ネットショップ担当者フォーラム

「20年代初頭、楽天やAmazonを超える」。Yahoo!ショッピングのミッション【今週のアクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

7 years 11ヶ月 ago

4月1日付で常務執行役員コマースカンパニー長に就任する小澤隆生氏。3月2日に開催されたヤフーの戦略共有会で、「Yahoo!ショッピングはまだまだ伸びる」と語りました。購入者数は「eコマース革命」前の2倍超に拡大。ソフトバンクとの提携も功を奏し、ソフトバンク会員による取扱高は1年間で4倍超に広がったそうです。

  1. ヤフー小澤氏が語る「Yahoo!ショッピング2018年の戦略」と「2017年の振り返り」

    「2020年代初頭、楽天やAmazonを超える国内NO.1のECサービスになる」というヤフー。「Yahoo!ショッピング」について小澤隆生氏が語る

    2018/3/5
  2. 倒産寸前からV字回復を果たした小さなEC会社が語る「大手にも負けないお店の作り方」

    防音商品を販売する福岡の小さなネットショップ「ピアリビング」が倒産寸前からV字回復した成長ストーリー

    2018/3/7
  3. 「ZOZOTOWN」のスタートトゥデイ、LINEショッピングに出店

    ポイント還元率1.0%(3月1日時点)、「ZOZO USED」「ZOZO買取サービス」「おまかせ定期便」は対象外

    2018/3/2
  4. [2018年]押さえておくべきECマーケティング8つのトレンド

    2018年に押さえるべきECトレンドは、「動画」「音声ショッピング」「ソーシャルコマース」「データ連係」「オフラインからオンライン」「商品情報最適化」「データ管理」「パートナー連携」

    2018/3/8
  5. バーコード読取なしでレジ通過&決済、小売向けの商品画像認識技術をNECが開発

    3月からNEC社内の小売店舗で、決済業務の無人化の実証実験を行う予定。

    2018/3/6
  6. 「ネットを見てからお店に行く」が増加中。ナノ・ユニバースが見つけたオムニチャネルの「2周目」【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2018年2月26日〜3月4日のニュース

    2018/3/6
  7. 広告に頼らず売上・利益を伸ばす方法って!? リピート客を増やすメール接客の極意

    ラクスの西山和人氏は、接客のポイントとして「スピーディーに対応する」「丁寧に対応する」「品質を一定化する」が重要と話す

    2018/3/5
  8. 資生堂のEC売上高は約800億円、2020年に全売上の15%をめざす

    EC売上高比率は中国で40%、「watashi+」を展開する日本では10%弱を見込む。

    2018/3/7
  9. ソーシャルログインとは? ECサイトにもたらす超基本のメリット3つをおさらい

    ソーシャルログインにはどんなメリットがあるのか、基本の3つを紹介

    2018/3/7
  10. 「よなよなエール」のヤッホーブルーイングがファン作りを加速、マルケトのMAツールを導入

    定期購入サービスやファンイベントを強化する

    2018/3/2

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m

    対ZOZOTOWNのファッションEC同盟を――ロコンドが「圧倒的な2位グループ」作りに着手

    7 years 11ヶ月 ago

    靴やアパレルなどのネット通販を手がけるロコンドはファッションEC業界1位「ZOZOTOWN」(運営はスタートトゥデイ)を追随する“ファッションEC同盟”作りに乗り出す

    業務提携、資本提携、M&Aなどさまざまな選択肢を視野に入れ、「圧倒的な2位グループ」(田中社長)を構築。まずは取扱高300億円グループを作り、ファッションEC業界の巨人「ZOZOTOWN」を追随する体制を整える。

    2018年夏には「圧倒的な2位グループ」をめざすEC同盟が始動するという。3月9日に開いた説明会で明かした。

    ロコンドが対ZOZOTOWNの「圧倒的な2位グループ」作りに乗り出すことを表明

    2位グループ同盟の始動は2018年夏からという

    さまざまなブランドを扱うファッションECモールで、断トツ1位がスタートトゥデイ。2017年3月期における取扱高は2120億円で、2018年3月期は2700億円を計画する。

    2位以下は200億円前後で推移。「マルイウェブチャネル」(運営は丸井)の2017年3月期におけるEC取扱高は213億円、マガシークは200億円強。「SHOPLIST」(運営はクルーズ)は200億円前後と推測される(売上高は190億円)。ロコンドの2017年2月期における取扱高は80億円。2018年2月期は約100億円を計画していた。

    ファッションEC業界の構造的な問題としてあがっているとされるのが、こうした取扱高の大小に起因するパワーバランス。販売力の大きなECサイトへ在庫が多く集まり、他のECサイトに配分される在庫はそれを大きく下回る傾向がある。

    たとえば、ブランド側が20の在庫を持っていた場合、販売力が最も高いA社には10、その他のB社、C社にはそれぞれ5ずつを配分――。このように、販売力が最も高いECサイトに在庫が集中する状態となる。

    数年前、売上100億円規模のファッションECサイトのマーケターがこう言っていた。「取扱高を増やすための在庫がなければ追いつけない。それどころか、離されるだけ」。

    田中社長は「2位が規模を大きくして、ファッションECを健全なマーケットにしていく」と説明。ブランド側からあがっているという「『ZOZO』が強すぎる」「在庫をいろんなサイトに置くのは避けたい」といった不満やニーズを解決する“同盟”を作るという。

    ファッションEC業界の再編に乗り出したロコンド・田中社長

    ファッションEC業界の再編のキーマンとなるロコンド・田中社長

    「圧倒的な2位グループ」のキーワードは「在庫の共有化」。ロコンドの物流倉庫を活用した物理的な在庫共有、ロコンドと相手先企業の在庫情報をバーチャル上で共有する方法で「在庫の共有化」を実現。

    ブランドから要望のあった在庫の分散化を防ぐと同時に、写真撮影やデータ入力といった業務の効率化も実現できるとしている。

    田中社長はファッションEC業界の再編に向けて、目標を次のように話した。「ファッションEC業界の坂本龍馬になる」。

    瀧川 正実

    ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

    通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

    瀧川 正実

    フィードフォース、Googleショッピング広告の自動運用化ツール「EC Booster」提供開始

    7 years 11ヶ月 ago

    フィードフォースは3月8日、中小規模ECサイト向けのGoogleショッピング広告自動運用化ツール「EC Booster」を提供開始した。

    EC Boosterは、ECサイトが導入するECシステムとAPI連携して商品データベースからデータフィードを生成する。タグの設置、データフィード設定、キャンペーンや入札設定などの作業を省いて広告運用を自動化できる。サービス開始時点では、次の4社システムに対応している。

    • Eストアー「ショップサーブ」
    • GMOペパボ「カラーミーショップ」
    • GMOメイクショップ「MakeShop」
    • フューチャーショップ「FutureShop2」
    設定は最短5分ほどで完了、サービス開始時点で8万サイト以上に対応する

    EC Boosterは各システムの商品データベースに最適化されているため、ECサイトのデザインやコンテンツに左右されることなく、広告主は管理画面からいくつかの連携設定をするだけで簡単にショッピング広告の掲載を始められる。

    日々の広告運用は、中小規模ECサイトの特性を捉えたエンジンが最適化するため、商品カテゴリや1日の予算を設定すれば広告を開始できる。また、重要な広告指標がひと目でわかる管理画面を備える。

    EC Boosterの初期費用と月額費用は無料。ショッピング広告で実際に消化された金額の30%が利用料金となる。1日の予算は手数料込みで計算されるため、10万円のショッピング広告費を設定した場合は、7万円のショッピング広告費+EC Booster利用料3万円の計算。

    今後の展開として、新規ECシステムとの連携対応を進めることで利用可能なECサイトを拡大していく予定だ。また、将来的にはGoogleのショッピング広告に限らず、複数媒体の広告運用を自動最適化できるワンストップサービスを目指すという。

     

    池田真也

    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    家電量販店の法人通販から、Web担当者Forumの前身である『インターネットマガジン』(2006年5月号で休刊)の編集部へ。休刊までの半年ほど雑誌編集を経験し、Web坦の立ち上げを機にネットマーケティングにかかわりはじめ現在へ。編集兼Web担当者。2017年末からネットショップ担当者フォーラムと兼任。

    池田真也

    青山商事、今度はAIで来店客の心理を推定し商品を提案

    7 years 11ヶ月 ago

    紳士服販売チェーン「洋服の青山」を展開する青山商事は、来店客の視線をセンサーで検知し、視線の動きから人工知能(AI)が顧客の興味・関心を推定して商品提案や接客に生かす新たな取り組みに着手する。

    こうした取り組みの実証実験を4月6日から4月27日まで、「洋服の青山 福山本店(広島県)」と「洋服の青山 池袋東口総本店(東京都)」で行う。

    実証実験では、顧客の視線を検知するセンサーをマネキンコーナーに設置。来店客の視線の動きに応じて、顧客が興味を持った商品や、迷っている商品をAIが推定する。

    顧客が関心を持った関連商品の情報を、マネキンの横に設置されたスクリーンに表示。さらに、関連商品の情報をリアルタイムに店員のモバイル端末へ通知する。

    富士通のAI技術を青山商事の店舗接客で活用

    AIを店舗接客に活用する取り組みのイメージ

    青山商事が実証実験に使う技術は富士通グループが開発した。富士通はAIに関する知見や技術を「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」として体系化し、提供している。

    富士通は、将来的には来店客の心理分析結果と店員による接客履歴を蓄積することで、「商品の展示効果の定量的な検証」「来店客の潜在ニーズの可視化」「接客ノウハウの共有」などが期待できるとしている。

    青山商事はICTを活用し新しいショッピングの形を提案している。実店舗とオンラインショップが融合した次世代型店舗「デジタル・ラボ」を3店舗展開。「デジタル・ラボ」の来店客は店内で試着した後、店内に設置された大型デジタルサイネージやiPadを使いオンラインショップで商品を購入する。オンラインショップの在庫は全国の店舗在庫と連動している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    ピーチ・ジョンがチャットで顧客対応、ブラジャー選びを24時間体制でサポート

    7 years 11ヶ月 ago

    ピーチ・ジョンは3月6日、公式通販サイトでチャットを活用したカスタマーサポートを開始したと発表した。商品やサービスに関する質問にチャットボットが24時間自動で応答する。

    公式通販サイトで注文件数が増える夜間はコールセンターの営業が終了している。顧客からの問い合わせに対応できないことが課題だったため、24時間対応できるチャットボットを導入した。

    自動応答で解決しなかった場合、土日祝日を除く午前10時~午後4時はオペレーターが対応する。

    ピーチ・ジョンが土婦乳下チャットボットサポート

    チャットボットによる対応イメージ

    ピーチ・ジョンが主力商品として扱うブラジャーは、パッドの厚さや着やせ効果、着用感など「どのような機能を備えているか」という点も商品選びの要素になる。また、サイズ選びに関する問い合わせも多く寄せられるという。

    これまで電話やメールを中心に問い合わせに対応してきたが、気軽に問い合わせできるようにチャットを活用。サイズの疑問に関しては、電話よりもチャットのほうが問い合わせしやすいと顧客から好評という。

    ピーチジョンは2017年6月に公式通販サイトにFAQツールを導入した。回答の下に、解決したかどうかなどを質問するアンケート欄を設置。顧客からの問い合わせに関する知見を蓄積してチャットサービスの開始につなげた。

    今後、チャットボットによる解決率を上げるため、顧客の疑問が解決しなかった問い合わせの回答を改善していく。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    [2018年]押さえておくべきECマーケティング8つのトレンド | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    7 years 11ヶ月 ago

    小売事業者は、オンラインとオフラインを問わず、パーソナルで関連性の高いカスタマーエクスペリエンスを提供することで消費者の注目を集め、ロイヤリティを高めていく必要があります。そのためには、より多くのデータを集め、活用するためのテクノロジーを駆使しなくてはいけません。

    2017年のデジタルメディア、および小売関連のニュースを見て、実店舗展開をしている事業者は“もう終わりだ”と思ったかもしれません。先行きの暗いニュースばかりでしたが、“小売が終わった”と思うのは早計です。

    2017年、ブランドや小売事業者のマーケティングに綻びが見えました。しかし、小売の復活が2017年末のテーマとして多く語られていたのも事実なのです。

    ECやデジタルのマーケターがオムニチャネル時代の消費者を理解し、つながろうとするための方法として、重要な資産となる大規模なデータの活用が注目を集めています。

    オフラインにおけるイノベーション、カスタマーエクスペリエンス、データコラボレーションなど、2018年のコマースマーケティングには8つのトレンドがあります。

    ① 動画戦争が始まった

    マルチメディア化の波で視聴できるコンテンツが増加、テレビ離れを引き起こす動きはさらに続くでしょう。消費者の動画視聴時間は順調に増えていきます。

    小売事業者などの広告主、出版社、メディア企業は、さまざまな形態(インフィード、動画配信サービスなどで動画の閲覧後に挿入される広告「ポストロール広告」、YouTubeの動画再生時の前に表示される6秒間のスキップできない広告「バンパー広告」など)で視聴者へアプローチできるようになるので、臨戦体制を敷かざるを得ません

    ② 音声ショッピングの台頭

    「Goole Home」(グーグルホーム)や「Amazon Echo」(アマゾンエコー)といったスマートスピーカー市場の成長が続きます。Global Market Insights社は、2024年までに1億台のスマートスピーカーが出荷されると予測しています。

    Criteoのレポート「Trade Marketing in Transition」によると、ブランドマネージャーは、音声入力やパーソナルアシスタントのデバイスが、2年後にはマーケティングをする上で主流なテクノロジーになると考えています。

    2年後には主流になると考えるテクノロジー(Criteo調査)
    2年後には主流になると考えるテクノロジー
    音声アシスタント:アマゾン「Alexa」、アップル「Siri」、サムスン「Bixby」、マイクロソフト「Cortana」など
    家庭用音声デバイス:「Amazon Echo」「Dor」「Google Home」
    個人用スキャナーとして使用できるスマートフォン
    IoT家電(冷蔵庫など)
    食品を自動注文するIoTデバイス(「Amazon Dash」「Kwik」
    RFID
    出典は「Trade Marketing in Transition」

    音声を活用したショッピングが増えれば、利用者ごとにカスタマイズされたお勧め商品やコンテンツを提供する音声広告が出現してくるでしょう。

    同様に、顧客の興味や好みに基づいたリッチデータが広く利用できるようになるため、スマートスピーカーは新しい商品をお勧めし、新たなサービスを提供できるようになるのです。

    ③ ソーシャルコマースの台頭

    コマースとソーシャルの境界線がさらになくなっていきます。また、複数のソーシャルメディアがソーシャルコマースの概念を広げ、自らECプラットフォームを立ち上げ始めています。

    Facebook(フェイスブック)のマーケットプレイス、Amazon(アマゾン)のショッピングSNS「Spark」(スパーク)などのソーシャルサービスは、商品購入のハードルを下げるために運用されていきます。

    事業者は、閉じられた各プラットフォーム内で消費者が行動していることを理解すべきです。ブランドや小売事業者は消費者と関係性を築き、プラットフォームと消費者の間で交わされるデータを上手にコントロールする必要があるということです。

    ④ オフラインからオンラインへのカスタマージャーニー

    デジタルとリアルの世界の両方で得た大規模データを利用するには、キャンペーンと顧客データをひも付ける必要があります。小売事業者は、店舗のCRMデータを用いて、それをオンライン上でのプロモーションに活用する取り組みへ注力するようになるでしょう。カスタマイズされたパーソナルなコンテンツをオンライン上で提供すれば、商品購入につながります

    大手小売事業者は、オンラインで購入された商品を店舗で受け取りやすくするため、「優先駐車スペース」「店内ロッカー設置」など、より良い受け取り方法を模索するはずです。

    ⑤ データのコラボレーション

    先見の明があるブランドや小売事業者は、閉じられた各プラットフォーム内でのデータ集めに注視しています。そして、競争力が高くイノベーションにつながるヒントを見つけました。

    Criteoが公表したレポート「Commerce Data Opportunity」によると、ブランドと小売事業者の5分の1はすでに、プラットフォームと自社のデータコラボレーションに着手。そして、消費者とつながることを目的に、個人が特定できないデータも貯めていっています。

    2018年は、コンテンツのカスタマイズ、売上向上、顧客との関係構築のために、自社サイト、プラットフォーム内でさまざまなデータを集めていくことでしょう。

    ⑥ 商品情報の最適化

    小売事業者などの広告主は、商品詳細やイメージビジュアルなども含めた、商品情報の最適化を進める方法を模索することでしょう。

    商品が持つストーリーに合わせた写真、高画質の近影写真、360度のイメージといった商品詳細情報が、オンラインでのカスタマーエクスペリエンスに大きく影響します。

    ECサイトやアプリなど、オンラインでのユーザー体験向上にリッチなディスプレイ広告などを利用することで、コンバージョンも改善されるはずです。

    ⑦ 個人データ保護規則とデータ管理

    2018年5月25日に施行される欧州連合(EU)の個人データ保護規則(GDPR)は、世界中のマーケターや企業が影響を受けることになります。GDPRを遵守するには、マーケターは閲覧者のデータをより慎重に取り扱う必要があります(たとえばEU圏内の個人情報を扱う越境取引など)。

    ブランドや小売事業者が持つ商品情報、ユーザー発信のコンテンツと購買情報を統合する上で、データ管理は今までにないほど重要になっていますが、今後はさらに慎重な取り扱いが求められます。

    ⑧ 買収とパートナー提携

    直近6か月間で、大手小売事業者の買収やパートナー提携がありました。アマゾンとWhole Foods Market, Inc.(ホールフーズ)、アマゾンとKohl's、Walmart Inc.(ウォルマート)とGoogle Expressサービスなどです。

    2018年は、多くの小売事業者やブランドが、ビジネス拡大やオペレーション強化を目的に、戦略的買収や競争力向上につながるパートナー提携を模索するでしょう。

    オフラインとオンラインをつなげる方法を探る企業は、パートナー提携などから貴重な価値を見出すはずです。

    アマゾンと戦うということは、「自分イチから作る」ことよりも、「企業を買う」ことを意味しています

    まとめ:2018年の戦い方

    オムニチャネル化が進んだ現在の世界では、オンライン、オフライン両方で、パーソナル化された関連性の高いカスタマーエクスペリエンスを提供し、消費者の注目を集める必要があります。そして、ロイヤリティを高めていくのです。

    そのためには、より多くのデータにアクセスし、データを活用するためのテクノロジーを駆使しなくてはいけません。一部の例外を除いて、小売事業者もブランドも、自社だけでこれを実現することは難しく、コマースエコシステムの中で信頼の置ける企業やサービスと組み、ハンデのない状況で戦う必要があります。

    2018年は、データ利用でイノベーションを起こす企業向けのコマースエコシステムが台頭してくるでしょう。その中で負け組も出てきます。一方で、複数の勝ち組も登場するはずです。

    Internet RETAILER

    世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

    Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

    Internet RETAILER

    資生堂のEC売上高は約800億円、2020年に全売上の15%をめざす

    7 years 11ヶ月 ago

    資生堂は3月5日、連結売上高に占めるEC売上高比率を現在の8%から2020年に15%に引き上げる中期経営計画を発表した。国別のEC比率は中国事業で40%、「watashi+(ワタシプラス)」を展開する日本では10%弱を見込む。

    2017年12月期における連結売上高は1兆50億6200万円。このうちEC売上高は8%を占めた。自社で手がけるECと外部企業が運営するEC売上の合計はグローバルで約800億円。

    EC事業を強化するとした資生堂の中期経営計画

    資生堂はEC事業の強化を進める

    資生堂はラグジュアリーブランドのECを手がける米国のVIOLET GREY社へ出資している。魚谷雅彦社長は「ECは勉強しなければならない。こうした企業などから力を取り入れたい」と話した。

    デジタル分野を強化するため、ビジネスプロセスの進化、ITプラットフォームの統合、データの一元管理などへ今後3年間で累計270億円を投資する。

    資生堂は、ビジネスプロセスの進化、ITプラットフォームの統合、データの一元管理などへ今後3年間で累計270億円を投資する

    今後3年間で累計270億円を投資する

    社員のデジタルリテラシー向上を目的とし、2020年までに延べ5000人がデジタルアカデミーを受講する計画。

    魚谷社長は「コミュニケーションはデジタルなくしては考えられない」と述べ、CRMをグローバルで構築し、数百万人の顧客データとダイレクトにつながるプログラムを作ると説明した。

    化粧品ユーザーのトレンドを踏まえ、パーソナライゼーションを実現する事業モデルを構築することにも言及。化粧品の技術を融合することで、新しい事業を実現するとしている。

    2020年度を最終年度とした中期経営計画を発表する魚谷社長ら

    中期経営計画を発表する魚谷社長ら(画像は資生堂のHPからキャプチャ)

    資生堂はオンラインショップ機能を備えた美容情報サイト「ワタシプラス」を2012年4月に開設した。会員数は2017年11月時点で300万人。

    資生堂は2017年、化粧品ブランド「草花木果」の通販で知られる、当時100%出資の子会社だったキナリを通販大手スクロールに売却した。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    倒産寸前からV字回復を果たした小さなEC会社が語る「大手にも負けないお店の作り方」

    7 years 11ヶ月 ago

    「倒産寸前からのV字回復」「地方の小さな会社が東急ハンズとコラボ」――福岡に本社を置く「ピアリビング」にはこんなサクセスストーリーがある。ECを始めてから約15年間、防音業界の大手と渡り合うために、「小さい会社だからできること」を徹底的に磨いた。商品開発にかける思い、顧客との向き合い方など、ECを通じて経験してきたビジネスの成功秘話をピアリビングの室水房子社長が語る。写真◎Lab

    倒産寸前の会社を立て直すため防音製品のECに参入

    ピアリビングがEC事業を開始したのは2000年頃。当時はOAフロアの施工(オフィスなど床の上に配線を敷くための工事)を手がけていた。そんな環境下、新規事業をスタートしたものの、経費が増え倒産寸前の会社を丸抱えするような状況に陥った。経営は一気に悪化する。

    「黙っていても潰れるだけ」。室水社長はこう思い、この状態を1人で解決することに挑む。小さい子供2人を抱えながら管理会社やゼネコンなどへの飛び込み営業や、自作チラシのポスティングに駆けずりまわった。

    当時は阪神淡路大震災後。木造住宅耐震診断技能士の資格を取得した。ただ、「2人の子育てをしながら1人で会社を再建させるにはどうしたらいいのか?」と模索する毎日が続いた。

    「何か売るものないですか」と取引先に1人で飛び込み、手にしたのが防音カーペットのチラシ1枚だった。当時、その商品はネット通販では展開されていなかったもの。ECの可能性を感じ、ヤフオク!に出品。すると、3か月後に100万円も売れた。

    何より心が動かされたのは「助けてください」という、騒音などに悩むたくさんの顧客からのメールだったという。そこで、「防音の問題に悩む方たちを助けることができないか!」と一念発起。当時、一般住宅の防音商品がほとんど流通されていない環境下、メーカーを駆けずり回り、建材を工夫するなどして自社開発の防音商品に踏み切ることを決めた

    開発した防音商品はヒットし、2005年には1人で年商1億2000万円を独自ドメイン店で売り上げた。そして2006年に「楽天市場」「Yahoo! ショッピング」と多店舗展開に踏み切った。

    株式会社ピアリビング 代表取締役 室水房子氏
    株式会社ピアリビング 代表取締役 室水房子氏

    その頃、「ヤフオク!」を見た一般消費者から「賃貸マンション住まいなので、壁を傷つけずに、隣の家から聞こえる音を軽減したい」という要望が舞い込んだ。

    室水氏は、雑誌で見つけた「つっぱりパーテーション」からヒントを得て、賃貸マンションでも使えるついたてタイプの防音パネルを独自に開発。もともと行っていた映画館やオーディオルームでの吸音工事の技術を生かし、マンションでも壁を傷つけることなく防音工事を実施できる方法を編み出した。

    ついたてタイプの防音パネルを自社のホームページに掲載すると、東京のJRグループから20台の注文が入った。防音パネルを商品化した当初、周囲から「こんな商品は売れない」と言われたこともあった。だが、壁を傷つけない防音施工へのニーズはあった。潜在ニーズを顕在化することに成功した

    お客様の声から出来た制作商品  壁から聞こえる音を壁に傷をつけないで軽減したい もともとしていた吸音工事の技術を生かしてパネル化 シネコンの吸音工事の技術 主婦の知恵 つっぱりパーテーションからヒント
http://www.ntb-m.com/item_fine_veil_system.html
    2003年、顧客の声を反映して最初に製作した防音パネル

    室水社長はECサイトの運営と並行し、オリジナルの防音商品の開発に取り組んだ。ドアに引っ掛けるタイプの「ワンタッチ防音ドア」、ペット用の「ワンタッチ防音犬小屋」などを商品化。さらに、日本初の「組み立て式防音室」もECサイトで販売した。商品のユニークさが注目され、NHKの番組に取り上げられたことで商品の売り上げは一気に伸びたという。

    順風満々の経営から一転、不況と競合増加で倒産の危機

    ピアリビング 防音タイルカーペット 静床ライト
    倒産寸前からのV字回復を果たす原動力となったECサイト

    防音製品の売り上げが順調に伸びていた2000年代半ば、深刻な問題が頻発する。1つは建材の「アスベスト問題」が社会問題化したこと。風評被害などからピアリビングの売り上げは半分に減った。

    2007年、追い打ちをかけるようにリーマンショックが訪れる。大口の仕入先が経営難に陥り、ピアリビングの主力商材の9割が廃番。経営はさらに苦しくなっていく。

    防音商品のECを始めた当初はほとんどなかった同業者が続々とネット通販に参入。大手取引先の経営陣が変わったことで、独占販売だった主力商品を他社も扱うようになった。

    ピアリビングが開発した防音製品が他社に真似されるケースが後を絶たず、類似商品がネット上に増えていったのもこの頃だった。

    「売り上げはガタ落ちで、倒産するのかな……」(室水社長)という状況まで追い込まれていた。そんな室水氏を奮い立たせたのは、ある先輩経営者の言葉だったという。

    先輩経営者から、「商品を真似されることに怒るくらいなら、簡単に真似されないことをすればいい」と言われて、よし、それなら自分たちにしかできないことをやろうと決意しました。私たちのことを真似できるものなら、真似してみろ、と。(室水社長)

    自社の強みを見つめ直し、徹底的に磨く

    室水社長は「自社にしかできないことは何か」「自社のターゲットユーザーは誰か」「さらに強化すべきところは何か」を見つめ直した。

    そして、ピアリビングが得意な天井やフロアの防音工事のほか、大手がやりたがらない狭い隙間の防音工事などを強化。「賃貸マンションの防音工事を行いたい」という顧客の要望にも幅広く応えるため、壁を傷つけない取り付け式の防音パネルもさらに改善していった。

    他社がやらないことをする
    ピアリビングが得意な分野や、大手がやりたがらない工事を強化した

    また、ECサイトには施工事例の掲載を増やし、室水社長自身のECサイトへの露出を拡大。類似商品を扱う競合のECサイトとの差別化を図った。さらに、事業拡大を見据え、物流業務をスクロール360(静岡県)に委託した。

    ピアリビングのブログ
    室水社長が執筆する「店長ブログ」

    もう1つ、室水氏が実施した施策は、東京・恵比寿のマンションの1室を借りて開いた防音商品の体験会。今までネットの中だけでやり取りしていた顧客に直接会い、話を聞くことで、これからやるべきことが見えてきたという。

    顧客と直接コミュニケーションを取る機会を増やすため、2017年春に東京支店兼ショールームをオープンした。

    答えは現場にある「まずやる! 後で直す!」というスピードが最大の付加価値リアルの世界でお客さまに会うことで、よかった点、反省点がわかり、スタッフがお客さま対応や催しことをチームとして考えられるようになりました。(室水社長)

    会場の様子
    防音商品の体験会の様子

    東急ハンズから卸依頼 ネットとリアルの融合へ

    2016年、東急ハンズから防音商品を卸して欲しいと依頼が舞い込む。ユニークな防音商品を持ち、きめ細かい顧客対応まで行えるピアリビングの実績や知識を求められての依頼だった。

    東急ハンズ渋谷店のDIYコーナーのブースで1か月間、催事を開いた。ブースを訪れる人は、「そういえば、子どもにピアノを習わせたいな」「隣の音がうるさいな」など、なんとなく生活音のことを気にしている“予備軍”が多いと仮定。そこで、催しごとで配るパンフレットの表面に「騒音対策 あなたは大丈夫!?」と大きく記載するなど、潜在顧客の興味を引き、防音商品の需要を喚起する工夫を施した。

    東急ハンズ渋谷店
    東急ハンズ渋谷店のDIYコーナーで催事を開いた
    どんな工夫をしたか 予備軍にも響く工夫
    催事で配ったチラシ

    SNSを起点に顧客獲得。ポイントはSNSの使い分け

    催事中、ツイッターやFacebookで「今、東急ハンズさんで催し事をやってま~す」と告知。すると、消費者からSNS上で商品や見積もりに関する問い合わせが寄せられるなど、SNSを起点に顧客と接点を作ることにも成功した。

    SNSをECに活用する際、それぞれの特性を生かして使い分けることがポイントだと室水社長は強調する。ブログは「情報の蓄積(SEO効果)」ツイッターは「今の発信」Facebookは「セグメント広告」Instagramは「画像で見せる」ことを意識しているという。

    SNSを徹底的に活用した
    SNSを活用して受注につなげている

    室水社長流、壁にぶつかったときの解決法

    小さな会社が生き残り、厳しい環境下でも力強く成長していくために必要なことは何か? 室水社長は15年間の経験から、壁にぶつかったときは「自分ができなくてもいい。できる友達を作ればいい」「商品を変える」「市場を変える」といったことを学んだという。

    また、会社の経営において、次のことを大切にしている。

    • 「5年後は売上10倍にする」など大きな目標を掲げること目標をホワイトボートに書くと、スタッフもその目標に向けて意見するようになった
    • 常に情報を出し続けること。SNSがすべてではないが、情報発信しなければ忘れ去られてしまう。そして、商品に対する思いを伝えられるのは、商品を扱っている自分自身であることを理解する

    最後に室水氏は、ピアリビングがめざすものを説明し、講演を締めくくった。

    見るべきは他社ではない。お客さま1人ひとりに適した防音アドバイスを行い、要望にあった防音商品を作る。それぞれのお客さまに根付いていける会社でありたい。私たちがめざすのは、「防音で日本一、世界一に」なること。(室水社長)

    渡辺 裕子

    フリーライター・エディター

    渡辺 裕子(わたなべ・ゆうこ)
    フリーライター・エディター

    出版社での音楽雑誌編集を経てフリーに。音楽や旅など趣味実用系の雑誌・書籍、ECショップのコラム、企業HPコンテンツ制作、タイアップ記事など、幅広い媒体で編集者兼ライターとして活動中。

    趣味はピアノ、クラシック中心の音楽会の企画、マラソン。東京都在住。

    渡辺 裕子

    ソーシャルログインとは? ECサイトにもたらす超基本のメリット3つをおさらい | ソーシャルログインとは? ECオーナーが知っておきたい基本

    7 years 11ヶ月 ago

    ソーシャルログイン(ソーシャルサインイン)とは、ユーザーが利用している既存のSNSアカウントを利用して、Webサイトやサービスにログインできる機能です。

    ソーシャルログインは、今も進化を続けています。スマートフォンシフトが進むなかで、ソーシャルログインはユーザーの利便性を高めるUXの側面だけでなく、企業のOne to Oneマーケティングの起点になる非常に重要な接点の1つとなりました。

    LINEの参入で注目を集めるソーシャルログイン

    ソーシャルログイン機能は当初、FacebookやTwitterから始まりました。その後、GoogleやYahoo! JAPANが加わり、2017年にはLINEが本格的に参入して注目を集めています。

    一般的なWebサービスは、会員登録時にIDとパスワード(PW)を設定して登録しますが(メールアドレスがそのままIDになるケースが多い)、ソーシャルログインに対応したWebサービスであれば、すでに使い慣れているSNSアカウントを使ってログインできます。

    新しくWebサービスやアプリの利用登録をするときに、次のような登録画面を見たことはないでしょうか。

    ソーシャルログインを利用したサイトのログイン画面

    ユーザーは、わずらわしい会員登録の手間を省き、簡単にサービスを利用できて、新しくIDやPWを覚える必要もありません。ユーザー視点で見れば、この手軽さが一番のメリットだと言えるでしょう。

    ECサイトでは、「情報入力する手間が省けるサイト」が支持される傾向があります。ユーザーは個人情報の入力に抵抗がありますし、登録するID/PWをやみくもに増やしたくありません。

    ソーシャルログインでユーザーが得られるメリット

    改めてソーシャルログインのメリットを整理しましょう。ユーザーへのメリットは非常にわかりやすく、次の3点。導入することでサイトの利便性を高めることができます。

    1. 会員登録時に登録フォームの情報を埋めてくれる
    2. 再ログイン時に使い慣れたID/PWでログインできる
    3. 二段階認証を利用できる

    1. 会員登録時に登録フォームの情報を埋めてくれる

    ソーシャルログインに対応したサイトであれば、各SNSプロバイダから取得できる情報で登録フォームの内容を埋めることができるので、ユーザーは会員登録作業のほとんどをタップ操作で進めることができます。

    タップ操作で簡単に会員登録を進められる

    スマートフォンシフトが進み、ユーザーが利用するデバイスの画面は小さくなりました。PCよりも小さくなった画面上で、PC感覚で会員登録フォームに個人情報を入力させることは、ユーザーにとって苦痛でしかありません。

    スマホの小さな画面では、PCと比べてフォームの入力に手間がかかります。

    会員登録フォームでは必要最低限の情報を取得するにとどめ、企業はユーザーとの接点を持つことに注力するべきです。タップ操作だけで進められるようにしたり、入力項目を少なくしたりするなど、ユーザーのストレスを減らすことができれば、登録完了にたどり着く確率が高くなります。それが、ソーシャルログインで実現できるのです。

    ただし、取得できる情報はSNSプロバイダごとに差があります。次の図を登録フォームの必須項目を決める判断材料に活用ください。

    ソーシャルログインで取得できる情報はSNSプロバイダによって異なる(2018年1月末、フィードフォース調べ)

    2. 再ログイン時に使い慣れたID/PWでログインできる

    ソーシャルログインには、ID/PWの管理が楽になるというメリットもあります。

    世の中には数えきれないくらいのWebサービスやアプリが存在し、生活者1人当たりが利用するWebサービスの数は増えつつあるため、それぞれのID/PWを覚えることは年々、難しくなっています。

    「1Password」のようなPW管理アプリを利用したり、PWをブラウザ上に保存することで覚えないという方法もありますが、前者はまだまだ一般的ではなく、後者の場合は端末やブラウザが変わるとPWがまったくわからなくなってしまいます。

    毎週のように利用するサイトならPWを思い出せそうなものですが、年に数回といったサイトもあります。

    • 頻繁に訪問するサイト(週1回)
    • たまに訪問するサイト(月1回)
    • まれに訪問するサイト(年数回)

    ID/PWがすべて同じであれば、訪問周期は関係ないでしょう(セキュリティ的には望ましくありません)。しかし、少しでも違うPWで管理していた場合は、週1回の訪問では数サイトを覚えるのが限界です。月1回の訪問になると、恐らくPWを思い出せないケースが出てくるはずです。

    特に最近は、セキュリティレベルが厳しい複雑なPW設定をデフォルトとするサイトも増えています。訪問するたびにPWを再設定するといった経験はないでしょうか。

    8文字以上で英大文字と英小文字と数字が必要。これに記号が加わると……

    ソーシャルログインに対応したサイトなら、使い慣れているSNSプラットフォームのアカウントでログインできます。訪問するたびにPWを思い出すなど、無駄な時間を過ごすこともなく、簡単にログインできるのです。

    3. 二段階認証を利用できる

    二段階(二要素)認証とは、「ID/PW」に別の要素を加えた、2つの要素で認証を行うことです。具体的には、次の3つの要素のうち2つを組み合わせた認証の仕組みをいい、セキュリティを強化できます。

    • ユーザー本人だけが知り得る要素(ID/PWなど)
    • ユーザー本人だけが所有する物(キャッシュカードなど)
    • ユーザー本人の特性(指紋、顔認証など)

    代表的な手法に「ワンタイムパスワード」があります。これは、本人だけが所持する認証デバイス(セキュリティトークン)に届くパスワードを利用するものです。

    トークンに届いたパスワードを使ってログインする
    dcdp/Thinkstock

    最近は、トークンではなくスマホアプリでワンタイムパスワードを発行するサイトもあります。認証アプリとしては、「Google Authenticator」や「Authy」などが有名です。

    Amazonの二段階認証の設定画面。SMSや認証アプリでパスワードを受け取れる

    最近ではGoogleやFacebookのように、スマートフォンに届く通知に対し「はい」をタッチするだけのものもあり、利便性も損ないません。

    Facebook(左)とGoogle(右)からスマホに届いたログイン通知

    ソーシャルログインで企業が得られるメリット

    ソーシャルログインの導入で企業が得られるメリットは、ユーザーが得られるメリットを逆の視点から見たものになります。

    ソーシャルログインで企業が得られるメリット
    1. 会員登録時に登録フォームの情報を埋めてくれる
    2. 再ログイン時に使い慣れたID/PWでログインできる
    3. 二段階認証を提供できる

    上記の3つから企業には下記のようなメリットをもたらします。

    • 会員登録時の離脱率が減る
    • 詳しいユーザー情報を得られる(SNSプロバイダによる)
    • 再訪率が上がる
    • PW再発行やログインできないという問い合わせが減る
    • セキュリティ対策へのコストが減らせる

    特に「会員登録時の離脱率が減る」「再訪率が上がる」という点はニーズが高いです。EC企業からのニーズも同様ですが、自社のサービス/商品がどのプラットフォームと相性が良いか(どのSNSアカウントでログインしているのか)、判断材料にもなることも支持されています。

    実際、弊社のソーシャルログインサービスを利用する企業のなかには、新規会員登録率が38%上がった例や、ソーシャルログインで登録したユーザーの再訪率が70%を超えるといった事例もあります。

    ◇◇◇

    今回は昨年までの一般的なソーシャルログインについてまとめました。次回は今年に入って大きく変わったソーシャルログインのトレンドと、ソーシャルログインの新しい活用方法について紹介します。

    岡田 風早

    株式会社フィードフォース

    岡田 風早(おかだ かざはや)
    株式会社フィードフォース
    ソーシャルPLUSプロダクトマネージャー 兼 カスタマーサクセスチーム

    ソーシャルログイン/ID連携ASPサービス「ソーシャルPLUS」のプロダクトマネージャーとして2015年フィードフォースに入社。その後、カスタマーサクセスチームの立ち上げに携わり、「ソーシャルPLUS」プロダクトマネージャーを兼任している。LINE社とLINEログインにおけるパートナー契約を中心になって進め、ビジネスコネクトパートナーや大手代理店と連携して、企業のLINEによるOne to Oneコミュニケーション実現の設計に数多く携わる。

    岡田 風早

    ローソンが店頭受取&決済の生鮮食品EC「ローソン フレッシュ ピック」をスタート

    7 years 11ヶ月 ago

    ローソンは3月6日、生鮮食料品の注文をネットで受け、コンビニ店頭で決済と商品の受け渡しを行う新たなサービス「ローソン フレッシュ ピック」を始めた。

    野菜や果物、調味料など約500種類を販売。消費者は午前8時までに予約すると、当日午後6時以降に店舗で商品を受け取ることができる。

    当初は東京・世田谷区と渋谷区、神奈川県川崎市、横浜市の一部地域(約200店舗)でサービスを提供。今後はエリアを首都圏に拡大し、全国展開を検討する。

    「ローソン フレッシュ ピック」はローソン型ラストワンマイルと名付けている

    野菜や果物、豆腐や納豆などの食品、調味料のほか、食材と調味料などがセットになったオイシックスドット大地のKit Oisix(ミールキット)も販売している。成城石井などスーパーや専門店の商品も含まれている。

    商品の一例の参考価格(税込)はレタス1個193円、国産豚細切れ200グラムで298円、「旨味が効いた海鮮八宝菜キット」は832円。

    「ローソン フレッシュ ピック」の利用条件は1回あたりの購入金額1000円以上。

    午前8時までの注文は、午前9時にEC物流センターで商品をピックアップし、昼頃に出荷、指定店舗に商品を納品し、午後6時以降に商品を店頭で受け渡す。

    ローソンの「ローソン フレッシュ ピック」の流れ

    サービスの流れ

    既存のコンビニの店舗網と物流網を活用しているため、新たな物流の構築は行わないという。

    生鮮食品のECは競争が激化している。アマゾンジャパンは2017年4月、生鮮食品などを注文から最短4時間で配送する「Amazonフレッシュ(アマゾンフレッシュ)」をスタート。

    セブン&アイホールディングスとアスクルは2017年11月、生鮮食料品のECサービス「IYフレッシュ」を共同で立ち上げた。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    英会話教育のEC会社に有利誤認で措置命令、消費者庁

    7 years 11ヶ月 ago

    不当な二重価格をWebサイトに表示していたとして、消費者庁は3月2日、英会話教材を販売するSPRINGに対して再発防止策を求める措置命令を出した。

    景品表示法の有利誤認(実際のものよりも著しく有利であると消費者を誤認させること)に該当すると判断した。

    消費者庁によると、SPRINGはキャンペーン期間中に限り通常価格2万9800円の商品を1万9800円で販売しているとWebサイトに表示し、英会話教材「7+English」を販売していた。しかし、実際はキャンペーン期間に関係なく、Webサイトを初めて訪問した消費者に1万9800円以下で販売していた。

    消費者の閲覧履歴からサイト訪問回数を特定し、閲覧初日から5日目以降にサイトを閲覧した場合に限り、実際の販売価格(2万9800円)が表示される仕組みだったという。

    消費者庁は英会話教材を販売するSPRINGに対して再発防止策を求める措置命令を出した。

    有利誤認に該当すると判断された表示例

    消費者庁による措置命令は以下の3点。

    • 実際よりも安い価格であるかのように表示し、景品表示法に違反していたことを一般消費者に周知徹底すること
    • 再発防止策を講じ、役員と従業員に周知徹底すること
    • 今後、同様の表示を行わないこと

    景品表示法とは?

    不当表示や不当景品から消費者の利益を保護するための法律が「景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)」。景品表示法は、商品・サービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを規制。また、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限している。

    不当表示は大きく分けて3つの種類がある。

    • 優良誤認表示(商品・サービスの品質、規格、その他の内容についての不当表示)
    • 有利誤認表示(商品・サービスの価格、その他の取引条件についての不当表示)
    • その他 誤認される恐れのある表示(一般消費者に誤認される恐れがあるとして内閣総理大臣が指定する不当表示)

    SPRINGのケースは有利誤認にあたる。商品・サービスの価格その他の取引条件について、実際のものよりも著しく有利であると一般消費者に誤認される表示は不当表示となる。

    優良誤認を招く不当表示の例

    優良誤認を招く不当表示の例(消費者庁の資料を編集部がキャプチャ)

    消費者庁では、各種資料をまとめた景品表示法用コーナー、「不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック(PDFが開きます)などで、景品表示法に関するさまざまな情報を提供している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    「ネットを見てからお店に行く」が増加中。ナノ・ユニバースが見つけたオムニチャネルの「2周目」【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

    7 years 11ヶ月 ago

    ナノ・ユニバースさんはオムニチャネルの1周目は終わっていて、すでに2周目に入っているようです。2周目とは店舗のショールーム化が終わって、ECを見てからお店に来る人が増えている状況のことです。ユーザーの動きはこちらが考えている以上に早いです。

    お客さんをコントロールしないことがオムニチャネルのポイント

    [対談]ナノ・ユニバース越智さんが話す、試行錯誤の末に辿り着いた「オムニチャネルの答え」とは | ECzine
    https://eczine.jp/article/detail/5437

    まとめると、

    • ナノ・ユニバースにとってのZOZOTOWNは、自分たちでリーチできないお客さんを広く取ってきてくれるディベロッパーのような場。自社ECは超優良顧客のポテンシャルをもったお客さんに、しっかりサービスを提供する場
    • 顔写真を登録すると1%、クレジットカードの情報を登録するさらに1%というように、個人情報の登録数に応じてポイント還元率を上げている
    • 店舗の売り上げが自社ECの影響を受けた時期を経て、現在は「ECを見てからお店に来る」というお客さんが増えているEC担当者の役割は商品画像のビジュアルを良くして「店舗で見てみたい」と思ってもらえるようにアシストすること

    欲しいものがあった時にECで買う人もいれば、試着をしたい人もいる。でもそれって、僕がコントロールできる話ではないですよね。例えばさっきのようにお店の前を通りかかった時にプッシュ通知を送ることで商品を思い出してもらうなど、店舗とECサイトの合間をアシストすることが僕らに出来ることなんじゃないかなと思っています

    オムニチャネルで店舗とECで売上を取り合うという段階は通り越して、すでに2周目に入っているというナノ・ユニバースさん。ユーザー側もECサイトを見て店舗に来る人が増えているようです。次にやることは店舗とECの隙間にあるタイミング。まさにシームレスですね。

    読まないのはもったいない! ツイートの拡散に必要なのはコレだった!

    口コミ拡散のためにはコンテンツが1番、では2番は何に? jigen_1さんが語るツイートが拡散する仕組みとは | Marketeer
    https://marketeer.jp/jigen_1_second/

    まとめると、

    • 口コミの拡散に1番必要なのはコンテンツ。2番目はフォロワーの行動分析
    • フォロワーには①フォロー数が少ない人、②ツイート数が多い人、③インタレストグラフ(興味・関心)でつながっている人の3種類ある。拡散してくれるのは①と②
    • インフルエンサーとはリツイートしてくれる人。インフルエンサーをフォロワーで評価するのは間違い

    まずはプロモアカウント(フォロワーを獲得するための広告配信)をやるべきです。プロモアカウントであれば、キーワードターゲティングなどで質の高いフォロワーを獲得できますし、そうして獲得したフォロワーの中から第1パターン、第2パターンに当てはまるフォロワーをフォローバックしていくことでフォローを外されないようにできます。

    SNSは数だけ追っても何の意味もないですよね。発信するだけなんてもっと意味がないです。拡散したくなるようなネタを作って、拡散してくれる人を見つけていくことからスタート。記事の内容はとても役立つものばかりなのですが、いきなりここから始めないようにしましょうね。

    ローカルビジネスにはGoogleマイビジネスが必須!

    Googleマイビジネスのリスティングを最適化する方法 | Web担当者Forum
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/02/26/28384

    ローカルビジネスのホームページにはBASE使うの最高じゃね? | F's Garage
    https://f-shin.net/fsgarage/6236

    ローカルビジネス(カフェなど)のホームページがほとんど意味ないのでは...という話 | note(shogo@エントワコミュニティ)
    https://note.mu/seeekone/n/n189a6c87884d

    まとめると、

    • Googleマイビジネスのプロフィール欄には、潜在顧客に自分の企業を見つけてもらいやすくするのに役立つデータが盛り込まれる
    • 営業日、営業時間、イベント、住所、電話番号など、店舗に必要な情報を登録できる
    • オンラインレビューは、検索順位や消費者の信頼だけでなく、クリックスルー率にも影響を及ぼす

    Googleマイビジネスのダッシュボードに定期的にログインして、自分のリスティングに誰も不要な変更を加えないようにすることが非常に重要な理由の1つに、これがある。もし誰かがオーナーの承認を必要とする変更を提案した場合は、変更が保留中であることを示す通知が表示される。

    Googleマイビジネスのリスティングを最適化する方法

    「ローカルビジネスでやるべきはGoogleマイビジネス」というのは私も同感です。「お店の売上を上げたいからネットショップを」となるのはその先の先。検索エンジンもどんどん賢くなっていますので、臨時休業やイベント情報などをちゃんと更新していきましょう。

    EC全般

    競合に"棚を明け渡す"と利益が増えるワケ | PRESIDENT Online
    http://president.jp/articles/-/24477

    “「いつか売れる」は「いつまでも売れない」とほぼ同義である”。これはものすごく納得。

    洗顔商材の魅力を伝える広告で、「メラニン」「美白」「透明感」「明るく」「白く」は使用できる? | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5144

    メラニンは×、透明感は〇などパッと見だけはわからないので、記事に書いてある説明を読んでおきましょう。

    アマゾン、フルフィルメント支援のFBA手数料と料金体系を改定へ(4/24~) | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5187

    Amazon、取引メーカーに「協力金」要求か 物流費の上昇緩和で | ITmedia ビジネスオンライン
    http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1802/28/news083.html

    経済誌では「Amazonジワリ値上げ」と書かれそうな話題。大家さんには逆らえません。

    クロネコヤマトのネットショップ開業サービス「らくうるカート」|ヤマトフィナンシャル
    https://www.yamatofinancial.jp/cart/

    他のサービスとあまり変わらない印象。ヤマトさんだけのサービスがあれば……と思ってしまう。

    どん底から再生したタオル業界の風雲児。今治から最高のタオルを届けるチーム「IKEUCHI」の裏側 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5076

    バックヤードの人が接客意識を持っているところは強い。

    読み込み速度改善が売上に与える影響と競合とのスピードを比較するツールをGoogleが公開 | 海外SEO情報ブログ
    https://www.suzukikenichi.com/...

    読み込み速度はますます重要になっています。特にスマホは要チェック。

    楽天RMSにABテスト機能が実装!!ページ改善に活用してみよう | ネットショップ運営の気になる備忘録
    http://peacepopo.net/blog-entry-252.html

    いつの間にかこんな機能が。アクセスが多いページでお試しを。

    「ZOZOTOWN」のスタートトゥデイ、LINEショッピングに出店 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5204

    ZOZOUSED、マーケットプレイス開始 コメ兵とゲオが出店 | ECzine
    https://eczine.jp/news/detail/5476

    ZOZO関連記事を2つ。それより、ZOZOSUITEはどこに行ってしまったんでしょうか……。

    FutureShop2(フューチャーショップ2)動的リマーケティングとの連携について | 株式会社グランフェアズ
    https://www.granfairs.com/blog/staff/fs-dynamic-remarketing

    マーチャントセンターにはログインできないので注意。

    今週の名言

    みんなで話しているとすぐに検索する人がいるじゃないですか。ザビエルの首元にあるやつって面白いよねって話が出たとして、それはザビエルを深掘りする企画をやりたいわけではなくて、そこから話を広げたいだけなのに、検索して「アレは、なんとかですね!」って答えを出す博士君みたいな人がいる。そうやって正解を言われてしまうと話の腰を折りますよね。全くイノベーションじゃない。

    デイリーポータルZの林編集長と閑談 「なんでそれやるの?と聞かれると僕らは消えていなくなります」 | ウェブ電通報
    https://dentsu-ho.com/articles/5846

    アイデアを出すときにはアイデアが出やすい環境やスタッフィングが重要です。

    森野 誠之

    運営堂

    運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

    森野 誠之

    【AI活用例】作業の効率化、ECサイトでの販促、顧客対応――見えてきた効果と課題とは | 通販新聞ダイジェスト

    7 years 11ヶ月 ago

    昨今、なにかと話題のAI(人工知能)。日常生活やビジネスの現場などさまざまなシーンでの実用化が進んでいる。そうした中、通販の領域ではどのような役割を果たしていくのだろうか。フルフィルメントの作業工程や、サイト上での売り方、あるいは顧客からの問い合わせなどで今、AIが通販のお助け役となりつつある。最新のAI活用事例を見ていく。

    "音声採寸"で業務時間を短縮

    「サイズ、L……着丈、66……肩幅、42……」――。

    アパレル企業などの通販サイト向けにファッションアイテムのささげ業務(撮影・採寸・原稿作成)を手がけているささげ屋。同社が今取り組んでいるのが、作業員の“声”による採寸データの入力だ。

    AIを通販・ECの「ささげ」業務に活用
    作業員が計測したサイズを声に出して言うと、その音声を認識し自動的に採寸データが登録される。キーボードでの入力に比べて作業時間を短縮できる

    通常、衣料品や雑貨などのサイズを計測する際はキーボードで入力しており、繁忙期などは採寸と入力の担当を分けて2人体制で作業をこなすこともある。

    この採寸業務を効率化するために同社が目をつけたのが、東芝デジタルソリューションズのコミュニケーションAI「リカイアス」だ。リカイアスは音声の合成や翻訳など複数の機能を持つが、その中に音声認識技術を使って作業記録を音声で入力できる「フィールドボイス」というサービスも提供している。

    ささげ屋はこのサービスに注目した。同社の秋山宙士社長は「新しい技術を知ったことで、これまでなかった“音声採寸”というものに気づくことができた」と述べる。

    ささげ屋が進めている“音声採寸”の中身はこうだ。

    専用のアプリを立ち上げ、ヘッドセットを付けた作業員が商品のサイズを測り、メジャーを見たまま採寸情報を声に出す。するとその発話が自動的に認識され、アプリ画面上に採寸データが登録される。

    アプリ内の着丈、身幅、肩幅、袖丈、原産国といった必要な項目はささげ屋が事前に設定しており、AIが作業員の声を認識して適切な項目に数字が登録されていく。

    作業時間短縮で機会ロス低減へ

    この音声採寸がささげの現場を大きく変えるポテンシャルを秘めている

    メリットは時間の短縮。「トータルで考えて、話したほうが圧倒的に早い。現場の感覚では作業時間は半分くらいになりそう」と秋山社長。

    ささげ業務を依頼しているアパレル企業や百貨店などからすると、作業時間が短くなるということは、画像を通販サイトに掲載するまでのリードタイム短縮を意味する。スピードがアップすることで、サイト上の訴求が早くなり販売機会の損失を低減できる

    1商品あたりの作業時間を短縮できればささげ業務で扱える商品数も増えるため、アイテム数が多い通販サイトにとってインパクトはより大きくなると予想される。

    顧客企業だけでなくささげの現場でも作業負荷の軽減のほかに、キーボードでの入力に比べて誤入力が減るのではないかと期待がかかる。

    この仕組みは現在トライアルの段階だが、早ければあと1カ月程度で現場に正式導入する予定だ。ささげ屋は東芝デジタルソリューションズと共同で音声採寸の技術で特許を出願している。

    音声採寸の導入を進めるささげ屋だが、現場での効率化だけでなく、見据える先にはビッグデータの活用がある

    将来的に音声採寸アプリを様々な採寸業務の現場で活用することで、アパレル商材の採寸データがアプリを通じて蓄積される。そこからサイズ、色、素材などのトレンドが見えてくる

    そのデータを解析してマーケティングに応用することを視野に入れる。「音声採寸はそのための入り口」(秋山社長)というわけだ。

    ビジュアルから商品お薦め

    通販サイトの商品詳細画面を閲覧していると、下部に「この商品を見ている人におすすめ」などと別の商品が提案される。レコメンデーションというもので、ネット販売ではすでにおなじみの手法だ。この部分にAIを取り入れ、新しい切り口でアプローチする動きがある。

    レコメンデーションエンジンを手がけるサイジニアは昨年9月からビジュアルAIレコメンデーション「デクワス・ビジョン」の提供を始めた。ディープラーニングと呼ばれる技術を使いAIが自動的に画像を分類し、ユーザーが通販サイトで見ている商品とイメージが近いものを探し出す

    ただ、AIがビジュアル的に近いと判断した商品の中には、人間の目から見て「おかしい」というケースもある。そこで同社では以前から取り組んでいるレコメンドエンジンを活用。過去の人間によるクリックデータを用いて、AIが導き出した結果を補正し、閲覧している商品のイメージに近いものを並べる

    例えばユーザーがアパレルECサイトでスカートを見ているとする。デクワス・ビジョンでは、色や形状、柄といったビジュアルが近い商品群を並べて推奨する。これが従来の行動履歴型レコメンドであれば、同じスカートを見ていてもバッグやトップス、サンダルといったアイテムを提案する。過去にそのスカートを購入したユーザーがバッグやサンダルをクリックしていたデータが反映されるためだ。

    「デクワス・ビジョン」は行動履歴型と異なり、デザインが近い商品画像を薦めるのが特徴
    「デクワス・ビジョン」は行動履歴型と異なり、デザインが近い商品画像を薦める

    サイジニアの吉井伸一郎社長は「黒のスカートの場合、行動履歴型はニットやカーディガンが表示されるが、デクワス・ビジョンは黒いスカートが並ぶ」と説明する。

    その際のポイントは、名称が異なっていてもデザインが近いものが並ぶということだ。ブランドごとで商品の呼び方は変わるが、ユーザーが「プルオーバー」を閲覧していても「Tシャツ」も「カットソー」もデザインが近ければ掲載される。

    メリットは他にもある。行動履歴型のレコメンデーションは過去の履歴が必要になるため、新着商品や短期間で売り切るような商材には向いていない。誰も商品をクリックしていなければお薦めできないからだ。

    一方のデクワス・ビジョンであれば新着商品が入荷したその日からAIがレコメンドできる。ロングテール商品も同様で、埋もれた商品であってもAIは公平に類似性を見つける

    このデクワス・ビジョン、導入先のアパレルECについてサイジニアが計測したところ、デクワス利用者のコンバージョン率は、利用していないユーザーに比べて1・63倍になったという。同社では「画像で訴求したことで、アパレル商材の売り上げアップにつながっている」(吉井社長)とみている。

    チャットボットで新規狙う

    AI活用の事例としてすでに導入が進んでいるのチャットボットだ。チャットでAIが自動的に回答するというものだが、通販の現場でも問い合わせなどで使われている。ただ、新規獲得や成約となると現状はAIだけでは限界があるようだ。

    セコムの子会社でコールセンター業務を手がけるTMJでは昨年9月から、ベネッセコーポレーションが展開する進研ゼミ小学講座の新規顧客向け問い合わせ窓口にチャットサービスの提供を開始した。

    「LINE」内の進研ゼミ公式アカウントで実施しており、AIによるチャットボットとオペレーターによる有人チャットを組み合わせている。オペレーターは午前9時から午後9時までだが、チャットボットは24時間365日問い合わせに応じる。合わせてフリーダイヤルでの入電に対してガイダンスで「LINE」を告知し、チャットボットへの誘導も行う。いずれもまずはチャットボットが問い合わせの入口になる。

    ベネッセとの取り組みの目的は、ウェブ入会率の向上と、副次的な効果としてコールの削減だ。

    これまでの状況では、チャットボットで課題を解決した割合は46%、残りの54%は有人チャットに移行するか離脱したケース。ただ、AIのチューニングにより直近の解決率は50%を超えてきているようだ。

    「LINE」上の問い合わせの入口でAIが対応するTMJの事例
    「LINE」上の問い合わせの入口でAIが対応する

    さらに人が介在せずチャットボットだけで入会するケースもある。その意味ではコール削減には寄与している。では、入会率の向上はどうか。同社東日本事業本部BenesseCC事業部の宮川正雄氏によると「入会率を高めることについては限界を感じている」という。入会時には販売員の“最後の一押し”が大きいが、「それをロボットでやるのは難しい」(宮川氏)というのだ。

    その一方で、顧客満足度については手ごたえを感じている。有人チャットを終えたユーザーにアンケートを行った結果、5段階評価のトップ1「大変満足」とトップ2「満足」を選択したのは98%にのぼり、トップ1だけでも80%以上ある。

    今後は新規客だけでなく既存会員にまで範囲を拡大する予定だが、これまでの結果を踏まえ方針を変える。新規客は極力有人チャットに誘導して、ボット段階での離脱を防ぐ。一方、既存会員の住所やコースの変更といった手続きをチャットボットで対応する。このように新規と既存でチャットの使い方を明確に分けていく考えだ。

    通販新聞

    バーコード読取なしでレジ通過&決済、小売向けの商品画像認識技術をNECが開発

    7 years 11ヶ月 ago

    日本電気(NEC)は3月5日、スーパーやコンビニなどの小売店で、画像認識機能を使って決済する新たな技術を開発したと発表した。小売店での決済無人化に貢献する技術という。

    NECグループは、この技術を搭載した画像認識POSレジのデモシステムを「リテールテックJAPAN2018」(2018年3月6日~9日、東京ビッグサイト)で公開。3月からNEC社内の小売店舗で、決済業務の無人化の実証実験を行う。

    ディープラーニング技術と特徴点マッチング技術を使い、生鮮品や日用品、パッケージ品など多種多様な小売商品を認識。多数の商品を雑然と置いても、一括して個々の商品を認識する。

    バーコードやRFIDを読み込まなくても、レジ台に商品を置くだけの簡易な操作で、商品を一括認識することが可能。

    NECが開発した小売商品を画像認識する多種物体認識技術

    画像認識する多種物体認識技術

    小売店のレジでバーコードやRFID(情報を埋め込んだタグ)を商品ごとに読み込まなくても、レジ台に商品を置くだけで商品を認識するため、レジ業務の効率化や小売店での決済無人化に貢献する技術という。

    近年、画像認識技術を用いてカメラから商品を認識し、小売店の決済を省力化・無人化する取り組みが進められている。だが、従来の画像認識技術では、生鮮品などの自然物、パッケージ品などの工業製品は特性が異なるため、多種多様な商品を一律に認識することは困難だったという。

    また、これらの商品をまとめて正しく認識するには、商品を整然と並べる作業が発生し、利用者の負担となると考えられている。

    自然物から工業製品までの多種多様な商品の認識、NECが開発

    自然物から工業製品までの多種多様な商品の認識(画像はNECのHPから編集部がキャプチャ)

    今回の技術は、バーコードやRFIDを必要とせずに、画像認識技術を用いてカメラから商品そのものを認識するアプローチを採用。簡単に操作でき、導入事業者の運用コストも抑えることができるという。

    なお、海外では無人店舗の展開が進んでおり、Amazonがレジ係のいない実店舗「Amazon Go」をスタート。中国のZhongshan BingoBox technology Co.(中山市賓哥網絡科技)は無人店舗「BingoBox」をオープンし、セルフサービスで買い物ができるサービスを展開している。

    「BingoBox」店内の商品には、消費者が何を購入したのかを識別できる無線ID(RFID)タグが付いている。消費者が製品を1つずつスキャンする必要はなく、電波で複数のタグを一気にスキャン。オンライン決済「Alipay(アリペイ)」、または「WeChat Pay」を使ってセルフレジで支払いする仕組みを採用している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    AIで通販用の梱包箱を自動選定、NTTロジスコが箱サイズ予測システムを4月提供へ

    8 years ago

    物流事業を手がけるNTTロジスコは3月1日、通販・ECの物流センター内業務を効率化するため、人工知能(AI)を活用して商品ごとに最適な梱包箱サイズを予測するシステムの開発に着手したと発表した。2018年4月のサービス開始をめざす。

    開発中のシステムは、出荷実績データ(注文情報と使用した梱包箱のサイズ)をAIが学習し、出荷指示データの注文情報から最適な梱包箱のサイズを予測するという。

    NTTロジスコは現在、物流センターに数千種類の商品を保管しており、商品の形状や大きさ、数量、注文商品の組み合わせなどに応じて、さまざまななサイズの梱包箱を使用している。

    新システムを使うことで、あらかじめ最適な梱包箱サイズの情報が指定できるため、倉庫内で作業者が梱包箱を選定する工程がなくなり、生産性の向上が図れる。また、梱包箱のサイズダウンや緩衝材の削減が期待できる。

    AIの開発はクラウドサービスを利用する。NTTロジスコの倉庫管理システム(WMS)と連携させることで、安価かつ短時間で開発するとしている。

    NTTロジスコが人工知能(AI)を活用して商品ごとに最適な梱包箱サイズを予測するシステムの開発に着手

    WMSとの連携イメージ

    今後は地域別・サイズ別に最適な宅配サービスを選択できるようにする。

    荷物の届け先住所と梱包箱サイズ情報を活用することで、各宅配サービスの地域・サイズ別の料金を比較し、最適な宅配サービスを選択。これにより最大約2割の配送コスト削減を見込んでいる。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    「ZOZOUSED」でマーケットプレイス事業をスタート、コメ兵などが出店

    8 years ago

    スタートトゥデイグループが運営するリユース品販売サイト「ZOZOUSED」は3月1日、マーケットプレイス事業をスタートした。

    リユースファッションへのニーズの高まりに対応する。

    「ZOZOUSED」はファッションECサイト「ZOZOTOWN」内で展開するブランド古着のセレクトショップ。スタートトゥデイ子会社のクラウンジュエルが運営している。

    マーケットプレイスにはコメ兵が運営する「KOMEHYO」と、ゲオが運営する「セカンドストリート」が出店した。オープン時の出品数は「KOMEHYO」が約2万点、「セカンドストリート」は約1000点。

    スタートトゥデイグループが運営するリユース品販売サイト「ZOZOUSED」はマーケットプレイス事業をスタート

    「KOMEHYO」「セカンドストリート」が出店

    「ZOZOUSED」の取扱ブランド数は約8000種類、最大総掲載数は120万点を超えた。

    クラウンジュエルは今後、「ZOZOUSED」の出店店舗数と品ぞろえを拡大する。採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT」で測定した体型データを活用した「自分サイズ検索」など、サイトの利便性をさらに追及するとしている。

    「ZOZOUSED」の年間購入者数は約720万人(2017年12月末時点)。2018年3月期第3四半期(2018年4~12月)の商品取扱高は、前年同期比22.7%増の113.7億円だった。

    2018年3月期にける「ZOZOUSED」の取扱高計画は、前期比39.8%増の180億円。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    広告に頼らず売上・利益を伸ばす方法って!? リピート客を増やすメール接客の極意

    8 years ago

    少子高齢化、競争激化などECサイト運営を取り囲む環境が厳しくなる今後、新規獲得客からの再注文率(リピートオーダー)を増やすことが収益力を高める1つのカギとなる。スタッフの顔が見えないECだからこそ、メールのやり取りは顧客との関係性構築に重要な役割を果たす。スピーディーな返信や丁寧なメール接客がいかに大切なのか、そしてそれを実現する方法とは? 顧客満足度を高めて顧客生涯価値(LTV)を向上させるメール接客のポイントを、ラクスのカスタマーサービス・クラウド事業部・西山和人氏が解説する。

    顧客をファンに変えるメール接客のポイント

    西山氏はLTV向上に直結するメール接客のポイントとして、ECサイトの利用者を対象としたアンケートの結果などを踏まえ、「スピーディーに対応する」「丁寧に対応する」「品質を一定化する」の3点をあげる。

    ラクスのカスタマーサービス・クラウド事業部・西山和人氏
    ラクスのカスタマーサービス・クラウド事業部・西山和人氏

    7割以上が満足する返信時間は「3時間以内」

    「好印象を抱くメール対応」として1つ目に重要なポイントは「スピード対応」。しかも、顧客が満足するメール返信時間の水準は年々短くなっているという。

    「満足するメール返信時間」は、2014年時点では「3時間以内」は58%だったが、2016年の調査では73%。より迅速な返信時間を求める傾向となっている。ECサイトに求める対応スピードが上がっている背景について、西山氏は次のように言う。

    「アマゾンプライム」「あす楽」といった即日・翌日配送が当たり前になっていることと、スマホの普及でリアルタイム型のコミュニケーションに慣れてきている。メールの対応も同じくらいのスピード感を求められていると思う。

    お客さまが満足するメール返信時間の水準
【アンケート対象】ネットショップを利用したことのある一般消費者500名
2014年
30分以内18%、1時間以内22%、3時間以内18%、半日以内25%、1日以内16%
2016年
30分以内43%、1時間以内22%、3時間以内8%、半日以内16%、1日以内11%
求められる水準は年々早くなっています
    消費者が満足するメール返信時間は年々早くなっている

    実際に大手ECモールが主催するアワードを受賞するような有力ECサイトは、どのくらいの速さでユーザーからのメールに対応しているのだろうか?

    ラクスが2016年の「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」受賞ショップを対象に調査したところ、80%のECサイトが3時間以内に対応していた。しかも、2014年調査と比べると、対応速度は速くなっているという。

    人気ショップのメール対応スピード
楽天市場ショップオブザイヤー2014受賞ショップ
30分以内22%、1時間以内12%、3時間以内28%、半日以内14%、1日以内15%、それ以上9%
楽天市場ショップオブザイヤー2016受賞ショップ
30分以内29%、1時間以内16%、3時間以内35%、半日以内8%、1日以内4%、それ以上10%
    「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」受賞店舗は、メール対応スピードが速くなっている

    顧客から高評価を得る丁寧なメール対応

    メール接客における2つ目のポイントは「丁寧なメール対応」。返信メールの言葉遣いや表現が丁寧であることはもちろんだが、過去のやり取りを踏まえて顧客対応すると消費者からの評価が高くなるという。

    では、「丁寧なメール」とは具体的にどのようなものか。フレックスが運営するパジャマやルームウエアのECサイト「パジャマ屋」のメールを参考に見てみよう。

    まず「差出人名」は誰からのメールかが一目で分かるように店舗名を表示。注文後であれば「件名」には「ご注文ありがとうございました」記載する。つまり、送信元や件名を見ただけでメールの内容がわかり、「署名」には自社製品の特徴を表すPRも入れている。ここでのポイントは、電話、FAX、住所までしっかり署名していることだ。

    住所が記載されていると、お客さまは、この店舗はきちんとした安心できる店舗だと感じる。ぜひ入れた方がいい。(西山氏)

    返信メールの好事例(パジャマ屋)
誰からのメールか一目でわかる
送信元や用件が件名だけでわかる
自社のPRも忘れずに
    「パジャマ屋」の返信メール事例

    「パジャマ屋」の返信メールの文章には、対応したスタッフの個人名を記載されている。名前を出すことによって、1対1でやり取りしているという印象を顧客に与えるようにするためだ。

    次に重要なのは、個人名を記載した上で、「大切な贈り物をお選びいただき、とても嬉しく思います」と感謝の気持ち、感情の表現を入れていること。消費者はテンプレートによる対応を嫌がる。だが、ショップ側としては1日に何件もメールしなければならないので、テンプレートはどうしても必要になる。テンプレートを使う際、「感情表現のような1文を挿入するだけで、印象が大きく変わってくる」(西山氏)。

    さらに、ユーザー1人ひとりに向けた、オリジナルのメッセージを記載することも重要だという。「店長の○○がお世話になっております。お買い上げいただいたことを申し伝えます」から始まり、「○○さまとのご友人とのことで……」といった文書など、顧客しか知り得ない情報を文章に盛り込むことで、1対1のコミュニケーションが成立している印象を与えることができるという。

    返信メールの好事例(パジャマ屋)本文
園⼭直希様こんにちは。【パジャマ屋】スタッフ花島みきです。新緑の季節となりましたね。この度は、パジャマ屋【本店】をご利⽤いただきまして、誠にありがとうございます。⼤切な贈り物をパジャマ屋でお選びいただき、とても嬉しく思います。【当店からのメッセージ】------------------------------店⻑の熊坂がお世話になっております。ご丁寧にお書き込みいただきましてありがとうございました。ご注⽂がありましたことは熊坂に申し伝えました。鈴⽊⾼俊さまのご友⼈とのことで、早速ご注⽂いただきまして感激です♪どうぞ、今後もお気軽にご利⽤くださいませ♪最後になりますが、到着⽇は【5⽉17⽇(⾦)20-21時着】で⼿配いたしました。発送が完了しましたら再度メールにて【ヤマト配送番号】をお知らせいたします。合わせてご確認いただけましたら幸いです。ご両親様にお喜びいただけますように・・・
    顧客しか知らない情報を文章に盛り込むことも好印象という

    全スタッフが同じ品質で対応する

    例文で見てきたような文面を、スタッフ全員が同じように作れるようにならなければ意味がない。しかし、新人のスタッフとベテランのスタッフでは、どうしても接客力に差が生じる。

    それを防ぐためには社員教育がポイントとなるが、その際重要なのは、「文面の手本を新人スタッフに示し、先輩スタッフがどのように対応しているのか、新人スタッフがいつでも見る事ができる状態にする」(西山氏)ことだ。

    さらに、新人スタッフがメールを送る前に、必ず誰かがダブルチェックをしてから、メールを送信するようにすると安心だ。そういったことを心がけて、新人スタッフが失礼なメール対応をしてクレームになってしまうといったことを防がなくてはならない。

    重要経営指標は「CPA」と「LTV」

    お客さま1人ひとりを大切にして、お客さま1人あたりがショップで使ってくれる金額を増やしていく必要がある。(西山氏)

    このようにメール接客の目的を西山氏が説明する背景として、EC市場の競争激化に伴い、顧客1人を獲得するのに必要な金額を表す顧客獲得単価(CPA)が高騰していることがあげられる。

    国内のBtoC-EC市場は拡大トレンドにあり、2016年の市場規模は前年比9.9%増の15兆1358億円(経済産業省公表)へと拡大した。一方、新規参入企業の増加などプレーヤーの増加によって競争が激しくなっており、CPAは高止まりが続く。

    ここで重要になるのが、顧客1人が生涯、ECサイトに対していくらの売り上げ・利益をもたらすかを示す「LTV」だ。

    LTVはユーザー1人あたりの平均購買単価と平均利用回数で算出することができる。LTVを高めるには、アップセルなどで顧客の平均購買単価を高めるか、リピート率を高めて平均利用回数を増やすことが必要となる。その際、メルマガなどを活用したCRMが重要な役割を果たす

    メールを使ってお客さまのロイヤリティを向上させること、ファン化させることは、『購買単価』と『利用回数』を引き上げる施策になる」(西山氏)。また、リピーターの獲得コストはCPAの5分の1と言われていることに言及し、メールで顧客をファン化することは、費用対効果の点でもメリットがあると指摘した。

    顧客のファン化に役立つメール対応システムは?

    顧客ニーズの変化に伴い、メールでの問い合わせが増えるなか、ショップの人員は限られるため多くのスタッフを顧客対応に割くのは難しい。こうした環境で理想のメール対応を実現するのが、問い合わせ対応専用システム「メールディーラー」だ。

    「メールディーラー」ではお問い合わせメールを、未対応の「新着」メール、「返信処理中」のメール、「対応完了」のメールという風に、状態毎に管理し、スタッフ全員で確認することが可能だ。1つのメールボックスを複数のスタッフが閲覧でき、同時に作業できるといった特徴がある。また、メール対応担当者ごとにメールを振りわけることができるので、二重返信が防げるほか、自分が対応しなければならない未対応メールだけをすぐに確認することができる。

    さらに、1つひとつのメールにはユーザーやスタッフのコメントを付けることも可能。クレーマー客などの注意喚起や、引継ぎ事項の共有を行うことができる。

    お問合せ対応専⽤ツール「メールディーラー」Mail Dealer
お問合せに対して、「誰が」、「いつ」、「どのような」対応をしているのかを、リアルタイムで共有することで、迅速かつ⾼品質な顧客対応を実現します。
    「メールディーラー」の機能の一部

    「ネクストエンジン」「TEMPOSTAR(テンポスター)」「CROSS MALL(クロスモール)」といった受注管理システムとの連携機能も、ネットショップ運営企業から支持される理由の1つという。

    これは、顧客から問い合わせがあったとき、メールディーラーの画面から各受注管理システムの呼び出しボタンをクリックすると、受注管理システムに保管された、その顧客の注文履歴を表示することができるというもの。

    また、各受注管理システムから「メールディーラー」上の顧客対応履歴を呼び出すことも可能。この連携機能は、たとえば顧客から注文番号や注文内容が記載されずに「キャンセル」のメールが寄せられたといったケースにおいて、作業効率や正確性を向上させることができるという。

    お客さまからいただいた問い合わせメールに対して、誰が、いつ、どのような対応をしているのかを、スタッフ間でリアルタイムに共有できるようになっている。これによって、スピーディーで高品質なメール対応が実現する。(西山氏)

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    ヤフー小澤氏が語る「Yahoo!ショッピング2018年の戦略」と「2017年の振り返り」 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

    8 years ago

    ソフトバンクグループとの本格連携を進め、高い成長率を続けるヤフーの「Yahoo!ショッピング」。「eコマース革命」の旗振り役である小澤隆生氏(執行役員ショッピングカンパニー長)は4月1日付で、常務執行役員コマースカンパニー長に就任。コマース事業のトップとして、「2020年代初頭、楽天やAmazonを超える国内NO.1のECサービスになる」というミッションの実現をめざす。

    ヤフーの戦略共有会(2018年3月2日開催)で小澤氏は、2017年の振り返り、2018年以降の戦略を語った。

    【2017年】振り返り

    小澤氏「有料会員制コマースの時代がきた」

    Yahoo!ショッピングの出店者数は、2017年12月末時点で65万店。商品点数は2.8億点を超える。購入者数は「eコマース革命」前の2倍超に拡大したという。

    「Yahoo!ショッピング」購入者数
    ヤフーの2018年第3四半期(4~12月期)連結決算の資料から編集部がキャプチャ。※新規購入者数は、初回購入または前回の購入から1年以上経過して再度購入したID数。既存購入者数は、前回の購入から1年以内に再度購入したID数

    2018年4~12月期(第3四半期)におけるeコマース国内流通額(Yahoo!ショッピング、アスクルにおけるLOHACO事業、一休などを含む)は5747億円で前年同期比14.0%増。

    ショッピング事業取扱高(Yahoo!ショッピング、LOHACO事業、チャームの取扱高)は4609億円で同34.9%増。高水準でショッピング事業の取扱高が増えている

    ヤフーのショッピング事業取扱高
    3Qベースでのショッピング事業取扱高の推移(画像は連結決算の資料から編集部がキャプチャ)

    ヤフーのショッピング事業取扱高拡大をけん引しているのが「Yahoo!ショッピング」。現在、「Yahoo!ショッピング」取扱高の内、月額462円の会員サービス「Yahoo!プレミアム」会員による取扱高比率が75%に拡大している(2017年10~12月期)。執行役員でショッピングカンパニー長の小澤隆生氏はこう言う。

    ECの領域にも、お金を払ってでも使いたいという優良顧客が「Yahoo!ショッピング」を使っている。有料会員制コマースの時代がきたかもしれない。(小澤氏)

    「Yahoo!ショッピング」取扱高
    「Yahoo!ショッピング」取扱高の内、「Yahoo!プレミアム」会員による取扱高比率(画像は連結決算の資料から編集部がキャプチャ)

    ソフトバンクとの連携

    高い成長率を維持している「Yahoo!ショッピング」。この成長のけん引役がソフトバンクとの連携だ。

    小澤氏は、ソフトバンクとの連携をスタートしてから1年間で、ソフトバンク会員による「Yahoo!ショッピング」月次注文者数推移は1年間で3倍超に拡大したと説明。ソフトバンク会員による「Yahoo!ショッピング」取扱高は1年間で4倍超に広がった。

    ソフトバンク会員による「Yahoo!ショッピング」取扱高推移
    ソフトバンク会員による「Yahoo!ショッピング」取扱高推移(画像は連結決算の資料から編集部がキャプチャ)。2017年2月にソフトバンク会員が「Yahoo!ショッピング」を利用するといつでも10倍のポイントを付与するキャンペーンをスタート。スマートフォンなどの料金プランの月額料金はそのままで、「Yahoo!プレミアム」が利用できるようになる制度を6月に始めた

    2017年はこのソフトバンクとの連携施策が「当たった」(小澤氏)。さて、2018年以降はどうなるのか? 戦略説明会を行ったこの週、小澤氏はソフトバンクの孫正義社長とミーティングを行ったという。このやり取の一部始終をこう話す。

    今年はどうするの? と言われ、頑張りますと返した。そしたら、孫さんから、100億円、200億円の投資、そんな小さく考えるな。ドーンといけ!、と。私はまだまだ行けると思っている。(ヤフーは)こんなもんじゃないぜ。でも皆さん、継続できるの? って思っていますよね。凸凹はあるかもしれないが、やりますよ。だから、皆さん、ご協力をお願いします。

    【2018年以降】Yahoo!ショッピングのこれから

    Yahoo!ショッピングのこれから
    Yahoo!ショッピングのこれから

    「Yahoo!ショッピングはまだまだ伸びる」

    「ITとかテクノロジーを駆使すると言うけど、結局、ネット通販は“商い”」。このように話すEC事業者は少なくない。小澤氏も同意見。「コマースビジネスに魔法の施策はない。多くの人をサイトに呼び込み、1人でも多くの人に購入してもらう。そして、1人でも多くの人にリピート購入してもらう。地味かもしれないが、これを愚直に、真面目にやる。それをやり抜く。私たちも一緒だ」。

    「Yahoo!ショッピングはまだまだ伸びる」と話す小澤隆生氏
    「Yahoo!ショッピングはまだまだ伸びる」と話す小澤氏

    2018年も高成長率を維持するための施策にあげたのは、2017年も実施したソフトバンクユーザー向け施策。注文者数、取扱高の割合が増えていることを踏まえ、「まだまだいける」と小澤氏は話す。

    小澤氏が根拠にあげたのがソフトバンクユーザーの「膨大な伸びしろ」。2017年12月時点で、ソフトバンクユーザーの2/3はまだ「Yahoo!ショッピング」を利用していない状況。「多くのソフトバンクユーザーは、(常に10%付与されるポイントキャンペーンなどの)お得さに気付いていない」(小澤氏)。

    ソフトバンク会員の「Yahoo!ショッピング」利用状況
    ソフトバンク会員の「Yahoo!ショッピング」利用状況

    ソフトバンクユーザーの購入金額もまだ低い。購入している金額はまだ小さい。「Yahoo!プレミアム」「Yahoo! JAPANカード会員」と比べると、ソフトバンクユーザーの年間顧客単価は4割程度。「プレミアム会員はソフトバンクユーザーの2.5倍くらい『Yahoo!ショッピング』で買い物をしている」(小澤氏)。

    ソフトバンク会員の「Yahoo!ショッピング」年間客単価
    ソフトバンク会員の「Yahoo!ショッピング」年間客単価

    こうした状況を踏まえ、2018年もソフトバンクユーザーを「Yahoo!ショッピング」に呼び込む施策を継続。「ソフトバンク スマホユーザーならポイント10倍」を継続すると小澤氏は宣言した。

    「ソフトバンク スマホユーザーならポイント10倍」を継続
    「ソフトバンク スマホユーザーならポイント10倍」を継続

    「他にはない大きな武器」(小澤氏)と位置付けるのがソフトバンクショップ。ヤフーは2017年3月、ソフトバンクショップ一部店舗の店内や外壁に「Yahoo!ショッピング」の人気商品の画像とQRコードを掲載し、ソフトバンクショップの来店者をECサイトへ誘導する新たな取り組みを開始スタートした。

    店舗でYahoo!ショッピングのPRを行うソフトバンク六本木の外観
    店舗でYahoo!ショッピングのPRを行うソフトバンク六本木の外観

    リアル店舗とネットの連携施策は現在、これだけではない。効果をあげていると言及したのが、ソフトバンクが全国展開している3000店以上のソフトバンクショップ店頭での、ポイント付与特典などを含めた「Yahoo!ショッピング」利用の促進接客だ。

    戦略説明会で放映された接客時の様子
    戦略説明会で放映された接客時の様子

    地味な接客活動の積み重ねが重要。この1年間のソフトバンクとの連携で、購入金額は増えてきている。地味だけど、5年続けたらどうなりますか? お得だからご高齢の方々などは恐らくずっと使ってくれると思う。

    「伸びしろ」がある領域として小澤氏がもう1つあげたのが「決済・金融」の領域。小澤氏曰く「『Yahoo! JAPANカード』会員はすごく伸びており、取扱高もどんどん増えている」。

    クレジットカード有効会員数
    有効会員数は、「KCカード」「Yahoo! JAPANカード」「ソフトバンクカード(おまかせチャージ)」会員を含む数値(画像は連結決算の資料から編集部がキャプチャ)

    たとえば、「Yahoo! JAPANカード」会員の「Yahoo!ショッピング」年間客単価は、非会員と比べて3倍以上。そして、「Yahoo! JAPANカード」の一部会員のみが「Yahoo!ショッピング」を利用している状況に触れ、利用者数に「大きな伸びしろがある」(小澤氏)と期待する。

    Yahoo! JAPANカード会員
    「Yahoo! JAPANカード」会員の「Yahoo!ショッピング」年間客単価など

    ECでロイヤルカスタマーをどう作る? (会員サービスに)お金を払ってまで「Yahoo!ショッピング」を使ってもらえるようにする。それがお客さまのロイヤル化。固定客が付いてきた。だから伸び続けている。そのお客さまの数はまだ天井じゃない。3~4倍も伸びしろがある。(小澤氏)

    「Yahoo!ショッピングはまだまだ良くなる」

    eコマース革命後、現在のコンバージョン率(CVR)は2倍くらいに伸びた。だが、ダメなところだらけだと思っている。まだまだ伸ばさなければならない。(小澤氏)

    月間CVRはeコマース革命時と比べ、現在は2倍に拡大
    月間CVRはeコマース革命時と比べ、現在は2倍に拡大

    「スマートフォンの会社」に加えて「データの会社」になる――ヤフーはこうした方針を掲げ、「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」といったEC関連事業を管轄するコマースグループ長の川邊健太郎副社長を新社長に昇格する人事を2018年1月に発表した(6月の株主総会の決議を経て正式決定)。「データの会社」がコマースとどのように関係していくのか。小澤氏はこう訴えた。

    ヤフーは日本一、データを持っている。Yahoo!ショッピングを1度も使ってもいないお客さまでも、赤ちゃんが産まれたからオムツはどうですか? という提案ができる。今、試験的にやっているがいい数字ができている。これまで、露出のために検索をどのように使っていくかを考えてきた。今は違う。検索もデータを集めるための1つの手法。検索は一番、利用者が関心を持っていることが表れるところ。トップページ、検索、商品ページで、コンピューターあるいはAIを使って出し分けしていく。(小澤氏)

    ヤフー。データの利活用によるレコメンド強化

    小澤氏はEC業界全体の課題となっている物流にも言及した。

    ソフトバンクグループが運営する巨大ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(SVF)について触れた小澤氏は、「(SVFは)世界中の物流会社に投資している。どの技術を使えばいいのか、どの技術が日本にフィットするのか、どれがITの力で物流問題を解決できるのか検討している。いつかお話しすることができる」と話した。

    そして、小澤氏が練っているという2つの物流対策「注文タイミングの変更」「店頭受け取り」について説明した。

    ヤフーの物流施策

    店頭受け取り

    「Yahoo!ショッピング」の出店者数は65万店舗以上。リアルのお店も多い。この店舗網を使って店頭で受け取りできないかなぁと思っている。ヤフーの強みでもある、小売り、流通業とのつながりを活用していきたい。(小澤氏)

    注文タイミングの変更

    物流問題の1つの課題が注文してからのリードタイミング。(日用品などの)商品を注文してから届くまでの時間を無くせばいい。IT企業ができることは、たとえば、1か月前に購入したトイレットペーパーについて、無くなりそうになる2日前にITで通知する、といったアプローチがある。それが、定期購入かもしれない。今は、「あっ」と思ってから商品を購入し、手元に届くまでの時間がかかる。ITにはこうした問題を解決する力がある。(小澤氏)

    このように言及した小澤氏は、「定期購入の仕組みは作る」と宣言した。

    「1人でも多くのお客さまを獲得していただきたい」

    小澤氏は戦略共有会に参加した出店者に対し、こう訴える。

    1人でも多くのお客さまをつかみ、リピートしてもらってほしい。「Yahoo!ショッピングで買った」ではなく、「どこどこのお店で買った」「どこどこの店長が好きだからそこで買う」といった消費者を増やしていくのがヤフーのゴールであり、基本ポリシー。こうした世界を作っていきたい。だから、「Yahoo!ショッピング」はリピートしてもらうための仕組みを作りたい。(小澤氏)

    「Yahoo!ショッピング」はリピート施策に注力する
    「Yahoo!ショッピング」は1人でも多くのリピート客を増やしたいという

    「Yahoo!ショッピング」内での検索対策としてあげられるのが「売れる仕組み」を作ることで、ヒット商品作り、レビュー向上といった方策がある。また、PRオプションを使って上位表示をめざすといった方法店数もある。

    今回、小澤氏が言及したのがランキングの刷新。「現状については良くないと言われている。いよいよ変える。優良ストアにとって意味のあるものにする」(小澤氏)。

    現在のランキングは購入者数がベースで、低単価商品が上位にきている。今後、購入者数と購入金額の間を採るようにし、お客さまが望んでいるモノが上位に表示されるような良い案配にしようとしている。ストアにはアナウンスし、2月から一部のユーザー向け(全体の2割)に新しいランキングをテストしている。結果が良ければ即リリースしたい。(小澤氏)

    新たな集客施策として、2.8億以上の商品の中から、最適な商品を店舗が見つけて提案するQ&Aサービス「探しもの掲示板(β版)」をスタート。消費者が抱える課題を、65万店舗の出店者が無料で探して解決するサービスとして展開していく。

    探しもの掲示板(β版)
    探しもの掲示板(β版)」(画像は編集部がキャプチャ)

    4月には「Q&A」コンテンツを公開する予定。「質問に対して真摯(しんし)な対応をしていけば評価が上がる。評価があがれば検索結果の上位にいく仕組みを作っていく」(小澤氏)。

    2018年上半期中にストア単位で運用できる「ストアスタンプカード」をスタートする予定。「1回でも多く購入してくれるお客さまを作る」(小澤氏)のが目的で、特定店舗で買い物をするたびにスタンプをため、一定数に達したときに特典を付与する仕組みにする。

    2018年上半期中にストア単位で運用できる「ストアスタンプカード」をスター
    2018年上半期中にストア単位で運用できる「ストアスタンプカード」をスタート

    まとめ

    小澤氏は2018年以降の「Yahoo!ショッピング」について、「伸びしろがある」「質がよくなる」「1人でもお多くのお客様を獲得して欲しい」とまとめた。そして、次のように講演を締めくくった。

    伸びしろを加速するために私たちは頑張ります。だから、店舗さんは1人でも多くのお客さまを獲得して下さい。

    小澤隆生氏が語る「Yahoo!ショッピング」の伸びしろ
    小澤隆生氏が語る「Yahoo!ショッピング」の伸びしろ

    瀧川 正実

    ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

    通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

    瀧川 正実

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      ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

      uchiya-m

      「よなよなエール」のヤッホーブルーイングがファン作りを加速、マルケトのMAツールを導入

      8 years ago

      クラフトビール「よなよなエール」を販売するヤッホーブルーイングが、エンゲージメントプラットフォーム「Marketo」(マルケトが提供)を導入した。

      CRMなどへ注力することで定期購入サービスやファンイベントを強化する。マルケトが3月1日、ヤッホーブルーイングに「Marketo」を導入したことを発表した。

      ヤッホーブルーイングは、顧客1人ひとりに合わせたメール配信やWebパーソナライズの実施など、複雑化する顧客行動をフォローできる環境を整えたいと考えていたという。「Marketo」はLTVの最大化をめざせるツールであることなどから導入を決めた。

      ヤッホブルーイングはPR活動やコミュニティ作りなどを通じファンを拡大。また、定期購入サービス「よなよなエール年間契約サービス」を展開してリピーター獲得を図っている。

      ヤッホーブルーイング i・通販団(よなよなの里)Unit Directorの家住泰裕氏のコメントは次の通り。

      "日本に新しいビール文化を根付かせたい"という目標から逆算し、私どもは、CRMとSNSなどによるPRやコミュニティづくりなどでお客様や市場との接触機会を増やしながら、共感してくれるファンを増やしていくという、ネット通販の特性を活かした仕組みを構築できたように感じています。この状況に甘んじることなく、目標に向け、さらなるチャレンジをしたいと考えています。一緒にチャレンジするマーケティングプラットフォームとして、Marketoを採用いたしました。Marketoの機能はもちろんのこと、利用ユーザーのコミュニティが非常に活発であることも採用の決め手になりました。今後、更に顧客満足度の高いサービスを提供できるよう、Marketoには、単なるツール提供ではなく、マーケティング領域のパートナーとしての役割を期待しています。

      ヤッホーブルーイングがMAツール「Marketo」を導入

      ヤッホーブルーイングのスタッフら

      マルケトは2006年に米国で創業したマーケティングプラットフォームベンダー。公式サイトによると導入実績は6000社。

      渡部 和章

      ライトプロ株式会社 代表取締役

      渡部 和章(わたなべ・かずあき)

      新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

      趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

      渡部 和章
      確認済み
      48 分 3 秒 ago
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