ネットショップ担当者フォーラム

ECの利用世帯が3割超えた!支出額は月1万円を突破[家計の消費実態把握調査2017]

8 years ago

ネットショッピングを利用する世帯の割合が、年間平均ではじめて3割を超えた。

総務省が2月6日に公表した「家計消費状況状況調査」によると、2017年におけるネットショッピングの利用世帯(2人以上の世帯が対象)の割合は34.3%。前年比6.5ポイント上昇した。

利用世帯割合の月次推移をみると、2017年はすべての月で30%を超えている。1月以降、ほぼ右肩上がりで推移し、12月は38.2%で過去最高。

ネット通販を利用する世帯の割合の推移「家計消費状況状況調査」(2017年)

1か月あたりの平均支出額は1万586円

ネットショッピングによる1か月間の支出額は、2017年平均で前年比24.0%増の1万586円。 ネットショッピングを利用した世帯に限定した場合、月間支出額の平均は同0.7%増の3万894円。

ネットショッピングの支出額の増加に寄与した主な項目は「旅行関係費」「食料」「衣類・履物」「保健・医療」。ジャンルごとの平均支出額は次の通り。

総務省の家計消費状況調査(2017年平均)

家計消費状況調査(2017年平均)

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

プロ野球も導入した「ダイナミックプライシング」をECに活用したらどうなる? 利益増を達成したECサイト事例

8 years ago

消費者の購入意欲に合わせて商品の販売価格をリアルタイムで自動変更できれば、体力勝負に陥りがちな価格競争から脱却し、利益を最大化することができる――航空業界やホテル業界に代表されるこの販売方法「ダイナミックプライシング」を取り入れたECサイトがある。化粧品ECやシステム開発などを手がける日光企画だ。

消費者に適切なタイミングで適切な価格を提示し、利益を最大化することに成功した日光企画は、自社で企画・開発したEC向けシステム「ダイナミックプライシング」の外部提供を始めている。「ダイナミックプライシング」はECサイトの新たなマーケティングツールになり得るのか? マーケティング事業部・中村嘉孝部長が自社の事例を交えて解説した。 写真◎Lab

値上げ・値下げを繰り返し、利益を最大化するロジックを考案

ECの価格戦略は非常に重要だが先行事例が少なく、他社の取り組みを知る機会は少ない。そのため、値決めで悩むことが多いと思う。需要と供給に合わせて販売価格をリアルタイムに自動調整し、利益を最大化する方法について、弊社の事例を踏まえて解説したい。

中村氏は講演の趣旨を説明し、「ダイナミックプライシング」を自社のECサイトで活用した事例を解説した。

マーケティング事業部 中村嘉孝部
マーケティング事業部 中村嘉孝部

日光企画はブランド化粧品のECサイト「コスメパンプキン」を運営しており、自社サイトやECモールなど計6店舗を展開している。EC事業の収益改善を図るため、さまざまな施策を試す過程で「ダイナミックプライシング」の導入にたどり着いたという。

「ダイナミックプライシング」とは、ITを活用し、需要と供給に合わせて商品の適正価格を導き出す手法。航空会社のチケット、ホテルの宿泊予約といったサービスで導入されている手法で、需給バランスによって価格が変動する仕組みと言えばわかりやすいだろう。

EC業界でも競合店の販売価格を調査し、自社のECサイトでの価格を調整する企業は多いが、大きな労力と手間がかかる。それを、自社在庫の需給バランスに応じてリアルタイムに把握し、販売価格に自動反映する仕組みがITを駆使した「ダイナミックプライシング」だ。

日光企画は当初、需給バランスに基づく価格調整を手動で行っていたが、人力では効率が悪いため、「ダイナミックプライシング」をリアルタイムに自動で行うシステム「throough(スルー)」を独自に開発した。

現在は自社ECサイトや一部のECモールで、商品の値上げや値下げ、価格のABテストなどを行っているという。日光企画が実践している「ダイナミックプライシング」の取り組みを紹介しよう。

【事例1】 在庫残数が2個になったら値上げ。希少価値を訴求する

「ECサイトで、ある商品の在庫が残り2個以下になると販売価格を2%値上げする」。このルールを設定した理由は、「在庫が残りわずかになると商品の希少性が上がるため、需要と供給の関係で販売価格は上がるはず」(中村氏)と考えたからだ。

値上げを行う在庫残数や値上げ幅を試行錯誤し、売り上げを落とすことなく利益が増える着地点を発見した。値上げを成功させるには次の2点が重要になることもわかった。

  1. 値上げ幅が適正範囲内であること
  2. 商品の希少性をECサイトでしっかりアピールすること

値上げによる収益改善の例として、売価5000円、仕入れ価格3500円、販売コスト1000円の商品を2%値上げした場合の収支計算を説明した。

2%の威力 売価が2%アップすると、利益は20%アップする
価格を2%値上げするだけで利益率は大幅に増える

わずか2%の値上げでも利益へのインパクトは大きい。売上高は100円増えるだけだが、利益は500円から600円に20%も増加する。1商品あたりの利益額は小さくても、取扱商品全体で見たときの利益への貢献度は無視できない。(中村氏)

【事例2】 販売件数が急増したら即座に値上げ

「コスメパンプキン」では、取扱商品がテレビなどで紹介され販売件数が急増した場合、リアルタイムで販売価格を上げている。コンバージョン件数を常時監視し、通常ではありえないほどの注文が殺到したときに自動で値上げするという。

販売間隔に応じて値上げする コンバージョン 価格 値上げあり 値上げあり
販売件数が急増したときに値段を上げる

一般的に需要が増えれば、商品やサービスの販売価格は上がる。「ダイナミックプライシング」を取り入れていたホテル業界を例にあげると、大型連休や年末年始などのハイシーズンにホテルの値段が上がるのは、需要の増加によって空いている客室が減少、1室あたりの価値が急増しているため販売価格をそれに見合ったものに調整する仕組みになる。日光企画は「throough」を活用し、こうした価格調整を自動で行っているのだ。

【事例3】 売れ残った商品は段階的に値下げし、不良在庫を減らす

不良在庫を減らすため、商品価値と連動したプライシングも行っている。たとえば、化粧品は使用期限が定められているため、発売から日数が経つほど価値は下がると考えられる。また、シーズンごとの新商品が発売されると、旧シーズンの商品価値や人気は落ちる場合が多い。

商品価値が目減りしたら、その下落に合わせて販売価格も段階的に引き下げることで、商品の価値と販売価格の乖離を少なくした。こうすることで、発売から時間が経った商品も定期的に売れるようになり、不良在庫率が41%から18%に下がったという。

価格と価格の不一致 年2回のセール 価格と価格の一致 段階的な値下げ
商品価値の下落にあわせて値下げを行うイメージ

かつては、年2回の大型セールで在庫処分を行っていたが、その場合、セール以外の時期は売れにくく、不良在庫が積み上がりやすい状況に陥った。「throough」を使って「ダイナミックプライシング」を自動化し、在庫の課題を解消することに成功した。

適正価格を導く「売価のA/Bテスト」

「コスメパンプキン」では「販売価格のA/Bテスト」も行っている。「顧客のニーズや競合ショップは常に変化しているのに、自社の販売価格がずっと変わらないのはおかしい」(中村氏)と考えたためだ。

たとえば、A/Bテストでは2種類の価格を設定し、どちらの価格で販売すれば利益が多いかを調査。一般的に販売価格を上げると販売数量は減るが、利益率は上がるため、「利益を増やすことを重視するのか、それとも販売個数を優先するのか、経営方針を踏まえてA/Bテストを行い、適正価格を判断する」(同)と言う。

値上げして販売数量が減少したが 売上14%ダウン 利益39%アップ
価格のA/Bテストを実施し、利益や販売個数が最大化する金額を探る

競合の販売価格は意識しすぎない

自社の取り組みを説明し終えた中村氏は、一般的に行われている競合企業の価格調査について疑問を投げかけた。

競合企業の価格を意識することは、本当に必要だろうか。競合の価格を意識して値下げ競争に陥ることは多い。値下げは売るための手段であるにもかかわらず、競合の価格を意識しすぎるあまり、値下げを目的化してはいけない。競合の情報は結果的に自社のコンバージョンが教えてくれる。(中村氏)

 

また、現在は中古品ECやフリマアプリの台頭、さらにはシェアリングエコノミーの拡大に伴い、適正な販売価格を見極めることが難しくなっていると指摘する。

「ダイナミックプライシング」はすでに大手ECモールや野球のチケット販売会社、電力会社、ガス会社などが導入していることを説明。また、政府の産業政策に「ダイナミックプライシング」の推進が盛り込まれていることにも触れ、「ECにもダイナミックプライシングが求められている」と強調した。

ちなみに、経済産業省の「消費者理解に基づく消費経済市場の活性化」研究会(消費インテリジェンス研究会)は次のように、2030年代の消費経済市場について予測を報告している。

確実に起こると想定される未来等として、AI、生体認証、自動運転等の技術発展や、働き方の多様化、シェアリングエコノミーの更なる普及、CtoCの増加などの社会変化等により、消費の価値観の多様化、個人のものづくりの進展、ダイナミックプライシング、個人向けレコメンドの発達といった変化が生じ得る。

─出典:「消費者理解に基づく消費経済市場の活性化」研究会の報告書

生産システムの自動・最適化、サービス産業の効率化・最適化、物・サービスへのニーズとのマッチングによりハイパーカスタ
マイゼーションを実現することにより、ものづくり・流通・サービスの融合が進み、エネルギー・食料なども含めた社会全体と
しての生産性を高めた究極のエコシステムを構築する。
人が創造力を増幅することにより、次々と新しいサービス・製品が生み出される社会を構築する。
「新しいサービス・製品が次々と生み出させる社会」
~ものづくりから価値創造へ
 創造的な製品・サービスの広がり
既成概念を超えた製品・サービスが融合されながら
次々と生み出される。
 潜在意識をカタチに
個人が本当に欲しいモノ、新しい価値に気づくモノに出会える。
 高付加価値品を手元に
自律型ロボットが屋内外で安定した高品質の生産作業を行ない、無駄ゼロ社会を実現する。
 気配り上手な配送必要なモノは必要なときに
適正価格で備えられている。

人工知能とその他関連技術の融合による産業化のロードマップ(⽣産性分野)
出典:人工知能の研究開発目標と産業化のロードマップ

政府が創設した人工知能技術戦略会議が2017年3月に公表した「人工知能の研究開発目標と産業化のロードマップ」にも「ダイナミックプライシングの実現」が組み込まれている。

AI(人工知能)を活用して、最適なプライシングを自動化するシステム「throough」

日光企画が開発している「throough」は、AI(人工知能)を活用して商品1つひとつの需給バランスに応じて、プライシングを適切なタイミングで自動的に行う。「楽天市場」とAPI連携済み。今後、「Amazon.co.jp」「Yahoo!ショッピング」など主要モールやASPサービス、カートシステムに順次対応する計画だ。

クラウド型サービスとして外部企業に提供しており、利用料金は今後テストユーザーにヒアリングしながら決定していく。現在、東京・大阪の企業限定で、無料のテストユーザーを募集しているという。

今後は人工知能を活用し、さまざまなマーケットデータに基づいて適正価格を導く仕組みも導入するとしている。

今回のセミナーで中村氏が自社の価格戦略を公開することを決めた理由について、「価格戦略で悩むEC企業が多いと感じていた。これまでの主なキャリアはEC企業が多く、利益を確保できていないEC企業さんの収益改善をサポートして少しでもEC業界に恩返ししたいと思い、このような機会をいただいた」と参加者に訴えかけ、セミナーを締めくくった。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

売上TOP1000社の半数が動画を使う米国EC企業、なぜ利用する? どのように訴求する? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years ago

ECサイトで動画コンテンツを利用するネット通販事業者が増えています。商品の使用方法を紹介する解説的な内容や、動画から直接商品が購入できるSNS用の動画投稿など、ブランディング、売上アップのためにさまざまな動画が利用されています。

動画はブランドへロイヤリティ&コンバージョン率の向上に役立つ

アパレルのネット通販を手がけるEloquii Design社は、プラスサイズ服を着用する女性が古いファッションルールを打ち破れるような商品などを提案しています。Eloquii Design社は、女性達を大胆にさせる最も説得力の高い効果的な方法は動画コンテンツだと言います。

ブランドマーケティングと消費者インサイトを担当しているクリステン・カンポラッタロ氏は「動画を通じてコミュニティが形成されるため、より深く消費者とつながることができるようになります動画への投資は、ブランディング面でも売り上げ面でも効果が高い」と説明。それを踏まえ、次のように話します。

商品を販売する上で、ストーリーを伝えることは、とても重要であると同時に、レスポンスも高いのです。動画を通じて、特別なコレクションのPR、商品誕生の背景、商品の背後にあるインスピレーションを伝えてきました。スタイリングのアドバイスをする上でも、動画はとても便利です。お客さま全員にスタイリングのアドバイスをすることはできませんが、動画を視聴してもらうことで好みのスタイリングを見つけてもらうことができます。

インターネットリテイラー社発行「全米EC事業 話題の100社 2018年版」に登場する多くのEC有力企業と同様に、Eloquii社も動画が万能なマーケティングツールだと感じています。

ブランドストーリーはもちろん、感情に働きかける要素の盛り込み、商品のスタイリング、使用方法などを紹介することで、売り上げアップにつなげることができるからです。

「全米EC事業 トップ1000社 2017年版」で56位に位置するEloquii社は動画の戦略やアイディアをほとんど社内で企画。最終的な動画制作な制作会社にアウトソーシングしています。

カンポラッタロ氏によると、今まで最も影響力が大きかったのは「Closet Confidential」というタイトルの動画です。シリーズ化したこの動画は、消費者をEloquii社本社に招き、パーソナルスタイリングのアドバイスを受けている様子を収録するというもの。動画の目的は、消費者がEloquii社の新しい洋服を身にまとい、普段の自分の殻を破ることによって視聴者に勇気を与えることです。

今まで最も影響力が大きかった動画「Closet Confidential」(編集部が追加)

動画コンテンツを採用してから、ブランドへのロイヤリティも高まり、コンバージョン率もアップしました。カンポラッタロ氏は、次のように話します。

マーケティングファネルの上部に位置付けられる見込み客には、動画をインスタグラム広告で配信するのが最も効果が高いようです。動画の大半を見る見込み顧客の多くが、フォローアップ広告で購入してくれます。

ただ、Eloquii社は動画コンテンツへの投資額や効果検証データは開示していません。

EC事業者はどのように動画を活用して売上UPを実現するか試行錯誤の状態

Top500Guide.com社が提供する分析データによると、「全米EC事業 トップ1000社データベース 2017年版」に掲載された企業の51.9%が自社ECサイトで動画コンテンツを提供しています。

動画を利用している企業全体で、「YouTube」に8万5000本の動画をアップ。平均すると各企業304本の動画を掲載している計算になります。eコマース業界で、動画制作は新しい手法ではありません。ただ、「Snapchat」(スナップチャット)に勢いがある現在の市場で、どのように動画を活用して売り上げを伸ばすかは、各事業者が試行錯誤している状況にあります

動画制作で注目したいのがMikMak社です。小売業界の動画制作で勢いのある会社として「話題の100社」に選ばれたMikMak社は、インスタグラムとスナップチャットを活用し、より購入につながる動画体験を作り出しています。

MikMak社が提供する「MikMak Attach」というサービスを使うと、動画が入ったランディングページを作成することができ、どんなショッピングカートにリンクすることができます。このサービスは一定価格で利用でき、利用者はMikMakが運営するスタジオの制作サービスも使うことが可能です。

スタジオでは、動画制作に関する最初から最後までの工程を担当し、“カートに入れる”ボタンを押してもらえるような、短い商品紹介動画を作成します。

MikMak社のCEO、レイチェル・ティポグラフ氏はこう言います。

「インターネットは近い将来、1つの大きな動画になっていくと真剣に考えています。ビジネスもその一部にならざるを得ないのです。ブランドは常に、ソーシャルネットワーク上の動画でも販売できるようにしておく必要があるのです 。

MikMak社はアンダーアーマー(「全米EC事業 トップ1000社 2017年版」36位)、Birchbox(199位)、ケイト・スペード(124位)、B&H Photo-Video(241位)、ロレアルグループ(276位)といった企業にサービスを提供。ソーシャルビデオコマースの活用、動画視聴から購入につなげるための施策も行っています。ティポグラフ氏によると、MikMac Attachを利用すると、約14%の消費者が商品をカートに追加するそうです。MikMak社は、2015年設立以来、毎年100%ずつ成長を遂げています。

ティポグラフ氏によると、ソーシャルメディア上の画像やテキスト、GIFやストリーミング動画よりも、動画コンンテンツが購入の決め手となったと答えた消費者は86%に上りました(eMakrketer社のソーシャルコマースに関する最新データ)。巨額の宣伝費を持つ有名ブランドではなくても、商品ストーリーを伝えることができる動画活用に注目が集まっているとティポグラフ氏は考えています。

中小企業は決して高くないクオリティの動画も販売用に採用しています。スマートフォンで数多くの動画を撮影し、有料広告にまでそれらを採用しているのです。画質の粗い動画コンンテンツの方が、洗練されて綺麗な動画よりも反応が良いことは多いのです。消費者は画質の粗さや、音質の悪さに慣れているんです。」

実際、モバイル向けのフィードが、マーケティングファネルを崩壊させたとティポグラフ氏は考えています。

インスタグラムのフィードでは、1億円かけて制作したCMが、安価なカミソリのすぐ横にあります。消費者はブランドのメディアプランなど気にしていません。全てが同じ土俵にあるのです。ダイレクトマーケティングは今や、ブランドを確立するためのマーケティング手法になっています

ティポグラフ氏は、動画をマーケティングの中核に据えたブランドとしてDr. Brandt Skincare社をあげました。どんな要素が消費者をマーケティングファネルの各段階に移動するのかを見極めるため、全てのSKUで複数の動画を制作。

27秒間のSnap広告では、フェイスマスクの使い方を説明しつつ、40%オフのクーポンコード、商品詳細とカートに追加するボタンを掲載しています。

ティポグラフ氏は、ショートヘアの女性をターゲットにしたLiving Proof社のクレイ商品のインスタグラム広告と、ホリデーシーズンにTarget社(「全米EC事業 トップ1000社 2017年版」20位)が掲載したPepperidge Farm(お菓子)のデコレーション方法を紹介した広告を成功事例としてあげました。

スマートホーム用の商品をオンラインで販売し、「話題の100社」に選ばれたWink社も、コンテンツにハウツー動画を取り入れ、スマートホーム商品の機能や自宅での操作方法を説明しています。Wink社のマーケティングおよびパートナーシップ担当のマット・マクゴヴラン氏はこう言います。

スマートホームの恩恵を受けたいと考えている人はたくさんいますが、その多くは操作が複雑と感じています。消費者の多くは、自分たちの生活のなかに、スマートホーム商品をどのように取り入れらたら良いのか、まだよくわかっていないのです。動画コンテンツを活用して、ハードルを下げるとともに、スマートホームの技術は誰でも簡単に使えることを伝えています。

Wink社のECサイトにアップされている動画は、スマートホームをわかりやすく説明しています。また、サイト内にさまざまな動画を散りばめる工夫をしています。消費者は動画を通じ、ユーザーがWink社の商品を使って温度調整をしたり、ライトを消したり、ガレージのドアを閉めたり、コンセントを入れっぱなしにしていたヘアアイロンの電気を、スマートホーム商品を通じて消す様子を目の当たりにします。

Wink社のECサイトにアップされている動画の例(編集部が追加)

マクゴヴラン氏は、「サイト訪問者が動画を視聴して、スマートホーム商品を購入することで生活が楽になると知ってもらいたい」と考えています。Wnk社の動画は社内制作と外部委託の両方を活用しています。

玩具・趣味用品のECサイトの7割が動画を活用

コンピューター・電化製品を販売する事業者のなかでも、Wink社のECサイトは多くの動画を活用しています。

ECサイトで動画を活用している事業者のカテゴリー
ECサイトで動画を活用している事業者のカテゴリー
  • 玩具・趣味用品 71.0%
  • 特産品 62.7%
  • スポーツグッズ 62.3%
  • コンピューター・電化製品 57.5%
  • ジュエリー 56.8%
  • 量販店 53.2%
  • アパレル・アクセサリー 52.1%
  • 花・ギフト 51.4%
  • ハウスウェア・家具 49.5%
  • ハードウェア・ホームセンター 47.4%
  • 食品・薬品 46.3%
  • オフィス用品 44.2%
  • 車部品・アクセサリー44.1
  • ヘルス・ビューティ 44.1%
  • 本・音楽・ビデオ 29.4%
  • 1000社全体 51.9%
出典:インターネットリテイラー社発行「全米EC事業 トップ1000社2017年版」

玩具や趣味用品を販売している事業者は、10社に7社がECサイトに動画をアップしています。インターネットリテイラー社が調査したカテゴリー内ではトップ。コンピューター・電化製品のカテゴリーは57.7%で4位でした。今回調査対象となったカテゴリーでは、半数以上の事業者が動画を活用しています。

今回紹介した企業や、革新的なオンライン事業者の詳細は、インターネットリテイラー社発行の「話題の100社 2018年版」をご覧ください。

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

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「売れるAbemaTV社」が「買えるAbemaTV社」に社名を変えた真相 | 忙しすぎて疲れているあなた。ちょっとしたECの小ネタでブレイクタイム

8 years ago

インターネットテレビ局「AbemaTV(アベマティーヴィー)」で2月1日に始まった通販番組「マジでヤバいモノが手に入る!売れるAbemaTV社」(放送時の番組名)の初回放送で、衝撃の告知があった。

それは、通販番組を手がける「株式会社売れるAbemaTV社」の社名を、「株式会社買えるAbemaTV社」に変更したというもの。

サイバーエージェントとテレビ朝日、ロッピングライフ(テレビ朝日のテレビ通販子会社)の3社が共同出資し、2017年12月1日に設立された「株式会社売れるAbemaTV社」に何が起きたのか?

番組に登場したサイバーエージェント社長の藤田晋社長は初回放送で、「売れるAbemaTV社の社名は俺が考えた。実は、売れるネット広告社にインスパイアされた」と告白。「パクった言われる。事前に菓子折り持ってご挨拶して来てよ」と、販売部長に任命した伊達氏にある仕事を命じた。

「マジでヤバいモノが手に入る!売れるAbemaTV社」の1回目の放送
藤田社長(左)は「売れるネット広告社にインスパイアされた」と告白。右が伊達販売部長(画像は第1回放送から編集部がキャプチャ)

そのミッションは、売れるネット広告社に対し、“売れる”を冠した社名の使用許可を得ること。ちなみに、商業登記法第27条では、同じ本店所在地において、同一商号(社名)の会社を登記することを禁止しているが、それぞれ本社所在地が異なるので法律上、問題はない。

サイバーエージェント側と売れるネット広告社の間で幾度も交渉が行われた。結論を記すと、「株式会社売れるAbemaTV社」の利用をサイバーエージェント側は断念。初回放送で社名変更を告知し、「株式会社買えるAbemaTV社」として新たなスタートを切った。

初回交渉時の様子で、左が売れるネット広告社の加藤広一レオ社長(画像は第1回放送から編集部がキャプチャ)

実は、この“売れる”を冠した社名使用の交渉は、サイバーエージェントによる12月1日のサービスリリース以前から始まっていたという。

“売れる”を冠した社名使用に関する交渉を撮影したのは2017年11月22日。サービスリリース前から社名に関する交渉が水面下で行われていたのだ。

サイバーエージェントによる「売れるAmebaTV」設立に冠するプレスリリース
12月1日発表のサイバーエージェントによるプレスリリース(画像は編集部がキャプチャ)

初めての交渉から数日後の2017年12月1日、サイバーエージェントは「株式会社売れるAbemaTV社」の設立とサービススタートのリリースを発表することに。だが、交渉にあたっていた売れるネット広告社の加藤広一レオ社長は「サプライズだった」と振り返る。

売れるネット広告社・加藤社長がFacebookに投稿したコメント
サイバーエージェントから「株式会社売れるAbemaTV社」の設立とサービススタートのリリースが発表された後、加藤社長がFacebookに投稿したコメント

加藤社長によると、その後、数回の話し合いの場が設けられたという。そして2月1日、番組内で「株式会社買えるAbemaTV社」への社名変更が発表された。

サイバーエージェントのHP内でも「買えるAbemaTV社」へ社名変更されている

売れるネット広告社の加藤社長に心境を聞いてみた

そこで編集部は加藤社長に接触。サイバーエージェント側が“売れる”を冠した社名の使用を断念したこたことについて聞いてみた。

売れるネット広告社の加藤公一レオ社長
加藤公一レオ社長

――なぜ交渉が破断したのですか。

会社の経営者として社名はものすごく重要なものであり、子供の名前のように大切なものです。単純に嫌でした。当社は“売れる”というキーワードで検索すると上位表示されています。もし、サイバーエージェントさんが「売れるAbemaTV社」を社名に使ったら上位表示の地位を奪われるかもしれないと思ったのも正直なところです。

サイバーエージェントさんが手がける事業はB2Cですので、「買えるAbemaTV社」の方がユーザー(視聴者)目線から見るとわかりやすくなったのではないでしょうか。

――事前に社名に関する交渉があったのですね。

ある日、伊達部長から連絡が入って、最初は「媒体のセールスかな?」と思ったんです。そしたら、いきなりAbemaのカメラクルーが当社の会議室に入ってきました。それが、2月1日に放映された内容です(仕込みではありませんよ)。

その日は、「検討します」と回答して交渉は終わりました。そしたらその後、「売れるAbemaTV社」のリリースがサイバーエージェント側から出ちゃいまして。その後、数回の話し合いを経て、最終的に社名変更ということになりました。

――「買えるAbemaTV社」に一言。

「買えるAbemaTV社」は通販番組に新たな革命を創ろうとしている素晴らしい事業だと思います。伊達部長、応援してます! 頑張ってください。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

楽天のフリマアプリ「ラクマ」と「フリル」が統合、新「ラクマ」として出発

8 years ago

楽天がフリマアプリの一本化に踏み切る。楽天の「ラクマ」、グループのFablicが運営する「フリル」を2月26日にサービス統合。新サービス「ラクマ」としてフリマアプリの運営を一本化する。

「フリル」に「ラクマ」のデータを集約していく形で統合する。現「ラクマ」は3月以降、段階的に機能制限を行い、2019年中にサービスを終了する予定。

「ラクマ」は30代男女が中心顧客。「フリル」はファッションやコスメなどの取引を中心に、10~20代女性から支持を得ているという。

今後、新「ラクマ」はFablicと楽天の双方が協力し合って運営。今後、会員数約9300万の顧客基盤を有する楽天グループとの連携を強化し、新「ラクマ」の成長を加速させる。

楽天のフリマアプリ「ラクマ」と「フリル」が統合、新「ラクマ」として出発

新「ラクマ」は2月26日にスタート

統合後も「フリル」ユーザーはそのままアプリを利用できる。現「ラクマ」ユーザーは「フリル」にデータを移行する必要がある。

楽天が2017年11月に発表した2017年1~9月期(第3四半期累計)連結業績によると、「ラクマ」「フリル」は順調に流通総額が拡大。「ラクマ」の第3四半期の流通総額は前年同期比2倍、「FRIL」は同5.9倍に増えた。

決算発表の席で三木谷社長は、「(2017年10月度の流通総額を参照すると)年間流通総額は1000億円を突破。2018年度には流通額2000億円を突破できる」とコメントしてた。

CtoC(「ラクマ」「FRIL」)は、テレビコマーシャルを含めた積極的な宣伝活動が流通総額、出品者数、注文数の増加を牽引

TVなどの宣伝活動が流通総額、出品者数、注文数の増加を牽引

楽天は2016年9月、Fablicの全株式を取得し、完全子会社化している。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

KDDIがEC企業の中国進出支援、0円で利用できる「Wowma!」出店者向け「越境プラン」

8 years ago

ECモール「Wowma!」を運営するKDDIコマースフォワードは2月1日、「Wowma!」の出店店舗を対象に、中国市場への越境ECを支援する「越境プラン」の提供を開始した。

中国向け越境ECを手がけるInagora (インアゴーラ) が運営している、日本商品に特化した中国向けショッピングアプリ「豌豆公主 (ワンドウ)」と連携。「Wowma!」の出店店舗は、インアゴーラの日本国内倉庫に商品を配送するだけで、初期設定費と固定費が最低0円で中国向けECを行える。

商品情報の制作や翻訳、物流、決済、マーケティング、顧客対応などの全工程をインアゴーラが担う。注文成立時に販売手数料が発生する。

「Wowma!」出店者は日本向けと並行して中国向けも展開可能

インアゴーラの翁永飆社長は、「越境プラン」の開始について次のようにコメントしている。

KDDIに本ソリューションを提供できて光栄です。「Wowma!」の出店店舗さまにとって中国市場がより身近になるよう、そして中国のお客さまにより豊富な商品ラインアップを提供できるようサポートします。

KDDIとインアゴーラは11月22日に資本業務提携を発表。中国市場と日本国内市場への同時進出を可能とするサービスを「Wowma!」と「ワンドウ」の出店者に提供するとしていた。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

クラウド型ECプラットフォームが解決するECの3つの課題とは? 導入企業450社に学ぶ成功法則

8 years ago

ECサイトの構築をクラウド型に移行するEC実施企業が増えている。なかでもインターファクトリーが提供しているクラウド型ECプラットフォーム「ebisumart(エビスマート)」は、累計450社以上が導入。その内、リプレイス率が70%を占めているという。なぜクラウド型への支持が集まっているのか? 近年、多くのEC事業者が抱える課題や悩みを踏まえて、インターファクトリーの三石祐輔取締役CMOがその理由を説明する。写真◎Lab

ECの成長を妨げる3つの課題

インターファクトリーには年間1000~1500件の問い合わせが寄せられており、商談数はここ数年で大幅に増加しているという。さまざまなEC事業者と商談したことを踏まえ、EC事業者には共通する3つの課題を抱えていると三石取締役は指摘する。

EC事業担当者が抱える3つの課題

  1. 今までにない新しいチャネルでのビジネスを確立させたい
  2. 既存のECシステムが邪魔をして新しいことに取り組めない
  3. 多種多様なECソリューションから何を取捨選択すべきかわからない

「ebisumart」はこうした課題を解決した事例、ノウハウを蓄積してきた。三石氏がこれまで実績を積み重ねてきた事例の一部を紹介する。

三石祐輔取締役CMO
多くのEC実施企業が抱えるシステムの課題解決の方法を三石取締役が紹介する

①今までにない新しいチャネルを確立させたい

EC事業者が抱える1つ目の課題である「今までにない新しいチャネルを確立させたい」とは、ECを取り巻く環境が目まぐるしく変化するなか、これまで以上に「顧客目線」を重視した、新たな販売チャネルの構築をめざす企業が増えていることを意味する。

三石氏は、その例として、小売企業が取り組む「オムニチャネル」のあり方に変化が表れていることをあげた。

国内では2011年頃から、小売企業のオムニチャネルが活発化し始めた。ECサイトと実店舗の会員情報の一元化、ポイント連携、在庫の一元管理などに取り組む企業が増えている。近年はこうした取り組みをさらに深化させる形で、「消費者目線に立ったオムニチャネルをめざす企業が増えてきている」(三石氏)と言う。

たとえば、東京・銀座で文房具や生活雑貨を販売する伊東屋は、スマートフォンアプリによる店舗とECの会員情報やポイント、購入履歴を統合。さらに、実店舗でアプリを使ってオンライン決済を行える仕組みを導入することで、来店者がレジに並ばずに買い物ができるようにした。

「ebisumart」はカスタマイズの自由度が高いため、こうした新しい販売チャネルの構築にも柔軟に対応している。

店頭で商品を見たいが、レジに並ぶのが面倒だという顧客の不満を、「ebisumart」を使って解決した。これにより、店舗の客数増加と売り上げ増加、顧客満足度の向上につながっている。(三石取締役)

レジに並ばない「新しい買物体験」を実現伊東屋オンライストア実現したこと
・スマートフォンアプリとの連携スマートフォンアプリとの連携・EC会員の店舗誘導・店舗とECのポイント・購入履歴統合のポイント・購入履歴統合・実店舗でのEC決済
文房具の伊東屋は、「ebisumart」を使いオムニチャネルを推進している

②既存のECシステムが邪魔をして新しいことに取り組めない

EC事業者が抱える2つ目の課題は「既存ECシステムが邪魔をして新しいことに取り組めない」こと。

フルスクラッチのECシステムやECパッケージシステムの機能の陳腐化、他のシステムとの連携がうまくいかなかったりすると、システム自体が企業の成長を妨げてしまう。「ebisumart」は、最新性と拡張性によってこうした課題を解消する。

「ebisumart」はマーケットニーズや顧客ニーズに合わせて週に1度、最新の状態にアップデートしており、年間のアップデート数は190回に上る。

稼働に影響が出ないように基盤部分をアップデートするノウハウと知見は、恐らく他のECプラットフォームにはないものを持っていると自負している。(三石取締役)

ソフトの機能を共有するAPIを公開しており、「ebisumart」を導入し、EC事業者や、EC事業者のパートナー企業などが自由にカスタマイズできるのも特徴。もちろん、独自のテンプレートを採用し、商品ページや決済ページなど、各ページとも自由にデザインできる。

APIを使って外部システムと連携できるため、「たとえば、『ebisumart』を利用したいけれども、すでに付き合いのあるシステム会社を使いたいということにも対応できる」(同)と言う。

「ebisumart」は頻繁に標準機能をアップデートする「最新性」と、外部システムとも連携が可能な「拡張性」を兼ね備えていることが、多くの企業から選ばれる理由の1つになっている。

ebisumartebisumartとはどのようなシステムとも連携(拡張性の高いクラウドECシステムだから、どのようなシステムとも連携)常に最新の常に最新のプラットフォーム(週に一度の標無料アップデート。時流にあわせて常にあわせて常にシステムが最新化)
「ebsiumart」の特徴は「拡張性」と「最新性」

ゲーム大手のスクウェア・エニックスは「ebsiumart」を導入し、ECサイトや会員データベース、ファンサイト、ポイント機能、キャンペーン機能、デジタルコンテンツダウンロード機能など9つのシステムを集約した。

バラバラだったバックオフィスシステムを統合したことで業務効率が改善、受注能力は2倍に拡大したという。

スクウェア・エニックス e-STORESTORESTORE9つのシステムをebisumartebisumartに集約実現したこと
・各種外部システムやファンサイトとの連携・キャンペー管理キャンペー管理(公式サイト限定予約特典購入機能)
・デジタルコンテツダウロード
・個人情報暗号化
スクウェア・エニックスはファンサイトとECサイトの連携や、デジタルコンテンツの販売も行っている

③多種多様なECソリューションから何を取捨選択すべきか分からない

EC事業者が抱える3つ目の課題は、「多種多様なECソリューションから何を取捨選択すべきか分からない」というもの。

この課題に対して三石氏は、システムの機能面だけでなく、システム提供会社の技術力やサポート体制なども含めたシステム選びを推奨する。

つまり3点目の解決策は、ECのプロを活用しましょう、ということだ。(三石取締役)

EC事業者の成功を支える「カスタマーサクセスチーム」を発足

インターファクトリーはシステムの強化・改善だけでなく、サービス体制の見直しも随時行っている。その一環として2016年、「カスタマーサクセスチーム」を発足した。

「カスタマーサクセスチーム」の役割は「ebisumart」導入先へのアフターサービス。チームの担当者が導入先を定期的に訪問して、「ebisumart」の改善点や課題をヒアリングし、社内の改善チームにフィードバックしている。

カスタマーサクセスチームの取り組み

  • 導入企業の要望を聞き、標準機能に随時反映
  • パートナー契約を結んだ外部ソリューションを利用企業に紹介
  • 利用企業向けの勉強会「ebisumart Academy」を開催
  • EC無償コンサルテーションの実施
  • システムの使い方やEC業界に関する、さまざまな情報をメルマガなどで発信
  • ECサイトの運営に関わるノウハウの提供、運営代行サービスの提供

「カスタマーサクセスチーム」が取り組んでいるサービスメニューのなかでも非常に喜んでもらえているのが無償のコンサルテーション。さまざまなデータが見られるので、そのデータを基に改善・提案を行っている。正式には2018年春にもリリースする予定だが、店舗運営に関わる代行業務への対応も計画している。(三石取締役)

三石祐輔取締役CMO
三石祐輔取締役CMO

大規模サイトにも選ばれる「安心性」

クラウドで提供しているため、突然アクセスが集中したとしても最適な環境で利用できるのも多くの企業から支持されている理由の1つ。年間稼働率は99.95%、1分間当たりの最大受注件数は647件に対応した実績があり、セールスプロモーションを実施した受注集中時にもサイトを落とすことなく処理するという。こうしたシステムの「安心性」が大規模なサイトに選ばれる理由となっている。

ECサイトに限らず業界・業種は問わないで利用されているのも特徴の1つと言える。さまざまな企業から利用されており、なかには東京証券取引所も含まれている。

(東証に)導入する際には非常にハードルの高いセキュリティー要件をクリアして導入に至っているので、そのことも安心性の証明になると思う。(三石取締役)

2018年にも「ebisumart」をアプリプラットフォームに

インターファクトリーは大きなミッションとして、「お客さまのビジネスを最大化する」を掲げている。EC事業者へのサービス強化の1つとして、2018年には「ebisumart AppConnect(エビスマートアップコネクト)」のリリースを予定している。

「これは、EC事業主さまがEC周辺の仕組みのバックにいて、すぐに移動できるような世界観」(同)と説明。EC事業を運営する上で活用できる、さまざまな仕組みやサービスをマーケットプレイスとして提供するという。

「ebisumart」を利用しているEC事業者は、自社で必要なサービスや機能をマーケットプレイス上から選んで利用できるになる。

一方、ベンダー企業は「ebisumart」ユーザーに向けたソリューションを、マーケットプレイスを通じて提供できるようにもなる。

マーケティングオートメーションやCRMの機能など、ECに関連するさまざまな仕組みがあるが、それを1つひとつカスタマイズして導入していると、時間とお金だけがかかってしまう。それをできるだけ最短に、適正価格でEC事業者に使っていただくようなマーケットプレイスを立ち上げる。(三石取締役)

ECに特化したアプリケーションのマーケットプレイスを2018年リリース予定 EC売上向上につながる素リューションを数ステップですぐに利用可能 必要な分だけ適正な価格でサービスを受けられる
2018年に「ebisumart AppConnect」を立ち上げる

セミナーを通じて三石取締役は、ECサイトの課題を解決するポイントとして、①消費者目線で販売チャネルの再構築を行うことECをプラットフォーム化することECのプロフェッショナルを活用すること――の3点を強調した。そして、これらの課題は「ebisumart」で解決できると話し、講演を締めくくった。

石居 岳

石居 岳(いしい・がく)

フリーライター、ジャーナリスト。

石居 岳

スタートトゥデイの送料有料化は「大きな影響は出ていない」

8 years ago

スタートトゥデイは1月31日、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」の送料を2017年11月から一律200円に変更したことによる利用者の購買行動への影響について、「総じて大きな影響は出ていない」と説明した。2017年10~12月期(第3四半期)の決算説明会で質問に答えた。

「ZOZOTOWN」の送料は2017年9月末まで、購入代金が4999円(税込)未満では399円(税込)、購入代金が4999円以上で無料だった。

10月1日から23日まで、「ZOZOTOWN」で購入した商品の送料を消費者が決める制度を試験的に実施。買い物客のうち送料をゼロ円に設定した割合は43%、すべての利用者の平均送料は96円だった。その結果を受け、送料を一律200円へと変更した。

送料の変更で、送料負担を回避するために購入額を5000円以上に調整する購買行動は見受けられなくなったとしている。

3Qの取扱高は34%増

2017年4~12月期(第3四半期累計)における「ZOZOTOWN事業」の商品取扱高は、前年同期比34.0%増の1915億200万円。

事業別の内訳は「受託ショップ」は同34.8%増の1800億200万円、「買取ショップ」は同10.9%減の1億2900万円、「ZOZOUSED」は同22.7%増の113億7000万円。

スタートトゥデイの2017年4~12月期(第3四半期累計)における「ZOZOTOWN事業」の商品取扱高

商品取扱高の内訳

商品取扱高が拡大した要因として、①積極的に幅広いジャンルの新規ブランドを出店したこと②決済手段を充実させたこと③ブランドクーポンなどのプロモーションを効率的かつ効果が最大になるよう実施したこと――を上げている。

「ZOZOTOWN」の商品取扱高推移

商品取扱高の推移

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

eBayが独自決済を2018年後半に導入、「PayPal」も当面継続

8 years ago

イーベイ・ジャパンは2月2日、通販サイト「eBay」に独自の決済システムを導入すると発表した。決済処理業者「Adyen」と提携して決済システムを開発する。

2018年後半に北米市場で小規模に導入し、段階的に新たな決済システムの利用地域を拡大。2021年までに「eBay」を利用する大多数の消費者が新たな決済システムを利用できるようにする。

「eBay」が現在導入している決済手段「PayPal」は、2023年7月まで継続することで合意しているという。

イーベイは独自の決済システムを導入することで、支払いフローをシンプルにし、セラー(販売者)とバイヤー(購入者)双方の顧客体験のさらなる向上を図ると説明。

バイヤーが買い物と決済を「eBay」上で簡単に行えるようにすることは、顧客体験を高める上で大切だと考え、独自の決済システムの導入を決めた。

また、190以上の国と地域に事業展開するグローバル企業として、市場ごとのセラーやバイヤーのニーズに合わせた決済方法のオプションを提供することが必要だとしている。

イーベイは新たな決済システムへの移行により、セラー(販売者)に次のようなメリットが生まれると説明している。

  • コスト削減と経済性の強化
    多くのセラーは、「eBay」の独自決済システムへの移行後、支払い処理のコスト削減が期待できる。価格設定のシンプル化や売上管理(売上予測)が可能になることが期待される。
  • ビジネス管理の統合を強化
    「eBay」での取引や顧客とのやりとりのすべてを、セラーが簡単にトラッキング、管理できるようになる。
  • バイヤー(購入者)へのリーチ拡大とコンバージョンの改善
    多くの決済方法の選択肢をバイヤーに提供することで、セラーは新規バイヤーへのリーチ拡大とコンバーションの向上が図れる。

2021年7月までに手続きが必要

セラーが「eBay」のアカウントに新たな決済機能を導入するには、決済に関する追加情報をイーベイに提供する必要がある。

セラーが「eBay」での出品を継続するには、新たな決済機能に関わる一連の手続きを2021年7月までに完了する必要があるとしている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

2018年に定期購入ビジネスを伸ばす秘訣とは?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years ago

トラブルが頻発している定期購入。法的な規制も厳しくなってきて、より安全で安心な企業だけが生き残る時代になりそうです。マーケティングの力で強引に買わせたって、誰も幸せにならないですよね。

強引に買わせる手法はもうダメ。心地よい関係性を築きましょう

「5年後には申し込みフォームが消える」 2018年のEC動向について、売れるネット広告社・加藤公一レオさんに訊いてみた | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5372

まとめると、

  • 2018年は悪質な手段で定期購入を迫る通販会社を、国が本気で取り締まりを行っていくようになる
  • 規制強化、Googleのアップデートなどにより、信頼度の高い法人媒体が力を強めていく
  • 売上を維持・拡大するために大切なのは、入ってくるお客さんを、何度もリピートしていただけるお客さんにしていくこと

私たちのクライアントが続々とAmazon Payを導入していますが、コンバージョン率がおよそ1.3倍くらい上がっています。Amazon Payは、フォームの入力が不要かつクレジットカード決済なので、LTVが高いんですね。その流れをうけて、楽天ペイやApple Payなども、今後通販の定期コースに対応していくと思います。

─売れるネット広告社 代表取締役社長 加藤公一レオ氏

「リピートしやすさ」は「買いやすさ」とほぼ同義です。安心して買うことができる環境、他を探すのが面倒なぐらいのサービス、何度買ってもストレスのない決済。購入金額×購入率という公式は過去のものになりつつあります。

カスタマーサービスこそ社内コミュニケーションを密に

ECサイト20店を支えるたった4人のチーム。入社4年目のリーダーが実現したアパレル企業の社内改革 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5021

まとめると、

  • PBIのECサイトは20店舗もあるが、各店舗の受注とカスタマーサービスを担うのはたったの4人
  • 定型化できる業務はツールなどを使って可能な限り圧縮
  • カスタマー部メンバー同士のコミュニケーションを増やすことで、サポートの質を改善

コミュニケーションを増やすと、部の雰囲気がすごく良くなるんです。やっぱり人とつながってないと何も生まれないし、そうやって生まれたものから売上も伸びていくんだと思います。1人では何もできないので、協力していかないと。そういうところをすごく大事にしています。

─株式会社ピー・ビー・アイ カスタマー部 リーダー 無津呂晴菜氏

忙しいと社内もギスギスしがちですし、それがそのままお客さんに出てしまうこともあります。まずは状況を把握して、効率化て、空いた時間で質を上げる……。KAIZENの基本とはいえ、やってみるとなかなか難しいのですが、やり遂げるには無津呂さんのコメントにあるように「楽しさ」が必要なんだと思います。

楽天関連ニュースが多かったのでまとめました

楽天がウォルマートと提携、「楽天西友ネットスーパー」開始へ | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/48920

楽天 出店者向けに独自配送、低運賃で提供、物流拠点も拡大 | 通販新聞
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2018/02/post-3068.html

ショップ・オブ・ザ・イヤー2017 |楽天市場
https://event.rakuten.co.jp/soyshop/

「LINE@」、楽天市場の出店店舗向けSNSサービス「R-SNS」と連携開始 | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/27834

楽天市場初、ネット通販で買った医薬品を店頭受け取り。薬剤師への健康相談も提供 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5104

楽天、日本郵便と連携し全国約2万局の郵便局で受取サービスを開始 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/5396

存続率24%の「楽天市場」で生き残れない店は、会社としての生存も難しい【竹内調査】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5071

三木谷社長は「昨年、当社の直販サービスも(総量規制で)出荷制限せざるを得なくなった。『(宅配会社は)何やってんの』という思いもあるが、残念ながら古いプラットフォームだ。新しい取り組みに挑戦しないと楽天市場、店舗の未来はない」と決意を述べた。

楽天 出店者向けに独自配送、低運賃で提供、物流拠点も拡大

個人的に気になったのは楽天の独自配送の記事。記事中にもありますが、2014年に物流センターの拡大を撤回しているので、この時からやっていれば……と思った人も多いのでは。まさに「何やってんの」です(笑)。AIも普及してきて時代が変わったということなんでしょうか。

EC全般

アマゾンジャパン社長の"日本市場攻略法" | PRESIDENT Online
http://president.jp/articles/-/24295

タイトルと内容が……という記事ですが、Amazonがどんな会社なのかサラっとわかります。

商売をするなら読んでおかないと恥ずかしいですよ!『販売の科学』は古くて新しい不朽の名著 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5386

60年前に書かれた本なのに、今読んでも新しい本。面白いですよ。

2月の消費控えがさらに色濃く、3年連続で過去最低値を更新 | ひらけ、みらい。生活総研
http://seikatsusoken.jp/shohiyoho/2018-02/

こちらにも寒波到来……。暖かくなってきたときにすぐに動けるような準備を。

「カラーミーショップ」における情報流出に関するご報告とお詫び | GMOペパボ株式会社
https://pepabo.com/news/information/201801260800

なぜ、セキュリティコードまで? 流出事件があるたびに思います。

「お客様も、配信者側も、楽しめることが大切」手探りながら見えてきたズーティー流ライブコマース | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5369

今年はライブコマースの記事がどんどん出てくるはずです。流れの定点観測を。

「Wowma!」始動から1年――最新の状況は? 売り上げを伸ばす方法は? 出店者とKDDICF社長のホンネ対談 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5093

まだまだ女性向けの商品が多い印象。購入意欲も強いのでしょうが、おじさんは買うものがないです……。

今週の名言

場をつくるとか、コミュニティとか、そんな言葉に踊らされる時代はもう終わりにしなくてはいけません。

「喫茶ランドリー」はどうしてヤバい?市民の能動性を引き上げ、受け入れる。グランドレベルの壮大な実験がはじまりました。|大西正紀/GroundLevel & 喫茶ランドリー|note
https://note.mu/masakimosaki/n/n7ff69f4a3067

そう。場やコミュニティは自然とできるもの。これからの時代は、不自然に作られたものはどんどん敬遠されるでしょうね。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

楽天・三木谷社長が語る「覚悟」「超挑戦」とは? 独自配送ネットワークなど2018年の方針まとめ

8 years ago

2018年は楽天、出店者にとって覚悟の年になる。大きなチャレンジをしていかなければ「楽天市場」でサバイブできない。(楽天・三木谷浩史社長)

毎年1月に開かれる楽天の「新春カンファレンス」で方針を語る三木谷浩史社長の講演は、例年以上に「楽天市場」を力強く打ち出した内容となった。

三木谷社長が2018年の方針として何度も口にしたのが「覚悟」「超挑戦」「Amazon」。このキーワードを踏まえ、三木谷社長が語った独自の配送ネットワーク構築、楽天経済圏の拡大といった構想や方針をまとめた。

楽天・三木谷社長が「新春カンファレンス」で語った「覚悟」「超挑戦」

ワンデリバリー構想への「覚悟」「超挑戦」

楽天は世界最大手の小売企業ウォルマートと提携した。米国ではAmazonがホールフーズを買収し、グローバルでインターネットをプラットフォームにした流通革命、社会革命が起ころうとしている

中国では現金を持たずにネットを中心とした経済を作っている。ライドシェア、バイクシェアが日常的になり、中国は日本よりも10年先を行っていると思う。

三木谷社長はグローバルで広がる小売業界などの変化をこう説明。それを踏まえ、「2017年は配送ネットワークがパンクした。楽天の直販サービスも出荷制限をしなければならない状況に陥った。(配送については)出店者の皆さんと一緒に新しいことをやらなければ、店舗も楽天の将来もない」と危機感をあらわにした。

そこでぶちあげたのが、楽天が主導する独自の配送ネットワーク作りなどの「ワンデリバリー」構想だ。

楽天が主導する独自の配送ネットワーク作りなどの「ワンデリバリー」構想
「ワンデリバリー」構想のイメージ

(楽天と配送キャリア間で)システムが統合されていないことが現状の課題。注文から手元に届けるまでの配送において、すべてのデータを楽天が管理できるような包括的な管理契約が必要だ。そのために、楽天グループ独自の配送ネットワークを2年で構築し、自分たちで最後まで商品を届けられるようにする。(三木谷社長)

ECプラットフォーム側が購買データ、配送キャリアが配送データを持つ構造となっているため、販売側と配送側で情報が分断されている。APIを活用して配送ステータスをECサイト上に表示するといった取り組みは一部で進んでいるものの、配送状況の可視化は進んでいない。

楽天は、購買データに加え、配送データも管理することで、スムーズな配送環境を整備。受け取りの利便性向上、再配達削減、配送状況の可視化の実現をめざす

三木谷社長は、すでに大手私鉄の幹部とラストワンマイルの構築で交渉を進めていることを明かし、「この沿線は私鉄の子会社がやるといった話しになっている」(三木谷社長)と説明。そして、既存の配送キャリアの配送ネットワーク以外の、「ECに特化した独自の配送ネットワークを2年で作る」(同)と宣言した。

独自の配送ネットワークピックの構築であげたのがピックアップポイントの多様化だ。これまで、商品受け取りロッカー「楽天BOX」の設置、コンビニエンスストアでの店頭受け取り、日本郵便の宅配ロッカー「はこぽす」の利用などを進めてきた。1月29日には「楽天市場」で購入した商品を全国約2万か所の郵便局で受け取ることができるサービスを始めている。

たとえば、「楽天市場」の店舗に受け取りポイントになっていただくことも考えている店舗に商品を送り、その店舗が近隣の消費者に商品を送る仕組みなど、ピックアップポイントの多様化を考えている。(三木谷社長)

物流拠点の整備も進める。現在、関東に2か所(RFC市川Ⅰ、RFC市川Ⅲ)、関西に1か所(RFC川西)を構えているが、これを10か所まで拡大する。北は北海道、西は福岡まで増やし、配送スピードや配送コストの低減につなげる。

三木谷社長はこうした物流施策について「ラストワンマイル構築への超挑戦。出店者の皆さんの物流コストを下げていくことに挑戦してく、これが覚悟」と語り、次の取り組みを進めていくとした。

  • ドローンを活用した商品配送
  • 自動配送車を活用した商品配送
  • シェアリングエコノミーの活用
  • AI(人工知能)を活用した輸送ネットワークの構築
  • ウォルマートと提携したネットスーパー事業において、提供地域を拡大し、出店者の商品を配送できるようにしていく
楽天は新しいサプライチェーンマネジメントを構築する

店舗の個性を伸ばすことへの「覚悟」「超挑戦」

ネット販売は自動販売機のようなショッピングのツールではなく、消費者が買い物を楽しむもの。この哲学がAmazonとの大きな違い。店舗と一体となって店舗と盛り上げていきたい。長所は伸ばし、短所は改善していかないといけない。そのためにも、利便性の高い場を作る必要がある。

Amazonという巨大企業に対してどのように対抗していくか。覚悟を持って店舗は取り組まなければならない。(三木谷社長)

今回の「新春カンファレンス」で三木谷社長が幾度も口にした「Amazon」。事業規模を拡大するアマゾンジャパンは、「楽天市場」出店者にとっても驚異の存在になる。三木谷社長は「楽天は店舗がベース、Amazonは商品がベース」とし、店舗の個性をより一層、伸ばしていくことを表明した。

その1つの施策が「チャット機能」の拡大。店舗スタッフと消費者がチャットできる機能で、2017年から試験的に運用を始めている。現在、数十店舗が利用し、2018年には全店舗への導入を検討する

楽天・三木谷社長は、2018年中に楽天市場全店舗へのAIチャットボット導入を進めていく方針

簡単な質問にはAIが答え、効率性を上げる。スケーラビリティが実現できる。過去にはこうしたコンセプトのものはあったが、手間がかかる、スタッフを専属で付けないといけないという問題があった。ただ、いまはAIが出てきた。AIが労力を補う時期がくる。(三木谷社長)

「AIチャットボット」の将来性をこう話した三木谷社長は、試験導入している家具のECサイト「タンスのゲン」を例にあげ、「チャットを利用してソファーを購入した。日本人はお人好しなのか、推薦されると購入してしまう。店舗の転換率は上がっていく」と期待を寄せる。

タンスのゲンは、楽天市場店でAIチャットボットを利用している
赤枠部分が、「タンスのゲン」楽天店が導入しているAIチャットボット(画像は編集部がキャプチャ)

三木谷社長の講演中、タンスのゲンの副社長が登壇し、次のように「AIチャットボット」の効果を語った。

これまではメールや電話で対応していた内容の問い合わせがチャットに移っていったチャット経由の購入も多く、転換率も上がっている。お客さまからは満足の声をいただいており、CSスタッフのモチベーションも上がっている。(タンスのゲン副社長)

また、「ディープラーニングによって、潜在顧客発見の広告ソリューションを開発し、データを使ってより最適化されたマーケティング施策を皆さんに提案していきたい」と三木谷社長は話し、マーケティング施策の効率化と広告の最適化で、「ユーザーをおもてなししていく」とした。

楽天経済圏の超拡大

楽天スーパーポイントの流通が1兆ポイントを突破した。経済圏を囲い込むことによって、「楽天市場」で買ってもらう量を増やしていく。ポイントを使ったさまざまな体験を提供し、楽しんでもらうことが必要だ。(三木谷社長)

楽天エコシステム

こう話した三木谷社長は、ポイントを活用した経済圏の拡大に言及。たとえば、楽天証券では楽天スーパーポイントを使って投資信託を購入できる仕組みを導入したことに触れ、「ポイントは現金に近ければ近いほど、関連サイトに戻ってくる。将来的には楽天カードの支払いを、楽天ポイントでできるようにする」(三木谷社長)と構想を語った。

楽天カードの支払いを、楽天ポイントでできるようにするという

楽天経済圏の拡大のカギを握るのが「楽天ペイ」だ。「楽天ペイ」は、楽天会員IDで、実店舗、楽天以外のECサイト、オンラインサービスにおける決済と楽天ポイントが利用できるサービス。楽天内では、通称「ワンペイ」と呼ばれており、「楽天ペイ(実店舗決済)」「楽天ペイ(アプリ決済)」「楽天ペイ(オンライン決済)」の3種類を展開している。

「楽天ペイ」の実店舗決済における流通総額は2016年に2275億円に到達したとし、「早期に1兆円へ引き上げる」(三木谷社長)と言う。携帯電話事業への参入などに触れ、「安く利用でき、楽天スーパーポイントで利用料金を支払える環境を整える」と話した。

2016年における楽天ペイ(実店舗決済)流通総額

楽天は2017年に決済サービスのブランドを「楽天ペイ」にブランド統合。楽天IDの利用拡大、楽天IDを他社サイトや実店舗で決済できるようにする取り組みの一環で、三木谷社長は「楽天ペイ」の方向性として「One Payment」構想にも触れた。

その1つの取り組みが、オンラインとオフラインの融合をめざす提携として話題となったウォルマートとの事業提携だ。楽天は、ウォルマートの日本子会社である西友と、日本でネットスーパー事業「楽天西友ネットスーパー」を協働運営することを目的に、新会社を設立することで基本合意した。

楽天IDを使って、(「楽天西友ネットスーパー」で)日用品を購入し、自宅に持ってきてもらえるようにする。ネット通販という言葉は古くなった。オンラインやオフライン、あらゆるシーンで楽天IDが有効になる。それによって経済圏が広がる

世界中のさまざまなサービスを本当の意味でつなげていく。私たちはグループサービスを結集して、「楽天市場」を拡大させていく。(三木谷社長)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

フローズンフルーツバー「パレタス」のECサイトでカード情報821件が漏えいか

8 years ago

フルーツや野菜をジェラートなどに入れて凍らせた「スローズンフルーツバー」を販売するジャパンパレタスは2月1日、公式通販サイト「パレタス オンラインショップ」から顧客のクレジットカード情報が流出したと発表した。

通販サイトのWebサーバーに外部から不正アクセスがあり、不正プログラムが仕組まれたことが原因。

最大821人分のカード会員の氏名、カード番号、カード有効期限、セキュリティコードが流出した可能性がある。2017年4月27日から7月18日に「パレタス オンラインショップ」でクレジットカード決済を行った顧客が対象。

不正アクセスを受けた公式通販サイト「パレタス オンラインショップ」

不正アクセスを受けたパレタスのECサイト(画像は編集部がキャプチャ)

2017年7月18日にクレジットカード決済代行会社から情報流出の可能性があると指摘を受けた。同日中にカード決済の利用を停止、専門調査会社のPayment Card Forensicsに調査を依頼した。

9月19日にPayment Card Forensicsから最終調査報告書を受領し、 不正アクセスによる情報流出が判明。12月25 日に個人情報保護委員会などへ報告、12月27日に警察へ報告と相談を行ったとしている。

2018年2月1日から、情報流出が懸念される顧客に、書面郵送で個別に説明と報告を行っているという。

ジャパンパレタスは通販サイトのセキュリティを強化するため、クレジットカード決済代行会社が提供する「リンク型システム」への移行を決定。また、Web改ざん検知サービスを導入したとしている。新システムは2018年4月末に完成する予定。

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマトHDの試着&受け取り拠点「Fittingステーション」にアパレルECが続々と参加

8 years 1ヶ月 ago

ヤマトホールディングスは2月1日、アパレルECの試着や商品の受け取りを行う拠点「Fittingステーション」の実証実験への参加企業が合計6社になったと公表した。

すでに参加を発表していた三陽商会、かねまつ、ディノス・セシールに続き、ユナイテッドアローズ、ハースト婦人画報社、トランスコードの3社が加わった。

「Fittingステーション」は、通販サイトで注文した商品を試着したり、受け取ったりするための拠点。1月4日から3月30日まで、東京・大田区にあるアトレ大森店3階のイベントスペースで実証実験を行なっている。営業時間は午前10時から午後9時。

消費者が「Fittingステーション」を利用するには、参加企業の通販サイトで購入する際、受け取り場所を「アトレ大森店」に指定する。利用者は商品を試着した後、その場で商品を返品することも可能。

EC事業者は「Fittingステーション」を利用することで、 実店舗を持たずに試着サービスを顧客に提供できる。また、商品を「Fittingステーション」にまとめて配送することで、顧客ごとに商品を配送した場合よりも配送費を減らせる可能性がある。

「Fittingステーション」の仕組み

ヤマトHDによると、「Fittingステーション」を利用しているアパレル事業者からは、「本サービスがきっかけで自社サイトから購入して頂きました」「初めてのEC購入が本サービスというお客さまがいらっしゃいました」といった声が寄せられているという。

ヤマトHDは実証実験の結果を踏まえ、2018年度中の実用化をめざしている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

HC大手とEC専業のタッグは小売をどう変える? カインズ+大都が挑む「新たな価値創造」

8 years 1ヶ月 ago

ホームセンター大手のカインズと、DIY用品のネット通販を手がける大都が資本提携を結んだのは2017年8月。なぜカインズはEC企業との協業を選んだのか? 資本提携時、カインズの土屋裕雅社長が「小売業界においては、ECとリアル店舗がより密接に連携し、トータルでサービスを提供していくことが、今後の競争の鍵となる」とコメントしたように、両社の提携は小売業が成長を続けるためのヒントとなる。カインズの高家正行副社長と大都の山田岳人社長がトークセッションに登壇、オムニチャネルコンサルトの逸見光次郎氏をモデレータに「実店舗企業とネット企業による協業の可能性」を探る。写真◎Lab

大手ホームセンター + DIYのネット通販のタッグで「新たな価値創造」

「DIYを日本の文化として定着させたいという理念が一致した」。カインズの高家正行副社長は、大都と資本業務提携を結んだ最大の理由をこう説明した。

株式会社カインズ 取締役副社長 高家正行氏
株式会社カインズ 取締役副社長 高家正行氏

全国208店舗のホームセンターチェーンを展開するカインズと、DIYのECサイト「DIY FACTORY ONLINE SHOP」を展開する大都。実店舗企業とEC企業が提携することで、それぞれの強みを生かし、オムニチャネルを推進できると考えたという。

資本提携を結んだ際のリリースで、土屋社長も今回の協業について次のようなコメントを発している。

大都のDIYに対する柔軟なアイディアと、弊社の豊富な商品カテゴリーが組み合わさり、企業文化の異なる両社が融合することで、新たな化学反応を起こし、これまでにない価値を生み出していけるものと確信しております。(土屋社長)

2社は2016年9月に業務提携契約を締結し、DIY関連商品の共同仕入れを行っているほか、カインズが2017年4月にオープンした「広島LECT店」のDIY用品の売り場を大都がプロデュースするなど関係性を深めてきた。

2017年8月には協業を一層深めるため、カインズが大都に出資。2社の知見を生かした売り場作りやプライベートブランドの共同開発、人材交流、オンラインコンテンツの共同制作などを進めている。

近年、大手企業がネット通販企業を買収、もしくは資本提携するケースが増えており、EC企業が持つネット通販ノウハウなどを取り込むことを目的にしているのがその多くを占める。ECに関する人材、仕入れルート、顧客データなどを、買収や資本提携によって自社のECビジネスに取り組みたいといった思惑があるためだ。

ただ、カインズと大都の資本提携は多くのそれとは異なる。両社の目的は「新たな価値の創造」にあるのだ。

2017年4月にオープンしたカインズ広島LECT店のDIYコーナー
2017年4月にオープンしたカインズ広島LECT店のDIYコーナー

カインズの売り場改革とデジタル戦略に大都の知見を活用

カインズは近年、商品の「体験」を重視した新しいコンセプトの店舗を出店している。たとえば、2017年4月にオープンした「カインズ広島 LECT店」は従来よりも大きなDIY工房を設けている。

また、2017年9月にオープンした「Style Factoryテラッセ納屋橋店」には、DIY工房のほか観葉植物コーナー、インテリアコーナー、キッチン用品コーナーなどの体験スペースを作った。

商品を棚に並べるだけでなく、商品の利用シーンをイメージしやすい「ライフスタイル提案型」の売り場。坪効率を優先した従来の店舗とは異なり、「良い意味でホームセンターらしくない」(モデレータの逸見光次郎氏)のが特徴だ。

2017年9月、体験を重視した新業態の店舗をオープンした Style Factory テラッセ納屋橋店
2017年9月、体験を重視した新業態の店舗をオープンした

高家正行副社長は、カインズが新しいコンセプトの売り場を作った理由について、「お客さまにエモーショナルな体験をしてもらうための、新しい売り場が必要になっている」と説明する。

そして、売り場改革と並行してデジタルマーケティングも強化。DIYで椅子や机などをつくるイメージ動画を制作し、SNSで発信するなど、オンライン上での顧客とのコミュニケーションに取り組んでいるという。

カインズのデジタル戦略においては、2002年からネット通販を手がけている大都のノウハウに加え、2017年3月に大都が事業買収した植物に特化したSNS「検索結果 GreenSnap(グリーンスナップ)」の知見も生かされている。

カインズが「店補での体験」を重視するように、米国でも「体験の場」としての実店舗運営に注目が集まっている

『ネットショップ担当者フォーラム』が連携している米国大手のEC専門誌『Internet Retailer』によると、「街の広場が少なくなっているのに対し、便利なツールの発達によって消費者の自由な時間が増加しています。そう、消費者は時間を過ごす場所を探している」と指摘。その楽しむ場、体験の場を構築するために、新たなイノベーションが必要となってくるのだが、それは、「外部企業との提携」「スタートアップの買収」で実現できると提案している(詳しくはこちら

GreenSnap 月間アクセス者数29万人突破 アプリ会員数26万人突破 累計投稿数110万突破 ロハス系、生活感度の高い主婦が中心
大都が運営する植物のSNS「グリーンスナップ」

大都はカインズの店舗網を活用してリアル店舗事業を強化

2002年にネット通販をスタートし、当時はホームセンターの競合のような状態でした。でも途中で気が付いたのです。誰かから奪う売り上げはいずれ誰かに奪われる。そこに社会的な価値があるのか。新しい市場を創造することにこそ価値がある。(大都・山田岳人社長)

大都がカインズと資本提携を結んだ際のリリースで、大都の山田社長はこのようなメッセージを記載した。DIY用品のECを手がけてきた大都にとり、カインズと提携するメリットは大きい。ネット企業ならではの「価値」を、リアルでも提供できると考えているためだ。

また、山田社長は近年のEC市場の動向を踏まえ、「インターネットだけでモノを売っていくことには限界があるのではないか」と指摘する。

日本の現在のEC化率を踏まえると、インターネットだけでは人口の95%に買ってもらえない。市場シェアを拡大するためにはリアル店舗も必要になる。(大都・山田岳人社長)

株式会社大都 代表取締役社長 山田岳人氏
株式会社大都 代表取締役社長 山田岳人氏

大都は2014年に体験型DIYショップ「DIY FACTRY」を大阪市内に出店し、会社帰りの女性などをターゲットにしたDIY教室を運営している。2015年には東京・二子玉川に2号店を出店した。

リアル店舗の重要性が増しているとはいえ、大都がすべて自前で出店するには莫大な投資が必要になる。そこで、200店舗以上のホームセンターチェーンを持つカインズと提携することで、リアル店舗事業を迅速に展開できるようにした。

DIY教室などの開催場所として、カインズさんの店舗スペースを活用させていただく。カインズさんにとっては、会社帰りの若い女性など新しい客層を取り込めるメリットがある。そういった相乗効果を生み出したい。(大都・山田岳人社長)。

DIY FACTORY FUTAKOTAMAGAWA
大都が運営する体験型DIYショップ「DIY FACTORY」

クリック&コレクトの実現をめざす

カインズと大都がめざすオムニチャネルの具体的な取り組みの1つとしてあげたのが「クリック&コレクト」の実現。クリック&コレクトとは、オンラインで商品を注文し、リアル店舗などの専用拠点で商品を受け取る買い物形態のこと。

DIYで使われる工具や建材、ネジといった商品は業務用の注文も多い。そのため、「工具などが必要になったときに、注文してすぐに商品を使いたいというニーズは非常に多い」(山田社長)と言う。

現在は、工具や建築部材などが必要になったとき、ホームセンターに行って商品を探すのが一般的。その際、店舗に在庫がなければ他店に探しに行かなくてはならない。山田社長はクリック&コレクトの仕組みを作ることで、こうした不便を解消したいという。

クリック&コレクトは米国などではかなり普及している。いずれ日本でも普及すると思う。カインズさんと、そういうことも一緒にやっていけたら良いと思っている。(山田社長)

逸見氏、高家氏、山田氏

カインズはデジタルを活用して取り組みたい施策の1つとして、顧客の属性や購買履歴などの分析強化をあげた。カインズの208店舗のレジを通過する顧客の人数は1年間で延べ1億人を超える。

そうした膨大な購買データを会員情報と紐づけることで、「いつ、誰が、何を、なんのために買いに来ているか、お客様のライフワークをリアルタイムで知りたい」(高家正行副社長)と言う。

また、ホームセンターに来店する前に、ネットで商品を調べる消費者が増えていることに対応するため、大都が持つデジタルマーケティングの知見も生かしたいと意欲を示した。

DIYを日本の文化として定着させることが、ホームセンターのオリジンとして大事だと思っている。大都さんの力を借りて、一緒にそれを実現したい。(高家副社長)

海外のオムニチャネル最新動向を逸見氏が解説

トークセッションでモデレータを務めたオムニチャネルコンサルタントの逸見光次郎氏が、今後のオムニチャネルに求められるポイントを解説した。

オムニチャネルコンサルタントの逸見光次郎氏
オムニチャネルコンサルトの逸見光次郎氏

逸見氏は、三省堂書店やソフトバンク、セブンネットショッピング、アマゾンジャパン、イオン、カメラのキタムラ、ローソンなどでデジタルマーケティングやオムニチャネルに取り組んだ経歴を持つ。

逸見氏はオムニチャネルに取り組む海外企業の事例として、オムニチャネル先進国である米国のメイシーズ、ホームデポ、ウォルマート、ホールフーズ、英国のカタログ通販企業のアルゴスと百貨店のジョンルイス、ドイツのファッションEC大手のザランドなどの取り組みを紹介した。

たとえば、ホームデポはアプリで店頭在庫の残数を確認でき、POSレジの情報がほぼリアルタイムにECサイトにも反映されるという。ウォルマートはECで注文した商品の受け取り専門店舗を運営し、Jet.comを買収して実店舗とECの融合を本格化しているとのこと。英国の百貨店、ジョンルイスはEC化率が20%に達しており、店頭とECの品ぞろえがほぼ同等であることを説明した。

米国 ホームデポ(ホームセンター)
ホームデポなど、海外のオムニチャネルの事例を紹介した

そして、これからのオムニチャネルで重要な5つのキーワードとして次の5つをあげた。

① 顧客理解

国内の人口が減少しており、新規顧客の分母は増えないため、同じ顧客に何度も買ってもらうことを意識する。商品が何個売れたかではなく、「何円使ってくれる顧客が何人いるのか」を考える。「KPI」はライフタイムバリューを重視すべき。

② 単品管理

商品マスターを整理し、在庫情報をインターネットで表示する。商品の単品管理が必須になる。

③ 組織と評価

ECから店舗に送客した場合、売り上げに応じてEC部門を評価する仕組みが必要。ECの評価指標はページビューやユニークユーザー数だけでなく、「売り上げにどれだけ貢献したか」を評価する必要がある。

④ 社外連携

オムニチャネルを自社だけで実現するのが難しい場合、相性の良い外部企業と組むことを考えるべき。ユーザーにも企業にもメリットが見込めるのであれば、積極的に業務提携したほうが良い。

⑤ ITの進化

ITに投資する際は、「店舗のオペレーションが楽になる」「社内の作業効率が良くなる」といった投資のメリットを事前に明確にする。そして、作業効率が向上したことで浮いた人員をどこに振り分ければ顧客満足度が上がるか考える

また、逸見氏はオムニチャネルのポイントとして「顧客が触れる情報が、企業の中で統一されている必要がある」と強調。「ECサイトと他の媒体で商品情報が違っているとか、ネットとリアルの顧客情報が連動してないということは避けなくてはいけない」(逸見氏)と言う。

そして、顧客が商品やサービスの情報を知る「情報のチャネル」と、商品の購買にいたる「販売チャネル」の2つのチャネルにおいて、デジタルとアナログによる顧客とのあらゆる接点で、顧客に合わせた情報提供を行うことが重要だと指摘した。

最後に逸見氏は、オムニチャネルの目的を次のようにまとめた。

大量生産・大量販売時代が終わり、価格競争だけではない時代になった。今は顧客から見た自社の強みを理解し、顧客中心の仮説を立てながら、商品・サービスを提供する仕組みを作り、改善し続ける時代。オムニチャネルはあくまで手段。言葉がバズワードで消えても、ネットを活用して商売する時代は変わらない。顧客の立場で考え、便利で安くなったITツールを活用し、より便利で楽しい買い物によって顧客満足を高め、継続的な顧客と関係性を持ち続けて利益を得ることがオムニチャネルの目的だ。

逸見氏、高家氏、山田氏

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

宅配便の再配達率を16%から2020年に13%まで削減[国交省の目標]

8 years 1ヶ月 ago

国土交通省は1月31日、宅配便の再配達率を現在の約16%から2020年までに13%程度に引き下げる目標を公表した。

宅配ボックスの設置を促進するほか、消費者を含めた関係者に対して再配達削減の啓発を行う。政府の物流施策をとりまとめた「総合物流施策推進プログラム」に盛り込んだ。

国交省が実施した宅配便再配達率に関する調査では、2017年10月度の再配達率は15.5%だった。この数字を2020年度に13%程度まで引き下げる。

「総合物流施策推進プログラム」には、物流事業者と荷主、国による協議会を設置し、宅配ボックスの利用拡大に向けた課題整理や普及促進方策を議論することなどが明記された。

消費者への啓発活動を強化するため、国交省の職員が同省の事業や施策について説明する「出前講座」において、物流をテーマとした講座の充実を図る。

再配達率13%に向けたロードマップ】
再配達率13%に向けたロードマップ(画像は「総合物流施策推進プログラム」からキャプチャ)

CO2削減へ物流効率化も

「総合物流施策推進プログラム」では、物流分野におけるCO2削減対策も盛り込んだ。国交相と環境省は、「トラック輸送の高効率化に資する車両等の導入」「モーダルシフトの促進」「IoTを活用した物流低炭素型輸送システムの構築」「バス、鉄道等における貨客混載への取組」などを支援するとしている。

また、宅配便の再配達削減に向けた運動「COOL CHOICE」を通じ、消費者や事業者に対する啓発活動を行う。

宅配便の再配達削減策
宅配便の再配達削減策

「総合物流施策推進プログラム」は、2017年7月に閣議決定された「総合物流施策大綱(2017年度~2020年度)」にもとづいて設置された総合物流施策推進会議がまとめた。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

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渡部 和章

顧客育成とLTV向上に役立つコールセンター活用セミナー、元JADMA理事の柿尾氏も登壇【2/16開催】

8 years 1ヶ月 ago

通販コンサルティングなどのプロフィットセンターは2月16日(金)、「コミュニケーションを武器に通販CRMを強化せよ!~顧客育成・LTV向上に向けたコールセンター活用法~」をテーマにセミナーを開催する。

参加対象は、通販・EC企業の経営層、マーケティング部門責任者・担当者、情報システム部門責任者・担当者。

元公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)理事の柿尾正之氏を講師に招く。セミナーでは、顧客育成・LTV向上(CRM戦略)のためのコミュニケーション戦略や戦術に関する課題を解決するための考え方などを解説する。

プロフィットセンターは、新規顧客開拓や顧客育成、休眠顧客の掘起こし業務をアウトバウンドで行っているコールセンター企業。通販CRM領域に特化し、アウトバウンドによるコールセンター活用も説明する。

なお、当日は講師も参加する懇親会の開催も予定している。

開催概要

  • 日時:2018年2月16日(金)15:00~18:30(14:30受付開始)
  • 会場:TKP品川カンファレンスセンター4階 4C(東京都港区高輪3丁目26番33号 京急第10ビル)
  • 催:株式会社プロフィットセンター
  • 費用:無料(事前登録制)
  • 詳細と申し込みhttps://profit-c.com/event/

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

米アマゾンの2017年売上は約20兆円で30%成長、オンラインストア売上は約12億円

8 years 1ヶ月 ago

米Amazon(アマゾン)が2月1日に発表した2017年決算によると、売上高は前期比30.8%増の1778億6600万ドルだった。純利益は同27.9%増の30億3300万ドル。

2017年の為替レートを1ドル=112円で換算した場合、日本円ベースの売上高は19兆9209億9200万円、純利益は3396億9600万円となる。

セグメント別を見ると、オンラインストア売上は同20%増の1083億5500万ドル。日本円換算すると12兆1357億円。

第三者販売サービス売上(第三者が販売するサービスに関する手数料売上など)は318億8000万ドルで同41%増。

2017年から実店舗売上高を計上しており、大部分が買収したホールフーズ店舗とみられる。実店舗売上は57億9800万ドル。

定期購入売上(「Amazonプライム」の会員費など)は97億2200万ドルで同49%増。AWSは同45%増の174億5800万ドル。その他(広告サービスやクレジットカード契約などの売上)は46億5300万ドルで同62%増。

決算発表資料には創業者兼CEOであるJeff Bezos氏のコメントを記載し、現在注力しているとされるクラウドベースの音声認識サービス「Amazon Alexa」に言及。「他の企業や開発者がAlexaの採用を加速している重要なポイントに達した。社外の開発者から3万以上のスキルが生まれるなど、音声キットにメーカーから強い反応がある」などと記載している。

米Amazonが公表した2017年のハイライトは主に次の通り。

  • 世界中で50億以上のアイテムを出荷
  • Amazonプライムの会員数が増加
  • 家具のプライベートブランドとして2ブランドを投入
  • フルフィルメントサービス(FBA)では世界中の中小企業が扱う何十億アイテムを出荷
  • チェックアウト不要の「Amazon Go」をスタート
  • オーストラリアに進出し、直販とマーケットプレイス事業をスタート
  • オランダとルクセンブルク、シンガポールなどで「Amazonプライム」をスタート
  • ブラジルでの事業を拡大
米国のアマゾンが提供する「Amazonプライム」の会員数予測
米国のアマゾンが提供する「Amazonプライム」の会員数予測(調査会社CIRP社の予測)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

企業存続率について考える/楽天、ウォルマートと提携【今週のネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

8 years 1ヶ月 ago

コンサルタントの竹内謙礼さんによる、楽天での店舗経営に関する独自の考察が話題になりました。2位も楽天の話題。今年の第3四半期までにウォルマートとネットスーパーの共同運営を開始します。

  1. 存続率24%の「楽天市場」で生き残れない店は、会社としての生存も難しい【竹内調査】

    2001年の楽天大学 受講者一覧から考察する企業存続率(連載第7回)

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  2. 楽天、ウォルマートとの提携を発表。西友とネットスーパー事業を共同運営へ

    楽天が手がけるネットスーパー事業「楽天マート」は今後、西友と共同運営するネットスーパー事業に「統合していく」(三木谷浩史社長)

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  3. 「Amazon Go」ついに一般向けにオープン! アマゾンがリアルでも着々と拡大中【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2018年1月12日~28日のニュース

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  4. ECサイト20店を支えるたった4人のチーム。入社4年目のリーダーが実現したアパレル企業の社内改革

    vol.2 メンズアパレルの「PBI(ピー・ビー・アイ)」。若きリーダーの奮闘

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  5. 「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2017」のグランプリはアパレルECの「soulberry」

    総合2位は自然食品を扱う「タマチャンショップ」、総合3位は「頑張る家具屋 タンスのゲン」

    2018/1/30
  6. 「Wowma!」始動から1年――最新の状況は? 売り上げを伸ばす方法は? 出店者とKDDICF社長のホンネ対談

    「Wowma!」の最新状況、成功する方法、有効施策などを解説【KDDIコマースフォワードの八津川博史社長とコージィコーポレーションのEC担当者の対談】

    2018/1/30
  7. 楽天、全国約2万局の郵便局での受取サービスを開始

    不在再配達の削減に向け、日本郵便との連携を強化した

    2018/1/31
  8. ECカートからカード情報が漏えい、カラミーショップ利用企業と消費者の情報が流出か

    流出した可能性があるカード情報は最大で合計約1万2000件、カード情報以外の情報流出は最大約7万7000件

    2018/1/29
  9. 丸井が「マルイウェブチャネル」で「自分の体に合う服だけを選べる」サービスを開始

    商品詳細ページで、過去に購入した商品とサイズを比較できる仕組を提供。肩幅や胸囲などのサイズによる絞り込み検索も導入した

    2018/1/26
  10. ヤマトフィナンシャル、カート&決済&配送機能を一本化したECプラットフォーム

    ECをこれから始める通販・EC事業者や、開始まもない事業者が主なターゲット

    2018/1/26

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m

    「ZOZOTOWN」のスタートトゥデイ、初のPB「ZOZO」を投入

    8 years 1ヶ月 ago

    ファッションECモール「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは1月31日、初のプライベートブランド(PB)となる「ZOZO(ゾゾ)」を発売した。取扱商品はTシャツとデニムパンツ。

    カラーバリエーションはTシャツが4色、デニムパンツは3色。それぞれ男性用と女性用をそろえた。販売価格はTシャツが1200円、デニムパンツは3800円。

    スタートトゥデイ初のプライベートブランド(PB)「ZOZO」のTシャツ

    男性用Tシャツ

    スタートトゥデイ初のプライベートブランド(PB)「ZOZO」のデニムパンツ

    男性用デニムパンツ

    「ZOZO」は、身体の寸法を計測できる伸縮センサー内蔵の採寸用ボディースーツ 「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」の体型データをもとに、顧客1人ひとりの体型に合わせた商品をオーダーメイド方式で販売するのが特徴。

    「ZOZOSUIT」は上下セットで、体にぴったりフィットする伸縮素材でできている。全身に伸縮センサーが張り巡らされており、ユーザーは着るだけで肩幅や胸囲、腹囲などを計測できる。計測データはスマホで読み取る。

    「ZOZO」の商品開発において、商品1型あたり数千〜数万種類のサイズパターンを作成。高品質、短納期、低価格で製造するために、生産プロセスのIT化や自動化を図ったという。

    注文から納品までのリードタイムは即日から約2週間以内。顧客の体型データと需要をあらかじめ分析し、高い需要が見込まれる特定のサイズパターンは、あらかじめ一定量の在庫を抱える予定。注文後すぐの発送を実現していくとしている。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    宅配便の再配達率は約15%、都市部は約17%で地方より高い

    8 years 1ヶ月 ago

    国土交通省は1月31日、2017年10月度の宅配便の再配達率は15.5%だったと発表した。人口密度が高い東京23区の「都市部」は17.1%で全体平均より高い。

    調査対象はヤマト運輸の「宅急便」、佐川急便の「飛脚宅配便」、日本郵便の「ゆうパック」と「ゆうパケット」。2017年10月1日から31日の再配達率を集計した。

    調査地域は「都市部」「都市部近郊」「地方」の3つに分類し、それぞれ再配達率を算出した。再配達率は「都市部」が17.1%、「都市部近郊」が14.7%、「地方」が13.5%。

    2017年10月度の再配達率

    • 都市部:東京23区で人口密度が高く単身世帯の占める割合が高い区
    • 都市部近郊:東京都郊外の市町村で世帯人口が多いところ
    • 地方:人口の少ない都道府県の市町村で人口密度が低く世帯人口が多いところ

    国交省の調査では、2016年度のトラック輸送による宅配便の取扱個数は前年度比7.3%増の39億5689万個。航空便の荷物を含めると40億個を超えている。

    宅配便再配達率の調査は、毎年4月と10月に行う予定。国交相は再配達率を継続的に把握し、宅配ボックスの推進などを通じて宅配便の再配達削減に取り組む。総合物流施策推進会議がまとめた「総合物流施策推進プログラム」に基づいて実施する。

    国交相は2014年12月にも宅配便再配達率を調査した。ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便を対象としたサンプル調査では、1回の配達で完了する割合は80.4%。取扱個数の約2割が再配達だった。2014年12月の調査は、2017年10月の調査と調査方法が異なるため、数値を比較できず、連続性は担保されていない。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章
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