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大塚商会、愛知県に物流センター「中部物流センター」を開設、ロボット導入で1.5倍の出荷に対応できる作業効率を実現

大塚商会は9月、オフィスサプライ通販事業「たのめーる」の受注量拡大に対応するため、愛知県一宮市に物流センター「中部物流センター」を開設する。

大塚商会は現在、全国6か所で物流センターを稼動。14の配送センターと密接に連携し当日配送エリア拡大あんどを進めている。現在の中部物流センターから最新の大型物流センター「中部物流センター」へ移転。中部圏における新たな物流拠点として物流ネットワーク体制を強化する。新物流センターは、現センターと比較して1.5倍の出荷に対応できる作業効率を実現するという。
「中部物流センター」は、棚搬送型ロボット「Goods to Person Picking(GTP)」と、DAS(デジタルアソートシステム)ステーションにプロジェクションマッピングを融合。センター内の作業者の歩行や属人化リスクを低減した作業環境を実現し、省人化を図る。

検品機能を備えた最新のDPS(デジタルピッキングシステム)も導入。ビッグデータを活用した在庫配置の最適化と、各設備の特色や能力を最大限引き出すための分析・解析ツールを独自に開発した。
「中部物流センター」は、名古屋高速、名神高速、東海北陸道の3つの高速ICとのアクセスも近い。三河地区、北陸エリアを含む中部地方全域を網羅する物流センターとして稼働させる。建物は震度6強に耐え得る構造となっており、非常用自家発電装置とネットワークシステムの二重化などBCPにも対応する。
延床面積は5万7441.67平方メートル、地上4階建て。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:大塚商会、愛知県に物流センター「中部物流センター」を開設、ロボット導入で1.5倍の出荷に対応できる作業効率を実現
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「Amazon」「楽天市場」に引けを取らない自社ECになる! 売れているECサイトが必ずやっているカゴ落ち施策と入力フォーム改善策を解説

EC事業におけるマーケティングを自動化するマーケティングオートメーション(MA)ツールは、売れているECサイトならほぼ導入していると言われるツールだが、日々の業務に追われるEC担当者にとって、MAだけにリソースを割く余裕はない。
EC向けMAツール「EC Intelligence」を展開するシナブル執行役員の曽川雅史氏が、そんな忙しいEC担当者でも活用できるツールと、カゴ落ちメールやサイト改善など、売れている自社ECサイトが実施している鉄板施策を解説した。
CRMに取り組めていないECサイトは「穴の空いたバケツ」の状態
「人材が足りない」「社内調整が大変」「売上予算の達成が不安」「データ活用できていない」「CRMに取り組めていない」など、EC事業を運営するなかでこのような課題を抱えている事業者は多いだろう。どれも大きな課題だが、「CRMに取り組めていない」という状態は深刻と言える。
獲得した新規顧客に対し、適切なフォローアップを行い、繰り返し購入してもらうためにはCRM(顧客関係管理)が欠かせない。シナブル執行役員の曽川氏は「CRMができていないECサイトは、“穴の空いたバケツ”と同じ」と指摘する。

今は「半年ぶりにサイトに訪問した顧客が何も買わずに帰ってしまった」という詳細までわかるようにデータを取得できる。この顧客に対してメールを送ってフォローする。これだけでも購入率が改善する。しかも、MAツールを利用すれば自動化できる。(曽川氏)
シナブル 執行役員 曽川雅史氏
顧客はAmazonや「楽天市場」のUIに慣れている
2021年のWebサイト訪問者数ランキングでは、2位がAmazon、3位に「楽天市場」がランクインしており、共に累計訪問者数は1100億以上と、日本で2番目、3番目に利用されている。

自社ECの顧客の多くはAmazonも「楽天市場」も使っていると考えられる。そのため、Amazonや「楽天市場」のUIやサービスに慣れており、自社ECは無意識にAmazonや「楽天市場」と比較されていると推測できる。このような状況下で自社ECの売り上げを伸ばすには、「Amazonや『楽天市場』のUIやサービスの真似できる部分は上手く取り入れて、自社の強みを打ち出すことだ」と曽川氏は提案する。
顧客データを生かして店頭と同じようなサービスを
自社ECの最大の強みは、顧客データを細かく取得できることだ。Amazonや「楽天市場」でも注文データから購入者の属性はわかるが、自社ECではさらに詳しい情報を時系列で取得できる。
たとえば、4月10日に会員登録をして、5月10日に商品を購入、2日後に別の商品も購入したが、1か月後のアンケートでは「あまり落ちが良くない」と回答していた――というように、顧客について深く知ることができる。ここから「このお客さまに対してどういう提案をすれば次にまた買っていただけるか」ということが考えられるようになる。

こうした自社ならではのデータを上手く活用することで、お客さまに対して最適な提案ができ、店頭と同じようなサービスを提供できる。これがCRMでリピート顧客を作るために非常に大事なこと。(曽川氏)
今すぐやるべき! カゴ落ち対策
目の前の顧客の動きから、顧客が興味を持ちそうな、関連性の高い商品を提案することは、すでにAmazonや「楽天市場」が圧倒的なデータを使って実装している。それらを上手く真似るには、買わずに帰った顧客に対して「お買い忘れはないですか?」といった内容を送る「カゴ落ちメール」が最適だ。
カゴ落ちメールはAmazonでも収益に貢献している重要な施策と言われていている。大変効果が高いので、もし実施していないサイトがあれば絶対に行った方が良い施策の1つ。(曽川氏)
下の図は、カートに入れても買わなかった経験について聞いた調査結果の年代別グラフだ。一番下の「全体」を見ると、79.8%が「買わなかった経験がある」と回答している。商品をカートに入れてもおよそ8割の人が買わないということがわかる。この8割の人たちにアプローチをしていくのがカゴ落ちメールである。

買わない理由は買い忘れではない
実際にカゴ落ちメールでよくあるのが、「お買い忘れはございませんか?」という文言だが、先の調査によると、カゴ落ちの理由は大きく2つにわかれている。1つは会員登録や支払い情報などの設定が面倒で断念した人たち。もう1つはカートに商品を入れた後に商品や金額について吟味したいという人たちだ。
別に忘れているわけではなく、登録が面倒で途中で止めたか、とりあえずカートに入れて検討していることが多い。そこに「忘れていませんか?」と言われたら、「忘れてはいないけど」と、お客さまの感情とズレが生じてくる。(曽川氏)
ではどのような施策を行えば良いのだろうか。曽川氏によると解決策は3つある。
①会員登録を簡単にする
会員登録などが面倒な人にはポップアップなどで登録の簡素化を提案する。たとえば、利用者の多い「Amazon Pay」などを導入すると、アカウント登録が簡単になる。
②関連商品を提案する
カートに入れた後に商品を吟味したい人は、他に良いモノがないか探している可能性が高いので、カゴ落ちメールで関連商品を提案する。
③「パーソナルセール」を案内する
商品というより金額を吟味している人には、「パーソナルセール」という形で、その人専用、またはカートに入っている商品だけの個別割引を提示する。
カゴ落ちメールの効果が劇的に上がった事例
シナブルの「EC Intelligence」を導入しているアパレル企業が、通常のカゴ落ちメールから、関連商品を提案する形に変更したところ、売り上げが30%増になった。しかも、このカゴ落ちメールのシナリオだけで、MAツールの運用にかかる費用を回収できたという。
具体的には2つの改善策を実施した。1つは件名を「お買い忘れはございませんか?」から「●●さまへのおすすめ」に変え、「商品がカートに入っています」といった内容には一切入れず、商品を提案する形に変更。2つ目は、提案商品のなかにカートに入っている商品と、その商品と一緒によく見られている商品を自動で並べたことだ。

これは価格を検討したい人と商品を吟味したい人の両方に、興味がありそうな商品を提案することができて成果につながった例と言える。しかも、実際にはカートに入っている商品ではなく、関連商品の方が多くクリックされたという結果も出た。「こういったことが自動でできるのがマーケティングオートメーションツールの良いところ」(曽川氏)。

パーソナルセールについては、顧客がカートに入れた商品が在庫として滞留していた場合、その顧客専用に値引きクーポンを発行する。興味がある顧客にだけ案内するので、通常よりも反応率が高い。これはMAツールによって、どの顧客がどの商品をカートに入れたかがわかるからこそできることである。
コンバージョン最適化のベストプラクティス
曽川氏はその他にもコンバージョン最適化策として、入力フォームの例も解説した。以下の10項目について、顧客が使いやすい設定になっているかどうか、自社ECサイトを見直してみて欲しい。
① 余計なリンクを外す

カートのシステムによっては入力フォーム画面でヘッダーやメニュー、チャットまで表示しているケースがあるが、誤タップの可能性があるのでこれらはすべて取った方が良い。
②「カートに入れる」ボタンをわかりやすくする

「カートに入れる」ボタンの幅が狭く小さいと誤タップする可能性がある。右側のように、「カートに入れる」ボタンをほぼ横幅いっぱいに表示すると押しやすくなる。
③必須入力マークはわかりやすく

入力必須項目のマークを「*」(アスタリスク)で表示していることが多いが、わかりにくいことがある。「必須」のようにわかりやすくした方が良い。
④入力漏れやエラーを丁寧に

入力漏れやエラー項目を赤字で示すだけでなく、背景色を付けるなどして、どこが間違っているかをわかりやすく表示した方が良い。また、「エラーです」ではなく、「申し訳ございません。入力に間違いがあるようです」と丁寧な表現にすると顧客からの印象が変わる。
⑤入力モードの自動変換

Eメールの入力は半角英数モードに、電話番号入力は数字モードに設定しておく。シンプルだがこれだけでもユーザーのタップ回数は減る。「面倒だな」と感じる部分を減らすことができるのだ。
⑥電話番号欄は1つにする

電話番号は、市外局番、市内局番、加入者番号というように、3つの入力枠にわかれていることがあるが、タップ回数が増えて入力が面倒に感じる。電話番号は覚えている場合が多いので1つの欄にするとエラー率が下がり、登録完了率が上がるという結果が出ている。
逆に、クレジットカード番号はカードを見ながら入力することが多いので、4ケタずつにわけた方が親切と言える。
⑦生年月日はプルダウンで

生年月日は、入力形式だと間違えることがあるのでプルダウン形式が良い。また、最初に表示する年代は顧客層の中心年代にしておくと、選択する年の範囲が少なくて良い。
⑧文字を押しても反応するようにする(ラベル対応)

チェックボックスやラジオボタンを選択するか所について、ボタン自体をタップしないと反応しないのではなく、文字の部分をタップしても反応するようにすると良い。
⑨中心顧客をあらかじめ選択しておく

性別などの選択肢は、顧客の多い方にデフォルトでチェックを入れておくと多くの顧客の手間を省ける。
⑩メールを受け取らない人にはオファーを提示
メール配信について、顧客がメールを「受け取らない」とした時だけ、メルマガ購読のメリットを訴求するオファーを表示させると、「受け取る」を選択する率が上がったという実績がある。
120サイトで導入されているEC向けMAツール「EC Intelligence」とは?
シナブルは、EC構築事業で10年以上の経験者が集まって2014年に創業し、今年で10期目となる。同社が提供するMAツールが「EC Intelligence」だ。「EC Intelligence」は現在、国内外の約120サイトで導入され、導入企業のROAS(ツールの費用対効果)は2000%超えという実績がある(集計期間:2022年8月〜10月)。
シナブルではECのマーケティングに必要な機能を「オールインワン」で、「ちょうど良い価格」にこだわって提供している。同社がそこにこだわる理由は、創業メンバーがEC構築事業に携わっていた経験からだという。
ECサイトが盛り上がり出した頃は、事業者側もお客さまからどういうニーズがあるかわからないところからスタートし、お客さまからの要望やサイトの不便な部分をその都度ベンダーに依頼して改善していたが、これでは効率が良くない。コストもかかるのでやりたい施策がなかなかできない。そこを解消したいという思いがあった。(曽川氏)
多くの企業で事業成長に伴って追加したい機能は似通ってくるため、それらの機能を最初から1つのプラットフォームで、段階に合わせて使える形にすれば問題が解消できるのではないかと考えた。また、エンジニアに効率のいい働き方をしてもらうことで「ちょうど良い価格」で提供できると言う。
価格にもこだわるのは、実際にECの販促やマーケティングが大変だと感じているからだ。周知の通り、消費者はメールやSNSなど、日々さまざまなチャネルで情報を得ている。「今は複数のチャネルで情報発信しないとお客さまには情報が届かない時代になっている」(曽川氏)。

加えて、スマホに適したサイトの構築やアプリの開発、購入履歴や好みに合わせた顧客体験など、消費者がECサイトに求めるものも多様化しており、EC事業者は日々の業務やサイト改善に加えて、こういった要望にも対応していかなければならない状況になっている。
しかし、シナブルのクライアント企業の多くはECの担当部門は5人以下が多く、1人、2人体制という企業もあるという。受注処理や問い合わせ対応といった日常業務を問題なく回すことが最優先で、売り上げを上げるためにCRM施策やサイト改善が大事だとわかっていても、どうしても優先度が下がってしまう状況なのだ。
リソース不足で現場が非常に忙しい状況をなんとか解決していきたい。その都度、膨大な数からツールを選ぶ苦労や、価格のことであまり悩まなくても良いように、サービス提供している。(曽川氏)
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ネット広告の不当表示対応を強化する東京都が「東京デジタルCATS」発足、小池都知事「悪質事業者への対策のギアを一段と上げる」

東京都は7月27日、不当なインターネット上の広告を調査するための専門的知識を有する助言員チーム「東京デジタルCATS」の発足式を行った。
助言員は今後、主にデジタル広告に関する不当表示に対する事業者調査、指導、情報提供などに関する措置への助言などを行う。個別案件に関してはそれぞれチームを編成し、対面やオンラインで対応するという。

発足式であいさつした小池百合子東京都知事は「不当なインターネット広告は絶対に許さない」と強調し、次のようにコメントした。
悪質な事業者が増えているなかで、助言員の皆さま方には専門家としての知見をお借りし、その対策のギアを一段と上げていきたい。悪質事業者の手口に関する情報、事実関係にたどり着くための技術的な助言、行政処分に関連する法的な知見などをお寄せいただきたい。
小池百合子東京都知事
2023年度は助言員チームの発足と違反広告の継続的な監視・追跡などを行う予定。助言員には、一般社団法人日本アフィリエイト協議会 代表理事の笠井北斗氏、一般社団法人ECネットワーク 理事の原田由里氏などが選出された。

笠井氏は今後に向けての抱負として次のようにコメントしている。
20年以上にわたりアフィリエイトなどインターネット上の広告業界で仕事をしてきた。その知識と経験、そして消費者利益と事業者利益の共存と成長をめざして長年取り組んできた活動内容を糧に、「東京デジタルCATS」メンバーとしてインターネット上の広告表示の適正化に少しでも貢献したい。(笠井氏)

原田氏はこれまでに、生活文化スポーツ局消費生活部の東京都消費生活対策審議会のメンバーとして、東京都消費生活基本計画の策定などに携わってきた実績がある。助言員に選出された理由は「デジタル広告分野の消費者問題に関する課題など、意見をさせていただいたことなどたくさんのご縁をいただいておりことから、お声をかけていただいたのかもしれない」(原田氏)と言う。
特にアフィリエイトやステルスマーケティング、定期購入などに関する通販トラブルは特定商取引法改正法の施行後もほとんど減らず、デジタル広告への対応の難しさが指摘される。
私自身もEC消費者トラブルの相談を受ける立場として、さまざまなデジタル広告の現在の問題点の指摘、広告を見たときの消費者意識、実際の行動などを中心に助言員として役に立ちたい。
一部の悪質事業者に退場いただくために、東京都が率先してこのような取り組みを始めたことは、業界的にも大きな刺激となると思う。(原田氏)
笠井氏や原田氏を含む助言員は次の通り。
- 植村幸也 弁護士法人日比谷総合法律事務所 弁護士
- 橋本小智 弁護士法人大江橋法律事務所 弁護士
- 笠井北斗 一般社団法人日本アフィリエイト協議会 代表理事
- 土橋一夫 株式会社デトリタス 代表取締役
- 原田由里 一般社団法人ECネットワーク 理事
- 消費生活相談員2人 東京都消費生活総合センター 主任相談員
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EC物流のプロが解説、宅配クライシスの再来「2024年物流問題」+通販業界に与える影響 | 通販新聞ダイジェスト

「物流2024年問題」が1年後に迫っている。ドライバーの賃金アップのため、配送業者が荷主や利用者に転嫁することによる運賃値上げが懸念されており、EC事業者が受ける影響は甚大だ。また、物流・配送周りの自動化・効率化も進んでおり、EC事業者が取り組むべき課題は山積している。EC物流の最新事情や、これからEC事業者が取り組むべき施策について、200社を超えるEC事業者のフルフィルメントに携わってきた筆者(編注:スクロール360 取締役の高山隆司氏)が明かす。

物流の「2024年問題」が通販・EC業界に与える影響とは
そもそも2024年問題とは?
2024年4月1日からトラックドライバーの「年間時間外労働」の上限が年間960時間に制限される。これまで若手不足と高齢化による労働力不足が問題視されてきたなか、さらにEC市場の急成長に伴う宅配便数の増加や再配達の増加などにより、長時間労働が常態化していたことに対する政策となる。
一見、物流業界がホワイト化するきっかけとなるように思われるが、これまで残業で支えられてきたEC物流が停滞してしまう危険性も指摘されている。
そこでこの問題に精通している流通経済大学の矢野裕児教授に、2024年問題がEC業界に与える影響についての取材を行った。
トラックドライバーの高齢化
まず日本のトラックドライバーの実態を調査するにあたり、2010年から2021 年で、トラックドライバーの年齢編成がどのように推移しているかを矢野教授に尋ねてみた。
グラフはトラックドライバーの年代別構成比を10年(黒)と21年(グレー)で比較したものだ。黒の棒グラフにいたトラックドライバーが11年経つと10歳年を重ねてグレーの棒グラフに移動している。このグラフによると若い20~30代が増えず、トラックドライバーの高齢化が進んでいることがわかる。

ということは2031年になったらグラフは同じように10歳年をとり、EC配送は50代、60代を中心に担うことが予想される。
トラックドライバーという仕事は3K(きつい、汚い、危険)な職種とみられることから、現在若い世代から敬遠されがちだ。さらに最近では、新3K(きつい、帰れない、厳しい=給料が安い)という言葉も生まれており、トラックドライバーはそれにも当てはまるとされている。
今回の「年間時間外労働時間の上限設定」は、ドライバーの働く環境改善のために施行される。同時に、残業時間減による収入減が予想されるため、給料の引き上げも想定されている。
それではこの法律の施行によりどれだけの労働時間が削減されるのだろうか? 実際、トラックドライバーの労働時間のなかにどれだけの残業時間があって、そのうち何%の残業時間が上限を超えてしまうのかも矢野教授に教えていただいた。
2024年からは2割の商品が配送できなくなる⁉
グラフはトラック運転者の労働時間別の構成比を示している。現在の基準でもすでに、全体の4.3%が3516時間を超えて規定を上回っている。

さらに24年4月1日の改善基準では3300 時間以上(17.4%)も規制対象となるため、合計すると21.7%は長時間労働ができなくなる試算となる。単純計算で2割の商品が配送できなくなるのだ。
さらに深刻なのは、長距離輸送で3割強の労働時間が失われることである。北海道の産品はフェリーで茨城県大洗港に輸送されるため、ドライバーの長時間労働にはならず影響は少ないが、九州の生鮮品が関東に届かなくなる危険性があると矢野教授は指摘している。
長時間労働ができなくなるため、九州から東京に来る途中でドライバーの交代が必要になる。その結果宮崎のマンゴーが届かなくなる、もしくは鮮度が落ちたものしか東京に届かなくなる可能性がある(矢野教授)。
2024年問題への対応策
規制まであと1年、対応待ったなしという状況のなかで、物流事業者の間ではどのような対策が打たれているのだろうか? 本稿では2点の施策を紹介する。
①モーダルシフト
モーダルシフトとは、トラックなどの自動車による幹線貨物輸送を、「地球に優しく、大量輸送が可能な海運または鉄道に転換」することをいう。海運と鉄道による輸送は、少人数で大量に物を運べるというメリットだけでなく、CO2の排出量もトラックと比べて大幅に少ないという点でも優れているといえる。
運送会社の営業用トラックにおけるCO2排出量は216g‒CO2(2トンキロ当たり。以下同様)であるのに対し、船舶は43g‒CO2とトラックのわずか5分の1、鉄道に至っては21g‒CO2と10分の1以下にとどまる。「2024年問題」を契機にモーダルシフトが加速することが予想される。
②中継輸送
2018年9月、新東名浜松サービスエリアに「コネクトエリア浜松」という中継物流拠点が開設された。ネクスコ中日本と地元企業の遠州トラックが連携整備したものだ。

東京から来たトラックと大阪から来たトラックが、この中継地点でトラックを交換し、それぞれ来た東京と大阪に帰る仕組みだ。これによりドライバーは自宅でしっかり休息をとることができる。

このような中継基地が日本各地にできれば、乗り継ぎで長時間労働から解放され、朝出発して夕方までに自宅のあるエリアに到着することができる。
宅配クライシス再来の恐れも
これまでに紹介した2024年問題の対策以外にもいろいろな試みが官民で進められているが、失われる労働時間をすべてカバーできるわけではない。運賃の値上げ、集荷時間の繰り上げ、配送日数の繰り下げなどさまざまな宅配クライシスが再来する恐れがある。防衛のために新たな配送キャリアを準備する必要があるかもしれない。
置き配やロッカー配送のような不在再配達のない配送方法も、トラックドライバーの残業削減のために増やしていく必要がある。
2024年度はそういった配送上のマイナス要素があることを想定したビジネスプランの策定が必要と思われる。
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※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。
「通販新聞」について
「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。
このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。
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Google検索でサイト名が正しく表示されないときの対処方法
メタ、ツイッター対抗の「Threads」を公開
メタがツイッターに似たアプリ「Threads」の提供を開始。5日間で1億人以上が登録した。広告による収益化について、ザッカーバーグ氏は「10億人の利用者を獲得する目途が立ったら検討する」と明言している。
Post by @zuckView on Threads
Introducing Threads: A New Way to Share With Text
https://about.fb.com/news/2023/07/introducing-threads-new-app-text-sharing/
エアークローゼットが、ディズニーアイテムのファッションレンタル「Disney FASHION CLOSET」を2023年秋からスタート

エアークローゼットは、ウォルト・ディズニー・ジャパンとライセンス契約を締結し、ディズニーアイテムのファッションレンタル「Disney FASHION CLOSET」を2023年秋から提供する。
「Disney FASHION CLOSET」とは
月額制ファッションレンタルサービス「airCloset(エアークローゼット)」の新ラインアップとなる、都度課金型サービス。ディズニー関連イベント、普段の外出時に着用できる、各キャラクターの世界観を表現した限定アイテムによるコレクションだ。

第一弾は20代をメインターゲットにした展開を予定しており、取扱キャラクター、アイテム詳細などを順次公式サイトで公開予定。今後はカップルコーデ、ファミリーコーデの展開も視野に入れているという。サービス概要は次の通り。
- 対象商品:ディズニーアイテムのコーディネートセット
- 利用方法:レンタル(都度課金型)/購入
- 利用期間:2泊3日~
サービス提供開始に先駆け、2023年7月27日からティザーサイトを公開。LINE公式アカウントで事前受付登録を開始した。LINE公式アカウントをともだち追加すると事前登録が完了し、先行案内を受け取ることができる。
都度課金型のサービスを拡充し、事業領域の拡大をめざす
エアークローゼットは、洋服をシェアリングする循環型ビジネス「airCloset」の運用を通じて、循環型プラットフォームを構築してきた。プラットフォームには、発送・返品に対応する循環型物流の仕組み、自社開発WMS、顧客・商品に関する各種データの管理システム、データを活用したパーソナライゼーションの仕組みが含まれているという。
エアークローゼットはこのプラットフォームを活用した事業領域の拡大に取り組んでおり、今後はサブスクリプション型に加えて、都度課金型サービスを拡充していく。

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「ZETA CX」シリーズ、EC売上高TOP100ランキングで30社が導入

ZETAは、『日本ネット経済新聞』(日本流通産業新聞社発行、6月15日号)の『2023年版 ネット通販売上高ランキングTOP520』のTOP100サイトのうち、30社がマーケティングソリューション「ZETA CXシリーズ」を導入していると発表した。
「ZETA SEARCH」導入企業が多い
ZETAが提供する「ZETA CXシリーズ」は、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」、OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」など7つのラインアップがある。

今回のネット通販売上高ランキングでは、アダストリア、アルペン、ゴルフダイジェスト・オンライン、ニトリ、ベイクルーズなどの「ZETA CXシリーズ」導入企業30社がランクインした。
ランクイン企業では業界を問わず、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入している企業が多い。
また、30社のうち約4割がアパレル企業で、直近では「ZETA SEARCH」だけではなく、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」など複数製品を導入する企業が増えている。
ユーザビリティを重視した先進的な取り組みが活発な傾向があるアパレル企業の動きはさまざまな業界から注目されており、今後も模範として広く浸透していくことが期待されるという。
「ZETA SEARCH」とは
ECサイト内の検索における「絞り込み」「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索・サイト内検索エンジン。
キーワード入力時のサジェスト機能や、もしかして検索、ドリルダウン式の絞り込み、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウントなど、多数の検索機能を有している。

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そごう・西武がAIカメラ活用し来店顧客のフロアをまたいだ行動を分析、顧客体験価値の向上が目的

そごう・西武はAIカメラを活用し、来店顧客のフロアをまたいだ行動を分析する実証実験を開始した。来店した顧客の行動を分析した結果を基に品ぞろえ・店舗レイアウトを改善、顧客体験価値の向上を図る。

対象店舗はそごう大宮店で、2階正面入口、食品売場のある地下1階、7階催事場に合計19台のAIカメラを設置する。顧客の来店目的が食品フロアへの目的購買なのか、非目的購買(ついで買い)なのかなどを可視化する。
そごう・西武では2022年4月にAIカメラによる実証実験を開始。顧客の数の把握と属性(性別・年代)を推定する取り組みを行ってきた。今回は、こうした従来の実証実験に加えて、来店当日のフロアをまたいだ移動履歴(店舗内の位置、買い回りの順序、滞在時間)を分析する。
これまでの実証実験で取得できるデータは、店舗全体の入店客数と、商品を購入した顧客の情報のみだったため、フロアに来場している顧客の情報は取得できていなかった。
今後は、そごう・西武の全館にAIカメラの設置を計画する。ECチャネルなら把握できる顧客の動きを、リアル店舗でも可視化する。ECでは、顧客の流入経路、ECサイトの巡回の仕方、購買履歴、離脱のポイントなどが全て可視化されることから、その状態をリアル店舗でも実現していく。
将来的には、AIカメラで取得したデータと購買データを組み合わせて、そごう・西武に出店しているテナントにサービスの一環として提供するなど、百貨店としての新たな価値提供もめざす。
これまでの行動分析の成果は?
食品フロア、20代は「ついで買い」の傾向
これまでに実施した、そごう大宮店でのフロア間行動分析の結果、20代の顧客の約7割が上層階の他の売場を経由して食品売場に訪れていたことがわかった。30~60代の顧客は上層階を経由して食品売場に来たのが3~5割となっている。
このことから、20代の顧客は食品売場以外のフロアを目的に来店し、ついでに食品フロアに立ち寄る「非目的買い」の傾向が強いことが推測される。
このほか、西武池袋本店7階の催事場で2022年10月から実施した、顧客の数と属性を推定する実証実験では、毎年開催している京都の老舗の物産展「京都名匠会」に訪れた顧客の3割近くが30代以下であることがわかった。そごう・西武はこれまで、年配の顧客が多いと感覚的に想定していたという。
この結果を踏まえて、若年層がより「京都名匠会」を楽しめるよう、抹茶のスイーツの用意や、映えやすいものを取り入れようといったアイデアが出ている。


実証実験の概要
- 期間:5月30日(火)~9月30日(土)
- 実証実験対象フロア:そごう大宮店 地下1階、2階、7階
- AIカメラ設置台数:19台
今回の実証実験にはIdeinが提供するAIサービス「Actcast」を活用。取得した情報はAIカメラ内で処理でき、解析結果はテキストデータのみとなるため、個人を特定せず、顧客のプライバシーに配慮したデータ収集ができる。
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オリジナル記事:そごう・西武がAIカメラ活用し来店顧客のフロアをまたいだ行動を分析、顧客体験価値の向上が目的
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オリジナル記事:「Yahoo!ショッピング」はイベント増などで巻き返しできるのか?/事例に学ぶ悪質なECマーケの実態【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング
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SGEのほかにもまだある、Search Labsで利用できるGoogle検索の2つの試験機能
ネットショップ支援室の「楽楽B2B」、インボイス制度に対応。請求書仕様変更の手間を削減

ネットショップ支援室は、BtoBの受発注をWeb化するクラウドサービス「楽楽B2B」をインボイス制度(2023年10月1日スタート)に対応させた。導入企業は「楽楽B2B」を通じて適格請求書(インボイス)を交付できるようになり、請求書の仕様を変更する手間が省ける。

「楽楽B2B」のインボイス制度への対応で実現できることは次の通り。
- 税率の計算をデジタル化することで、手作業による複雑な税率計算のミスと工数を削減
- CSVでのデータ出力も可能。基幹システムへの連携作業の工数を削減
- マネーフォワードケッサイが提供する「マネーフォワード ケッサイ」、ネットプロテクションズが提供する「NP掛け払い」といった、請求書保存や適格返還請求書の発行が可能なシステムと連携できる。請求後の対応も効率アップ
- デジタル化した適格請求書のダウンロードが可能で、受領側の負担を軽減
インボイス制度とは
複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の仕組みで、正式名称は「適格請求書等保存方式」。インボイス制度が導入されると、売り手は一定の要件を満たした適格請求書を買い手に発行し、双方が適格請求書を保存することで、消費税の仕入税額控除が適用されるようになる。
「楽楽B2B」とは
法人向けのBtoB-ECカートシステム。FAXや電話での注文をWebに切り替えて企業間取引の無駄をなくし、ECによる売上向上を支援する。

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朝日広告賞、デジタル連携部門を新設
朝日新聞社が「2022年度 第71回 朝日広告賞」の入賞作品を発表。今回から「デジタル連携の部」が新設され、広告主が参加する「デジタル連携の部」では、テレビ朝日「テッテレー!ドラえもん誕生日プレゼント」企画などが受賞。
2022年度 第71回 朝日広告賞 入賞作品一覧
https://www.asahi-aaa.com/backnumber/2022/
オイシックス・ラ・大地グループ、シニア向け雑誌ビジネスに参入

オイシックス・ラ・大地の連結子会社で移動スーパー事業のとくし丸は8月1日、シニア向け新雑誌「ぐ~す~月刊とくし丸」を創刊する。
主な読者層は80歳前後。対象読者は移動スーパーとくし丸の顧客約17万人および提携スーパーに訪れる顧客。移動スーパーのネットワークを活用して、主要顧客のシニア層とのコミュニケーション手段を増やす。

とくし丸の販売パートナーが移動スーパー用の車両に雑誌を積んで販売する。提携スーパーでの店頭販売も行う。
販売パートナーが記者となり、各地の食に関する話題を、雑誌を通じて伝える。読者からお便りを募集する川柳、俳優の中村敦夫氏が答えるお悩み相談コーナーなどに加え、時事問題や高齢世代の性についても触れるなど、社会的なトピックスについても掲載する予定。
「ぐ~す~月刊とくし丸」の体裁はA4判、48~64ページ。発行日は偶数月の1日で隔月刊。創刊号の発行部数は4万部。価格は280円(税込)。
とくし丸は、買い物に困っている高齢者を中心に、食品や日用品を販売する移動スーパー事業を全国で展開。現在は141社のスーパーと提携し、1133台の移動スーパーが稼働している(2023年6月時点)。
販売パートナーが1台平均150人の顧客に対し、週2回程度訪問して販売。2022年5月には1000台を超え、約17万人を超える顧客全員と顔を合わせて会話できるネットワークを構築している。

この地域密着ネットワークを生かし、現場で活躍する販売パートナー、各地の顧客同士をつなぎ、交流するきっかけを作る。
シニア向け雑誌では、出版・通販事業を手がけるハルメクが市場を開拓し、出版不況のなか、発行部数を拡大。シニア向け雑誌「ハルメク」の出版で顧客を獲得し、雑誌に共感した顧客に対して、特集連動のオリジナル商品などを、同封して送付するカタログ通信販売で提案・販売している。
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急成長ブランドが使いこなすShopifyアプリとは? 「NEW ERA」「BONAVENTURA」「KANADEMONO」のShopify活用の裏側

約175か国、数百万以上の事業者をサポートしているコマースプラットフォーム「Shopify」でECサイトを構築・運営している企業のなかから、この3年でブランドを急成長させた3社の担当者が、「Shopify」導入の背景、CRM、カスタマイズに活用しているアプリ、「Shopify」運用のポイントなどについて語り合った。
モデレーターはオーダー家具をネットで販売するD2Cブランド「KANADEMONO(カナデモノ)」を運営するルームクリップ KANADEMONOカンパニー管掌CMOの石川森生氏。ファッションブランド「BONAVENTURA(ボナベンチュラ)」取締役、マーケティング本部長兼E-Commerce本部長の稲富佳織氏と、ヘッドウェア&アパレルブランドの「NEW ERA(ニューエラ)」を展開するニューエラジャパンのシニアディレクター橋野学氏がスピーカーとして登壇した。

急成長ブランドが明かす「Shopify」導入の舞台裏
各企業が「Shopify」導入したきっかけ、導入前に抱えていた課題などをそれぞれ紹介していく。
NEW ERA

ニューエラジャパンの橋野氏は、既存システムでは短期間でビジネスを大幅に伸長させるのは難しいと感じ、プラットフォームの変更に舵を切った。ただグローバル企業のため、米国本社を含めどのリージョンも導入していない「Shopify」の導入は、簡単なものではなかった。後に本社も「Shopify」に移行するが、これは日本発で本社まで「Shopify」に移行した珍しい例となった。
実装は迅速に行われ、2か月ほどでほとんどの機能を実装。導入からおよそ3年、「Shopify」への移行は、コロナ禍のなかで売り上げを大幅に伸ばすことに大きく貢献したという。
BONAVENTURA

「BONAVENTURA」が「Shopify」を導入した当時、切実な問題があった。自社製品の季節限定カラーの人気が過熱し、発売日時を告知すると発売開始の瞬間にアクセスが殺到、ECサイトのサーバーが頻繁に落ちてしまっていたのだ。
顧客からクレームが入っても、管理者画面側のサーバーも一緒に落ちていたため、その対応すらできないという最悪の状態だった。(BONAVENTURA 稲富氏)
2019年2月にECサイトをローンチしたものの、同年10月にその状況に陥ったため、急きょプラットフォームの変更を決めた。2020年2月から「Shopify」での開発に着手し、ニューエラジャパンと同様、約2か月で新サイトをローンチした。
KANADEMONO

ルームクリップ(当時はbydesign)は2020年に「Shopify」で「KANADEMONO」をローンチした。石川氏によると、橋野氏や稲富氏が語ったようなスピード感こそ「Shopify」を導入した理由の1つだと言う。
「Shopify」で実現させるCRM戦略は支援アプリが肝
ブランドを抱える企業にとってリピート顧客の育成が重要な要素になる。「Shopify」でECサイトを運営する企業は、どのようにCRM(顧客関係管理)を運用しているのか。3社がクローズアップしたのが「Shopify」を簡単にカスタマイズできるShopifyアプリだった。
「Shopify」で構築したECサイトはShopifyアプリをインストールするだけで目的に合わせてカスタマイズできるのが特徴。開発期間も短く、何より安価にサイトを改善、修正できる。 ニューエラジャパンがCRM支援で使っているアプリは「klaviyo(クレイビヨ)」。顧客の属性や行動履歴によってセグメント分けができる、高機能で人気のメールマーケティングアプリだ。
「Shopify」アプリはたくさんありますが玉石混交。CRMだと選択肢は限られていて、我々は「klaviyo」を使っています。スタンダードというかベストチョイスかなと思います。(橋野氏)
ニューエラジャパン シニアディレクター DTC&デジタル 橋野 学氏
「BONAVENTURA」がCRM目的で導入しているアプリは「Dotdigital マーケティングオートメーション」。さまざまなチャネルでタッチポイントを作り、ECと連携してデータの一元管理が簡単にできるアプリだ。「BONAVENTURA」はロイヤルカスタマーの分析とアプローチを重視している。
私たちはロイヤルカスタマー顧客の購買パターンについて、時間をかけて定性、定量ともに分析しています。そこで見えてきたのは、「豊富なカラーバリエーションのあるアイテムを、スマホケースからお財布、小物やバッグまで同じ色で合わせたい」というニーズでした。
このパターンをパッケージ化してマーケティングオートメーションを組みたいというのが最優先事項だったため、それが一番やりやすそうな「Dotdigital マーケティングオートメーション」を選びました。
また、サポートレベルも判断基準です。チャットがあるかどうか、1本連絡を送った時にどれくらいの期間で返信があるかも重視しました。(稲富氏)
BONAVENTURA 取締役 マーケティング本部長 兼 E-Commerce 本部長 稲富佳織氏
「KANADEMONO」で使っているCRMアプリも「Dotdigital マーケティングオートメーション」である。ただその前には「klaviyo」を入れていたそうだ。石川氏は2つのアプリを比較し、次のように話す。
「Dotdigital マーケティングオートメーション」は「klaviyo」に比べるとイニシャルコストが大きい。これはスターターの場合にはハードルがやや高いかもしれません。ただ「klaviyo」のUIは英語で、「Dotdigital マーケティングオートメーション」はローカライズされていて日本語も選択できます(2023年6月時点)。担当者ベースで考えると、英語が苦手でやりにくいという声もありますね。(石川氏)
ルームクリップ KANADEMONOカンパニー 石川森生氏
各社がお勧めするShopifyアプリとは
CRM以外にもさまざまな目的に合わせてShopifyアプリを選択できるのが「Shopify」のメリットだ。各社はお勧めするアプリを4つずつあげ、その理由について解説した。
ニューエラジャパン
①「Alloy Automation」
アプリ同士を自動で連携させるオートメーションツール。「何をトリガーにするかという制限もつながらないアプリも少ない」(橋野氏)
②「Omni Hub」
POSアプリ「スマレジ」と連携し、実店舗とオンラインストアで会員情報を統合できる。店舗の在庫もほぼリアルタイムに更新される。フィードフォースのサポートも手厚い。
③「TripleWhale」
米国で多くのマーケターが使っている分析ツール。「デフォルトのレポートは軽く、すぐに見られるが深い分析ができない。このアプリにSNSもつなげば、連動させてコストや他のデータも見られる」(橋野氏)
④「Okendo」
商品の評価やレビューなどのUGCを取得し、紹介できるアプリ。「アンケートの回答データをもとにセグメントを作っていくのに役立つ」(橋野氏)
BONAVENTURA
①「Recustomer」
自動化アプリ。「返品交換を希望するお客さまがポータルに注文番号を入れて配送業者に取りに来てもらうところまでをすべて自動化したかった」という稲富氏。「不良品なら本社に戻す」「不良品でないなら倉庫に戻す」「送料を取る/取らない」などといった、さまざまな分岐にも対応できる。
②「tangiblee」
サードパーティアプリ。他のモノと比較することで、アイテムの大きさを相対的にビジュアルで表現できる。バッグを売るにあたってはサイズ感と容量がわかることが重要。稲富氏は国内外のバーチャルフィッティングサービスをいくつか確認し、「tangiblee」の動きが一番良いと感じたという。
③「Shopify Collabs」
クリエイターへの販売コミッション、ディスカウント、無料ギフトの提供、アフィリエイトマーケティングプログラムの管理などが行えるアプリ。「アフィリエイト会社を通さず、直接『Shopify』とブロガーやインフルエンサーとつなげられるのが強み」(稲富氏)。
④「チャネルトーク」
顧客とのチャット、電話、チャットボット機能を実現するビジネスメッセンジャーアプリ。
弊社はチャットをお問い合わせの窓口としてだけでなく「リアルタイム接客」と位置付けており、商品を見ているお客さまに対して私たちの方から話しかけに行きます。過去の購買傾向やページの行き来を見て話しかけることができ、お客さまに寄り添った接客ができます。コンバージョン率もじわじわと上がり続けています。(稲富氏)

KANADEMONO
①「Matrixify」
商品やコンテンツなど「Shopify」上のすべてのデータをエクスポートしたり、データを効率的に編集したりできるアプリ。「深く分析したいとかデータを外で加工したいといった場面で、外部と連携する場合に便利なアプリ」(石川氏)
②「Bonify Custom Fields」
商品やそのバリエーションに情報を追加できるメタフィールドの管理アプリ。データベースに自由にカラムを追加できる。
基幹のカラムを追加するというのはシステム管理部署に怒られるような話なのですが、そもそも「Shopify」はそこが自由で、さらに「Bonify Custom Fields」はいくらでも拡張できます。私たちからすると魔法のようなアプリです。(石川氏)
③「Stamped.io Product Reviews & UGC」
顧客の購買過程全般にわたり、影響力が強いカスタマーコンテンツを把握・紹介するための機能を備えたカスタマー・マーケティング・プラットフォーム。レビューの依頼メールを自動化でき、「登録が古いお客さまから5人ずつ連絡する」「商品の在庫が残っていたらレビュー依頼を再送する」といったことも可能。
④「Back in Stock Customer Alert」
商品の再入荷をユーザーに通知できるアプリ。フラッシュセールや近日発売や予約注文に対応できる。
成功するために知っておくべき「Shopify」の可能性と魅力
ECサイトを構築・運用するには、ASP、SaaS、パッケージ、オープンソースなどさまざまなアプローチがある。なぜ各社は「Shopify」を選んだのか。将来性を含めてその魅力について言及した。
ニューエラジャパンの橋野氏は「『Shopify』は単なるECプラットフォームではない」と説明。「決済を含むインフラ面や従来得られなかった集合知を自社に反映できる可能性がある。消費者として選択できるのであればぜひ試してみても良いのでは」と語った。
「BONAVENTURA」の稲富氏は「明日やりたいことをかなえるのが『Shopify』」だと言い、こう続けた。
Shopifyアプリやサードパーティ製アプリを使って、それらのつなぎこみやECサイトのカスタマイズなどをしていくと、私たちが思いつくような“これやりたい”は大概かなうな、と感じています。
「Shopify」は相当なスピード感で改善をしてくれるサポート体制があり、そのチームワークやエコシステム自体が気に入っています。あと「Shopify」のサクセスマネージャーさんも「これやってみてください」「あれをやったらどうですか」とかなり前向きに、私たちマーチャントを支えてくれています。そこもすごく好きです。(稲富氏)
「Shopify」は事業者ニーズやトレンドなどに合わせて次から次へとアップデートされ、マーチャントは都度、カスタマイズや開発する手間がないので、新しいことなどに着手しやすい環境にある。そのため、「Shopify」を使っている企業で、同じことだけをずっと行っている企業はおそらくないのではないだろうか。稲富氏も「Shopify」を一度導入すると「らせん階段を強制的に登らされるみたいなサイクルに飛ばされる」と言う。
それでも稲富氏は「まずやってみる」のだという。気になったアプリがあれば使ってみる。スマホのアプリなら、人から聞いたりSNSで評判を見たりすれば気楽に試すだろう。それと同じような感覚で、自分好みに「Shopify」をカスタマイズして使い倒す、そういう感覚が運営担当者には求められるという。「橋野さんと石川さんに聞いたアプリを2つ3つ、早速テストしてみます」と稲富氏は締めくくった。

ファッション通販サイト「マガシーク」の責任者、製菓・パン材料のECサイト「cotta」を運営するTUKURUの社長、現在はDINOS CORPORATIONのCECOなどを務める石川氏は、今まで他社のプラットフォームやパッケージを使ったり、スクラッチで作ったりしてECサイトを運営してきた。そんな石川氏が率直な気持ちを話した。
今から起業する人たちは「ずるいな」と思っています。なぜならめちゃくちゃ楽だからです。ECサイトを立ち上げるにあたって、昔のように制作の見積りとか要件定義とか、そういった煩雑な業務を行う必要がほぼないんですよね。ですからもう「Shopify」に乗っかって作って、運用していけば良いのではないでしょうか。(石川氏)
ただ、石川氏は落とし穴があるとも指摘する。Shopifyアプリは本当に気軽に入れられる。そこで考えておくべきなのは、アプリの実態は「JavaScript」だということ。基本的に「JavaScript」同士は互いに干渉する可能性があるのだ。
実際に起きたことですが、カートボタンが押せなくなったんですよね。アプリを1個ずつチェックしていって、ようやくどのアプリが原因かがわかって事なきを得ました。よく考えずにガンガンアプリを入れてしまって収拾が付かなくなる方もいらっしゃるようなので、そこは気を付けた方が良いかもしれません。(石川氏)
「Shopify」カスタマイズ用のアプリをまとめた「tuna」とは?
最後に「Shopify」のカスタマイズ用の複数のアプリをまとめたパッケージ「tuna」を紹介したい。Shopifyアプリの互換性と干渉チェックや検証などにコストや時間を割けない、割きたくないと考えているのであれば「tuna」をお勧めする。
「tuna」は石川氏がFounder Chairmanを努めるリゾートの製品で、ベースのアプリはすべて同社がすべて互換性をチェックしているため安心である。

この記事は「Shopify」をまだ導入していない企業のEC担当者はもちろん、すでに導入している企業の担当者にとっても役立つだろう。この機会に「Shopify」の魅力と使いこなし術に興味を持っていただきたい。
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ZOZO NEXT、東京大学と細尾との共同プロジェクトによる作品展示会「Ambient Weaving Collection --環境と織物」を開催

ZOZO NEXTは、東京大学と細尾による共同研究プロジェクトの作品展示会「Ambient Weaving Collection --環境と織物」を東京都・丸の内で行う。
「Ambient Weaving」とは
「Ambient Weaving」は、2020年から始動したZOZO NEXT、東京大学、細尾による新規テキスタイルの共同研究プロジェクトの過程で創出したコンセプト。また、「周囲の環境情報と織物を媒介するさまざまな機能と表現の両立」をめざして生み出された「環境情報を表現する織物」「環境そのものが織り込まれた織物」を指す。

プロジェクトにおいて、従来の染色プロセスでは塗工が難しい色域の温度応答性色素を定着させた引箔、布に織り込めるほど薄くしなやかな発光・透明度変化デバイスなど、見た目や特性を変化させる機能を西陣織に付与した、新たな意匠性を持つテキスタイル制作と要素技術開発を実現した。
イベントでは、これまで国内外で発表した作品2点に加え、一般初公開となる6点を含む、計8点を展示する。詳細は次の通り。
展示概要
- 展示会名:Ambient Weaving Collection --環境と織物(https://ambientweaving.lab.zozo.jp/collection/)
- 展示内容:「Ambient Weaving」「Woven Prototypes」の作品(新作6点を含む、計8点)
- 期間:2023年8月1日(火)12:00~17:00、8月2日(水)~8月7日(月)11:00~20:00
- 場所:Have a Nice TOKYO! (HaNT)(東京都千代田区丸の内2-5-2 三菱ビル1F)
- 入場料:無料(事前申込み不要)
- 主催:ZOZO NEXT、東京大学大学院情報学環 筧康明研究室、細尾、三菱地所
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数字で振り返る2023年「Amazonプライムデー」。競合企業は「プライムデー」前後のセール実施で競争を避ける傾向に | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

Amazonが7月11~12日の2日間にわたって実施した有料メンバーシップ「プライム会員」向けセール「プライムデー」の流通総額は、記録的な数字になりましたが、成長自体は鈍化しています。「プライムデー」セール期間中における米国のEC売上高は伸びたものの、Amazon以外の小売企業の夏商戦は苦戦を強いられたようで、アクセス数や売り上げが伸び悩んだケースが目立ちました。
- Amazon「プライムデー」の売上高は、前年比6.7%増の129億ドル
- 米国では、「プライムデー」期間中のEコマース売上高は前年比6.1%増加
- Amazon以外の小売企業は2023年の「プライムデー」期間中のトラフィックが振るわなかった
9回目の「プライムデー」は伸び率が鈍化
米国のEC専門紙『Digital Commerce 360』の分析によると、2023年で9回目となる「プライムデー」は、世界中の「プライム会員」が「Amazon」で合計約130億ドルの買い物をしました。2日間にわたるセールは、例年に続いて過去最高の流通総額を達成。しかし、前年比で見ると、その伸長率は過去の「プライムデー」の実績よりも落ち込み、2022年比で6.7%増にとどまりました。
「プライムデー」の流通総額は129億ドル
『Digital Commerce 360』によると、「プライムデー」における流通総額は全世界で129億ドルに達しました。
「プライムデー」期間中にAmazonで購入された商品は3億7500万点以上。Amazonによると前年の3億点から増加しています。2022年の流通総額は2021年比8.1%増の120億9000万ドル。2021年は2020年比7.7%増の111億9000万ドルでした。
「プライムデー」は例年、Amazonが夏に実施していますが、2020年はコロナ禍の影響で10月中旬に延期。コロナ禍が、小売のサプライチェーンや在庫の状況に影響を与えたり、消費者の買い物の優先順位を変えたりしたことにより、多くの消費者が自分に必要な物を「Amazon」で購入するようになりました。2020年の流通総額の伸長率は45.1%増でした。ただ、2021年の「プライムデー」は2020年の同イベントから1年経たずに実施されたため、伸びが鈍化しています。

「プライムデー」の変遷を振り返る
2015年7月に創業20周年を記念して「プライムデー」を開始し、多くの商品を割引価格で販売しました。その後「プライムデー」は発展し、夏休みや夏季休暇を目前とした時期に、AmazonおよびAmazonに出品している販売事業者にとって、より多くの売り上げを作るためのサマーセールへと変化しました。
2015年の初回の「プライムデー」は24時間で、米国を含む9か国で実施されました。2017年には、セール期間は30時間に延長され、開催国は複数の国に拡大。2018年には「プライムデー」は36時間の開催となり、2019年には、18か国にまたがって、現在と同じ2日間にわたるセールを実施。そして2023年は、20以上の国が参加しています。
「プライムデー」は、有料会員だけが利用できる割引で、Amazonが会員制のロイヤリティプログラム「Amazonプライム」に多くの消費者を登録させるための手段でもあります。
年額139ドルまたは月額14.99ドルのプライム会員プログラムでは、1日または2日の無料配送、デジタル写真の保存、ビデオや音楽のストリーミングなどの特典が受けられます。

Amazon以外の小売も「プライムデー」の時期に重なるキャンペーンを展開
7月の平日に大規模なセールを行うのはAmazonだけではありません。近年では、他の大手小売企業も「プライムデー」の前後に自社のEコマースサイトでキャンペーンを実施。この時期に割引価格で買い物できることを期待する消費者が増えています。
「北米EC事業 トップ1000社データベース 2023年版」の2位にランクインしている米国のスーパーマーケットチェーンWalmart(ウォルマート)は、2022年に見送ったセールを2023年は復活しました。
『Digital Commerce 360』が実施した、Similarweb(編注:Similarweb Ltd.〈本社イスラエル〉が提供するWebサイト分析ツール)を使ったトラフィック数の分析によると、2023年の「プライムデー」期間中のトラフィックは、前年に比べ減少した小売事業者が多かったようです。
Walmartのトラフィックは2022年の16.7%から24.9%に増加。Amazonのトラフィックは、2022年と比較して0.3ポイントの微減でした。
「北米EC事業 トップ1000社データベース 2023年版」で5位の大手小売りチェーンTargetは、2022年には、「プライムデー」開催までの2週間の期間で、トラフィックを前年比42.3%増加させていますが、2023年は同26.9%増にとどまりました。
Costco(コストコ=「北米EC事業 トップ1000社データベース」6位)は、2022年の前年比24.6%増から2023年は同16.7%増に。
米国に本社を置く世界最大の家電量販店Best Buy(ベストバイ=「北米EC事業 トップ1000社データベース」7位)は例年、消費者が高額商品の価格を比較することでトラフィックが大幅に増加しますが、2023年の伸び率は前年の85.0%から51.2%に低下しました。

これらの数字には、プロモーション戦略の違いも反映されているようです。多くの小売事業者は2023年、大々的なプロモーションを展開して7月11~12日の「プライムデー」と競うよりも、7月4日のアメリカ独立記念日にセールを実施する事業者が増えました。
また、多くの小売事業者は1週間にわたるセール期間を設定したため、消費者は「プライムデー」が実施された2日間はAmazonに集中し、その後でTarget、Walmart、Costcoで割引価格での買い物をしました。
1週間のセールを通してみると、Targetの落ち込みは2022年を下回ったものの、「プライムデー」2日間の36.5%減に対し、1週間では18.6%減と、落ち込みは緩やかでした。Walmartも同様で、2日間では49.2%増であったのに対し、1週間では56.0%増でした。
「プライムデー」の販売状況を数字から分析
『Digital Commerce 360』が、2023年のAmazonの「プライムデー」の流通総額予測を導き出すのに役立ったインサイトをいくつかご紹介します。
「プライムデー」中、Amazonでの消費支出は増加
市場調査会社Numerator社のデータによると、2023年の「プライムデー」期間中、消費者のAmazonでの買い物が増加しました。
48時間の「プライムデー」期間において、平均注文額は54.05ドルを記録し、2021年の「プライムデー」期間中の52.26ドルから3.4%増加。世界中のAmazonユーザーのうち、5分の1近くの世帯が2日間で商品を5つ以上注文していました。
Numerator社のデータは、3万4185世帯と4200人以上の購入者の調査を通して、Amazonで注文された9万8462の「プライムデー」期間中の注文から導いています。
Amazon以外の小売事業者の売り上げは、それほど順風満帆ではありませんでした。Salesforceによると、米国におけるAmazon以外の事業者の売り上げは、セール初日は2022年比10%減、2日目は7%減。平均値引き率は2022年の30%に対し、2023年は18%になっています。
Salesforceのクラウド型ECプラットフォーム「Commerce Cloud」では、7月4日の独立記念日のセール期間中は割引率が高く、最も高い割引率は25%にのぼりました。
Adobe Analyticsの分析データによると、「プライムデー」期間中における米国のEコマースの売上高は全体で6.1%増加。Adobeのインサイト部門によると、米国のEコマース売り上げは2日間で127億ドルに達し、米国のECサイト全体で見ると、訪問数は1兆回、取扱商品数は1億SKUにのぼっており、Adobe Analyticsのデータでは、これまでの「プライムデー」記録を上回りました。
Amazonの発表によると、「プライムデー」初日の7月11日は過去最大の流通総額を記録したそうです。
2022年比で売上3倍の企業も
ペット用品のPetcubeの共同設立者兼最高マーケティング責任者(CMO)であるアンドレイ・クレン氏は、2023年の「プライムデー」におけるAmazonの売れ行きに満足しており、次のように述べています。
「プライムデー」は、2022年と比較してはるかに好調でした。平均的な日と比べると、売り上げの伸長率は2ケタ成長になりました。特に主力商品は、期待を含めていた売上予測をも上回ることができました。(Petcube クレン氏)
クレン氏によると、2023年の「プライムデー」を楽しみにしていた消費者が、「プライムデー」の開催前からPetcubeがAmazonで展開する商品を買おうと計画していたことがわかるようです。
「プライムデー」の2、3日前はコンバージョンが低くなり、その後、「プライムデー」当日の最初の数時間はコンバージョンが大きく跳ねました。おそらく、お客さまは商品をあらかじめカートに追加していたのでしょう。(Petcube クレン氏)

Amazonに出品している小売企業を多数買収している投資会社Thrasio(セラシオ)のグレッグ・グリーリーCEOは、「プライムデー」の期間中、過去最高の売り上げを記録したブランドも見られたと発表しました。
プライムデーの2日間は、Thrasioの歴史のなかで最も収益性の高い2日間でした。(Thrasio グリーリー氏)
Thrasioが足元で買収した、虫除けスプレーの販売会社Ranger Ready Repellentsは、「プライムデー」で記録的な売り上げを達成。2022年の「プライムデー」に比べて売り上げを3倍に伸ばしました。
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オリジナル記事:数字で振り返る2023年「Amazonプライムデー」。競合企業は「プライムデー」前後のセール実施で競争を避ける傾向に | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ
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