ネットショップ担当者フォーラム

楽天の「送料無料ライン」統一施策で退店する出店者に基本出店料金の払い戻し措置

6 years ago

「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料について、購入者負担を0円とし事業者が送料全額を負担する送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策に関して楽天は、施策が原因で退店を希望する出店者に向けた出店料払い戻し措置を店舗に通知した。

入金済みの基本出店料について、契約終了日から申請した退店日までの差分を日割り計算で返金するというもの。出店契約の解約を希望する場合、施行前の3月13日(金)まで解約を受け付ける。

すでに退店申請をしている店舗にも特別措置を適用する。2月14日(金)から28日(金)の間、コールセンターで受け付ける。

「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料について、購入者負担を0円とし事業者が送料全額を負担する送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策に関して楽天は2月13日、施策が原因で退店する店舗に向けた支援を行う方針を発表
2/13の決算説明会で公表した退店店舗への補償・支援策(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

2月13日に楽天が開いた決算説明会で三木谷浩史会長兼社長は、「(「楽天市場」での運営が)厳しいという店舗にはお助けできないかなと。Amazonやヤフーに移るのであれば『移転しました』と表示する。自社ECサイトを開いたのであれば通知もする」と説明。既存顧客に対する外部販売チャネルの案内を行うとしている。

なお、「楽天市場」では原則、店舗ページ内に市場外部へのリンクを貼ることやURLを記載する行為を禁止している。具体的な案内方法については今後、検討していくとみられる。

瀧川 正実
瀧川 正実

え? こんなに少ないの? 楽天の送料込みラインで「影響を受ける注文は全体の8%程度」【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

6 years ago
ネッ担まとめ

書籍と雑誌が対象外になるなど、楽天市場の「送料無料ライン」改め「送料込みライン」が緩和される予定です。3月18日の開始までにまだまだ変更がありそうな気配ですが、細かくしすぎて混乱することは避けてほしいですよね。

送料込みラインの統一まであと1か月!

「楽天市場」の送料無料ライン統一施策、「書籍」「雑誌」などは対象外へ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7276

楽天が「送料無料ライン統一施策」での退店店舗に補償や外部チャネルの案内を検討へ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7279

まとめると、

  • 書籍、雑誌など送料込みラインの対象外商品が増えた
  • 楽天によると、3月18日から始める送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策で、影響を受ける注文は全体の8%にとどまる

2月13日に楽天が開いた決算説明会で三木谷浩史会長兼社長は、「(「楽天市場」での運営が)厳しいという店舗にはお助けできないかなと。Amazonやヤフーに移るのであれば『移転しました』と表示する。自社ECサイトを開いたのであれば通知もする」と説明した。
https://netshop.impress.co.jp/node/7279

3月18日から始める送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策で影響を受ける注文は全体の8%にとどまるという
楽天の施策で影響を受ける注文の割合(決算説明会資料から編集部がキャプチャ)
「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料について、購入者負担を0円とし事業者が送料全額を負担する送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策に関して楽天は2月13日、施策が原因で退店する店舗に向けた支援を行う方針を発表
退店店舗への補償・支援策(決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

なんだか軽減税率みたいになってきましたね。そして、退店したい場合は移転先の明示や出店料の払い戻しも行うということなので、去る者は追わずということなんでしょう。

あと1か月ほどで開始ですがまだまだ変更もありそうで、売る側も買う側も手探り状態になりそうです。

関連記事

大規模リニューアルは小さく始める

インハウスシステムからebisumartへ。ヤマハミュージックジャパンのBtoB-ECリニューアル事例 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7167

まとめると、

  • ヤマハミュージックジャパンは2001年から自前でシステムを構築し、楽器の修理用パーツなどを販売していたが、システムの老朽化のため、ebisumartでリニューアルした
  • IT関係のシステムを担当する「ITチーム」、サービスパーツの受発注を管理する「パーツチーム」、技術者向けの指導を行う「技術者教育チーム」、ヤマハグループ全体の情報システムを統括している「情報システム部」から9名のプロジェクトチームを結成した
  • 以前運用していたインハウスのEC経由の受注率は50%ほどで、残りの50%はFAXか別の受注システムからの注文だったが、リニューアルから半年後には74%に向上した

並行稼働期間を3か月とった。まず部内、次に社内、最後に技術者の皆さまにご案内という形で進めていったので、問題が起きても段階的に運用していくうちに解消できた。
─ヤマハミュージックジャパン カスタマーサポート部 技術サポートセンター センター長 今野文智氏

この進め方が確実で成功しやすいですよね。いきなり大きなものをリリースしてしまうと修正が難しいですが、マイルストーンに沿って徐々に公開することで、問題を潰しながら良いシステムを構築できます。いろいろ盛り込みたくなるのがリニューアルですが、確実に稼働することが最優先です。

不明確なコストでのカゴ落ちは世界共通

【2020年最新版】世界でのカゴ落ち率(カート放棄率)の平均と理由について | xross data BLOGS
https://www.xdata.jp/blogs/cartdrop/cart_drop_2020.html

まとめると、

  • ECサイトの調査を行っているBaymard Instituteによると、カゴ落ち率の世界平均は69.57%
  • カゴ落ちに至る理由は、手数料や送料など追加コストが高い(53%)、会員登録するのが手間だった(31%)、購入までプロセスが長すぎる(23%)
  • 対応としては、送料や手数料などの追加コストがある場合には事前に知らせる、ソーシャルログインの利用、カゴ落ち対策ツールを使う方法がある

送料や手数料が追加でかかる場合にはあらかじめカート投入前に明示しておくことがおすすめです。

金額的には大きいものでなくても想定していた金額よりも高くなることでユーザーの心理的負担が大きくなってしまい購入をためらってしまうことに繋がりかねません。

事前に明示しておくことで、追加コスト発生時にも心の準備ができている状態となりますのでわかりやすく掲載してみてはいかがでしょうか。

これは本当にそうです。私がつい最近買った日本酒は商品代金が1,400円ほどで送料が1,000円でしたので、かなり割高感がありました。まあ、美味しいお酒なので買ったわけですが(笑)。

それはさておき、購入にかかる金額は明示しておいて納得してカートに入れてもらうようにしたいですし、これ以外の会員登録やわかりづらいカートもできるだけ解消しておきましょう。

EC全般

アマゾンが小規模な書店に「仲間卸」 事実上の「取り次ぎ」業務開始へ | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200207/k00/00m/040/019000c

どうやら定価での取引のようなので店舗側のメリットは無し。といっても今後はどうなるかわかりません。

アマゾン日本事業の売上高は約1.7兆円【Amazonの2019年実績まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7221

楽天の国内EC流通総額は約3.9兆円で、伸び率は13.4%【2019年度の実績まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7278

Amazonの日本事業における円ベースの売上高は前期比13.6%増。両社とも似たような伸び率。

楽天がオートロック付マンションにおける「置き配」の実証実験、独自配送「Rakuten EXPRESS」で | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7255

オートロックが開けられるのは不安でもありますが、かといって外に置くわけにもいかず難しいところです。

40歳以上の女性の7割がスキンケアコスメをECで購入しない理由 | @DIME
https://dime.jp/genre/854206/

そもそも試してみないとわからないものなのでこうなりますよね。決まればECの流れ。

メルカリ、「フリマアプリ利用による新品商品への消費喚起効果」の実態調査を発表 | 株式会社メルカリ
https://about.mercari.com/press/news/article/20200213_consumer_survey/

売れればお金が入ってきて新品を買う。買っても安く手に入るのでお金が浮いて新品を買う。なるほど。

NIKEが物流倉庫にAI自動運搬ロボットを200台以上導入 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7254

「1億5000万円の投資を3年で回収する見込み」。かなりの効果ですね。

今週の名言

自分の頭の中に湧いた疑問を解決することが「いい学び」

監督の指示通りに実行してミスをしても、選手の「学び」にはつながらない。ミスを認める文化が大切。

ビジャレアルCFで学んだ「よい学び」とは何か | 西原雄一(note)
https://note.com/nishi19/n/ncd6b6ffbace1

言われた通りにやってもそれはロボットに近いですよね。自分で考え続けることで現状が打破できます。

森野 誠之
森野 誠之

「新型コロナウイルス」を装ったメール攻撃が出現、「不自然な点は少なく注意が必要」とIPAが注意喚起

6 years ago

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、「Emotet」(エモテット)と呼ばれるウイルスへの感染を狙う攻撃メールについて、「新型コロナウイルス」に関する情報を装った攻撃メールの情報提供があったことを明らかにした。

メールの内容は一見して不審と判断できるほどの不自然な点は少なく、注意が必要と指摘している。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、「Emotet」(エモテット)と呼ばれるウイルスへの感染を狙う攻撃メールについて、「新型コロナウイルス」に関する情報を装った攻撃メールの情報提供があったことを明らかにした
新型コロナウイルスを題材とした攻撃メールの例

「Emotet」は、情報の窃取に加え、さらに他のウイルスへの感染のために悪用されるウイルス。悪意のある者によって、不正なメール(攻撃メール)に添付されるなどして、感染の拡大が試みられている。

「Emotet」への感染を狙う攻撃メールの中には、正規のメールへの返信を装う手口が使われている場合があるという。これは、攻撃対象者(攻撃メールの受信者)が過去にメールのやり取りをしたことのある、実在の相手の氏名、メールアドレス、メールの内容などの一部が流用された、あたかもその相手からの返信メールであるかのように見える攻撃メールとなっている。

「Emotet」への感染を狙う攻撃メールの中には、正規のメールへの返信を装う手口が使われている場合がある
文面の例(2019年11月末)

この攻撃メール添付されたファイルを開くと、MicrosoftやOfficeのロゴなどと、数行のメッセージが書かれた文書が表示される。現在IPAが確認している範囲では、一連の「Emotet」の攻撃メールへ添付されているWord文書ファイルは、見た目(デザインなど)には数種類のバリエーションがあるものの、次の点が共通している。

  • Officeなどのロゴとともに、英語で「文書ファイルを閲覧するには操作が必要である」という主旨の文と、「Enable Editing」(日本語版Officeでは「編集を有効にする」)と「Enable Content」(日本語版Officeでは「コンテンツの有効化」)のボタンをクリックするよう指示が書かれている。
  • 文書ファイル内に悪意のあるマクロ(プログラム)が埋め込まれている。マクロには、外部ウェブサイトに設置されたEmotetをダウンロードし、パソコンに感染させる命令が書かれている。ダウンロード先のウェブサイト(URL)は一定ではなく、日々変化する

「新型コロナウイルス」に関する情報を装う攻撃メールも、悪意のあるマクロが仕込まれたWord文書ファイル。この攻撃者は、日本国内の利用者の興味・関心を惹く内容とタイミングを十分に計った上で、攻撃を繰り返していると考えられるという。

今後も同様の攻撃が続く可能性が高く、受信したメールに興味を引かれて添付ファイルやURLリンクを開く前に、このメールは攻撃ではないか、一度立ち止まって考えることを心がける必要があるとしている。

「Emotet」への感染など一般的なウイルス対策として、IPAは次のような対応をを勧めている。

  • 身に覚えのないメールの添付ファイルは開かない。メール本文中のURLリンクはクリックしない
  • 自分が送信したメールへの返信に見えるメールであっても、不自然な点があれば添付ファイルは開かない
  • OSやアプリケーション、セキュリティーソフトを常に最新の状態にする
  • 信頼できないメールに添付されたWord文書やExcelファイルを開いたときに、マクロやセキュリティーに関する警告が表示された場合、「マクロを有効にする」「コンテンツの有効化」というボタンはクリックしない
  • ・メールや文書ファイルの閲覧中、身に覚えのない警告ウインドウが表示された際、その警告の意味が分からない場合は、操作を中断する
  • 身に覚えのないメールや添付ファイルを開いてしまった場合は、すぐにシステム管理部門等へ連絡する
石居 岳
石居 岳

三井不動産がビームスらと共同で行うRFID活用のオムニチャネル化策の実験とは? 通販サイト「&mall」への利活用も探る

6 years ago

三井不動産は2月12日、ビームス、大日本印刷と共同で、RFID(Radio Frequency Identification)を活用した商品情報の読み取りについて実証実験を行うと発表した。2月13日から4月24日までの期間、商業施設内における商品情報の自動データ化を目的として実施する。

ICT技術を活用し、商業施設のオムニチャネル化を推進することで、ユーザーにより便利な購買体験を提供していく。

RFIDとは、読み取りアンテナから発する電波により、非接触でRFIDタグに入力されている情報を読み書きする技術。

三井不動産は、ビームス、大日本印刷と共同で、RFID(Radio Frequency Identification)を活用した商品情報の読み取りについて実証実験を行う
RFIDタグ読み取りのイメージ

実験では三井ショッピングパーク「ららぽーとTOKYO-BAY」「ららぽーと立川立飛」に出店しているビームスの「B:MING by BEAMS」店舗内に複数のRFID読み取りアンテナを配置し、商品に取り付けられたRFIDタグ情報を自動で読み取る。この技術を用いて店舗内の商品在庫情報を自動的にデータ化できるようにする。

これまでの商業施設では、ユーザーが各ショップにどのような商品が置いてあるかを事前に把握したり、欲しい商品があったとしても、その商品がどのショップにあるのか把握できなかった。

RFIDを活用することでこうした問題は解決される見込み。ユーザーは事前に買いたいものがショップにあるかを調べ、その商品がどこのショップで取り扱っているかも把握することができるようになる。

三井不動産、ビームスらが取り組む実験でのRFID活用のスキーム図
RFID活用のスキーム図

商業施設内の商品情報を自動でデータ化し、さまざまな付加価値の提供にもつなげる。ユーザーに対しては、各商業施設への来館者の好みに合わせた商品紹介や、各店舗における商品の検索・閲覧ができるようにする。出店者に対しては、自動棚卸による省人化や万引き検知といった防犯への活用など新しいサービス提供にもつなげる。

三井不動産は2017年から、ららぽーと公式通販サイトとして「Mitsui Shopping Park &mall」のサービスを開始しており、出店者はRFIDで読み取った店舗内商品情報を連携することで、「&mall」を通じても商品を販売することができるようになる。

三井不動産、ビームスらが取り組む実験 将来的なRFID活用によるソリューションの一例
将来的なRFID活用によるソリューションの一例

 

石居 岳
石居 岳

ヤフー親会社のZHDショッピング流通総額は3Q累計で25.8%増の7108億円、ZOZO買収が寄与

6 years ago

ヤフーやZOZOを傘下に持つZホールディングスの2019年4~12月期(第3四半期累計)における「ショッピング事業」の取扱高は、前年同期比25.8%増の7108億円だった。ファッションECのZOZOを2019年11月に連結子会社化したこともあり取扱高は2割以上増えた。

Zホールディングスの「ショッピング事業」は「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」、アスクルが運営する「LOHACO」、ZOZO、チャームの取扱高を含む。

ヤフーやZOZOを傘下に持つZホールディングスの2019年4~12月期(第3四半期累計)における「ショッピング事業」の取扱高は、前年同期比25.8%増の7108億円
コマース事業について(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

「ショッピング事業」の取扱高を四半期ごとに見ると、第1四半期は16.5%増の2040億円、第2四半期は22.0%増の2116億円、第3四半期は36.6%増の2952億円だった。

ZOZOを連結子会社化した影響を除くと、第3四半期の取扱高は同7.4%増の2320億円となっている。

物販に加え「Yahoo!トラベル」や一休などサービス・デジタルを含むZホールディングスの「eコマース取扱高」は、2019年4~12月期(第3四半期累計)で同11.9%増の1兆8791億円。

「PayPay」モール出店の「ZOZOTOWN」について
「PayPay」モール出店の「ZOZOTOWN」について(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

 

渡部 和章
渡部 和章

ユナイテッドアローズのECサイト停止は店舗売上に悪影響――自社運営化は断念せず

6 years ago

ユナイテッドアローズ単体の2019年4-12月期 (第3四半期累計)における実店舗の小売売上高は、同2.1%減の633億49万円だった。

消費増税後に需要が減退したことや、冬場の気温が例年よりも高かったことが影響したほか、自社ECサイトを2019年9月12日から約2か月間停止したことでも実店舗の売り上げにマイナスの影響があったこという。

顧客は実店舗に来店する前にインターネットで商品を閲覧し、欲しい商品をある程度見極める傾向があることから、自社ECサイトが休止したことで来店のきっかけを失い店舗売上にマイナスだったとしている。

2019年10-12月(第3四半期)における小売売上高は同6.6%減の245億6000万円。ECサイトの運営再開以降、小売既存店売上高の前年比は改善傾向にあるという。

3QのEC売上高は20%増の206億円

2019年4-12月期 (第3四半期累計)におけるネット通販売上高は、同20.9%増の206億900万円だった。売上高に占めるEC売上高の割合(EC化率)は20.9%で前年同期比1.9ポイント伸長している。

10-12月のネット通販売上高は同1.1%増の75億1100万円。自社ECサイトが休止したものの、他のサイトへの誘導や積極的な販促施策を行ったことで増収を確保した。

小売売上高やネット通販、卸、アウトレットなどを含めた単体売上高は、前年同期比0.6%増の985億円だった。

システム変更に失敗し特損約5億円

ユナイテッドアローズのECサイトが休止した原因は、自社ECの運営体制を自社主導に切り替えるためにシステムのリプレイスで失敗したこと。

新たに使用する予定だったソフトウェアの開発費用のうち、今後の利用が見込めなくなった約5億円分を特別損失として第3四半期に計上した。

ユナイテッドアローズは自社ECサイトの自社運営化とオムニチャネルサービスの実施を必ず実現させるとの方針を示している。

ユナイテッドアローズのECサイトが休止した原因は、自社ECの運営体制を自社主導に切り替えるためにシステムのリプレイスで失敗したこと
特損の計上などについて(画像は編集部が決算説明会資料からキャプチャ)

 

渡部 和章
渡部 和章

よく使われるECアプリは何が違う? 成功するアプリの3つのポイント

6 years ago

NTTドコモのOMO戦略子会社ロケーションバリューで、40以上のアプリ立ち上げに参画してきたプロダクトマネージャーの小嶋利典氏。アプリケーション開発、デジタルトランスフォーメーション(DX)、グロースハックなど業種業界問わずさまざまな企業の支援を行った経験を踏まえ、使われるアプリになるための3つのポイントを紹介する。

なぜEC事業者はアプリ開発を進めるべき?

EC事業者によるアプリ制作や活用例が増えてきたが、まだ導入していない企業も多い。企業のアプリ開発に詳しいロケーションバリューの小嶋利典氏(プロダクトマネージャー)は、「アプリにはメリットが多い。EC事業者はアプリ開発を進めるべき」と強調する。

ロケーションバリューの小嶋利典氏(プロダクトマネージャー)

アプリ化する3つのメリット

小嶋氏は以下の3点をアプリ化のメリットとしてあげる。

  1. ユーザー接点の強化
  2. 利用状況の可視化
  3. 買い物体験の向上

 

1. ユーザー接点の強化

スマホ画面上に、自社ブランド名が記されたアプリがあれば、それだけで日常的にプロモーション効果を発揮し、自然な形でユーザーとの接点を築ける。またプッシュ通知、クーポン、メッセージ配信等を利用すればコミュニケーションも可能となり、ユーザーにアプリの起動を促すなど、さらなるアクションにつなげることができる。

 2. 利用状況の可視化

購買情報、来店情報など、アプリの利用データからユーザーの行動が可視化され、それに基づいたOne To Oneマーケティングが可能となる。個人情報を取得しないアプリでも、ユーザーの行動や関心といったデータを得ることができる。それらのデータは、マーケティングオートメーション(MA)やビッグデータ活用などの施策を講じる際、ファーストパーティデータとして非常に重要な情報源となる。

3. 買い物体験の向上

ブラウザでは実現できない、アプリならではのサービスを提供できればユーザーの利便性や買い物体験が向上し、結果的に売上アップにつながる。

アプリを成功に導く3つのポイント

数多くのアプリに関わってきた小嶋氏によると、アプリ制作時に押さえておきたいポイントは3つあるという。

  1.  サービスに踏み込む
  2.  重い、分かりにくいアプリにしない
  3.  店頭施策を徹底

1.サービスに踏み込む

アプリに必要な7つの機能とは

AppStoreで提供されている上位企業アプリのうち90%が会員証機能を搭載

現在AppStoreで提供されている上位企業アプリのうち90%は、会員証機能を搭載している。会員情報を取得できれば、販促に必要なさまざまな購買データを得られるからだ。すでに多くの企業が、アプリ経由で得たデータを基にさまざまな施策を行っている。

企業アプリに必要な機能は、会員証機能を含め以下の7つに集約されてきている。

  1.  会員証機能
  2.  購入履歴からの再購入
  3.  予約機能
  4.  商品在庫確認
  5.  事前注文&決済
  6. オムニチャネル
  7. ロイヤルティープログラム

顧客を逃さない! アプリのEC対応のステップ

ECアプリの制作は難易度が高い。Amazon、ZOZOTOWN、楽天など、利便性を追求した大手のECアプリがユーザーの体験基準になっているからだ。アパレルや家電量販店の売上上位に入る企業でさえ、フルネイティブでアプリを制作している企業はごくわずかだ。

小嶋氏は、ECアプリ制作を容易にするために、以下の4ステップで段階的にアプリ内にEC機能を持たせているという。

1. シームレスログイン搭載WebView

アプリに会員証機能を実装しECサイトへのシームレスログインを可能にする。アプリ内でユーザーが購入ボタンを押すとWebViewが立ち上がり、そのまま購入できる。

2. オムニチャネル/OMO で新たな買い物体験を

ECと店舗の在庫情報を連携し、アプリからECサイトと店舗の在庫が見られる環境を作る。

3. 一部ネイティブ化

詳細とカートはWebViewだが、API連携により商品検索と一覧をネイティブ化する。もしくは購入履歴を表示させ、ワンタップで購入できるようにする。

4. フルネイティブで制作&恒常的な改善

特にステップ3には効果が期待できる。実際にアプリを一部ネイティブ化した企業は、アプリ経由のEC利用率が非常に増えている。(小嶋氏)

アプリを使った機会損失防止

ニトリのアプリ活用例「手ぶらdeショッピング」在庫を抱えられない店舗の課題をアプリが解決
(画像はニトリのIR資料からキャプチャ)

ニトリのアプリ活用事例は興味深い。同社は都心への出店に際し、店舗スペースの関係上、郊外店と同じ数の在庫を店内に置けないという課題を抱えていた。その解決策として導入されたのが、アプリを使った「手ぶらdeショッピング」だ。

店内でアプリを立ち上げ、商品バーコードをスキャンすると、その商品が自動でアプリ内のカートに入る。会計は店頭でもアプリ内でも可能。商品はセンター発送で、後日ユーザーの自宅に届けられる。

つまり店舗をショールームにし、購入はECで完結させるという試みだ。店内にまとまった在庫は確保できないが、アプリを活用することで販売機会は失わない。さらに副次効果として、レジのオペレーションが早くなったことでユーザー満足度も向上した。

この事例は、ECサイトをただアプリ化するのではなく、アプリの特性を生かせば企業が抱えている課題解決につながる可能性を示している。

 2.重い、分かりにくいアプリにしない

アプリ開発時、つい新機能やデザインの善し悪しに目が行きがちだが、それ以上に注意を払いたいのが、「使いやすく軽いアプリ」にすること。下記は、ユーザーがアプリを削除するタイミングについてアンケートを取り得た回答だ。

外側だけをアプリで作り、中側をWebで作るいわゆる「側アプリ」も要注意。OSのルールに準拠できなくなる恐れがある

3.店頭施策を徹底

アプリが完成しリリースしても、ダウンロード数が伸びなければ売り上げに直結しない。ダウンロードしてもらうためには、店頭やECサイトでの認知を拡大するための工夫が求められる。

アプリを作る際はシステム開発だけではなく、同時にプロモーション方法も年単位で練っていく必要がある。

アプリリリース後のグロースハック

アプリをどう改善していくのか?

従来は、継続的改善手法といえばPDCAサイクルだった。しかし1年ごとに新しいOSへの対応を求められるアプリには、時間がかかるPDCAは使えない。そのため現在はOODAループを用いた改善が主流になっている。

アプリの改善手法として用いられるOODAの概念図

OODAループとは、「観察(Observe)」→「情勢への適応(Orient)」→「意思決定(Decide)」→「行動(Action)」を、ループ(Feedforward / Feedback Loop)させるものだ。

例えば、以下のようなフローが考えられる。

  1. KPIのモニタリングを行う
  2. 課題の探索
  3. どこで離脱しているか、どこがネックになっているのかを調べる

アプリの改善で最も大事なのは、「行動の理解・解析」に該当する「3」だ。ロイヤルカスタマーの行動を分析できれば、それをマーケティングに生かせる

ロケーションバリューでは、分析ツール「Amplitude」を利用し、ユーザーがカスタマージャーニー通り動いているかを可視化。ロイヤルカスタマーの行動を非購買顧客にトレースさせるようなデータを収集し、活用している。

 アクティブユーザーを構成する3要素

多くの企業がKPIの指標として、DAU(デイリーアクティブユーザー)やMAU(マンスリーアクティブユーザー)を採用しているが、それらの指標はもう一歩踏み込んで分析する必要がある。

下図のアクティブユーザーは、横軸の推移だけで見ると順調に伸びているように見えるだろう。しかしアクティブユーザーを構成する要素は、「新規ユーザー」「定着ユーザー」「復帰ユーザー」と3つあり、図のように「新規ユーザー」が多くを占めている場合、新規勧誘のプロモーションキャンペーンを止めると、図から赤の「新規ユーザー」がすべて消え、グラフのイメージは一変する。

アクティブユーザー数を構成する3要素

この3種のユーザーの違いを理解していないと、正確な状況が見えてこない。

アクティブユーザーの3分類を理解した上で、どういうアプローチを採るか考える

今後の企業アプリに関する3つのポイント

小嶋氏によると、今後の企業アプリは以下の流れが定番化していくという。

1.1人ひとりに合わせたコンテンツ配信

  • マーケティングオートメーションによる自動配信
  • 1人ひとりに合ったクリエイティブの出し分け/シナリオの設計
  • 環境/シチュエーションに合わせた配信

2. アプリがよりサービスと一体化

これまで社内でアプリ運営に関わる部門は、マーケティング部とシステム部が中心だったが、アプリを重要な販売チャネルと位置付けるのであれば、商品開発部や店舗運営部も巻き込み、全社プロジェクトとして取り組む必要が出てくる。

 3.アプリの改善/データに基づいたグロースハックが重要に

アプリを中心にサービスが提供されるようになると、店舗や商品の改善と同様、アプリの改善も継続的に行う必要が出てくる。

アプリはサービスの一部であり顧客体験である。接客や商品と同様に、アプリも常に改良や向上策を考えて欲しい。(小嶋氏)

株式会社クマベイス
株式会社クマベイス

スペシャルティコーヒーのサブスク「PostCoffee(ポストコーヒー)」がオープンした「オフラインストア」に行ってきました | 忙しすぎて疲れているあなた。ちょっとしたECの小ネタでブレイクタイム

6 years ago

オムニチャネルが当たり前になってきて、ユーザーとのリアルな接点の場をいろんな形で持つ企業が増えていますが、今回訪ねた「PostCoffee Offline Store(ポストコーヒー・オフラインストア)」も、オムニチャネルの1つの形と言っていいかと思います。

PostCoffee Offline Store外観

「PostCoffee Offline Store」があるのはおしゃれな目黒。たたずまいもおしゃれです。中に入ると美しく並んだ美しいボトルがずらり! なんと気持ちの良い陳列でしょうか。

PostCoffee Offline Store店内(コーヒーの棚)

ボトルの中身はコーヒー豆。でもただのコーヒー豆屋さんではありません。コーヒーのサブスクリプションサービスを手がける「PostCoffee(ポストコーヒー)」の“オフラインストア”なのです。

PostCoffee Offline Store店内(コーヒーボトル)

PostCoffeeとは?

「PostCoffee」は2019年3月にローンチしたコーヒー豆のサブスクリプションサービス。扱っているのは最高ランクの「スペシャルティコーヒー」。15か国の農園で生産された30種類のコーヒーの中から、3種類が郵便受けに届きます。

30種類もあっても選べない? …ですよね。でも心配いりません。「PostCoffee」では簡単な質問に答えるだけで、ピッタリなコーヒーを選んでくれるのです。

PostCoffee コーヒー診断「好きなチョコレートの種類は?(複数回答可)」

単純にどんなコーヒーが好きかを問われるわけじゃないんです。「好きなチョコレートの種類は?」とか「1週間の休暇をすごすならどこ?」とか、それってコーヒーと関係あるの? と思うような10個の質問です。約15万通りの組み合わせから、その人に合った好みのコーヒーを3種類、淹れ方や頻度、量、オプションなどもカスタマイズして提案してくれます。

診断によると私は「中煎り多め、たまに違うテイストも飲むミディアムラバー」だそうです。実際に飲んだ感想をフィードバックしていくと、より最適化されていくそうな。

診断結果:中煎り多め、たまに違うテイストも飲む「ミディアムラバー」

お値段は3種類各3杯分(計9杯分/約135g)を月1回の配達で税込み1,598円から。他に15杯分を月1回とか、9杯分を月2回、15杯分を月2回などパターンが選べます。スタマイズによって砂糖や粉末ミルク、フィルターなどもセットになっていて、マグカップさえあればすぐに淹れられるようになっています。

「PostCoffee」商品イメージ
正式版リリースキャンペーンということで、今なら組み立て式のドリッパーが付いています(なくなり次第終了)

診断の後はバリスタによる淹れ方講習&試飲

そんな「PostCoffee」がはじめた目黒のオフラインストアでは、コーヒー診断で導き出された3種類を試飲でき、さらにバリスタが淹れ方を教えてくれます。自分でもやらせてくれるので、いつも「こんな感じかな〜」となんとなくやっていた作業に自信が付きました!

「PostCoffee」バリスタ 五十嵐克弥さん
「最初にペーパーにお湯をかけると、紙の匂いが取れてカップも温められます」と、バリスタの五十嵐克弥さん

ちなみに私がレコメンドされたのは、ジャスミンなど花の香りを持つ「エチオピア」(アンドロメダラウガ)、ミルクチョコレートやナッツを感じさせる「ブラジル」(ヤマグチ農園)、オレンジやベリーを感じさせる「コロンビア」(ラ イタリア)。

「エチオピア」(アンドロメダラウガ)、「ブラジル」(ヤマグチ農園)、「コロンビア」(ラ イタリア)
ブラジル以外は飲んだことのない風味でした。フルーティーでスッキリしていて、とっても美味しかったです!

カフェにしなかったところがミソだと思うんです

「PostCoffee」のユーザーなら試飲や豆の持ち帰りができますが、ユーザー以外の人が立ち寄ってコーヒーを飲んだりテイクアウトしたりはできません。いわゆるカフェではないのです。

なんてったってここ、奥は「PostCoffee」のオフィス。受注や発送の作業もここで行っているのです。

コーヒーボトルの棚より奥がオフィスエリアです
焙煎機もあります。「ここで焙煎して袋詰めし、新鮮なうちに発送しています」(五十嵐さん)

「PostCoffee Offline Store」みたいにオフィスの一角をエンドユーザーに開放するって、結構良い戦略かもーって思ったんです。

普通にカフェを営業するとなったら設備や人の手配が大変だけど、オフィス内なら臨機応変に対応できそうだし、「いつエンドユーザーが来るかわからない」という状況なら身だしなみにも気を付けて、オフィスをきれいに保とうという意識にもなりそうですよね。ユーザーにとっても「こういう場所でこういう人たちが送ってくれるんだ」ってことがわかれば、まったく顔が見えないのとでは安心感が違います

「PostCoffee Offline Store」はJR目黒駅からのんびり歩くか、東急バスで「元競馬場前」か「大塚山」で降りた所にあります。お近くの方はまだ見ぬコーヒーとの出会いを楽しみつつ、新しいオムニチャネルのあり方を見てみませんか? 将来的にはこの場所でユーザー同士の交流会や、コーヒーについての勉強会なんかもやってみたいとのことですよ。

PostCoffee Offline Store (ポストコーヒー オフライン ストア)

  • 住所:東京都目黒区目黒 4-11-7 須田ビル 1FGoogle Map
  • 営業時間:12:00〜17:00(最終受付 16:00)
  • 休業日: 水曜日
内山 美枝子
内山 美枝子

資生堂の公式オンラインショップ「ワタシプラス」が「メルペイ」のネット決済機能を導入

6 years ago

メルペイは2月13日より、フリマアプリ「メルカリ」のスマホ決済サービスである「メルペイ」のネット決済機能を、資生堂の総合美容サイト「ワタシプラス」に提供を開始した。

メルペイ メルカリ スマホ決済機能 資生堂 ワタシプラス

「ワタシプラス」は資生堂が運営する総合美容Webサイト。資生堂の化粧品を購入できるほか、美容についての悩みや質問に答えるコンテンツの配信を行っている。

「メルペイ」のネット決済機能を導入した企業は、「ec CURRENT」「エアトリ」「サンプル百貨店」「SHOPLIST」「NOIN cosmetics」「MAGASEEK」に続き、7社目となる。

「『メルカリ』『メルペイ』の月間約1,500万人の顧客に女性が多いことから、化粧品ビジネスとの親和性を感じ、『ワタシプラス』のオンラインショップのサービス強化の一環として、『メルペイ』のネット決済機能を導入することを決定した」としている。

藤田遙
藤田遙

ファッションEC「SHOPLIST」が衣服のサイズ比較ツール「Virtusize」をAndroidアプリに導入

6 years ago

クルーズは2月10日、ファッションECサイト「SHOPLIST.com by CROOZ」のAndroidアプリに、ECサイトで閲覧中の衣服のサイズと過去に購入した衣服のサイズを比較できる新機能を追加したと発表した。「買った洋服のサイズが合わなかった」というファッションECにおける課題の解決を図る。

Virtusize社が提供しているサイズ比較サービス「バーチャサイズ」を導入した。ユーザーは購入前の商品の丈や袖の長さなどを、過去に購入した商品と比較することでおおよそのサイズを確認できる。サイズ違いによる満足度の低下や返品を減らし、ユーザーの満足度向上やリピート促進によって業績拡大につなげたい考え。

ファッションECサイト「SHOPLIST.com by CROOZ」のAndroidアプリに、ECサイトで閲覧中の衣服のサイズと過去に購入した衣服のサイズを比較できる新機能を追加
閲覧中の衣服のサイズと過去に購入した衣服のサイズを比較できる新機能

「SHOPLIST.com by CROOZ」のiOSアプリには2018年9月に「バーチャサイズ」を導入しており、購入率や購入単価の向上などに効果があったことからAndroidアプリにもを実装したという。

クルーズによると「バーチャサイズ」をAndroidアプリに導入したのは日本で初めて。

「SHOPLIST.com by CROOZ」はレディース、メンズ、キッズなどのファッションブランドをまとめて購入できる通販サイト。2012年7月にサービスを開始し、7年目となる2019年3月期の売上高は約249億円だった。

渡部 和章
渡部 和章

大塚家具の2019年1~12月期のEC売上は約3億円で7.8%減

6 years ago

大塚家具の2019年1~12月期(第4四半期累計)におけるEC売上高は、前年同期比7.8%減の3億6600万円だった。減収要因としてシステム更新の遅れをあげている。

大塚家具はECの集客チャネルとしてバーチャルショールームを開設したほか、自社ECサイトの利便性改善などを通じてEC事業の強化を図っている。

リアル店舗での買い物を疑似体験できるWebコンテンツ「バーチャルショールーム」を開設し、自社ECサイトと連携して商品を購入できるようにした。2019年4月にイタリアのラグジュアリーブランド専門店「Poltrona Frau Tokyo Aoyama」、5月には大型照明専門店「Lightarium(ライタリウム)」、7月にはスモールオフィス・ホームオフィス空間を提案する「SOHO GALLERY」を公開した。

また、自社ECの視認性や商品検索性の向上、購入手続きの改善などを目的にサイト改修を12月に行った。

大塚家具のEC売上推移
EC売上推移(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

EC事業は自社ECサイトを中心に展開しているほか、「LOCONDO HOME」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」「ライグ」に出店している。

大塚家具は2019年12月にヤマダ電機の子会社になった影響で、今期は16か月の変則決算。2019年1~12月期を第4四半期累計期間とし、2020年1~4月を第5四半期としている。

主力事業の店舗事業の売り上げが落ち込んでおり、2019年1~12月期の単体売上高は前年同期比26.8%減の273億7000万円、営業損益は56億8800万円の赤字だった。

渡部 和章
渡部 和章

楽天が「送料無料ライン統一施策」での退店店舗に補償や外部チャネルの案内を検討へ

6 years ago

「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料について、購入者負担を0円とし事業者が送料全額を負担する送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策に関して楽天は2月13日、施策が原因で退店する店舗に向けた支援を行う方針を発表した。

2月13日時点であがっている支援策は次の2つ。

  • 「楽天市場」での既存顧客に対する外部販売チャネルの案内支援
  • 「楽天市場」出店料の払い戻し
「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料について、購入者負担を0円とし事業者が送料全額を負担する送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策に関して楽天は2月13日、施策が原因で退店する店舗に向けた支援を行う方針を発表
退店店舗への補償・支援策(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

2月13日に楽天が開いた決算説明会で三木谷浩史会長兼社長は、「(「楽天市場」での運営が)厳しいという店舗にはお助けできないかなと。Amazonやヤフーに移るのであれば『移転しました』と表示する。自社ECサイトを開いたのであれば通知もする」と説明した。

「楽天市場」では原則、店舗ページ内に市場外部へのリンクを貼ることやURLを記載する行為を禁止している。説明会で三木谷社長は外部リンクやURLの記載については言及していない。

広報担当者は「これから具体的な取り組みについて検討」と回答。出店料の払い戻しと合わせて、2月中に出店者へ通知するとしている。

なお、これまで「送料無料ライン」と呼んでいた施策の名称をこの説明会から「送料込みライン」に変更している。「エンドユーザーにはわかりやすいと思っていたが、(送料はタダではないといった)誤解を生みやすかったと反省している。わかりやすい名称にした」と三木谷社長は説明した。

楽天は「送料無料ライン」と呼んでいた名称をこの説明会から「送料込みライン」に変更している
「送料込みライン」と記載されたスライド(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

楽天によると、3月18日から始める送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策で影響を受ける注文は全体の8%にとどまるという。

3月18日から始める送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策で影響を受ける注文は全体の8%にとどまるという
楽天の施策で影響を受ける注文の割合(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

「楽天市場」内で一定額以上購入した消費者の送料を店舗側が負担する施策は8割が実施しており、送料の店舗負担を行っていない割合は2割にとどまると説明。「送料無料ライン統一施策」の影響を受けるとする割合はこうした数値に基づいた試算だが、購入価格ラインは「2000円以上」「5000円以上」などと店舗ごとで異なっている。

楽天が出店者に対して今回の送料施策を公表したのが2019年1月。「退店者が増えている」との一部報道があるものの、2018年12月末時点で4万7007店舗だった出店者数は、2019年12月末で4万9887店に拡大している。

瀧川 正実
瀧川 正実

Amazon日本事業2019年実績まとめ/アフィリエイト市場が拡大【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

6 years ago
  1. アマゾン日本事業の売上高は約1.7兆円【Amazonの2019年実績まとめ】

    ドルベースの売上高は160億200万ドルで前期比15.7%増(2018年の日本事業売上高は138億2900万ドルで、前期比16.1%増)

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  2. 2019年度のアフィリエイト市場は8.7%増の3133億円、2023年度には4654億円に拡大と予想

    国内アフィリエイト市場は今後も拡大するとしており、2023年度の国内アフィリエイト市場は4654億円にまで拡大すると予測している

    2020/2/12
  3. 楽天が取り組む「優良店の露出強化」「送料無料ライン統一」「RMS再構築」など2020年上期施策まとめ

    執行役員の野原彰人氏が2019年は「顧客基盤が継続的に拡大した」と振り返った。2020上期は「楽天市場のファンになってもらいたい」と送料無料ラインを導入。店舗の声に応えたRMS機能の改善や、楽天ペイの保証サービス、優良店施策を開始する

    2020/2/7
  4. 公取委が「楽天市場」の送料無料ライン統一施策を調査、楽天は「全面的に協力」と発表

    楽天は「法令上の問題はないものと考えていますが、公正取引委員会からの調査につきましては、全面的に協力してまいります」とコメント

    2020/2/7
  5. 「ベイクルーズ」「シップス」の自社EC強化策――カギは「ネットと店舗の併売促進」

    「ネットと店舗をシームレスにつなげる」ことを意識したベイクルーズと、「店舗取り置き・試着サービス」を導入したシップスの施策と成功の秘訣

    2020/2/10
  6. 【メーカーEC事例】文具事務用品のキングジムが「EC事業部」を設置した理由とは

    文具事務用品で有名なキングジムがEC事業部を開設。造花やキッチン家電、ペット用仏壇などライフスタイル雑貨を中心に新規販路を開拓し、売り上げの拡大を図る狙いがある

    2020/2/12
  7. 送料無料ラインを下げるとCVRが上がる? 「売上対物流費」を計算してみましょう【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2019年2月3日〜9日のニュース

    2020/2/12
  8. 「楽天市場」の送料無料ライン統一施策、「書籍」「雑誌」などは対象外へ

    新施策の対象外となるのは「書籍」「雑誌」「新聞」「音楽ソフト(音楽用CDやレコードなど)」など、再販売価格維持制度が適用される新品商品

    2020/2/13
  9. タナックスが「段ボールの改善ヒント集」を発行。段ボール改善から荷主事業主の「ホワイト物流」をサポート

    Just fit BOX(ジャストフィットボックス)を提案するタナックスが、「段ボールの改善ヒント集」を発行。あわせて「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛成し、自主行動宣言を事務局へ提出した

    2020/2/7
  10. 楽天がオートロック付マンションにおける「置き配」の実証実験、独自配送「Rakuten EXPRESS」で

    マンションの共有スペースに簡易宅配ボックスを設置。「Rakuten EXPRESS」の対象商品を購入した顧客が置き配を選択すると、簡易宅配ボックスで商品を受け取ることができる。

    2020/2/10

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    楽天の国内EC流通総額は約3.9兆円で、伸び率は13.4%【2019年度の実績まとめ】 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

    6 years ago

    楽天の2019年度(2019年1~12月期)国内EC流通総額は前期比13.4%増の3兆8595億円だった。「楽天市場」を中心に2019年度における国内ECの状況をまとめた。

    楽天の2019年度(2019年1~12月期)国内EC流通総額は前期比13.4%増の3兆8595億円
    国内EC流通総額の推移(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    2019年度の決算において国内流通総額の遡及修正があった。2019年第2四半期から一部事業で内部取引消去を行ったため、2018年度の数値を遡及修正している。

    国内EC流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、トラベル(宿泊流通)、ブックス、ゴルフ、チケット、ファッション、ドリームビジネス、ラクー、ビューティ、マート、デリバリー、楽天ダイレクト、カーライフ、クーポン、ラクマ、楽天デリバリープレミアム、Rebates、Raxy、楽天西友ネットスーパーなどの流通額を合算した数値。

    2019年度の国内EC流通総額の四半期ベースの推移

    • 2019年10~12月期(第4四半期) 前年同期比8.1%増の1兆531億円
    • 2019年7~9月期(第3四半期) 前年同期比18.4%増の1兆128億円
    • 2019年4~6月期(第2四半期) 前年同期比14.5%増の9219億円
    • 2019年1~3月期(第1四半期) 前年同期比13.2%増の8717億円
    2018年度~2019年度の国内EC流通総額の四半期ベースの推移
    国内EC流通総額の四半期ベース推移(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
    「楽天市場」の注文件数および購入者数
    「楽天市場」の注文件数および購入者数(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    楽天エコシステム(経済圏)のメンバーシップバリューは5.5兆円

    楽天エコシステム内において会員の価値を示す「メンバーシップバリュー」は2019年10-12月期(第4四半期)で5.5兆円。前年同期比で19.7%増。

    楽天エコシステム(経済圏)のメンバーシップバリュー(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
    楽天エコシステム(経済圏)のメンバーシップバリュー(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    楽天スーパーポイントアッププログラム(SPU)などの施策によって2019年の年間ポイント発行数は3200億ポイントに拡大。クロスユースの堅調な推移、アクティブユーザーの増加によってメンバーシップバリューの拡大につながったとしている。

    過去12か月間で2サービス以上利用者数を同期間の全サービス利用者数(2019年12月末時点)で割って算出したクロスユース率は、2019年12月末時点で71.9%となった。

    楽天:クロスユース率の拡大について
    クロスユース率の拡大について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    楽天カード決済比率が拡大

    楽天カード会員数は2020年1月に1900万人を突破。100万人増加ペースは過去最高という。

    こうしたカード会員の増加によって、「楽天市場」流通総額における楽天カード決済比率は継続的に拡大。2019年12月時点で63.7%まで伸びた。

    楽天市場流通総額における楽天カード決済比率
    楽天カード決済比率(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    モバイル流通総額の比率は74.1%

    2019年10~12月期における「楽天市場」のモバイル流通総額の比率は73.4%に。前年同期比で3.2ポイント上昇した。

    「楽天市場」モバイル流通総額比率
    「楽天市場」モバイル流通総額比率(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    出店者数は順調に拡大

    「樂天市場」出店者数は2018年12月末時点で4万7007店舗だったが、1年後の2019年12月末で4万9887店に拡大。伸び率は6.1%。

    自社配送サービスの人口カバー率は61%まで拡大

    自社配送サービス「Rakuten EXPRESS」の配送対象エリアを、秋田県、岩手県、山梨県、静岡県、岐阜県、三重県、滋賀県、愛媛県、山口県、佐賀県および長崎県に拡大。「Rakuten EXPRESS」の配送対象エリアは合計34都道府県となり、国内人口におけるカバー率は約61%となった。

    楽天が手掛ける物流施設の拡充 / ラストワンマイルの拡大
    物流施設の拡充とラストワンマイルの拡大について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    「Rakuten EXPRESS」では、楽天グループで生活用品や日用品を取り扱う「Rakuten24」などの直販店舗、「楽天ブックス」、ファッション通販サイト「Rakuten Fashion」、家電ECサイト「楽天ビック」の商品と、「楽天市場」出店店舗を対象とする物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」で受託する一部の荷物を自社配送している。

    再配達においては、24時までの時間指定に対応するほか、不在再配達を減らす取り組みとして、住宅敷地内への置き場所指定配達「置き配」にも対応している。

    「ワンデリバリー」構想への投資計画は2000億円で、2020年内には新たな物流拠点として千葉(習志野)と神奈川(中央林間)が稼働する予定。物流拠点を増やすことで、楽天独自の配送サービス「Rakuten EXPRESS」の配送対象エリアを拡充につなげる。

    「Rakuten EXPRESS」は楽天が運営する配送サービスで、日用品のECサービスを提供する「Rakuten Direct」、「楽天ブックス」「Rakuten BRAND AVENUE」、「楽天スーパーロジスティクス」で担う「楽天市場」の出店店舗の一部商品を楽天が配送している。

    「楽天スーパーロジスティクス」ではAmazonが提供する「FBA」の価格帯よりも物流・配送業務のアウトソーシングコストが低減できるとする。

    楽天・他社A 物流サービス料金比較
    楽天・他社Aの物流サービス料金比較(出荷作業と配送費)(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    「楽天市場」の送料無料ライン統一施策、「書籍」「雑誌」などは対象外へ

    6 years ago

    「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料について、購入者負担を0円とし事業者が送料全額を負担する送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策に関して楽天は2月13日、「書籍」「雑誌」など再販売価格維持制度が適用される新商品は対象外とすることを明らかにした。

    「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料について、購入者負担を0円とし事業者が送料全額を負担する送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策に関して楽天は、「書籍」「雑誌」など再販売価格維持制度が適用される新商品は対象外とする
    2/13の決算発表で明らかにした

    新施策の対象外となるのは「書籍」「雑誌」「新聞」「音楽ソフト(音楽用CDやレコードなど)」など、再販売価格維持制度が適用される新品商品。中古品、DVDといった映像ソフト、電子書籍などは「送料無料ライン統一施策」の対象となる。

    「楽天市場」出店者は任意で共通の送料無料ラインから該当する製品を除外することが可能になる。

    • 酒類
    • 大型宅配便やクール便、国際配送
    • 沖縄や離島などが宛ての配送は9800円
    • 沖縄や離島などが出荷地の店舗
    • 同梱困難な商品は「単品配送設定」可能

    といった従来の除外対象に、再販売価格維持制度が適用される新品商品が加わる。

    こうした店舗からの意見を踏まえたルールの緩和・見直しを通じ、3月18日から始める送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策で影響を受ける注文は全体の8%にとどまるとの見通しを示した。

    3月18日から始める送料無料ライン全店舗(一部除く)統一施策で影響を受ける注文は全体の8%にとどまる
    新施策によって新たに影響を受ける注文について

    「楽天市場」内で一定額以上購入した消費者の送料を店舗側が負担する施策は8割が実施しており、送料の店舗負担を行っていない割合は2割にとどまるという。「送料無料ライン統一施策」の影響を受けるとする割合はこうした数値に基づいた試算だが、購入価格ラインは「2000円以上」「5000円以上」などと店舗ごとで異なっている。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    「デジタル・ネイティブ・ストア」をめざす丸井グループがDtoCビジネスの支援会社「D2C&Co.」を設立した理由

    6 years ago

    丸井グループは2月12日、DtoC(Direct to Consumer)のエコシステムを支援する新会社「D2C&Co.(ディーツーシーアンドカンパニー)」を設立したと発表した。「D2C&Co.」には「DtoCと仲間たち」という意味を込めた。

    DtoCビジネスは既存ビジネスの在り方を根本から変革する可能性を秘めていると判断。DtoCのエコシステムに関わる「仲間たち」と幅広く連携して互いに協力、成長・発展をめざすという。

    丸井グループは、DtoC(Direct to Consumer)のエコシステムを支援する新会社「D2C&Co.(ディーツーシーアンドカンパニー)」を設立
    エコシステムについて

    新会社を通じたDtoCスタートアップ企業への投資、年間2億人が来店するマルイ店舗や700万人を超えるエポスカード会員、モノ作りや接客・販売に精通した人材など丸井グループが持つリソースを結集。グループ一体となってDtoCの成長・発展に向けた取り組みを推進する。

    リアル店舗への出店をはじめ、協業によるカード発行、利用拡大によるLTV(生涯利益)の向上など、グループ全体の価値向上にもつなげる。

    オープンイノベーションを通じた企業価値創造に向けて、2023年3月期までの7年間で合計300億円の投資を計画しており、これまでに約130億円の投資を実行してきた。BASEやFABRIC TOKYO、SpartyなどのDtoCに関わる企業へ投資しており、今後は戦略投資の対象としてDtoCのスタートアップ企業にフォーカスして投資活動を展開する。

    DtoCブランドによるリアル店舗への支援も行う。ポップアップショップや常設ショップなど、展開期間や面積、メニューに応じてフレキシブルに出店機会を提供するほか、什器や店装など売場づくりのノウハウも提供する。

    DtoCブランドのキュレーションサイトを立ち上げ、DtoCブランド間の相互送客の促進も検討する。DtoCブランドにとって、ネットとリアルに続く第3の顧客接点として、より親和性の高い顧客を相互に紹介し合える場になり得ると見ている。

    丸井グループは2019年5月、今後の差別化戦略として「デジタル・ネイティブ・ストアへの進化」に取り組むと発表。DtoCやサブスクリプション型ビジネスなど、「デジタル・ネイティブ・ブランド」の出店を推進し、店舗を主体としたこれまでのビジネスモデルから、デジタル主体の店舗運営への移行をめざしている。

    丸井グループの差別化戦略:デジタル・ネイティブ・ストアへの進化
    デジタル・ネイティブ・ストアへの進化について(画像は丸井グループが公表した決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    DtoCビジネスとは

    DtoCは小売店や広告代理店を介さず、消費者とブランドが直接つながる新しいビジネスモデル。直接販売を通じて得た顧客データをその後の戦略に活用。また、SNSやWebサイトを通じた顧客との直接的なコミュニケーションによって、提供する商品・サービスの背景にあるストーリーや世界観を表現できるのも特徴となっている。

    消費者とブランドが直接つながるのがDtoC
    消費者とブランドが直接つながるのがDtoC
    石居 岳
    石居 岳

    NIKEが物流倉庫にAI自動運搬ロボットを200台以上導入

    6 years ago

    人工知能(AI)を活用した物流ロボットを開発・提供するギークプラスは2月4日、自動運搬ロボット「EVEシリーズ P500R」をNIKEの物流倉庫に導入したと発表した。

    千葉県市川市内の新倉庫で200台以上が稼働。NIKEの倉庫の運営は、大和ハウスグループのアッカ・インターナショナルが担っているという。

    NIKEの倉庫で稼働する自動運搬ロボットのイメージ動画

    ギークプラスの自動運搬ロボットは、商品棚を持ち上げてピッキングスタッフの目の前へ運ぶため、倉庫内を人が歩いてピッキングする必要がない。ピッキングスタッフは棚から商品を取り、指定された「出荷BOX」へ入れる作業フローとなる。

    現在、豊田通商やアルペングループ、大和ハウスグループ、アッカ・インターナショナル、ビックカメラ、DHL、TSIホールディングス、DENSO、森永乳業、日立物流、SGホールディングス、ミドリ安全などが導入しているという。

    ギークプラスによると、日本で初めてギークプラスのロボットを導入したアッカ・インターナショナルは、800坪の倉庫敷地内で20人の作業スタッフを4人に減らした。1億5000万円の投資を3年で回収する見込み。

    渡部 和章
    渡部 和章

    【台湾EC】変化する台湾人男性の価値観と消費行動、押さえるべきポイントとは? | 台湾の最新ネット通販事情~トランスコスモス台湾からの現地レポート~

    6 years ago

    近年の台湾は日本と同様に消費行動が大きく変化しており、「自分の価値観に合う」サービスや商品を重視するといった新しい購買行動のトレンドが誕生しています。「台湾男性のライフスタイルの変化」というテーマで、現地企業が行った消費状況調査の結果に、筆者独自の観点を加え、マーケティング活動のヒントをお伝えします。

    台湾の若い男性は「良い品質=良いブランド」と認識

    Dongfang Online Consumer Research Groupが発表した「2018台湾男性消費者のライフスタイルトレンドレポート」の調査結果によると、ここ2年でデジタル技術が急激に進展したことによって、男性の価値観が劇的に変化しているとまとめています。

    一般的に、男性の“成功”は社会的地位や仕事の成功と定義されてきましたが、近年の若年男性にとっての“成功”は、人生に意義を見つけながら高品質で良いものに囲まれて生きることにシフトしているそうです。

    合わせて、ブランドに対する意識変化も起きており、「良い品質=良いブランド」と認識するようになっています

    たとえば、服を選ぶ際、ブランドの知名度より服のサイズ感、素材、品質などが購入の決め手になっていると回答。大企業や有名ブランドの商品は、広告費用が販売価格に含まれていることを認識し始めているため、有名ブランドへの信頼度が低下しています。

    調査結果では、自分の日常や生活レベルを向上させるために、関連する商品やサービスにお金をかける台湾男性が8割以上に上っていることがわかりました。

    すなわち、本当に必要なモノ・コト、気持ちを豊かにするモノ・コトであれば積極的に消費をするようになっているのです。

    ただ、「節約のために安いモノを買う」という傾向は減少しており、「不必要なモノ・コトはしっかり見定めたうえで、良いモノ・コトにはお金を使いたい」という傾向が高くなっています

    近年の台湾は日本と同様に消費行動が大きく変化しており、「自分の価値観に合う」サービスや商品を重視するといった新しい購買行動のトレンドが誕生しています
    本当に必要なモノ・コト、気持ちを豊かにするモノ・コトであれば積極的に消費をするようになっているという

    コスパを重視する台湾男性

    品質とセンスが良いものを追求する一方で、台湾国民の収入の伸び率(台湾行政院主計総処資料によると2016年の伸び率は2014年比で2ポイント増)に対して、支出の増加率(台湾行政院主計総処資料によると2016年の伸び率は2014年比で5ポイント増)が大きく上回っているため、消費者は「商品は支払った金額以上の価値があるか」を常に考えて購入するようになっています

    また、買い物をする際、55%の台湾人男性はより低価格な商品を探し、吟味してから購入する習慣があると答えています。日常生活の中で常に商品比較、価格比較をするのが現代の台湾男性のトレンドになっています

    一方、男性はファッション(美容室)やデジタル機器など、自分自身のためには積極的に投資する傾向があります。

    ◇◇◇

    台湾市場をターゲットにマーケティングを行う際、既存のブランドを時代や顧客に合わせてブランドを再構築する「リブランディング」、トレンドや消費の変化に合わせたプランニングが必要になるでしょう。

    トランスコスモス台湾
    トランスコスモス台湾

    インハウスシステムからebisumartへ。ヤマハミュージックジャパンのBtoB-ECリニューアル事例

    6 years ago

    ヤマハの100%子会社で、楽器・音響機器販売や教室事業を手がけるヤマハミュージックジャパン。業務委託先である国内約100社の修理代行店や、販売契約を締結している楽器店などに所属する約1000人の技術者から、アフターサービスに必要なサービスパーツの注文を受けるシステムをインハウスで構築・運用してきたが、「システムの老朽化」を受け、クラウドECプラットフォーム「ebisumart」に乗り換えた。

    運用開始から半年でWeb受注率が50%(旧システムでの実績)から70%を超えるなど、早くもリニューアルによる効果が出ている。

    アフターサービスで使用するサービスパーツを販売するBtoB-EC

    ベースシステムの老朽化を受け、リニューアル

    ヤマハミュージックジャパンの顧客は、業務委託契約をしている国内約100社の修理代行店、販売契約をしている特約店(楽器店など)に所属する1000人超の技術者。2001年から自前でシステムを構築し、オンラインでアフターサービス(エンドユーザーが購入した製品の修理、ピアノの調律や管楽器のメンテナンスなど)に使用するサービスパーツの在庫照会や価格照会、注文受付などを行ってきた。

    20年近くスクラッチ開発によるシステムで対応してきたことになるが、「ベースとなるシステムが老朽化しサポートも受けられない状況。早急な刷新が必要だった」(ヤマハミュージックジャパン カスタマーサポート部 技術サポートセンター センター長 今野文智氏)。そして、リニューアルの検討を開始した。

    ヤマハミュージックジャパン カスタマーサポート部  技術サポートセンター センター長 今野文智氏

    より多くの技術者が便利に使えるサイトにするにはどうしたらいいのか――。サイトリニューアルにあたり、コスト面などのメリットから再度インハウスで構築することも検討したというが、「インハウスで運用してきたデメリットもあった。今、我々が構築したいサイトは? と考え、最終的にはアウトソースの方が自社の目的を達成できると判断した」(今野氏)。

    クラウドECプラットフォーム「ebisumart」を導入し、同サービスの開発・提供を行うインターファクトリーによるサポートの元、リニューアルプロジェクトが始動した。

    ヤマハミュージックジャパンが導入した「ebisumart」の特徴

    社内から9名がプロジェクトに参加。3か月の並行稼働期間を経て、正式ローンチ

    プロジェクトを先導したのは、静岡県・浜松市に拠点を構えるヤマハミュージックジャパンの技術サポートセンターだ。同センターには大きく3つの業務があり、チームも3つに分かれている。

    リニューアルプロジェクトを推進するにあたり、各チームから主要メンバーが招集された。参加したのは、IT関係のシステムを担当する「ITチーム」、サービスパーツの受発注を管理する「パーツチーム」、技術者向けの指導を行う「技術者教育チーム」。

    それぞれのチームからリーダーとサブリーダーが参加するとともに、ヤマハグループ全体の情報システムを統括している「情報システム部」の担当を交え、計9名でプロジェクトチームが結成された。

    リニューアルにあたって難航したのは、各アイテムに販売契約の情報付けをしていくことだという。「大改革だった」と今野氏は当時を振り返る。

    リニューアルプロジェクトを先導した技術サポートセンターの主な業務内容

    アフターサービスという意味では、商品の製造が中止になってから本格的に始まるものもある。これまでヤマハが販売してきた全モデルのサービスパーツを合わせると、約38万アイテムにもなり、リニューアルを機にそれら1つひとつに、販売契約の情報を紐づけたいと思っていた。そこが業務効率を悪くしていたところだからだ。アイテム数が多く、大変な作業だった。(今野氏)

    ヤマハミュージックジャパンのリニューアルプロジェクトをサポートしたインターファクトリーの取締役CMO 三石祐輔氏から、「旧システムからの移行について問題はあったか?」と質問があると、今野氏は「いろいろとカスタマイズしたが、非常にスムーズだった」とインターファクトリーの技術力の高さを賞賛するとともに、大きなトラブルを回避するため段階的に稼働したことが奏功したと明かした。

    並行稼働期間を3か月とった。まず部内、次に社内、最後に技術者の皆さまにご案内という形で進めていったので、問題が起きても段階的に運用していくうちに解消できた。(今野氏)

    インターファクトリーの取締役CMO 三石祐輔氏

    稼働から半年経過。登録者が200人増 

    豊富な修理事例を生かし、症状から使用される可能性の高いパーツを表示

    ヤマハミュージックジャパンのBtoB-ECサイトが2019年5月にリニューアルオープンしてから、約半年が経過した。旧システムの登録技術者数は1000人程度だったが、リニューアル後に約200人増加。現在は1200人近くが登録している。

    以前は、新しく登録いただいた200人の技術者からFAXで注文を受けていた。ECで受発注できるようになりお客さまの利便性が向上しただけでなく、当社の業務効率も上がった。(今野氏)

    前述した通り、ヤマハミュージックジャパンのBtoB-ECサイトを通して購入される商品の大半は、技術者がエンドユーザーの所有する楽器の修理などに使用する「アフターサービス用サービスパーツ」。

    修理はスピードが重視される環境が多い。お客さまが大事に使っている楽器が故障した、調律が狂ってしまったといった要望に対し、スピード感を持って対応することが重要。(今野氏)

    そこでリニューアル後のBtoB-ECサイトでは、ヤマハミュージックジャパンが長年の業務を通して蓄積した豊富な「修理事例データ」を役立てることにした。

    データというのは、AというモデルのBという製品において、Cという不具合が生じた場合、Dというパーツを修理に使用した、といった情報群だ。

    こうしたデータをベースに、製品モデルや起こっている症状(不具合)から使用される可能性の高いパーツを表示させ、そのパーツをまとめてカートに入れるという機能をカスタマイズ実装技術者からの評価も高いという。

    ヤマハミュージックジャパンのBtoB-ECサイトリニューアルイメージ

    「ユーザーのグルーピングをしたい」。サイト利用者から新たな要望

    BtoB-ECサイトの利用者が増えるにつれ、新たな要望も出てきているという。その1つが、「ユーザーのグルーピングをしたい」というものだ。

    ヤマハミュージックジャパンの顧客である特約店や修理代行店は、1つの会社に技術者が1人ということは珍しく、複数の技術者を抱えた会社がエンドユーザーからの修理要望に対応する。だが、現時点では、ユーザーID(UID)1つに対して1人の技術者がひも付く設計のため、各IDからしか発注することができない。

    5人の技術者を抱える会社でも、会社全体で注文したパーツを1つのUIDから一覧で見られるというニーズには対応できていない。(今野氏)

    現在、ヤマハミュージックジャパンのBtoB-ECサイトに登録している技術者の割合は、同社の顧客である特約店などに勤める技術者全体の6割程度。残りの4割がなぜ登録しないかというと、パーツを注文する権限が与えられてないからだ。

    また、パーツ注文は、管理部や技術部の管理者が代表して行うことが多い。パーツは会社に届くため、それぞれの技術者が勝手にパーツを注文すると「誰が頼んだ?」と混乱につながりかねない。

    そこで利用者からは、「誰がどのパーツをいつ、いくらで頼んだか。それを日次や月次で集計し、管理者が確認できるようにしたい」という要望が上がっている。こうしたデータを管理できれば、1つのUIDで、管理部、技術部など複数部門のニーズに応えられるからだ。

    その他、「注文履歴を検索したい」というニーズも紹介された。

    「このお客さまがおっしゃっている症状は、以前対応した案件と同じ。あの時と同じパーツを頼みたいけど、どの製品だったか?」と技術者が振り返るシチュエーションは多い。今は購入履歴が出るが、検索できない。何らかの形で検索したいというニーズがある 。(今野氏)

    これらのニーズに対し、インターファクトリーの三石氏は、「それは我々の課題だが、今期は、BtoB機能強化を優先度の高い戦略にしていることから、ヤマハミュージックジャパンから挙がっている要望のいくつかは今期中には対応できるだろう」と自信を覗かせた。

    ほぼ満席の会場。来場者のBtoB-ECサイト構築への関心がうかがえる

    EC経由の受注率が50%→74%に向上

    BtoBの受注率80%と、BtoC-ECの利便性向上をめざす

    セッションの最後に、BtoB-ECサイトリニューアルによる業務効率の変化について、三石氏から今野氏に質問があった。今野氏の回答は以下のとおり。

    以前運用していたインハウスのEC経由の受注率は50%くらい。残りの50%はFAXか別の受注システムからの注文だった。以前のシステムで一番使い勝手が良くなかったのが、販売店の商品種別契約の制御が不完全だったことだ。具体的には、A社には○○と△△商品に関するパーツの購入が可能、というように分類するもの。会社ごとの受注契約の制御の一部を人手で行っていたものを、すべてシステム化できたことで業務効率が向上した。(今野氏)

    すでに効果は出ており、運用開始から2か月で受注率は50%から60%に向上運用開始からは半年が経過した現在、他のシステムからの受注も合わせると、Web受注率は74%にのぼるという。今後はこの数字を80%にすることが目標だ。

    また今野氏は今後の展望について、「BtoC-ECサイトにも取り組んでいきたい」と語った。

    BtoBで実現したい機能はある程度達成したので、今後はBtoC向けで何ができるかを考えたい。ヤマハ製品(部品)を使っている顧客は全国各地にいる。たとえばリモコンのようなオーディオ機器の付属品や、クロスなどのピアノお手入れ用品など。こうしたアイテムを提供できるECサイトを作りたい。(今野氏)

    現在はこうしたアイテムを注文するには、ヤマハミュージックジャパンに電話で問い合わせるか、ヤマハ製品を扱っている店に電話注文するかしか選択肢がない。

    住んでいる地域によっては、ヤマハ製品の取り扱い店舗が近くにないこともある。また電話注文の場合、現状は代引き送付しかないため、決済手段についてもクレジットカードなど多様な手法を望む声も多い。今後は、あらゆる顧客ニーズに応えられるBtoC-ECサイトの構築をめざしていくという。

    公文 紫都
    公文 紫都

    “良質な顧客体験”の提供はモバイルシフトにあり。リアル店舗企業のチャネルシフトに役立つ3つのヒント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    6 years ago

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    この傾向は、最近までオンラインよりも実店舗に重点を置いてきた一部の小売業者にとっては難題かもしれません。多くの人にとって、物理的な店舗の存在はブランドのDNAと魅力を示す大きな要素です。

    しかし、モバイルは顧客と店舗をつなぐ強力なツールになり得ます。今日、多くの買い物客がブランドや商品を最初に目にするのは、オンライン上に掲載されたモノであることがほとんどです。

    今後、実店舗での強力な顧客体験とオンライン上での存在感を兼ね備えられる小売事業者が成功を収めることになるでしょう。では、小売事業者がモバイルに切り込む最善の方法は何でしょうか。いくつかのヒントを示します。

    「Nordstrom」の組織体制に学ぶブランドロイヤリティ向上策

    消費者が特定のチャネルに依存しなくなると、すべてのタッチポイントで同じ購買体験を期待するようになります。そうなると、多くの小売事業者は店舗とオンラインの目標を確実に一致させるために、大きな構造的な変化が求められるようになります。部門間の関係強化や、新しいチームの構築などがあげられるでしょう。

    米国の大手小売事業者「Nordstrom」は、この流れをすでに理解しています。Nordstromは最近、新設したCOO(最高執行責任者)にケン・ウォーゼル氏(編注:Nordstromの最高デジタル責任者を歴任した人物)を任命しました。

    この動きは、Nordstromおよび小売業界全体に大きな変化が起きていることを示すものとして解釈できるでしょう。Nordstromによると、ウォーゼル氏は「Nordstromのデジタル資産と店舗資産を統合し、消費者に一貫した購買体験を提供する」ための活動に尽力するそうです。

    オンラインとオフラインの両方のビジネスのあらゆる側面を組み合わせて、統一された購買体験を消費者に提供するために、Nordstromは縦割りのチーム体制を壊す必要があります

    このアプローチは、多くの小売事業者にとって運用レベルでもメリットがあります。たとえば、売り上げがそれほど多くない実店舗でも、実は大量の店舗受け取りを行っているということがデータでわかる可能性があります。総合的なデータに基づくアプローチを採用し、すべてのタッチポイントが消費者と意味のある関係を構築する機会であることを認識することが、ブランド・ロイヤルティ構築の鍵になるのです。

    分析データを使用して消費者のエンゲージメントを高める

    データは、デジタル化が店舗にもたらす最大の利点であり、データに基づく洞察によって、ブランドのビジネス戦略全体を強化することができます。

    モバイルデータは従来、非常に縦割り型で活用されてきましたが、近年、モバイルが企業にとって消費者と最も近い接点であることがわかってきました。世界的に見ても、アプリ内で費やされる時間は2016年から2018年にかけて50%増加しており、この数字は今後数年で急増することは間違いありません。

    パーソナライズされたコンテンツに対する消費者の需要が高いことから、消費者の目を引くモバイル広告を作成するには、データも不可欠です。これらの広告は、人口統計データや心理学的属性データ、過去の行動(閲覧したアイテムなど)に基づいて作成することもできますし、消費者がマーケティングチャネルのどこにいるかに合わせて調整することもできます。

    その後、分析データを使い、どの商品やメッセージが最も消費者の共感を得るかを決定することで、キャンペーンをより効果的に研ぎ澄ませていくことができるのです。

    モバイルへの移行に成功したブランドから学ぶ

    モバイルの変革を始めようとしているブランドにとっては、困難な戦いのように見えるかも知れません。しかし、成功している実店舗ブランドはたくさんあります。

    ファッションブランド事業を手がけるAbercrombie & Fitchの事例はとても重要です。Abercrombie & Fitchのアプリには、eコマースに必要なすべての主要機能を備えています。

    洗練されたユーザーエクスペリエンス、注文のトラッキング、特定の商品の店内在庫があるかどうかをチェックできる店舗検索、カスタマーサービスオプションへの簡単なナビゲーション。また、決済サービスのVenmoとKlarnaとの提携により、消費者に多様な支払いオプションを提供しています。

    Abercrombie & Fitchのアプリ
    Abercrombie & Fitchのアプリ(AppStoreよりキャプチャ)

    さらにこのアプリには、単なる買い物のための機能だけでなく、お気に入りのアイテムを保存する機能(カートへの追加とは別機能)、会員制クラブ、店内プレイリストもあります。これらのコンテンツはブランドへの親近感を醸成するための大切な要素であり、ユーザーがその時点では買い物をする気がなくても、アプリに再度チェックインする理由となり得るのです。

    この戦略は、かつてのショッピングモールの猛者に恩恵をもたらしています。Abercrombie & FitchのCEOであるフラン・ホロウィッツ氏は2019年、「デジタルトラフィックの3分の2以上がモバイルからで、自社アプリはブランドの中で最も急速に成長しているプラットフォームになった」と述べました。

    ◇◇◇

    モバイルは、従来の実店舗型小売事業者に、消費者にリーチして、理解するための新たな方法を与えてくれます。そして、最も個人的で普遍的なチャネルとして、消費者のカスタマージャーニー、嗜好、ネットサーフィンの習慣に関する重要なデータを提供してくれるでしょう。優れた店舗戦略とモバイルを組み合わせることで、小売事業者は競争の激しい市場で成長を続けることができるのです。

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