8社のうち5社が2022年のホリデーシーズンに価格保証を行ったのに対し、アパレルまたはアクセサリーを取り扱う小売店では、わずか40.6%しか価格保証を行っていませんでした。
アパレルやアクセサリーは商品の比較が難しいカテゴリーであることに加え、消費者が直接商品に触れ、感触を確かめ、試着したいと考えることが多い、というのも理由に考えられます。

また、チェーンの小売店やEコマース専業の事業者は、製造小売り事業者や通販事業者(ネット販売だけでなくカタログやテレビ通販も行う小売事業者を含む)よりも、競合他社と価格を合わせる傾向がありました。

ジェイン氏は「現在は10年前よりも価格保証の重要性は低下しているかもしれない」とも指摘。その理由は、有力なメーカーやブランドが、小売事業者が商品を設定価格以下に値引きすることを防ぐMAP(最低広告価格)政策を実施しているからです。
たとえば、最新のiPhoneを販売する場合、AppleはMAPポリシーに違反する小売事業者の販売を容認しないため、どこで買っても価格差はほとんどないはずです。
ジェイン氏は「多くの大手ブランドが割引を制限するなか、Best Buyのような小売事業者は、テレビやオーディオ機器など、商品の詳細を理解しにくく高価な商品を消費者に案内するなど、別の方法で競争している」と説明しています。
Best Buyの販売員は家電カテゴリーの知識がとても豊富で、消費者を丁寧に案内し、質問に答えてくれます。これはオンラインでは得られない体験であり、Best BuyとAmazonの差別化要因にもなっています。
消費者は「同じ値段なのだから、自分にとって最も良い買い物をしたい」と考えます。だからこそ消費者はBest Buyで買おうとするのです。(ジェイン氏)
ジェイン氏は「『誰かと話したい』『質問に答えて欲しい』というニーズがあるため、Best Buyや、店舗型小売事業者は廃業していないのです。この差別化に力を注いだのは、見事な戦略でした」と話しています。
この戦略を推し進めたBest Buyは、北米の小売事業者およびブランドのオンライン売上ランキングである 「北米EC事業 トップ1000社データベース 2022年版」で第6位にランクインしました。
ジェイン氏は「小売事業者が消費者をひきつけ、維持する方法は他にもたくさんある」と付け加えています。たとえば、品揃え、サービス、送料無料、返品処理の手厚い対応などです。
また、ジェイン氏は小売事業者に、戦略的に価格で競争すること推奨しています。消費者に価格を比較されやすい商品は低価格で提供し、価格を比較されにくい(=競争力の低い)商品でより多くの利益を上げることができるからです。
他社と差別化した販売戦略をとるためには、自社ではどの商品が価格競争に最適な商品であるかを理解することが重要です。たとえば食料品では、牛乳、卵、バナナで価格競争力を発揮するのが良いでしょう。(ジェイン氏)
この一方で、エキストラバージンオリーブオイルなど競争力の低い製品で利益を拡大することができると指摘しています。
ジェイン氏によると、小売事業者がやってはいけないことは、世界的な物価の上昇に合わせて商品を一律に値上げすることだそうです。「ロイヤルティの高い既存顧客を確実に失ってしまいます」とジェイン氏は警鐘を鳴らしています。
ジェイン氏は「価格保証は、価格に敏感な消費者をターゲットとする小売事業者にとって効果的に作用します」と説明。たとえばEコマース専業のNewegg Commerceは、消費者が電子機器や部品の価格をオンラインで簡単に比較できるようにし、価格保証の利用を推進しています。
また、Newegg Commerceは、一般的に所得が低い若い消費者に対して、価格保証していることをアピールしています。
SimilarWeb(編注:Similarweb Ltd.〈本社イスラエル〉が提供するWebサイト分析ツール) によると、Newegg.com (編注:Newegg Commerceが運営するECサイト)の訪問者の 56.1% は 18 歳から 34 歳が占めています。
これは、上位1000社の18 歳から 34 歳の訪問者が平均40.7%であることと比べると高い数値です。
Newegg Commerceのアギラール氏によると、価格競争の成功度を、顧客のリピート購入率やLTVを追跡することで評価しているといいます。たとえば、リピーター率は32%で、Eコマース業界の平均を上回っています。
ちなみに、EコマースプラットフォームのプロバイダーであるShopifyにおける、リピーターが占める売り上げの割合は、28.2%とのことです。
アギラール氏は「価格保証は顧客から高い評価をいただいている。今後も継続していきます」と述べています。しかし、ジェイン氏は、「リピーターの割合が高い理由を、価格保証のようにただ1つの要因に帰結させることは難しい」と指摘しています。
Newegg Commerceは価格保証がもたらす効果を十分に理解しており、毎年夏に開催するセール「FantasTech」と、ブラックフライデー前のプロモーションにも適用しています。
各プロモーションの期間中は、厳選した商品について最安値を保証しています。購入後、Neweggで同じ商品がより安く販売されていた場合、そのプロモーション期間が終了するまで、価格差分の金額を購入者に自動でお送りするので、安心してお買い物いただけます。(アギラール氏)
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オリジナル記事:値引き競争に頼らない価格戦略とは? リピーター&利益を生むマーケ事例を米国の大手企業に学ぶ | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ
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味の素は1月25日、新たなD2Cサイト「GOOOD GOOOD TABLE(グーグーテーブル)」を立ち上げた。
味の素の既存通販サイト「味の素ダイレクト(株)オンラインショップ」と基盤を共有、共通ID「AJINOMOTO ID」でのシングルサインオンを可能にしている。

今後は、味の素からの情報発信のほか、ユーザーからの感想やアイデアなども募集・シェア。双方向のコミュニケーションを充実したD2Cサイトにしていく。
D2Cサイトは、自社製品のほか、グループ各社の家庭用製品も取り扱う。味の素の部署、グループを横断してラインアップを拡充する。
「GOOOD GOOOD TABLE」のコンセプトは、ユーザーの食に対する好奇心を満たし、従来の食卓をグレードアップするようなレシピやフードペアリングなどの情報を届けること。新サイトを通じて、新しいおいしさとの出会いを継続的にサポートする。
味の素は2020-2025の中期経営計画において、食と健康の課題解決企業をビジョンとして掲示。その実現に向けて新たなECサイトを立ち上げることで、生活者のニーズに対応した製品・サービスの提供を進め、健康寿命の延伸に貢献していく。

近年、在宅ワークの浸透などによる内食機会の増加、購買行動でのデジタル化で、国内食品通販市場規模(小売金額ベース)は伸長。また、嗜好に合った選択や体験価値を重視する傾向が強まっている。
こうした状況を受け踏まえ、味の素はD2C事業においてデジタル戦略を強化し、食に関する体験価値提供とユーザーとの価値共創の実現をめざすことにした。
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オリジナル記事:味の素が既存EC基板でD2Cサイト「GOOOD GOOOD TABLE」を新規立ち上げ、グループ各社の製品などを展開予定
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2023年のバレンタイン商戦がスタートした。コロナ禍で停滞気味だった同商戦も2023年は大分、元に戻ってきているようで、通販実施各社の初速の売れ行きも悪くないようだ。百貨店各社のネット販売や仮想モール、通販事業者各社の今年のバレンタイン商戦のトレンドと出足の状況をみていく。
大丸松坂屋百貨店は1月6日から、店頭に先駆けて通販サイト「大丸松坂屋オンラインストア」で「大丸・松坂屋のバレンタイン2023」の注文受け付けを始めた。
今回のバレンタイン商戦は顧客の購買ニーズに応え、「大切なひとへ感謝の気持ちを贈る幸せ・自分へのご褒美を買う幸せ」をコンセプトに展開する。
中でも、2人の女性オーナーが手がけるスイーツをフューチャー。母親が子どもに食べさせたいものを重視した菓子作りを続ける田園調布のプチカヌレ専門店「コムパリ」からは、保存料・着色料を使わず、外はカリっと中はモチモチの食感が楽しめる5種類のプチカヌレのセットを提案する。

低糖質でもおいしいスイーツをめざす「カバの気持ち」からは、発酵バターの香りが広がるバターサンドで、神戸洋菓子の名店「ボックサン」の福原敏晃氏が監修し、“宝石”をテーマにしたバレンタイン限定商品を販売する。両ブランドの女性オーナー2人のインタビュー動画を特設サイトで配信。店頭配布カタログのQRコードから遷移して視聴できるようにした。
また、2022年に大きく復調した海外ブランドのチョコレートの品ぞろえを強化したほか、年々ニーズが高まっている焼き菓子などスイーツの新ブランドを取りそろえた。
大丸松坂屋百貨店では、バレンタイン商戦でもECを強化する考え。その一環として、早い時期に購入したユーザーには早期に商品を届けることが可能で、気に入った商品を自分用やプレゼント用にリピート購入しやすくする。加えて、自分用のニーズが増えていることから、受注期間を延長して2月14日以降の配送にも対応する。
バレンタイン商戦の売上高合計は前年比14・6%増を計画。過去5年間でもっとも売り上げが大きかった20年度を上回りたい意向で、ECチャネルの貢献も期待する。
高島屋は1月6日、「高島屋オンラインストア」でバレンタイン催事「アムール・デュ・ショコラ」をスタートした。高島屋各店では同月20日から順次スタート。世界から選りすぐりの100以上のブランドを提案する。
同催事では、日本初上陸のブランドや、世界の巨匠たちの商品が集結。伝統ある名門ブランドや世界的に愛されているチョコの紹介はもちろん、注目が高まっているフードロスや環境・社会問題などにアプローチする“おいしくてサステナブルなチョコ”も特集するという。

日本初上陸ブランドでは、仏リヨン郊外に店を構えてヴィーガンショコラを手がける「ファビアン・デアル」や、レバノンを拠点に高品質なチョコレートの製造にこだわる「ラ・ロシェ」が登場する。
サステナブルチョコでは、「TeaROOM」とコラボし、廃棄される予定だった素材をいかしたり、環境にやさしい農法で作られた3種類の茶葉を使用。それぞれのお茶の個性を生かしながら、「モンサンクレール」や「トシ・ヨロイヅカ」など人気パティシエが手がけた「アムール・デュ・ショコラ」限定のチョコを展開する。
高島屋のバレンタイン催事は年々売り上げを伸ばしており、今年の目標は前年比12%増で、店頭は8・4%増、ECチャネルは18・9%増をめざす。また、バレンタイン商戦におけるECチャネルの比率はコロナ前が約15%だったが、今年は約37%を見込む。
そごう・西武は12月1日、公式通販サイト「eデパート」でバレンタインチョコレートのネット受注をスタートした。毎年、早期の予約や自家需要、人に贈る前に自分で試したいというニーズが多いことから、今回も1月6日からの本会期に先駆けて「おためしバレンタイン」を開催。国内外の人気ブランドやそごう・西武の限定品など、この時期にしか味わえないチョコを取りそろえた。
早期展開ブランドは「ピエールマルコリーニ」や「デルレイ」「カカオサンパカ」など約40ブランド、250アイテムで、1月20日以降に届ける。
楽天グループでは2023年のバレンタインデーに向けて、運営する仮想モール「楽天市場」のショールーミング型ポップアップストア「楽天市場 バレンタイン特集 ご当地&映えスイーツセレクション」を、東京都足立区の「北千住マルイ」2階に、2月1日~14日の期間限定で開設する。

これに先立ち、ポップアップストアを紹介する特設ページを1月17日に公開。オフラインからオンラインへの送客を図る。
ポップアップストアでは、「横浜チョコレートのバニラビーンズ」や「創作和洋菓子 花えちぜん」など、楽天市場に出店する18店舗が取り扱うバレンタインデー向けの商品約35点を展示。来店者は、店頭で商品を試食することが可能で、QRコードをスマートフォンで読み取ることで、楽天市場の各商品ページに遷移し、商品を購入することができる。
期間中は先着600枚限定で、3000円以上の対象商品購入時に使える500円割引クーポンを配布する。また、特集ページでは「ご当地ギフト」「映えギフト」という切り口でポップアップストアにて販売するチョコを紹介。3000円以上の購入で200円割引となる、先着2000回まで利用可能なクーポンも配布している。
楽天市場では、1月4日から今年のバレンタインデー特集ページを公開。チョコレートやスイーツを中心に、約5万点のバレンタインデー関連商品を紹介している。

同社によれば、ECでバレンタインデーのギフトを購入するユーザーは拡大傾向にあり、楽天市場におけるバレンタインデー関連商品の流通額は、2020年から2022年の2年間で約1・9倍に拡大(2020年1月4日~2月15日と、2022年1月4日2月15日の流通額を比較)しているという。
ヤフーは運営する仮想モール「ヤフーショッピング」で1月12日から、特集ページ「バレンタイン特集2023 ~チョコ&ギフト大作戦~」を開設してバレンタインデーのギフト商品の拡販を本格化させている。

特集ページでは高価格帯のチョコレートをそろえた「高級・プレミアムチョコ」、ゴディバやモロゾフといった有名菓子ブランドの商品をそろえた「ブランドチョコ」、工具を模したものやチョコでできた恐竜の化石をチョコの中から発掘できるものなどユニークな商品をそろえた「おもしろチョコ」、安価な商品をそろえた「ばらまきチョコ」などをラインアップ。
同モールのレビューでユーザーからの評価が高い「高評価チョコ」や1000円未満や2000円から3000円までのチョコレートといった「予算別」や恋人、家族、友達、職場など「贈る相手別」でもチョコレートを選べるようにページ上部に各ランディングページに誘導するリンクを設けた。
また、バレンタインギフト専用も割引クーポンを配信。期間中、毎週木曜日に2000円以上の購入者を対象に200円分のクーポンを、バレンタイン直前の2月5日には「バレンタイン×5のつく日300円クーポン」を配布し、拡販を強化していく考え。
すでに配布中のクーポンは「昨年と比較すると倍以上の枚数を利用頂いており、客単価も下がっていない」(同社)とし、売れ行きの引き上げにクーポンが貢献しているようだ。
なお、バレンタインデー商戦の出足については「特集自体は開始したばかりだが初速は好調」(同社)としている。好調な要因については次のように話している。
行動制限のないバレンタインで百貨店などのリアルへ人が戻っているかと思うが、ヤフーショッピングは(決済時にグループの決済サービスやクレジットカードを使用した際のポイント還元率が)毎日5%でお得。ポイントやクーポンを使い少しでもお得に百貨店と同じ商品などを購入いただけているのではないか。(同社)
総合通販のベルーナのグルメ専門通販「ベルーナグルメ」では、通販サイトとカタログ「2023 St.Valentine's Day」において、今年のバレンタイン特集を展開している。

通販サイトでは100種類以上のバレンタイン商品を販売。人気のブランドチョコや輸入チョコ、配るための大容量チョコなどを揃えている。今年の目玉商品となるのは、同社の日本酒通販「旨い酒が飲みたい」の日本酒チョコレートとなっている。
「江戸の酒 ボンボンチョコ」(価格は1501円)は、澤乃井・屋守・千代鶴・久兵衛という東京の地酒を使ったボンボンチョコ。昔ながらの砂糖シェルタイプで、シャリシャリした食感が特徴のボンボンチョコに、酒を閉じ込めている。個包装で便利な点もポイントとなっている。利き酒師が「本格的な味わい」と太鼓判を押す商品で、スイーツ好きや日本酒好きへのギフトにおすすめとしている。

「日本の酒 蔵元三昧」(価格は1393円)は、2022年に好評だった「日本のお酒を使用したチョコレート」を刷新したもの。個性豊かな日本酒、梅酒、焼酎10種類を食べ比べできる。
EC限定でチーズケーキを販売するMr.CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)は1月22日、バレンタイン限定フレーバーの「ミスターチーズケーキ ブラウンミルク」と「ミスターチーズケーキ ブラックカカオ」を販売する。
新商品のブラウンミルクは、ミルクチョコレートのようなやさしく、なめらかな味わいのフレーバーだ。チョコレートとマスカルポーネに、ナッツに砂糖を加え煮詰めてキャラメル状にしたプラリネを入れ、やさしく深い味わいに仕立てた。
時折り感じるパールショコラの食感と、ケーキの底に敷き詰めた甘酸っぱいアプリコットと甘いミルクチョコレートのバランスが楽しめる。
2022年も販売して好評だったブラックカカオは、濃厚な旨味を持つカカオをベースに、焦がしバターやアーモンドペースト、クローブというスパイスを合わせることで香ばしさを強調。マスカルポーネやダークチェリーがコクのある旨味を一層引き立てる。
また、2023年はバレンタイン限定デザインのギフトバッグとメッセージカードを用意。ギフトバッグはハートにかたどった花びらをメインに、たくさんの花びらを散りばめたデザインで、無料のメッセージカードは感謝の気持ちをさまざまな形で表現した3種類のオリジナルデザインの中からランダムで届ける。
バレンタイン限定フレーバーのチーズケーキはどちらも税込5400円で、1月22日~2月14日まで公式通販サイトで販売。期間中は毎日午前10時から販売開始し、当日分の在庫がなくなり次第終了となる。
なお、両フレーバーは1月25日~2月14日まで大丸東京店と大丸神戸店で同時開催するポップアップストアでも販売するほか、両店ではバレンタインに合わせて開発した「プラリネガトーショコラ」を店頭限定商品として展開する。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:【2023年バレンタイン商戦】大丸松坂屋、そごう、高島屋、楽天、ヤフー、ベルーナ、Mr.CHEESECAKEの取り組みとは | 通販新聞ダイジェスト
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