ネットショップ担当者フォーラム

オンライン決済の「Stripe」、JCBのカード決済に対応へ

7 years 11ヶ月 ago

オンライン決済プラットフォーム「Stripe(ストライプ)」を提供するStripeとクレジットカード大手のジェーシービー(JCB)は5月16日、国内外での提携に向けた覚書を締結したと発表した。「Stripe」を導入した事業者は、国内外でJCBカードの決済が利用できるようになる。

国内では5月16日からJCBカードの利用申請を開始。審査に通過した利用者はJCBカードによる決済を利用できる。申請は「Stripe」のメールフォームを使って行う。JCB決済を追加する際、コードの修正などは必要ない。

海外でJCBカード決済を行えるようになるのは、2社の正式契約後となる。現在、2社は契約の詳細を詰めており、「できるだけ早くグローバルでもJCBカードを利用できるよう協議している」(ストライプジャパン広報)。

「Stripe」を海外で利用している事業者は、申請手続きを行うことなくJCBカード決済を導入できるという。

ストライプジャパンによると、JCBによるカード決済を1つのプラットフォームにおいて国内外で提供するのは「Stripe」が初めて。

Stripeのクレア・ジョンソンCOOは今回の提携について次のようにコメントしている。

今回のJCBとの提携により、 Stripeの国内導入企業は1億1,000万人を超えるJCBカード会員からの支払いを取り扱うことができるようになります。 将来的に国外の何十万ものStripeの導入企業は世界中のJCB会員へアクセスが可能になります。 Stripeは、 日本とグローバル経済との架け橋になり、 世界中のオンラインビジネスをさらに加速させてまいります。

ジェーシービー・インターナショナルの今田公久社長のコメントは次の通り。

世界の企業に対して多通貨でのオンライン決済サービスを提供するStripeと、 グローバルでの提携を見据え覚書を締結できたことを大変うれしく思います。 Stripe とJCBは、 今後も国内外のお客様の利便性向上魅力ある商品・サービスの提供に取り組んでまいります。 

「Stripe」は、スクリプトコードをサイトに埋め込むだけで導入できるオンライン決済プラットフォーム。VISAやMastercardなど国際カードブランドと提携している。

初期費用は無料で、決済手数料は決済金額の3.6%。ECサイトなどで決済を行う際は、他のサイトへ移動することなく決済手続きが完了する。

フェイスブック、 キックスターター、 ツイッタ―、 全日本空輸などがStripeのプラットフォームを採用しているという。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

外国人ウケする“日本っぽい”商品なんて無駄無駄無駄ァッ! 既存商品が売れる越境ECツールとは?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

7 years 11ヶ月 ago

越境ECでの不安は翻訳、問い合わせ対応、配送の3つが大きいですよね。この不安は海外から買う人たちも同じことなので、購入代行のツールで詳しい人に間に入ってもらえば、みんなハッピーになるはず。

注目すべきは「国」じゃなくて「言語」だった!

商品詳細をがっつり翻訳しなくても売れる!? 越境ECについてジグザグの仲里さんに聞いてきた | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5664

まとめると、

  • 越境ECに向いているのは「翻訳しなくてもいい商品」を扱うお店。見た目でわかることが重要
  • 外国人ウケしそうな商品をわざわざ仕入れる必要はない。オペレーションが煩雑になりリスクが増えるだけ
  • 「国」を対象にするのではなくて「言語」を対象にすることで売る相手が明確になる

越境ECがおもしろいのは、アメリカやヨーロッパから注文がたくさん来ているけれど、実は欧米人が買っているわけではない、といったことが起きること。注文者の名前を見ると、キムさん、リーさんといった方々が多くて、欧米に住んでいるアジア人の方々が買ってくださっていたりする。理由を探っていくと、現地のサイズでは大きすぎて、背格好の似ている日本のサイトから探して買っているということがわかったりします。

アメリカで売るのか、ヨーロッパで売るのか、といった話自体に意味がないということですね。自分たちと背格好が似ている人を相手にするのであれば、言語で考えるのはとってもわかりやすいです。すでにある海外からのアクセスを活かしてお手軽に始めることができる仕組みなので、とりあえず始めてみると良さそうです。記事に出てくる釣具屋さんのように、何もしていないのに海外に売れてしまうかもしれません。

ECで「買い物する理由」「買い物しない理由」

ECで買わない理由は「会員登録が面倒」「手に取って確認できない」「送料」「信頼性」が上位 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5432

まとめると、

  • 調査対象約2万人のうち、インターネットで購入しないと答えたのは6740人
  • 買わない理由上位は「実際の商品を手に取って確認できない」(22%)、「送料がかかる」(20%)など
  • 「ファッション用品」は、購入前の情報収集チャネルと実際の購入チャネルのどちらもリアル系が多い

インターネットで商品を購入しない理由
「実際の商品を手に取って確認できない」(22%)、「送料がかかる」(20%)、「ネットショッピングの信頼性が低い」(15%)、「個人情報のセキュリティが不安」(13%)、「会員登録が面倒」(12%)。

インターネットで商品を購入する理由
「店頭に行かなくても良い」(71%)、「店頭よりも安い」(53%)、「自宅まで運んでくれる」(51%)、「ポイントが貯まる」(42%)、「24時間購入できる」(41%)。

買わない理由はセキュリティ面の不安や面倒くささ。買う理由は安さと便利さ、ということですね。商品単価などで変わってくると思いますが、ユーザー動向の目安にはなります。かといって、ここだけを追い求めるとモールが競合になってくるので、自社で買う理由をユーザーに聞いてみましょう。

売ることよりも受れてからを気にする時代

受注しても売上にならない「物流危機」 EC事業者にしかできない解決策とは | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5663

まとめると、

  • ユニークユーザー数やCVRがどれだけ向上しようとも、発送できなければ売上にはならない
  • EC事業者ができる物流危機の緩和策のポイントは、ユーザーから配達日数そのものに対してや受取方法についてのパーミッションを得ること
  • ユーザーがその商品をすぐに必要としていないことがわかれば、宅配業者は配達ピークを分散できるはず

お客様から新規項目のパーミッションを得るためにはECサイト上で十分な告知が必要であり、同時にショッピングカートや受注システムの改変が必要となります。一方、各社ごとに異なるスペックでは埒が明かないでしょう。業界統一基準のごときものが必要かと思います。今こそ業種を超えた協力体制が必要なのではないでしょうか。

受注して発送すれば完了という時代は終わっています。EC事業者がユーザーと密に連携し、受け取りについてこまめに決めることで、物流危機の緩和が期待できるというのが、この記事を書いた笹本さんの意見です。配送業者の選択だけなく、受け取り方法も選択できるような仕組みも考えてみましょう。

EC全般

「1年以内に、母の日の贈り物をした」:51.9%|博報堂生活総研「生活定点1992-2016」
http://seikatsusoken.jp/teiten/answer/1024.html

母の日に贈り物をした人との「似てるかもグラフ」がとっても役立ちます。

【クイズ】違反行為を探せ!正答率5%!ベテラン店長でも気づかないやりがちな楽天のペナルティ・違反点数制度とは? | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/180514-penaltyquiz/

AIか何かで自動的にチェックできるようにならないですかね……。

メルカリの流通総額は2480億円(17/6)、今期は「ZOZO」超え3000億円突破の見込み | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5423

楽天のフリマアプリ「ラクマ」、販売手数料を3.5%に改定 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5424

2つあわせてどうぞ。メルカリの手数料は10%なのでこうなりますよね。

消費者の4割、スマホLPの打消し表示を見落とす…消費者庁調査 | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/51966

わかるようにするとそこだけ目立ってしまうので……と思いますが、買う側のことを考えてわかりやすく。

EC利用者の58%はアマゾンで商品検索をスタート。グーグルのSEOだけでなくAmazon内の表示対策が大切な理由 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5422

「Amazonに無いものはない」と思っているからこそのこの行動。

家に取りに来てくれる出品代行サービス「トリクル」開始 | ITmedia NEWS
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1805/11/news112.html

「売上金から手数料30%を引いた額が依頼者に入る」。何もしないでこれはありがたいです。

今週の名言

ECサイトを本業としていない中小企業の経営者の99%はeコマースのことをよく理解していないといってもいい

中小企業のECサイト運営がうまくいかない理由は、初期段階の判断ミスに有り | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5374

これは私も同感です。理解していないというか理解しようとしていない。にもかかわらず細かいことには口を出す。上手くいかない典型的なパターンですね。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

定期購入の通販・EC企業が取るべき特商法改正への対応方法【事例をもとに解説】 | 徹底追跡 消費者契約法・特定商取引法の見直し動向

7 years 11ヶ月 ago

今、多くの通販・EC会社が頭を悩ませているのが2017年12月1日に施行された特定商取引法(特商法)の改正に関する対応。定期商品のネット販売について、広告内に定期商品であることの明記、料金総額、定期購入の契約期間などに代表される取引内容の詳細を、消費者が迷ったりわかりにくかったりしないように表示することが義務付けられました。

通販・EC企業は、どのようにして消費者に定期商品の購入であることを説明すればいいのでしょうか。売れるネット広告社の北森香菜(コンサルティング部 コンサルタント)が、クライアントである通販・EC会社のランディングページでの対応例を紹介。通販・EC会社が取るべき対応方法を考えてみます。

消費者に勘違いさせない広告表現が必須~ランディングページの記載例~

特商法の改正に関する新たな通達とガイドライン(リンク入れる)によると、「商品の売買契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び金額、契約期間その他の販売条件」を記載することが義務付けられています。ここで示された「その他の販売条件」とは、次のように説明されています。

<ガイドライン記載の「その他の販売条件」について>

例えば、「初回お試し価格」等と称して安価な価格で商品を販売する旨が表示されているが、当該価格で商品を購入するためには、その後通常価格で○回分の定期的な購入が条件とされている等、申込者が商品の売買契約を2回以上継続して締結する必要がある場合の表示義務事項である。「その他の販売条件」には、それぞれの商品の引渡時期や代金の支払時期等が含まれる。期間の定めを設けていない定期購入契約(購入者から解約の申入れがない限り契約が継続されるもの)の場合は、表示事項のうち「金額」は、例えば、半年分や1年分八五など、まとまった単位での購入価格を目安として表示するなどして、当該契約に基づく商品の引渡しや代金の支払が1回限りではないことを消費者が容易に認識できるようにすることが望ましい。また、「契約期間」については、当該契約が消費者から解約通知がない限り契約が継続する無期限の契約である旨を示す必要がある。なお、1回の契約で複数回の商品の引渡しや代金の支払を約することとなる場合は、法第11条第1号から第3号までの規定により、買い手が支払うこととなる代金の総額等の条件を全て正確に記載しなければならない。

引用元:消費者庁発表ガイドライン第3節 通信販売/八三・八四頁

これが意味するのは、定期商品の購入に関しては継続回数に条件をつけて販売する際、「継続必須回数」「継続回数分の総額」「商品の引渡時期」「代金の支払時期」などを消費者に分かりやすく説明しなければならないということです。

たとえば、「継続必須回数」と「継続回数分の総額」についてランディングページ内で説明するケース。「定期コース月額3,980円、3回継続がお約束」という条件であれば、「定期コースは3回のお約束ですので、総額で11,940円となります」といった文言の記載を、売れるネット広告社では最低限、クライアントに推奨するようにしています。

また、“消費者が申し込みを確定する前”に総額を記載しておく必要がありますので、「お申込み内容確認」欄の下部に文言を記載することをオススメしています。

料金総額の表示例
料金総額の表示例

また、今回の特商法の改正を機に、ワンステップマーケティングによる定期コース販売を行っている通販・EC会社では、消費者に勘違いさせないクリエイティブのランディングページへの変更購入内容や条件をよりわかりやすく明記するといった対応をした会社も多いです。

たとえば、消費者に「都度購入」と勘違いされないように、申込フォーム上部に「定期購入」であることや「条件」を非常に分かりやすく明記した通販会社もあります

定期購入であることをわかりやすく表示したクライアントのクリエイティブ例 ※この画像はランディングページでの記載例を一部抜粋してご紹介したものとなります

このように、“消費者に勘違いさせないよう、購入内容や条件をよりわかりやすく明記する”ということが、今後は非常に重要になってきます

特商法が改正された背景、悪質な通販・EC会社の締め出しに効果あり?

そもそも、国はなぜこのような改正に踏み切らなければならなかったのでしょうか? なぜ特商法が改正され、通販・EC会社は厳しい状況におかれているのでしょうか。

その答えは簡単で、通販・EC会社と消費者の間で、定期商品の購入に関わるトラブルが多発しており、国としても消費者トラブルを防ぐための法規制に本格的にメスを入れ始めたからです(※詳細は消費者庁が発表したこちらのガイドラインもご確認ください)

通販会社にとって最も重要な指標であるLTV(顧客生涯価値)を最大化するためには、都度購入ではなく定期的に商品を購入してもらい、何度もリピート購入してもらう仕組みを作ることがとても重要です。そのため、多くの通販・EC会社は定期商品を購入してもらうための広告を打ち、消費者に定期商品をオススメする戦略を取っています。

このとき、消費者が納得して「定期購入したい」と思ってもらうことがとても重要で、定期購入であることを理解した上で購入してもらうようにしなければなりません。残念ながらそうではない場合も多々あり、トラブルが相次いでいました。いわゆる強制的に定期購入させるようなワンステップマーケティングの流行です。

強制定期とは、定期購入ということが消費者にとって分かりにくいセールスレター・広告となっていて、いつのまにか定期購入の契約になっているというものです。

「お試しで申し込んだのに実は定期購入だった」「いざ定期購入の解約をしようとすると違約金が発生する」「そもそも解約の方法がとても分かりにくくなっている」など、強制定期というワンステップマーケティングが多発していたことで、通販・EC会社と消費者間のトラブルは年々増加傾向にあったのです。

通信販売での健康食品等の「定期購入」に関する相談件数の推移
通信販売での健康食品等の「定期購入」に関する相談件数の推移(参照:国民生活センター発表データ

もちろん、ワンステップマーケティングのすべてが悪質な広告ではありません。ただし、現実として、定期商品の購入を巡るトラブルやクレームが多発。結果として、購入元の通販・EC会社ではなく、消費者庁をはじめとした行政に対して数多く問い合わせが発生するという状況になっていました。

定期商品の購入を騙すようにして促す強制定期というワンステップマーケティングは、通販・EC業界内では問題視されていました。しかし、強制定期を縛る大きな法規制はそれほどなかったのが実情。そんな中での今回の特商法の改正。このトラブル増加を受けて、国は本格的に法規制を始動、特商法の改正に至ったという背景があります。

この法改正により、悪質な通販・EC会社、つまり強制定期というワンステップマーケティングを展開する通販・EC会社は大きな打撃を受けることになるでしょう。

特商法改正は商品力に自信があり、消費者を大事にする通販会社にとってはチャンス

今回の特商法の改正は、通販・EC会社が厳しい状況に置かれると巷ではささやかれています。しかし、商品力があり、本物の価値を提供できる通販・EC会社、そして消費者との長い付き合い・関係性を大事にする通販・EC会社にとってはある意味大きなチャンスとなるはずです。

悪質な通販・EC会社が淘汰されると考えられるので、健全な市場発展の一助になるはずです。消費者との関係構築をしっかり行うフォロー施策、リピート購入によってLTVを最大化するための本質的な施策を怠らない通販・EC会社にとっては、より信頼を勝ち取る機会になるのではないでしょうか。

何度も触れることになりますが、安定的に売り上げを伸ばしていくには、同じ消費者に継続して購入してもらうことがとても重要です。私が所属する売れるネット広告社で推奨しているツーステップマーケティング(お試しで商品の良さを実感してもらい、定期商品の購入をオススメするビジネスモデル)は、消費者にとって今後ますます需要が高まるはずです。

消費者を保護する目的で改正された今回の特商法改正をどのように受け止め、どのように対応していくべきか、そして、消費者との長い関係性構築のために何をすべきか――事業者はこうしたこと真剣に考えなければなればならないフェーズに来ています。

悪質な通販・EC会社が淘汰され、健全な通販・EC市場が確立されることは、消費者から信頼され、市場がどんどん伸びていくことにつながります。ツーステップマーケティングの需要の増加、CRMも含めた消費者との良い関係性構築のための施策に取り組む健全な通販・EC会社が増えることを祈るとともに、売れるネット広告社も通販・EC事業者のサポートを通じて、健全な通販・EC市場の形成に携わっていきたいと考えています。

皆さん、今回の特商法改正を前向きに捉え、一緒に健全な通販・EC市場を形成していきましょう。

※この寄稿の内容は、2018年(平成30年)5月16日時点の情報に基づくものであり、今後法令等は改廃される可能性があります。このコラムの内容につき、筆者、売れるネット広告社、出版社は何ら保証するものではなく、このコラムのご利用に関しましては、ご利用になる読者のご判断に基づき各種法令にしたがってご利用いただくことになります。このコラムの利用によって生じたいかなる損害についても、筆者、売れるネット広告社、出版社は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。法律上、税務上または会計上の事項については、必ず弁護士、税理士、会計士等の専門家にご相談ください。

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北森香菜(きたもりかな)

売れるネット広告社

北森香菜(きたもりかな)
売れるネット広告社 コンサルティング部 係長 コンサルタント

福岡県北九州市出身。福岡大学商学部卒業。コンサルティング部コンサルタントとして活動。売れるネット広告社のプレミアムコンサルクライアントの約6割を担当しており、クライアントの売上拡大に努めている。通販エキスパート検定1級(通販マネジメント編)取得。

掲載記事:ECのミカタ「連載コラム」/Marketing Bank「知る・学ぶ」/にっぽんのマーケター「美人マーケター図鑑」

北森香菜(きたもりかな)

丸井グループ、ECアプリ「BASE」の常設店舗を渋谷にオープン

7 years 11ヶ月 ago

丸井グループは6月15日、ショッピングアプリ「BASE」の出店者が利用できる常設店を渋谷マルイ1階にオープンする。出店者向けのレンタルスペースとして運営し、「BASE」で販売している商品を常設店でも販売する。 

丸井の実店舗における顧客接点や、売場運営のノウハウを活用し、「BASE」に出店しているネットショップの認知拡大や新規顧客獲得を後押しする。常設店の出店情報は「BASE」の公式SNSで随時発信する。

丸井が設けた常設店の名称は「SHIBUYA BASE」

常設店「SHIBUYA BASE」のイメージ

「BASE」を運営するBASEは2012年創業。無料のECサイト構築プラットフォーム「BASE」には現在約50万店舗が出店しており、ショッピングアプリの利用者数は約400万人という。

丸井グループとBASEは2017年10月に協業を開始した。新宿マルイ本館やマルイファミリー溝口、有楽町マルイ、博多マルイにおいてポップアップショップを開設。「BASE」の出店者に対して実店舗での販売を支援している。

2018年4月には丸井がBASEに出資を行い、グループ社員がBASEへ出向している。 

丸井グループは「マルイウェブチャネル」を運営。2018年3月期におけるEC取扱高は前期比約8%増の230億円だった。

取引先と在庫情報を共有し、丸井の自社倉庫にない商品の品ぞろえを拡充したことなどが増収の要因。KDDIグループが運営するECモール「Wowma!」と協業を開始するなど、外部企業との連携も強化している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ECモールなどプラットフォーム向けの取引ルール作りを検討へ、消費者委員会

7 years 11ヶ月 ago

内閣府消費者員会は、ECモールやフリマアプリなどオンラインプラットフォームにおける取引のルール作りの検討を開始した。

プラットフォームを利用する消費者が「商品やサービスの提供」と「購入・利用」を安心して行えるよう、必要なルールや仕組みについて調査と検討を進めるとしてる。

5月15日に第1回専門調査会を開催。今後、事業者へのヒヤリングや消費者アンケートなどを実施した上で、2019年4月をめどに報告書をまとめる。

消費者委員会は調査会を立ち上げた理由について、ECモールやフリマアプリ、オークションサイト、マッチングサイトといったオンラインプラットフォームの利用が拡大する中、現時点では利用者保護のルールが必ずしも明確でないとしている。

「オンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会」がECモールなどの取引についてルール作りを検討

検討項目について(画像は編集部が公表資料をキャプチャ)

楽天、ヤフー、メルカリが委員として参加

調査会ではインターネット上のショッピングモール、シェアリングサービス、オークション、フリーマーケットを中心に議論する。

6月から7月にかけて関係者へのヒヤリングを実施。7月をめどに論点整理を行い、12月まで論点ごとの検討を進める。2019年3月をめどに取りまとめを行い、4月頃に報告書を作成する。

専門調査会の座長を務めるのは龍谷大学の田中邦博教授。委員は15人で、事業者側では楽天、ヤフー、メルカリが参加している。

調査会の正式名称は「オンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会」。

消費者委員会は2009年9月に発足した。独立した第三者機関として消費者問題の調査や審議を行い、関係省庁に対して消費者行政全般に関する意見表明を行っている。また、内閣総理大臣や各省大臣、消費者庁長官の諮問に応じて調査・審議を実施する。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ZARAが始めたネット通販連動のショールーミングストアとは? | 通販新聞ダイジェスト

7 years 11ヶ月 ago

スペインのファッションブランド「ZARA(ザラ)」は5月9日から8月中旬まで、東京・六本木に専用アプリを介して試着予約やEC購入などができるポップアップストアを開設中だ。

六本木ヒルズ・ノースタワー1~2階に構えた期間限定店は、試着できたり、接客が受けられる実店舗の良さと、ECの利便性を融合した店舗として展開。新しい買い物体験を提供することでEC利用者の獲得にもつなげる狙いのほか、同店は既存の六本木ヒルズ店がリニューアルオープンするまでの店舗であることから、近隣顧客に対し継続的に商品を提案するという役割もあるようだ。

ポップアップストアの面積は800平方メートルで、ウィメンズとメンズ、キッズ・ベビーの商品を扱うが商品はすべてサンプル品で、そのまま持ち帰ることはできない。

同店はEC体験店舗としてQRコードなどを活用したシステムを搭載。来店客はZARAアプリをダウンロードして起動し、気になる商品のバーコードをスキャンしてカートに入れ(画像)、好みのサイズを選んで「試着室をリクエストする」ボタンを押すと試着予約できる。アプリには待ち時間が表示されるため、来店客は時間まで手ぶらで他の商品を見ることもできる。試着商品の準備が整うと利用者にはプッシュ通知が届く。

ZARAが始めたネット通販連動のショールーミングストアとは?

アプリのダウンロードに抵抗のある消費者は店頭スタッフが持ち歩くデバイスなどを利用して同様に試着予約できる。

試着して気に入ったら、アプリ内でEC購入するか、店頭のレジで支払うことになるが、商品は自宅配送か、他店を含む店舗受け取りかを選択できる。ポップアップ店での受け取りを選んだ場合、午後1時までの注文で当日午後6時以降に受け取り可能で、午後1時以降の注文分は翌日午後6時以降の受け取りとなる。

EC体験店舗はロンドン、ナポリに次ぐ3店目で、試着室を設けたのは日本が初めて。試着室は男性用6室、女性用10室の合計16室を設置。アプリで受けた試着希望商品を試着室に用意したり、試着後にはきれいにスチームをかけて管理することなどが必要なため、バックヤードには専用スタッフを配置し、事前にロールプレイングを実施して臨んでいるという。

同社では、EC体験店舗と知らずに来店する消費者も多いため、まずは入り口付近でポップアップ店の説明をし、フライヤーも配布して興味をもってもらうほか、レジでも支払いや受け取り方法について説明する。土地柄、外国人の来店も想定し、店頭には英語や中国語、スペイン語などの分かるスタッフもいる。

オープンから間もないが、大半の来店客がアプリを通じて試着の待ち時間が分かったり、商品を持ち帰らないで済むECの利便性を歓迎しており、とくに地方からの来店客や、赤ちゃんを連れた母親にとっては自宅配送を選択できることが好評のようだ。

同店の告知については、通販サイトでイメージ動画を配信したり、オンライン広告でも露出しているのに加え、六本木ヒルズ・メトロハットの大型屋外広告や地下鉄日比谷線12駅で広告を展開するほか、2階建てバスを使用したラッピングバスが都内を走る。

なお、ポップアップ店で商品を購入し、商品の受け取りも同店を選んだ顧客には1カ月間限定で、キャンペーンビジュアルを採用したオリジナル風呂敷で商品を包むサービスも行っており、風呂敷は毎週、柄を変えてそのままプレゼントする。

通販新聞

アリババ創業者ジャック・マーがビジネスマンに贈る12のメッセージ

7 years 11ヶ月 ago

「人からの信頼はどうすれば得られますか?」「挫折してしまう起業家を勇気づけてください」「日本企業にとって、中国市場はまだチャンスがありますか?」──。4月25日、早稲田大学大隈講堂に集まった若者たちからの質問に、アリババグループの創業者で会長のジャック・マー氏が答えた。

「人を信頼したいならまず自分が信頼を得なければならない」「意見が合わなくてもチームに入れるべきは裏表のない人」。ジャージ姿でリラックスした様子のマー氏が、リーダーとしての心構えから、未来のITや教育、そして中国EC市場などについて語った。

左からジャック・マー氏、今林 広樹氏(早稲田大学大学院基幹理工学研究科博士課程、EAGLYS代表取締役)、葦苅 晟矢(あしかり・せいや) 氏(早稲田大学大学院先進理工学研究科博士課程、エコロギー創業者)、玉城 絵美 氏(早稲田大学 創造理工学研究科 総合機械工学専攻・准教授、H2L創業者)
左からジャック・マー氏、今林 広樹氏(早稲田大学大学院基幹理工学研究科博士課程、EAGLYS代表取締役)、葦苅 晟矢(あしかり・せいや) 氏(早稲田大学大学院先進理工学研究科博士課程、エコロギー創業者)、玉城 絵美 氏(早稲田大学 創造理工学研究科 総合機械工学専攻・准教授、H2L創業者)

ジャック・マー氏(以下、敬称略):私は小さい頃から日本のテレビを見ていましたから、早稲田大学を知っていました。今日参加してくれた3人のアイデアを聞いて感動しています。素晴らしいアイデアを持った人には課題がある。その課題は通常、成績が優秀な人から出るものです。

学問に邁進したい人は起業家にはならないでしょう。起業家になるのは学校の成績が悪い人です。成績が優秀なら大企業に勤めることはたやすいかもしれません。私を含めた成績の悪い人間は雇ってくれる企業がないから起業するしかなかったのです。

私が人々に必要だと思っているのはIQ(Intelligence Quotient/知能指数)とEQ(Emotional Quotient/心の知能指数)、そしてLQ(Love Quotient/愛の指数)です。愛も必要なんです。気持ちが大事。IQ、頭が抜群に良ければ成功は簡単かもしれません。EQ、苦難を乗り越えた上で人と上手く付き合うことができればチャンスも開けるし成功できます。でも、LQがなければどんなに成功しても尊敬されることはありません。愛すべき人になれません。愛される人にならなければなりません。成功にはこの3つのバランスを取ることが必要だと思います。

起業家には情熱とビジョンが必要です。ビジョンは人と違うものでなければなりません。99%の人と同じビジョンでは勝算はありません。違うからこそ勝てるのです。そして情熱が必要です。私はアリババを19年間経営してきました。この19年、毎年、毎月、いや毎日、他の人から「自分たちが正しいことをしているのか」「仕事と呼ぶのにふさわしいものだろうか」「本当にそんなことが実現できるんだろうか」と絶えず問われます。従って、起業家は自分がやることに信念を持っていなければなりません。

ベンチャーキャピタリストに信じてもらうためではなく、資金のためでもない。人が「良い」と言うことを信じてはだめです。自分が自分なりの方法でしかできないことがあると自信を持ってください。人と違うからこそ起業家なのです。自信があれば「自分を信じてくれ」という言葉の説得力も増します。最初から世界中の人々を説得しようと思っても無理です。最初は自分の周りのチームの人たちだけを引っ張っていければいいんです。自分のビジョンを信じて共有してくれる人をまずチームとして引っ張っていってください。

人と意見が合わなくても心配することはありません。時間と努力が証明してくれます。ビジョンそのものが証明してくれるのです。時間が味方してくれる。これがビジネスの成功に共通した鉄則です。明日、来年にすぐ結果が出るとは思わない方が良い。明日、勝てると思いますか? 世の中そんなに簡単ではありません。5年、10年先を見越して、心底自分がコミットできること。人に反対されようが嫌われようが、自分が「これだ」と思ったものがあるなら、それを良くしていくことにコミットすべきです。それは私の生き方そのものです。みなさんもそうしてください。

ジャック・マー氏

質問① どうしたらチームメンバーからの信頼を得られますか? また、責任を持って働いてもらうにはどうしたらいいですか? 
─今林氏からの質問

ジャック・マー人を信頼したいなら、まず自分が信頼を得なければなりません。自分を信じてもらうこと、それが一番大事なことです。その後で、自分が信頼できる人でチームを組みます。本当に裏表なく有言実行する。シンプルに、裏表のない人をチームに入れるべきです。意見が違っていても、そういう人をチームに入れるべきです。

信頼を得るためには悪い時も良いときも率直に話さなければなりません。隠し事はいけません。そして、みんなが落ち込んでいるときは良い話をする。みんなが浮かれているときは少し釘を刺すというようにします。

信頼関係とはすぐにできるものではありませんが、創業期にチームに加わった人なら、ゴール、ターゲット、ビジョンに信頼を寄せてくれれば容易に引っ張っていくことができます。自分自身への愛や忠誠心からでなくてもいいのです。

私はチームに「一緒に戦おうとしているもの、それを愛し、それに賭けてくれて、信じてくれ」と言いました。最初からは難しいことかもしれませんが、長いことやっているとその方がたやすいです。

ビジネスは楽しいです。人との付き合いそのものですから。成績が優秀な人はビジネスモデルやテクノロジー、製品について考えることにとらわれ過ぎていることが多いですが、これから創業する起業家なら、少なくとも持っている時間の30%は人に充てなければなりません 雇う人、一緒に仕事をする人の声によく耳を傾けてください コミュニケーションをしっかり取ってください。

ジャック・マー氏と今林氏

質問② アリババ創業当時のビデオを見ました。どうやってチームに「我々は正しい方向に向かっているんだ」と信じてもらったのですか? 
─今林氏からの質問

ジャック・マー私はラッキーでした。17名の創業メンバーは私の話を聞いてくれました。そして私ほどスマートでもなかった(笑)。外から引き合いもなかった。誰も我々がスマートだと思っていなかったからです。我々は行き場がなかった。だから結束したんです。

いま、みんながスマートな人を雇おうとしている。でもスマートな人を管理することは難しい。MBAを持っている全員がその会社のトップになることは難しい。みんなが戦略を議論したがる。でも、現場の仕事はなかなかしない。スマートでない人の方が管理しやすい。彼らは自由な発想を持っています。

自分たちの将来についてどうやって信じてもらうか? 毎週、毎日、毎時、毎分、彼らに語り続けるのです。そうやって彼らも私と同じ考えを持つようにする。アリババというのはそうやって成長したのです。みんな若く、問題は次々と起こりました。しかし、問題をオープンに語り合いました。それしか方法がなかったのです。そうして少しずつ、10年先、15年先のビジョンを持って、来月、来年のゴールも設定し実践することで、毎月、毎年、進歩することができると彼らに証明します

私は特に人をキープしようとはしません。でも、ミッションとビジョンは最初から共有します。共有できればみんなは会社にとどまる。残ってくれればもちろん良いんですが、辞める人もいても良いと思います。友だちとして、パートナーとして仕事をする限り、人としてお互い信頼感を持って接することができる。それがすべてなんじゃないですか?

質問③ 世界の食糧危機をどう考えますか? 昆虫をタンパク源とするという私の考えをどう思いますか?
─葦苅氏からの質問

ジャック・マーセッションに参加されている皆さんは世界が抱えている問題を解決しようと思っているんですね、会社を大きくしたいと思うならば、より大きな問題を解決すれば会社は大きくなります。でも大きな会社は責任も大きいのです。それはお金のことだけでなく責任そのものが大きい。

我々は長生きしたいと思っています。日本はとっくに長寿国家ですが、30年先にはデータとテクノロジーのおかげで120歳まで生きるかもしれないと言われています。想像してみてください。世界の人口は今70億人ですけど、それが150億人くらいになります。しかし、世界にそれだけの食料のリソースはない。水もない。環境も足りない。大きな問題です。日本はそれほど食料問題を抱えていないかもしれませんが、考えてください。世界には本当に食料の問題があるんです。次の10年、20年の間にはこれはもっと大きな問題になるでしょう。

昆虫を食べるという話は勇敢ですね。私はちょっと考えたこともありません。昆虫はどちらかというとペットとして一緒にいたいですね。食べ物としてはどうだろう。今日の話はとても興味深いのでリサーチしてみます。海老も昆虫として考えるならば、海老は受け入れられます(笑)。

質問④ あなたはいろいろな企業に投資をしていますが、大学の研究をビジネスにする時に大事なポイントはなんですか?
─葦苅氏からの質問

ジャック・マー需要がマーケットにあるかどうかということです。私はそれほど多くの研究者を知りませんが、論文を書くことに熱心な先生が多い。我々が主眼にしているのは「成果を出せるか」ということです。多くの企業が研究室の研究を支援する流れになっているが、なかなか上手くいっていないと思います。というのは、今まさに芽生えようとしている分野は研究室の中にあるかもしれませんが、大学の外にもどこにでも知識が偏在しています 大学だけに知識が集中する時代ではありません

むしろ、例えば研究者が我々のような企業をフォローする方がいい。我々はどこに投資をしたら良いのか、どこに需要があるのかわかっています。 どちらかというとビジネスが先行して、それを支援する研究を大学の研究室はするべきではないかと思います。これは私個人の考えで、こんなにたくさんの大学の先生の前で言うのは恐縮ですが、あえて率直なことを言うとそう思うのです。研究者の頭の中にあることをビジネスにするのは大変難しいことです。

質問⑤ あなたの話し方はとてもユニークですが、どうやってその話し方を身に付けたのですか?
─葦苅氏からの質問

ジャック・マー確かに「ジャックは話し方が上手だね」と人に言われます。でも私は考えるのが得意だと思います。人とは違う発想を持っているということです。つまり、言葉が上手いわけじゃない。中国語も上手くないし、英語も聞いておわかりのように「OK(まあまあ)」というか、通じるかもしれませんが先生から見ればどうでしょうか。

中国でも日本でも、多くの学生は読むことはできても話せない。どうしても臆してしまうんですね。恥ずかしがる必要はありません。人に自分をわかってもらうため、コミュニケーションのために臆せず話すべきです。少なくとも私の英語はドナルド・トランプの中国語より上手いでしょう。そうでしょ?

私の仕事は人を説得することですから、どういう言葉を使うかということよりも、自分がどういう考えを持っているか、それをしっかり伝えることの方が大事です。なので、私の話し方は美しくないと思います。ただ、違う着想点をみなさんに紹介したいです。私の会社のメンバーは「仕事」を担っていますが、私は「話すこと」を受け持っています。これは人の考えをシェアするための話をすることです。

話す上でまず大事なのは、裏表なく本当のことを言うこと。それして、自分の考えを伝えること。つまり、ジャック・マーが何を考えているのか?それを伝えることです。新聞に書いてあることを言うだけでは、他人の時間を無駄にするだけです。私の話を聞きに来ている人は、それだけ時間をかけてくれているわけですから、私だけのユニークな着眼点を話さなければなりません。話を長く引っ張る必要はありません。ポイントを絞って切り込む話し方が大事です。

ジャック・マー氏と葦苅氏

質問⑥ 視覚だけでなく音や体の動きなどをシェアするサービスに取り組んでいます。そういったサービスはアリババでは人気が出ると思いますか? また、あなたはどういった経験をシェアしたいですか?
─玉城氏からの質問

ジャック・マーとても面白いアイデアですね。考えたこともありませんでした。よく「ジャック、登山は好き?」と聞かれて「良いですね」と答えると、「じゃあヒマラヤに登りませんか?」と言われるので「それは遠慮します」と言っています。ただ、「山頂までのエレベーターができたらヒマラヤに行きますよ」と言っています。しかし、この視覚を共有するというのは面白いですね。ヒマラヤにエレベーターができるのを100年も待たずに、登山経験が共有できそうです。

私が怖いのはスピード。スカイダイビングのような急に落ちる感覚が怖いんです。ただ、怖いけど安全なら共有したいですね、経験として。それは着眼点として面白いと思います。私は筋トレが嫌いなんです。だから寝ている間に誰かがやってくれて、それが自分の筋トレになるとか、ボディーがいろいろ用意されていて、その日に好きなボディーを使う、そんな筋トレプログラムがあると良いですね。500年後には実現するかもしれません。

アリババがそういったシェアリングサービスをするとしたら、世界中の人に他国の文化、歴史、立ち振る舞い(行動)を経験してほしいと考えますね。今は必ずしも平和が保証された時代ではありません。他の国の人に対して、互いに尊敬し合うということが必ずしもないからです。他国の文化や場所を共有でき、「他の人はどう感じているのか?」ということをシェアできれば素晴らしいと思います。

共有できれば世界はもっと相互理解が深まると思います。相互理解が深まればもっと結束できると思います。そしてもっと平和になり、互いに支え合えるようになるでしょう。非常に良いアイデアだと思います。

質問⑦ 多くの起業家が早稲田大学から誕生しています。でもギブアップしてしまうこともあります。彼らを勇気づけるメッセージをお願いします。
─玉城氏からの質問

ジャック・マークリエイティブでしっかりとしたビジョンを持ち、自分が何を求めているのかはっきりとわかっていても、それでも簡単ではありません。誰もが起業家になれるわけではありません。アイデアがあるからといってすぐに起業家になれると思ってはだめです。

でも、チームに参加してアイデアを持っている人と一緒になり、そこで経験を得るということはできます。ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグのように学校を辞めるという考えは持たないでください。退学して成功する人は少ないんです。100人の起業家のうち、95人はあなたが知らない間に失敗するんです。残りの5人のうち4人が死んでいくのをあなたは目撃します。本当に成功者として残るのは1人です。それも運が必要です。チームが優れているから生き残る1人になれるのです。

起業家ならば責任をしっかり取らなければならない。参加してくれるチームのメンバーに対して責任を取らなければならない。もしあなたがチームに参加するなら、お金のために戦うことではなく、人々の生活をより良くし、変えていくという経験を得られます。

起業家としての経験は素晴らしいものがあるけれど、決して簡単なことではありません。厳しいことが多いです。ですから、学生に言うのは「試すことにコストはかからないでも。ギブアップしてはいけない。始めたのならやり続けてほしい」ということです。

ジャック・マー氏と玉城氏

質問⑧ 「アリヘルス」のビジネスは何をゴールにしているのですか?
─来場者からの質問(大学院で生物学を学ぶ男子学生)

アリヘルス(阿里健康)のスクリーンショット
アリババグループのヘルステック部門「アリヘルス(阿里健康)」
http://www.alihealth.cn/

ジャック・マー人類には2つの目的があると思います。幸福(Happiness)と健康(Health)です。何をするにしてもそうです。この世界に生まれたのは勉強するため、仕事をするためだけではない。幸せに健康に生きるために生まれたのだと思います。それを私たちは「2-H戦略」と呼んでいます。「アリヘルス」はデータテクノロジーやAIを使い、みんなが幸せで健康に生きることを目的としたサービスです。

次の30年、人類は大きな変化を経験するでしょう。ガンや難病も問題にならなくなるかもしれない。寿命も長くなるでしょう。それはデータのおかけだと確信しています

AIやマシンラーニング、ロボティクスの話をします。マシンは人間よりスマートになる。でも人間の方が知性を持つでしょう。マシンはマシンができることを改良していくでしょう。でも人は人しかできないことを磨いていくでしょう。人間はこれまでの200年、世界中で何が起こっているかを把握したがったが、次の100年ではデータの発達により、人々は自分たちのことを把握することになります。 データを使った健康産業では、人間が内なる自分自身を知ることになると思います。

従って、質問者が専攻している生物学の役割は大きいと思います。人類を助けているのです。人間の幸せと健康をサポートすることは我々の喜びです。「アリヘルス」はデータを使って人というものを理解し、健康を高めることに焦点を当てています。

質問⑨ ITはどのように教育を変えると思いますか? そしてその中でアリババはどのような取り組みを行いますか?
─来場者からの質問(女子学生)

ジャック・マー私が思うに、ITは教育を変えると思います。あるいは、教育を変えるためにITを使う、その両方ができると思います。今後30年、データ技術によって世界は大きく変わります。多くの仕事はなくなるでしょう。ただ、多くの新しい仕事が出てくるでしょう。そうした新しい職業の雇用に人が対応できないかもしれない。そのために教育を変えなければならない

世界中のほとんどの大学は大きな課題に突き当たるでしょう。教育制度は変える必要があると考えるのはそのためです。例えば、機械学習の方がより早く計算できるし、落ち込むこともないし、いつもハッピーでいつも賢く、疲れることもない。とても子どもは追い付かないでしょう。従って、いかに機械と違うことを学校で学び、将来の仕事に就くための技能を付けるかということが大事です。私もそれを心配しています。

いま私は中国で中等、高等教育をそれぞれ独自に立ち上げています。生徒にはもっとクリエイティブで革新的で建設的になるよう、教える試みをしています。ダンスやスポーツをしながらクリエイティブである人を生み出したいと思っているのです。

生徒にもっとクリエイティブで革新的な人、建設的な人となるよう教えるには、ハートが大事だと考えています。賢明な知恵というのはハートからです。知識は頭かもしれません。機械にはチップはあるけどハートはありません。

人間ができることはいくらでもありますので心配はありません。ただ、教育は抜本的に見直す必要があるでしょう。ITがあろうとなかろうと、いずれにせよ将来を考えるべきです。特に教育改革に注力すべきです。教育改革に早く取り組んだ国が来たる未来に追いつけるでしょう。遅れればトラブルになるでしょう。

ジャック・マー氏

質問⑩ 日本のメーカーにとって中国市場は可能性があるのでしょうか? 「Taobao」に出店した方が良いですか? それとも独自でやるべきでしょうか? 
─来場者からの質問(化粧品メーカー勤務の女性)

ジャック・マー宣伝をする機会を与えてくれてありがとうございます(笑)。21世紀は女性がますます重要になって、男性よりも自己主張が強くなっていますが、それは良いことです。アリババの秘密の1つは、社員の47%が女性だということです。どの国でもどの会社でも、優れた組織にしたいなら、もっと女性を雇用するべきです。女性はユーザーフレンドリーです。21世紀では女性がますます重要になってきます。

ご質問に答えると、大きなチャンスがあります。日本の製品が中国にどんどん進出しています。中国には3億人の中所得者がいます。次の10年、15年で5億人が中所得者になります。優れた商品を待っています。日本には優れた商品やサービスがたくさんあるので、中国に行って市場を開いてください。TmallやTaobao、Alibabaを使わなくても、行ってできることをとにかくやってください。そして商品を改良してください

もちろん日本は課題を抱えていると思います。日本の何百万という中小企業がそういった課題に直面します。日本の銀行に勤めている人から聞きました。高齢化が進んでいる。そして、子どもたちは親の仕事を継がない。それは日本にとって、また人類にとって大きな損失だと思います。 技術や知識はしっかり共有するべきです。中国に限らずアフリカでも東南アジアでもどこでもそうだと思います。ですからグローバルにオープンマインドでどんどん進出してください。これがすべてだと思います。

ジャック・マー氏

質問⑪ 中国人留学生が就活でとても苦労しています。 
─来場者からの質問(男子学生)

ジャック・マーどの国でもどの大学でも、学生にとって仕事を探すことは難しいことですよ。誰も容易に仕事には就けません。世界はこんなに広いのですから、日本だけで仕事を探さないことです。世界中どこにでも仕事はあります。自分が心地良いと思っているテリトリーから離れて仕事を探すべきです。男性だろうが女性だろうが、持っているビジョンを共有し、一緒に戦ってくれる同士を探しましょう。志を同じくする人、つまり自分にコミットできるか、そこに自己犠牲を伴って完遂できるか、それが重要なことだと思います。

早稲田に留学しているのですから、素晴らしい日本の企業はいくらでもあります。そういうところも就職先として考えたらどうですか? 日本と中国の橋渡しは重要ですから、日中関係の友好関係をさらに強められる人を大学から雇うことは、アリババとしても大歓迎です。

ジャック・マー氏

質問⑫ 日本の企業で不祥事が問題になっています。信用を失ったとき、それをどう再構築すればいいのでしょうか。 
─来場者からの質問(男性)

ジャック・マー信頼というのは短期間では得られません。信頼をなくしてはまた回復する。信頼はずっと保証されるものではないのです。私も父から長年信頼されませんでした(笑)。 信頼を得てもまた失う。でも決してあきらめないことが大事です。人からの信頼を得られるようにあきらめないということです。ビジネスでお客さまからの信頼を失ったときも、友人や同僚やパートナーから信頼を失ったときも、決してあきらめてはいけません。

誰もが過ちを犯します。私もそうでした。この19年間、いろんな問題がありました。他の人から「ジャック、アリババはすごく大きくなったね」と言われますか、あまりにも多くの過ちがありました、自信を失うこともありました。

取引先からの信頼を失うこともあります。例えば模造品がサイトにたくさん掲載されている場合どうしますか? 泣き寝入りですか? クレームを入れるだけですか? いや、ここでは信頼を取り戻すために是正措置を取らなければならない。1年だけでなく、これから100年以上ビジネスをやっていくためには、信頼を回復しなければなりません

信頼を回復してはまた信頼を失うということの繰り返しです。従って、起業家としてはいろんな種類の異なるお客さまから、いつでも信頼と尊敬を得られるように努めなければいけません。創業者、株主、お客さま、従業員、パートナー、そしてメディアといったお客様からいかに信頼を得るか。それが企業の仕事です。

幸か不幸か互いに信頼しない世の中になってきています。だから通商摩擦も起きています。現代にはあまりにも多くの問題が山積みとなっていますが、決してあきらめてはいけません。信頼は得るだけではなく積み上げて作っていくものなのです。

内山美枝子

内山 美枝子

ネットショップ担当者フォーラム編集部
内山 美枝子

EC売上150億円めざす青山商事が進める3つのデジタル施策

7 years 11ヶ月 ago

紳士服販売チェーン「洋服の青山」を展開する青山商事は今期(2019年3月期)、EC売上高の拡大とデジタル戦略の推進を目的とし、「販促のデジタル化」「ECと店舗の連携強化(デジラボ店舗推進)」「接客のデジタル化(接客支援端末開発)」に取り組む。

青山商事のEC売上高は2018年2月期時点で約22億円とみられる。デジタル戦略を強化することで、EC売上高を2020年までに67億円、長期的には150億円に引き上げる。

青山商事の売上拡大計画

売上拡大計画(画像は中期経営計画から編集部がキャプチャ)

AI活用を視野に入れたMA化を推進

今期は「AI(人工知能)活用を視野に入れたマーケティング・オートメーション化」に取り組む。

顧客の属性情報やECサイト上の行動情報、購買データ、商品情報などをデータベース化し、人工知能を活用して分析。顧客ごとのニーズや購入タイミングを予測した上で、メルマガやダイレクトメール(DM)などのセグメント配信を行う。メルマガやDMの配信は自動化する。

ECサイトではニーズに合った商品を表示するほか、Web接客機能を活用して店舗への誘導も図る。

デジタル化を進める青山商事

販促のデジタル化を推進する(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

ICTを活用して新しいショッピングの形を提案する次世代型店舗「デジタル・ラボ」も推進する。

「デジタル・ラボ」では、来店客は商品を試着した後、店内に設置された大型デジタルサイネージやタブレット端末を使いオンラインショップで購入できる。現在、都内で3店舗を展開している。

この他、デジタル技術を活用して接客を強化するため、富士通グループと共同で、来店客の視線をセンサーで検知し、視線の動きから人工知能が顧客の興味・関心を推定して商品提案や接客に生かす取り組みなどを進めている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

メニコン子会社の会員専用サイトでカード情報3412件が流出の可能性

7 years 11ヶ月 ago

コンタクトレンズの製造・販売を手がけるメニコンは5月17日、子会社が運営する会員専用サイト「A-Web(エース ウェブ)倶楽部」が外部から不正アクセスを受け、商品購入した会員のクレジットカード情報が流出したと発表した。

漏えいした可能性があるのは最大3412件。不正利用による被害も出ており、27人分で約668万円にのぼるという。

対象は、メニコン子会社のダブリュ・アイ・システムが運営する「A-Web(エース ウェブ)倶楽部」の「宅配サービス」で、2017年12月17日~2018年3月27日の期間中にカード決済した顧客。会員名、番号、有効期限が外部に流出した可能性があるという。

「A-Web(エース ウェブ)倶楽部」は、「エースコンタクト」の来店客を対象とした会員向けサービス。「宅配サービス」「来店予約」などを提供している。不正アクセスの対象は「宅配サービス」のみとしている。

情報漏えいの可能性について

また、メニコングループの他のサイトは独立している為、不正アクセスの対象となってはいないとした。

決済代行会社から3月27日、「A-Web倶楽部」内の「宅配サービス」で情報流出の懸念があるとの連絡があり、「A-Web倶楽部」サイトの利用を停止。対策本部を立ち上げ、3月27日に第三者機関へ調査を依頼いた。

なお、クレジットカード会社への不正利用の防止モニタリングの実施を依頼、関係各所への報告は済ませている。

「A-Web倶楽部」は必要な対応を講じ、システムの安全性確認ができ次第、再開することを想定している。

「A-Web(エース ウェブ)倶楽部」が不正アクセスを受け、カード情報が漏えい

「A-Web倶楽部」は現在メンテナンス中となっている(画像は編集部がキャプチャ)

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

2018年6月1日に施行される「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられた。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

「TSUTAYA」のCCC、完全子会社めざすキタムラの4つの再建施策

7 years 11ヶ月 ago

「TSUTAYA」などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は5月15日、カメラ販売店「カメラのキタムラ」を運営するキタムラを完全子会社すると発表した。5月16日から6月26日まで株式公開買い付け(TOB)を実施し、キタムラの全株式の取得をめざす。

CCCはキタムラ株の29.71%を所有する筆頭株主。完全子会社化することで経営の自由度を高め、減収が続くキタムラの経営再建を急ぐ。また、2社の経営資源を活用してオムニチャネル化を加速する。

キタムラの宅配と店頭受け取りの売上高を合計した「EC関与売上」は、2017年3月期時点で405億円だった。連結売上高に占める比率は約29%。2018年3月期における連結売上高は、前期比10.2%減の1268億5000万円。

キタムラはCCCグループの完全子会社になった後、オムニチャネル化の加速や顧客基盤の相互活用などに取り組むとしている。

キタムラが取り組む4つの施策

オムニチャネル化を加速

CCCグループの顧客基盤やデータベースを活用し、キタムラのオムニチャネル化を加速させる。ハード部門の販売では 「TSUTAYA オンラインショッピング」などと連携。

イメージング部門におけるプリント販売では、インターネットを通じた写真プリントサービス事業を行っている、しまうまプリントシステム、インターネット写真サービス事業を手がけるフォトクリエイトなどと連携する。

CCCの顧客にクロスセル

「TSUTAYA」「蔦屋書店」「T-SITE」などCCCグループの顧客基盤にアプローチできるようになり、顧客層拡大やクロスセルの実施などが可能になるとしている。

人材やデータを活用

CCCグループで写真事業を手がける「CCCフォトライフラボ」「フォトクリエイ ト」「しまうまプリントシステム」「コトコト」などが持つ写真サービスや商品開発などのノウハウを活用し、キタムラの写真事業の収益性向上や、新規事業開発などに取り組む。

ツタヤの店舗運営ノウハウを注入

「蔦屋書店」などの店舗開発で培ってきた、店舗運営やサービスに関する企画力といった経営ノウハウを利用し、キタムラの店舗において従来の販売モデルにとらわれないビジネスモデルの確立をめざす。

CCCは、こうした新たな取り組みには多額の投資が発生することが予想され、短期的には既存株主の利益を損なうことも想定されることから、TOBを通じて非上場化することが必要だとしている。

完全子会社化で連携深化

CCCとキタムラは2013年に資本業務提携を締結し、写真市場におけるシェア拡大や、ポイント事業での連携などを進めてきた。現在、CCCグループからキタムラに役員3人を派遣している。

ただ、キタムラはCCCグループの100%子会社ではないため、顧客データベースの完全な融合や、オムニチャネル戦略を加速させるための人材やデータベースの相互活用を十分に実施することができていなかった。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

手数料無料だった「ラクマ」、6月4日から有料に/「メルカリ」の流通総額がスゴい伸び【今週のネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

7 years 11ヶ月 ago

今週は「ラクマ」と「メルカリ」というフリマアプリ関連のニュースが続きました。「手数料無料」でユーザーを引き付けてきた「ラクマ」ですが、出品、購入共に3.5%の手数料を徴収するようになります。「メルカリ」は2017年6月期の流通総額が前期比74.6%増の2,480億円と絶好調。今期はZOZOTOWNの流通総額を超える見通しです。

  1. 楽天のフリマアプリ「ラクマ」、販売手数料を3.5%に改定

    販売手数料無料施策は終了、先行する「メルカリ」は売買成立時に10%の手数料を徴収している

    2018/5/15
  2. メルカリの流通総額は2480億円(17/6)、今期は「ZOZO」超え3000億円突破の見込み

    今期(2018年6月期)の流通総額は2017年7月~2018年3月期(第3四半期累計)で2660億円となり、2017年6月期の実績を超えた

    2018/5/15
  3. 中小企業のECサイト運営がうまくいかない理由は、初期段階の判断ミスに有り

    なぜかネットショップ運営がおかしな方向に向かっていることが多い中小企業。その理由を考察します(連載第9回)

    2018/5/14
  4. LINEログインの利用者が急増! ECサイトが実装するメリットとは?

    ソーシャルログインのなかでもLINEログインが大きく成長しています

    2018/5/16
  5. EC荷物を料金一律&全国のファミマ店舗で受け取れる「コンビニ受取サービス(コトリ)」をスクロール360が開始

    配送費用は全国一律で税別450円。コンビニ店頭で商品代金を支払うことも可能で、代引き手数料は一律200円

    2018/5/11
  6. 楽天の国内EC流通総額は11%増の8576億円【2018年1Qまとめ】

    楽天は今後も楽天ダイレクトなどの直販事業、CtoC事業の「ラクマ」への積極投資を続けていくとしている

    2018/5/11
  7. セブン&アイが全国展開を決めたコンビニ商品のECサービス「ネットコンビニ」とは

    スマホで注文すると、コンビニ商品が最短2時間で届く

    2018/5/15
  8. EC利用者の58%はアマゾンで商品検索をスタート。グーグルのSEOだけでなくAmazon内の表示対策が大切な理由

    オンラインで商品を探す消費者の58%は、アマゾンで検索をスタートしています

    2018/5/17
  9. フェリシモのジリ貧脱却策――「規模の経済は終了。顧客との継続的な関係性が生命線」

    宮本執行役員はこう言う。「今後重要になってくるのは関係性を重んじた経済であり、顧客とどれだけ継続的に付き合えるかが生命線になる」

    2018/5/14
  10. ZOZOスーツだけじゃない! ZOZOTOWNが起こす3つの革命と3つの試みとは?【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2018年5月7日〜13日のニュース

    2018/5/15

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m

    ECで買わない理由は「会員登録が面倒」「手に取って確認できない」「送料」「信頼性」が上位

    7 years 11ヶ月 ago

    マーケティングリサーチ事業を手がけるクロス・マーケティングが5月15日に公表した「オンライン消費に関する調査」によると、インターネットで商品を購入しない理由の上位には「商品を手に取って確認できない」「送料がかかる」「会員登録が面倒」などがあがった。

    調査対象約2万人のうち、調査項目の商品カテゴリーをインターネットで購入しないと答えた6740人を対象に、「インターネットで商品を購入したない理由」を選択式・複数回答で聞いた。

    選択肢16項目のうち上位5項目は、「実際の商品を手に取って確認できない」(22%)、「送料がかかる」(20%)、「ネットショッピングの信頼性が低い」(15%)、「個人情報のセキュリティが不安」(13%)、「会員登録が面倒」(12%)。

    インターネットで商品を購入したない理由(クロス・マーケティング調査)

    インターネットで商品を購入したない理由

    ECを利用した回答者1万432人に「インターネットで商品を購入する理由」を質問したところ、選択肢13項目中の上位5項目は「店頭に行かなくても良い」(71%)、「店頭よりも安い」(53%)、「自宅まで運んでくれる」(51%)、「ポイントが貯まる」(42%)、「24時間購入できる」(41%)だった。

    インターネットで商品を購入する理由(クロス・マーケティング調査)

    インターネットで商品を購入する理由

    ECでの購入頻度についても調査した。前年と比べて「増えたと思う」は31%、「減ったと思う」は7%、「変わらないと思う」は62%。

    ECでの購入頻度(クロス・マーケティング調査)

    ECでの購入頻度

    今後の購入頻度は「増えると思う」が26%、「減ると思う」は10%、「変わらないと思う」は64%となっており、購入頻度が上がると考えている消費者の割合は下がると考える消費者よりも多かった。

    今後のEC購入頻度(クロス・マーケティング調査)

    今後のEC購入頻度

    「商品を購入する前の情報源」と「購入方法」について、商品カテゴリー別に調査した結果、カテゴリーごとに特徴が見られた。

    「家電・AV機器」と「スポーツ・アウトドア用品」は、購入前の情報収集チャネルはネットの割合が高く、購入チャネルはリアル系の割合が最も高い。

    「ファッション用品」は、購入前の情報収集チャネルと実際の購入チャネルのどちらもリアル系が多い。

    「DVD・ミュージック・ゲーム」は、情報収集も購入もネット媒体が最も多く利用されている。

    「商品を購入する前の情報源」と「購入方法」について(クロス・マーケティング調査)
    商品カテゴリ別 商品購入前の情報源と購入方法

    クロス・マーケティングは「オンラインで購入する商品と店舗などリアルで購入する商品の違いはどこにあるのか」や「今後、オンライン消費はさらに高まっていくのか」などを明らかにすることを目的に調査を実施した。

    調査概要

    • 調査手法:インターネットリサーチ
    • 調査地域:全国47都道府県
    • 調査対象:20~69歳の男女
    • 調査期間: 2018年4月16日(月)~4月17日(火)
    • 有効回答数:2万772サンプル
      ※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合がある

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    LINE@でカスタマーサポートができるクラウドサービス「CScloud」正式版をリリース

    7 years 11ヶ月 ago

    物流プラットフォーム「リピロジ」を提供するスタークスは5月17日、LINE@に特化したカスタマーサポートツール「CScloud(シーエスクラウド)」正式版の提供を始めた。

    2017年12月に、「CScloud」のベータ版をリリースしていた。

    「CScloud」は、LINEのMessaging APIを利用してLINE@でカスタマーサポートをできるようにするクラウドサービス。LINE@のOne to Oneトークを複数人で共有し、対応状況が管理できるになる。「CScloud」の特徴は次の通り。

    1. 1to1トークをチームで共有・管理
      1to1トークを担当者に割り振り、対応ステータスを管理することが可能ラベル機能で問い合わせ内容の集計もできる。
    2. シナリオで自動対応
      LINE@で1to1対応をする時の課題は、手間がかかることと即時対応ができない点という。自動シナリオによる対応で、人を介さずに質問への回答を完結できる。
    3. セグメント配信
      顧客情報や問い合わせ情報によってセグメント配信することによって、LINE@の高い反応を保ちつつブロックを防ぐという。

    「CScloud」の正式リリースとあわせ、カスタマーサポート業界に特化したWebメディア「CSJournal」も開設。カスタマーサポート業界人へのインタビューやノウハウ記事を配信するとしている。

    瀧川 正実

    ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

    通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

    瀧川 正実

    「ZOZOTOWN」に続き「MAGASEEK」「d fashion」と在庫連携、一元管理の「CROSS MALL」

    7 years 11ヶ月 ago

    複数ECサイト一元管理システム「CROSS MALL」を運営するアイルは5月15日、ファッションECモール「マガシーク」と「d fashion」の在庫連携に対応したと発表した。

    「CROSS MALL」で管理している自社在庫数を「MAGASEEK」や「d fashion」と連携することが可能になった。多店舗展開するファッションEC企業は、在庫管理の効率化を図ることができる。

    アイルはファッションECサイトとの在庫連携を強化しており、2018年4月には「ZOZOTOWN」の「取り寄せ商品」(購入者から注文が入った商品のみ、指定の倉庫に納品する販売形態)との在庫連携を開始した。

    現在、「MUSE&Co.」「Mobacolle」「RyuRyu」との在庫連携の準備を進めているという。

    「CROSS MALL」は「Rakuten」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」「Qoo10」「ポンパレモール」「Wowma!」と連携済み。ファッションECモールでは「ZOZOTOWN」「&mall」「SHOPLIST」と連携している。

    アイルの「CROSS MALL」が連携しているECモール

    「CROSS MALL」が連携しているECモール

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    グループ売上1000億円をめざすスクロールの中期経営計画まとめ

    7 years 11ヶ月 ago

    スクロールは5月9日、2021年3月期を最終年度とする中期経営計画「新みらい2020」を公表し、連結売上高1000億円をめざすことなどを発表した。

    ECの商品調達強化、化粧品ブランドの認知向上、通販支援や旅行業の拡大などに取り組む。

    スクロールグループは、7事業セグメント体制で経営を推進
    スクロールグループは、7事業セグメント体制で経営を推進(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

    ECの商品調達を強化

    「eコマース事業」では国内外における商品調達力を強化する。集客や販売のモデルを再構築するため、効果的な販促手法による受注の最大化や、リピーターを増やすためのCRMの確立を進めるという。

    子会社化したナチュラム(旧ミネルヴァ・ホールディングス)が運営する、釣り具やアウトドアのECサイト「ナチュラム」のブランドの浸透や収益力強化にも注力する。

    スクロールグループのeコマース事業セグメント重点方針
    スクロールグループのeコマース事業セグメント重点方針(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

    化粧品はモール展開や越境ECヘ

    化粧品などを販売する「健粧品事業」は、独自性の高い商品の開発に加え、オフィシャルサイトの刷新と大手モールへの出店を行う。越境ECや海外への卸販売など、グループの資産を活用した収益モデルの構築にも取り組むとしている。

    スクロールグループの化粧品・健康食品の事業セグメント重点方針
    スクロールグループの化粧品・健康食品の事業セグメント重点方針(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

    ソリューション事業

    ナチュラム(旧ミネルヴァ・ホールディングス)の買収によってスクロールグループ入りしたイーシー・ユニオン(物流代行など)、成都インハナ(BPO、越境EC支援)などを強化する。

    イーシー・ユニオンは大手釣り具・アウトドアECサイト「ナチュラム」の物流代行業務などを、関西で手がけてきた。スクロールグループが手がける物流サービスの関西拠点として、物流業務を強化する。

    成都インハナも「ナチュラム」はBPOのほか、近年は越境ECサポートなども手がける。スクロール360との連携などで、越境ECサポートなど越境需要に対応する。

    また、北海道や静岡県にある物流拠点の安定稼働を推進。2019年度中をめどに、茨城県つくばみらい市に物流センターを開設、物流拠点を拡充する。

    スクロールグループのソリューション事業セグメント重点方針
    スクロールグループのソリューション事業セグメント重点方針(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

    旅行業も拡大

    「旅行事業」は国内の日帰りバスツアーや、アジアからの訪日ツアーの拡大を図る。アジアからの訪日ツアーモデルを構築し、インバウンドビジネスを強化する。

    売上高1000億円、最終利益34億円を計画

    スクロールの2018年3月期における連結売上高は、前期比5.7%増の622億700万円だった。営業利益は同2.1%増の13億300万円、経常利益は同2.3%増の14億5800万円。連結子会社のナチュラピュリファイ研究所とT&Mの、のれんの減損損失を計上 したことにより当期純損失は10億3500万円となった。

    事業別の売上高は、「通販事業」が同4.9%減の334億6200万円、「eコマース事業」は同15.9%増の135億7200万円、「健粧品事業」は同80.1%増の49億6100万円、ソリューション事業は同8.0%増の93億2500万円。

    「新みらい2020」の最終年度となる2021年3月期における計画は、売上高が1000億円、営業利益は49億円、経常利益は50億円、当期純利益は34億円に設定している。

    スクロールグループの2019年3月期~2021年3月期 中期経営計画 3か年目標
    スクロールグループの連結業績に関する計画(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    EC利用者の58%はアマゾンで商品検索をスタート。グーグルのSEOだけでなくAmazon内の表示対策が大切な理由 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    7 years 11ヶ月 ago

    消費者の75%が商品の検索をオンライン通販サイトで行い、その内58%はAmazon(アマゾン)で検索をスタートしています。この事実を考えると、ネット上でブランドの存在感を高めるには、バーチャルな商品棚での陳列を最適化することが、最も重要な要素だといえるでしょう。

    アマゾンの広告ビジネス拡大のニュースを聞き、投資家たちは喜んでいるように見えます。広告ビジネスの成長を見込んで、BMOキャピタルは最近、アマゾンの株価の目標価格を1,600ドルに引き上げました。他のアナリストも、「アマゾンは商品検索でグーグルを打ち負かすだろう」と予想しています。「警戒しなさい、グーグル」と警告を送っているとも言えるでしょう。

    投資家の視点では、アマゾンが広告ネットワークとして利益を最大化するまでの道のりは、まだ長いと考えられています(アマゾンにとって、広告が最も利益率の高いビジネスになるとはまだ考えづらいからです)。しかしながら、製造業者が商品をオンラインで販売し、消費者がオンラインで商品を買う現状を見れば、アマゾンはすでに最も影響力のある広告ネットワークなのです。

    2017年には、小売業界全体の売り上げの約4%をアマゾンが占めていたと言われています(編注:全米の小売市場)。ウォルマートと比べて、アマゾンの規模がとても小さいことを考えると、驚くべき数字です。オンラインの小売の売り上げでは、アマゾン経由が44%(編注:Internet Retailer社の調査では43%)を占めています(オンライン上で求も影響力のあるプラットフォームになっています)。しかしながら、売り上げの数字だけではその全容はわかりません。

    404
    ※1 米国ネット通販市場におけるアマゾンの売上比率(編注:編集部が過去記事をもとに追記)
    出典:Internet Retailer、ChannelAdvisor、Slice Intelligence、米国商務省
    ※市場シェアにはアマゾンが自社で販売した製品および、同社のマーケットプレイスで販売された製品が含まれる

    Market Track社が行った調査によると、75%の消費者はオンラインで商品を探すとき、オンライン通販サイトで検索をスタートします(その内、58%はアマゾンで検索をスタート)。オンライン上でブランドの存在感を高めるには、バーチャルな商品棚での陳列を最適化するのが最も重要な要素だということが言えるでしょう。伝統的な広告活動よりも大切で、自社サイトよりも重要度が高く、グーグルよりも重視しなければいけないということです。

    ネット通販利用者の58%はアマゾンで検索をはじめる
    消費者がオンライン上で商品検索をスタートするサイト
    ・アマゾン:58%
    ・検索エンジン:20%
    ・各社ECサイト:18%
    ・その他:4%
    (編注:Market Track社発表の動画を編集部がキャプチャして追加)
    https://markettrack.com/digital-shelf

    ブランドがオンライン上で効果的に商品を販売するには、正しいアマゾン戦略を持つことが大切であることは明らかです。またアマゾンは、消費者がアマゾンで買おうが買うまいが、最初に訪れる場所になっています。

    アマゾンの1-Clicl注文で買おうとしているのか、それともBest Buyの店頭でどのテレビを買おうか迷っているのか。いずれにしても、アマゾンが商品情報を手に入れるための情報源になっているのです。

    ですから、アマゾンを商品販売のためだけに利用するという戦略は、ブランドのマーケティングの努力をひどく損なうことになるでしょう。

    商品を見つけてもらうのか、もしくは買ってもらうのか。どちらにしてもアマゾン(もしくは他のオンライン通販サイト)のバーチャルな商品棚のなかで、ページの1行目もしくは検索結果の最初の3つ以内に表示されることが重要です。

    もし表示されない場合は、購入の可能性が大きく下がります。バーチャルな商品棚で良い場所を確保することが大変重要なのです。企業は1,000番目に表示されるような商品を「ロングテール」と呼んでいるのかもしれませんが、実際は10番目か20番目には商品が表示されないと何も起こらないのです。

    しかしながら、商品の表示場所を改善するだけで購入につなげることは困難です。オンライン上での購入にあまり積極的でない消費者を巻き込むためには、バーチャルな商品棚で興味喚起を行い、購入を検討させ、購入そして評価まで、これらすべてのプロセスを行う必要があるかもしれません。

    一方、前述したテレビを買おうとしている消費者の例のように、購入に積極的な消費者のカスタマージャーニーでは、バーチャルな商品棚はそれほど大きな役割を果たさないでしょう。

    検索の初期段階、他の消費者のコメントチェック、実店舗に行く前の価格確認など、消費者がどの段階であったとしても、バーチャルな商品棚はブランドが商品を伝えるための重要な場所になっています。しかし、すべての要素を上手に活用するには、より広い視野でバーチャルな商品棚について考える必要があります。

    バーチャルな商品棚を効果的に利用するには、すべてのマーケティング要素を把握することが大切です。「検索結果の表示場所」「商品詳細」「価格変更」「在庫表示」「商品レビュー」まで、すべての要素です。実店舗で使われている商品管理の原則をオンライン用に少しカスタマイズして、デジタルの環境でも利用してみましょう。

    以下がデジタル環境で使う原則です。

    • KPIを注視して、隙間を埋めるためにプロモーションに投資することで小売事業者との関係を築いていく。
    • 商品の表示位置の変更、商品の評価、レビューなどの変化を、実際の売り上げの結果に照らし合わせて考える。
    • 悪いレビューに対処する方法や、在庫切れ、小売事業者とのオープンなコミュニケーション方法など、バーチャルな商品棚で展開するにあたり、どこに問題があるのかを確認して解決する。

    最終的に勝ち残るのは、行動を起こし、先を見越してバーチャルな商品棚の管理にリソースを割くブランドです。先に述べたように、バーチャルな商品棚には単なる商品販売以上の意味があるからです。アマゾンはすでに最も影響力のあるデジタル広告ネットワークになっています。

    アマゾンをカスタマージャーニーのきっかけにすると同時に、販売場所として捉えているブランドは競合に差をつけ、オムニチャネルの売り上げを伸ばすでしょう。商品の購入のみならず、カスタマージャーニーのきっかけもコントロールできるようになるのです。

    Internet RETAILER

    世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

    Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

    Internet RETAILER

    セブン&アイの新オムニチャネルが6月本格スタート、イトーヨーカ堂がアプリ運用を開始

    7 years 11ヶ月 ago

    イトーヨーカ堂は6月、会員カード機能などを備えたオリジナルアプリ「イトーヨーカドーアプリ」の運用を開始する。アプリを通じてクーポンや店舗のセール情報などを配信。チラシを閲覧したり店舗を訪れたりした会員には「アプリポイント」を付与する。

    イトーヨーカ堂が始める会員カード機能などを備えたオリジナルアプリ「イトーヨーカドーアプリ」
    「イトーヨーカドーアプリ」のイメージ

    「アプリポイント」はアプリの中のゲームに使用できるほか、電子マネー「nanaco」のポイントに交換することも可能。

    「イトーヨーカドーアプリ」は、セブン&アイグループが6月に開始する新たな会員プログラム「セブンマイルプログラム」に合わせてスタートする。店舗やEC、ネットスーパーを利用するとマイル(ポイント)が貯まり、ポイント数に応じて、さまざまな特典を受けられるという。

    「セブンマイルプログラム」はイトーヨーカ堂のほか、グループを横断したECサイト「オムニ7」や「セブン-イレブン」も対象となる。

    「セブンマイルプログラム」の概要
    「セブンマイルプログラム」の概要(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

    セブン-イレブン・ジャパンも6月にオリジナルアプリ「セブン-イレブンアプリ」の運用を開始すると発表している。

    「セブンマイルプログラム」は2018年秋に「そごう・西武」、2019年春頃に「ロフト」と「赤ちゃん本舗」が参加する予定。

    セブン&アイはグループ会社のアプリを刷新し、実店舗での購買情報を一元管理する。購買情報はマーケティングや商品開発に活用する計画だ。

    「セブンマイルプログラム」の展開計画
    「セブンマイルプログラム」の展開計画(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

    デジタル強化を進めるセブン&アイ

    セブン&アイ・ホールディングスはデジタル戦略を強化するため、2018年3月1日付でオムニチャネル管理部の名称を「デジタル戦略部」に変更。デジタル戦略部などを統括するデジタル推進本部を新たに設置し、本部長に後藤克弘副社長が就任した。

    ITを活用して顧客1人ひとりの情報を生かし、よりニーズに合致した商品開発やCRM戦略を推進するとしている。

    セブン&アイは2016年10月、それまでのオムニチャネル戦略の見直しを行った。「顧客ごとにグループ各社の利用状況をつなげ、全チャネルを通じてサービスの質を追求すること」を目標に掲げ、グループの顧客戦略をオムニチャネル戦略として再定義した。

    国内のグループ店舗に来店する1日あたり2200万人(当時)に上る顧客のCRMを生かした販促、きめ細やかなパーソナル販売を強化するとしている。

    「セブンマイルプログラム」の展開計画
    セブン&アイがめざすCRM(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    ECを使うメリットは「価格」「24時間」。クーリングオフ制度の適用「知らない」が36%

    7 years 11ヶ月 ago

    弁護士や税理士などの専門家と消費者のマッチングサービスを手がける日本法規情報が実施した「ネットショッピングに関するアンケート調査」によると、ECの利用者は価格の安さや注文時間の自由度にメリットを感じていた。

    また、通販やECにはクーリング・オフが適用されないことを知っている回答者は約3割にとどまった。

    調査対象760人のうちネットショッピングの利用経験者(87%)に「ネットショッピングを利用するメリット」を選択式単一回答で質問した。

    その結果、「価格が安い」が31%でトップ。2位以下は「24時間注文できる」(23%)、「外出せずに商品を注文できる」(21%)、「商品比較ができる」(14%)、「口コミや評価がわかる」(3%)だった。

    ネットショッピングを利用するメリット(日本法規情報が調査)

    ネットショッピングを利用するメリット

    訪問販売などで商品を購入(契約)した際に一定期間内であれば無条件で解約できる「クーリング・オフ」は、通信販売には適用されないことを知っているのは36%だった。

    クーリング・オフは、訪問販売など不意打ち的な勧誘や、連鎖販売取引など複雑でリスクが高いとされる契約において、一定期間内であれば無条件で解約できる制度。現行法では通販やECには適用されない。

    クーリング・オフ制度が通販には適用されないことの認知(日本法規情報の調査)

    クーリング・オフ制度が通販・ECには適用されないことの認知

    4人に1人がECでトラブル経験

    「ネットショッピングの利用によるトラブルの経験はありますか」という質問では、23%が「はい」と回答。ネットショッピングの利用経験者の約4人に1人が、何らかのトラブルを経験していた。

    遭遇したトラブルの内容は、上位から「サイズや見た目が思っていた商品と違った」(33%)、「商品が破損していた」(24%)、「商品が届くまで時間がかかった」(13%)、「代金を支払ったのに商品が届かなかった」(11%)、「偽物が届いた」(5%)となっている。

    ネットショッピングで遭遇したトラブル(日本法規情報の調査)

    ネットショッピングで遭遇したトラブル

    調査概要

    • 調査期間:2018年1月15~1月29日
    • 回答者:760人(男性352人、女性408人)
    • 日本法規情報が運営するサイトの運用情報やアンケートをもとに「ネットショッピングに関するアンケート調査」を発表した

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    LINEログインの利用者が急増! ECサイトが実装するメリットとは? | ソーシャルログインとは? ECオーナーが知っておきたい基本

    7 years 11ヶ月 ago

    昨年まではソーシャルログインといえば、FacebookログインやTwitterログイン、日本ではYahoo! JAPAN IDログインが主流でした。特にFacebookとYahoo!はログイン時に取得できる情報が多く、新規会員登録時のフォーム項目のほぼすべてを自動で埋めることができます。

    Yahoo! JAPAN IDログインは、ヤフオク!やYahoo!ショッピングで利用されている正確な住所が取得できるため、多くのECサイトで利用されていました。ところが、この1年でLINEが大きくシェアを伸ばしてきています。その理由と背景、ECサイトが実装するメリットなどを解説します。

    スマートフォンシフトでLINEログイン利用者が拡大

    スマートフォンシフトが進み、メッセンジャーアプリも一般的になってきています。ユーザーとのコミュニケーション方法に変化が現れてきていた2016年末から、本格的にLINEログインが展開されました。

    次の図は、筆者の所属会社フィードフォースが提供するソーシャルログイン機能「ソーシャルPLUS」導入サイトの利用状況です。

    「ソーシャルPLUS」を導入する国内サイトのソーシャルログイン利用アカウントの割合。いずれかの機能を導入するサイトが対象(期間2016年9月1日~2016年9月30日)。
    https://www.feedforce.jp/release/9100/

    さらに、2017年に調査したのが次の図です。2016年の調査から1年ほどの間で、LINEログインの利用率が10ポイント以上増加し、Yahoo!ログインに迫る勢いです。

    「ソーシャルPLUS」を導入する国内サイトのソーシャルログイン利用アカウントの割合。いずれかの機能を導入するサイトが対象(期間2017年2月~2018年1月)。
    https://www.feedforce.jp/release/13167/

    2016年当時は、Facebookが4月の開発者カンファレンス「F8」でチャットボットのプラットフォームを発表し、海外でもFacebook Messangerでユーザーとのコミュニケーションを開始する企業が徐々に現れ始めていたタイミングです。

    しかし、メッセンジャーアプリというと、日本国内ではLINEが圧倒的なシェアを占めていたこともあり、日本ではFacebook Messangerよりも、まずLINEでのコミュニケーションを始めてみようという企業が多かった印象です。

    LINEの利用状況
    • 月間のアクティブユーザー7,300万人以上(日本の人口の57.6%)
    • 毎日利用している日本国内のユーザー84%
      LINE Account Media Guide April 2018 - June 2018より)

    また、LINEは2014年2月にビジネスコネクトをリリースしており、ユーザーの会員IDとLINEアカウントを連携(ID連携)することで、企業とユーザーとのOne to Oneコミュニケーションが実現できる環境は事前に浸透している状況でした。

    LINEのID連携が実現したコミュニケーション

    今までのソーシャルログインとLINEログインの大きな違いは、新規会員登録の離脱や再訪問の際のPW忘れを防ぎ、ログイン作業のストレスを抑え利便性を高めることに加え、ID連携によってユーザーとコミュニケーションが取れる点です。またスマートフォンでの挙動に最適化されているのも特徴です。

    次の図は、実際にLINEログインの認知度が高まった2017年度のプラットフォーム別の利用割合です。前述までの調査とは異なり、「5種類のソーシャルログイン機能すべてを導入するサイトが対象」であることに注意が必要ですが、LINEログインの利用率が高いことがわかります。

    「ソーシャルPLUS」を導入かつ5種類のログイン機能を実装する国内サイトのソーシャルログイン利用アカウントの割合(期間2017年12月~2018年1月)。
    https://socialplus.jp/report/2018

    ECサイトにLINEログインがもたらす利点

    LINEの利用者は、日本の人口の57.6%とされています。シェアの高さは、LINEログイン普及の大きな要因の1つですが、ECサイトのオーナーにとって、他のソーシャルログインと異なる大きな利点があります。

    それは、LINEとID連携することで、メールに代わるユーザーとのコミュニケーション手段を手に入れられるという点です。

    メールを代替するLINEのコミュニケーション

    昨年から、「メールの開封率が下がっているのでチャネルを増やしたい」という相談が増えています。また、メールアドレスを持ってない、もしくは自分のメールアドレスを知らないといった若年層が増えているというニュースも目にするようになりました。

    今までは当たり前のように利用していたメールや電話でのコミュニケーションが、メッセージングツールに変わりつつあります。皆さんも仕事を除けば、家族や友人と連絡を取る際に電話やメールよりもLINEやFacebook Messangerを利用するケースが増えていると思います。

    メッセージングツールが一般的になり、若者に限らず年配の方まで、全年代をカバーしているLINEをメールの次のチャネルに企業が選択することは必然的な流れです。

    LINEログインであれば、ユーザーが新規会員登録やログインをする流れで、自然にLINEでコミュニケーションできる会員を増やせることもあり、LINEでのコミュニケーションニーズが高まると同時にLINEログインが普及してきました。

    LINE連携のマーケティングツール、独自のチャットボットが普及

    また、メールに加えてLINEに対応した各種マーケティングツールが増えてきたことも1つの要因です。LINE ビジネスコネクトの登場によって、連携機能の開発が加速しました。

    たとえば、マーケティングオートメーションツールでは、見込客に向けたLINEのメッセージ配信に対応するツールが増えています。

    LINEのチャットボットを独自開発する企業も増加しました(LINE ビジネスコネクトのなかでも、主にMessaging APIという機能を活用)。コールセンターやQ&Aサイトなど、問い合わせ窓口としてLINEチャットボットを活用したLOHACOやヤマト運輸など多数の事例がでてきています。

    ヤマト運輸のLINE公式アカウント。話しかける感覚で配達状況や受取日時を確認できる。
    http://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/campaign/renkei/LINE/

    メッセージングツールと相性の良いチャットボットがより使いやすく、安価に利用できるようになったことで、ユーザーとのコミュニケーション方法を大きく変えると同時に、ID連携のニーズが幅広い企業で高まりLINEログインのシェアが伸びていくことになったのです。

    スマートフォンへの最適化

    LINEログインは他のソーシャルログインと異なり、スマホでの利用を重視しています。オートログインと呼ばれる機能があり、iOSのSafari、AndroidのChromeまたはLINEアプリ内ブラウザ上でLINEログインをすると、スマホにインストールされているLINEアプリと連動して、ユーザーはID/PWを入力することなく、サイトにログインできます。

    LINEアプリと連動したスマートフォンのログイン画面(画像はゴルフダイジェスト・オンラインの例)

    このように、LINEアプリと連動してワンタッチでログインできることは、サイトの利便性を大きく向上させます。スタンプやクーポンなどの即効性が高いインセンティブとは異なり、自社サイトと親和性が高いユーザーをサイトへ定着させる大きな武器になります。ロイヤルカスタマーのLTVを最大化させることにも貢献できます。

    ユーザー1人ひとりとのコミュニケーションが進化した

    日本の人口の半数近くにまで普及し、圧倒的なアクティブ率を誇るLINEと連携するLINEログインの登場により、サイトへのログインだけでなく、IDを連携してユーザーと最適なコミュニケーションを取るという一歩進んだ使い方が浸透し始めました。

    また、ユーザーとのコミュニケーション方法において、メッセージングツールの一般化やマーケティングオートメーションツールとチャットボットの進化が大きな影響を与えています。

    次回は実際にLINEログインによるID連携を活用したユーザーとのOne to Oneコミュニケーションを実現している事例をご紹介したいと思います。

    岡田 風早

    株式会社フィードフォース

    岡田 風早(おかだ かざはや)
    株式会社フィードフォース
    ソーシャルPLUSプロダクトマネージャー 兼 カスタマーサクセスチーム

    ソーシャルログイン/ID連携ASPサービス「ソーシャルPLUS」のプロダクトマネージャーとして2015年フィードフォースに入社。その後、カスタマーサクセスチームの立ち上げに携わり、「ソーシャルPLUS」プロダクトマネージャーを兼任している。LINE社とLINEログインにおけるパートナー契約を中心になって進め、ビジネスコネクトパートナーや大手代理店と連携して、企業のLINEによるOne to Oneコミュニケーション実現の設計に数多く携わる。

    岡田 風早

    「ECサイトを立ち上げるときの店づくり」で大切なこととは?EC担当者の基礎知識 | EC部長が担当者に読んでもらいたいこと

    7 years 11ヶ月 ago

    商品・コンテンツを載せて、お客様に届けていくのがECサイトの役割です。ECサイトはユーザーが直接触れるものなので、その「つくり」やユーザビリティは、ユーザーの行動に大きな影響を与えます。実店舗に近い考え方もあり、応用できるところもたくさんあります。

    Ⅱ-3. サイト(店づくり)

    ECの店づくりは、主に「ECサイトを立ち上げるときのサイト構築における店づくり」と「ECサイトをオープンした後の継続的運用による店づくり」の2つの段階に分かれます。第7回は「ECサイトを立ち上げるときのサイト構築」において大事なことを説明します。これをEC担当者が踏まえておくと、日々の仕事において「自分たちの業務が、なぜ必要なのか」「どのような考え方で業務に取り組めば良いか」を理解しやすくなるはずです。

    そして第8回では「ECサイトを立ち上げた後の継続的な運用」で担当者に知っておいてもらいたいことを記載していきます(サイトづくりというと、本連載にマニュアル的なことを期待されるかもしれませんが、ここではあくまでも、通常の業務はやっているけれど、実際の意味合いや知っておいてもらいたいことを書いていきます。)

    Ⅱ-3-1. サイト構築の前に「コンセプト」や「要件」をしっかり固める

    サイト構築というとデザインやシステムによるものと安易に考えがちですが、最初にやるべきことは「どのようなサイトにするか」「誰に対し、どのようなコンテンツ、情報を提供していくか」を決めることです。ECのコンセプトや位置づけを固めてから、コンセプトを実現するために適した「場」を作るということです。

    極端に言えば、コンセプトに合わないことはサイトに組み込んではいけないし、載せてはいけないのです。それを実現するために、システムや制作などが必要となってきます。もちろん、最初に考えたサイトのコンセプトや要件でも、技術的、費用的、運用的に実現できないこともたくさんあります。

    大まかな流れとしては、コンセプトの確認、それにともなうサイトの役割、対象者(ターゲット)の明確化、それに合わせた機能、テイスト、デザイン、(サービス)、使い勝手(ユーザービリティ)のレベル、掲載するコンテンツの想定、掲載量などを決めていきます。

    これらは、ECビジネスにかかわるほぼすべての役割の知識、情報が必要です。制作やシステムの範疇だけで決めるものではありません。

    ECサイトのコンセプトや要件を固める
サイト上に掲載する情報・コンテンツの種類・量を決める
サイト上のどこに何を載せるか(情報設計)・導線をどうするか(階層設計)を考える
サイトやページのデザインを決める
掲載するコンテンツを制作する
商品情報を登録する
コンセプトを決を実現するために適した「場」を作ることを意識しよう

    よくある失敗例は、小売業などの企画部門が、いきなりECシステム会社にコンタクトし、自社の商品と目標売上規模だけを伝えて、ECサイトを作るよう依頼してしまうこと。システム会社は一般的なECの知識を持っていたとしても、クライアントのビジネス要件(本当はシステム要件)が分からなければ、どうしようもありません。いずれにしても、外部への丸投げはだめです。

    また、コンセプトや要件が、技術的にもコスト的にも本当に実現できるかを判断するための知識も必要です。最終的には制作会社やシステム会社からの回答次第ですが、ある程度、内部で判断できなければ、ECサイトの構築はなかなか進みません。

    Ⅱ-3-2. 立ち上げ後の“運用しやすさ”を考慮して設計する

    サイト構築において大切なことの1つに、「開始してからの運用がやりやすいサイトにする」ということがあります。運用ができない、あるいは運用にとにかく手間や費用が掛かるサイトもありますが(曲線を多用したビルが、窓ふきやメンテなどの費用が、非常に高額になることなどがイメージに近いのではないでしょうか)、そうならないために、情報設計・階層設計の後に運用設計も行い、運用の検証をしておくことをお薦めします。

    また、運用面で実現したいことのすべてをシステム化するには無理があるので、確定していなかったり、実施されていない運用は、まずは手動でやってみて、業務が確立されてから要件をまとめ、システム化することが望ましいでしょう。

    固まっていないことをシステム化すると、結局使われなかったり、逆に手動だけのときよりも労力がかかったり、後の改修が非常に高額になったりすることがあります。また、未確定のことをシステム化する場合、未確定ゆえに汎用性を持たせる必要があり、開発費が大きく膨らみます。

    そして、担当者の心構えとして大切なのは、ECサイトを開設した後は、一旦、出来上がったサイトを「正」として受け入れ、できることの中で最善を目指して運用していくことです。往々にして、最初の設計が不十分であったために、開設されたサイトが不満の多いものになってしまうこともあります。将来の改善のための要件を出していくことは大切ですが、サイトの悪いところや不足しているところばかり指摘して、ネガティブになったりあきらめたりしてはいけません。

    どんな店でも、その店でできることはあり、結果は出せます。不満ばかりを言っていないで、まずは、現状を受け入れたうえで、最善の運用を心がけることが大事です。(Webビジネスは、そのネイチャーとして、未熟な状態でリリースされ、その後、運用されながら完成度が上がっていくものです。どのレベルで許容されるかを判断するのは、経営判断と思いますが。そこまでわかってECを運用している企業は少ないようです。)

    Ⅱ-3-3. 情報設計・階層設計のポイントは?

    ECサイトを立ち上げる際に行う「情報設計・階層設計」について説明します。一見何を言っているのかわからないかもしれませんね。細かいやり方は制作などの専門会社と実施することをお薦めしますが、要は、ユーザーの動きを想定して、サイトのどこに何を載せるかを決めたり、ユーザーがどのように流れるかに沿って階層を決めたりしていくことです。

    例えば、トップページに何を載せるか、トップページのどの部分に何を載せるか、それをコーナー化するかどうかを定義します。また、商品詳細ページに載せる商品情報の種類、量、そして、それぞれのページからの導線(どうリンクをはっていくか)などを決めていきます。

    同じ階層の同じ種類のページなのに掲載されている情報の種類・位置づけが違えば、ユーザーは混乱しますし、期待通りの使い方をしてくれません。コーナーなどに載せる情報も位置づけをはっきりすることによって、ユーザーにある種のサイトの使い方を刷り込んでいくわけです。そして仕組みや運用負荷を考慮し、どのページ、どの部分を動的にするか、静的にするかなども決めていきます。

    Ⅱ-3-4. 基本的な流れや誘導は、できるだけベーシックに

    コンテンツ系以外のページなどの情報設計、導線も決めていかなくてはなりません。例えば、会員登録フロー、購入フローなどです。それぞれのページにどんな文言、注意書き、リンクを載せていくかは、サイトによって違うと思いますが、基本のフローは、よほど考慮されていなければ、あまり独自性を出さずベーシックなフローをお薦めします。

    有名な事例として、「ECサイトの購入に至る基本の流れ」(チェックアウトフロー)は、アマゾンが作ったと言われています。少なくとも、アマゾンで一般的になったということです。

    検索	商品一覧 	商品詳細	カート	ログイン	送付先の指定	支払方法の指定	確認	購入決定

    この流れは、ECサイトのスタンダードと言えると思います。

    EC黎明期に、アマゾンのユーザーが増え、追随する他のECサイトがアマゾンのこの流れをまねた結果、ECで購入をするユーザーが慣れている方法で迷うことなく購入できたので、ECが普及したとも言われています。基本的な流れや誘導(ナビゲーション)は、特殊なことをせず、極端な独自性にこだわらず、業界のスタンダードといわれるものに従った方がよいということです。

    サイトづくりでは、サイト単体での使い勝手の良さということが第一ですが、「基本的な使い勝手」をユーザーの慣れ親しんでいるものに合わせることも非常に大事なユーザビリティの基本です。

    Ⅱ-3-5. デザインは「こぎれいで、わかりやすく」が大切

    サイトのデザインは、ブランディングや独自性を高めるために、クリエイティブにこだわりがちですが、「こぎれいで、わかりやすい(Clean and Easy)」ことが最優先です。また、大切なのが、サイト名やサイトのテイストです。既存ビジネスを持つ会社の多くは、既存ビジネスの信頼性やブランド、集客力をECにも利用することになると思います。そうであれば、サイト名は既存ビジネスの名称を使うか、「既存ビジネス名+オンラインショッピング」のように、既存ビジネスと同じ会社が運用しているECサイトであるとすぐにわかるようにすることが大切です。

    既存ビジネスと違う名前で、ECサイトをブランディングして集客するには、非常に時間と費用が掛かります。また、折角来た訪問者が、微妙に違うまたは違う名前のサイトを、既存ビジネスの名前を騙った偽サイトと疑ったりなど、全くいいことがありません。

    2000年前後までに開設されたECサイトに、そういった名前のものが多いようです。(アイ〇〇〇〇〇のような)わざと区別したいのか、ネットのユーザーが若いからと意識したのか、全くマイナスだと思われるものもあります。

    また、サイトのテイストも、色やデザインなど既存の実店舗とまったくイメージが違うようにしてしまっては、折角の実店舗のブランドイメージが使えません。ユーザーが直感的に既存ビジネスと同じサイトだと分かることには非常に大きな価値があります。最初はやはり既存ビジネスのユーザーや、既存ビジネスを知っている消費者が一番のお客様なのだということです。

    Ⅱ-3-6. システム担当者もコンセプト設計やビジネス要件に関わることが多い

    ECサイトづくりにおいて「制作」と「システム」は両輪です。ECサイトを立ち上げる際のシステム構築の流れは、次のようなフローになります。

    ビジネス要件の取得(資料をもらうか、関係者からのヒアリング)
システム要件策定
ベンダー選定またはプラットフォームの選定
開発プロジェクト
テスト
システム稼働・サイト公開

    ECのシステムは既存の基幹システムと違い、未だに、システムと他の業務の境界があいまいなところが多いため、システム担当者はビジネス側に踏み込んでいくことを求められることが多いと思います。(基幹システムでももちろんですが、より多いということです。)

    システム要件を作るには、「ビジネスコンセプト」「事業計画(規模など)」「サイトの情報設計」などが必要です。しかし、全部そろってから、システム要件を作れていることはあまりなく、多くの場合はシステム担当者も巻き込まれながら、一緒にビジネス要件を決めたり、情報設計を行ったりもすることになります。そもそも、非システム・非制作スタッフがWEBサイトやECサイトで何をしたいのかの前に、何ができるかがわからず、堂々巡りをしてしまうのです。

    システム担当者からすれば、非システム・非制作スタッフがやりたいことを全部言ってくれれば、できること・できないことを含めてまとめて回答ができるのですが、任せておいてもシステム側に必要な項目、要素が出てきませんし、出てきても全く足りないこともあるでしょう。(結果、スケジュールが押してシステム担当の負担となってしまいます。)さらに、WEBというとつかみどころがなく、舞い上がってしまい、全部わからないという人や、世間のあいまいな情報を真に受けて幻想に走ってしまう人が少なからずいるので、結局、ビジネス要件に近いものをシステム担当者がまとめていることも多いのが現状です。

    一見、システムで実現できないようなことも、考え方次第では実現できたり、他社事例から解決できたりすることもあるので、システム担当者だからといって、ビジネスコンセプトや事業計画の策定からあまり分離しない方がいいという考え方もあります。会社の組織の問題もあり、さまざまな進め方がありますが、基幹システムよりは、はるかに巻き込まれ度が高いでしょう。

    システムを自社で開発せず、レンタルカードなどを使う場合もありますが、開発以外のプロセスはほぼ同じです。規模が大きかったり、他システムとの連携がある場合は、レンタルカート利用といえども、システム担当者は必須です。

    読者の多くは、すでECサイトを持っている部門で働いていると思いますが、これらの当初の構築に関する考え方は運用にも使えますし、今後のサイトの改善にも役に立つと思います。

    次回は、ECサイトを立ち上げた後の継続的な運用による店づくりにおいて、EC担当者に知っておいて欲しいことを説明します。

    中島 郁

    ネクトラス株式会社 代表取締役

    中島 郁(なかしま かおる)

    ネクトラス株式会社 代表取締役

    新規事業立ち上げ、急成長事業マネジメントのプロフェッショナル。

    ベンチャー、外資、老舗にて、事業立上げ、急成長ビジネスの責任者を歴任。関与分野は、小売、EC、インターネット、メディア、アウトソーシングを含むサービス業等。

    トイザらスではマーケティング部門立上げ、EC専業法人設立。ジュピターショップチャンネル執行役員(EC、テレビ編成及びマーケティング)本部長を経て、世界最大のECサービス企業GSI Commerce(eBay Enterprise)アジア太平洋担当副社長兼日本法人社長。三越伊勢丹では役員兼WEB事業部長として、EC・情報メディア等の構築、オムニチャンネル導入を担当。米国Babson College MBA。

    おそらく大規模EC・オムニチャンネル3社で事業責任者に携わった国内唯一の経験者。
    ベンチャーから大企業までのコンサルティング、アドバイス、顧問、業務支援に携わっている。

    中島 郁
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    1 時間 1 分 ago
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