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Amazon、2016年のホリデーシーズンは過去最高の売り上げを記録

9 years 8ヶ月 ago

米Amazonは2016年11月1日から12月25日までのホリデーシーズンで、過去最高の売り上げを記録したことを明らかにした。

スピード配送の利用が急速に増加し、世界で10億点以上の商品をAmazonプライムの配送サービスで届けたという。

12月23日には「Prime Now」で2015年比3倍以上の注文を受け付け、過去最高を記録。Amazonのショッピングアプリによる注文も世界で56%増加した。

サイバーマンデー(アメリカの感謝祭明けの月曜日)では、世界中のモバイル端末から1秒あたり36個のおもちゃの注文があったという。

日本で最も多く注文があったのはサイバーマンデーウィーク終盤の12月11日で、1日に370万個以上の注文があったとしている。「サイバーマンデーウィーク2016」の特選タイムセールの注文数は、2015年のサイバーマンデーウィークの約7倍になったという。

また、12月5日から販売を開始した「Amazon Dash Button」で最も売れたのは、「サントリー天然水 Dash Button」。販売開始から24時間で売り切れた。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

ナノ・ユニバース、子供などの位置情報がわかるIoT商品の販売を開始

9 years 8ヶ月 ago

ナノ・ユニバースは12月27日、ECサイトで子供などの位置情報やブザーで居場所を探せるIoT商品「biblle」の販売を開始した。若い世代と高齢者、ママ世代がファッションを通じてつながっていくことを支援していきたいとしている。

「biblle」は持ち主のスマートフォンとペアリングすることで、位置情報やブザーで居場所を探すことができるIoT商品。「biblle」のアプリを所有している人同士がすれ違うと、お互いの持ち物の場所を更新し合い、最新の位置情報を見ながら捜索ができるようになる。

たとえば、子供に「biblle」を持たせておくと、一定の距離から離れるとブザーが鳴るようにすることが可能。迷子の時はボタンを押すと、緊急信号を送ることができるようになり、迷子を防止することができるという。

「biblle」とペアリングしたスマホ画面

今回販売する別注モデルは、表面に「nano・universe×biblle」のロゴをオリジナルフォントで配置。商品の温かみをスタイリッシュに伝えるため、木工モザイク柄を異素材であるアクリルプレート上で表現した。ファッション×テクノロジー商品の第1弾展開となるとしている。

「biblle」

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

【UPDATE 動画マーケティング】2017年、始めるなら今!昨年の動画広告市場から読み解く今年の展望

9 years 8ヶ月 ago
「次の広告フォーマット」としてマーケターの注目を集める、動画広告。2016年、その市場規模は期待に違わぬ急激な拡大を見せました。そんな情報も小耳に挟みながらも、日々の仕事に忙殺され、なかなか一歩が踏み...

カード情報835件が漏えいか、印刷ECサイト「パンフーオンラインショップ」に不正アクセス

9 years 8ヶ月 ago

帆風が運営する印刷通販サイト「パンフーオンラインショップ」が外部からの不正アクセス攻撃を受け、クレジットカード情報が最大で835件漏えいした可能性があることがわかった。セキュリティコードも流出した恐れがある。

漏えいした可能性があるカード情報は、カード名義、カード番号、有効期限、セキュリティコード。2016年9月17日から11月28日までにクレジットカードで買い物をした顧客情報が対象。

カード情報が加盟店のサーバーを通過する「通過型」の決済方法を採用していたと考えられ、サーバー内に記録されたカード情報が不正アクセスによって漏えいしたとみられる。

カード情報以外にも、「パンフーオンラインショップ」に登録した個人情報が最大で1万6084件漏えいした可能性があるという。

氏名、住所、生年月日、勤務先、電話番号、FAX番号、メールアドレス、暗号化された状態のログインパスワード、本人確認の質問・回答、購入履歴が外部に流出した可能性があるとしている。

帆風によると、原因は「サイトのプログラムに脆弱(ぜいじゃく)性があったことが原因と考えている」と言う。

カード情報835件が漏えいか、帆風が運営する印刷通販サイト「パンフーオンラインショップ」に不正アクセス

情報漏えいについて告知する「パンフーオンラインショップ」(画像は編集部がキャプチャ)

2016年11月28日に決済代行会社経由でカード情報の流出懸念があるとの連絡を受け、カード決済を停止。同時に社内調査を実施し、11月30日に外部からの不正アクセスの可能性を確認した。

12月2日に第三者調査機関へ調査を依頼し、即日調査を開始。12月20日に最終報告書を受領し、カード情報および個人情報流出の可能性を確認した旨の報告を受けた。

帆風では次のような再発防止策を策定した。

  • 情報セキュリティ管理体制の強化
  • 情報セキュリティインフラの整備と強化(カード情報がサーバーを通過せず、保存しないリンク型決済システム導入など)

なお、帆風を名乗ったフィッシングメールが送信されているというケースも発生しており、帆風では「弊社が、メールにより、クレジットカード情報の入力をお願いすることはありません」とアナウンスもしている。

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は2016年2月、「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画」(経産省のサイトにジャンプします)を発表。

これによって、2018年3月までにEC事業者はカード情報の非保持化もしくは「PCI DSS準拠」が求めらることになりました。

「PCI DSS準拠」は莫大なコストがかかるとされています。そのため、多くのEC企業はカード情報の非保持化に移行しなければなりません。

経産省が推進しているのが、EC事業者からのカード情報漏えいが発生するリスクが低い「非通過型」(クレジットカード情報入力を決済代行会社のシステムで行う方式)。「PCIDSS準拠」済みの決済代行会社が提供するリンク型決済や、トークン決済(購入者が入力するカード番号を暗号化された文字列に変換してオーソリを実行する決済方法)などの導入がそれにあたります。

対応期限までは1年強。まだまだ自社でカード情報を保有している企業もあるようですので、対応はまったなしの状況です。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

越境ECの成功のカギは「決済」「不正対策」 80か国のビッグデータからわかる最新トレンド

9 years 8ヶ月 ago

ECで利用される決済手段は国や地域によって異なるため、越境ECに取り組む際は決済手段のローカライズが欠かせない。また、地域の特性に合わせた不正注文対策も必要となる。世界80か国以上で約5,600社に決済ソリューションを提供しているACI Worldwideの日本法人、日本エイシーアイ・ワールドワイド(ACI)の朴健一・日本韓国カントリーマネージャーらが、越境ECを成功させるための決済と不正注文対策のポイントを解説する。

2020年に越境ECは1兆ドル規模

国をまたいで商品を購入する越境EC市場は拡大を続けている。2020年の越境EC市場は1兆ドルを超える見通しである。

こうしたことを踏まえ、ACIのアカウントマネージャーである金山紀果氏は「日本の企業の成長要因には、国境を越えたEC戦略を追求すること」と指摘。世界のオンライン決済のトレンドと、越境ECの決済のポイントを次のように説明した。

世界のオンライン決済のトレンド

  • オンラインショッピングの年間支出額は2.2 兆ドル
  • 2016年は16億人がオンラインショッピングを利用
  • 2020年には10億人が越境ECを利用し、越境ECの支出額は1兆ドルに達する見通し

ECのボリュームゾーン「ミレニアル世代(1980年前後から2005年生まれ)」の特徴

  • 62%がECのアプリと決済手段とのスムーズな接続を要望
  • 45%がウェアラブルデバイスに支払い情報を接続
  • 44%が小額支払いにスマートフォンでの決済を好む
日本エイシーアイ・ワールドワイド 金山紀果アカウントマネージャー

国や地域ごとに最適な決済方法とは

国や地域ごとに使われるオンライン決済の手段の内訳はどのようになっているのだろうか。金山氏は各国の主な決済方法の違いを説明しながら、越境ECの決済のポイントを次のように指摘する。

“越境ECの課題は、Web サイトの言語対応や、現地通貨での価格設定などいくつもある。その中でも決済は消費者の買い物の利便性に直接影響する重要な要素。国や地域に適した支払い方法を導入する必要がある。また、各国の事情に合わせた不正決済対策も怠ってはいけない。”

英国やフランスはクレジットカード決済の比率が約8割を占める一方、ドイツはクレジットカード決済が約2割にとどまる。オンライン決済の手段の比率は国ごとに大きく異なっている。また、東南アジアではキャッシュ・オン・デリバリー(代金引換)やデビッドカード決済の比率が高いという状況も示した。

各国や地域で使われている決済手段

Amazonなどの大手も使うACIの決済ソリューションとは

ACI Worldwideの事業概要に触れておこう。1975年設立の大手決済ソリューション・プロバイダーで、決済システムの構築と導入、運用、不正決済対策などを80か国で手がけている。現在は金融機関、小売業、決済代行会社など約5,800社の電子決済を支援しており、1日の決済額は14兆ドル(約1,500兆円)に上るという。

加盟店向けにクレジットカード決済、代金引換、電子マネー、銀行口座振替、ペイパル、アリペイ、Apple Payといった350種類以上の決済手段を、一括して提供しているのも特徴だ。不正注文や不正決済を防ぐセキュリティーソリューションにも定評がある。

ACI Worldwideの概要

  • 80か国以上で約5,600社の電子決済を支援
  • 1日の決済額は14兆ドル(約1,610兆円)
  • 世界展開する300社以上の大手小売企業をサポート
  • 360以上の決済機関の不正取引を阻止
  • 従業員数は世界34か国で4,450人
事業概要を説明する日本エイシーアイ・ワールドワイド 日本韓国カントリーマネージャー・朴健一氏

ACIの決済ソリューションは、米国の大手百貨店のメイシーズや、EC最大手のAmazonをはじめ、越境ECや海外販売を展開する300社以上の小売企業に採用されている。クロスボーダー、現地販売、複数の国にまたがるプラットフォームなど、さまざまな事業形態のオンライン販売のオペレーションに対応し、小売企業のグローバル展開を支えている。

ACIの決済ソリューションは、クロスボーダー、現地販売、複数の国にまたがるプラットフォーム運営など、さまざまな事業形態のオペレーションに対応する

一部のクライアントの事例も紹介。英国のアパレル企業asosは、2010年に発展途上国で越境ECを開始。国際展開を行ったことで年間の利益が41%増加し、現在では140か国以上に発送できる体制を整えたという。

オンラインゲームプロバイダのgreen man gamingは、国別の決済方法とクロスボーダー取引を可能にし、国境を越えた不正利用の防止も実現。

米国スポーツメーカーは、ECプラットフォームの構築とモバイル対応、オムニチャネル戦略を伴う越境ECの拡大によってEC事業を牽引。グローバル展開を推し進めることで、2020年までにオンライン売上高を現在の10億ドルから70億ドルへ拡大する計画だ。

350種類以上の決済機能をかんたんに実装

ACIのグローバル決済ソリューション「PAY.ON(ペイオン)」は、クレジットカード決済、代金引換、電子マネー、銀行口座振替、プリペイドカード、デビッドカード、ペイパル、アリペイ、テンペイ、Apple Payなど、350種類以上の主要な決済手段を一括で提供している。

ソリューションコンサルタントの鈴木氏とフランチェスコ氏が登壇し、ACIが350種類もの決済をシンプルで安全な方法で提供できる理由を次のように説明した。

決済ソリューション「PAY.ON(ペイオン)」は、350種類以上の決済手段を網羅しており、加盟店はAPIを使って当社の「PAY.ON(ペイオン)」と連携するだけで、それらの決済手段を使えるようになる。

ソリューションコンサルタントの鈴木氏、フランチェスコ氏

ECサイトに決済機能を追加するデモンストレーションを、EC企業から注目が集まっているApple Payを例に実施した。ECサイトにシンプルなコードを埋め込むだけでApple Payを追加し、ソリューションの利便性の高さを実証した。

ECサイトにシンプルなコードを埋め込むだけで、350種類以上の決済を実装できる

不正決済対策「レッドシールド」の機能と成果

ACIの決済ソリューションは、オンライン決済やクレジットカードの不正利用対策ソリューション「ReD Sheild(レッドシールド)」によって、堅牢なセキュリティー機能を保持している。「レッドシールド」の機能や成果を、国内の販売代理店であるスクデットの伊藤拓典氏が解説した。

「レッドシールド」は世界の大手企業を中心に3,000社以上が利用しているという不正利用対策ソリューション。ACIのリスク・アナリストが世界中から集まる膨大なトランザクションを分析し、不正注文の新たな手口に目を光らせ、新しい防衛策をシステムとして提供したり、加盟店にフィードバックしたりしている。

「レッドシールド」はデバイス認証など最新のテクノロジーを駆使し、不正注文を未然に防ぐのが特徴。たとえば、1台の端末で複数のアカウントを利用している場合や、1台の端末から短時間で複数の新規注文があった場合、不正注文の可能性が高いと判断するという。

一つひとつの注文を見ているだけでは不正は防げない。「レッドシールド」は数百万件の大量の注文処理を分析し、不正をあぶり出す。

スクデットの伊藤拓典氏
「レッドシールド」は膨大なトランザクションを分析し、最新のテクノロジーを使って不正注文を防ぐ

継続的に不正防止を講じる

不正注文対策の有効な手立てのひとつに「ブラックリスト」に基づくユーザーのブロックがあるが、伊藤氏は「ブラックリストに基づく対策だけでは、不正注文を防ぎきれない」と指摘する。

その理由として、カード情報の入手経路や不正注文の手口は巧妙化・複雑化しており、「ブラックリストで防げる不正注文は全体の1%程度に過ぎない」と説明。「単にブラックリストを使うだけでなく、多くのツールやテクノロジーを用いて、不正を防ぐ必要がある」と強調する。

不正注文の手口は複雑化、巧妙化しており、「ブラックリスト対策」だけでは対処しきれなくなっている

伊藤氏は、「レッドシールド」の加盟店の成功事例も紹介した。ある大手小売りのECサイトは、過去6か月間の不正注文のデータに基づき不正対策を実施。その結果、「レッドシールド」の契約直後にチャージバックがゼロ件になった上、不正注文を目視で確認する割合も約3分の1に減少。オペレーションコストの削減にも成功したという。

不正注文を防ぐことでチャージバックを劇的に減らすことに成功した

伊藤氏は、日本におけるクレジットカード番号の盗難による被害額が年々増えているデータを説明し、「不正注文の被害が1か月で数千万円から数億円に上るケースもあり、対策は待ったなしだ」と強調する。

国内、海外を問わずクレジットカードの不正注文が増加

スクデットは、「レッドシールド」の国内代理店として、ACIのリスク・アナリストが開発したセキュリティー施策を日本語に翻訳したり、不正注文対策のオペレーションを効率化する方法を提案したりして、日本企業のセキュリティー対策を支援している。

伊藤氏は、「不正対策は1つのテクノロジーだけで全て解決するということはない。つまり、継続的に不正対策に取り組んでいかなければならないということ。加盟店と一緒に継続的に不正と戦っていく」とセミナーを締めくくった。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

送料無料はこのまま続く? スピード配送は? EC市場の今後を10大ニュースから読み解く | 通販新聞ダイジェスト

9 years 8ヶ月 ago

2016年も様々なニュースやトレンドが生まれた通販業界。鍵となったのは「方針転換」で、消費増税の「延期」や送料無料化の「廃止」といった予想外の大きな決断が驚きの声と共に迎えられ、注目のニュースとして得票数を伸ばした。ほかにも新技術の台頭に関するキーワードや企業の不祥事に関する話題なども例年通り上位にランクイン。今年1年間(2016年)に通販業界で起きた主な出来事を読者と共に振り返ってみた。

「2016年の通販業界10大ニュース」は、今年の通販業界で起きた主な出来事やトレンドを本紙(通販新聞)編集部が20項目程度に絞り込んで、読者アンケートを受けてランキング化したもの。アンケートは今後の市場動向にとって重要だと思う項目から順番に3つまで受け付けており、合わせてその理由も聞いている。

送料無料はこのまま続く? スピード配送は? EC市場の今後を10大ニュースから読み解く①

増税延期で計画見直し

今回1位となったのが、通販業界のみならず全産業、消費者すべてに影響のあった「消費税率の引き上げ延期」。47ポイントを獲得し、2位以下を15ポイント以上引き離した大差でトップとなっている。当初は17年4月に実施される予定だった消費税率の8%から10%の引き上げについて、6月に安倍首相が延期を表明。19年10月に再延期する税制改正関連法が11月に成立した。延期の理由としては世界経済の不透明な状況が続いていることや、増税後の消費の低迷を懸念することなどが背景にあるとされている。

14年4月に5%から8%に引き上げられた際は、年度末の大規模な駆け込み需要への対応やその後の反動による購買の落ち込みなどが起きていた。今年も年度末の消費増税を見据えたカタログの発刊回数の変更やDMの配布数量の調整などを計画していた通販企業も多かったが、延期によってそれらの計画の見直しを余儀なくされている。

読者からの意見としても「延期により中長期の売上計画、システム投資計画などの見直しが必要になる」や「延期による特筆した影響が感じられなかったのが残念」といった声が聞かれた。その一方で「国内景気を踏まえれば延期は適切だったと考えている。社会保障について国民が安心できる青写真を示せない限り、中止も視野に再検討すべきと思われる」という意見もあった。

「即時配送」今年も拡大

2位となったのは「即時配送の拡大」で31ポイント。前回の15年の10大ニュースでも3位にランクインしており、仮想モールを中心とした配送サービス競争に対する注目度の高さが伺えた。

今年はアマゾンジャパンが有料会員「Amazonプライム会員」向けに展開するスピード配送「プライムナウ」の対象エリアについて、段階的に拡大を進めており、東京では11月に23区全区をカバーできるようになっている。同サービスは昨年11月から東京世田谷区内に設置した専用配送拠点によってスタートし、その後も大阪や横浜に同様の拠点を開設して周辺地域をカバーしている。直近では東京豊島区に新たな拠点として「アーバンFC豊島」を開設した。

送料無料はこのまま続く? スピード配送は? EC市場の今後を10大ニュースから読み解く 最速1時間以内で届けるアマゾンのスピード配送「プライムナウ」
最速1時間以内で届けるアマゾンのスピード配送「プライムナウ」

一方、楽天でも子会社の楽天マートが最短20分で商品を届ける短時間配送サービス「楽びん!」について、それまで港区の約50%をカバーするエリアで展開していたが10月からは港区、渋谷区、目黒区、世田谷区の全域まで対象を拡大。新橋や汐留、お台場、浜松町といったエリアを含む区内全域でサービスを提供している。

そして、この分野での先駆者でもあるヨドバシカメラにも新たな動きがあった。9月に始まった「ヨドバシエクストリーム」は、東京23区を対象に、価格によらず通販サイトの1商品から配送無料で最短2時間30分以内に届けるというもの。昨年話題となった注文から約6時間で配送する従来までの「ヨドバシエクスプレスメール便」をさらに進化させた内容となっており、即時配送を巡る各社の争いが今年に入ってからまた一段と過熱した様子が伺える。

これらの動きに関して読者の意見は賛否両論で、「顧客要望にどこまで応えるのか。過剰サービスが激化してコストだけが増えている」という声がある一方、「特に20~30代の顧客ニーズが高く、当社の客層を拡大する上で重要な動向と捉える」、「即時配送や送料無料などのサービスが広がる中、それに対応できない通販は差別化された独自の価値を提供できなければ生き残りが難しい」といった声も聞かれた。

なお、配送スピードの短縮に関しては通販専業企業のみならず大手小売りにとっても優先度が高い施策のようで、カジュアル衣料のファーストリテイリングでは今秋冬商品からユニクロ通販商品の翌日配送を開始。その起点となる東京江東区に今春新設した多機能型物流センターでは、即日配送なども見据えた更なる短時間配送の実現を目指している。

送料無料化廃止の波紋

3位にランクインしたのも物流関連の話題で、「アマゾン、全品送料無料を廃止」が30ポイントを獲得した。

具体的な理由は明らかにしていないものの、これまで実施してきた同社が発送する全商品を対象とした「送料無料」サービスを4月から廃止。競合他社とのシェア争いにおいて有効な手段として展開していたが、今後は即時配送をはじめとする優良会員向けの施策を手厚つくしていく戦略に方針転換したとの見方もある。

これまでマーケットリーダーとして様々なサービス・分野で新しい提案を進めてきた同社の決断が、通販業界の方向性に大きく影響することは間違いなく、読者からも「今後、条件付き送料無料化がスタンダード化され、運送業者の負担が軽減されることを期待する」、「大手が先行する形で適正化が進めば大変ありがたい」と歓迎を示す反応が多数あった。一方で「アマゾンの送料無料を無視できず業界のスタンダードが『無料』へと動いた途端に張本人が廃止に切り替えた。一度始めたサービスを元へ戻す『改悪』は容易にできない」という厳しい意見もあった。

中には「アマゾンでも費用の圧縮を実施に踏み切ったことに少々驚きを感じた」や、「顧客集めの一律無料制度の舵を切ったことは課金収入が通販ビジネスより収益性が大きいことを明示したものである。同時に体力を奪うものであることも暗に示している。ヨドバシカメラなど一律送料無料を掲げる他社の動向に注目したい」といった冷静な分析も見られている。

4位につけたのが「不正アクセスで通販企業の情報流出が続出」。今年もまた起きてしまった個人情報を巡る企業の不祥事としては、江崎グリコや講談社、JTBグループなどの通販サイト利用者の個人情報が流出被害にあっている。直近では12月に資生堂子会社のイプサが通販サイトの会員約42万件分の個人情報流出を発表した。いずれも外部からの不正アクセスを受けたことによるもので、今後の対策内容が注視されている。読者からは「ハード面のみならず、社員一人一人の意識といったソフト面も重要」といった声があった。

5位となったのは「AI(人工知能)の通販利用が活況」。物流現場でのピッキング作業やウェブ上での接客、顧客のセグメントなど様々な切り口でAIによる自動化が始まり、これまで人力で行っていた作業の効率化や精緻化が進むことが期待されている。「リソース不足で実施できなかった細かな施策にAIを充てて、収益に大きく貢献する部分に人が注力できる」という声が聞かれた。

送料無料はこのまま続く? スピード配送は? EC市場の今後を10大ニュースから読み解く AIの活用事例が徐々に出てきている(画像はアスクルが「LINE」で始めた顧客対応のイメージ)
AIの活用事例が徐々に出てきている(画像はアスクルが「LINE」で始めた顧客対応のイメージ)

6位には「越境EC、今年も堅調」がランクイン。中国のネット販売の一大商戦でもある「独身の日」を中心に盛況となった。読者からも「中国人のリアルでの爆買いが終焉し、世界的な越境ECによるボーダレス化と『逆越境EC』にも興味がある」という意見があった。一方で、以前よりも参加企業が増えたことで勝ち抜くためのハードルが年々高くなっていることも指摘されている。

送料無料はこのまま続く? スピード配送は? EC市場の今後を10大ニュースから読み解く 2016年も活況だった越境EC(画像はキリン堂のページ)
2016年も活況だった越境EC(画像はキリン堂のページ)

7位となったのは「日本郵便、大口料金値上げ」。日本郵便が6月に実施した大口利用向け割引率の引き下げは、DM送付など大量の郵便物を扱う通販企業にとっては大きなコスト増となり、対応に頭を抱えることになった。「送料無料が当たり前になりつつある状況下において、配送コストが増えることは事業の収支にダイレクトに影響してしまう」、「他の運送会社にも値上げが波及するのが不安」といった声が聞かれた。

8位には「トランプ大統領誕生でTPPに暗雲?」が選出。すでに大筋合意されていた「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)」協議について、以前より否定的な意見を唱えていたトランプ氏が米大統領に就任することとなり、その行方が一気に不透明になったもの。「景況感の悪化、投資環境の低下に伴う日本経済への悪影響による消費購買力の低下を懸念する」など不安を訴える声が見られた。

9位は「景品表示法に課徴金を導入」。4月から始まった制度で、不当表示(有利・優良誤認)で措置命令を受けた事業者は、当該商品の売り上げの3%を納付しなければいけないもの。「二重価格の表記や不実証広告とならないようエビデンス整備など、今後も広告出稿やDMを定期的に発送していく上で注意が必要」という声があった。

そして10位となったのが「ニッセン、上場廃止」。セブン&アイHDによる完全子会社化で、ニッセンホールディングスが10月27日付で上場廃止となったもの。近年は大型家具事業からの撤退や希望退職者募集による人員整理を続けるなど苦戦を強いられていた。読者からは「業界再編は今後も続く」、「従来型の通販の失速は他人事ではない」といった感想が聞かれた。

なお、ベスト10からは圏外となってしまったが「IoTの通販導入広がる」、「ドローン配送実験開始」もそれぞれ同数で次点につけている。共に通販での利用が期待できる新ツールとして注目されており、「IoTで実店舗の購買行動をビッグデータ化して販売に活用する取り組みが始まっており、通販にも共有することで更なる販売効率のアップと顧客満足度の向上につながる」。ドローンについても「僻地や買い物弱者に対しての貢献を期待」という意見があった。

また、「その他」の項目としては、11月末にディー・エヌ・エーが運営するヘルスケア情報サイトの「WELQ」の公開を停止したことでも話題になった、「キュレーションサイトの記事不正利用」を選ぶ声もあった。「通販サイトにおいて購入喚起の有効な策の1つだと考えられていたが、一部企業の不適切な扱いで策自体が“悪”と考えられつつある」と指摘している。

通販新聞

Googleのモバイルファーストインデックスではページ表示速度はランキング要因にならない

9 years 8ヶ月 ago

ページの表示速度はGoogleのランキング要因の1つとして組み込まれている。しかし、モバイル ファースト インデックスにおいては、ページの表示速度はランキング要因から外れるようだ。つまり、表示速度の速い・遅いは検索順位に影響しない。

- Googleのモバイルファーストインデックスではページ表示速度はランキング要因にならない -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

株式会社HAPPY ANALYTICS設立のお知らせ

9 years 8ヶ月 ago
2017年1月4日に法人化をいたしました。というわけで、本日から株式会社HAPPY ANALYTICS代表取締役の小川となります。 取り組みとしては今までと大きく変わる事はありませんが仕事に関しては基本、株式会社HAPPY ANALYTICSとしてお引き受けさせていただくことになりました。

ADK、組織名の改称を発表

9 years 8ヶ月 ago
株式会社アサツー ディ・ケイは、2016年12月2日に発表した「人事異動および機構改革に関するお知らせ」について、発表後に組織名の改称があったことを発表した。 【改称前】エンタテインメント&スポーツ...

2017年広告マーケティング業界 7つの予測 その④~その⑦

9 years 8ヶ月 ago

④ トランスペアレンシーは広告主・エージェンシー相互関係の構築へ

2016年に起きた事象は、デジタル広告(特に細かいオペレーションを伴うもの)が従来の枠取引とは違う文化にあることを改めて再確認した。ベムは、「紙のレポートを1週間に1回代理店の営業が持ってきて広告主に向き合って報告するモデル」から、「広告主とエージェンシーのトレーダーが横に並んで同じ画面を見て状況を共有し、その後も方針を確認していくモデル」と定義している。

いずれにしても、「何でもお任せください」と言ってきた代理店側が爆裂してしまった訳で、広告主側も丸投げすることができないということを認識したことと思う。改めて広告主が勉強することが大事だし、広告を発注する側、請け負う側という立場だけなく、パートナーとして情報を共有する相互信頼関係の構築が必要である。
ANA(全米広告主協会)のメディアトランスペアレンシーガイドにも7つ目にこの「相互信頼関係の必要性」を謳っている。
 デジタル時代、広告のセルサイドとバイサイドという関係を超えて共同して価値をつくることを目指したいものだ。業界としても米国IABのモデルを参考にしたい。

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⑤ テレビCM素材のオンライン送稿開始の影響と、ブランドごとの発注の非効率さ露呈 ~バルク買い&ポジションごとの素材差し替え志向と、スポットから番組への流れ~

ずっとやるやると言ってきたテレビCMのオンライン送稿がやっと今年実現しそうだ。CMプロダクションの食い扶持がプリント代なので・・・という議論はひとまず置いておいて、ベムが広告主ならプリント代が節約できることよりも、改めてCMの機動的な差し替えやオーディットを求めるだろう。オーディットと言っても以前の間引き問題のような話ではなく、バルクで買って細かい素材ごとの1本1本のポジションごとに適切な素材を入れたいのだ。ポジションごとにオーディエンスや視聴質が違うのだから、そうする。
差し替えの問題とオンライン送稿は直接関係ないが、機動的な差し替えがどうして出来ないの?という議論と素材が何種類かに分かれていた場合、入れたいポジションに入れたい素材がしっかり入っていたかをオーディットしたいけど・・・という議論を誘発するだろう。

ベムは、特に都市部ではテレビからデジタルデバイスへ投下予算のシフトが起こると思うが、テレビ予算でいうと「スポットから番組へ」というシフトが起きると思う。

 人口が多い高齢層の視聴時間が極めて長く、人口の少ない若年層の視聴時間が短い今、まんべんなく投下するテレビスポットは結局ほとんど高齢層に当たる。コンドロイチンならそれでいいだろうが、ターゲットが50代までの男性ないし30代までの女性ならば番組というコンテンツでターゲティングする買い方を再評価すべきだ。まただからこそ局も広告主も番組を世帯視聴率ではなくターゲット視聴率で評価するようにならなければならない。そしてそこにはタイムシフト視聴もしっかり評価することも大事だ。そのためにはリアルタイム視聴でもタイムシフト視聴でもCMがどの程度見られたかを測定しないと意味がない。録画だからと言ってすべてCMがスキップされる訳ではない。スキップ率は番組によって全然違う。また録画再生だけがタイムシフト視聴ではないので、どこまで足し上げて評価するかが問われるだろう。
 
おそらく2020年代にはデジタル広告のシェアがテレビを超えるだろう。その際、従来とは全く違う2つの構造的な課題がある。
ひとつは配信先データのコストも広告主が払うのかどうか(自分で所有できる場合があるからだ)、そしてブランドごとの発注の非効率さだ。
後者を説明すると、既にリスティングやDSPといった入札運用型広告では、キーワードやクッキー、IDを「競っている」ので、社内で競合して値段を上げているのだが、それに気がついていない。複数の広告ブランドを展開する大きな広告主は、バルクで掲載面を購入し、オーディエンス、タイミング、コンテンツ、コンテキストに最も適したブランドの広告原稿を配信するモデルになる。それはまさにプログラマティックのなせる技で、当然ブランドごとの予算配分も行うことになる。AIが広告の最適化にも応用されるだろうが、まずはこうしたところが対象だろう。

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⑥ オペレーション人材不足の懸念と受注を断られる広告主、そして自動入札の試運転へ

広告のプログラマティック購買の流れは止まらない。オペレーションのマンパワーが足りないという問題を抱えつつもこのトレンドは進むだろう。プログラムと言っているのにどうしてこうも人手がかかるのか・・・。
これだけ人手がないと、あまりにディスカウント要請が強く、かつ細か過ぎる対応を要求する広告主は仕事を断られることがあるだろう。もちろん受け皿は他にもあるだろうが、そのクオリティは担保されない。
一部で「断られる」ということが今後のこのビジネスの変化をきたす。

広告主の一部は自社で解決しようとするだろうが、
インハウストレーディングデスク構築はこれだけ人材不足だと厳しいと言わざるを得ない。

またサービスのサプライヤー側も人材不足を解決するため自動入札システム構築に動き出すだろう。これにはいくつかのハードルがあるが、ハードルを乗り越えるプレイヤーも出てくるに違いない。実は汎用の自動入札システムをつくるのは難しいが特定の広告主に特化したものの方がつくりやすい。


一方、オペレーション人材を育てる研修などの仕組みへのニーズが高まる。
それは直接オペレーションする人材だけでなく、プログラマティックとは何かを関わるすべての人が知る必要に迫られるだろう。
特にマーケター側の研修やスキル獲得のための仕組みづくりが重要なテーマになる。


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⑦ 企業にCDO設置が本格化する年

企業における「デジタル変革」(デジタル・トランスフォーメーション)の概念や必要性の認識がようやく定着してきた。マーケティングのデジタル化もその一環である。
そう考えると、マーケティング領域だけがデジタル化するということでもなく、またマーケティングをデジタル化するには、営業マーケティング領域以外の部門との再編や連携が必要で、それを統括するCクラスにはマーケティング領域を超えた力が要る。
 そもそも日本にCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)が根付かないのは、マーケティングが定義されていないからである。またマーケティング活動の目標として「ブランド資産」に対する意識・価値観が欧米と全く異なるからでもある。日本のマーケティング担当者にその活動の目的を聞くと「売上・利益を上げるため」と答えるだろうが、欧米のグローバル企業に同じ質問をすると「ブランド資産を維持拡大するため」と答えるだろう。ブランド力のある企業が何億もかけてキャンペーンを実施し、その効果を分析したとする。おそらくそのキャンペーンによって増えた売上はほんの一部でしかなく、ほとんどがキャンペーンをしなくても売れた分になるだろう。しかし、そのベースライン(プロモーションをしなくても売れた分)こそが大きな価値であり、このブランド力そのものをどう維持拡大するかにゴールがあるマーケティングと今年の売上利益を追求するマーケティングはかなり違う。社長がCMOに今年の売上目標を持たせず、ブランド資産の指標を目標とさせる日本企業はほとんどないだろう。まあ、いきなり欧米グローバル企業のマネをしても無理がある。
しかし、このデジタルトランフォーメーションの機会は、日本のマーケティングを変革する大チャンスでもある。
 そのためには、マーケティングという領域を超えた企業活動全体のデジタル化を推進するCDO(チーフ・デジタル・オフィサー)を設置し、そのなかでマーケティングのデジタル化を果たすという手法にこそ可能性がある。

 この際、チーフ・デジタル・オフィサーには外部からの登用が主力になるかもしれない。COO,CFOと並ぶCDOの設置と「デジタル変革」対応に期待が集まるだろう。CMOよりまずはCDO設置という企業が増えそうである。


2017年広告マーケティング業界 7つの予測 その①~その③

9 years 8ヶ月 ago

今年でブログ「業界人間ベム」も10年目に入りました。
年初の業界動向予測も2010年からそれらしいことを書いてきたので、これが8回目になります。

 さて、2017年の広告マーケティング業界7つの予測である。
2016年は広告業界にとって衝撃的なことがいくつかあった。いろんな意味で変革期として後に「2016年がきっかけで変革が加速したよね」と言われるようになるだろう。

そうした変わり目の翌年は、総じてデジタルが専門分野から本丸に吸収される年と言ってもいいかもしれない。

7つは以下のとおり

① 「出島」から本丸のデジタル化へ~POEダッシュボード採用で加速するデジタル化~
② アナログ施策を最適化するDMP本格始動の年 ~DMP2.0の始動~
③ テレビCM枠のオンライン入札の試み始動 ~テレビの本当の効果(間接効果とブランディング蓄積)を見極めて初めて出来る入札とデジタル偏重への一石
④ トランスペアレンシーは広告主・エージェンシー相互関係の構築へ
⑤ テレビCM素材のオンライン送稿開始のもたらす影響~ブランドごと発注の非効率~
⑥ オペレーション人材不足の懸念と受注を断られる広告主、そして自動入札の試運転へ
⑦ 企業にCDO設置が本格化する年

まずひとつめは、

① 「出島」から本丸のデジタル化へ

~POEダッシュボード採用で加速するデジタル化~

  昨年、ベムは一部の企業の「デジタルマーケティング本部」(略してデジマ)を「出島」と呼んだ。まさに「デジタルというエイリアンとインターフェイスするところは特別なところ」ということである。デジタルマーケティングは専門性の高い特別なマーケティングという意識(ある意味のコンプレックス)が生んだデジタルマーケティングという特殊なマーケティングをする位置づけによる組織化は、本丸のデジタル化を返って阻害するという結果を生んだと思う。
 再三言っているように「デジタルマーケティング」という特殊なマーケティングがある訳ではない。マーケティングがデジタル化するのである。
 その意味で、広告マーケティングの本丸がデジタル化しないといけない。

 昨年、日本アドバタイザーズ協会にデジタルメディア委員会が新たに設置された。従来アド協の下部組織であるWeb広告研究会(Web研)が広告主側のネット領域に関する活動を担っていた。しかし、企業のWeb担当者という位置づけは既に変質していると思う。今起きていることは、MAを導入しても「営業」が自ら関わらないとうまく機能しないということだったり、マーケティング施策全般を実際に実施している部門、担当者がデジタルツールを主導的に使わないと成果が出ないということだ。
 それは広告領域もそうである。マス広告、リアルプロモーションというメインストリームをやっている人たちがデジタルを駆使することで初めて「デジタルマーケティングが実践される」のだ。

 さて、その広告マーケティングの本丸である宣伝部がデジタル化する一番大きなきっかけは、マーケティングダッシュボードの導入になると思う。
 それは、POEを1画面で把握するリアルタイムダッシュボードであり、「打ち手」を前提にしたものだ。「打ち手」のタイミングと強弱を最適化するためにリアルタイムで競合を含めたKPIを把握する。
 Pは当然一番影響力のあるテレビCMの到達実態とデジタル投下が主なものになる。そして、これがある意味でオーディット機能も持ち合わせる。デジタルは3PASをかませてデイリーで配信数とユーザーレスポンスを見る。テレビも指示した素材が適正なポジションで出稿されているかリアルタイム確認ができる。
 Oへの流入も宣伝部がしっかり把握すべきだ。またEも自社ブランド名をコメントするソーシャルアカウントの数をカウントするなどダッシュボードに入れるべきデータは多いが、前述したように「打ち手」ありきでデータ整備をすべきでデータまみれになればいい訳ではない。

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② アナログ施策を最適化するDMP本格始動の年 ~DMP2.0の始動~
 
 ベムは2010年代前半のDMPブームがある意味一過性で終わったと思っている。その理由には2つある。ひとつはDMP構築という大変な作業で最適化されるのがDSPによるディスプレイ広告くらいだったこと。もうひとつは、汎用拡張ロジックではまったく成果が上がらなかったことだ。

 まず、DSPの機能拡張版としてのDMPでは、ほとんどの企業のマーケティング施策の1%にも満たない入札型のディスプレイ広告だけが最適化されると言われても成果として評価できないのは当然だ。また拡張ロジックもテック屋さんの作った汎用ロジックなので、それぞれのブランドにとって「購買行動を起こした人を逆引きして見込み客をセグメントする」ということができていなかった。汎用ロジックはほとんど「同じようなURLを閲覧していたルックライク」であって、「化粧品やクルマのルックライク」ではない。欧米でDMPで成果を上げているプレイヤーに聞くとみな「ブランド独自の拡張ロジック」づくりが重要であると言っている。DMPは潜在層に新たなターゲットセグメントを個別につくることができる。そこが肝心なポイントである。

 さて、今年は「DMPがアナログ施策も最適化する」というDMP活用による「打ち手」の拡がりが起こる年だろう。これをベムは「DMP2.0」と呼ぶ。

 つまりは、DMP特に3rdパーティデータ(パブリックDMP)を活用して、ダイレクトメールやチラシや営業マンのアタックリスト改善など、従来のアナログ施策を最適化するようになる。

 デジタル施策しか「打ち手の最適化」ができなかったDMPがリアルプロモーション担当や営業活動領域に改善をもたらすことで、DMPは本当の市民権を得るだろう。


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③ テレビCM枠のオンライン入札の試み始動 
~テレビの本当の効果(間接効果とブランディング蓄積)を見極めて初めて出来る入札とデジタル偏重への一石

 ベムは、テレビ局も手売りの限界を早く認識して、オンライン入札による広告枠販売をすべきだとかねてから主張している。その方がテレビ局にとっていいのに・・・と思っている。視聴者が放送から離れていく今状況での従来からの取引だけでは売上はシュリンクする方向にしかない。外資系を中心に「TARPをアクチャルで握れ」とか、局にとっては在庫管理ができない売り方を求められるくらいなら、1本1本の価値を、価値を評価するバイヤーに入札応札で売った方がパーコストは高く売れるはずだ。
手売りでは1案件のGRP量が多い方がいい。同じ作業でも売上が違うし身入りも多い。でも案件単価が高いとパーコストは抑えられる。言っちゃ悪いが、スポットはAタイム1本に深夜早朝を抱き合わせ販売するわけで広告主にとってもホントにそれでいいの?と聞きたくなる。
 今の売り方を一気に変えることは全くないが、一部はオンライン入札(応札)で販売してみることをそろそろ始めないといけないだろう。テレビ局は航空会社が飛行機のチケットをどうやって販売しているか勉強してみるといいだろう。

 しかし、オンライン入札のためにはバイサイドがその1本の価値を評価するためのデータが必要だ。今はセルサイドのデータしかないが、バイサイドに有効なデータ供給がオンライン入札には絶対に必要となる。
 
 ベムはテレビ視聴データを含め「送り手の指標から受け手の指標へ」また「セルサイドのデータからバイサイドのデータへ」ということをマス広告宣伝部のデジタル化のひとつの課題として上げている。

 2019年には放送と同時配信が予定されているなか、特にローカル局などは「手売りの限界」に早く気づいて対処すべきだ。ローカル局などはどっちみち販売は電博におんぶに抱っこなんだから、ちゃんとバイヤーにデータ開示をして、九州のダイレクトマーケターに入札してもらえるような環境をつくるべきだろう。

 アメリカではディレクTVが放送と同一コンテンツの同時配信を始めた。ベムにはもう放送という形態は必要がなくなっているように思える。4K・8K対応ももう放送ではない。5G時代に4K・8Kが普及するとローカル放送局の画像は、MXテレビで観る昔の4:3のアニメのように感じるだろう。

 そうした時代環境を感じるまともなテレビ局は今年オンライン取引のへの布石を打つだろう。


 また今年はテレビCMの間接効果やブランディング効果に関する検証がされるだろう。ある意味デジタルへのリ・アロケーション要請が過度におきている感をベムは持っている。経営へのアカウンタビリティの問題である。
 それはデジタルで測定できる効果データがテレビでは出来ていないことで起きている。ただテレビの効果はデジタルのような即効性や刈り取り効果と同次元に比較してはいけない。タイムラグがあるし、ストックとしてのブランディング資産への寄与は測定しづらいものだ。よく、テレビを止めても売上が落ちないということがよく言われる。しかしそれはその年くらいで、翌年、翌々年にはボディブローのように効いて来る。テレビとテレビCMの価値を再検証する年になるだろう。
 さらに、テレビとデジタルの相乗効果検証が進むだろう。そのためにテレビの1インプレッションとデジタルの1インプレッションをどういう価値で見るかが注目されるだろう。デジタル広告のビューアビリティが検証されるのは当然のこと、その反動でテレビのビューアビリティデータも求められる結果となるだろう。

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CSS Nite LP47「Coder's High 2016」のフォローアップを公開します

9 years 8ヶ月 ago
CSS Nite実行委員会

CSS Nite LP47「Coder's High 2016」フォローアップ(1)サトウ ハルミさん(FLAT)、酒井 優さん(WEBCRE8)

9 years 8ヶ月 ago

2016年9月24日(土)TKPガーデンシティPREMIUM神保町で開催したCSS Nite LP47「Coder's High 2016」のフォローアップとして、サトウ ハルミさん(FLAT)、酒井 優さん(WEBCRE8)の『コーダー白書 2016』セッションのスライドなどを公開します。

セッション1「コーダー白書」を担当しました、FLATサトウ・WEBCRE8酒井です。

土曜日は長時間お疲れ様でした。各セッションとも充実して刺激的な一日でした。

LP47お申込みの際にいただいたアンケートでは、ほぼ100%の方が答えてくださり、

皆様のご協力があって、実現できたコーダー白書でした。改めて御礼申し上げます!

アンケートの集計中にリアルな数字が見えてきて、私達も楽しみながら企画を作っていきました。

以下、アンケートでいただいた質問への回答です。

マークアップエンジニアの給与の安さ

全アンケートデータに職業別の平均年収をまとめました。

男女の平均は職業の平均が大きく反映されています。

  • マークアップエンジニア平均年収 385.2万円
  • デザイナ平均年収 492.5万円
  • フロントエンドエンジニア平均年収 500.8万円
  • プログラマー平均年収 721.4万円

マークアップエンジニアとフロントエンドエンジニアとはなんなのか

個人的な知識と分析に基づく見解になってしまいますが、これは要は求人用語です。そもそもマークアップエンジニアとは現在多くの人が思っているであろう「HTMLとCSSができる人」というような職業ではなく、もっと幅広い職域を想定して考えられた職種でした。

マークアップ・エンジニアのTips - 第1回 マークアップ・エンジニアって何?:ITpro - http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080529/304737/

しかし業界が成長するに従ってこの職種を募集する会社は増え、求められる役割は細分化されてきました。このためマークアップエンジニアという募集で集まる人のスキルと企業のニーズが必ずしも一致しなくなってきたのではないかと推測できます。そのうち、JSを中心としたスキルを持つ人材に焦点を絞った職種としてフロントエンドエンジニアというものが生まれたのではないでしょうか。

年収に開きがあることや実際に多めの給料をもらっている方たちがフロントエンドと名乗っているのも、そういうスキルを求めて採用された方たちがそういう職種を与えられているからであると考えられるでしょう。

もう一歩踏み込んでほしかった、原因理由をもっと知りたかった

発表時間が時間が短いということもあったのですが、このセッションは他のセッションへのイントロダクションという位置づけでもあったため、アンケートでは情報としては浅くてもなるべく広めの情報を拾っているということをお知らせしたかったというのが私達の狙いです。とはいえ、各項目についてもう少し軸を増やして深掘りできればよかったというのは反省点でもあります。

今回、技術に関する質問で特に示唆が得られたと感じられたところは、各ツールの普及状況です。全体としては意外と普及していないような数字の出たツールも、コーダー、デザイナーに分けてみるとコーダーには浸透していて、それ以外の人にはそうでもないという結果が目立ちました。また、フロントエンドエンジニアを名乗る人のほうが全体的に高度なツールを使いこなしていたりしています。さらに言えば、「マークアップ」という領分にあるWAI-ARIAのようなものですら、使用者はフロントエンドエンジニアに偏り気味でありました。せっかくマークアップを名乗っているのならマークアップのスペシャリストを目指したいなと私自身感じました。

Sass、レスポンシブデザイン、SVGといった技術はコーダーの中では当たり前になっているため今まだ触ったことがないという人は少し焦るかもしれません。反対に、コーダーではない人で経験をしている人は今後さらに求められる人材になるかもしれないでしょう。こういった数値を自身の学習の火付けに使うのも有用であると考えます。

その他データはある程度揃っているので、皆さんで仮説を立ててデータを読むのも面白いはずです。

ペルソナがわかりやすい

ありがとうございます!今回は男女のペルソナを作りましたが、
コーダー・エンジニア・デザイナーと職業別のペルソナというのも作ってみたい…と構想が膨らみます。

引き続き毎回やってほしいです。

毎年技術や検証環境など比較したら、興味深いデータが出そうですね。

1-2年後のWeb制作はどうなっているか予想をまとめて、実際そのようになったか検証もしてみたいです。

コーダー白書について、ご要望があればTwitterで是非お知らせください!

サトウハルミ @uzu / 酒井優 @glatyou

#登壇スライド、全アンケートデータ

#コーダー白書 参考リンク

EditorConfig参考URL

http://editorconfig.org/

Popular Coding Convention on Github

http://sideeffect.kr/popularconvention#javascript

The W3C Markup Validation Service

https://validator.w3.org/

Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0

http://waic.jp/docs/WCAG20/Overview.html

実装チェックリストの例 2012年11月版

http://waic.jp/docs/jis2010/test-guidelines/201211/icl-index.html

Top 5 Desktop, Tablet & Console Browsers in Japan from Aug 2015 to Aug 2016 | StatCounter Global Stats

http://gs.statcounter.com/#browser-JP-monthly-201508-201608

CSS Nite実行委員会

CSS Nite LP47「Coder's High 2016」フォローアップ(8)高津戸 壮さん(ピクセルグリッド)

9 years 8ヶ月 ago

2016年9月24日(土)TKPガーデンシティPREMIUM神保町で開催したCSS Nite LP47「Coder's High 2016」のフォローアップとして、高津戸 壮さん(ピクセルグリッド)の『Enduring CSS』セッションのスライドなどを公開します。

セッション8「Enduring CSS」を担当したピクセルグリッドの高津戸です。長時間のイベントでしたが、ご清聴くださり、ありがとうございました。

アンケートにて頂いた質問にご回答いたします。

サイト全体でデザインを統一したい時向かなそう

これについてはその通りだと思います。私も、コーポレートサイトを作る場合、サイト全体で共通のモジュールをデザインし、そのモジュールを使いまわして多くのページを量産するというような方法を採用してきたことがほとんどでした。このような場合、サイト全体で共通のモジュールが多くなるため、名前空間で明確に分けるというのは難しいように思えます。

一応、ECSS書籍の中では、サイト全体で横断して使われるようなモジュールには、sw-(SiteWide)という名前空間を用意し、この名前空間に属させるというような例が紹介されています。しかし同時に、この名前空間に属するモジュールが多すぎると、やはり後でモジュールを変更したり、消したりするのは難しくなるため、ECSSのやりたいことを実現できなくなってしまう故、塩梅を考えよとのアドバイスも同時に書かれています。

結局のところ、サイトをどのように運用していくかという点について考えた時、長い運用に耐えられるという点に最も重きを置いて考えられたのがECSSであり、どのような場合においても、常にベストな答えというわけでは無いでしょう。全てECSSのとおりにする必要は全くありませんので、自分のプロジェクトには向いているのか向いていないのかを判断し、良さそうであれば、部分的にでも、採用してみると良いのではないでしょうか。

ECSSにぴったりマッチさせるには、Webサイトのデザイン自体も、それとなくECSSの思想に寄せて作られているような状態にする必要があるかもしれません。

メンテナンスのときに漏れが発生しそう

同じようなモジュールでも、別のCSSで書かれているという考えが基本となるため、例えば「このデザイン見出しの文字サイズを変えたい」と思った時、何箇所もCSSを編集する必要が出てくるというケースはあるでしょう。これについては、分けて考えるというECSSが取った選択のデメリットと言って良いかと思います。前述したように、そういったモジュールを、全体で共通のモジュールとして考えるのも一つの答えです。

bodyにidを振っていたけれどそれをクラスの頭につける感じでしょうか?

セッション内で挙げたのは、テンプレートごとに別の名前空間を用意するという例でした。この例においては、そのようなイメージと近いものと考えて良いかと思います。

ただ、名前空間の切り方は自由なので、ページ毎という縛りにとらわれる必要は無く、そこはサイトに合わせて自分で設計して問題無い部分です。

CSSを分けるとリクエストが増えて高速化の観点からすると心配

分けて考えるとお伝えしましたが、最終的にブラウザが読むCSSのファイルを、名前空間の数だけ用意するというわけではありません。ECSSでは、CSSの管理は何らかのビルドツールを使って行うことを推奨しており、書籍の中では、postCSSを使ったgulpのセットアップ例が紹介されています。

あえて分けたいという箇所については、そのように名前空間でまとめたCSSファイルを用意しても良いかと思います。ですが、基本的には、gulpなりでCSSはいくつかのファイルにまとめてしまい、gzipするというのが推奨される方法のようです。

ベース部分の設定についてはSMACSSなどの分け方と共存するかんじでしょうか

この点については、とりたててECSS内では触れられていませんが、必要に応じてnormalize.cssや最小限のreset.cssを読み込むと良いであろうと書かれています。

http://ecss.io/chapter5.html

ビルドを頑張らねばならないというのはどういうことか?

ECSSでは名前空間でモジュールをグルーピングし、名前空間ごとにCSSや画像、JSをまとめることとなります。HTMLではこれらを全て個別に読み込むわけではなく、一つのファイルにまとめてしまい、それを読み込ませるのが、前述した高速化の視点からは望ましいでしょう。

これを行うには、gulp等のビルドツールを用いる必要が出てきます。つまるところ、全体で一つのCSSに全部かいてしまうという方法をやめ、名前空間ごとに分けて管理しようというやり方を選んだのがECSSなので、この分けたファイルらをまとめたり何なりしたい場合、ビルドするという工程は必要になってきます。

CodeGrid、記事単位で売ってくれると嬉しいかも

これは宣伝となりますが、本セッションで紹介した内容をもうちょっと深掘りした記事が、弊社サービス、CodeGridでお読みいただけます。

https://app.codegrid.net/series/2016-ecss

CodeGridは今のところ月額制の支払い方法を基本としており、記事単位での販売は行っておりません。すみません!しかしながら、ご要望は開発の方にフィードバックさせていただきます。初月は無料ですので、気になる方はご購読頂けると幸いです。

CSS Nite実行委員会

CSS Nite LP47「Coder's High 2016」フォローアップ(9)西畑 一馬さん(トゥーアール)、小林信次さん(まぼろし)

9 years 8ヶ月 ago

2016年9月24日(土)TKPガーデンシティPREMIUM神保町で開催したCSS Nite LP47「Coder's High 2016」のフォローアップとして、西畑 一馬さん(トゥーアール)、小林信次さん(まぼろし)の『フロントエンドからのテクニカルディレクション』セッションのスライドなどを公開します。

セッション9「フロントエンドからのテクニカルディレクション」を担当したまぼろしの小林です。
長丁場のイベントでセッション数も多く、頭の切り替えなど大変だったと思います。
お疲れさまでした。

以下、いただいたご質問への回答です。

クライアントなど、プロジェクトに関わる全ての人がハイレベルでないと実現不可能なのではないか?

確かにクライアントにまでGitの利用方法や、正しいタスク管理ツールの使い方を理解いただくのは難しい場合もあります。
いきなりパーエフェクトな進行を実現するのではなく、まずはメールの利用を禁止にしてみる、制作現場内だけでもタスクランナーを使ってみるなど、小さなことからはじめてみるのはいかがでしょうか。
実際、弊社においても理想通りの体制を整えられるプロジェクトは希少です。

見積もりで迷ったらどうした良いのか?

まず、正確に見積もることが困難であるということを(よくある追加要件などの具体例をまじえて)事前にクライアントに伝えるようにしています。
ひとまずザックリとこのくらいですが詳細が見えてきた段階で調整しましょう、と伝えれば、その段階でそんな曖昧な回答ではダメだと言われたことはありません。

会社のディレクターに聞かせたい、動画撮影してませんよね?

スライド/動画ともに後日共有されますので、是非皆さんで見てください!

同じく、セッション9を担当したトゥーアールの西畑です。最後のセッションまで清聴いただきありがとうございました。

弊社もまぼろしと同じく受託制作をメインで行っている制作会社のため、大手や中小のさまざまなクライアントさんとお仕事をします。セッションでお話したような理想的な進め方の案件もあれば、理想とはかけ離れた案件も多くあります。

クライアントさんにもよりますが、理想に近づけるため最初のタイミングで以下のような質問ベースで誘導していくなどを行なってます。「ファイルのバージョン管理は普段どうされていますか?Gitを使われているようでしたらリポジトリを教えてください。リポジトリの準備が難しいようでしたらこちらでも用意できますのでー」

お見積に関しては、仕様が曖昧な場合はお見積から溢れた場合にどうするかの会話をお見積を行う前にしていますが、お見積にバッファを詰んでおきバッファ分が余ったら減額して請求、バッファが足らなくなりそうな場合は早めにアラートというのが多い感じです。仕様が確定している場合でも仕様変更がどれくらいありそうか、変更時には追加見積もりができるかをなどを確認しております。

セッションで伝えた内容を全部実現するのは難しいですが、まずはクライアントさんとの距離を縮めることを目標にがんばってみてはいかがでしょうか?

CSS Nite実行委員会

CSS Nite LP47「Coder's High 2016」フォローアップ(7)山田 敬美さん(ピクセルグリッド)

9 years 8ヶ月 ago

2016年9月24日(土)TKPガーデンシティPREMIUM神保町で開催したCSS Nite LP47「Coder's High 2016」のフォローアップとして、山田 敬美さん(ピクセルグリッド)の『モダン日本語フォント指定』セッションのスライドなどを公開します。

CSS Nite LP47に参加いただきましたみなさまありがとうございました。
「モダン日本語フォント指定」でお話させていただきました、ピクセルグリッドの山田(@tacamy)です。

游ゴシックのウエイト問題については、ブログ記事で様々な情報が飛び交い、何が正解なのか混乱していた方も多かったのではないでしょうか。いろんな記事を目にするたびに、うーん?と思うことが何度かあり、さらにそういった記事が拡散されてたりしてモヤモヤしていたので、今回お話しさせていただこうと思いました。

セッションの内容を理解していただくことで、「この指定だとここで問題が出るな、この説明はちょっと違うかな」など、ご自身で判断ができるようになったのではないでしょうか。

最初に「脱コピペ」と言ったのは、オチのためのフリというわけでなく、原理を知ることで、様々な情報に振り回されずに、自分で判断できるようになってもらうことを目的としたかったためです。

このフォローアップを書いていて、この感覚は料理と少し似ているような気がしてきました。初心者はWeb上のレシピが正しいのかどうかが判断できませんが、普段から料理をしている人は、自分のこれまでの経験をもとに、これはおいしくないレシピだと判断できたり、元のレシピに変更を加えておいしくできたり……と脱線してきたので、アンケートの質問にお答えしたいと思います。

明朝はどうすればいいのか

「漢はだまってserif」としたいところですが、游明朝を使いたいということでしたら、游ゴシックと同様にウエイトの問題の差はありますが、游ゴシックと違ってWindowsの場合、10でもMediumはありません。

  • Windows
    - YuMincho-Regular
    - YuMincho-Demibold
    - YuMincho-Light
  • OS X
    - YuMin-Demibold
    - YuMin-Medium

そのため、もしRegularウエイトでは細いとなった場合は、Windowsにおいては別のフォントを使うしか選択肢はなさそうです。

sans-serifについての説明がもう少し欲しかった

sans-serifを指定すると、ブラウザのデフォルトのフォント(ゴシック体)が使われます。それがOSやブラウザによって異なるので、制作者はフォントを指定してコントロールしようとします。
ただ、ユーザーからすると普段使っているブラウザの標準フォントが一番馴染みのある読みやすいフォントだと思いますし、もしそのデフォルトフォントが気に入らなければ、ブラウザの設定で自分好みのフォントに変更しているかもしれません。
サイト側でフォント指定をするということは、そのユーザーの好みのフォントを否定し、こちらの意図するフォントを押し付けることにもなります。
そういう理由もあって、個人的にはsans-serifが一番よいのではと考えています。
ただ、フォントも含めてサイトの印象の一部となるので、難しいところですね。
WindowsのFirefoxとChromeの日本語のデフォルトフォントがMS Pゴシックで、デザイン的にあまりにも残念な見た目になってしまうのが問題なのでしょうね。Windowsさえどうにかなれば……。

各OSが違うフォントしか持ってない以上、ムリに同じものにしなくてもいいかなと

私も同意見です。サイト側でフォントが指定されているとちょっとイラっとします。
ただ、仕事でマークアップをする以上、個人の思想とクライアントやデザイナーの要望が一致するとは限らず、どうしても游ゴシックにしてほしいと言われる場面もあるでしょう。そして細すぎるのでどうにかしてほしいとも。
マークアップ・エンジニアとして、そういった要望を実現する方法を知識として持っておくことと、個人の思想はまた別なのかなと割り切っています。

レスポンシブの際のフォントファミリー指定で注意しておくことはありますか?

レスポンシブだから、というわけではないですが、ある程度の主要なOSやブラウザを考慮して、どの環境から見ても違和感のないフォント指定をしておくべきかなと思います。
それよりもレスポンシブの場合は、フォントサイズの指定の方に気を配る必要がありそうです。
remやemを使った指定の他にも、vwという画面幅を基準としたサイズ指定をfont-sizeに指定するなどの方法も場合によっては必要になるかもしれません。
CodeGridにも「レスポンシブデザインにおけるテキストのコントロール」というシリーズがありますので、気になる方は読んでみてください。
https://app.codegrid.net/entry/responsive-text-1

英名のみでOKなブラウザは明確にどこから?

すみませんが具体的なバージョンについては把握できていないのですが、現在主流なサポートブラウザであるIE11、Edge、Chrome、Safari、Firefoxの最新版であれば問題ありません。

@font-faceは全ブラウザ、環境で使用可能?

IEは9+で使用可能で、その他のブラウザもほぼ対応しています。
http://caniuse.com/#feat=fontface

OS Xでメイリオが入っている場合、Winでヒラギノが入っている場合はどうなるのか気になりました

OS Xでメイリオというのは、Officeを入れているケースを考えるとそこそこありそうなので考慮の優先度は高めですが、Windowsでヒラギノが入っているケースは限定的だと思うので、優先度は低めかなと考えました。
そこまで対応するとなるとすれば、JSでOS別にクラス名を振って、それぞれ個別のfont-family指定をするしかないのかなと思いますが、そこまでするかどうかは判断の迷うところですね。

ちなみに、今回紹介したサンプルではそれぞれ次のようになります。

「最新のシステムフォントに寄せる」

html {
font-family:
-apple-system, /* OS X, iOS San Francisco */
BlinkMacSystemFont, /* OS X, iOS Chrome San Francisco */
"Hiragino Kaku Gothic ProN", /* OS X, iOS ヒラギノ */
MyYuGothicM, /* Windows 游ゴシック */
Meiryo, /* Windows メイリオ */
sans-serif;
}
  • OS Xでメイリオが入っている場合 : ヒラギノが優先されるので影響なし
  • Winでヒラギノが入っている場合 : ヒラギノが適用される(かもしれない※)

「游ゴシックメインの指定」

html {
font-family:
MyYuGothicM, /* Windows 游ゴシック */
YuGothic, /* OS X 游ゴシック */
-apple-system, /* iOS San Francisco */
BlinkMacSystemFont, /* iOS Chrome San Francisco */
"Hiragino Kaku Gothic ProN", /* OS X, iOS ヒラギノ */
Meiryo, /* Windows メイリオ */
sans-serif;
}
  • OS Xでメイリオが入っている場合 : 游ゴシックかヒラギノが優先されるので影響な
  • Winでヒラギノが入っている場合 : 游ゴシックが入っていない環境であればヒラギノが適用される(かもしれない※)

※Windowsにヒラギノをインストールするには、ライセンス的にヒラギノフォントを購入しなければならず、Windows用のヒラギノを持っていないので正確にはわかりませんが、もしそのヒラギノのフォントファミリー名がOS Xと同じ名前であればヒラギノが適用されます。なお、OS Xからヒラギノを抜いてWindowsに入れるのはライセンス違反のようです。

「フォントのメタデータの中のnameテーブルを確認する」と言われていたと思うのですが、どうやってここまで深く勉強されたのかすごく気になりました(たとえば仕様書とか参考資料とか)

正直に言うと、私自身、そんなにフォントについての知識がなく、この結論が出るまでに悪戦苦闘しました。
フォントにnameテーブルがあるということは、同僚に教えてもらったのですが、@font-faceでnameテーブルのどの値が使われるなどは色々と試してみたりして、かなりの時間を費やしました。
最終的に仕様書を読んだらPostscript名が使われるということが書いてあり、最初から仕様書を読めばよかったと思いました。

メイリオで斜体が表現されないので困っている

日本語の斜体が読みやすいかどうかはさておき、斜体にしたい部分だけ別のフォントを指定するなどしか方法がなさそうです。
なお、@font-faceではfont-weightだけでなく、font-styleも指定できるので、font-style: italic;のときのみ別フォントを適用するオリジナルのMyMeiryoのようなフォントファミリーをつくってみてもいいかもしれませんね。

海外だとどういう指定が流行ってるのか知りたい

私も詳しくはないのですが、海外の場合は、文字数も少ないのでWebフォントも気軽に使われていそうな印象です。

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