ネットショップ担当者フォーラム

【シニアのネット活用】EC利用回数は月1回以下、ネット利用率は全体平均で6割

8 years ago

60歳以上のインターネット利用率は、60代前半は約90%で、年齢が上がるにつれて低下し80代後半で10~20%になる――。

日本能率協会総合研究所は2月19日、60歳から90歳までの消費者を対象とした「高齢者ライフスタイル構造基本調査」(郵送調査)の一部を公表し、男女別・年齢別のインターネット利用率や、1か月あたりのネット通販利用回数の平均値などを明らかにした。

郵送調査を行い、2500人から回答を得た。

インターネット利用率の全体平均は約60%

「あなたはインターネットを利用していますか」という質問に対し、「自分ひとりで、ある程度利用している」または「利用しているが、誰かの手伝いが必要」と回答した比率の合計をインターネット利用率として算出した。

「60~64歳」は男女ともに約90%に達している。男性の「65~69歳」「70~74歳」は80%前後、「75~79歳」は約60%、「80~84歳」は約40%、「85~90歳」は約20%。

女性は「65~69歳」で約80%、「70~74歳」は約60%、「75~79歳」は約40%、「80~84歳」は約20%、「85~90歳」は約10%。

全体平均は約60%。同年代の男女を比べると、70歳以上の年代では男性の方がやや高い。

日本能率協会総合研究所が実施した「高齢者ライフスタイル構造基本調査」、シニアのネット利用率

シニア層のネット利用率

1か月あたりのEC利用回数は全年代で1回以下

1か月あたりのインターネット通信販売(EC)の利用頻度を、男女別・年齢別に調査した。

5歳ごとの年齢別、性別で平均値を算出したところ、男女ともにすべての年代で1回未満だった。 60代前半は女性が約0.8回、男性が約0.7回。女性の一部年代を除き年齢が上がるにつれて平均利用回数は低下している。

日本能率協会総合研究所が実施した「高齢者ライフスタイル構造基本調査」。シニアのネット通販利用率

シニアのネット通販利用率

「テレビCMやチラシで新商品探す」約3割

「高齢者ライフスタイル構造基本調査」では、新商品を探す方法について、テレビCMやチラシなどの広告で、新商品の情報をチェックしているか聞いた。

「あてはまる」「ややあてはまる」の合計は約3割。年齢別でみると70代までは男女ともに3割程度だが、80代後半になると割合が大きく低下している。

日本能率協会総合研究所が実施した「高齢者ライフスタイル構造基本調査」、新商品情報を手に入れる方法

新商品情報をテレビCMやチラシといった広告でチェックする割合

調査概要

  • 調査期間:2017年12月6日~12月18日
  • 調査対象:日本能率協会総合研究所が保有する「高齢者6090リサーチモニター」(全国に居住する60歳から90歳までの男女)
  • 調査方法:郵送調査
  • 回答者数:2500人(配布数4000人、回答率62.5%)性別・年齢・エリアに基づき母集団人口構成比に準拠して回収

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ECサイトにコミュニケーション型AI、会話を通じて顧客ごとに商品提案

8 years ago

対話型の人工知能(AI)エンジンの開発を手がけるSELFは2月21日、ECサイトやアプリにコンシェルジュ型のIAを搭載できるサービス「SELF CMP(Communication Marketing Package)」の提供を開始したと発表した。

対話を通じてユーザーの興味・関心を推測した上で、最適な情報提供、商品を提案したりする。

「SELF CMP」は、ECサイトといったWebサイトやアプリなどにコードを1行追記することで、AIを搭載したキャラクターによる対話機能を実装できる。キャラクターがユーザーに質問を投げかけ、ユーザーが選んだ回答に基づきユーザーが求めている情報を推測する。

コンシェルジュ型のIAを搭載できるサービス「SELF CMP(Communication Marketing Package)」

「SELF CMP」の稼働イメージ

一般的なチャットボットは、ユーザーの投稿に対して一問一答で返答するものが多い。「SELF CMP」はAI側からユーザーに質問を投げかけ、ユーザーが選んだ回答に応じてAIが返答するため、スムーズに対話のキャッチボールが進むという。

ユーザーから聞き出した情報をシステム内部で一元管理し、商品開発などに生かすこともできる。

AIのキャラクターは企業ごとに変更できる。導入費用はサービスの要件に応じて個別に見積もりを行う。初期導入にかかる期間は2か月から。

SELFによると、SELFのAIエンジンはベネッセコーポレーションの「進研ゼミ中学講座ハイブリッドスタイル」に導入されている。自動コミュニケーションエンジンをキャラクターに導入し、生徒と積極的にコミュニケーションを図った結果、「レッスン消化率が約2倍」「端末起動率、レッスン消化率の向上」「会員契約残存率の向上」といった成果が表れたという。

SELFは、一般消費者向けにAIとコミュニケーションを取れるアプリ「SELF」を提供している。ダウンロード数は2月21日時点で50万DL(同社発表値)。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

チャットボットでリピート購入を促進、フォーム入力支援で離脱率改善・CVRを向上

8 years ago

リピート通販専門カート「たまごリピート」を提供するテモナは2月21日、Web接客ツール「qualva(クオルバ)」(開発・販売はPROFESSY)と連携し、「たまごリピート」のオプションサービスとして「チャットボット受注オプション Powered by qualva」を3月に開始すると発表した。

Webサイトを訪れた消費者に対し、チャットボットによる対話形式で接客を実施。ECサイトなどのフォーム入力をアシストすることで、サイト離脱率やコンバージョン率(CVR)の改善を後押しする。

「チャットボット受注オプション Powered by qualva」の利用イメージ

「チャットボット受注オプション Powered by qualva」の利用イメージ

「チャットボット受注オプション Powered by qualva」は、サービスやユーザーの属性に合わせ、接客のシナリオや返答内容を自由に設計できる。

また、消費者が離脱した項目や、広告効果測定結果などをダッシュボード上で可視化する。

PROFESSYの調査では、フォーム入力アシスト機能を使った場合よりも、「qualva」を導入した方がCVRの改善効果が高かった。

フォーム入力アシスト機能を使った場合よりも、「qualva」を導入した方がCVRの改善効果が高い

テモナは今後、「qualva」のAIによる音声案内機能をかわきりに、問い合わせ対応の自動化・効率化、コミュニケーションの多様化などを展開していく予定。

「たまごリピート」は顧客管理、受注、決済連携、出荷、ショッピングカート、ステップメール、分析といった、定期通販や頒布会に必要な機能を備えた通販システム。導入企業は約1000社、年間流通総額は約900億円(同社公表値)。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

Instagramの画像でECサイトのCVRを高めるビジュアルマーケティングとは

8 years ago

Instagram(インスタグラム)などのSNS上に投稿された写真をECサイトのコンテンツとして活用し、アクセス数の増加やコンバージョン率(CVR)の向上を狙うEC事業者が増えている。ユーザーが投稿したコンテンツでECサイトの売り上げを伸ばすには、どんな施策を打てばいいのか。ecbeingの井上純氏(ソーシャル海外推進室 部長代理)が、海外のトレンドやクライアントの成功事例を交えて解説した。写真◎Lab

SNSのコンテンツをEC活用する動きは国内外で加速

SNS上の写真をECサイトに活用する手法は、4~5年前に先進的なブランドで始まり、今では多くの企業が実施している。これから日本でも、こうした動きが本格的に広がっていくと思う。(井上氏)

消費者がインターネット上に投稿したコンテンツは「User Generated Contents(UGC)」と呼ばれ、活用したサービスは口コミサイトやレシピサイトなどに多かった。

井上氏がこう指摘するように、近年はECサイトに使用するクリエイティブとして活用する動きが活発化。SNSユーザーが撮影した「消費者目線の商品写真」は、他の消費者に共感されやすいことなどから、事業者やプロが撮影・制作したクリエイティブよりも高いクリック率(CTR)やCVRを叩き出すケースも出てきている。

株式会社ecbeing ソーシャル海外推進室 部長代理 井上 純 氏
株式会社ecbeing ソーシャル海外推進室 部長代理 井上 純氏

また、既にブランド認知がある場合、たくさんの写真を短期間に、比較的安価に集めることができることも、SNS上のコンテンツを活用するメリットという。

海外企業の事例を紹介した井上氏によると、ファッションブランド「UrbanOutfitters」は、ユーザーが投稿したコーディネート写真をフォトギャラリーのように掲載するコンテンツページを常設。コンテンツページから商品詳細ページにリンクを貼り、コンテンツページを見てから商品詳細ページに移動するユーザーは約15%に上るなど、CVR向上に成果を上げているという。

このほか、「ナイキ」「クロックス」「ザ・ボディショップ」「ティンバーランド」「イヴ・サンローラン」といった世界的なブランドをはじめ、すでに1000ブランド以上の取り組みが本国のサイトで知られていると説明した。

UGCの活用事例と効果

TシャツのECサイト「グラニフ」

ECサイトにUGCを活用する場合、どのような施策が効果的なのか。井上氏は、ecbeingのクライアント事例をあげながら、具体的な方法と効果を説明した。

プリントTシャツなどを実店舗とオンラインショップで販売している「グラニフ」は、ユーザーが投稿したコーディネート写真を掲載するコンテンツページ「#graniph User Photo Collection」をECサイト内に開設している。

ハッシュタグ「#graniph」や「#graniphoto」を付けて投稿された写真を収集し、それらの写真をフォトギャラリーのように一覧で掲載。写真をクリックすると、商品詳細ページに移動するようにしている。

現在、グラニフのECサイトで商品を購入した顧客の約25%が、このコンテンツを閲覧しているという。また、コンテンツページを閲覧したユーザーのCVRや客単価は、閲覧していないユーザーと比べて高い数値を記録し、実績に大きな差が生まれている。

ECサイト内のコンテンツページ
ECサイト内のコンテンツページ(画像は編集部がキャプチャ)

ビーズ・アクセサリーパーツ販売の「パーツクラブ」

手作りアクセサリーの材料を実店舗とオンラインショップで販売している「パーツクラブ」は、顧客がInstagram上に投稿した商品を紹介するコンテンツページ「#パーツクラブファン」をECサイト内に常設している。

掲載された写真をクリックすると、関連商品の詳細ページに飛ぶ。Instagram上に投稿された写真をECサイトのコンテンツとして活用するためのクラウドサービス「visumo(ビジュモ)」を導入したところ、約1割ほどPVが増加しており、現在、「#パーツクラブファン」の一覧ページの閲覧者の約17%は、商品詳細ページへ移動しているという。

写真をクリックすると関連商品の詳細ページに飛ぶ
写真をクリックすると関連商品の詳細ページに飛ぶ

2社の取り組みを紹介した井上氏は、Instagram上の投稿写真をECサイトに掲載することで、ページビューやコンバージョン率の改善などにつながっていると説明。このことを踏まえ、「ユーザーが投稿した写真は、ECサイトの魅力的なコンテンツになる」(井上氏)と強調する。

ECは「ビジュアルマーケティング」の時代

ECサイトにInstagramのコンテンツを利用する企業が増えている背景には、「ECがスマホ中心に移行していることで、ECサイトにおける写真やバナーなどクリエイティブの重要性が高まっている」(井上氏)ことがある。

画面が小さいスマホサイトでは、ページのデザインや、文章による商品説明よりも、写真や動画の「見せ方」を軸にサイトを設計する必要があると井上氏は指摘する。

スマホサイトの場合、サイト全体のデザインよりも、写真やバナーの素材そのものがCVRに影響しやすいWebデザインという従来の考え方から脱却する必要があるのではないか。(井上氏)

井上氏は、写真や動画を中心としたEC戦略のコンセプトとして「ビジュアルマーケティング」を提唱する。商品ページには写真を多用し、写真だけでは伝えきれない情報は、動画で伝える――これからのECサイトには、こうした施策が求められると強調した。

ECサイトのUGC活用を効率化する方法は?

ecbeingは、Instagram上に投稿された写真をECサイトのコンテンツとして活用するためのクラウドサービス「visumo」を提供している。

「ビジュモ」を使えば、ハッシュタグを使ってInstagram上の写真を収集し、専用ツールで投稿者へ利用許可を申請することが可能。

掲載したい写真をピックアップし、表示させたいページにタグを貼ってCSSで表示の仕方を調整できる。さらに、写真と商品情報を紐づけて商品詳細ページにリンクを貼り、アクセスログなどを分析してCTRやCVRを計測することも可能だ。

visumoの機能
収集:ハッシュタグをキーにして、Instagram上の写真を検索し取り込む
許可申請:写真の2次利用の許可申請をツールからユーザーに案内が可能
掲載:掲載したい写真だけをピックアップしてコンテンツ化
表示:表示させたいページにタグをはるだけで掲載が可能
商品登録:写真と紐づける商品情報の登録が可能
リンク付け:対象写真に関連する商品のリンク付けが可能
カテゴライズ:コンテンツのカテゴライズにより様々な内容で表示が可能
投稿:フロントからユーザーが掲載したい写真の投稿が可能(近日公開予定)
写真の収集から利用申請、ECサイトへの表示、リンク付けなどを一元管理できる

事例にあがった「グラニフ」や「パーツクラブ」も、「visumo」を利用して成果を上げている。

写真や動画を中心とした「ビジュアルマーケティング」を実現するには、たくさんの写真やバナーが必要になる。また、動画などリッチコンテンツの制作も求められ、大量のクリエイティブを制作するにはコストがかさむ。

クリエイティブ制作に時間がかかると、スピード感を持ってPDCAを実行するのは難しい。

Instagram上の写真を、ECサイトやWebサイト、ブランドサイトに掲載していく一連の流れが1つのツール上で管理できる「ビジュモ」は、ビジュアルーケティングにおけるクリエイティブ制作の課題を解決できるのだ。

コンテンツ収集は顧客とのコミュニケーション

SNS上の写真を収集する方法は、ユーザーが自発的に投稿した写真を見つけて利用許諾を取る場合と、写真投稿キャンペーンなどを実施して意図的にSNS上に写真を増やす場合がある。どちらにせよ、ユーザーが投稿した写真をECサイトに掲載する際は、二次利用の許可をとる必要がある

ユーザーが自発的に投稿した写真を使う場合は、SNSを通じて投稿者にメッセージを送り、利用目的などを説明して許可を取ることが一般的。写真投稿キャンペーンを実施する場合には、あらかじめ利用目的などを明記しておくことが多い。

井上氏は、投稿者に掲載許可を取る行為そのものが、顧客との関係強化に役立つことがあると説明する。

商品写真やコーディネート写真などをSNS上に投稿するユーザーは、ブランドロイヤルティが高い場合が多い。そのため、自分の写真がブランドサイトなどに使われることを好意的に受け取ることも珍しくない。

コンテンツをECサイトに利用することは、「ロイヤルティの高い顧客と直接コミュニケーションを図るチャンスと捉えることができる」(井上氏)と強調。そして、「ロイヤルティが高い顧客とのコミュニケーションを起点に、口コミを広げていくこともできるのではないか」と述べ、ビジュアルマーケティングから、アンバサダーマーケティングへとつながっていく可能性があることも示した。

講演風景

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

あなたのECサイトに「買う理由」はありますか? 競合との差別化を実現する4つの方法 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years ago

ECサイトでは、価格、カスタマーエクスペリエンス(CX)、商品のラインナップ、プロダクトの4つが大きな差別化要因になります。自社の強みを生かして、デジタル戦略の方向性を決めていきましょう。

すべてが普通レベル、勝ち残りは難しい

米国のオンライン通販市場では11万以上のEC事業者がひしめき合っています。

新しい取り組みや、提供しているサービスのリニューアルについて社内で検討するのも良いでしょう。ですが、最終的に消費者が知りたいこと、求めていることはそこではありません。

他のECサイトではなく、あなたのECサイトで買う理由を知りたいのです。そこで、他社とは異なる自社のECサイトにおける差別化要因が必要になってきます

他社と異なる自社の特徴は何ですか? 競争力を高める要素はありますか? これらを把握しない限り、暗闇の中で手探りをしている状況が続きます。

差別化要因は多くのケースで、価格カスタマーエクスペリエンス商品のラインナッププロダクトの4つに分類されます。1つの要素に特化する場合もあれば、バランス良く力を入れるケースもあります。

どんな場合でも、自社の立ち位置を正確に把握して、強みをさらに強調できるようなデジタル体験を提供することが重要です。すべてにおいて普通のレベルでは、現代のグローバルなデジタルマーケットで勝ち残っていくのは難しいのです。ですから、あなたのECサイトのユニークな部分に焦点を当てましょう。

もし自社の差別要因がわからない場合は、次の項目を確認してください。

① 価格

消費者10人のうち6人以上は、実店舗とオンラインで価格を比較し、最も安く売られているお店を選びます。オンライン通販を利用するユーザーにとって、価格はいまだに大きな購入決定の要因となります。

大手ECサイトの利用者が商品購入時にインターネット上で検索する情報の上位は「商品のスペック」「レビュー」「複数ショップの価格」
日本では、大手ECサイトの利用者が商品購入時にインターネット上で検索する情報の上位は「商品のスペック」「レビュー」「複数ショップの価格」だった(出典はニールセンデジタルが2017年に公表した調査レポート「PCユーザーのEコマースサイト利用状況」、画像は編集部が追加)

ですから、価格に競争力があるのであれば、それを打ち出していきましょう。多くの企業は、低価格での購入を目的に訪れている消費者に対し、ブランドエクスペリエンスや膨大なカタログを提供しようとしています。

価格という差別化要因を上手に活用している素晴らしい事例がWalmart Inc.(ウォルマート)です。「毎日安くする」というウォルマートの価格戦略が、現在の成功の基盤になっているのです。

商品のラインナップで勝負するなら、Amazon(アマゾン)やウォルマートを真似する必要はありません。特定のカテゴリーで競争すれば良いのです。

低価格で有名なウォルマートなどの大きな企業に対し、中小企業が価格で競争するのは難しいでしょう。しかし、価格が差別化要因なのであれば、デジタル戦略もそれに基づくものでなくてはいけません

「当社より安い価格で販売している商品を見つけたら、差額を倍にして返金します」といったうたい文句を使って価格を強調し、ECサイト全体で価格を訴求しましょう。

他には、年間の購入額に応じてインセンティブを支払うといった施策もできるでしょう。上位顧客は、他のECサイトよりも価格が高い商品があっても、最終的にお得な方を選ぶからです。

最も理想的な方法は、特定カテゴリーで豊富な商品ラインナップを実現し、それらを常に低価格で提供することです。成功するには、競争力のある価格を提示し、消費者に多くの選択肢を提供することが大切なのです。

② カスタマーエクスペリエンス

ほとんどの消費者は、実店舗や他のオンライン通販で、同じ(もしくは類似)製品を簡単に手にいれることができると知っています。しかし、一部の消費者にとっては、カスタマーエクスペリエンスが購入の意志決定の肝になります

米国の大型百貨店チェーンNordstrom(ノードストーム)は、顧客中心のカスタマーエクスペリエンスに特化しているユニークな企業の好例です。メールによるメッセージ戦略、店頭の販売員まで、徹底してカスタマーエクスペリエンスにこだわっています。

誕生日ボーナスといったさまざまな特典を用意したロイヤリティプログラムの提供を検討しましょう。顧客にはVIPになった気分になってもらうのです。店舗同様のカスタマーエクスペリエンスを、オンラインやモバイルアプリでも提供できるようにしましょう。

③ 商品のラインナップ

アマゾンが成功している1つの理由に、増え続けている圧倒的な商品ラインナップがあげられます(長年アマゾンで販売をしていなかったNikeでさえも、アマゾンで商品を販売するようになりました)。

幅広いラインナップがあれば、競合と差別化できます。しかし、全ての企業が「何でも売っているお店」になれるわけではありません。

ラインナップで勝負するのであれば、アマゾンやウォルマートを真似するのではなく、特定のカテゴリーで競争力を高めましょう。あるカテゴリーに関しては、他のどこよりもラインナップが充実しているとを消費者に訴求しましょう。

ラインナップが差別化要因であれば、スマホであれパソコンであれ、商品を簡単に探せるようにすることが重要です。

そして、短時間で商品を探したいと考えている消費者に、ワンストップで欲しい商品が手に入るというメッセージを明確に伝えるのです。どんなカテゴリーで戦うのかを注意深く選択し、利益を増やしてきましょう。

④ プロダクト

自社ECサイトのみで商品を販売しているブランドもあります。たとえば、メガネなどの通販サイト「Target Optical」で、メガネブランド「Warby Parkers」のメガネは販売されていません。

プロダクトを差別化要因にしている企業は、他のECサイトでは手に入らない特別感と一貫したブランディングを意識する必要があります

他のECサイトでは手に入らないプロダクトを提供するなら、アマゾンなどの第三者プラットフォームでの販売には注意しましょう。「Warby Parker」は自社ECサイトだけでプロダクトを販売しつつ、自社限定のユニークなサービスを用意しています。

たとえば、自宅での眼鏡試着、1人ひとりにカスタマイズしたお勧め商品を案内しています。そうすることによって、「Warby Parker」という唯一無二のブランドアイデンティティを確立し、競合他社と差別化しているのです。

◇◇◇

御社は自社ECサイトで最高のカスタマーエクスペリエンスを提供できていますか? それとも、ラインナップで勝負できそうですか?

自社の強みを決めて、デジタル戦略の方向性を決定しましょう

自社ブランドのコアを理解することで、市場のトレンドや新しいチャネルの登場に左右されることなく、カスタマージャーニーを作り上げることができるようになります。

競争力を保ち、今後数年にわたってEC業界で成功するのは、ユニークな自社の強みに集中し、その強みを差別化の武器として前進していけるブランドです

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

ハウステンボスも中国向け越境ECに参入、国営中央テレビとタッグ

8 years ago

ハウステンボスは2月19日、中国向け越境ECを支援する新規事業を2018年4月に開始すると発表した。

CCTV(中国国営中央テレビ)グループが運営するインターネットモール「CCTVMALL 日本館」の広域特約代理店として、九州・沖縄地区の企業や個人事業主の出店を支援する。

また、ハウステンボスも「CCTVMALL 日本館」で中国向けに商品を販売。ハウステンボスが中国越境EC事業を手がけるのは初めて。

CCTVは中国の国営放送で、視聴者数は9億人を超えるとされる。「CCTVMALL」は、CCTVが2017年9月に開設したテレビショッピング型のECモール。「CCTVMALL 日本館」は中国で根強い支持を集める日本商材を集めたもの。

ハウステンボスは「CCTVMALL 日本館」の中に、九州や沖縄の商品を集めた「ハウステンボス九州館」を2018年4月に開設する。

「CCTVMALL 日本館」で九州・沖縄地区の商材を販売する

「ハウステンボス九州館」は「直接出店型」「出品型」「観光RP型」の契約形態がある。

  • 直接出店型
    「CCTVMALL 日本館」に直接出店し、本格的に事業を取り組みたい事業者向け。登録商品数100品以上。
  • テナント出品型
    商品を出品して販売する。本格展開前のテスト販売を行う事業者や、直接出店するほどの商品数がない事業者向け。登録商品数10品以上。
  • 観光PR型
    インバウンドの誘致を行う事業者、地方自治体、関係団体向け。動画でのPRなど各種要望に対応する。

ハウステンボスは3月中旬に、出店・出品希望者向けの合同説明会を開催する予定。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

CVR85%増とUX向上を実現したナノ・ユニバースがやったスマホ時代のECサイト改善策

8 years ago

アパレルセレクトショップのナノ・ユニバースは、2016年度のEC化率(全社売上高に占めるEC売上高の割合)が40%を超えるなど、EC事業へ積極投資している企業として注目されている。WEB戦略部・越智将平部長が、公式オンラインショップのサイト内検索エンジンを入れ替え、コンバージョン率(CVR)の大幅な改善に成功した事例、スマホEC時代を勝ち抜くための取り組み、今後のデジタル戦略などを語った。写真◎Lab

ナノ・ユニバースが取り組んだECサイト改善策

ナノ・ユニバースは全国に65店舗の実店舗を展開し、自社サイトのほかは「ZOZOTOWN」、「マガシーク」、「楽天市場」など合計8店舗のECサイトを運営している。

2005年のECサイト運営以来、EC売上高は右肩上がり。2013年からはITやECへ積極的に投資している。基幹システムを全面刷新した上で、2014年に実店舗とECの顧客IDを統合。さらに、店頭には公式アプリを立ち上げると会員の来店を検知するビーコンを設置するなど、ECと実店舗の連携にも力を注いでいる。

ここ数年、ナノ・ユニバースはITやECで積極的に先行投資を行い、失敗も繰り返しながら、EC事業を伸ばしてきた。全社売上高に占めるECの割合(EC化率)は40%を超えた。(越智部長)

WEB戦略部・越智将平部長
WEB戦略部・越智将平部長

「ゼロ件ヒット」をなくすため「goo Search Solution」を導入

EC事業に積極投資を続けるナノ・ユニバースが2017年に取り組み、大きな成果を得た施策の1つが、自社ECサイトのサイト内検索エンジンを入れ替えたこと。NTTレゾナントが提供している「goo Search Solution(グー・サーチ・ソリューション)」を2017年3月に導入した。

サイト内検索エンジンを入れ替えた理由の1つは、「フリーワード検索で使われるキーワードの『表記ゆれ』に対応するため」(越智部長)。

「表記ゆれ」とは、1つの意味の事象に対して、複数の単語が使われることを指す。たとえば、「ナノ・ユニバース」というブランド名は、カタカナ表記のほか、「nano universe」「NANO UNIVERSE」「nano unibarse(※スペル間違い)」「なのゆにばーす」といった単語のパターンが考えられる。

アパレルブランドは英語表記が多いため、フリーワード検索で間違ったスペルを入力するユーザーは少なくない。ナノ・ユニバースが従来使用していたサイト内検索エンジンは、こうした「表記ゆれ」に対応できていなかった。

そのため、「表記ゆれ」で来訪者が検索した商品は、実際のところはECサイトで販売していても、検索結果に表示されない「ゼロ件ヒット」が頻発していたという。

越智部長は、「ゼロ件ヒット」が表示される悪影響について、強い危機感を抱いていた。

「ゼロ件ヒット」が続くと、お客さまはECサイトから離脱してしまう。それ以上に問題なのは、品ぞろえが悪いサイトであると誤解されてしまう可能性があること。その結果、ブランドイメージに傷がつく。(越智部長)

ECサイトのCVRは85%向上

「goo Search Solution」は、膨大な単語の表記ゆれのパターンを蓄積したデータベースを持つ。NTTレゾナントが約20年間も運営しているポータルサイト「goo」で収集した検索履歴から、膨大な量の表記ゆれパターンを蓄積してきた。いわば、「表記ゆれの辞書」を持っているということだ。

また、企業が持つ検索ログを使い、「企業ごとに表記ゆれの辞書を作ることもできる」(NTTレゾナント スマートナビゲーション事業部の北岡恵子氏)。

ナノ・ユニバースは自社ECサイトに「goo Search Solution」を導入したことで、サイト内検索経由のCVRが導入前と比べて85%向上したという。

スマートナビゲーション事業部の北岡恵子氏
スマートナビゲーション事業部の北岡恵子氏

スマホサイトの検索性を改善する「タッチサジェスト」

ナノ・ユニバースはスマホサイトの検索の利便性改善にも注力している。スマホサイトのサイト内検索のユーザーインターフェースを改善するため、NTTレゾナントが開発したスマホ用の検索機能「タッチサジェスト」も導入した。

「タッチサジェスト」とは、ユーザーが入力した検索キーワードに応じて、絞り込み検索の条件を自動的に表示する機能。たとえば、検索窓に「トップス」と入力すると、「無地」「ホワイト」「コットン」「長袖」といった、関連性の高い絞り込み条件を検索窓の下に表示。ユーザーは表示された条件をタップするだけで絞り込み検索を行えるため、片手で操作でき、直感的に欲しい商品にたどり着ける

「タッチサジェスト」のイメージ
「タッチサジェスト」のイメージ

「タッチサジェスト」を導入した理由について越智部長は、「通勤電車の中で、つり革につかまっているときなど、片手でスマホを操作していても使いやすい検索機能にした」と説明する。

ナノ・ユニバースのEC売上高の8割以上はスマホ経由。画面が小さく、片手で操作することが多いスマホサイトでは、サイト内検索の使い勝手の良し悪しがCVRを大きく左右する。実際、ナノ・ユニバースは、「パソコンに比べて、スマホを使ったサイト内検索からの離脱率が高いことが悩みの種だった」(越智部長)と言う。

「タッチサジェスト」の導入後、スマホサイトの訪問者1人あたりの滞在時間が1.5倍に増加した。「検索しやすくなったことで、滞在時間が増えたと考えられる」(同)と分析している。

コンバージョン回z線 検索体験の向上サイト内検索をgooサーチに変更スマホの検索補助タッチサジェストを開発表記揺れに強くなり、検索経由CVR85%向上一人あたりPVが1.5倍アップ
ナノ・ユニバースが取り組んだサイト内検索に関連するCVR改善のためのアクションなど

AIが検索結果を自動最適化

「goo Search Solution」の特徴の1つとして、人工知能(AI)が検索ログを読み込んで検索結果を自動最適化する機能があげられる。ユーザーが入力した検索クエリやクリックした項目、購入まで至っているか否かといった情報をベースに、「検索エンジンが最適な検索結果を学習し、表示順位を決定する」(北岡氏)。

EC事業者が検索エンジンの表示結果をメンテナンスしなくても、「ユーザーが最もクリックしやすい検索結果」を自動で生成するため、運用の負担が軽いこともメリットとなる。

最適化した検索結果 ログ解析 貴社ECサイト検索ログ ユーザー行動ログ 何を検索したか 何をクリックしたか 何を購入したか
ユーザーの行動ログを分析し、最適な検索結果を学習する

ECサイトを「メディア化」する理由

ナノ・ユニバースは近年、ECサイトで掲載する画像の充実化、読み物コンテンツを頻繁に更新したりすることで、「ECサイトのメディア化」を進めている。

ECサイトのメディア化を進める理由は、アパレル製品を購入する前にインターネットで商品情報を検索する消費者が増え、ブランドイメージはある程度Web上の情報で決まってしまうと考えているためだ。

1枚1000円以下でも服が買える時代に、弊社のECサイトで1万円の服を買ってもらうためには、Webを通じて「ブランドの価値」をしっかりお客さまにアピールしなくてはならない。(越智部長)

越智部長が特に重視しているのは、ECサイトの写真のクオリティー。社内にコンテンツ制作部門を設置し、写真撮影チームは14人(カタログ用など含む)、Web制作チームは8人、動画チームは4人を配置するなど、コンテンツ制作に手厚い布陣を敷く。

ECサイトにおけるクオリティーの高い写真とは、どのようなものか。ナノ・ユニバースは客観的な基準で写真のクオリティーを判断できるように、サムネイルや商品写真ごとにクリック率やコンバージョン率を計測している。

さらに、写真を入れ替えながらクリック率(CTR)のABテストを行うなどして、PDCAを徹底。クリックされやすい写真の特徴を言語化して社内で共有し、「感性に頼らず、クリックされやすい写真を作るノウハウを社内に蓄積している」(越智部長)。

感覚と数値で写真を改善 画像差し替えによる効果検証
写真のCTRを計測し、画像を差し替えながらABテストを実施している

ECと実店舗が連動してロイヤルカスタマーを育成

越智部長は今後、「ECと実店舗を組み合わせてロイヤルカスタマーを増やしていく」と強調する。

ナノ・ユバースのロイヤルカスタマーの約90%は、実店舗で会員登録しているという。また、実店舗とECの両方を利用している会員の年間購入額は、顧客全体の平均と比べて約3.5倍。さらに、ナノ・ユニバースのWeb上のコンテンツを見てから来店する会員の店頭でのCVRは、Web上のコンテンツを見ずに来店した場合の約4倍に達するという。

こうした現状を踏まえ、ナノ・ユニバースは「ECサイト経由で実店舗に来店する会員」を増やすことを重視。2017年11月には公式アプリをリニューアルし、ECサイトで「お気に入り登録」した商品が店舗に入荷されるとプッシュ通知する機能を実装するなど、オンラインから実店舗へと誘導する仕組みを強化している。

また、WEB事業部では、ECサイトを閲覧してから実店舗に来店した会員の、購入金額や購入率を経営指標に設定しているという。

ファッションECは飽和が始まっており、今後はますます新規獲得が難しくなる。ロイヤルカスタマーを育てていくことが重要になっており、そのためにECと店舗の相乗効果を狙っていく。(越智部長)

講演風景

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

富士山頂からDM発送!? 静岡のお茶販売・ティーライフ流おもてなし術とは? | EC業界で活躍する女性の働き方に迫る“e-女”~Presented by売れるネット広告社~

8 years ago

こんにちは、売れるネット広告社の代表取締役社長 加藤公一レオです。この連載ではeコマース業界で活躍する女性にフォーカスし、ネット通販(EC)に携わる経営者や担当者とさまざまなテーマについて対談していきます。

2回目となる今回は、情報・バラエティ番組「ヒルナンデス!」で紹介された「メタボメ茶」など、お客さまの健康とキレイのためにこだわり抜いた商品を販売するティーライフ株式会社で、顧客開拓課の課長を務める鳥居麻理さんと対談します。

加藤公一レオ(以下加藤):本日はお越しいただきありがとうございます。よろしくお願いします!

鳥居麻理(以下鳥居):こちらこそ、ありがとうございます。よろしくお願いします!

今回の“e-女”

ティーライフ株式会社 鳥居麻理さん
1987年、静岡県生まれ。静岡文化芸術大学文化政策学部卒業後、ティーライフ株式会社に入社。入社以来Web漬けでリスティング、アフィリエイト、純広告などで新規顧客開拓を行い、初回注文から1年を通したCRMを担当。「1人でも多くの方に商品を愛用していただきたい!」という思いで、ティーライフとまだご縁をいただいていない方にどうしたら知ってもらえるか、好きになってもらえるかをひたすら考えている。2016年ダイエットアドバイザーの資格取得。2017年8月に顧客開拓部顧客開拓課課長に就任。

いかにお客様との関係性を築くかがネット通販の担当者としての腕の見せどころ

加藤:ネットショップ業界に入ったきっかけを教えてください。

鳥居:最初はネットショップ業界へ就職するとは思っていませんでした。私が働く上で重要だと感じていることは“誰と働くか”という点でした。就職活動中にティーライフの会社見学に行き「なんて温かい会社なんだ」と感銘を受け入社を決めました。ネットショップでお客さまとの接点を増やしていく社員のみなさんと一緒に働きたいと思ったんです。入社時は総務希望だったのですが、配属先は顧客開拓部門でとても驚きました(笑)。

顧客開拓部は希望部署ではなかったので不安でしたが、「通信販売の会社に入ったからには新規開拓が会社のエンジンだ!」という社長の言葉に感化され、今ではお客さまとティーライフの出会いを演出できる仕事にやりがいを感じています。

加藤:通販会社は、新規開拓をする部署が最も人気な部署なんですよね。そこに抜擢された鳥居さんは素晴らしいと思いますよ。入社して8年間、ずっと同じ部署なんですか?

鳥居:入社してから8年間、ずっとネット通販の新規開拓を担当しています。あとは、CRMも担当しているので、新規のお客さまを1年間サポートしています。メンバーは総勢7人です。少数精鋭でバリバリやった方がうまく連携も取れますし、チームワークがとても良いと感じています。

加藤: ネット通販部門に関しては、私の経験則上、少数精鋭の方が圧倒的に成績が良い傾向にあります。人数が増えすぎたチームはうまく機能しないと思っています。なぜかというと、広告・マーケティングの運用は1人か2人の責任者が、「すべての責任を取る」という自覚を持ってすべてを把握していないと難しいからです。

人が増えれば増えるほど連携は取りづらくなりますし、間違いなく効率が落ちます。1人ひとりがクライアントの目標を「自分事」として執着し、責任者として自覚を持って行動し続けるようにした方が、良い成果を導くことができます

鳥居:確かにそうですね。お互いに「あの人がやってくれるだろう」と頼りがちになってしまいますし、重要な判断も複数人いると意見がまとまらないケースが発生してしまいます。そうなるとどうしても動きは鈍くなるので、機会損失やトラブルが生じてしまうと思います。

ティーライフ株式会社 鳥居麻理さん

加藤:鳥居さんが新規開拓に携わってきた中で感じる仕事の面白さ、難しさは何ですか?

鳥居:面白いのはお客さまの年齢、性別、嗜好を分析して企画を考えられることです。さらにお客さまの声を参考に試行錯誤を繰り返す一連の流れが面白いです。

加藤:仮説を立てて施策を打って、多くのお客さまが喜んでいただける答えを導き出せたときはとても嬉しいですよね。ただ、そこで重要なのはそこで満足せずに絶えずPDCR(Plan Do Check Replan)を回し続けて最適化を図り続けることだと思います。

鳥居:レオさんのおっしゃる通り、この業界にいれば常に突き当たる壁だと思いますが、答えはないんですよね。成果が芳しくない時はこれで合っているのだろうかと不安になりますし。常にお客さまが満足いただけるように工夫し続けることが大切だと感じています。この仕事の難しさは、答えがないということです。また、お客さまを取り巻く環境が変化すれば求められことも変わっていくので、それを常にキャッチアップしていかないと取り残されてしまいます

時には、お客さまに当社を知っていただき、関係性構築の時間を長くいただけないこともあり、すぐに別の商品に目移りされてしまうことがあります。そんな中で。いかにお客さまとの関係性を築いていけるかが、ネット通販の担当者としての腕の見せどころだと思っています。

ティーライフ株式会社 鳥居麻理さん

「商品券セール」や「富士山頂からの暑中見舞い」で定期顧客の心をつかむ

加藤:ティーライフさんとは長いお付き合いになりますが、本当に愛社精神が強く社風もとても明るく前向きで、個人的に大好きな通販会社さんなんです。 御社の面白い取り組みや画期的な制度などあれば、教えてください。

鳥居:いくつかありますが、まず「商品券セール」という制度があります。これは、ご家庭で持て余している商品券や切手、未使用のハガキで当社商品を購入できる制度です。「お客さまが持っていて困っているものって何だろう?」ということを社内で考えたことがきっかけで始まりました。お客さまから使い道のない商品券や古い切手やハガキを送っていただいて、その分を商品購入額から割引できるようにしたんです。中には、段ボール1個分の年賀ハガキや大量の切手をいただくこともあります。

加藤:面白い! 確かに私の家にもタンスの肥やしになっている商品券がたくさんあります。私も商品券セール利用します! 他には何かありますか?

鳥居:優良顧客限定で「富士山頂からの暑中見舞い」をお送りしています。社長を含めた暑中見舞いメンバーで大量のお便りを持って富士山頂をめざします。富士山の頂上から送るお便りはとっても素敵なんです。お客さまからとても好評で、弊社の恒例行事になっています。私たちの会社は静岡県にあるので、そのアピールにもなっています。

富士山頂郵便局
富士宮口頂上にある富士山頂郵便局(開局するのは夏期のみ)。富士山と局舎をデザインしたオリジナルの消印が押される

鳥居:本当はすべてのお客さまにお送りしたいのですが、量が多くて富士山頂郵便局の方にご迷惑をかけてしまうので、いつもご利用いただいている優良顧客の方に限定してお送りしています。マーケティングという点では、お金も時間もかかる施策ですが、お客さまの喜びの声がとにかくすごいんです。

加藤:素晴らしいですね。今の日本のネット通販は、「また買ってくれる」と安易に考えているのか、定期顧客に引き上がったお客さまに対して何もしません。新規顧客の獲得にばかり気を取られ、定期顧客のフォローがおろそかになっているとLTV(顧客生涯価値)は上がりません。御社の取り組みは、定期顧客の心をつかむ最高のおもてなしだと思います。

主力は「ダイエットプーアール茶」と「メタボメ茶」。化粧品の新ブランドも展開

加藤:日本一のお茶どころと言えば静岡ですが、御社の商品について教えてください。

鳥居:当社の主力商品の中でも核となるのは「ダイエットプーアール茶」と「メタボメ茶」です。ダイエット茶として有名なプーアール茶を特別な蒸気殺菌技術によって美味しく飲みやすくしました。香ばしい黒豆をはじめ、プーアール茶やウーロン茶、杜仲茶(トチュウ)をブレンドした健康茶として人気です。健康とキレイを意識していただくために、飲みやすく続けやすいお茶をめざしています。

加藤:社内でもとても好評でみんな飲んでいますよ! 私も愛飲しています。みるみるとすっきり健康的な体になっていった社員もいましたね。美味しいお茶がダイエット効果もあるなんて本当にいい商品だと思います。 最近は、新しい商品を発売されたというニュースも聞きました。

鳥居:化粧品を出すことになりました。「teatea」という商品です。お客さまの声から開発したスキンケア商品で、お茶エキスを豊富に含んでいます。お茶から生まれたスキンケア商品なので、毎日飲むお茶のように自然と生活の一部に溶け込む化粧品をめざした新ブランドです。

加藤:そうなんですね。化粧品は中小企業にとってものすごく可能性がある世界だと思っています。なぜかというと、健康食品は効果が表れるまで時間がかかって即効性がないですよね。なので、面白く話題性のある商品を開発したところで、大手から類似商品を販売されてしまえば、たちまち市場を奪われてしまいます。

対して化粧品は効果が分かりやすいですし、お茶の名産・静岡県にある御社のように、強みを生かして差別化することができますし、健康のためのお茶、キレイになるためのお茶としてのブランドイメージがすでにあれば、他の化粧品メーカーさんは太刀打ちできないでしょう。

売れるネット広告社の代表取締役社長 加藤公一レオ氏

ユーザー環境が変化する中、お客さまに寄り添った親身なサービスをどう提供するかが課題

加藤:ここ数年だけでもEC市場、消費者は大きく変化したと思います。実際にネット通販の担当者として感じた変化について教えてください。 

鳥居:私が入社した8年前は、今とは違い広告へのネガイメージが少なかったので、「こうすれば買っていただけるだろう」という仮説が上手くはまっていました。しかし今は「広告は嫌い」「見たくない」「スキップする」という状況に変化しています。なのでお客様にとって、いかに有益な情報や商品をお届けできるかというところを意識しています

また、ここ数年のスマートフォンの普及により、顧客年齢層が高いティーライフでもスマートフォンの利用端末比率がPCを上回り、より見やすく、簡単に買い物ができるサイトが求められています

ティーライフはお客さまに寄り添った親身なサービスを売りにしている会社なので、AI(人工知能)などが日々進化している中、ティーライフらしい対面販売型の通信販売をどのように提供していけるか模索しています。

加藤:今のネットショップ業界について、どのように感じていますか?

鳥居:業界の動向の変容がすごく激しいと感じています。Googleのアルゴリズム変動もしかり、モバイルファーストインデックスなど、とにかく動きが早いですね。ただ、ユーザーを操作しているという気持ちではなく、何よりもお客さまの声を第一に考え、人間臭いところをもっと重要視していかないといけないと感じています。

加藤:確かに私もそう思います。世の中、デジタルだからこそアナログにすべきだと思っています。だから、意外と手書きのお手紙が効果的なんですよね。伝えたい思いをアナログに伝えていく。富士山から暑中見舞いをお送りするということもそうですが、伝えたい思いをどうやって伝えるかということはとても重要ですね。

鳥居:実はお客さまから手書きのお手紙をいただくことが多く、本当にありがたく思っています。そういった思いは必ず1人ひとりに思いを込めて対応しています。「お客さまのためになりたい」という思いを精一杯伝えています。

加藤:素晴らしい。最後にズバリ、今後チャレンジしたいことを教えてください。

鳥居:新規開拓をずっとやってきたからこそのお客さま目線を大切にして、商品開発に携わりたいです。お客さまの声をダイレクトに反映させて市場とギャップのない商品作りがしたいです。

加藤:お客さまの声を商品に反映させるということは新規開拓をしていた鳥居さんだからこそできることですし、通販会社に勤める醍醐味でもありますよね! 本日は鳥居さんらしいお客様を思いやる回答をいただけてとても素敵な対談になりました。ありがとうございました!

売れるネット広告社の代表取締役社長 加藤公一レオ氏、ティーライフ株式会社 鳥居麻理さん

対談を終えて

本日は、“e-女”鳥居さんと対談しました。彼女が新卒入社から8年間、ネット通販一筋で追求してきた「お客さまのためになりたい」という思いは、ネット通販担当者の鏡だと思います。なぜなら、ネット通販は、お客さまに合った商品を提供し常に思いやる相思相愛の関係性を築く必要があるからです。今後も鳥居さんに目が離せません。

加藤 公一 レオ

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。 西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。

その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、 一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、 担当した全てのクライアント(広告主)のネット広告を大成功させる。

その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、 クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。

やずやベストパートナー賞 受賞。 Webクリエーション・アウォード Web人貢献賞 受賞。 通販エキスパート検定1級。 「アドテック」「宣伝会議」「日経デジタルマーケティング」「通販新聞」など講演多数。

アドテック東京2012 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 アドテック九州2013 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 アドテック九州2014 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 「九州インターネット広告協会」の初代会長も務めた。

著書に『単品通販“売れる”インターネット広告』(日本文芸社)、『100%確実に売り上げがアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)、『伝説のEC猫レオレオ売れるネットショップ繁盛記(インプレス)』がある。

加藤 公一 レオ

2018年に10兆円を超える通販・EC市場、ネット販売が拡大をけん引[富士経済調査]

8 years ago

富士経済は2月19日、国内における通販・EC(物販)の市場規模を調査した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2018」の一部を公表した。ECの伸びが通販・EC市場の拡大をけん引し、市場規模は2018年に10兆円を超える見通し。2019年には10兆7833億円に拡大すると予想している。

富士経済の「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2018」、通販市場は拡大と予測

EC+カタログ通販などの通販(物販)国内市場は右肩上がりが続く

EC市場は、大手ECモールが流通額を伸ばし、実店舗運営企業がオムニチャネルを推進することなどから引き続き拡大。カタログ通販は、総合通販企業がEC 化を進めていることに加え、収益性改善を目的にカタログ発行部数の削減などを行っている影響で縮小する。

テレビ通販は、健康食品・医薬品などの専門通販企業が注力しているこや、一部企業がオムニチャネルの1つとしてテレビ通販に注力していることなどから微増と予想している。

「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2018」では2019年のEC市場を8兆8537億円と予測。受注形態(デバイス)はスマートフォンが急増している。

富士経済の「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2018」、EC単独の市場規模

EC単独による市場規模の推移

EC市場における商品カテゴリー別の市場規模を見ると、「食品・産直品」「アパレル」「生活雑貨」などの成長が目立つ。2019年の市場規模は「食品・産直品」が1兆2755億円、「アパレル」は1兆8563億円、「生活雑貨」 は9593億円。

富士経済の「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2018」、EC国内市場における注目商品カテゴリー

国内EC市場における注目商品カテゴリー

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤフーのライブコマース「Yahoo!ショッピング LIVE」、配信をAndroid端末向けに拡大

8 years ago

ヤフーは2月19日、iOS版アプリで提供していたライブコマース機能「Yahoo!ショッピング LIVE」をAndroidアプリ版に対応した。

iOSとAndroidのスマートフォン端末にインストールした「Yahoo!ショッピング」アプリ上に向けて、出店者はライブコマースを配信できるようになる。

「Yahoo!ショッピング LIVE」は法人の出店者向けの機能。ライブ配信用アプリ「ストアクリエイター」をダウンロードすることでライブ配信機能を利用できる。

Web版にも対応予定だが、時期は未定としている。

「Yahoo!ショッピングLIVE」には、動画を視聴しているユーザーからコメントや「いいね」の投稿を受け付ける機能を実装

コメントなどを投稿できる機能を実装している

「Yahoo!ショッピング LIVE」の概要は次の通り。

  • 配信方法:事前予約制
  • 時間帯:毎日12:00~23:00
  • 番組枠:30分
  • 視聴:iOSアプリ版、Androidアプリ版「Yahoo!ショッピング」のトップに掲載
  • 対象ストア:法人事業者
  • 対象カテゴリー:特定カテゴリーを除く全てのカテゴリー
  • 販売商品数:1回の配信で最大10商品まで販売可能
  • 機能:コメント(視聴者からのテキストメッセージ)投稿、「いいね」ボタン、紹介商品へのダイレクトリンクなど

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

「楽天ペイ(オンライン決済)」などを標準連携、クラウドECプラットフォーム「ebisumart」

8 years ago

クラウドECプラットフォーム「ebisumart」を提供するインターファクトリーは2月15日、楽天会員IDを活用したオンライン決済サービス「楽天ペイ(オンライン決済)」と会員登録補助機能「楽天ID Connectオプション」を、「ebisumart」に標準連携したと発表した。

「ebisumart」を利用しているEC事業者は、初期投資を抑えて「楽天ペイ(オンライン決済)」と「楽天ID Connectオプション」を導入できる。

「楽天ペイ(オンライン決済)」は、楽天会員が楽天グループ以外のECサイトにおいて、会員IDとパスワードを使って決済できるオンライン決済サービス。買い物の金額に応じて「楽天スーパーポイント」が貯まる。

クレジットカード番号や住所などを入力せずに決済が完了するため、消費者が商品をカートに入れた状態でECサイトから離脱する「カゴ落ち」を防ぐ効果が期待できる。楽天がクレジットカード情報を管理するため、ECサイト側は情報漏えいなどのリスクが少ない。

「楽天ペイ」の決済時における個人情報の入力フロー(一般カードとの比較)
「楽天ペイ」を導入するとユーザーの情報入力の手間を省くことができる(画像は楽天のサイトから編集部がキャプチャ)

「楽天ID Connectオプション」は、楽天会員が「楽天ID Connectオプション」を導入したサイトで会員登録する際、楽天会員IDに登録されている名前や住所などがECサイト側に引き渡される機能。会員登録時に個人情報などを入力する手間が省けるため、会員登録の促進が期待できる。

「ebisumart」はカスタマイズの自由度が高いことや、機能追加・アップデートを頻繁に実施する「最新性」などが特徴。導入企業は450社を超えている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

「訪問数×転換率×客単価」ではダメ。オムニチャネル成功のポイントは?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years ago

実店舗のある企業がネットショップを運営する場合は、売れる在庫の確保が大切ですよね。店舗と取り合いになりますから。現場を知りつくした川添さんのお話は説得力があります。

効率化のつもりが、ルーチン作業になってしまうと売上が伸びません

メガネスーパー川添さんが語る「自社のフェーズに合ったシステム、ECツールの導入と成果を見抜くコツ」 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5401

まとめると、

  • ECで怖いのは、商品登録をして、メルマガを配信して、受注が入ったら出荷するというルーチンワークになりやすいこと
  • お店」としてきちんと機能させて「売れるお店」を作ってから集客に取り組むべき。「販売手法、在庫・MD、集客」が勝利の決め手
  • カート周りのツールの導入はシステム改修が伴うが、効果が出やすいので投資回収はしやすい

「当社だけでなく、オムニチャネルに先進的に取り組んでいらっしゃる企業の責任者の方々は、EC単体の売上が上がることはそれほど重要ではないと考えていらっしゃいます。お客様はすでにオムニチャネル化していますし、大切なことは、チャネルごとで見るのではなく1人ひとりのお客様と向き合って、全社としての利益を生んでいくことです」

─メガネスーパー 店舗営業本部 デジタル・コマースグループ ジェネラルマネージャー 川添隆氏

ECサイトを立ち上げてからオムニチャネルに発展させるまでの流れが書かれた記事です。前半はネットショップ運営全般に関するお話、後半はLINEなどを使った売上施策の具体的なお話となっています。

オムニチャネルに関してはネットの売上ばかりが気になりますが、全体で考えないといけませんよね。

大きなところにますます売り上げが集中する流れ

楽天の国内EC流通総額は約3.4兆円で、伸び率は13.6%【2017年度の実績まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5154

アマゾン日本事業の売上高は約1.3兆円【Amazonの2017年実績・施策まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5156

千趣会はカタログ発行4割減で通販不調、110億円の最終赤字 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5148

自社ECのお客様像をデータから明らかに!? 17の数字で振り返る2017年自社EC | ヒトテクノロジーラボ
https://hitoteku.com/topic_list/2017ECmatome

こちらは記事タイトルの通りです。楽天の流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、楽天トラベル、楽天マート、楽びんなどの流通額を合算した額。Amazonの流通総額は推計で少なくとも2兆円を超えたようです。フューチャーショップの全店舗流通額は968億円。その中で紙媒体メインの千趣会の落ち込みが……。

広告予算があっても商品力がなければ売れない時代に

商品検索はGoogleよりもAmazonの時代――アマゾンで成功するための広告戦略とは | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5159

アマゾンが計画中の音声広告とは? | Yahoo!ニュース(小久保重信)
https://news.yahoo.co.jp/byline/kokuboshigenobu/20180210-00081480/

まとめると、

  • 米国のデジタルマーケティングの専門家が「アマゾンのメディアパワーは、フェイスブックやグーグルよりも早く成長している」と指摘
  • Amazonの広告収入はTwitterやSnapchatをすでに追い抜いている
  • Amazonの広告は「PDP」(Product Detail Pages)と呼ばれる特定の商品詳細ページに紐付いている

見つけやすさと買いやすさを重視すれば、多くのブランドが欲しがる「アマゾンチョイス」(Amazon's Choice badge、編注:一般的な日常的なアイテムを探すときに時間と労力を節約できるようにする機能。Amazon Alexa対応デバイス向けの機能で、特定の基準を満たす製品をAmazonが認定するもの。対象商品はAmazonプライムと考えられるという)の称号をもらうことができ、「Alexa」の音声検索の対象に入る可能性が高まります。

商品検索はGoogleよりもAmazonの時代――アマゾンで成功するための広告戦略とは

ECのプラットフォームとしてAmazonがどんどん伸びてきていますね。Amazon内の広告は様々な要素と結びついていますし、これからは音声検索の広告とも紐付いていきます。単純な「広告」ではなく、総合力で売れるかどうかが決まる時代なので、ここは間違えないようにしましょう。

EC全般

SMSで架空請求、コンビニ払い狙う 収納代行悪用急増 (朝日新聞デジタル) | Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180210-00000075-asahi-soci

「アマゾンをかたる怪しい感謝状が届いた」警告ツイートが話題 アマゾンは送付を否定 | HUFFPOST
http://www.huffingtonpost.jp/2018/02/11/amazon-fake-letter_a_23358534/

毎週出てくる詐欺などの記事。自分の身は自分で守るしかないのでしょうか。

大塚家具がEC連動のバーチャルショールーム2店舗目「大阪南港店」開設 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5152

チェーンストアを終わらせる「ショールームストア革命」の衝撃 | 商業界オンライン
http://shogyokai.jp/articles/-/409

リアル接点もどんどん進化しています。売るためだけのショップはなくなっていきそうな流れ。

ZOZOTOWN、好みに合わせたコーディネートを届ける「おまかせ定期便」を開始 | Shopping Tribe
http://shopping-tribe.com/news/43932/

「サービスにかかる費用は、商品代金と届ける際の送料(200円)のみ」。これが広がると同じ服を着た人が街中に増えるかも!?

EメールとDMの併用販促でCVRは2.5倍、売上1.9倍――AOKIグループの調査事例 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5158

今までやっていなかったので伸びしろがあった……ということでしょうか。

DataRobot 中野さんに聞く:機械学習の民主化がもたらすマーケティング分野でのAI 活用 | Unyoo.jp
http://unyoo.jp/2018/02/datarobot-interview/

Amazonの広告やAdWordsの動きが気になる人は必読の記事。

今週の名言

基本の読みとか論理的推論ができない子は、いくら知識を教えても、それを整合的に使えるようにならないんです。

大事なのは「読む」力だ!~4万人の読解力テストで判明した問題を新井紀子・国立情報学研究所教授に聞く | Yahoo!ニュース(江川紹子)
https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20180211-00081509/

答えがすぐに出てくる時代に必要なことは、問題を正しく理解する力。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

セブン&アイ、CRM戦略推進のための「デジタル戦略推進」組織を新設

8 years ago

セブン&アイホールディングスは3月1日付で、オムニチャネル管理部の名称を「デジタル戦略部」に変更する。

デジタル戦略部などを統括するデジタル推進本部を新たに設置、本部長に後藤克弘副社長が就任する。

組織変更の目的としてデジタル戦略推進体制の強化をあげた。ITを活用して顧客1人ひとりの情報を生かし、よりニーズに合致した商品開発やCRM戦略を推進するとしている。

セブン&アイは2016年10月、従来のオムニチャネル戦略の見直しを行った。「顧客ごとにグループ各社の利用状況をつなげ、全チャネルを通じてサービスの質を追求すること」を目標に掲げ、グループの顧客戦略をオムニチャネル戦略として再定義した。

国内のグループ店舗に来店する1日あたり2200万人(当時)に上る顧客のCRMを生かした販促、きめ細やかなパーソナル販売を強化するとした。

セブン&アイの新オムニチャネル戦略

セブン&アイの新オムニチャネル戦略(画像は編集部がIR資料からキャプチャ)

2017年2月期は「omni7(オムニ7)」における商品力の強化を図ったほか、各社共通のポイントプログラムやパーソナル販売などを可能とするスマートフォン用アプリの開発にも着手。

2017年には、CRM機能やマーケティングオートメーション機能などを備えたクラウド型ビジネスアプリケーション「Salesforce Service Cloud」を採用。グループ全体で顧客情報を一元管理し、リアル店舗とECの垣根を超えて顧客1人ひとりに最適化したサービスの提供をめざしている。

2018年春にリリースを予定しているCRM戦略の肝となるアプリ

開発を進めているアプリのイメージ(画像は中期経営計画から編集部がキャプチャ)

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

Instagramは新たな顧客接点を生むSNS。拡散を狙う“インスタ映え”商品の開発事例 | 通販新聞ダイジェスト

8 years ago

プロモーションにおける“SNS”の重要性が増している。写真投稿SNS「インスタグラム」を通じて商品が拡散する“インスタ映え”に象徴されるもの。インスタへの投稿、拡散を狙った「インスタ映え商品」の開発に力を入れる企業も現れ始めている。ただ、拡散力のある投稿を促すには、商品を通じて“良い顧客体験”を得てもらうことが不可欠。各社が取り組む「インスタ映え商品」の開発を見ていく。

顧客との接点築く「インスタ」

インスタへの投稿を念頭に置いた「インスタ映え商品」の開発が増えている。顧客と継続的な関係構築に必要なのは、間違いなく「商品力」。ただ、新たな顧客との接点を築く上でインスタの重要性が増している。

背景に、インスタを使って商品情報を検索するケースが増えていることがある。とくに若年女性の間では、写真につけられたハッシュタグで検索し、ライフスタイルや好みが近いユーザーを探して商品購入するのがトレンド。「検索経由で取りこぼした、インスタ検索するユーザーの目にとまることが重要」(ベネッセコーポレーション)と課題を認識する。

企業側も投稿キャンペーンの展開などで、顧客と接点を築こうとする。ただ、「単純に商品写真の投稿を促すだけではくちコミが広がりにくい」(オイシックスドット大地)という課題も。ユーザー側のインスタ活用が進化する中、容易には接点が築きづらくなっている。

こうした中、各社が取り組み始めたのが商品設計から作りこむ「インスタ映え商品」の開発だ。強みは、商品を通じた“体験”を含め訴求できること。パッケージやデザインなど見た目だけでなく、「商品を使って、かわいい写真が撮れたり、使う人が楽しくなる」(ピーチ・ジョン)ことで、自然派生的に拡散する。食品であれば、商品を通じて料理の出来栄えや華やかなテーブルコーディネートを楽しみ、家族と一緒に食卓を囲んだ思い出が投稿のきっかけになる。インスタを通じて、新しい商品価値の提案につなげる企業もある。

【事例①】オルビス、健食の新しい価値を提案

化粧品通販大手のオルビスは、インスタを活かし、健康食品を新しい角度から提案する。

健食、といえば、身体の“悩み”に対応するネガティブな側面がクローズアップされがちだ。一方でオルビスが強みにしてきたのは、食事置き換え食「プチシェイク」に代表されるように、楽しみながら、おいしく摂ってもらうこと。味のある飴やグミといった形状の健食も展開してきた。

こうした中、昨年11月に発売したのが4種のフルーツ味からなる「ジュエリーサプリ」。シームレスカプセルを採用し、キラキラした透明感のある見た目は宝石をイメージさせる。若年女性にリーチするため開発過程から“インスタ映え”を意識。友人とシェアしながら手軽に栄養素を摂ってもらい、新たな顧客と接点を築くことを目指す。

販売後は、既存顧客の中から食品の新規顧客の獲得が進んだ。また、新商品は1商品のお試し購入が多い中、顧客が“インスタ映え”する見栄えを意識するためか複数購入も多いという。LINEでも、インスタへの投稿イメージを湧かせる広告を展開。「中身が同じでも見せ方を変えるだけで工夫ができる。サプリで栄養素を摂るのは当たり前の価値。新しい使い方の提案ができれば個人から家族利用に広がったり、友人にあげたくなったり。今まで使っているものの価値を違う角度から見ることができるのでは」(同社)と、SNSの重要性を意識する。

オルビスがインスタグラムへの投稿を意識して開発したサプリ面と「ジュエリーサプリ」
“インスタ映え「ジュエリーサプリ」”を意識した

「ジュエリーサプリ」に限らず、既存商品もさまざまな角度で見直す。

例えば、季節商品のルームソックスは、贈答品としての購入が多いことから包装帯をクラフト紙に変え「ほっと、心地よい冬の日々になりますように」など複数のメッセージを添えるデザインに変えるなどしている。

【事例②】ベネッセ、「成長の記録」で写真撮影を促す

ベネッセコーポレーションも、商品の新しい価値を提案するものとしてインスタを活用する。2月からベビー布団の購入者に、乳幼児の近くに置いて撮影することで1歳まで月齢ごとの成長を記録できるフォトカード(撮影小物)をプレゼントする試みを行う。

ベネッセコーポレーションがインスタグラムで活用しているフォトカード(撮影小物)
フォトカード(撮影小物)のプレゼントで、寝具に新たな価値をプラスする

そもそも、ベビー布団は出産・育児ブランド「たまひよ」の人気商品。ただ、これまではアレルギー対策商品など機能性の訴求が目立っていた。だが、フォトカードを通じて、ベビー布団という寝具に、「成長を刻む場所」という別の付加価値をプラスする。

撮影小物としての使い方を意識し、フラッシュに反射しにくい紙を使用。ホワイトの背景にブラックで数字や文字を書いたシンプルなデザインは、布団に置いたときの見栄えや、デコレーションして楽しめる自由度を意識した。使い方に広がりを持たせ、インスタに投稿された写真を見たほかのユーザーに、子育ての楽しさなどのブランドの世界感を伝える狙いもある。フォトカードの配布でベビー布団の売り上げは前期比10~20%増を見込む。ユーザーの投稿状況も検証していく。

【事例③】ピーチ・ジョン、投稿時の“クセ”逆手に商品開発

ピーチ・ジョンは、1月に発売した袖口にメッセージを刺繍をデザインしたパジャマ「メッセージシャツパジャマセット」でインスタ映えを意識した。インスタに投稿するユーザーが投稿の際、袖口を顔の近くに持ってくるなど、顔を少し隠すことが多いことに着目したもの。これを逆手に袖口を見せるポーズを提案し、インスタなどSNSでの楽しみ方を含めた提案を行う。刺繍を見せるポーズにすることで、ポイントとなるデザインを見せつつ、露出したくない口元や目元を自然に隠すことができる。

商品は、撮影を通じてユーザーにブランドの「かわいらしさ」や「楽しさ」を体験してもらうことが狙い。良い顧客体験がインスタ投稿につながるとし、「かわいく撮りたいユーザーの気持ちに応える。撮影方法を提案し、SNS投稿のハードルが下がることを期待する」(同社)という。

ピーチ・ジョン、投稿時の“クセ”逆手に商品開発
袖口にメッセージを刺繍をデザインしたパジャマ「メッセージシャツパジャマセット」

【事例④】オイシックスドット大地、顧客体験を演出する

オイシックスドット大地は、レシピと食材をセットにしたミールキット「Kit Oisix」で、インスタ映えを意識した商品開発に取り組んできた。

昨年5月に発売した梅シロップを手作りできるミールキット「梅キット」は、420件のインスタ投稿を獲得。子どもと一緒に作った様子や熟成した様子、シロップを使ったドリンクを撮影した写真の投稿が目立ち、予想を上回る反響だった。

商品は、梅などの材料と、シロップを漬けるための瓶、レシピをセットにしたもの。オリジナルデザインのタグを用意して、熟成するまでの期間、瓶をおしゃれにかわいく演出できるようにした。タグの裏には、漬け始めの日付を記載できるようにし、見た目のかわいらしさだけでなく、実用性も兼ね備えた。

もともとインスタに梅シロップ作りの投稿が多く、梅シロップ作りなど“手仕事”とSNSの親和性が高いと分析。一方で、初心者にとって梅シロップ作りは失敗の不安からハードルが高い。材料とレシピのセットで顧客をサポートし、迷わずに作れた体験や子どもと一緒に作った経験を演出する。「良い体験を思い出として残したいユーザーの気持ちが、インスタ投稿の動機になった」(同社)と分析する。

梅などの材料と、シロップを漬けるための瓶、レシピをセットにした「梅キット」をオイシックスドット大地が開発
材料とレシピのセットで顧客をサポート、迷わずに作れた体験や子どもと一緒に作った経験を演出し、インスタ投稿の動機を創出している

【事例⑤】ポーラ、コンセプトを「直感的」に伝える

「時間をかけて説明しなくても直観的に技術的背景、商品コンセプトが伝わる」。通販ではないが、訪販化粧品大手のポーラは3月、20代後半から30代女性と接点を築くため、新ベースメークブランド「ディエム クルール」を立ち上げた。特徴的なのはその外観だ。

商品は、グレイッシュ(灰色がかった)パステルカラーの赤、黄色、青、緑の4色で構成する多色ファンデーション。単色が一般的なファンデにあって、一見して目を引く。

カラフルな外観には理由がある。本来、人が見て美しいと思う肌は、ほどよいムラ感がある。ムラのない均一な肌色は、意外にのっぺりと不自然に見えるものだ。これを再現するため、着目したのが絵画で使われる「点描画」の効果。4色のファンデがほどよいばらつきの肌色を生み、奥行き感や透明感を生み出す。

商品は“インスタ映え”を意識して開発したものではない。ただ、商品に注ぎ込んだ技術的背景が外観に表れたデザインは、いかにも“インスタ映え”しそうなもの。本来、美しく感じる肌が「肌色ではない」ことを背景に開発された商品であることも視覚的に分かりやすい。開発過程のグループインタビューでも"インスタ映えしそう"といった声が寄せられたという。

情報過多の中、今の若い女性は自分に必要な情報をスピーディーに効率よく見つける手法を模索している。インスタもその一つ。文章を読んで必要な情報をじっくり見極めるより、直観的に自分にフィットするか判断している」(同)と、今後展開するプロモーションではSNSの重要性を意識する。商品の魅力や開発に込めた想いを伝える上で、インスタの重要性が増している。

ポーラの新ベースメークブランド「ディエム クルール
ポーラでは今後、展開するプロモーションではSNSの重要性を意識するという
通販新聞

「通販エキスパート検定」(第10回)の受付開始(4/27まで)、実施日は4/1~4/30

8 years ago

一般社団法人通販エキスパート協会は主催する「第10回 通販エキスパート検定」3級・2級・1級の検定試験を4月1日(日)から4月30日(月)に実施する。

申込み受付期間は4月27日(金)まで。

「通販エキスパート検定」は全3級構成で、3級は基礎編(通販の仕組みや広告戦略など)、2級は実践編(マーケティング戦略など)、1級は通販マネジメント編(通販ビジネスの経営戦略、顧客マネジメントなど)。

「通販エキスパート検定」は全3級構成で、3級は基礎編、2級は実践編、1級は通販マネジメント編

「通販エキスパート検定」について

検定は、4月1日(日)から4月30日(月)まで、全国約200か所のWeb試験会場で受験できる。受験資格は不要。受験者が1社から10人以上の場合は10%オフの団体割引がある。

「通販エキスパート検定」は、各業務ステージに合わせた個々人の能力アップを目的に検定試験を実施。大手通販企業からEC企業、EC支援企業など受講する企業は幅広い。

たとえば、売れるネット広告社では、全社員に「通販エキスパート検定」の受験を義務付け、スタッフ個々人のスキルアップを図っている。

試験概要は下記のとおり。

  • 名称:第10回・通販エキスパート検定
  • 日時:4月1日(日)~4月30日(月)
  • 会場:全国約200か所のWeb試験会場
  • 料金:3級は6000円、2球は7800円、1級は1万円
  • 主催:一般社団法人通販エキスパート協会
  • 詳細と申し込みhttp://tsuhan-exa.org/kentei

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

在宅ワークできる「ZOZO販売員」に1コーディネート作成600円、「おまかせ定期便」で実施

8 years ago

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは2月15日、衣類の定期販売サービス「おまかせ定期便」においてコーディネートを作成する専門スタッフの募集を開始した。

コーディネート1件あたり600円を報酬として販売員に支払う。

専門スタッフの名称は「ZOZO販売員」。「おまかせ定期便」の顧客に対し、ZOZOTOWNで取り扱っている50万点以上の商品から、顧客の好みに合ったコーディネートを作成する。

Web上の管理画面から商品を選択し、コーディネートを作成した上で、着こなしのポイントなどをまとめた文章を作る。「ZOZO販売員」は自宅で働くことが可能。コーディネートの売り上げに応じた成果報酬もある。

スタートトゥデイ、在宅ワークが可能な「ZOZO販売員」の募集を全国で開始

着こなしポイントなどを簡単にまとめて作成する内容という

「おまかせ定期便」 は、顧客の好みにあったコーディネートを作成して届ける定期販売サービス。2月15日に始まった。

配送頻度は「1か月ごと」「2か月ごと」「3か月ごと」から選択可能。1配送あたり5~10点の商品が届き、その中から欲しい商品のみを購入する。気に入らなかった商品は無料で返品できる。

顧客はサービスを申し込む際に、好みやコーディネートに取り入れたい商品、取り入れたくない柄や色、隠したい身体の部分、好みのサイズ感、予算などをアンケートで回答。

スタートトゥデイはアンケートの回答結果や注文履歴などを独自のアルゴリズムで解析し、顧客の趣味嗜好を把握した上で、最適な商品を選定するという。

「おまかせ定期便」のサービス利用料は無料。商品を受け取る際に送料200円がかかるが、返品の送料は無料。支払い方法はクレジットカード決済のみ。返送品がスタートトゥデイに到着後、商品代金と送料のクレジットカード決済が確定する。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

リピート客を増やしLTVを最大化するECのマーケティング施策「CRM」を成功に導く方法

8 years ago

通販・EC企業が顧客生涯価値(LTV)を高めるには、どのようなCRM戦略を打つべきか。また、CRM戦略を成功させるには、どのようなツールを使い、どういった手段を用いればいいのか。通販・EC企業を中心に400社以上が利用しているCRM/マーケティングオートメーションツール「カスタマーリングス」を提供するプラスアルファ・コンサルティングの山崎雄司執行役員が通販・ECにおけるCRMのポイントを、クライアントの事例を交えて解説した。写真◎Lab

CRM戦略を成功させるための3つのポイント

セミナーのテーマは「通販・ECにおいて、リピート顧客を増やし、LTVを最大化するためのCRMの方法」。山崎氏は、通販・EC企業がCRM戦略を成功させるためのポイントとして、①顧客を理解するPDCAの「がんばりどころ」を間違えない施策の「勝ちパターン」を蓄積する──の3点をあげる。

販促面ではリスティング広告など広告費の高騰、市場環境では少子高齢化や競争激化などによって、顧客獲得単価(CPO)が上昇している環境下、売り上げを伸ばすには既存顧客を活性化しLTVを高めることが不可欠になっている

多くの通販・EC企業では、繰り返し購入してくれる顧客、購入金額が大きいといったLTVの高い“優良顧客”を育成するマーケティング手法として注目されているのがCRMだ。

プラスアルファ・コンサルティング 山崎雄司 執行役員
プラスアルファ・コンサルティング 山崎雄司 執行役員

顧客を理解し、顧客ごとに最適な販促や接客を行う

CRM戦略のポイントの1つ目は、「顧客を理解すること」。会員情報や購買データなど、さまざまなデータを統合・分析することで、「優良顧客を対象にした購買パターンの把握、セグメントごとに有効なプロモーション施策を見出したりすることが重要」と山崎氏は強調する。

メルマガの全配信など、一方的な情報発信から脱却し、顧客ごとに最適化した情報を届けることを意識する必要がある。(山崎氏)

顧客理解には、基盤となるデータベースの構築が欠かせない。データベースの構築には、会員情報や購買データ、ECサイトのアクセスログ、コールセンターの問い合わせ履歴、実店舗のPOSデータといった、社内のさまざまなデータを統合する必要がある。その際、「現場の担当者が、自由に情報を取り出し、分析やセグメントを行えるシステム環境を作ることが重要」(山崎氏)となる。

現場で自由にセグメントができる環境づくりがカギ
セグメントをどう構築するかがカギ
(顧客属性/エリア/顧客行動)購買傾向に合わせた販促
購入履歴ベースのセグメント
・VIP向けシークレットセール
・過去購入商品に合わせた販促(レコメンド)
・休眠顧客再稼働施策
タイミングを逸しない販促
起点日ベースのセグメント
・記念日優待
・ステップメールによる引き上げ強化
・平均購入間隔を使ったキャンペーン送付
行動に合わせた販促
行動履歴ベースのセグメント
・かご落ち・リマインドメール
・サイト訪問後のフォロー
・閲覧履歴に基づく興味に合わせた販促
嗜好に合わせた販促
アンケート回答ベースのセグメント
・購入動機、利用用途
・嗜好・生活スタイルに合わせた販促
・コールセンター・店舗で集めた声
セグメントを構築する際のポイント

PDCAの「がんばりどころ」を間違えない

CRM戦略を成功させるポイントの2つ目として、山崎氏は「PDCAの“がんばりどころ”を間違えない」ことをあげた。

セグメントを細かく切ってメルマガやDMを打つと、メルマガの開封率やコンバージョン率は、全配信と比べて高まりやすい。しかし、マーケティング担当者がセグメントの設定や、分析レポートの作成などを手作業で行っていると、業務に時間がかかりすぎて施策のためのPDCAを高速で回せなくなる。

山崎氏はこの課題に対し、「効率化や自動化できる作業は、システムを活用した方が良い」と指摘。特に、PDCAにおける「D=実行」と「C=検証」の業務はルーティーン化しやすいことから、できるだけシステムを活用して効率化・自動化することを推奨。「『D=実行』と『C=検証』を自動化することで空いた時間を、『P=立案』と『A=改善』に使うべき」と話す。

「勝ちパターンの蓄積」が、通販・EC企業の差別化につながる

CRM戦略を成功させるポイントの3つ目は、販促施策のPDCAを回し、「勝ちパターン」を蓄積すること。

CRMの最適な方法は企業ごとに異なるため、「PDCAを繰り返し、独自の成功パターンを見出す必要がある」(山崎氏)と指摘。そして、「成功パターンを1つひとつ積み重ねていくことが、競合との差別化につながる」(山崎氏)と強調した。

CRMを構築する「カスタマーリングス」とは

山崎氏はCRMの3つのポイントを踏まえ、プラスアルファ・コンサルティングが提供するCRM/マーケティングオートメーション(MA)ツール「カスタマーリングス」を活用したCRM戦略を解説した。

「カスタマーリングス」は、データベースの構築、顧客分析、セグメントの構築、マーケティング施策の効果検証、マーケティグ・オートメーションといった機能を1つのシステム上で提供することで、マーケターの思考を妨げずに実施したい施策をカタチにすることにこだわって開発している。また、機能の有無に気を取られCRMの検討時に見落としがちな、データ加工などの手間まで考慮した設計にすることで、事業会社側の導入ハードルまで配慮をしているのが特徴だ。

こだわったのは、思考を妨げない操作性、かつ、1つのツールでPDCAサイクルを高速に回転できること
カスタマーリングスが提供する機能全体像
データベースの構築、分析、マーケティグ・オートメーションといった機能を1つのシステム上で提供している

BI機能で施策の効果や購買動向を「見える化」

「カスタマーリングス」の特徴の1つは、さまざまなデータ分析機能を備えていること。ビジネスインテリジェンス(BI)機能により、販促施策の効果分析、RFM分析、LTV分析などを行える。

「顧客データベース」「購買履歴」「マスターデータ」「メールのレスポンスデータ」「サイト上のユーザー行動データ」「アンケートの回答データ」など、さまざまなデータを統合し、プライベートDMPを構築。そのデータベースを使い、顧客の年齢や性別といったデモグラフィックデータのほか、顧客の購買履歴や会員ステージなど、さまざまな条件でセグメントを簡単に構築できる。

セグメントごとに「継続購入期間」「初回購入から2回目の購入への引き上がり率」などをワンクリックで算出。購買実績に基づき「会員ランク」を作り、ランクごとの売れ筋商品を特定するなど、分析の自由度は高い。

新規顧客の流入チャネルごとに、獲得単価や顧客獲得人数、リピート率などを分析することもできる。Web、新聞、テレビといった媒体ごとにLTVを算出することで、顧客獲得単価(CPA)にとらわれず、広告やキャンペーンの価値を判断できるようになる。(山崎氏)

リピート購入、継続施策分析 ●流入チャネル別の継続率(LTV)分析 継続施策の評価 新規獲得施策の評価 定期購入商品などの継続率や離脱率の把握から施策の効果検証が可能に
4回目購入施策が課題!
顧客の流入チャネル別のLTVを算出し、課題を抽出する

優良顧客の購買パターンを特定

「初回購入者がよく買う商品」「優良顧客が買いやすい商品」といった商品分析も可能。顧客の購買パターンを分析することで、セグメントごとに最適なマーケティングシナリオを設計した上で、メルマガやDM、LINE、ディスプレー広告などの配信条件を設定し、マーケティングオートメーションを実現できる。

また、「まとめ買いされやすい商品の組み合わせ」を特定した上で、Web接客ツールなどを活用すれば、ECサイトの商品レコメンドを顧客ごとに最適化することも可能だ。

成果を最大化する顧客の特徴を発見→セグメント化 成果を最大化するために有効なセグメントの発見、作成が容易に
ゴール(目的変数):「商品Aのリニューアルにともなう新商品キャンペーンのCVを最大化したい」
→商品A購入顧客の特徴から効果的なセグメントを考える
発見できたセグメント2
・経験カテゴリ数 3つ未満
・購入回数 3回以上
発見できたセグメント1
・経験カテゴリ数 3つ以上
・サイト訪問数 3回以上
・40代後半以外
顧客の購買パターンを分析し、顧客の特徴を発見することで、施策の効果を最大化する

化粧品通販会社が取り組むMAの事例

続いて山崎氏は、「カスタマーリングス」を活用してCRMに取り組んでいる企業の事例も紹介した。

化粧品の通販会社A社は、顧客のセグメントに応じてステップメールの配信条件を設定し、条件に合致した顧客に自動的にシナリオメールを送信している。たとえば、初回購入者に対し、商品発送の3日後に「購入のお礼と到着確認」のメールを送信。5日後には「成分や効果、使い方の説明」のメールを送り、10日後には「割引キャンペーンの告知」、15日後に「販促キャンペーン」などを送ることで2回目の購入を促し、リピーターの育成を図っている。

また、メルマガを配信しても開封しない顧客には、紙のDMやYahoo!DMPのリターゲティング広告、LINEのプッシュ通知など、別の媒体を活用してアプローチしているという。

こうした施策に必要なデータの蓄積や、分析に基づくセグメント、マーケティング施策の自動化などを「カスタマーリングス」上で行っている。

位置情報を活用したマーケティングも

「カスタマーリングス」は、位置情報を活用したマーケティング機能もオプションで提供している。新聞広告やDMなどの反響率を、会員の居住地ごとに地図上に表示することで、販促効果を可視化する。「リアル店舗の集客や、オムニチャネルへの活用が期待できる」(山崎氏)と言う。

「カスタマーリングス」を使ったCRMの具体例を紹介し終えた山崎氏は、次のように訴えた。

CRM戦略を成功させるには、PDCAの高速回転を継続し、「勝ちパターン」を蓄積することが重要になる。PDCAを高速で回すための武器として「カスタマーリングス」を活用してほしい。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマト運輸の配送データAPIは使ってますか? 荷物の「配送」「受取」でECサイトの顧客満足やCXを向上する方法

8 years ago

荷物を「送る」「受け取る」をより簡単にするためにはヤマト運輸だけでは難しい、通販・EC企業、ベンダー企業などの協力が必要になる――テクノロジーを活用し、荷物の「送る」「受け取り」をより簡単にしようとするヤマト運輸の取り組みが密かに始まった。

そのカギを握るのが、ヤマト運輸の配送データを他社が活用できるようにするための各種APIの公開。APIの活用で、EC事業者は自社のECサイト上でヤマト運輸の各種データと連携したサービスを提供できるようになり、カスタマーエクスペリエンス(CX)や顧客満足度の向上などが期待できる。また、ベンダー企業は物流サービスに関連した新商品開発や既存サービスの機能拡充などにつなげることができるようになる。

荷物の「送る」「受け取り」をより簡単にする“ヤマト発”の物流テックの取り組みを取材した。

この記事のポイント
  • ヤマト運輸が提供するAPIを利用して実現できること、利用するメリット
  • APIの利活用をEC事業者、ベンダー企業などに提案していること
  • ヤマト運輸のAPIで物流イノベーションを起こしていこうと提案していること
  • 荷物の「送る」「受け取る」を簡便にすることが、物流問題の解消につながっていくこと

ヤマト運輸が、ビジネス向け会員制サービスのポータルサイト「ヤマトビジネスメンバーズ」(YBM)に、各種APIを提供するためのサイト「YBM For Developers」を開設したのが2017年12月。この「YBM For Developers」で、荷物の「送る」「受け取る」をより便利にするための多様なサービスや機能をAPIで提供している

「YBM」を簡単に説明しよう。「YBM」は、2012年1月に開始したビジネス向けの会員制サービスのポータルサイトで、「宅急便」の送り状を簡単に発行する機能や利用運賃の履歴確認、請求書や納品書といったビジネス書類を簡単に作成・送信できる機能など、さまざまなサービス・機能をクラウドで提供している。

「YBM」が提供しているサービスの一部

「宅急便」を利用している法人・個人事業主のお客さまが中心で、中小企業の利用が全体の約8割を占めている。利用法人の業種は卸売・小売業、製造業、サービス業が上位。(ヤマト運輸営業推進部・杉浦兼久係長)

「YBM」内に設けた「YBM For Developes」には、商品購入時に荷物の受け取り場所を自社ECサイトで指定できるようになる「EC自宅外受け取りAPI」、EC事業者のサイト内で荷物の受け取り時間や場所を変更できる「クロネコメンバーズサービス連携API」、フリマアプリや旅行サイトなどを介して送り状を簡単に発行できるようにする「配送連携API」などがある。

ヤマト運輸の「YBM For Developers」紹介サイト
「YBM For Developes」の紹介サイトを2月13日に開設。各種APIの利用方法などを解説している

このAPI連携サービスは、EC事業者はもちろん、ベンダー企業の利用も推奨している。たとえば、「EC自宅外受け取りAPI」はショッピングカートASPやオープンソースのECシステム、大手システムベンダーなども活用することが可能。EC支援事業者とのAPI連携によって、荷物の「送る」「受け取る」をより便利にするとともに、従来取引のなかったような事業者との連携で、配送イノベーションの実現をめざしている

私たちが感じていなかった、荷物を送る不便さ、受け取る不便さを、これまでつながりがなかった事業者と連携することで、解消につなげていきたいというのがAPI提供の理由だ。(杉浦係長)。

ヤマト運輸営業推進部・杉浦兼久係長
ヤマト運輸営業推進部・杉浦兼久係長

公開した3つのAPI

12月14日から公開したAPIは3つ。

① EC自宅外受け取りAPI

自社ECサイトなどでの購入時に、全国のヤマト運輸営業所と取扱店(合計2万5000拠点以上)を、商品の受け取り場所として指定できるようにするためのAPI。EC事業者の事業規模に関係なく、無料で自宅外受け取りサービスを自社サイトに搭載することができる。すでに「ZOZOTOWN」が同様のサービスを導入している。

このAPIの利用についてはもちろん無料「オープン型宅配便ロッカーPUDOステーション」「コンビニ受け取り」を消費者が利用しても、EC事業者側には一切手数料はかからない

ヤマト運輸が提供するEC自宅外受け取りAPI
EC自宅外受け取りAPI

② クロネコメンバーズサービス連携API

「クロネコメンバーズ」は個人の顧客を対象とした会員制サービスで、荷物のお届けをお知らせする「お届け予定eメール」、不在時に商品配送で伺ったことを知らせる「ご不在連絡eメール」などを提供している。登録している消費者は、自分の都合にあわせて受け取る日時や場所を選択できるようになる。

この「クロネコメンバーズ」のサービスを、自社のECサイト上で利用できるようにするのが「クロネコメンバーズサービス連携API」

具体的には、商品を受け取る場所や時間を変更できるといった「クロネコメンバーズ」のサービスが、自社のECサイト内において無料で消費者へ提供できるようになる。クロネコメンバーズサービスを使っているユーザーは、わざわざサービスサイトへアクセスすることなく、「クロネコメンバーズサービス連携API」のAPIを導入している購入サイト上で、各種手続きを簡潔することができる。

「EC自宅外受け取りAPI」を導入したECサイトでの購入時には選択肢に入っていない「セブン-イレブン」だが、「クロネコメンバーズサービス連携API」を使った再配達の際の受け取り場所としては指定することが可能。自宅以外の受け取り場所は4万4000か所以上となる。

クロネコメンバーズサービス連携API

EC関連サービスでは、ファッションレンタルサービス「airCloset」が活用。荷物を受け取る場所や時間を変更する機能、クロネコメンバーズに簡単に登録できる機能などを提供している。

「airCloset」の「クロネコメンバーズサービス連携API」利用画面
「airCloset」が「クロネコメンバーズサービス連携API」を用いて提供している「受け取り日時・日時変更」に関するサイト画面
「airCloset」の「受け取り日時・日時変更」を利用した後の変更完了画面
「airCloset」の「受け取り日時・日時変更」を利用した後の変更完了画面

③ 配達連携API

Webやアプリなどに登録した情報を利用して、スマホを介して送り状が発行できるようにするAPI。送料の決済をスマホで完結できるので、現金のやり取りは必要ない。匿名配送にも対応し、送り状に住所の記載がなくても荷物をやり取りできる。そのため、安心・安全な個人間取引が可能となる。フリマアプリの「メルカリ」が利用している。

「配達連携API」は、配送に必要な情報をQRコードにまとめてユーザーへ配信することが可能。たとえば、QRコードの利用によってECの返品対応に活用できるという。たとえば、EC事業者はこのAPIを活用すると、返品状況を在庫情報に引き当てることができようになるので、在庫の適正管理が可能になる

ECサイト上で返品情報を入れてもらい、利用者にQRコードを配信。QRコードと返品したい荷物を持ってコンビニや宅急便センターに向かい、QRコードを専用端末で読み取れば返品荷物を簡単に差し出すことができるようになる。もちろん、集荷に伺うことも可能で、集荷とコンビニ持ち込みの2つの出し方ができる。(杉浦係長)

ヤマト運輸の配達連携API
配達連携API

まとめ:イノベーションへの期待

「Developers」によるAPI公開後、EC企業やベンダー企業、これまでネット通販とは関係のなかった企業などからの問い合わせが増えているという。

すでに公開しているAPIだけではなく、配送ステータスに関するAPIなど、各種APIの利用に関する問い合わせも寄せられている。ヤマト運輸ではAPI公開により、想定しなかった事業者との連携などで、配送イノベーションの実現を期待する。

かつて保冷宅配サービス「クール宅急便」が商品化された際、想定していた食品の配送以外に、写真フィルムや医療機器の配送といった予期せぬ需要が顕在化した。今回のAPI公開は、ヤマト側が独自に抱えていた配送に関するデータを外部企業のサービス活用を促すもの

ヤマト運輸はEC事業者、ベンダー企業などとの連携を強化することで、現代社会が抱えている物流問題の解決、よりスムーズに荷物を「送る」「受け取る」ことができる環境の整備をめざしていく。

石居 岳

石居 岳(いしい・がく)

フリーライター、ジャーナリスト。

石居 岳

ストライプとソフトバンクがファッションECサイト、約600のブランドが参画

8 years ago

ソフトバンクとストライプインターナショナルは2月15日、アパレルECサイトを共同で立ち上げた。顧客が自宅で試着してから購入・返品を行えるサービスや、チャットを活用したオンライン接客機能などを備えている。スタート当初は約600ブランド、6万点以上の商品をそろえた。

ソフトバンクとストライプインターナショナルが設立した合弁会社「株式会社ストライプデパートメント」がサイト運営を担う。ストライプが77.8%、ソフトバンクが22.2%を出資。資本基本は4億4000万円。

サイト名は「STRIPE DEPARTMENT(ストライプデパートメント)」。試着サービス、「Personal Styling(パーソナルスタイリング)」、AIチャットボットの3つが特徴。

ストライプインターナショナルとソフトバンクが立ち上げた「STRIPE DEPARTMENT(ストライプデパートメント)」

「STRIPE DEPARTMENT(ストライプデパートメント)」

「試着サービス」は、1回に3着まで試着商品を申し込むことができる。顧客は試着後に気に入った商品だけを購入する。試着期間は8日間。残りの商品は送料無料で返品することが可能。

「Personal Styling」は、スタイリストがチャットで接客や商品提案を行うサービス。アンケートやチャットで顧客の服の好みやイズ、購読雑誌、予算などを聞き取った上で商品を提案する。

ECサイトでは「AIチャットボット」が24時間、顧客からの質問に答える。空色が提供するチャット接客システム「OK SKY」を導入した。

「STRIPE DEPARTMENT(ストライプデパートメント)」には「AIチャットボット」を搭載

「AIチャットボット」機能を搭載

「STRIPE DEPARTMENT」はファッションに関する編集記事も掲載する。ファッションコンサルタントの黒部和夫氏や、女性向けファッション誌でファッションエディター・ディレクターを務める古泉洋子氏らが編集に携わっている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

千趣会、通販事業の赤字は57億700万円/新世代に対応するECサイトとは?【今週のアクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

8 years ago

カタログの発行部数を約4割減らした千趣会。ネットでの受注比率やスマホ比率は上昇しましたが、カタログの削減による減収は補えませんでした。今後の施策に注目です。

  1. 千趣会はカタログ発行4割減で通販不調、110億円の最終赤字

    頒布会事業を除く年間購入者数は、前期比14万人減の323万7000人

    2018/2/13
  2. 「メルマガは読まない」「縦長ページは読み飛ばす」新世代に対応するネットショップとは?【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2018年2月5日~2月11日のニュース

    2018/2/13
  3. アマゾン日本事業の売上高は約1.3兆円【Amazonの2017年実績・施策まとめ】

    ドルベースの売上高は119億700万ドルで前期比10.3%増(2016年の日本事業売上高は107億9700万ドルで、前の期比30.6%増)

    2018/2/15
  4. 楽天の国内EC流通総額は約3.4兆円で、伸び率は13.6%【2017年度の実績まとめ】

    スーパーポイントアッププログラム(SPU)の拡大、直販ビジネスやCtoCビジネスの強化などが流通総額の拡大に寄与したという

    2018/2/14
  5. 送料無料をやめたZOZOTOWN。その後どうなった?【ネッ担アクセスランキング】

    2018年2月2日~8日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

    2018/2/9
  6. 試着してから料金を払う「試着後払い」をロコンドがスタート

    顧客は商品を受け取り、自宅などで試着した後、返品分を除いた商品代金を支払う

    2018/2/9
  7. 大塚家具がEC連動のバーチャルショールーム2店舗目「大阪南港店」開設

    2017年8月に稼働した「新宿ショールーム版」に続き、「大阪南港ショールーム版」をオープン

    2018/2/14
  8. ECサイトの「ささげ担当」が担う役割と商品情報作成のポイントは? 担当者が知っておべきこと

    「ささげ担当」がやるべき、ECサイトのコンテンツや商品の業務についてのポイントを解説

    2018/2/14
  9. 「Qoo10」の2017年流通総額は4割以上の増加、出店者数は1.1万店舗

    「Qoo10」の会員数は2017年末時点で960万人。1年間で210万人増えたという

    2018/2/9
  10. 天猫国際の「独身の日」。データから見えてきたユーザー像と売れ筋商品の変化とは?

    2019年天猫国際の独身の日(W11)関連トピックまとめ (vol.31)

    2018/2/13

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m
    確認済み
    48 分 4 秒 ago
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