ネットショップ担当者フォーラム

“ゆっくり配送”のメリットとは? 脱スピード配送によるコスト削減&ストレス軽減【メイシーズ、Amazonなどの事例】 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

5 years 11ヶ月 ago

米国の消費者はサンクスギビング(編注:米国の感謝際)の週末の5日間で何百万もの商品をオンラインで購入するため、オンライン小売事業者が迅速な配送の約束を果たすには、最大限の稼働が求められます。

Macy's、Gap、“ゆっくり配送”選択者に特典提供

大手小売事業者Amazon、Gap、Targetなどは、迅速な配送が特典になることは理解しつつも、すべての消費者がそれを必要としているわけではないと認識しています。

Macy's(メイシーズ、2019年度のDigital Commerce360トップ1000社 第5位)とGap(同第28位)は、サンクスギビングからサイバーマンデーまでの期間(サイバーファイブ)に配送を遅らせること(ゆっくり配送)を選択した消費者に特典を提供しました。

Macy'sのECサイトで提供している”ゆっくり配送”オプション。選択した顧客には、Macy'sで利用できる10ドル分のギフトカードを付与
Macy'sのECサイトで提供している”ゆっくり配送”オプション。選択した顧客には、Macy'sで利用できる10ドル分のギフトカードを付与

Macy'sは、通常3~6日以内の配送を6~9日以内に遅らせる“ゆっくり配送”に変更した消費者に、12月4日から16日の間にオンラインや店舗で使える10ドルのギフトカードを提供しました。この件でMacy'sにコメントを求めましたが、回答は得られませんでした。

“ゆっくり配送”の利点は、繁忙期のコスト削減、供給能力へのストレス緩和

ラストワンマイルの配送ソフトウェアベンダーであるConvey社のCEOロブ・テイラー氏によると、“ゆっくり配送”は配送コストの削減に直接関係しているそうです。しかし、いくら削減されるのか平均的な金額はわかりませんでした。

Forrester Research社の主席アナリスト、ブレンダン・ウィッチャー氏によると、多くの大手小売事業者は既に倉庫のネットワークを持ち、1日で配送可能な圏内店舗からの配送機能を持っているため、“ゆっくり配送”は必ずしもコスト削減にはつながらないそうです。むしろその利点は、労働力と供給能力へのストレスを緩和することだと、ウィッチャー氏は言います。

現実には、小売事業者は板挟み状態なのです。顧客満足度を向上させるために、2日以内または翌日の配送を提供したいと考えていますが、運用上、一定期間内に倉庫または店舗から出荷できる品目数には制限があります。(ウィッチャー氏)

Gapは、Old Navy、Gap、Banana Republic、Athleta、Hill Cityなど、同社のeコマースブランドすべてにおいて、出荷ペースを遅らせるためのインセンティブを提供しました。(2019年の)サンクスギビング前日の11月27日から12月4日まで、消費者は200ドルのギフトカードが当たるチャンスを得るために、カートのページに表示されている“ゆっくり配送”を選ぶことができました。Gapの広報担当者によると、毎時間、複数の消費者がギフトカードに当選したそうです。

Gapの”ゆっくり配送”オプション。6~10営業日以降の配送日を選択すると、送料無料(50ドル以上の購入が必要)オプションの他、数百ドル相当のギフトカードが当たるキャンペーンに参加できる
Gapの”ゆっくり配送”オプション。6~10営業日以降の配送日を選択すると、送料無料(50ドル以上の購入が必要)オプションの他、数百ドル相当のギフトカードが当たるキャンペーンに参加できる

Gapがギフトカードプレゼントキャンペーンを実施したのは2019年で3回目ですが、この特典を利用した消費者の数は公表されていません。広報担当者は次のように述べています。

このキャンペーンは、繁忙期の週に注文はするものの、すぐにオーダーした商品を必要としていないお客さま向けです。お客さまから好評をいただいているだけでなく、我々も最も忙しい週の1つであるこの時期に、物流センターの稼働を分散させることができます。

顧客は必ずしも迅速な配送を求めているわけではない

DSW、Sephora、Amazon、Targetの“ゆっくり配送”特典とは?

Convey社のテイラー氏によると、サンクスギビングの日に注文する消費者の多くは、クリスマスの日まで約1か月も商品を必要としていないこともあるので、これは理にかなっていると言います。

配送に関する誇大宣伝に巻き込まれるのは簡単です。配送オプションは増え続けており、以前よりも早くて便利になっていますが、消費者は常にすべてを超高速で配送されることを求めているわけではありません。(テイラー氏)

靴小売業のDSW社(2019年度のDigital Commerce360トップ1000社 第184位)や化粧品小売業のSephora(LVMH傘下、同第20位)は、サイバーファイブ期間中に“ゆっくり配送”を選んだ消費者にボーナスポイントを提供しました。Amazon(同第1位)とTarget(同第16位)は2019年、配送が遅れても良いとした消費者へのインセンティブ提供を開始し、この施策を通年で実施しています。

Amazonは2月に「Amazon Day」をローンチしましたが、これはプライム会員が、配送日が1~2日遅くなっても注文商品をすべて同じ日に配達してもらえることを選べるオプションです。Amazonは遅い配送を選択した消費者に、デジタルストリーミングやPrime Now経由の配送を迅速にするなど、他のサービスで利用できる1ドルのクレジットを提供しています。何百万人ものプライム会員が「Amazon Day」を利用していると、広報担当者はDigital Commerce360に話しました。

2019年4~6月期(第2四半期)にTarget.comは、発送時期が遅くなる可能性があるものの、消費者が注文をより少ない回数で配送することを選択した場合、1ドルの割引を提供しました。

Targetの広報担当者は以前、Digital Commerce360に対し、「お客さまの反応を見ると、その多くは配送回数を減らしたいと考えています。オンラインショッピングを快適にするのはスピードだけではありません」と述べていましたが、同社はサイバーファイブ期間中の動向に関してはコメントを控えました。

大手運送会社のFedExとUPSは、季節労働者を増やし処理能力を拡大して、ホリデーシーズンの需要増加に対応しています。

たとえばFedExの広報担当者によると、同社は一部の従業員の勤務時間を増やしたり、約5万5,000人の季節労働者を採用したりして、仕分け拠点を拡大・追加して効率性を高め、荷物の量や場所の変動に適応しているそうです。UPSは季節労働者を10万人雇用し、ピーク時に対応できるよう処理能力を増強していると、同社の広報担当者が明かしています。

Internet RETAILER
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“月次売上の4倍”が流出!? 知っておきたい「カゴ落ち施策」の効果と方法【EC売上トップ100のカゴ落ち調査データもあり】

5 years 11ヶ月 ago

買い物カゴに商品を入れたまま会計されずに放置される……ECの世界では「カゴ落ち」「カート放棄」としてよく知られており、海外のある調査ではカートに投入された商品のうち、実際に購入されるのはわずか3割というデータもある。買い物カゴに商品を入れたユーザーの7割が購入しない状況にあるものの、「カゴ落ち」「カート放棄」の改善対策を導入している国内企業はまだ少ないのが現状だ。今回は、「カゴ落ち」によって生まれる機会損失、対策を行うことによって自社EC売上をどれだけ伸ばすことができるのかを調査データや施策例を基に紹介する。

[この記事でわかること]
  • カゴ落ちによる機会損失は月間売上の4倍
  • カゴ落ちの理由は「送料・決済手段への不満」が大きい
  • カゴ落ちユーザーへのリマインドは通常メルマガの4倍のコンバージョン!
  • 効果的なカゴ落ち施策を行うためのコツ
  • カゴ落ちメールは「自動化」してコンバージョンを高める時代!

カゴ落ちによって月次売上の4倍にあたる機会損失が発生している現実

ECのカートに投入された商品のうち実際に決済されるのはわずか3割と言われている。つまり、残る7割は決済されずにそのままカート内に放置されているということだ。

もちろんこの割合はサイトごとで異なり、カゴ落ち率が8割に上るケースもある。すなわち、月次売上の4倍にあたる機会損失が毎月発生している計算になる





56.82% 出典:Fresh Relevance in2018 (取得年月日:Mar 28, 2019)




75.60% 出典:SaleCycle in2018 (取得年月日:Jun 20, 2018)




81.40% 出典:AbandonAid in2017 (取得年月日:Jun 20, 2018)




76.90% 出典:SaleCycle in2017 (取得年月日:Jun 20, 2018)




78.00% 出典:Listrak in2016 (取得年月日:Jan 9, 2017)




75.50% 出典:Adobe in2016 (取得年月日:Jan 9, 2017)




68.80% 出典:Barilliance in2016 (取得年月日:Jan 9, 2017)




74.52% 出典:SaleCycle in2016 (取得年月日:Sep 21, 2016)




71.39% 出典:Barilliance in2015 (取得年月日:Jan 14, 2016)




68.95% 出典:IBM in2015 (取得年月日:Dec 7, 2015)




75.00% 出典:Listrak in2015 (取得年月日:May 8, 2015)




75.60% 出典:SaleCycle in2015 (取得年月日:May 8, 2015)




68.38% 出典:IBM in2014 (取得年月日:Dec 2, 2014)




72.00% 出典:Listrak in2014 (取得年月日:Sep 26, 2014)




69.20% 出典:Vibetrace in2013 (取得年月日:Mar 25, 2014)




62.30% 出典:Fireclick in2014 (取得年月日:Mar 12, 2014)




" class="img-responsive lazyload lazyload-processed" height="396" src="https://netshop.impress.co.jp/sites/default/files/images/article/2019/ad/7086-1.png" width="529" loading="lazy" decoding="async">
サイト別カゴ落ち調査結果(全サイト平均と上位のカゴ落ち率)
出典:Baymard Institute「41 Cart Abandonment Rate Statistics」

カゴ落ちの理由は「送料・決済手段への不満」が大きい

なぜカゴ落ちが発生するのか? 皆さんはそれを理解していますか? その理由を把握すれば、「カゴ落ち」対策に役立てることが可能になる。





追加コストが高過ぎる(送料、税金、手数料)




アカウント作成が必要




完了までのプロセスが長すぎる/複雑すぎる




合計金額が最初にわからなかった




クレジットカード情報を入れるほど信用できない




エラーが発生した




配送が遅すぎた




返品ルールに不満があった




支払い方法の選択肢が少な過ぎた




クレジットカード決済が拒否された" class="img-responsive lazyload lazyload-processed" height="456" src="https://netshop.impress.co.jp/sites/default/files/images/article/2019/ad/7086-2.png" width="529" loading="lazy" decoding="async">
カゴ落ちする理由(n=2,584/2018年)
出典:Baymard社の調査をもとに編集部で作成

① 送料に対する不満

上位を占めているのは「送料」「決済手段」など支払いに関する不満であることがわかる。送料は一定の購入金額を超えると無料としているEC事業者が多い。そのため、購入確認画面で対象金額に達していないことがわかると追加購入のために商品検索に戻り「そのまま離脱」というパターンもあれば、「送料負担を嫌って、購入自体を取りやめる」という場合もある。

② 決済手段に対する不満

出先やプライベートで利用している端末以外などからアクセスした際、財布からクレジットカードを取り出してカード番号を入力することが億劫になるといったケースが多いと推察される。

最近はID決済サービス、後払いに対応したECモールや自社ECサイトはが増え、ユーザビリティは向上傾向にある。だが、“いつでも、どこでも”買い物できることが“当たり前”になった消費者にとって、情報の手入力といった些細なひと手間も大きなカゴ落ち要因になり得るのである。

カゴ落ちユーザーへのリマインドは通常メルマガの4倍のコンバージョン!

ここからは、カゴ落ちをしたユーザーを購入客へと導くことで生まれる価値などについて触れていきたい。

カゴ落ちしたユーザーは、「一度は買い物カゴまで到達した人」である。「商品ページを閲覧したのみ」の潜在層、顕在層ユーザーと比べれば圧倒的に購買意欲の高い層のため、購入手続きを促すリマインド施策が大きな効果を生む――。このメカニズムは容易に想像ができるだろう。

通常メルマガ2.2コンバージョン 4.4倍カゴ落ちメール9.6
一斉メルマガとカゴ落ちリマインドメールのCV率の違い
出典:「Cuenote FC」ユーザーの実績より算出

上の図は、あるアパレル企業における「一斉配信のメルマガ」と「カゴ落ちユーザーへのリマインドメール」のコンバージョン率を比較したグラフである。

カゴ落ちリマインドのコンバージョン率は、なんと、通常の一斉配信の4.4倍。もちろん「一斉配信対象者」と「カゴ落ち対象者」では分母が異なるため一概には言えないが、カゴ落ちユーザーへのアクションが大きな効果を生み出すのはわかるであろう。

たとえば、月次売上500万円のECサイトの場合、最大で約2000万円のカゴ落ちによる機会損失が発生している可能性がある(カゴ落ち率を80%と仮定した場合)。そのカゴ落ちしたユーザーにリマインドメールを送り、上記と同様に8.8%のコンバージョンを得た場合、単純計算でリマインドメール売上は176万円となる。購入意欲の高いカゴ落ちユーザーへのリマインドアクションによって、月次売上3割アップというインパクトを与えることができるのだ。





月間売上500万円のECサイトの場合、最大2,000万円のカゴ落ちが毎月発生している可能性が!




138%" class="img-responsive lazyload lazyload-processed" height="266" src="https://netshop.impress.co.jp/sites/default/files/images/article/2019/ad/7086-4.png" width="529" loading="lazy" decoding="async">
カゴ落ちでリカバリーできる金額のイメージ。Baymard Instituteの資料「41 Cart Abandonment Rate Statistics」によると、「最大81%」というカゴ落ち率が出ている。仮にカゴ落ち率を80%とし、「Cuenote FC」ユーザーの実績であるCV実績数値8.8%で計算した場合の予測値

もちろん、ユーザーへリーチできる手段はメールだけとは限らない。今ではアプリやWebを活用したプッシュ通知、ソーシャルメディアなど数多くのチャネルからアプローチできる時代である。

これほどまでに効果の高い施策をなぜ多くのEC事業者は実施していないのか? 技術的なこと、手間などEC事業者ごとにさまざまな課題があるだろう。

ここで提案したいのは、メールによるリマインドアクションだ。ECサイト上の購買情報と紐づけて配信が行える画像を配した訴求が即座に行える追加でのパーミッション取得の手間が必要なく確実に多くのユーザーにアプローチができる手段だからだ。同時に複数の商品がカゴ落ちしている場合でも、メールなら1回の配信で複数商品の訴求が可能となる。

効果的なカゴ落ちメールを行うためのコツ

カゴ落ちメール施策を行うにあたり、より効果を高めるためのポイントを4点紹介したい。

① 発生後なるべく早く配信を行う。理想は「1時間以内」

カゴ落ちしてからの配信は早ければ早い方が良い「1時間以内の配信」は「1日後の配信」に比べて反応が5倍も高いという調査結果もある。送るタイミングはもちろん、配信の遅延や不達が起こらないよう、速く・確実に送れる体制を整えたい。

② 画像付きで配信を行う

実際にカゴ落ちした商品の画像が本文内に入っているか否かで、反応が5倍も違うというデータもある。HTMLメールを閲覧できる環境にあるユーザーに対しては、画像付きのリマインドメールで購入を促すのが鉄板と言える。

③ HTMLメールによる送信を制限なく行えるか

たとえば、送信システムによっては携帯キャリアのメールアドレスにはHTMLメールを送ることができないものもある。HTMLメールはテキストメールよりも購買意欲をかき立てやすいので、HTMLの送信は重視したい

④ 早く確実にメールが送れるか

①にも関連するが、メールは早く、確実に送信できた方が良い。ISPを問わず確実にメールが配信できる、配信実績などの観点からメール配信システムを選択したい。

カゴ落ちメールは「自動化」してコンバージョンを高める時代!

「実際にカゴ落ちメール対策をやろう」となると、「工数がかかりそう……」というイメージを抱く事業者も多いだろう。

ユーザーごとに「いつ」「どの商品」がカゴ落ちするかどうかは予測できないし、1回1回のカゴ落ちに手動で対応することはほぼ不可能である。そこでオススメしたいのが、カゴ落ち発生を自動で検知し、リマインドメールの配信までを行うメール配信システムの活用だ。

ユミルリンクが提供する「Cuenote FC カートリマインド」は、指定されたJavaScriptタグをサイトに埋め込むだけでカゴ落ちを自動で検知。売り上げ、カゴ落ちの発生状況をリアルタイムで把握し、カゴ落ちユーザーに対して発生から最短15分でリマインドメールを自動で配信することができる。





カートにタグを設置(サイトにJavaScriptを埋め込むだけ)。商品在庫データとも連係可能。




STEP2




送信するタイミングを設定すると、自動でメールが配信される(HTMLエディタ標準搭載で、訴求力の高いカゴ落ちメールが送れる)。




STEP3




全体の売上、カゴ落ち発生額/率、リカバリー金額など、リアルタイムで効果を確認可能。" class="img-responsive lazyload lazyload-processed" height="404" src="https://netshop.impress.co.jp/sites/default/files/images/article/2019/ad/7086-5.png" width="528" loading="lazy" decoding="async">
「Cuenote FC」は、企業向けに開発された独自のメール配信エンジン(MTA)を持つ高速メール配信システム。毎時1000万通の配信性能を有するから画像付きのHTMLメールも速く・確実に送信できる強みがある

また、「Cuenote FC」では受信側端末のユーザーエージェントを自動取得し判別する機能があり、PCはもちろんアドレスだけでは端末の判別がつかないキャリアメール(docomo、au、SoftBank、Y!mobileなど)のアドレスに対しても画像付きのHTMLメール配信が行える。そのため、より多くのユーザーに高い反応が見込めるリマインドメールを送信することが可能(HTML非対応端末にはテキスト形式のメールが送られる)。この機能は競合にはない、コンバージョンの底上げに役立つ仕組みと言えるだろう。





②注文手続きに至らず離脱(→カート放棄)




③システム側で検知・突合




④メール配信




「購入手続きがお済みでない商品がございます」" class="img-responsive lazyload lazyload-processed" height="266" src="https://netshop.impress.co.jp/sites/default/files/images/article/2019/ad/7086-6.png" width="529" loading="lazy" decoding="async">
カゴ落ちメールのメカニズム。「Cuenote FC」は最短15分~配信設定可能という

日本ではまだ浸透していないと言われるカゴ落ち施策だが、海外大手通販サイトなどグローバルでは既に多くの企業が実施している取り組みである。自社ECサイトのコンバージョンアップ、売上拡大をめざす事業者は、知らず知らずのうちに逃していた「カゴ落ち」という潜在売上、機会損失に着目してみるのも一考だろう

ユミルリンクが提供するカゴ落ちメール関連のツール
◇◇◇

ユミルリンクでは今、資料請求で国内EC事業者Top100のカゴ落ち施策導入状況や最新の施策トレンドをまとめた「カゴ落ちメール調査レポート」を無料進呈している。

ユミルリンクが実施したカゴ落ちメール調査レポート
ユミルリンクが実施したカゴ落ちメール調査レポート

この調査レポートには、

  • カゴ落ちメールは、どのくらい採用されているのか?
  • いつ、どんな形式でカゴ落ちメールを送っているのか?
  • カゴ落ちメール施策を実施する際のポイントとは?

などをわかりやすく掲載。国内の上位ECサイトが実施しているカゴ落ちメール対策の傾向を把握することができる。システム導入の検討が無くても、まずは気軽にレポートに目を通してみてはいかがだろうか。

ユミルリンク株式会社
五十嵐 崇之
ユミルリンク株式会社, 五十嵐 崇之

「楽天市場」の送料無料ライン統一施策で酒類は対象商品外。理由は「赤字販売」の防止 | 通販新聞ダイジェスト

5 years 11ヶ月 ago

楽天では、仮想モール「楽天市場」において、来年3月中旬に予定している「全店舗共通の送料無料となる購入額」に関して、酒類を対象商品外にしたことが分かった。11月28日に店舗へガイドライン変更を通知した。

酒税法が定める「酒類」の定義に該当する商品は、店舗の任意で共通の送料無料ラインから除外することが可能になる。一昨年6月に改正された酒税法では、継続して「総販売原価(売上原価と販管費の合計額)」を下回る価格で販売することを禁じている。国税庁酒税課が開示している資料によれば、送料を別途徴収している場合を除き、送料を販管費に含んだ形で総販売原価を算定する必要があるという。

そのため、送料を別途徴収していた時の価格と同価格で送料無料とした場合、酒税法に違反する恐れがあることから、同社では酒類を共通の送料無料ラインから除外することを決めたという。

送料を価格に上乗せして販売する場合は酒税法には違反しないが、メーカーとの関係など商慣習上、小売りが販売価格を変えることが難しいため、こうした措置に踏み切ったものとみられる。

通販新聞

ECや通販での購入後の連絡受取手段はメールが72%。ECアプリのインストール済は5割

5 years 11ヶ月 ago

ECサイト・通販システムの構築・支援を手がけているエルテックスは12月17日、通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果を発表した。通販やEC事業者からの各種情報経路は「Eメール」が72.3%と他のツールを大きく引き離しており、2位は「DM」だった。

通販やEC事業者からの情報経路はメールが72.3%で、この傾向は単一回答でも同様(Eメール、62.1%)。

ECや通販で買った商品の購入先から受け取る情報の「経路」に関して(複数回答)
ECや通販で買った商品の購入先から受け取る情報の「経路」に関して(複数回答)

SNSの「LINE」や「SMS(ショートメッセージ)」がその他ツールとして上位となったが、紙媒体の「DM」が複数・単一双方とも2番手につけており(単一回答の情報を受け取らないは除外)、DMを送付している事業者がいまだに多いことがユーザーの回答数に表れている。

ECや通販で買った商品の購入先から受け取る情報の「経路」に関して(単一回答)
ECや通販で買った商品の購入先から受け取る情報の「経路」に関して(単一回答)

EC専用のアプリに関して聞いたところ、スマホ保有者でEC利用者のECアプリの認知は8割(81.8%)を超えており、インストール済みは約5割(48.7%)となっている。そのうち41.9%が実際に使ったことがあると回答しており、普及はかなり進んできている。

ECのアプリの活用頻度についてたずねた結果、ECアプリ利用者のうち、約64%は「かなり頻繁に使っている」「まあ使っている」と回答している。

EC専用のアプリに関すること(複数回答)
EC専用のアプリに関すること(複数回答)

ECアプリをインストールしているにもかかわらず使っていない理由のトップは「なんとなく」で49.3%だった。アプリ利用者は「ブラウザよりも簡単に買い物に進める」が65.9%、「アプリ内で特典が貯まる」が46.4%、「ブラウザより軽快に動く」が39.1%と続き、便益を感じていることがわかった。

ECアプリをインストールしながら使用していない理由
ECアプリをインストールしながら使用していない理由

調査概要

  • 調査エリア:全国
  • 調査対象者:infoQ by GMO調査パネルを利用
  • 調査方法:ネット方式によるアンケート調査
  • 調査期間:2019年11月30日~12月4日
  • 回収サンプル数:600
  • 調査主体:エルテックス
  • 調査実施機関:楽天リサーチ
     
石居 岳
石居 岳

【ヒットの秘訣】「物を増やしたくない」ニーズの変化捉えたJALUXの商品開発事例 | 通販新聞ダイジェスト

5 years 11ヶ月 ago

ヒット商品を生み出すためにはトレンドの変化の波を正確に捉える肌感覚が欠かせない。昨今は男性ビジネスファッションにおいて様々な環境変化が進んでおり、通販の商品開発の現場でも従来までの慣習に捉われない新たな切り口での挑戦が見られている

“ビジカジ”潮流に向き合う、1つで2役、利用シーンを広くとる

JALUXでは通販事業発のブランドとしてトラベル関連商品を取りそろえた「TABITUS+(タビタス)」を展開している。10月下旬には福岡空港内に直営店としては3店舗目となる実店舗を開設。タビタスブランドの単独店舗として、売り場拡大を図っている最中だ。

現在、600SKUを展開するタビタスは、40代のビジネスマンをはじめとした出張族のジェットセッターをターゲットにしており、バックパックもバッグもすべてスーツケースにキャリーオンできる仕様となっている。

長期の出張にも適した商品として、「かつては大き目のバッグを作っていたが、今は『〇〇用』という商品が売れなくなってきた」(同社)と分析。2年ほど前から「通勤にも使えて出張用にも便利」という切り口で、一つの用途に限定しない商品企画をするように変えたという。

実際にタビタスで展開する大型のトートバッグについて、Sサイズを出したところ人気商品として定着。リュクスパックについても3層構造で衣類をしっかりと詰められるタイプだけではなく、普段使いもできる2層の小型サイズを発売し、さらには消費者の声を受けてより小型サイズも発売したところ、強い支持を得たという。

商品企画を見直すきっかけとなったのは消費者との対話だった。出張の多いビジネスマンを招いて聞き取り調査を行ったところ、機内に持ち込むバッグとして一番多かったのがトートバッグだった。しかも出張用にあえて購入したものではなく、普段から使用しているものだったという。「物を増やしたくないという流れを感じた」(同)と回想。

同社の場合、昨年の通販で「プラステ」のジャケットとパンツがヒットした。これもビジネスと普段使いの両方の着こなしができるという、利用シーンが限定されないポイントが評価されたと見ている。

こうしたトレンドに移り変わっている背景にはビジネスアパレルのカジュアル化が進んでいることもある。「クールビズ」から始まり、ノーネクタイやジャケットを着ない通勤スタイルが出来上がると、人によってはポロシャツ通勤を利用するケースも出てきた。当然ながらブリーフケースの需要が比例して落ちることとにもなり、その反動でバックパックが大きく躍進。「昨年ごろから兆しはあったが、今年は圧倒的に増えた。バックパック(の通勤)が市民権を得た」(同社)と説明。その影響からかスニーカー通勤も増えており、タビタスでも今年からジャケットにも合わせられる通勤用スニーカーを発売して人気となっている。

JALUXが開発、人気となっているジャケットにも合わせられる通勤用スニーカー
人気となっているジャケットにも合わせられる通勤用スニーカー

夏限定だったビジネスカジュアルが通年化していることを受け、今後もそのトレンドに沿って薄型・シンプルといった切り口の商品開発も強化する考え。

顧客のニーズを店舗で拾う

普段使いが前提となると、当然ながらバッグも小型化し、また、電子決済が進むことで大型財布といった革小物の需要も比例して落ちていく。物が徐々に無くなっていくという危機感の中で、売れる商品を見つけ出すことが非常に難しい作業となってきている

問題の打開に向けて、通販の場合で鍵となるのは実店舗との連携だ。同社では今年4月に組織改正し、タビタスの実店舗について通販事業を行うダイレクトマーケティング部の管轄下に配置している。

連携強化の裏には、通販サイトに寄せられる短いレビューだけではなく、顧客の生の声を多く集めて、正確に分析するという狙いもあった。同社の場合、実店舗からの毎月のレポートだけではなく、必ず店舗スタッフとのミーティングも行い、現場での接客内容を詳細に吸い上げるなど、顧客ニーズを具現化するための取り組みに注力している。「敏感に対応していくことでそれだけの反応がある」(同社)と語った。

通販新聞

自社ECサイトも音声ショッピングに“手軽に”“開発知識なし”で対応できる環境が整った!「Amazon Pay」のスゴイ取り組みをサポートするアイピーロジックに話を聞いた

5 years 11ヶ月 ago

自社ECサイトを運営している事業者は、“手軽に”“開発知識なし”で、Amazonのクラウドベースの音声サービス「Amazon Alexa」を通じた音声ショッピング体験を消費者に提供できるようになる――。ついに、企業規模などは問わず、専門知識なしで音声ショッピングに対応できるようになった。これを支えたのはシステム開発などを手がけるアイピーロジック。オープンソースのECパッケージ「EC-CUBE」を利用してECサイトを運営するショップオーナー向けに「Amazon Pay」が組み込まれた「Alexaスキル」を、“手軽に”“開発知識なし”“無料”で構築できるプラグインを開発したのだ。毛塚傑社長にその仕組み、開発に至った経緯などを聞いた。

「EC-CUBE」ユーザーは簡単に音声ショッピングに対応できる

「アレクサ、ネッ担ショップを開いて」。たとえば、『ネットショップ担当者フォーラム』が「EC-CUBE」を使ってカート機能を提供していれば、消費者はこのようにAlexaへ呼びかけることで、「Amazon Echoシリーズ」を始めとしたAlexa搭載デバイスを通じて音声ショッピングを楽しめるようになる。

この音声ショッピング体験の提供は、「Amazon Payに対応したAlexaスキル」の活用で可能になる。支払いにはAmazon Payを利用する。消費者があらかじめAmazonアカウントに登録したクレジットカード情報や住所が使用されるため、Alexaに話しかけるだけで決済が完了する仕組み。

アイピーロジックが開発した「EC-CUBE」向けのプラグイン「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を使った自社ECサイトでの買い物イメージ

Amazon.co.jpに登録しているアカウント情報を利用し、音声で便利に商品を購入できる――。自社ECサイトでもこうした買い物体験を簡単に提供できるようにするのが、Amazon Pay公式認定制度であるグローバルパートナープログラム。その「プレミアパートナー」として認定されているアイピーロジックが開発した「EC-CUBE」向けのプラグイン「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」(EC-CUBEバージョン4.0系に対応)は、“インストールして簡単な設定をするだけ”で自社ECサイトが音声ショッピングを提供できるようになるのだ。

「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」(EC-CUBEバージョン4.0系に対応)を使った「EC-CUBE」の管理画面
「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」(EC-CUBEバージョン4.0系に対応)を使った「EC-CUBE」の管理画面

このプラグインを活用することで、利用できるようになる音声ショッピング機能は次の通り。

  • オススメ商品の確認
    →「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を導入した自社ECサイトのオススメ商品をAlexaに聞くと、オススメ商品を紹介してくれる
  • カートにオススメ商品を追加
    → Alexaに対して「カートに一旦入れておいて」と話しかけると、自社ECサイトのカート内に商品を追加してくれる。「『EC-CUBE』の受注データとAmazon Payがひもづいているので、音声でカートに入れた後、WebブラウザのECサイトで確認しながら購入することができる」(毛塚社長)
  • カートの商品を購入
    → カートに追加した商品の読み上げに加え、カートに入れた商品をそのまま購入できる。オススメ商品で追加した商品、WebのECサイトでの追加商品についても同様で、音声を通じて購入手続きをすることができる
  • 直前に購入した商品の再購入
    → 「ニーズが最も多いのはこの機能で、定期購入するほどではないけれども、『もう1度、手軽に購入したい』というニーズに応えることができる」(毛塚社長)。受注データとAmazon Payがひもづいていることによって、声で再購入することが可能
  • ポイントの確認
    → 購入データとAmazon Payがひもづいているため、自社ECサイトで保有するポイント残高について、「ポイントを教えて」と話しかけることで確認できる

バージョン4.0系の「EC-CUBE」を使う自社ECサイトが利用できるこれらの機能を踏まえ、毛塚社長はこう話す。

最もニーズが高いと思われるのは再購入の機能もう1度、購入したいと思った場合、声で再購入の買い物手続きをすることができる。たとえば主婦のお客様。家事や子育てをしながらある商品を購入したいと思った場合、スマートフォンを簡単に手に取れないケースもある。そんな時、声で購入できる。素晴らしいショッピングの未来の形だと思う。

EC-CUBEユーザー向けに提供をスタートした「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」
EC-CUBEユーザー向けに提供をスタートした「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」

販売チャネルの増加に伴う受注業務の負荷は業務担当者にとって気になるところ。「Amazon Payプラグイン」の決済管理機能を使えばAlexa経由の注文も一括して管理することが可能。新たな受注管理オペレーションの構築といった手間は必要ない。

「Amazon Payプラグイン」を使った決済管理画面のイメージ。通常のECサイトでの注文、Alexa経由の注文は一緒に管理できる
「Amazon Payプラグイン」を使った決済管理画面のイメージ。通常のECサイトでの注文、Alexa経由の注文は一緒に管理できる

EC-CUBE(4.0系)を使い、早速「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を導入したECサイトがある。アパレルのミラ・ショーンだ(運営はコロネット)。この導入に伴い、AmazonのAlexaスキルストアで、ミラ・ショーンの「Alexaスキル」が新たに提供された。

AmazonのAlexaスキルストアで、ミラ・ショーンの「Alexaスキル」が新たに提供された
AmazonのAlexaスキルストアで、ミラ・ショーンの「Alexaスキル」が新たに提供された

自社ECサイトでどのくらい簡単に導入できる?

通常、Amazon Payに対応した「Alexaスキル」をイチから自前で作る場合、開発期間として2~3か月、長い場合は半年以上かかるだろう。それが、「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を使えば、最短10分程度で音声ショッピングの提供が可能になる。(毛塚社長)

アイピーロジックの毛塚傑社長
アイピーロジックの毛塚傑社長

「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を導入すると、管理画面上で自社用の「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル」を作ることが可能。Alexaスキルを開発するのに必要なテクノロジーに対応する開発技術がなくても、対話モデル(Alexaスキルのロジックの実装、および、音声インターフェースの定義)の作成などに手間をかけることなく、簡単に音声ショッピングの提供が可能になるのだ。

また、対話モデルの更新、「Alexaスキル」の申請などは、企業が個別に行う必要があるが、「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を使えば、EC-CUBEの管理画面上から簡単に申請を行うことが可能。毛塚社長はこう言う。

「Alexaスキル」は技術者が社内または業務委託先にいて初めて開発、公開できるものだと思いますが、EC事業者にとってはそのハードルは決して低くはない「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」は、マニュアルを見るだけで、音声ショッピングへの対応作業をできるようにした。対話モデルの作成など複雑で専門知識が必要なところを簡素化し、技術者を独自で持たないEC事業者でも簡単に「Amazon Payに対応したAlexaスキル」を公開できるようになる

開発に至った理由は「新しいショッピング体験になると実感」したから

日本で先進的な取り組みの1つである「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル」対応のプラグイン。実は毛塚社長、「画面で画像を見ずに商品を購入するといったことは経験がなかった。声を通じたオンラインでの販売に対して、当初は懐疑的だった」。毛塚社長はこう振り返る。

米国での音声ショッピングの浸透といった話をAmazonから聞き、PCからスマホへ、スマホから音声へといった購入デバイスの変化、音声ショッピングの可能性に興味を抱いた。

そこで、Alexa搭載のスマートスピーカー「Amazon Echoシリーズ」を使い、Amazonで買い物をした。「こんなにすんなり買い物できるのか」と驚きを隠せなかったという。

特定のECサイトで買い物をする際、常に同じ商品を買うこともある。たとえば消耗品のように、定期購入までいかなくてもなくなったら買う商品をECサイトで購入しようと思ったとき、PCを一度開いたり、購入履歴を都度、確認するのは手間がかかる。頻繁に利用するECサイトでは、音声で購入できれば利便性が高まる。実際に音声ショッピングを体験し、このニーズはあるなと実感した。また、個人的に、音声ショッピングはアトラクションを体験しているような感覚だった。新しいショッピング体験になっていくと思う。(毛塚社長)

音声ショッピングに最初は懐疑的だった毛塚社長も、実際に体感することで、その魅力にのめり込んだ。また、アイピーロジックで「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」の開発に携わったスタッフにとっても最良の体験となったという。

技術者目線で言えば、音声ショッピングは最先端テクノロジーを活用した買い物体験。社内ではその技術的なところの興味・関心が高かった。スタッフは皆、「(開発を)やってみたい」と積極的な反応だった。日本では音声ショッピングはこれからという状況だと思うが、EC-CUBE向けの「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」をリリースすることで、音声ショッピングが広がるきっかけを作ることができる。買い物体験のパラダイムシフトに携わることができるかもしれないという点から、技術者としてはモチベーションが非常に高かった。(毛塚社長)

毛塚社長は「音声ショッピングは個人的にアトラクション的な感覚で買い物できる新しいショッピング体験」と話す
毛塚社長は「音声ショッピングは個人的にアトラクション的な感覚で買い物できる新しいショッピング体験」と話す
◇◇◇

消費者の商品購入デバイスはパソコンに始まり、現在はスマホへ。そして、将来は音声ショッピングが加わる可能性がある。

コンサルティング会社のOC&C Strategy Consultantsが2018年に公表した資料によると、音声ショッピングの市場規模は2022年には4000億ドルに拡大すると予想されている。食料品、エンターテインメント、エレクトロニクスといったカテゴリが特に音声ショッピングで購入される割合が高くなると見込まれている。

この調査予測は、米国市場に関するものだが、日本でも音声ショッピングの波がやってくる可能性は高いだろう。こうしたことを踏まえて、毛塚社長は次のように音声ショッピングの可能性、EC-CUBEユーザーにメッセージを贈り、インタビューを締めた。

音声ショッピングは将来、買い物方法の主流になるのは間違いないと私は考えている。将来に備えて、EC-CUBEユーザーはいち早く対応できるチャンスである。「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」は、「Amazon Pay」を導入しているEC-CUBE利用店舗は簡単に導入できるので、チャレンジしない理由は見当らないだろう。ほかのショップに先駆けて新しいことに対応することは、ファンを増やすことにもつながる。一歩先、二歩先を行って、新しいECの可能性にチャレンジしていただきたい。(毛塚社長)

瀧川 正実
瀧川 正実

台湾の最新EC事情~決済・物流編~[台湾向けEC実施企業のEC担当者は必読] | 台湾の最新ネット通販事情~トランスコスモス台湾からの現地レポート~

5 years 11ヶ月 ago

台湾は国土・人口ともに日本と比較すると非常に小規模で、小売市場規模は日本の約1/10。EC市場も日本と比べ1/10ほどの規模ですが、市場成長率は日本より高いのが特長。今回は高い成長率の台湾ECにおいて利用されている物流と決済について紹介します。

決済方法

台湾のECサイトでは、「コンビニ払い」「クレジットカード払い」「銀行振込」「プリペイド払い」「代金引換」「モバイル決済」など、さまざまな決済方法を選択できます。

台湾EC市場 各決済手段の利用割合
インターネットで購入する際の決済方法(2018年、出典は資策會産業情報研究所(MIC)よりトランスコスモス台湾が作成)

日本と同じくクレジットカードが主流ですが、コンビニで商品を受け取ると同時に決済を行う方法が一般的なのが、台湾ECの特徴です。

この背景にはコンビニの多さが理由としてあげられます。台湾では4大コンビニブランド(セブンイレブン、ファミリーマート、OK-MART、HiLife〔萊爾富〕)があり、台湾全体で約1.1万店舗出店しています。日本もコンビニが多く、人口2000人あたりに1コンビニと言われていますが、台湾も同じ比率です。

日本と比較した台湾のコンビニ数と人口あたりのコンビニの数
日本と比較した台湾のコンビニ数と人口あたりのコンビニの数(出典は「自由時報」より)

この人口あたりのコンビニ数は世界的に見ても多く、台湾は世界2位、日本が3位となっています。ほぼ24時間営業で、いつでも好きなタイミングで商品の受け取り・決済が可能という利便性は、消費者が愛用する大きな理由となっています。

また、注目すべきなのが日本でも人気の「LINE Pay」です。2018年からLINEブランドのプリペイドカード「LINE Payカード」で決済サービスの提供が始まりました。

台湾では、日本よりもLINEが普及しています。「LINE Pay」はLINEアプリと連携しているので、使用履歴や残高の確認も簡単。最近流行のコード支払い(二次元バーコードやQRコードを提示する支払い方法)にも対応しています。

利用金額によってはポイント還元率が高いのも人気の秘訣(ひけつ)で、特に若者の間で多く利用されています。コンビニ払いやクレジットカード払いと比べるとまだ利用者が少ないものの、客単価が高い傾向があります

物流とコンビニ事情

台湾資策会の調査によると、「台湾ECサイト利用者が使用する配送手段」は、1位が郵便小包。2位がコンビニエンスストアでの受け取り、3位が宅配便の順になっています。

台湾ECサイト利用者が使用する配送手段
台湾ECサイト利用者が使用する配送手段(出典:中華民国台湾投資通信(PDFが開きます))

台湾国内のBtoC、CtoC配送分野では、ヤマト運輸と提携する統一速達、日本通運と提携する宅配通が主力プレーヤー。それ以外にBtoB分野を主体とする新竹物流や嘉里大栄などもBtoCの小口配送を実施しています。

ECの配送は、郵便局、各社宅配便、ECサイト内の自社物流システムなどの選択肢があります。配送にかかる時間は、だいたい発送から数時間~1週間以内で、時間帯指定も行えます。

台湾の大手ECサイトである「Pchome」は、24時間以内に配送する「PChome 24h購物」サービスを実施するなど、配送時間競争が激しく、消費者はより短い配送時間を要求している傾向が見られます

◇◇◇

筆者が在籍するトランスコスモス台湾は、日本企業のECサポートを積極的に行っています。市場規模は小さいですが、EC市場成長率の高い台湾でEC展開をお考えのEC担当者はぜひご相談ください。

トランスコスモス台湾
トランスコスモス台湾

国内アパレル小売市場は9.2兆円でほぼ横バイ。通販などのその他チャネルは1.5兆円で4.2%増[2018年]

5 years 11ヶ月 ago

矢野経済研究所は12月13日、2018年の国内アパレル小売市場が前年比0.1%増の9兆2239億円で、2年連続して横ばいだったと発表した。

品目別に市場をみると、婦人服・洋品市場が前年比0.2%減の5兆7214億円、紳士服・洋品市場が同0.7%増の2兆5845億円、ベビー・子ども服・洋品市場が同0.0%の9180億円だった。

矢野経済研究所が発表した2018年の国内アパレル小売市場は、前年比0.1%増の9兆2239億円で、2年連続して横ばい
国内アパレル総小売市場規模推移(品目別)

2018年の国内アパレル総小売市場規模を販売チャネル別に見ると、百貨店は前年比4.0%減の1兆7945億円、量販店は同3.7%減の8027億円、専門店は同1.0%増の5兆674億円。その他(通販など)は同4.2%増の1兆5,593億円と、専門店チャネルおよびその他(通販など)チャネルが伸長している。

百貨店は、衣料品全般で厳しい状況が続く。しかし、紳士服においては売り場の見直し、商品のテコ入れなどあらゆる施策を講じている中、AIを活用した接客ツールを自主編集売場に導入するといった動きも見られ、より顧客ニーズに即した提案を強めている。

量販店はマイナス基調が続き、明るい兆しが見えない。店舗によっては在庫過多による仕入れ抑制の影響やアイテムを全面撤廃するといった動きもあり、プラスに作用する要因が見いだしにくいという。

専門店は、セレクトショップのようなファッション性を訴求し、感度の高いゾーンが堅調に推移。一方で主要紳士服専門店チェーンは苦戦を強いられている。その背景には、天候不順のほかにクールビズによるカジュアル化、スーツ離れの影響がある。一方、紳士服の大手メーカーでは自社サイトを中心とするECに注力する成長戦略が引き続き功を奏している。

国内アパレル総小売市場は、今後、少子高齢化の影響などにより横ばいから微減傾向で推移する見通し。販売チャネル別では、EC(ファッション通販サイト)が好調なことなどから、引き続き「その他(通販など)」の構成比が高まっていくと予測する。

そのため、今後ますますオムニチャネル化の戦略が重要となる。リアル店舗を意識したEC展開の取り組みがより必要となっており、相互の送客効果が生き残り戦略になるとしている。

石居 岳
石居 岳

ヤマダ電機傘下入りを決めた大塚家具、EC強化のためWEBマーケチームを立ち上げへ

5 years 11ヶ月 ago

ヤマダ電機の子会社になることを発表した大塚家具は、ヤマダ電機を引受先とする第三者割当増資で調達する約44億円の一部を使いEC事業を強化する。2020年4月にWEBマーケティングチームを立ち上げるほか、ECシステムの開発やクラウドサーバーの追加導入、OSの更新費用などを含め、「Web・IT関連投資」として2022年12月までに4億7300万円を投資する予定。

2020年4月に立ち上げるWEBマーケティングチームの人件費として9000万円を使う。チームのメンバーは新規採用を行うか、外部の専門家に委託するとしている。

このほか、EC事業に適した業務システムの開発費用として2億円、業務用パソコンのOSの更新費用として1億3000万円、EC事業の強化に伴うクラウドサーバーの追加導入や維持費用として2022年末までに5200万円を充当する。

大塚家具はEC事業を強化するため、2019年6月に実施した資金調達でアプリ注文システム(ECアプリケ ーションシステム)と関連システムの改修に5800万円、クラウド環境の整備に4400万円を充当した。また、1億4800万円を人件費の支出にあてることも決めている。

商品開発、物流強化、店舗リニューアル、ブランディングに投資

ヤマダ電機に対する第三者割当増資で調達する約44億円のうち、「Web・IT関連投資」以外の主な使い道は、商品開発や在庫投資といった「運転資金」に4億100万円、物流や店舗リニューアルの「設備投資」に12億3200億円、広告宣伝費などの「ブランディング投資」に13億円としている。

大塚家具はヤマダ電機に新株予約権(第3回)も発行。ヤマダ電機が新株予約権を行使すれば大塚家具は追加で約21億円を調達できる。

中間期EC売上高は1億7400万円、デジタルシフト急ぐ

大塚家具の2019年1~6月期(上期)における売上高は前年同期比26.3%減の138億7000万円、営業損益は23億9700万円の赤字だった。EC事業の売上高は同1.8%増の1億7400万円。

大塚家具のEC売上
EC売上の推移(大塚家具のIR資料から編集部がキャプチャ)

近年はデジタルシフトを進めており、公式オンラインショップを中心にEC事業を展開しているほか、2017年9月以降は「LOCONDO HOME」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」など外部サイトにも出店した。

2019年4月からは実店舗での買い物を疑似体験できる「バーチャルショールーム」の運営を開始。6月にはECサイトへの集客などを目的としたオウンドメディア「LIFEinTERIOR」を開設した。

渡部 和章
渡部 和章

「見破るのは実質不可能」な手法がECサイトを襲う! 古いシステムはセキュリティチェックを【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

5 years 11ヶ月 ago
ネッ担まとめ

ずっと使い続けているシステムって、なかなかバージョンアップができないですよね。しかし、それが原因でカード情報が洩れてしまっては本末転倒です。早めのセキュリティチェックを。

EC-CUBEのバージョン2を使っている人はセキュリティチェックを

「見破るのは実質不可能」──ECサイトからカード番号盗む“最新手口”、セキュリティ専門家の徳丸氏が解説 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1912/09/news078.html

まとめると、

  • セキュリティ専門家の徳丸浩氏によると、2019年に目立った攻撃手法は「入力画面の改ざん」と「偽の決済画面」。最新の手口については「自分でも気付けるか分からない」と語った
  • ECサイト側でクレジットカード情報を保持していないにもかかわらず、漏えいが起こっ
  • EC-CUBEのバージョン2を間違った設定で導入してしまうと穴が開いた状態になってしまう。バージョン4ならこうしたことは起きないが、作り直しになるために移行が難しくなっている

徳丸氏は、「基本的なセキュリティの知識を付けて対策を行えば防げるはず」という。同氏が代表を務めるセキュリティ専門会社のEGセキュアソリューションズはEC-CUBEのアドバイザリーを行っており、EC-CUBEで構築したECサイトのセキュリティチェックを無償で行っているが「その依頼も中々来ない」と嘆く。

EC-CUBEのバージョン2系を使っているネットショップは多いですよね。安価でカスタマイズできるものがこれくらいしかありませんので。しかし、上記のようにセキュリティ面では問題があるので、ちゃんとした知識がある人が関わるか、バージョン4系を使ったほうが良さそうです。開発コストも気になりますが、それ以上にユーザーのことを考えれば、どうするべきかはおのずと決まりますよね。

年末恒例のランキングで世間の動向を把握しましょう

2019年を総まとめ!アクセス数が多いWebサイトランキング | マナミナ
https://manamina.valuesccg.com/articles/670

「SNS流行語大賞2019」発表 19年にTwitter上で最も多くつぶやかれたフレーズとは? | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1912/09/news123.html

2019年Google検索ランキング 47都道府県別ランキング【Google調べ】 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/n/2019/12/12/34849

まとめると、

  • ヴァリューズの調査では、2019年のアクセス数が多かったサイトはGoogle、2位がAmazon、3位は楽天市場
  • 2019年にTwitterでつぶやかれたフレーズ1位は「平成最後の」、2位は「終 制作・著作 NHK、3位には「手取り〇〇万」
  • Web担当者Forumの「2019年都道府県別Google検索ランキング」によると、青森県の1位は「青森山田 サッカー」、愛知県の1位は「台風」だった
「アクセス数が多いWebサイトランキング」(バリューズ)
「アクセス数が多いWebサイトランキング」(バリューズ)
https://manamina.valuesccg.com/articles/670より編集部でキャプチャ
「SNS流行語大賞2019」(イーガーディアン調査)
「SNS流行語大賞2019」(イーガーディアン)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1912/09/news123.htmlより編集部でキャプチャ

年末ということでさまざまなランキングが次々と発表されています。アクセス数が多いのはGoogle、Amazon、楽天。Yahoo!がランクインしていないのがちょっと意外ですね。Twitterは予想通り「平成最後」。面白いのが都道府県別のGoogle検索ランキング。みなさんのお住まいの地域は何がランクインしているでしょうか? こういったランキングはメルマガやSNSのネタとして使いましょう。

モバイルショッピングはまだまだ伸びます

「世界モバイル利用動向調査2019」を発表 | 時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000260.000000202&g=prt

ペイパル、モバイルコマースに関するグローバル調査 2019年度版を発表 | PayPal Pte. Ltd.
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000019784.html

EC市場は2025年度に27.8兆円規模、オムニチャネルコマースは80.6兆円市場へ【NRIの予測】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7058

まとめると、

  • デロイトトーマツグループの調査によると、日本は「スマートフォンを使いすぎている」と回答したユーザーが30%と6か国中(日本、イギリス、ドイツ、カナダ、韓国、中国)最も低かった
  • NRIの予測では、2025年にオムニチャネルコマースは80.6兆円市場になる。市場規模にはB2C EC市場も含まれている
  • ペイパルの調査によると、日本では73%がオンラインショッピングにモバイル端末を利用している
「モバイルコマースに関するグローバル調査 2019年度版」(ペイパル)
「モバイルコマースに関するグローバル調査 2019年度版」(ペイパル)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000019784.htmlより編集部でキャプチャ

日本人はスマホで買い物もするしオムニチャネルで購入もするけど、スマホを使い過ぎているという意識はない……という結果になりました。中国のように何から何までスマホでできるわけではないからでしょうか? とはいえ、オムニチャネル市場が伸びる=スマホを使った購入が増えるということになりますので、スマホ対応やアプリ化はしておきたいところです。

EC全般

日本のオンライン小売の推移を紐解く | Yamotty note
https://yamotty.tokyo/post/20191205_online_retail_history/

アクセス数調査を見てもわかるように、どんどんモールに集中しています。自社ECはモールにはない何かを出さないと生き残れません。

89歳の要介護女性がヤマトの荷物運ぶ深い理由 | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/318162

これは良い取り組み。事業所さんの負担は大きそうですが、広がってくれると良いですね。

アマゾンの自社物流「Amazon Flex」は誤解されている--ジェフ・ハヤシダ社長インタビュー | CNET Japan
https://japan.cnet.com/article/35146454/

こちらはちょっと上から目線というか、いつも通りのAmazonっぽい発言。

日本でファンによる「応援広告」が急増したワケ | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/318995

今後間違いなく増加しそうな「応援広告」。これをコントロールしようとするとステマ以上に炎上するでしょうから要注意。

記事の拡散手法30個+α、勉強会メンバーに聞きました #オウンドメディア勉強会 第51回 | Six Apart ブログ
https://blog.sixapart.jp/2019-12/ownedmedia-workshop-report-51.html

広告費がなくて告知に困っているショップは必読です。

普通の女子高生が「小売の極意」をつかめたワケ | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/318131

「売れる」という喜びを早く持つことがポイントのようです。

ECモールやフリマアプリなどが負うべき消費者保護の責任を議論、消費者庁 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7068

直接は関係ないですが出店者にも影響してくるはずなので、動向は知っておきましょう。

今週の名言

ここまでのキャリアで、ずっと一貫していたのは「どこが一番経験値が上がるか」という軸です。

「描くのは右肩上がりの人生グラフ」成長し続けるマーケター、すなえりさんの原点とは | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/32495

無駄と思うか経験値と思うか。それによって個人もショップも成長するかどうかが決まります。

森野 誠之
森野 誠之

I-neの取締役&EC部長が語る「SALONIA」「BOTANIST」成功の秘訣とEC戦略【12/19イベント開催】

5 years 11ヶ月 ago

ボタニカルシャンプー「BOTANIST」などで知られるI-neは、「D2CブランドにおけるEC戦略とI-neの新たな展望」をテーマにしたデジタルマーケター向けの自社イベントを12月19日(木)に大阪本社で開催する。

I-ne主催の「D2CブランドにおけるEC戦略とI-neの新たな展望」

I-neの伊藤翔哉取締役、小松悠EC部長が、「BOTANIST」、美容家電ブランド「SALONIA」成功の秘訣(ひけつ)を解説するイベント。販売戦略の振り返りに加え、現在の市場の動向を踏まえた今後の具体的なEC戦略も説明する。

I-neでは、「実際に現場でマーケティングに携わっている方から、事業主としてEC販売戦略を考えている方に、新しい目線と知識をインプットしていただき、翌日からの業務に生かしてほしい」としている。

こんな人におすすめ

  • これから、日本・世界を目指してD2C EC事業を展開しようとしている事業者
  • EC・通販事業を展開している事業責任者
  • EC・通販事業で、より一層の成長戦略・事業展開について課題をお持ちの方
  • EC・通販事業で、課題の解決策を見出したい方
  • デジタルマーケに限界を感じている方

タイムテーブル

  • 19:00:受付開始
  • 19:20:イベント開始
    • BOTANIST/SALONIAが産まれた秘話
    • BOTANIST/SALONIAの事例を交えた初期からの販売戦略
    • 認知広告のKPIとダイレクトレスポンス広告のKPIについて
    • コミュニケーションCRMと、マーケティングの関連性について
    • 数々の失敗から生み出したD2Cにおける新フレームワークとは
    • D2Cにおけるチャネル展開含めたEC戦略まとめ
  • 20:30:懇親会開始
  • 21:30:完全撤収

開催概要

瀧川 正実
瀧川 正実

スマホ決済「PayPay」が自社ECでも利用可能に。「PayPayオンライン決済サービス」をスタートへ

5 years 11ヶ月 ago

PayPayはスマホ決済サービス「PayPay」を2020年に自社ECサイトでも利用できるようにする。登録者数2000万人を超えた「PayPay」が利用できる場所をさまざまな企業が運営する自社ECサイトにも拡大。「PayPay」を“使う”“ためる”といった利用を促進する。

「PayPay」に登録したカード情報を使って決済が利用できるようになる今回のサービス名は「PayPayオンライン決済サービス」。利用者はECサイトで商品を購入する際、PayPay決済を選択するとクレジットカード情報を入力することなく、商品を購入することができるようになる。

PayPayはスマホ決済サービス「PayPay」を2020年に自社ECサイトでも利用できるようにする
PayPayがスタートする「PayPayオンライン決済サービス」(画像は編集部がPayPayのHPからキャプチャ)

接続を予定している決済サービスプロバイダ、ショッピングカート事業者は12月16日時点で次の通り。

決済サービスプロバイダ

  • SBペイメントサービス
  • GMOイプシロン
  • GMOペイメントゲートウェイ
  • ゼウス
  • ベリトランス
  • Boku Network Services, Inc.

ショッピングカート事業者

  • aishipR(ロックウェーブが開発・販売)
  • e-shopsカートS(ハンズが開発・販売)
  • おちゃのこネット
  • カラーミーショップ(GMOペパボが開発・販売)
  • ショップサーブ(Eストアーがが開発・販売)
  • futureshop(フューチャーショップが開発・販売)
  • MakeShop(GMOメイクショップが開発・販売)

QRコード決済などのアカウント情報を利用して自社ECサイトで決済できるようにする仕組みはID決済と呼ばれ、ECモールではAmazonの「Amazon Pay(アマゾンペイ)」、楽天の「楽天ペイ」が先行している。

ID決済は自社ECサイトの決済方法の拡充に加え、カード情報の入力の手間を省くことによってカート落ちの改善につながる効果があるとされている。

なお、接続を予定しているショッピングカート事業者の1社であるロックウェーブは12月16日、「aishipR」の「PayPayオンライン決済サービス」への対応を発表。2020年2月末をメドに連携するとしている。

ロックウェーブでは早期エントリーキャンペーンを展開。初期・月額費用無料といった自社ECサイトへの「PayPayオンライン決済」導入キャンペーンを行う。

瀧川 正実
瀧川 正実

失敗しないECシステム刷新のポイントとは? ネクトラスの中島社長が解説 | 通販新聞ダイジェスト

5 years 11ヶ月 ago

今夏、アパレル大手のアダストリアやユナイテッドアローズが相次いで自社ECのシステムリプレースに失敗し、旧システムへの切り戻しを余儀なくされたことを受け、アパレル業界に限らず、「明日は我が身」と肝を冷やしているEC責任者は少なくないはず。本紙ではトイザらスやジュピターショップチャンネル、三越伊勢丹などでEC事業やオムニチャネルの事業責任者を歴任したネクトラスの中島郁社長にリプレースを行う際のポイントについて提言してもらった。

社内に“分かる人”を

自分自身もリプレースと新規のローンチも含めて大型のシステム刷新は6度たずさわり、結果としては4勝2敗で、その中には一度、旧システムに切り戻してリプレースを延期するという痛い目にもあっている。

新規ローンチはよほどのことでもない限り、多少のトラブルに見舞われても切り抜けられるものだが、リプレースの場合は既存事業を行わなくてはいけないし、すでにお客様がいるので失敗すると大変なことになる

昔は「1秒たりとも(サイトを)止めるな」とさえ言われていた。今は結構な期間、一旦閉鎖することが前提になっているのに旧サイトへの切り戻しという事態が続いたのは不思議なくらいだ。

トイザらスやジュピターショップチャンネル、三越伊勢丹などでEC事業やオムニチャネルの事業責任者を歴任したネクトラスの中島郁社長
トイザらスやジュピターショップチャンネル、三越伊勢丹などでEC事業やオムニチャネルの事業責任者を歴任したネクトラスの中島郁社長

リプレースを行う目的には大きく分けて4つのパターンがある。まず、単純リプレースというものがあり、使っているシステムの保守が切れるなど、システムやソフトウェアが今後使えなくなるといった場合に行う。

本来の改善や構想もないまま今の仕様のままの単純リプレースを行うくらいなら、可能であればベンダーに割増額を払ってでも特別保守をお願いした方がいい。大幅な売り上げ拡大が見込めない単純リプレースでもそれなりの投資は必要だし、もちろんシステムリリースリスクはある。

ふたつ目は、事業規模が大きくなったときにキャパシティーを増やすスケールアップ目的のリプレースで、10億円の売り上げを想定してシステムを作ったら50億円くらいの売り上げが見込めるようになり、だましだまし使っているようなケースになる。元々のプラットフォームの構造が売り上げ規模に準じて作っていたり、商品数やコンテンツが増えてサイト表示が遅くなるなど、単純なハードウェアの追加では解消できない場合だ。こういうケースはほとんどが入れ替えで、旧サイトのベンダーの上位システムを導入することもあるが、違うプラットフォームを入れることも多い。

3つ目が、事業展開に合わせた改修、追加開発が困難になった場合に行う。基本的にECシステムは最初の状態から少しずつ欲しい機能をつけ足したり、改修していくもの。つけ足すことはできなくはないが、蓄積していくとシステム全体のリプレースと同じくらい割高なコストがかかったり、制限される項目が増えたり、全体のパフォーマンスに影響するような場合はリプレースで対応することになる。

最後は、大きな事業の進展や戦略変更、世の中の要求で実現させるべき要件が大きく変わってプラットフォームを変更せざるを得ないケースだ。その他は既存のシステムを作るときに期待していたようなリリースができず、他のシステムに変えたり、次世代のシステムに切り替えたらすごく良くなるという幻想を抱えてリプレースするケースで、これも結構多い

欲張り過ぎは大失敗のもと

ECシステムのリプレースについて結論から言うと、自社内に知見のある人、エンジニアということではなく、仕組みを含めいろいろなECにまつわることがわかっている人がいないと良いシステムはできない

また、最初のシステム構築がうまくいかず、不十分な状態で数年間そのシステムを使っていたような場合でも、ベンダー側はその間にコミュニケーションもよくなり、知見を貯めて育ってきているのに、他のベンダーのシステムに切り替えてしまうケースがある。ただ、違うベンダーとリプレースを行うと結局、コミュニケーション面で同じことが起きる。

個人的には最初の悪感情を捨て、せっかく育ったベンダーと協力し、いったんきれいに作り直すことを勧めたい。ただ、各社いろいろな事情があってそうならないことが多い。

リプレースの要件としては、運用費が高くなったり機能も限界で開発費も高くなった、キャパシティーも限界に近づいてきたり、新しい売り方もしたいといった具合に、あれもこれもと社内で盛り上がってしまう。

さまざまなことがリプレースの要素としてあり、それを全部いっぺんにやろうと欲張ってしまいがちだ。システム刷新で失敗するのは欲張り過ぎか、企業の論理がシステムやセキュリティーに先行されたときのどちらか。企業の論理とは、ビジネス上の都合でいつまでにオープンしないといけないなどスケジュール的に無理があったときなどだ。システムは間に合わせようと無理をすると質が落ちる品質とセキュリティーを犠牲にしては絶対にいけない。

細かい部分では、ECのシステムリプレース時には社内の人員とベンダー、要件定義ができる人が必要だが、内部にわかる人がいないとうまくいかない。ベンダーが「できる」と言っていてもできないことはたくさんある。会社として経験があっても担当チームに経験がないこともあり、しっかりと確認してから進める必要がある。そうした確認をするのにも、社内にECの仕組みがわかる人がいないといけないいない場合は経験のあるコンサルタントなどに入ってもらう方がいい

実際にシステムリプレースを行う際、社内のメンバーは会社の規模や組織にもよるが、情報システム部門の位置づけも関係してくる。できれば、情報システム部門の人や企画部門の人を含め、リプレースの2年くらい前から似たような他社の事例や海外事例も調べて調査や構想を薄く始めてほしい

その後、ベンダーの提案や説明を受けながら、材料をそろえた上で、商品部、販売部、物流部などのキーマンにプロジェクトチームに入ってもらって詳細の要件定義を作る。その際、ECの仕組みがわかっている人がいなければ、外部から人を採用してある程度のポジションに置いて進める方がいい。しっかり入り込んでくれるコンサルなどを雇うのもいい。

そもそもECシステムのプラットフォームは規模や売り方によって合うものと合わないものがある。合うものを選んだ上で、SI(システムインテグレーション)屋も経験豊富で、経験者をしっかり担当にしてくれるところが選ぶことは外せない。未経験のSI屋や開発チームには怖くて任せられない。

海外のプラットフォームの場合はローカリゼーションが不十分な場合もある。パッケージとしていいものもあるが、国内に事例が少ないと経験のあるエンジニアも少なく、開発するときに時間がかかるし、何かあったときのリソース調達が難しいのがデメリットになる。

トラブル発生時の事前計画を

これはベンダー目線になるが、SI屋はプロジェクトがずるずる延びてローンチが遅くなるよりも、ローンチしてトラブルがあった場合にその原因部分を2週間くらいかけて一気に直す方が結果的に好ましいようだ。ずるずる何カ月もローンチが延びるとリソースを投入し続けなければならず、赤字になってしまう。

それよりも、非常事態があったときにリソースを一気に投入して集中的に解消する方がコストもかからない上に、その期間は大変でもエンジニアの疲弊感も少ない。昨今のリプレース事例は、1カ月以上もサイトを止めているのに、新システムの不具合を解決できていないということで、よほどの問題が起きているということなのだろうかと推測してしまう

リプレース時には程度の差こそあれ、何かしらのトラブルはあると思った方がよく、トラブルが起きたときの準備を事前に計画しておくことが大事になる。ひとつは、大々的に事前告知をしたり、リリース直後に大型キャンペーンなどを開催するようなことをせず、必ずソフトオープンすることだ。もうひとつは、旧システムへの切り戻しプランを作っておくこと旧システムをそのままキープしておき、差分がなければスムーズに切り戻せるが、一度蓋を開けてしまうと難しい。いくつものタイミングで、どういう状況であれば、移行を継続するとか、切り戻すなどを決めておくといい。

例えば11月1日にサイトを休止し、20日に新システムで再オープンする場合、新しいシステム側では20日のオープンに向けて新商品やキャンペーンページなどを作っているが、旧システムでは作らない。そうすると旧システムに切り戻したときに、クローズした状態と再オープンするときの差分の情報を埋める必要があり、これにはかなりの時間を要する。これをいつ始めるかなど決めておければなおいい。

切り戻しにはかなりのコストがかかるが、昨今のようなトラブル事例が増えていることを考えると、大きな選択肢のひとつと言える

まとめとなるが、ECシステム構築の際は初回でもリプレースでも「社内にわかる人を」「経験ある開発者チームを雇う」「欲張らない」「とにかくソフトオープン」「企業の論理に負けない」、そしてできれば「痛い目にあったことのある人をプロジェクトに入れる」ということを実施し、「どんなシステム、プロジェクトでもでもトラブルは起こりうる」ということを念頭に置いて取り組んでもらいたい

通販新聞

EC機能を強化している「note」、クリエイター販売商品を一覧掲載できる「ストア連携機能」を追加

5 years 11ヶ月 ago

クリエイターとファンをつなぐウェブサービス「note」を運営するピースオブケイクは12月6日、クリエイターが販売する商品やオリジナルグッズを、自身の「note」に一覧掲載できる「ストア連携機能」を新たに開発したと発表した。

第1弾として、7月に資本業務提携を締結したUUUMが運営するオンラインストア「MUUU(ムー)」と共同で開発したクリエイターグッズを展開する。

「ストア連携機能」は、「note」のクリエイターがさまざまなECサイトで販売している商品やオリジナルグッズを、自身が運営する「note」の「ストア」タブに一覧掲載できるもの。

今後、他のECプラットフォームとも連携して、さまざまなクリエイターが利用できるようにしていく予定。これにより、クリエイターがさまざまな場所で販売している商品を、自身の「note」にまとめて販売できるようになる。

「note」を運営するピースオブケイクはクリエイターが販売する商品やオリジナルグッズを、自身の「note」に一覧掲載できる「ストア連携機能」を新たに開発したと発表
ストア連携機能イメージ

これまで、「note」と連携しているECプラットフォームの商品URLを埋め込むと、「note」上で店舗名、商品名、価格、商品画像がカード形式を埋め込むことができる機能「note for shopping」を提供していた。クリエイターが自身の作品を紹介しやすい環境を整えるため、「ストア連携機能」を提供していく。

今後は、「note」とMUUUが共同開発したクリエイターのグッズ販売を展開したうえで、すべての「note」クリエイターや、ほかのECプラットフォームが利用できるよう、一般公開をめざすとしている。

石居 岳
石居 岳

「ECサイトを見たが未購入」の会員の2割以上が来店購入したヒマラヤのO2O施策とは?

5 years 11ヶ月 ago

スポーツ用品の専門店を106店舗展開するヒマラヤが、オンラインショップの会員の行動データを活用して実店舗の集客を促進するO2O施策に取り組んでいる。

オンラインショップを閲覧して購入に至らなかった会員について、嗜好性やデモグラフィック情報を踏まえて8つのセグメントに分類。実店舗のキャンペーンを告知するハガキDMを発送した結果、実店舗に来店して購入した割合(来店購入率)は平均21.9%、セグメントによっては最大37.0%に達するなど一定の成果を上げた。

1万9000人にキャンペーン案内のハガキDMを送付

ヒマラヤは2019年4月19日から5月19日にかけて実施した大型セール「総額10億円値引き!ヒマラヤメンバーズセール」において、実店舗への来店促進を図るため、公式ECサイト「ヒマラヤオンラインショップ」の会員データを活用してO2O施策に取り組んだ。

「ヒマラヤオンラインショップ」を閲覧したものの商品の購入には至らなかった会員を8つのセグメントに分類。「店内商品20%割引」というキャンペーンを案内するハガキDMを1万9148通送った。不達を除いた有効通数は1万8506通だった。

スポーツ用品の専門店を106店舗展開するヒマラヤが、オンラインショップの会員の行動データを活用して実店舗の集客を促進するO2O施策に取り組んでいる
DM配信リストを作成したO2OのハガキDM配信実験のイメージ

8つのセグメント

  • ゴルフカテゴリをよく閲覧かつ未購入
  • アウトドアカテゴリをよく閲覧かつ未購入
  • ランニングシューズカテゴリをよく閲覧かつ未購入
  • 某有名アウトドアブランドをよく閲覧かつ未購入
  • 某有名スポーツブランドをよく閲覧かつ未購入
  • LINEやメールの配信不可×若年(20~30代)かつ未購入
  • LINEやメールの配信不可×中年(40~50代)かつ未購入
  • LINEやメールの配信不可×シニア(60代以上)かつ未購入

来店購入率は最大37.0%、DM対象者はECサイトの購入単価が高い結果に

有効通数1万8506通のうち、来店購入率は平均21.9%だった。特に「某有名アウトドアブランドをよく閲覧かつ未購入」の会員の来店購入率は37.0%、「某有名スポーツブランドをよく閲覧かつ未購入のユーザー」は30.5%と他のセグメントより高かった。

一方、「LINEやメールの配信不可」としている各年代の会員の反応率は、5.8%~10.9%と低かったという。

また、実店舗で購入した顧客の平均購入額(Arppu)について、DM対象者とDM非対象者を比較したところ、DM対象者は1.09%とやや上回った。実店舗と同時に開催したオンラインショップでのセールでは、DM対象者がDM非対象者に対して600.0%の平均購入額だった。

今回の施策に取り組んだ理由について、「購入意思が高いと想定される未購入者をセグメントすことにより、ハガキDMの効果を高めることが狙い」(ヒマラヤの経営企画室)と説明。施策の結果を踏まえ、ユーザーデータを活用した販促の取り組みを今後も検討していくという。

ヒマラヤが実施したハガキDMを活用したO2O施策は、顧客体験プラットフォーム「KARTE(カルテ)」と印刷APIサービス「Codenberg(コーデンベルク)」を活用した。会員情報を「KARTE」と連携し、サイトの閲覧行動と紐付けた上で、配信対象者を抽出。8つのセグメントにハガキDMを送った。

渡部 和章
渡部 和章

洋菓子ECサイトに不正アクセスで3312件のカード情報が漏えいの可能性、セキュリティコードも

5 years 11ヶ月 ago

洋菓子の製造販売を手がけるプレジィールは12月11日、ECサイト「グラマシーニューヨークオンラインショップ」を利用した顧客3312人分のクレジットカード情報が流出した可能性があると発表した。

ECサイトのシステム委託先に対して不正アクセスが発生。第三者がECサイトのカード入力フォームを改ざんし、顧客が入力したカード情報を不正に取得したという。一部のカード情報が不正利用された可能性もあるとしている。

情報漏えいの対象は、2018年10月31日~2019年6月14日に「グラマシーニューヨークオンラインショップ」にクレジットカード情報を入力した顧客。カードの名義人名、カード番号、有効期限、セキュリティーコードが流出した可能性がある。商品を購入した顧客だけでなく、購入をキャンセルした顧客も含まれる。

「グラマシーニューヨークオンラインショップ」のシステムは外部ベンダーに委託していたという。委託先のシステムの一部に脆弱(ぜいじゃく)性があり、第三者が不正にアクセスした。プレジィールは、クレジットカード情報を社内に保有していないとしている。

12月11日時点で「グラマシーニューヨークオンラインショップ」の運営を休止している。再発防止策を講じたうえで再開する予定。

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

2018年6月1日に施行された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられている。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

渡部 和章
渡部 和章

パナソニックと西川が睡眠データ+IoT家電+アプリ+ECで快眠をサポートするサブスク型新サービス

5 years 11ヶ月 ago

パナソニックと寝具メーカーの西川は12月10日、センサー付きの専用マットレスでユーザーの睡眠状態を把握した上で、インターネットにつながったエアコンや照明器具で快適な睡眠環境を提供するサブスクリプション型のサービス「快眠環境サポートサービス」を共同開発したと発表した。

パナソニックのECサイト「くらしサービスストア」を通じて2020年3月18日からサービス提供を開始する。

パナソニックと寝具メーカーの西川は、センサー付きの専用マットレスでユーザーの睡眠状態を把握した上で、インターネットにつながったエアコンや照明器具で快適な睡眠環境を提供するサブスクリプション型のサービス「快眠環境サポートサービス」を共同開発
「快眠環境サポートサービス」の仕組み

「快眠環境サポートサービス」は専用のアプリ「Your Sleep」と「nishikawa LINK」、センサー搭載マットレス「エアーコネクテッドSIマットレス」、パナソニックの対応家電で構成する。

「エアーコネクテッドSIマットレス」は睡眠状態を計測するセンサーを内蔵しており、睡眠中の呼吸など、微細な動きから睡眠時間や睡眠状態を計測するという。睡眠データに基づき、エアコンの温度や風向、風量を制御するほか、照明器具の明るさを自動で調整する。就寝時や起床時に音楽を再生することもできる。

専用のスマホアプリを使ってサービスを提供する。「睡眠時間」「睡眠効率」「寝つきまでの時間」「中途覚醒回数」「目覚めの状態」「深い睡眠」の6項目で「睡眠スコア」を算出。日次、週次、月次で履歴を表示するほか、「行動アンケート」に回答したユーザーには、アプリを通じて睡眠状態を改善するためのアドバイスも表示する。

睡眠の結果を可視化「快眠環境サポートサービス」を西川とパナソニックが開発
睡眠の結果を可視化する

「エアーコネクテッドSIマットレス」は西川の一部店舗と公式ECサイト、パナソニックのECサイト「くらしサービスストア」で販売する。サービスを利用するには、マットレスや対応家電の代金に加え、月額990円を支払う必要がある。

渡部 和章
渡部 和章

ECサイトにブランド・メーカーの広告掲載で収益化を支援――Criteoが新たな広告ソリューションを提供

5 years 11ヶ月 ago

リターゲティング広告の配信事業を手がけるCriteoは、小売企業のECサイトに広告枠を設置できる新製品「Criteo リテールメディア」の提供を12月1日に国内で開始した。

自社ECサイトを運営している小売企業は、他社のブランドやメーカーの広告をECサイトに掲載することで収益を得ることができるようになる。

「Criteo リテールメディア」はECサイトを訪問したユーザーの閲覧履歴や行動履歴、検索結果に連動した商品の広告を表示する仕組みで、広告のクリック数や表示回数に応じた価格モデル。クリエイティブはディスプレイ広告や動画広告などがある。カテゴリーやSKU単位で売り上げを表示するレポーティング機能も備えている。

Criteoは2018年から欧米で「Criteoリテールメディア」を提供している。米国では複数の大手小売企業が「Criteo リテールメディア」で収益を上げているという。

Criteo上級副社長兼リテールメディア&サプライ担当責任者のジェオフロイ・マーティン氏は次のようにコメントしている。

Criteoリテールメディアは小売業者の新たな収入源の確保を可能にするだけでなく、広告主となるブランド、そして消費者それぞれをつなぐソリューションです。すでに小売ECサイトとの関係構築ができているネットワークを利用することで、自社データの活用や小売ECサイトの広告在庫を集約することでき、様々な規模での施策が可能となります。ブランドは広告による売上増、様々な角度から分析可能な独自データや新たな広告在庫へのアクセスが可能となり、消費者は自身に関連性のある役立つ広告により、満足度の高い買い物体験ができます。

渡部 和章
渡部 和章

日本人の73%がモバイル端末でECを利用。越境ECの利用率は11か国中で最下位

5 years 11ヶ月 ago

日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア、ブラジル、メキシコ、インドの11か国の消費者22,000人と事業者4,600社を対象に、PayPal(ペイパル)が「モバイル端末」「越境EC」「ソーシャルコマース」の利用状況について調査し、その結果を発表した。

73%がオンラインショッピングにモバイル端末を利用率

買い物にモバイル端末(スマホ/タブレット)を利用する割合をたずねたところ、最も高かったのはインドの88%、次いでブラジルとメキシコが共に76%、日本はイギリス、オーストラリアと同じ73%だった。

インドは完全なモバイルファースト社会。その他の国では通勤電車の中でスマホでショッピングをする習慣があるのか、家に帰ってからPCでゆっくり買い物することを好むのかといったライフスタイルの違いが出ているのではないか。(PayPal東京支店 加盟店営業部 部長 野田陽介氏)

Eコマースにおけるモバイル端末の利用率
Eコマースにおけるモバイル端末の利用率

消費者側に「オンラインショッピングでモバイル端末を利用したいかどうか」を質問し、事業者側に「モバイルに最適化されたアプリまたはサイトを提供しているかどうか」を聞いたところ、日本は「買い物にモバイル端末を利用したい」とする割合が11か国中4位だった一方、モバイルに最適化されたアプリまたはサイトを提供している割合は49%と、11か国中もっとも低かった。

オンラインショッピングでモバイル端末の利用を好むコンシューマーの割合(上)と、モバイル最適化されたサイトまたはアプリを提供しているマーチャントの割合(下)
オンラインショッピングでモバイル端末の利用を好むコンシューマーの割合(上)と、モバイル最適化されたサイトまたはアプリを提供しているマーチャントの割合(下)

日本の消費者にモバイルコマースを利用する障壁についてたずねたところ「セキュリティや信用」が28%で最も多かったが、世界平均で同項目は51%だった。日本の消費者は他国と比べ、モバイルコマースに対する障壁は全般的に低いと言える。

日本におけるモバイルコマースの障壁
日本におけるモバイルコマースの障壁

日本人の越境ECの利用は進んでいない

オンライン販売を行っている各国の事業者に海外の顧客からの売上の割合について聞いたとことろ、最も高かったのはインドの47%、次いでフランスの40%。日本は26%と最も低かった。

過去6か月間における海外顧客からの売上の割合
過去6か月間における海外顧客からの売上の割合

日本の消費者が越境ECを利用する割合も、11か国中最も低い。理由として高かったのは、自国の企業をポートすることを好む傾向があること、海外サイトの信頼度が低いこと。

日本とイタリアの越境ECのモバイル利用状況(右)と、日本人が越境ECを利用する際の障壁
日本とイタリアの越境ECのモバイル利用状況(右)と、日本人が越境ECを利用する際の障壁

SNSを介したショッピングの利用状況

ソーシャルメディアを介して買い物をする消費者はインドが57%と最も多く、最も低いのはイギリスの16%で世界平均は30%。ソーシャルコマースに使用されているプラットフォームは日本ではLINEが1位。年代別では18歳~36歳が3割超と高い。グローバルではFacebook(16%)やInstagram(11%)の利用率が比較的高い。

ソーシャルコマースで日本人が利用するチャネル(上)、世界の傾向(下)
ソーシャルコマースで日本人が利用するチャネル(上)と世界の傾向(下)

「ソーシャルコマースに対応している」と回答した事業者は22%と11か国中2番目に低い

ソーシャルコマースに関する世界の事業者の対応
ソーシャルコマースに関する日本、メキシコ、ブラジル、インドの事業者の対応

日本の事業者の26%は「ソーシャルメディアを介してどのように販売すれば良いのかわからない」と回答し、顧客情報のセキュリティについても懸念している。

ソーシャルコマースに関する日本、メキシコ、ブラジル、インドの事業者の障壁
ソーシャルコマースに関する日本、メキシコ、ブラジル、インドの事業者の障壁
調査実施概要

調査方法:インターネット調査
調査期間:2019年7月23日~8月25日
調査国:11か国(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア、ブラジル、メキシコ、インド)
回答者数:コンシューマー22,000人(2,000/国、18歳〜74歳)および、マーチャント4,600社(300社〜500社/国)

内山 美枝子
内山 美枝子

「コストコオンラインショッピング」オープン/EC市場は2025年度に27.8兆円規模へ【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

5 years 11ヶ月 ago
  1. コストコが日本でのネット通販をスタート、店舗と同様の会員のみ購入可能

    「コストコオンラインショッピング」の利用は店舗と同様に会員のみに限定。利用には会員登録とオンラインアカウントの作成が必要となる。会費はビジネスメンバー(法人会員登録)が年間費3850円、ゴールドスターメンバー(個人会員登録)は同4400円

    2019/12/11
  2. EC市場は2025年度に27.8兆円規模、オムニチャネルコマースは80.6兆円市場へ【NRIの予測】

    野村総研がICTやメディア市場に関する調査レポート「ITナビゲーター2020年版」を公表。2025年度のEC市場とオムニチャネル市場の市場規模は、2019年度の約1.4倍に拡大すると予測している。

    2019/12/9
  3. 訪問者数が多いWebサイトの1位はGoogle、2位にAmazon、3位に楽天市場

    上位3サイトはPCとスマホを合わせて、延べ1億人以上がWebサイトに訪れており、日常利用が定着。SNSでは「Twitter」が5位、「Facebook」は10位で、Webサイトの訪問者数は「Twitter」に軍配が上がった

    2019/12/10
  4. デジタルマーケ支援のリンクルがメディアハウスHD傘下へ。制作からプロモーションまで一気通貫型のデジタル支援体制を拡充

    中小・ベンチャー企業を中心にデジタルマーケティングを支援してきたリンクルと、制作からプロモーションまでの一気通貫型支援の拡充と顧客基盤の拡大をめざすメディアハウスホールディングスの考えが一致。リンクルはメディアハウスホールディングス傘下に入ることを決めた

    2019/12/10
  5. 象印のECサイトが不正アクセスで個人情報28万件が流出、改ざん決済画面の誘導でクレカ情報が不正盗取された可能性も

    「象印でショッピング」において買い物をした顧客情報が最大で約28万件が流出。流出したメールアドレスには、改ざんしたサイトへ誘導するためのリンクを設置したメールが送信されており、クレジットカード情報を入力した一部顧客のカード情報が不正に搾取された可能性があることも判明している

    2019/12/6
  6. 中小ECのみなさん、BtoB-ECの波に乗りましょう! え? 人手が足りない? なら「MA」をどうぞ

    今さら聞けない「MA(マーケティング・オートメーション)」入門(連載第14回)

    2019/12/9
  7. D2C-ECで月商840万円を超えるまでの成功と失敗を無料で公開。読むしかない!【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき、2019年12月2日〜8日のニュース

    2019/12/10
  8. 【年末年始の消費】ネット通販での買い物は12月中旬までにが8割、セールや福袋の平均金額1万円以内が約6割

    auコマース&ライフが実施した、プレミアム・タイムセールサイト「LUXA(ルクサ)」を利用する会員に年末年始の買い物に関するアンケート調査。ネット通販での購入を12月中旬(20日ごろ)までに済ませる割合は81.4%。セールや福袋で使う平均金額は「1万円以内」が59.2%と最多だった

    2019/12/6
  9. カインズがECサイトの注文商品を取り置く専用ロッカーを設置、大型店中心に全国展開へ

    オンラインで決済した商品を受け取れるほか、商品の実物を見てから店頭で決済することもできる。顧客の来店を促進し、実店舗での「ついで買い」につなげる

    2019/12/9
  10. アーバンリサーチとファミリーマートが協業で新業態、ライフスタイル提案のコンビニエンスストア

    新設するのは「アーバン・ファミマ!!虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー店」。サスティナビリティをキーワードに都市型ワーカーへ持続可能なライフスタイルを提案する新世代のコンビニエンスストアをコンセプトとして、アーバンリサーチとファミリーマートが持つノウハウを融合する

    2019/12/9

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子
    確認済み
    7 分 44 秒 ago
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