ネットショップ担当者フォーラム

雇用調整助成金の助成額、平均賃金の算定法/無印良品がAmazonで販売開始【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

5 years 11ヶ月 ago
  1. 雇用調整助成金の申請手続き、「助成額」「平均賃金」の算定方法をさらに簡素化へ

    雇用調整助成金の迅速な支給を行うため、小規模の事業主(おおむね従業員20人以下)の助成額の算定、小規模事業主以外の事業主が用いる「平均賃金額」の算定方法を簡素化する

    2020/5/8
  2. 良品計画が「Amazon」で「無印良品」の販売をスタート

    新型コロナウイルス感染拡大が続く現状、「無印良品」も大部分の店舗で営業を自粛しいる。「Amazon」での販売を開始することで、利便性を向上。新たな顧客の獲得も期待している

    2020/5/8
  3. ユナイテッドアローズの自社ECサイト開発遅延の要因は?「プロジェクト体制」「スケジュールとコスト設定の精度」

    自社ECサイトの開発遅延について、内部監査室を中心とした調査チームを作り、要因分析とその対策を検討してきた。今回の問題は組織的な要因と進行要因の大きく2つに起因していたと説明している

    2020/5/11
  4. ワークマンが「店頭在庫+店舗受取」型Click&Collectの新ECサイトの基盤に「ecbeing」を採用

    ワークマンはクリック&コレクトを中心としたECへ3月に移行。顧客への迅速な情報伝達、リードタイムが短縮となる店頭在庫の店舗受け取りを行うため、「ecbeing」を導入した

    2020/5/13
  5. 「アフターコロナの世界でブランドはどう変わるか?」。菅原健一氏に公開インタビュー【5/7実施】

    音声プラットフォームアプリ「stand.fm」でのインタビュー企画の第2弾に登場するのは、Moonshot 代表取締役 CEOの菅原健一氏

    2020/5/7
  6. 花王の最新テクノロジーを活用した顧客接点作りとは? 49万人の「友だち」とつながるパーソナルスキンケアサービス誕生秘話

    スマホで利用できるパーソナルスキンケアサービス「肌id」を提供する花王の「SOFINA iP」。サービス開始1年未満で、連携するLINEのアカウント登録者数は50万人に迫る勢い。商品利用経験のないファン層の拡大、外国人観光客への店頭接客ツールとしても活用されるなどブランドの認知・利用率向上に貢献している

    2020/5/12
  7. eコマース取扱高は2.5兆円、ショッピング事業取扱高1兆円、PayPay登録者2700万人突破【Zホールディングスの2019年度】

    ヤフーやZOZOを傘下に持つZホールディングスの2020年3月期「eコマース取扱高」は前期比14.3%増の2兆5936億円。「PayPayモール」をオープンしたことや、ZOZOを買収したことでEC事業の取扱高が拡大した

    2020/5/11
  8. 利用率が一番高いファッションECサイトはどこ?「ZOZO」「ユニクロ」「SHOPLIST」利用状況まとめ

    ジャストシステムが運営するセルフ型ネットリサーチ「Fastask(ファストアスク)」の定点調査結果をレポート。ファッション系ECの中から、「ZOZOTOWN」「UNIQLO」「SHOPLIST」の2020年1月調査結果について

    2020/5/13
  9. コロナ影響下の消費行動、ECサイト活用が加速

    多くの業種で決済件数・金額が減少していく中、取引が増加している業種からは日常生活の変容による「巣ごもり消費」の顕在化と、社会情勢の変化に伴う買い物の質の変化、高年齢層のEC利用への「デジタルシフト」の兆候など、消費行動の変化が垣間見えるとしている

    2020/5/12

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    「PayPayオンライン決済」導入のECサイトで買い物、決済額の最大10倍のボーナスを付与するキャンペーンなどを6月に実

    5 years 11ヶ月 ago

    PayPayは6月、「PayPay」のオンライン決済サービスを導入しているECサイトにおいて、「PayPay」で買い物した消費者にPayPayボーナスを決済金額の最大10倍を付与するキャンペーンなどを実施する。

    「PayPayオンライン決済サービス」を導入する加盟店のうち、PayPayが指定した店舗で、「PayPayオンライン決済」にて商品を購入した場合が対象。期間は6月1日~6月30日まで。

    対象となる参加予定サイトは、後日キャンペーンページで公表する。

    1.ペイペイジャンボ(オンライン)

    対象のECサイトにて「PayPay残高払い」で支払いを行った場合、抽選で決済額の最大10倍のPayPayボーナスを付与する。ボーナスの付与上限は、1回および期間中に10万円相当まで。

    付与するボーナスの倍率、当選本数は1等と2等で分ける。1等は決済額の10倍で1500本、2等は決済額の全額で1万5000本。

    PayPay ペイペイ キャッシュレス決済 アプリ ペイペイジャンボ ボーナス付与 PayPayボーナス PayPay残高払い
    (画像は編集部がキャプチャ)

    2.6月はオンラインがお得!最大10%戻ってくるキャンペーン

    対象のECサイトにて「PayPay残高払い」で支払いを行った場合、最大で決済額の10%のPayPayボーナスを付与する。ボーナスの付与上限は1回および期間中に5000円相当まで。

    PayPay ペイペイ キャッシュレス決済 アプリ ペイペイジャンボ ボーナス付与 PayPayボーナス PayPay残高払い
    (画像は編集部がキャプチャ)

    両キャンペーンともにクレジットカードや「PayPayあと払い」で支払った場合はボーナス付与対象外となる。

    今回のキャンペーン実施に際し、PayPayは以下のようにコメントしている。

    新型コロナウイルスへの感染拡大防止に伴う外出自粛要請を受け、生活用品をインターネットで注文したり、自宅をより快適にするための商品を購入するユーザーが増えています。

    また、ネットショッピングに力を入れる加盟店も増加していることから、ユーザーにはよりオンラインでの買い物をお得にお楽しみいただくこと、加盟店にはキャンペーンをきっかけにユーザーを呼び込み、売り上げ向上につなげることを目的として、2つのキャンペーンを同時に実施します。

    ◇◇◇

    「PayPayオンライン決済サービス」は、スマホ決済サービス「PayPay」を自社ECサイトでも利用できるPayPayの決済サービス。

    「PayPay」に登録したカード情報を使って自社ECサイトでも決済が可能になる。利用者はECサイトで商品を購入する際、PayPay決済を選択するとクレジットカード情報を入力することなく、商品を購入することができる。なお、「PayPay」の登録者数は2500万人を超えている。

    「PayPayオンライン決済サービス」と接続を予定している決済サービスプロバイダ、 ショッピングカート事業者は以下の通り。キャンペーンに参加するECサイトは、以下の決済サービスやショッピングカートを利用している事業者の中から選ばれることになる。

    決済サービスプロバイダ

    • SBペイメントサービス
    • GMOイプシロン
    • GMOペイメントゲートウェイ
    • ゼウス
    • ベリトランス
    • Boku Network Services, Inc.
    • ユニヴァ・ペイキャスト
    • アルファノートBoku Network Services, Inc.
    • SMBC GMO PAYMENT

    ショッピングカート事業者

    • aishipR(ロックウェーブが開発・販売)
    • e-shopsカートS(ハンズが開発・販売)
    • おちゃのこネット
    • カラーミーショップ(GMOペパボが開発・販売)
    • ショップサーブ(Eストアーがが開発・販売)
    • futureshop(フューチャーショップが開発・販売)
    • MakeShop(GMOメイクショップが開発・販売)
    • カゴラボ(コロニーインタラクティブが開発・販売)
    藤田遙
    藤田遙

    ロコンドがワールド子会社のファッションウォーカーを買収

    5 years 11ヶ月 ago

    靴とファッションの通販サイト「LOCONDO.jp」を運営しているロコンドは5月7日、ファッションEC事業を手がけるFashion walker(ファッションウォーカー)を完全子会社化すると発表した。

    ファッションウォーカーの親会社であるワールドからファッションウォーカーの全株式を買い取ることで合意した。株式譲渡は2020年7月の予定。

    ファッションウォーカーが運営しているファッションECサイト「FASHIONWALKER」と「LOCONDO.jp」でクロスセルを行い売上拡大をめざす。また、買収後は倉庫やITインフラを共通化することで固定費の削減効果を見込む。

    ロコンドによると、ファッションウォーカーのモール事業の取扱高は年間約50億円。ロコンドの2019年における取扱高182億円の約3割に相当する。

    ファッションウォーカーのEC事業の客層は25~39歳の女性が金額ベースで65%を占めており、ロコンドとのクロスセルの親和性は高いとしている。ファッションウォーカーブランドのECサイトは買収後も運営を継続するという。

    なお、ファッションウォーカーが運営しているEC受託事業は今回の株式取得の対象に含まない。EC受託事業はワールドグループが継承する予定。

    ファッションウォーカーは2019年12月24日の設立された。ワールド子会社のファッション・コ・ ラボからモール事業を譲り受け、2020年3月1日に事業を開始した。

    「FASHIONWALKER」の前身は、ガラケーのファッションEC市場をけん引したブランディング(当時、旧ゼイヴェル)がヤフーと共同で立ち上げたECサイト。

    ワールドは2011年、新たなECプラットフォーム事業の構築をめざしファッション・コ・ラボを設立し、同年10月にファッション・コ・ラボを通じてファッション通販事業「FASHIONWALKER(旧fashionwalker.com)」を買収した。

    渡部 和章
    渡部 和章

    新型コロナ対策でECなど強化、三越伊勢丹が取り組む3つのデジタル施策

    5 years 11ヶ月 ago

    三越伊勢丹ホールディングスは5月11日、新型コロナウイルスの感染拡大で消費行動が変化していることを受け、EC事業の強化を含む新たな中期経営計画を公表した。

    オンライン売上高の計画を上方修正したほか、チャットでスタイリストに相談できるサービスや、スマホで来店予約を行えるサービスなどを導入する。2020年6月にはWebサイトのリニューアルとアプリのリリースを予定している。

    三越伊勢丹ホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で消費行動が変化していることを受け、EC事業の強化を含む新たな中期計画を公表
    新たな中期計画(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    2019~2021年度の3か年計画(中期経営計画)に次の3つのデジタル施策を追加した。

    1.EC事業の強化

    C事業単体の売上拡大を図る。オンラインから実店舗に顧客を誘導する取り組みに加え、購入までオンラインで完結する仕組みをこれまで以上に強化するとしている。

    2020年6月にWebサイトをリニューアルし、三越伊勢丹に関する商品やイベントの情報を一元化する。マイページ機能などを備えたアプリの提供も開始する予定。オンライン上の品ぞろえも拡充する。

    三越伊勢丹ホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で消費行動が変化していることを受け、EC事業の強化を含む新たな中期計画を公表
    EC事業の強化策(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    2.ワン・トゥ・ワン・サービスの拡充

    顧客が外出することなく販売員とコンタクトを取れるように、スマートフォンを使ってチャットでスタイリストに相談できるサービスなど、デジタル上でワン・トゥ・ワンの接客を行う取り組みを強化する。

    三越伊勢丹ホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で消費行動が変化していることを受け、EC事業の強化を含む新たな中期計画を公表
    One to Oneマーケの実現(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    3.デジタルを活用した安心安全の提供

    顧客の店内での滞在時間を減らしたり、店頭での混雑を避けたりするために、スマホを使って来店予約や事前決済、電票の電子化、混雑情報の確認などを行えるようにする。

    三越伊勢丹ホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で消費行動が変化していることを受け、EC事業の強化を含む新たな中期計画を公表
    安心と安全の提供(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    オンライン売上高は当初計画の250億円から上方修正

    2020年度(2021年3月期)におけるオンライン売上高の計画は、当初は250億円に設定していたが、新たなデジタル施策を追加したことを踏まえて計画を上方修正する方針。中期経営計画の修正内容は2020年11月に公表する予定。

    三越伊勢丹ホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で消費行動が変化していることを受け、EC事業の強化を含む新たな中期計画を公表
    中期経営計画への対応(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    なお、新型コロナウイルスによる影響を見通すことが難しいとして、2021年3月期の業績予想は5月11日時点では未定としている。

    新型コロナウイルスの感染拡大を受けて店舗の休業や営業時間の短縮を行った影響で、売上高は急減している。2020年4月の月次売上高は前年同月比21.9%にとどまった。5月11日時点で、一部の食品とEC事業のみが営業しているという。

    渡部 和章
    渡部 和章

    「PayPay」累計決済回数が10億回を突破。キャンペーン実施や利用店の増加が成果につながる

    5 years 11ヶ月 ago

    PayPayは、5月9日時点でキャッシュレス決済アプリ「PayPay」を利用した支払いの累計決済回数が10億回を突破したと発表した。2018年10月5日のサービスの提供開始から約1年7か月で達成したことになる。

    PayPay ペイペイ キャッシュレス ミニアプリ 累計決済回数10億回突破 キャッシュレス決済

    利用者側のメリットを拡大

    PayPayは今回の達成理由について、以下の取り組みをあげた。

    • 毎月、全国の加盟店でさまざまなキャンペーンを実施
    • 利便性向上に向けたアプリ改善
    • 実店舗・オンライン店舗など加盟店の開拓
    • ユーザーが不正利用の被害に遭った際の、全額保証制度
    • 24時間365日相談可能な電話窓口の設置

    また、新型コロナウイルスの影響でテイクアウトやデリバリーサービスの需要が増えていることを受け、「ミニアプリ」機能を使用した取り組みを実施。「Uber Eats」などのデリバリーサービスへの対応や、今後は事前注文サービス「PayPayピックアップ」の提供を予定している。

    厚生労働省が発表した新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」内で、「PayPay」など電子決済の利用が実践例として紹介されていることを受け、「ユーザーや加盟店が『PayPay』を利用することで、『人との接触を8割減らす』という目標に貢献できている」とPayPayはコメントしている。

    加盟店側にとってのプラス要因も

    キャッシュレス決済を導入していなかった中小規模の事業者が「PayPay」を利用していることも、達成理由という。

    加盟店のメリットは、条件や期日はあるが決済システム利用料や初期投資が不要な点や、最短で翌日に決済金が入金される点などがあげられる。また、「PayPay」のQRコード決済を利用することで、現金や決済端末を持ち運ばずに決済が行える点も加盟店に利用される要因となっているという。

    今回の結果を受け、PayPayは下記のようにコメントしている。

    PayPayは今後も、ユーザーはもちろん、あらゆる小売店やサービス事業者にスマートフォン決済の利便性を提供し、日本全国どこでも安心してキャッシュレスで買い物ができる世界の実現をめざします。

    「PayPay」を「決済」アプリから「スーパーアプリ」へと進化させて、ユーザーの生活をもっと豊かで便利にするための取り組みを続けてまいります。

    藤田遙
    藤田遙

    “売れない”が“売れる”に変わった大分県の公式ECサイト。コロナ禍でも売れ続ける理由は「官民連動」「復袋」などにあり

    5 years 11ヶ月 ago

    楽天が4月28日に「物産と観光の連動モデルを創る」をテーマにオンライン形式で実施した地方創生サミット。自治体向けにEC活用法の勉強会で、楽天の地域創生事業 共創事業推進部ヴァイスジェネラルマネージャーの塩沢友孝(しおざわともたか)氏と、大分県公認のアンテナショップ「おんせん県おおいたオンラインショップ」を運営する小坂越司(こさかえつじ)氏が対談。官民連動のECビジネス、流通が滞っている地域産品の販売方法などについて語り合った。

    ゴールは「物産×観光」の連動モデルを創ること

    「東京一極集中」が進むとともに、地域創生の動きも一気に加速する。産業全体が変わっていく、特に観光においては今までの常識が通用しないようなことが起こる。

    新型コロナが地域ビジネスに与える影響をこう話した塩沢氏。サミットのゴールとして「新しい官民共創により『物産と観光』の連動モデルを創っていきたい」と力説した。

    楽天市場 地方創世サミット 自治体 大分県 アンテナショップ 官民 共創 おんせん県おおいたオンラインショップ
    地域創世サミット内で掲げられたゴール

    対談テーマは「ふっこう『復袋』を活用したEC未参入事業者支援」。

    大分県内の事業者が生産した商品を販売している「おんせん県おおいたオンラインショップ」(運営は大木化粧品)は、大分県から公式アンテナショップの委託を受けて運営しているECサイト。新型コロナウイルスの影響により在庫を抱えている生産者・事業者支援のため、さまざまな商品を1つにまとめた「復袋」として販売している。

    大木化粧品が運営する「おんせん県おおいたオンラインショップ」がコロナ禍で実践している官民連動のECビジネス、地域創生の可能性とは――。

    楽天市場 地方創世サミット 自治体 大分県 アンテナショップ 官民 共創 おんせん県おおいたオンラインショップ 小坂越司
    大木化粧品社長の小坂越司氏。「楽天市場」出店者でSOY受賞店舗でもある。2017年に大分県と県産品通販サイト管理運営業務契約を締結。2018年に大分県公式「おんせん県おおいたオンラインショップ」を楽天市場にオープンした

    まったく売れていない県の公式ECサイト

    楽天 ヴァイスジェネラルマネージャーの塩沢友孝氏(以下塩沢氏):小坂さんは大分県から公式アンテナショップの運営委託を受けて運営していますが、その経緯を教えて下さい。

    大木化粧品社長の小坂越司氏(以下小坂氏):3年前に塩沢さんから大分県職員の方を紹介していただいたことがきっかけです。その後、県の方とやりとりをする中で「公式ショップをやってみないか」というお話をいただきました。

    本業のために大分の中心地に物流倉庫を新築していたのですが、「倉庫を強みのあるものに活用したい」と考えていました。さらに、大分県の物を売ることにも興味がありましたので、「引き受けよう」と。

    楽天市場 地方創世サミット 自治体 大分県 アンテナショップ 官民 共創 おんせん県おおいたオンラインショップ
    小坂氏が運営する大分県公式アンテナショップ「おんせん県おおいたオンラインショップ」、楽天市場に出店している(画像は編集部がキャプチャ)

    塩沢氏:大分県は以前、「きちょくれ大分」という公式サイトがありましたが。

    小坂氏:いただいたお話は、「きちょくれ大分」を「何とか新しいモノに変えたい」という要望でした。

    「きちょくれ大分」は商品がまったく売れていなかった。商品が売れていなかった一番の理由は、楽天やアマゾンといったモールに出店していなかったこと。ECをやるのであればモールに出店していないと、そもそもお客さまがいないですからね。

    「復袋」は「私たちがやれることは力添えしよう」という思いから

    塩沢氏:ふっこう「復袋」が話題になっていますが、始めたきっかけは何でしょうか?

    小坂氏:北海道で店舗を運営している仲間(「北海道お土産探検隊」を運営する山ト小笠原商店)から、「地方の観光関連の事業者が困っているので、ECを使用してなんとか応援できないか。やるなら一緒にやらないか」と声をかけてもらったのがきっかけです。

    「復袋」は北海道の店舗が最初に販売を始めました。「復袋」を「自分たちも取り組みたい」と伝えたら「ぜひやってほしい。私たちが力添えできるならどんどんやりましょう」と。

    楽天市場 地方創世サミット 自治体 大分県 アンテナショップ 官民 共創 おんせん県おおいたオンラインショップ 復袋
    アンテナショップで販売されている「復袋」。価格や種類によって分けられている(画像は編集部がキャプチャ)

    塩沢氏:「復袋」の目的は「EC未出店の県内中小企業の商品を集めて販売すること」。これはスピード勝負のところがります。「復袋」を作る上で県に協力してもらっているのでしょうか?

    小坂氏:はい。通常は取引をする事業者を1件ずつ回って取引の挨拶をしていくのですが、スピードが命と言うこともあり、県の方にお願いすることになりました。

    県の方に「復袋」について伝えたところ、「県内から広く事業者を募りましょう」と賛同していただきました。

    楽天市場 地方創世サミット 自治体 大分県 アンテナショップ 官民 共創 おんせん県おおいたオンラインショップ
    「復袋」の流れ。県から事業者に対して事業者に募集を募り、希望する事業者は小坂氏(大木化粧品)に連絡を行う。商品は小坂氏がとりまとめて「復袋」としてアンテナショップで販売

    塩沢氏:出品希望企業の応募はどのくらいありましたか?

    小坂氏:1週間で70社ほど。すでに取引をいただいている事業者の声もいただいています。事業者と話をすると、在庫を抱えて困っていることがわかりました。こういう時はECが強いので、私どもとして関われそうだ、事業者の期待に添えられるんじゃないかと思っています。

    塩沢氏:「復袋」に入れる商品はすべて買い取りですか?

    小坂氏:すべて買い取りです。常温の商品を一度倉庫に送ってもらいます。遠方だったり事業規模が小さくて運賃を負担できない場合は、集荷コストを弊社で負担しています。ただ、集荷コストを含めても利益が出るように値段設定はしています。「復袋」の商品は事業者から商品を安く提供していもらっているので、コストをかけてもきちんと売り上げを計上できています

    売れる秘訣は「トライ&エラーを繰り返すこと」

    塩沢氏:「復袋」の販売も行っているアンテナショップですが、売れる秘訣(ひけつ)は何でしょうか?

    小坂氏:「売れるまでとことん努力すること」だと思います。ECはお客さまが目に見えないので、自分が行うことを信じて続けていく必要がある。何回もトライ&エラーを繰り返すことが売れる店舗につながることだと思います

    塩沢氏:何を売るかも大事ですが、誰が売るかがポイントだと思っています。農家さんのように「作るプロ」、小坂さんのように「売るプロ」という2者がいたことによって地域の良い物が県外に出ていくという、掛け合わせの仕組みだと思っているんです。小坂さんなりにプロフェッショナルな部分をどう生かせていると思っていますか?

    小坂氏:私たちには物流倉庫があるので、売ることにリソースをかけられます。しかし、「作りながら売る」という2つのことを同時に行うのは、ECの世界ではなかなか難しい。売る側として「お客さまに良いところを伝える」という強みがあると思います

    物が作れないからこそ、売ることにリソースをかけることができる。リソースをかけるからこそお客さまに商品の良さを伝えることができると思います

    オンリーワン、こだわりのある商品は高くても売れる

    塩沢氏:アンテナショップ内には、新型コロナウィルスの影響で追加した商品を含めどのくらいあるのでしょうか?

    小坂氏:3000強ですね。

    塩沢氏:凄いですね!それだけ商品数があると、県から「商品を公平に出してくれ」という話が出るのでは? アンテナショップの運営にあたり、県にどのように掛け合い、公平さを保って売り上げを伸ばしたのでしょうか?

    小坂氏:何をもって公平というかは難しいですが、商品を出してくれる地域のバランスを見て、毎日県の方と情報共有・相談しています。

    塩沢氏:小坂さんは「大都市圏でどのような物が売れるか」「販売するためにどんな表示が必要か」などのノウハウを持っているので、県内の事業者の底上げにも貢献されていると思います。

    小坂氏:そこまでの自覚はないですが(笑)。「おんせん県おおいたオンラインショップ」は大分県の公式通販なので、「安売りはしない」ということを第一条件にしています。オンリーワンの美味しい商品、こだわりがある商品はお客さまにもその良さが伝わるので、値段が高くても売れるいう事例を作りました。

    賞味期限の保存検査を受けていない、食品表示法などで示されている記載条件をクリアしていない事業者もいます。そういった事業者がいることも県の方には相談しています。事業者のエリアごとに商工会を案内してもらい、さまざまなことを学んでいただいてから事業者と出品に向けて話をしています。商売の原点である「お互い情報共有しながら売れるところ」を探っています

    楽天市場 地方創世サミット 自治体 大分県 アンテナショップ 官民 共創 おんせん県おおいたオンラインショップ
    アンテナショップ内で販売されている商品。大分県のさまざまな事業者の商品を取り扱っている(画像は編集部がキャプチャ)

    楽天を通じて、ノウハウを持った事業者と連携

    塩沢氏:全国自治体の方々は、どうやって支援してくれる事業者を探せば良いのかと悩んでいると思うんです。アンテナショップを委託する事業者をどういった目線で選べば良いと思いますか?

    小坂氏:委託できる事業者や出店者は楽天が一番ご存じでしょう。楽天市場には各県にノウハウを持っている店舗がありますので。

    たとえば、私は県内各地から規模の大小を問わず、商品を集約する物流を持っているので、機動力を発揮できるというのは強み即断即決できるトップがすぐに動けるということは希少でしょうし、会社の社員も理解があることが重要ですね。

    塩沢氏:業務委託の契約はどのようになっているのでしょうか?また、事業にかかるコストは大分県とどういった話をしているんでしょうか?

    小坂氏:補助金や助成金などが出る事業ではありません。すべて自前です。ただ、県にはソフト面でかなり応援をしてもらっていますが、基本的に県からお金をもらわずランニングコストも弊社負担です。

    ただ、事業者との委託契約などは県の名を汚さぬように、きちんと手続きを踏んで行っています。きちんと契約を行うことが、安売りはしないことの裏返しだと思います。

    「復袋」には事業者が心を込めて作った良い物を入れる

    塩沢氏:自治体の方から「売れ筋、死に筋を見て商品選定しているのですか?」と質問があがっています。

    小坂氏:「かなり売れるな」と思う物は弊社で買い取りをしますが、基本的には売れた分だけ買い取りをするビジネスモデルです。最小ロットで買い取りするので、「運賃をかけたらコストが見合わない」という事業者には集荷コストを弊社が負担します。出品する事業者にリスクがかからないようにしています

    塩沢氏:たとえば、7品が入っている福袋。3品は有名な商品、残り4品はまだメジャーではない商品を入れる、といケースが多いでしょう。そうすることで消費者にメジャーじゃない商品との出会いを演出することもあると考えているのですが。

    小坂氏:私は美味しい物があれば良いと考えています。そうすれば「こんな物が大分にあったんだ」という出会いが生まれる。売れ筋、死に筋というのは過去の実績。これから売れるかもしれない商品もありますから。事業者が心を込めて作った良い物を復袋に入れて、大分の魅力を伝えることが大切なんです

    「物産×観光」は官民の強みを活かして実現

    塩沢氏:物産と観光をどう組み合わせるか、大分の福袋を購入した人にどうやって大分に観光に来てもらうかが重要なテーマだと思いますが、トライアル例などがあれば教えて下さい。

    小坂氏:県に作ってもらった観光案内のパンフレットを同梱しています。しかし、パンフレットだけだと読まずにすぐ捨てられてしまうことが多いので、入れるなら捨てられない仕組みを作らないといけない。対策として、大分県の事業者が作った入浴剤を2種類同梱して、パンフレットを読むきっかけ作りをしています。

    楽天市場 地方創世サミット 自治体 大分県 アンテナショップ 官民 共創 おんせん県おおいたオンラインショップ
    温泉が有名な大分県の特色を活かし、入浴剤を観光パンフレットに同梱し、商品と一緒に送っている

    塩沢氏:小坂さんの取り組みは、社会貢献の役割を担っている、官民の強みを活かして役割分担を果たしているなと感じます。

    新型コロナウイルスが収束した後に取り組みたいことはありますか?

    小坂氏:県の方に色々な面でサポートしてもらっているので、今後も県の方とは共同で取り組んでいくことが第一ですね。

    楽天とは楽天トラベルという観光の強み・ツールがあるので、楽天市場の物産とコラボができたら良いなと考えています。楽天市場で商品を買っていただいた方に観光のクーポンがある、観光に行った人にはECで使えるクーポンを配るなどの施策を行ってみたいですね。

    塩沢氏:北海道や熊本などリンクを張り合いながら応援の輪が広がっているのは、共に助け合う意味での共創が生まれているのかなと思います。最後に自治体の方々に、小坂さんから一言お願いします。

    小坂氏:今のようなコロナ禍の状況では、ECビジネスは非常に強く、できることはたくさんあります。どうすれば良いのかなどのノウハウは楽天や出店者が持っている。機動力のある出店者がたくさんいるので、収束までにピンチをチャンスに変えていけるようになれば良いなと思っています

    藤田遙
    藤田遙

    新型コロナの感染拡大で消費者の買い物意識と購買行動はどのように変わったのか? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    5 years 11ヶ月 ago

    購買行動には常にリズムがあり、季節ごとの特徴があります。しかし、あまりにも多くのことがあっという間に変わってしまいました。今回は、購買が滞っているように見える理由を簡単に探ってみましょう。

    消費者は新型コロナによるさまざまな影響を受け購買意欲を失っている

    購買行動が止まってしまっています。買い物好きの筆者は迷子のような気分で、何曜日なのかわからず、時間を忘れてしまったような気さえします。

    購買行動には常にリズムがあり、各季節に特徴があります。毎年、12月のホリデーシーズンの後、1月のセールでは家庭用品や衣料品が大幅に値下げされます。

    憂うつな冬を過ごす地域もありますが、2月のバカンスや本格的な春の準備に向けて、春の大掃除を活用する方法、家を最新のインテリアにアップグレードするためのアイデアなどが紹介されます。

    その後、学校の学年末が近づくにつれて、話題の中心は子どもの事になります。そして、プロムのドレス、卒業式の洋服を用意した後、夏のキャンプの準備を始めるのです。

    多くのことがあまりにも急速に変わってしまいました。私たちは皆、楽しみが必要で買い物は気分を上げてくれる大きな要素です。しかし、我々のほとんどが通行止めを食らって、購買意欲を失っているようです。その理由を1人の女性のショッピングを例に取って説明したいと思います。

    必需品以上に「必要性」があるものがない

    コロナ禍で小売業が行っている取り組みとは? 107の事業者に調査

    Digital Commerce360が107の小売事業者を対象に行った4月の調査(以下のグラフ参照)によると、97%の小売事業者が消費者の消費意欲の低下を報告。また、大多数(54%)は新型コロナウイルスが消費意欲を大きく低下させている原因だと考えていることが明らかになりました。

    これらの小売事業者に、自社が直面している最大の課題について尋ねたところ、44%が消費者にオンラインでの購入を促すことをあげました。

    ビジネス戦略として新たに実施したこと ※Digital Commerce 360が107の小売事業者を対象に2020年に4月に行った新型コロナウイルス調査(Digital Commerce 360「The Shopper Speaks: The rhythm of shopping」より編集部が作成)

    健康・美容、ペット関連商品が健闘

    状況は常に変わっていますが、EC利用者の55%が、新型コロナウイルスの影響で今までより多くのオンライン注文を行ったと回答しており、ECビジネスは成長しています。

    Digital Commerce360と調査会社のBizrate Insightsが1,064人の消費者を対象に行った2020年4月の新型コロナウイルスに関する調査では、22%のEC利用者がオンラインでの注文が大幅に増えたと回答しています。

    必需品の購入が大半を占めている一方で、健康や美容分野を含む補充商品は調査対象者の45%が購入しており、ペット関連商品の購入率も28%と健闘しています。残念ながら、アパレルと家庭用品は、この時期にしては販売が芳しくなく、オンラインでの購入率はそれぞれ30%と24%となりました。

    この1か月の間に私自身が購入した商品のいくつかを見てみると、他の人がどのような行動をとっているかわかるでしょう。1つのサンプルに過ぎませんが、それでも参考になるはずです。

    健康と美容分野は持ちこたえています。多くの人がそうであるように、私もヘアケアはサロンで購入していました。オーナーの厚意で、年間を通して20%オフのお得なサービスを提供してくれるので、他を探す必要がなかったのです。月に1度のヘアサロン来店時に必要な商品を選んでいました。

    もちろん、新型コロナウイルスが流行している間は、手持ちの商品が少なくっていますが、ほとんどのサロンが閉まっています。そんな中、定額での支払いを避けようと、ネットで掘り出し物を探している状況。ネットで見つけた最大の割引が10%オフ。販売元のAllbeauty(編注:美容などのECサイト)はレビューによると、評判が良さそうです。

    欲しい商品が30ドルで、たとえ失敗してもリスクは少ないので、思い切って購入しました。無事に配送されることを祈ります。これが新しい「普通」なのです。ただ、注文してから1週間経ちますが、出荷の通知はまだ届きません。

    衝動買いは“過去の遺物”に

    私たちが、毎週衝動買いをすると決めれば、経済に貢献できるチャンスかもしれません。ここでは、私が購入する可能性のある商品をいくつか紹介します。

    プロムと卒業式のドレスは可能性があるでしょう。娘の小規模な学校では、今後の活動について、それがバーチャルもしくはリアルになるかどうかも含めて流動的です。時間はたっぷりあるので、さまざまな小売事業者を見て回らずにはいられません。

    以前なら、何時間もかけてセレクトしたものから商品を吟味していたかもしれませんが、今はほんの数分後に「様子見」の思考に戻ってしまいます。注文したいという衝動に駆られることは、もうありません。

    もちろん、買い物が私の趣味なので、自分用の商品をチェックする機会を逃すことはありません。卒業式用にぴったりのドレスを見つけたので、返品は問題ないだろうと思って購入しました。今後必要になるかどうかもわからないのに、そのドレスは私のクローゼットに掛かっていて、元の生活に戻るための希望にもなっています。

    ドレスを着る機会がなかった場合は、箱に入れてお店に送り返します。その他の個人的な買い物に関しては、特に予定はなく、クローゼットにある洋服で済ませるつもりです。

    たまには実店舗に行ってみたいと思うこともありますが、残念なことに、春物の商品はシャッターが閉まったお店の中に放置されていて、全く実感が湧きません。

    地元の食料品店以外のお店に入りたいです。ふらりとお店に立ち寄るのは刺激的ですし、消費者行動の一部でもあります。時間がたくさんなくても、牛乳を買いに行ったり、日用品を返品するついでに立ち寄ったりできます。

    現在、このような行動に制限があるだけでなく、もしお気に入りの商品を見つけた後に気が変わった場合、Target(編注:米国のディスカウントストア)のような店が返品を許可してくれるまでに2か月かかることもあるかもしれません。小売事業者は、購買を促進するために、より短い期間で返品に対処する必要があるでしょう。

    家のインテリアもまた、私が買い物を保留にしている分野です。オンラインとオフラインの両方を駆使しつつ、整理整頓アイテムを使ってインテリアを変更することもありますが、ビジュアルの助けが必要なのです。今のような厳しい時代に消費を促進するために、ARのような可視化ツールを導入している企業には感心します。

    でも私は、もう少し具体的なものを必要としているのです。高価なソファに座ってみたり、リビングルームに二人掛けソファを置いたらどう見えるか知りたいのです。小物やその他、購入の可能性のある商品の多くは、デザインからインスピレーションを得ますし、実店舗でディスプレイされているとより魅力的に見えます。

    新型コロナウイルス感染拡大後の消費行動の変化は?

    発送や配達は、もはや通常通りではありません。私たちは皆、時間をかけて培われてきた消費パターンを持っています。注文をして数日以内に商品を受け取ることを当たり前としています。3月にDigital Commerce360が行った独自調査「Click,Ship&Return(注文、配送、返品)」(以下グラフ参照)では、79%のEC利用者が配送に満足していると回答しています。

    一方、私は何か注文しただろうか? そして、商品は実際に届いたのだろうか? と考えてしまいます。このような時間も全て無駄です。今のような状況でなければ、瞬時に買い物が終了する、シームレスなショッピング体験ができていたのですから。

    配送が遅くなるということは、商品に対するワクワク感も失われることを意味します。消費者のほぼ半数が在庫切れ(47%)を経験し、同数が出荷の遅れも経験しています。

    新型コロナウイルスに関連して、過去数週間に何が起こりましたか
    新型コロナウイルスに関連して、過去数週間に何が起こったか。Digital Commerce360とBizrate Insightsが1,064名のEC利用者を対象に2020年に4月に行った新型コロナウイルス調査(Digital Commerce 360「The Shopper Speaks: The rhythm of shopping」より編集部が作成)

    店舗をフルフィルメントセンターとして活用するNordstrom

    オンラインで注文すると、リードタイムが長くなるのが普通のようです。大手百貨店のNordstromのセールを隅々まで確認しながら、なんとか気持ちを奮い立たせることができました。

    道端での商品受け取りも可能でしたが、急ぎではなかったので、通常の配達を選びました。そして、実際に商品を注文した時、配達まで14日間かかると言われたのです。これほど長い時間がかかると言われたことはありませんでした。しかし驚いたことに、その商品は地元の店舗から翌日配送されました。多くの店舗がフルフィルメントセンターに変わっているようです。

    さまざまな影響が出ている返品対応

    オンラインで購入した場合、すぐに返金してくれる店頭での便利な返品が、もはや不可能になってしまいました。もっと大きな問題は、郵送で返品した商品の返金が1か月経っても口座に入金されなかったことです。

    資金がひっ迫しているのはもちろん大変なことですが、1ヶ月かかっても返品を処理できないのは受け入れ難いです。ソーシャルディスタンシングが長期に渡って行われることを考えると、今後も返品処理に影響がありそうです。同じような経験は、スポーツファッションブランドの「Athleta」でも起こりました。別のサイズを注文して2度返品しましたが、まだ返金されていません。

    前述した「Click,Ship&Return」の調査(以下のグラフ参照)では、すでにEC利用客の25%が返金までに1週間以上かかる小売事業者に不満を持っていたことがわかります。それが何ヶ月もかかるとしたら、彼らはどう思うでしょうか。私にはわかります。フラストレーション以外の何物でもありません。

    オンラインで購入した商品返品時に、消費者がフラストレーションを感じること

    オンラインで購入した商品を返品する際、フラストレーションに感じることは何
    オンラインで購入した商品を返品する際、フラストレーションに感じることは何か。Digital Commerce 360とBizrate Insightsが1,052名のEC利用者を対象に2020年に行った「Click,Ship&Retun」調査(Digital Commerce 360「The Shopper Speaks: The rhythm of shopping」より編集部が作成)
    ◇◇◇

    二度と起こって欲しくない、常軌を逸した現状にもかかわらず、EC利用者の58%が、今後数か間にオンラインでの注文を増やすと回答しているのは良いニュースでしょう。再び経済をパワーアップさせるために、必需品から衝動買いまで全ての購買が必要になります。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    コロナ禍のイケアがECアプリ「IKEAアプリ」をリリース、買い物チャネルを増やす

    5 years 11ヶ月 ago

    イケアの日本法人イケア・ジャパンは4月30日、ネット通販用のアプリ「IKEAアプリ」の配信を開始した。

    新しい「IKEAアプリ」は、イケアストアでショールームを見ているかのように買い物することが可能。“世界でいちばん小さなイケアストア”として展開する。

    イケアの日本法人イケア・ジャパンは4月30日、ネット通販用のアプリ「IKEAアプリ」の配信を開始した
    “世界でいちばん小さなイケアストア”として展開するECアプリ

    イケアでは、顧客と従業員の健康と安全確保を最優先し、安心して利用できるように新型コロナウイルス感染症防止への取り組み強化。その一環として、「IKEAアプリ」または「IKEAオンラインストア」での買い物を推奨している。

    会員制度「IKEA Family」向けの買い得商品、フードメニュー、イベントやワークショップへの招待などの特典も用意。「IKEA Family」メンバーへの新規入会(無料)も簡単に行える。

    イケア・ジャパンは2017年4月、EC事業を本格スタート。Webサイトに掲載している商品をショッピングリストへ追加、店舗受け取りもしくは自宅への配送(店舗から配送可能な地域が対象)を選んで、決済する仕組みを提供。店舗から商品を配送する仕組みで展開している。

    石居 岳
    石居 岳

    イオングループのコックス、EC売上は16億9700万円で15.8%増【2020年2月期】

    5 years 11ヶ月 ago

    カジュアルファッションを販売しているコックスの2020年2月期におけるEC売上高は、前期比15.8%増の16億9700万円だった。予約販売を強化したことや、EC限定の新ブランドを立ち上げたことが売上拡大につながった。連結売上高に占めるECの割合(EC化率)は約10%。

    「ikka」「LBC」「VENCE EXCHANGE」「CURRENT」といったファッションブランドを展開しており、EC事業では自社ECサイト「コックス公式オンラインストア」や「ZOZOTOWN」などで販売している。

    当期はECの先行予約を強化した。EC限定ブランド「notch.」などの予約販売が好調だったという。

    EC限定の新ブランド「NONEED」や「CandyBeans」を発売したこともEC売上高の拡大に寄与した。

    EC事業を強化するためSNSを活用して顧客接点を増やしたほか、 ECサイトの在庫一元化によって機会ロスを削減したとしている。

    2021年2月期は自社ECにおける商品プロモーションの拡大や、SNSを活用した顧客接点の拡大に取り組む。また、サイト訪問者の個別分析や、人工知能によるコーディネート提案などを通じて購入率の向上を図る。

    コックスのEC戦略
    EC事業の拡大策(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

     

    渡部 和章
    渡部 和章

    ワークマンが「店頭在庫+店舗受取」型Click&Collectの新ECサイトの基盤に「ecbeing」を採用

    5 years 11ヶ月 ago

    ワークマンは、「店頭在庫+店舗受取」型Click&Collect(クリック&コレクト)の新ECサイトにECサイト構築パッケージ「ecbeing」を導入した。ecbeingは5月12日に発表した。

    ワークマンのECサイトでは、65%の顧客が店舗での受け取りサービスを選択し、年間12万人以上がオンラインストア注文品の購入のために店舗へ来店している。

    ワークマンはクリック&コレクトを中心としたECへ3月に移行。顧客への迅速な情報伝達、リードタイムが短縮となる店頭在庫の店舗受け取りを行うため、「ecbeing」を導入した。

    新ECサイトでは、店舗受け取りサービスを、店舗受け取り通販と店舗取り置き通販としてサービスを刷新。店舗を主軸とした「受け取り」「取り置き」「迅速連絡」という3軸での取り組みを実現している。

    • 店舗受け取り……店舗にあれば店舗で商品を用意。なければECセンターから店舗へ商品を配送し確実に購入が可能
    • 店舗取り置き……店舗在庫がECサイトで確認可能になった。商品ページから取り置き依頼が可能(一部商品より開始)
    • 迅速連絡……店舗のスタッフが「ecbeing」を活用し、在庫ピッキング、ECセンターからの到着、商品のお渡し確認などが可能
    ワークマンは、「店頭在庫+店舗受取」型Click&Collect(クリック&コレクト)の新ECサイトにECサイト構築パッケージ「ecbeing」を導入した
    ワークマンの新ECサイトのビジネスモデル

    店舗スタッフは「ecbeing」の管理画面を活用し、店舗ピッキングや、受け渡しへの対応を行うことが可能となった。チームウエア、ユニフォーム向けの刺しゅうデータの自動生成、サイト上での裾上げ受注の機能も刷新し、店舗への来店機会を増加させる機能を追加した。

    店舗受取画面イメージ

    これらのサービス以外にも検索精度や大量アクセス対応など、さまざまな取り組みを実現。ワークマンは次のようにコメントしている。

    お客さまニーズの急激な拡大とC&C 拡充という課題があり、EC サイトの全面リニューアルを実施した。その結果、TV放映時やSNSで話題となった商品に対する大量流入時にサイトの安定稼働や、商品の検索精度向上や見せ方の改善によるお客様体験の向上、さらには、リアル店舗を含めた商品の迅速な受け取り(販売)を可能にした。ecbeing社とは、リアル店舗を持つ小売業のECの改善について、引き続き情報共有を深め連携していく。

    ワークマンが導入した「ecbeing」とは

    「ecbeing」は、富士キメラ総研が発行する『富士マーケティング・レポート 2018年 ECソリューション市場占有率』において、ECサイト構築ソリューション市場占有率で11年連続1位を獲得したECサイト構築パッケージ。

    『富士マーケティング・レポート 2018年 ECソリューション市場占有率』(富士キメラ総研)における、「ecbeing」のECサイト構築ソリューション市場占有率
    『富士マーケティング・レポート 2018年 ECソリューション市場占有率』(富士キメラ総研)における、「ecbeing」のECサイト構築ソリューション市場占有率

    シェアは47.1%で11年連続でトップを獲得。国内における「ecbeing」のECサイト構築実績は1200サイトを突破している。

    『富士マーケティング・レポート 2018年 ECソリューション市場占有率』によると、ecbeingのカテゴリ別市場シェアは「アパレル」が51.2%。「食料品・飲料」で61.0%、「健康・美容関連」で46.4%。

    『富士マーケティング・レポート 2018年 ECソリューション市場占有率』(富士キメラ総研)における、「ecbeing」のECサイト構築ソリューション市場占有率
    『富士マーケティング・レポート 2018年 ECソリューション市場占有率』(富士キメラ総研)における、「ecbeing」のカテゴリ別市場シェア

    ecbeingは、「ecbeing」とクラウド型ECプラットフォーム「mercart(メルカート)」に、2018年に複雑な定期購入機能やステップメールなどのCRM機能を拡充。「単品・リピートASPカート」では実現できない独自サービスの提供を実現したという。

    また、消費者の購買行動が変化していくなかで「次世代オムニチャネル」を推進し、その一環でBIプラットフォーム販売を手がけるTableau Japanと協業。ECサイトの購買データと実店舗の購買データを統合、リアルタイム性の高いデータ連携で、顧客の状況を瞬時に把握するDMPサービス「「Sechstant(ゼクスタント)」の提供をスタートしている。

    編集部からのお知らせ

    ワークマンのECリニューアルを、ベイシア流通技術研究所グループIT戦略部長とecbeingが徹底解説する講座など、ECビジネスに役立つオンラインセミナーを5/21に実施します。詳細は以下をご参照ください。

    石居 岳
    石居 岳

    利用率が一番高いファッションECサイトはどこ?「ZOZO」「ユニクロ」「SHOPLIST」利用状況まとめ | Fastask定点調査レポート

    5 years 11ヶ月 ago

    ジャストシステムが運営するネットリサーチ「Fastask」では、毎月「Eコマース&アプリコマース」や「動画&動画広告」などについて定点調査を行っている。「Eコマース&アプリコマース」の調査では楽天やAmazonなどモールの利用状況や、ZOZOやSHOPLISTなどファッション系ECサイトの利用状況について知ることができる。

    今回は、「Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2020年1月度)」から「ZOZOTOWN」「ユニクロ」「SHOPLIST」の3社をピックアップ。2020年1月度と、2019年2月から2020年1月までの利用状況についてまとめた。

    利用経験トップは実店舗のある「ユニクロ」

    調査対象者の中で、Eコマースの利用経験がある人に各ファッションECサイトの過去1年間の利用状況について聞いた。2020年1月度の調査で「このECサイトを利用している」と回答した人が一番多かったのは「ユニクロ」(22.1%)。次いで「ZOZOTOWN」(15.6%)、「SHOPLIST」(8.3%)だった。

    調査データ Fastask ジャストシステム ZOZOTOWN SHOPLIST ユニクロ ECサイト
    2020年1月度の調査で、過去1年間で「このECサイトは利用している」と回答した人の割合(n=642)
    (グラフは「Fastask」定点調査データから編集部が作成)

    2019年2月から2020年1月までの定点調査から、「このECサイトを利用している」と回答した人の推移をまとめた。調査期間を通して利用率が一番高かったECサイトも「ユニクロ」だった。

    調査データ Fastask ジャストシステム ZOZOTOWN SHOPLIST ユニクロ ECサイト
    「このECサイトは利用している」と回答した人の推移(2019年2月~2020年1月)
    (ユニクロ、SHOPLISTは2020年3月から調査対象)
    (グラフは「Fastask」定点調査データから編集部が作成)

    「ユニクロ」は直近1か月で非利用者が減少

    「このECサイトを利用していたが、ここ1年では利用していない」ECサイトについて聞いたところ、2020年1月度では「ユニクロ」(19.0%)が最多だった。続いて「ZOZOTOWN」(15.4%)、「SHOPLIST」(10.3%)

    調査データ Fastask ジャストシステム ZOZOTOWN SHOPLIST ユニクロ ECサイト
    2020年1月の調査で過去1年間で「このECサイトを以前は利用していたがここ1年は利用していない」と
    回答した人の割合(n=642)(グラフは「Fastask」定点調査データから編集部が作成)

    2019年2月から2020年1月までも定点調査結果の推移を見ると、「UNIQLO」以外は過去1か月で「ここ1年で利用していない」と回答した人が増加していた。

    調査データ Fastask ジャストシステム ZOZOTOWN SHOPLIST ユニクロ ECサイト
    「このECサイトを以前は利用していたがここ1年は利用していない」と回答した人の推移
    (2019年2月~2020年1月)(ユニクロ、SHOPLISTは2020年3月から調査対象)
    (グラフは「Fastask」定点調査データから編集部が作成)

    「知名度の高さ = 利用者の多さ」にならない場合も

    2020年1月度の調査で「このECサイトを知っているが、利用したことはない」という質問に対して、最も多かったのは「ZOZOTOWN」(61.2%)だった。

    調査データ Fastask ジャストシステム ZOZOTOWN SHOPLIST ユニクロ ECサイト
    2020年1月の調査で「このECサイトを知っているが利用したことはない」と回答した人の割合
    (n=642)(グラフは「Fastask」定点調査データから編集部が作成)

    また、「このECサイトを知らない」という質問に対しては、「SHOPLIST」(48.0%)が多い結果だった。「ZOZOTOWN」については、知名度はあるが利用していない人の割合が多いことがわかった。

    調査データ Fastask ジャストシステム ZOZOTOWN SHOPLIST ユニクロ ECサイト
    2020年1月の調査で「このECサイトを知らない」と回答した人の割合
    (n=642)(グラフは「Fastask」定点調査データから編集部が作成)
    調査実施概要
    • 調査タイトル:Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2020年1月度)
    • 調査方法:ジャストシステムのセルフ型ネットリサーチ「Fastask」
    • 調査期間:2020年1月27日~2月1日
    • 調査対象:「Fastask」のモニタのうち、男女17歳~69歳まで均等に割り付けて回収
    • 有効回答:1,100人
    Fastask
    Fastask

    リピート率7割を超えるECベンチャーの成長の鍵は「差別化」「システム選び」「決済」に有り

    5 years 11ヶ月 ago

    2017年のECサイト開設以降、月2回以上購入したユーザーの割合としてなんと70%以上を記録したこともあるという。こうした驚異的なF2転換率(初回購入の新規客のうち2回目の購入をした割合)でECビジネスを伸ばしているのが、オークファングループのSynaBizが運営する社会貢献型ECサイト「Otameshi(オタメシ)」だ。売り上げが堅調に右肩上がりで伸びているという「Otameshi」と、システム面で支えるGMOメイクショップを取材した。

    “お得に買える”“買って社会貢献する”を提供するECサイト

    SynaBizのメイン事業の1つはBtoBのECマーケットプレイス「NETSEA(ネッシー)」の運営。ディー・エヌ・エー(DeNA)の事業として運営されていたインターネット卸・仕入れモールと言えばおわかりの読者も多いだろう。2015年にオークファングループがDeNAから「DeNA BtoB Market」事業(DeNAは2013年にNETSEAの名称を変更していた)を買収。その後、オークファングループが別の子会社とNETSEA承継会社を合併し、SynaBizが誕生した。

    また、SynaBizはマーケティング、財務、オペレーションなどの観点から総合的なアドバイスを提供し、企業が持つ返品・余剰品などの余剰在庫や滞留在庫を再び流動化させるサポート事業も展開している。

    社会貢献型ECサイト「Otameshi」は、こうした“BtoBの商品”を扱う事業との連携で誕生したBtoCのEC事業。品質には問題はないもののさまざまな事情で従来廃棄されていた商品をお得な価格で販売し、かつ購入者は自分で選んだ社会貢献活動団体に売り上げの一部を寄付できるという。“お得に買える”“買って社会貢献する”という価値を提供しているのだ。

    「Otameshi」がめざす事業サイクル
    「Otameshi」がめざす事業サイクル

    こうしたビジネスモデルについて、SynaBizのEC事業部 川村尚矢氏は次のように説明する。

    たとえば、本来はまだ食べることができるが、季節商材のために販売期間が終了し、廃棄処分にせざるを得ない商品を企業から割安で仕入れる。消費者にはお得な価格で提供できるし、食品ロスの削減にも寄与できる。そして、商品代金の中には寄附金額を設定しており、買い物をするだけで好きな支援活動団体へ寄付できるようにしている

    SynaBizのEC事業部 川村尚矢氏
    SynaBizのEC事業部 川村尚矢氏

    実はこの「Otameshi」、2019年夏頃までは苦戦を続けていた。その理由は「社会貢献を前面に打ち出していたため」と川村氏。それはどういうことか? 川村氏はこう付け加える。

    近年、社会貢献活動はさまざまなサイトで行われているため、それを前面に出しても他のサイトとの差別化につながらなかった。「Otameshi」の強みは何だろうと考えたとき、SynaBizは余剰在庫や滞留在庫などを手頃な価格で仕入れるネットワークを持っていること。50%以上も割引する目玉商品を作り、価格勝負を前面に打ち出したのが2019年8月から。そこから売上高は急激に伸びた。ECサイトに訪れる消費者は商品を買いに来ている。だから、「社会貢献」はお買い物をした後の“ついで”という位置付けが重要なのだと実感した。

    「Otameshi」は50%以上もの割引商品を販売する目玉商品なども用意している
    50%以上もの割引商品を販売する目玉商品なども用意している

    会員だけの優待価格販売などCRMでリピート客を獲得

    「Otameshi」がスタートしたのは2017年8月。ECサイトとしては後発だが、メリットもあった。それは、ECビジネスを始めるにあたり、ある程度、自社がやりたいことをリーズナブルに実現できるECプラットフォームが数多く存在していたことだ。

    まず重視したのがランニングコスト。新規事業のため、直接携わるスタッフは少人数。プログラミングの知識がなくても、「今や当たり前となっているレコメンド機能の提供や決済方法の拡充、会員ランクの設定など、ある程度やりたいことが実現できることを重視した」(川村氏)。

    SynaBizが適したECプラットフォームとして最終的に導入したのが、GMOメイクショップが提供する「MakeShop」のカスタマイズ版「MakeShopエンタープライズ」だった。

    「MakeShopエンタープライズ」には専用サーバープランがあり、大規模なトラフィックにも対応することが可能。クラウド環境で提供するASP型のショッピングカート「MakeShop」でありながら、企業の細かい要望に対応するさまざまな機能をカスタマイズで追加できる。

    たとえば、SynaBizが重宝しているのが会員グループ別機能。会員がログインすると、特定のグループに応じて表示商品・ポイント数を自動で切り替え表示することができるという機能だ。

    表立った値下げ販売を制限するブランドなどがあり、「Otameshi」にもこうした意向を持つ取引先は少なくない。一部取引先のニーズに対応するため、顧客ランクに応じた会員優待価格制度を設定。優良顧客に優待価格で商品を案内し、表立った割引販売を避けるといった販売手法も採用している

    ちなみに、会員ランク別価格の設定機能は、「MakeShop」が会員ランク別優待オプション機能の1つとして提供しており、リピート顧客を獲得し売上アップにつなげる効果が期待できるという。「Otameshi」のビジネスに適したこうした機能を活用し、SynaBizはリピート顧客の獲得と育成につなげているという。「MakeShop」を提供するGMOメイクショップ MakeShop事業部 カスタマーグループ 部長 田村淳氏はこう言う。

    「MakeShop」のクライアント企業ではリピート率が10%程度というECサイトが多い中、「Otameshi」は月間利用者の内、2回目以降の利用客が70%以上という驚異的な数値を記録したこともある。その背景として、会員ランクをきちんと設定し、マーケティングツール「MakeRepeater(メイクリピーター)」によってランクごとにプロモーションを変えていくというように、CRMとプロモーションをしっかり実施していることがあげられる

    GMOメイクショップ MakeShop事業部 カスタマーグループ 部長 田村淳氏
    GMOメイクショップ MakeShop事業部 カスタマーグループ 部長 田村淳氏

    「Amazon Pay」で消費者に「安心」「安全」を訴求

    「さまざまなECサイトがあるので大丈夫かな?」「嬉しいけれど、価格が安すぎるような気がする」……。最近は大手企業もECビジネスを積極展開しているので、「Otameshi」のような知名度が浸透してないECサイトに対して顧客は“大丈夫だろうか”といった印象を抱くのではないか――。

    ECサイト運営のスタート当初、川村氏はこうした心配を抱えていたという。その心配を払拭するのに役立った決済手段がある。Amazonが提供するID決済サービス「Amazon Pay」だ。「Amazon」ブランドを通じて、安心・安全なサイトという訴求を顧客に展開することができたという。

    Makeshop カート内での「Amazon Pay」ボタンの表示
    カート内での「Amazon Pay」ボタンの表示

    GMOメイクショップは、「Amazon Pay」のグローバルパートナープログラム(公式認定制度)の「Premier Partner」。そのため、GMOメイクショップのECプラットフォームを導入しているECサイトでは、追加開発などを行うことなく「Amazon Pay」を導入することができる。SynaBizも手間をかけず、管理画面の設定で簡単に「Amazon Pay」を導入することができた。

    「Amazon Pay」はAmazonアカウントを利用して、購入時の配送先・クレジットカード情報の入力をすることなく、Amazon以外のECサイトでログインや決済を行えるサービス。買い物カゴに商品を入れてから、最短2クリックで決済することが可能になる。

    こうした利便性のほか、川村氏が実感したのが「Amazon Pay」を通じた「安心・安全」の訴求だった

    「Amazon Pay」の1つの特長として、顧客が「Amazon Pay」で商品を購入すると、一部の商材を除き、Amazonマーケットプレイス保証※の対象になる点があげられる

    ※Amazonにおいて販売事業者の出品商品を安心して購入してもらうために、購入商品のコンディションや配送を保証するもので、万一の場合、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までAmazonが保証する制度のこと。「Amazon Pay」を利用した購入においても、同等の保証対象となるというもの。

    また、「Amazon Pay」を導入すれば買い物カゴ内で「Amazon Pay」のロゴを表示できるので、顧客に安心感や信頼感を提供できるというEC事業者の声は多い

    そして、約2年前にスタートした「Otameshi」では、2019年後半までに「Otameshi」の決済金額全体に占める「Amazon Pay」の割合は3割に到達している

    「Amazon Pay」を使うお客さま全体の内訳を見ると、新規顧客が4割で既存顧客(会員)が6割。「Amazon Pay」を使ってお買い物したお客さまはその利便性、ECサイトへの安心・安全を理解し、継続して「Amazon Pay」でお買い物をしているのだろう。その証拠として、全体のF2転換へのリピート率の高さと同様に、高い割合で既存顧客が「Amazon Pay」でリピート購入している。(田村氏)

    会員登録にも「Amazon Pay」でのログイン機能を活用している
    会員登録にも「Amazon Pay」でのログイン機能を活用している

    新規訪問客の購入をサポートするWeb接客型の「Amazon Pay」とは?

    「Otameshi」が伸びている背景にはF2転換率の高さなどリピート購入の多さのほか、新規訪問客の購入を積極的にサポートする取り組みがある。それを支えているのも「Amazon Pay」だ

    「Amazon Pay」を使うと、Amazonのアカウント情報を使って顧客は決済に必要な情報入力の手間が省けるため、ユーザビリティの向上が期待される。そのため、最終的にコンバージョン率の改善につながっていると話すEC事業者は多い。

    こうした「Amazon Pay」に新しい活用方法が追加されたのが2019年。それは、「Web接客型Amazon Pay」という顧客にさらにスムーズな購入体験を提供するものだ。GMOメイクショップはこの「Web接客型Amazon Pay」を「MakeShop」に対応させ、「Otameshi」は「Web接客型Amazon Pay」の活用を始めた。ちなみに、「Web接客型Amazon Pay」をショップに標準装備したのは、ネットショップ構築ASP業界において「MakeShop」が初だった。

    ゲスト購入用入力フォームに「Web接客型Amazon Pay」を実装することにより、顧客が支払い方法でAmazon Payを選択しなかった場合でも、入力フォームからの離脱や、入力ミスなどを察知して、Web接客のポップアップを用いてAmazon Payでの購入を提案できるようになる。また、Webチャット上でAmazon Payによるスムーズな決済を提供することもできる。

    この仕組みを活用して、「MakeShop」が提供する「Web接客型Amazon Pay」は、ショップにログインせずに買い物をしようとしている顧客が、注文者情報の入力画面で入力を躊躇されている状況を検知し、情報入力が不要なAmazon Payを提案するポップアップを表示するというもの。顧客はAmazonアカウントでログインすることで、住所やクレジットカード情報の入力が不要になるため、EC事業者は離脱(カゴ落ち)の軽減が可能になり、コンバージョン率の改善が期待できる。

    「MakeShop」での「Web接客型Amazon Pay」表示イメージ
    「MakeShop」での「Web接客型Amazon Pay」表示イメージ

    「Otameshi」では、「Amazon Pay」以外での方法で買い物カゴへ進み、そこで7秒以上経過すると、「フォームの入力にお困りの方へ」と題して「Amazon Pay」を使った買い物方法の案内をポップアップで表示するようにしている

    「ポップアップの表示設定はECプラットフォーム側で、また、表示までの時間は導入企業側で任意に決めることができる」と田村氏は説明する。

    「Otameshi」での「Web接客型Amazon Pay」表示画面
    「Otameshi」での「Web接客型Amazon Pay」表示画面

    当初はお客さまに“しつこい”という印象を与えてしまうかなと思ったが、表示される秒数、決済への誘導が考えられている設計になっていた。正直、最初は効果に関して半信半疑だったが、結果的にコンバージョン率の改善につながっている。ご購入いただける割合が増え、もちろん売上増加にもつながっている。(川村氏)

    「Web接客型Amazon Pay」は、「MakeShop」を使ってくださっているショップさまも購入者さまも両方が助かる仕組みですよね。(田村氏)

    ◇◇◇

    「Otameshi」は自社ECだけではなく、大手モール展開も行っている。モール店は別ブランド名で展開しているものの、「最初はモール店からスタートしたのだが、いつの間にか自社ECサイトである『Otameshi』がモール店を上回り……。『Otameshi』とモール店の売り上げの開きは大きくなる一方」と川村氏は言う。

    そんな声を聞いた田村氏は「多くのEC事業者が自社ECサイトを伸ばそうと思っても、自社ECサイトが伸びずに、モール店を伸ばさなければならない状況に陥っている。『Otameshi』は理想的」と太鼓判を押す。

    今後のSynaBizの目標は、「Otameshi」とモール店ともに売り上げを伸ばすこと。GMOメイクショップは、「『Amazon Pay』の提案はもちろん、ECプラットフォームとして、購入者さまにとって使いやすい、お買い物しやすいといった環境をさらに磨いていき、EC事業者のお役に立ちたい」と田村氏はインタビューを締めくくった。

    オークファングループが入居するビル内で行われた川村氏(写真右)と田村氏の対談は、1時間半以上に及んだ
    オークファングループが入居するビル内で行われた川村氏(写真右)と田村氏の対談は、1時間半以上に及んだ
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    オンワードのEC売上は333億円で30%増、EC化率は13%に上昇【2020年2月期】

    5 years 11ヶ月 ago

    オンワードホールディングスの2020年2月期におけるEC売上高は、前期比30.6%増の333億800万円だった。

    主力子会社のオンワード樫山のEC売上高が10%以上伸びたほか、他のグループ企業の国内EC売上高は2倍以上に増加。連結売上高に占めるECの割合(EC化率)は、前の期と比べて2.8ポイント増の13.4%に上昇している。

    オンワードグループはアパレルECサイト「ONWARD CROSSET(オンワードクローゼット)」のほか、食品の「オンワードマルシェ」、バレエ用品の「チャコットオンラインショップ」、雑貨の「マザーガーデン」、ペット用品の「ペットパラダイス」などを展開している。

    オンワードホールディングスのEC売上高のうち約94%を国内事業が占めた。国内EC売上高は同31.4%増の313億4300万円。

    オンワード樫山単体のEC売上高は同11.4%増の215億3000万円で、国内EC事業の約7割を占めている。オンワード樫山を除く「国内関連事業」のEC売上高は同117.6%増の98億1400万円だった。

    海外のEC売上高は同18.7%増の19億6500万円。

    オンワードメンバーズ会員は同18.3%増の313万人。顧客接点を強化したことで前年を上回る伸び率だったという。オンワード公式アプリのダウンロード数は43万5000件。

    オンワードホールディングスの2020年2月期におけるEC売上高は、前期比30.6%増の333億800万円
    オンワードのEC売上(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    グループの連結売上高は2482億円、当期純損失521億円

    オンワードホールディングスの2020年2月期の連結売上高は前期比3.2%増の2482億3300万円。

    主力のアパレル関連事業の売上高は、実店舗での販売が苦戦したことで同4.3%減の2052億6500万円。アパレル事業は国内と海外がどちらも減収減益だった。

    ライフスタイル関連事業の売上高は、ギフトカタログ事業を手掛ける大和を連結子会社化したこともあり同64.7%増の429億6800万となった。

    アパレル事業の低迷で連結決算における営業損失が30億6100万円、経常損失は38億3500万円だった。

    当期は不採算事業からの撤退や不採算店舗の廃止などに伴い減損損失約277億円を計上したほか、希望退職者を募ったことによる特別退職金約36億円が発生した。また、繰延税金資産を取り崩したことによる法人税等調整額135億4700万円を計上したことなどから、当期純損失は521億3500万円だった。

    2020年2月期決算を公表した4月10日時点では、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を見通すことが難しいとして2021年2月期の業績予想を公表していない。商業施設の営業時間短縮や営業休止、国内インバウンド需要の低迷、外出自粛による消費マインドの低下などに伴う消費需要の落ち込みが回復するには一定の期間が必要だと予測している。

     

    渡部 和章
    渡部 和章

    コロナ影響下の消費行動、ECサイト活用が加速

    5 years 11ヶ月 ago

    三井住友カードは5月7日、保有するキャッシュレスデータを、データ分析支援サービス「Custella(カステラ)」を用いて集計し、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化を、顧客時間と共同分析した結果を発表した。

    多くの業種で決済件数・金額が減少していく中、取引が増加している業種からは日常生活の変容による「巣ごもり消費」の顕在化と、社会情勢の変化に伴う買い物の質の変化、高年齢層のEC利用への「デジタルシフト」の兆候など、消費行動の変化が垣間見えるとしている。

    2020年1月~4月15日までのデータから、キャッシュレス決済状況の全体、業種別、世代別推移に着目して分析を行った。

    3月の業種別決済件数・金額の前年比伸び率では、「ホームセンター」「スーパー」など、生活必需品を取り扱う業種が決済件数・金額ともに前年から大きく伸長した。

    「ECモール・通販」「ペット関連」「通信サービス」も伸びており、小中高校の休校や出社・外出自粛要請などに伴う在宅時間増加により、「巣ごもり消費」の消費行動がうかがえる。

    2020年3月の増加・減少業種ランキング(前年同月比) 三井住友カードと顧客時間
    2020年3月の増加・減少業種ランキング(前年同月比)

    新型コロナウイルスは高齢者の重症化リスクが高いとされる中、高年齢層(60~70代)の行動がどのように変わったのかを検証した。注目すべき点は、「ECモール・通販」のシェア増加だ。

    日常的にECモール・通販を利用しているとされる20~30代よりも、高年齢層における増加幅が大きい。「EC モール・通販」の増加幅が「スーパー」を上回っていることからも、高年齢層が自らの身を守るために、外出を必要としない「ECモール・通販」を活用している消費行動の変化が推測できる。

    2020年1月~3月業種ごとの性・世代別の決済件数シェア推移 三井住友カードと顧客時間
    2020年1月~3月業種ごとの性・世代別の決済件数シェア推移

    4月7日の緊急事態宣言以降、4月8日週の週別業種別傾向によると、在宅勤務の増加に伴うテレワーク関連消費と呼べる「通信サービス」「家電量販店」「ECモール・通販」の伸長だけでなく、「玩具・娯楽品」の伸びが著しく、買い物の質も変化している。

    週別の業種別前年同月比ランキング 三井住友カードと顧客時間
    週別の業種別前年同月比ランキング

    世代別の決済金額伸長業種ランキングでも、「玩具・娯楽品」が全体および20~40代で伸長率1位に。同業種にはゲーム機・ゲームのダウンロード購入・スマホゲームの課金なども含む。必需品中心の消費行動から、外出自粛の長期化も視野に入れた、家中での余剰時間を充実して過ごす目的への消費行動変化の現れとも言える。

    2020年4月1日~4月14日決済金額伸長業種ランキング(世代別)三井住友カードと顧客時間
    2020年4月1日~4月14日決済金額伸長業種ランキング(世代別)

    高年齢層にも使いやすい操作性や画面構成・表現の考慮が必要に

    三井住友カードと顧客時間は次のように調査結果について考察している。

    新型コロナウイルスの影響により経済活動は大きな停滞を余儀なくされている、その中でも決済データを業種別や世代別で分析することにより、従来とは異なる顧客の消費行動の変化を知ることができる。

    特に、高年齢層の「安全志向」重視の行動だと考えられるEC サイト活用のデジタルシフト傾向も見逃せない行動の1つ。この傾向を一過性の変化としてではなく、世代を問わないデジタルシフトの加速だと理解すると、ECサイトには高年齢層にも使いやすい操作性や画面構成・表現の考慮が、これまで以上に必要とされそうだ

    「巣ごもり消費」が外出自粛の長期化により、必需品から娯楽品へ買い物対象が移り変わっている状況なども含め、変化する社会情勢と決済データを時系列で追うことは、「コロナ感染期」「コロナ感染収束後」の消費行動を考える上で、大事な示唆の発見につながると言える。

    編集部からのお知らせ

    顧客時間の共同CEO代表取締役でオイシックス・ラ・大地 執行役員 Chief Omni-Channel Officerの奥谷孝司氏が、今回の調査結果などを踏まえたコロナ禍に求められるECマーケティングについて、オンラインセミナーイベントで講演します。イベントの詳細は以下をご覧下さい。

    石居 岳
    石居 岳

    花王の最新テクノロジーを活用した顧客接点作りとは? 49万人の「友だち」とつながるパーソナルスキンケアサービス誕生秘話

    5 years 11ヶ月 ago

    花王の人気スキンケアブランド「SOFINA iP」は2019年末、主力商品「ベースケア セラム(土台美容液)」のリニューアルに合わせ、パーソナルスキンケアサービス「肌id」の提供を開始した。シミ・シワなどの肌状態をAIが解析し、肌に合ったおすすめ商品を提案したり、1人ひとりに合わせた美容情報を届けるというもの。

    連携するLINEアカウントは、49万人(2020年4月時点)の「友だち」を獲得。一連の取り組みで、購入実績のない潜在層へのリーチ、多言語対応による店頭でのインバウンド需要への対応などさまざまな販売機会を創出している。企画者である手島章吾氏(コンシューマープロダクツ事業部門 ソフィーナ事業部)にサービス誕生の背景と効果を聞いた。

    社内のグローバル育成ブランドに選出

    主力商品を刷新。「商品」「サービス」の2軸でブランドを強化

    花王の「SOFINA iP」は、国内の美容液市場で3年連続売上1位を獲得した「ベースケアセラム(土台美容液)」を有する人気スキンケアブランド。2018年5月、花王全体でグローバルに育成していく11の化粧品ブランド(G-11)に選出されるなど、社内からも成長が期待されているブランドだ。

    SOFINA iPのウェブサイト(画像は編集部がサイトからキャプチャ)

    G-11選出から約1年半後の2019年11月、土台美容液をリニューアルした。主力商品の刷新に伴い、チーム内で議論されたのは、「グローバルで個性の強いブランドになるために必要なことは?」。最終的に、「商品」と「サービス」の2軸でブランドを強化することになった。

    サービス面における目標は、「セルフカウンセリング」の実現だ。

    セルフ化粧品を選ぶ消費者の間にも、「自分の肌を知りたい」というニーズは存在するはず

    SOFINA iPは、顧客がドラッグストアやバラエティショップなどで購入し、自宅で使う「セルフ化粧品」に分類される。そのため、基本的にはデパートコスメのように美容部員からカウンセリングを受けて購入することは少ない。

    しかし、「(SOFINA iPの購入を希望するお客さまの中にも)カウンセリングを受けてご自身の肌をよく知った上で、スキンケア商品を選びたい方もいるのでは?」と、サービス設計のチームを率いた手島氏などのメンバーは考えた。

    そうして始まったのが、「セルフでも本格的な肌チェックができるサービス」(手島氏)作りだ。

    花王の手島章吾氏(コンシューマープロダクツ事業部門 ソフィーナ事業部)

    内製化ではなく、他社との連携を模索

    SOFINA iPは、「マルチタスクウーマン」をターゲットにしている。仕事、家事、育児とさまざまなタスクをマルチにこなしながら、生活のあらゆる面で「効果・効率の両立」を求める忙しい現代女性のことだ。

    美容においても効果と効率を重視する忙しい女性に対し、どう価値のあるセルフカウンセリングサービスを提供したら良いか――。

    SOFINA iPは「皮膚科学に基づき作られている」(手島氏)効果実感型のスキンケア。この効果実感こそが、評価されるポイントにもなっている。顧客からの「信頼」とも呼べるブランドのコアな部分を、サービス面でもどうやって形にしていくか。ここがチームの課題となった。

    初めは自社でアプリを開発することも考えたという。ただ、自社開発となると、専門的な高度技術や開発までの時間が必要となる上に、ローンチ後も改修を続けなければならず、ランニングコストがかかる

    さらに手島氏を悩ませたのは、「肌idを利用するためだけに都度アプリを立ち上げてもらうのは、忙しいマルチタスクウーマンに不向きでは」という点だ。

    あらゆる方面から考えた結果、手島氏は「すでにサービスを提供している他社と組む」方法を決断。パートナーに迎えたのは、AI・ARを活用したバーチャルメイクアップアプリ「YouCam メイク」を開発・提供する台湾発のスタートアップ「Perfect」とLINEだった。

    商品コンセプトを体現するため、ビューティ・テックカンパニーと提携

    Perfectは、世界的に美容業界が注目する「ビューティ・テック」(※編集注:美容業界が抱える課題を最新テクノロジーによって解決を試みる領域)のリーディングカンパニー。

    60か国以上、200以上のコスメブランドとパートナー契約を結ぶ。バーチャルで試すことで、ユーザーは口紅やアイシャドウなどを、あたかも自分の顔面に乗せているような感覚を得られることから、CVR向上が期待できると国内でも多くの化粧品EC事業者が利用している。

    バーチャルメイクアップアプリ「YouCam メイク」のイメージ動画

    花王では、すでに複数のブランドがPerfectのAI・ARサービスを利用している。ソフィーナ事業部でも親和性の高い「AI肌チェック」のブラウザ向けモジュールを導入。ユーザーが自身のスマートフォンカメラを通じて、シミ・シワ・キメ・くまのスコアをチェックできるブラウザベースのセルフサービス「肌id」が誕生した。

    肌解析結果イメージ。シミ、シワなどの状態や肌年齢がスコアとなって表示される

    同時に連携する公式LINEアカウントも開設。ユーザーがLINEアカウントと「友だち」になると、解析結果をウェブサイト上の「マイページ」に記録できるようにした。

    「マイページ」に記録した状態(画像は編集部がマイページからキャプチャ)

    手島氏は、「セルフで簡単、でも本格的に肌解析できるところが、しっかりとお客さまの肌と向き合っていきたいという我々の商品コンセプトと合致した」(手島氏)と、PerfectのAI肌チェックを導入した経緯を説明する。

    LINEについては、「日頃から利用しているアプリであれば、マルチタスクウーマンでも無理なく使いやすい」(手島氏)とする。

    49万人の「LINE友だち」とつながる

    “商品だけ”から“商品 or 肌id”へ。ファーストタッチポイントが複数に

    公式LINEの友だち数は累計49万人(2020年4月時点)を超えており、日々の利用率も高い。ゲームに近い面白みがあるからか、画像とともに結果をSNS上にシェアしているユーザーも見られるという。

    新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外出自粛が求められ始めた2月最終週から3月上旬にかけ利用数が急増。2月最終週には5万回、3月上旬は倍以上となる12万回利用されている。

    興味深いのは肌idのユーザーが、必ずしも商品購入実績があるとは限らない点だ。

    肌idが入り口となり、のちに商品を利用し始めた新規ユーザーもいる。またロイヤルカスタマーでも、「(肌idを使うようになったことで)サービスを含めブランド全体のファンになった」という声もある。(手島氏)

    今まではブランドとのファーストタッチポイントは、「商品」しかなかった。しかし、肌idが登場したことで「サービス」が顧客接点の起点になるというケースも出てきたのだ。

    面白そうだから肌idを試してみよう。商品も良さそうだから買ってみようというお客さまがいたり、サービスに登録したらサンプル品をもらえて効果が感じられたから本商品を購入したというお客さまもいる。(手島氏)

    海外からの来店客に“母国語”で商品をリコメンド

    効果はそれだけにとどまらない。SOFINA iPは、店頭で肌idのウェブサイトを案内するQRコードを掲出している。グローバルブランドへの育成を目標にしていることから、サイトは多言語(英語、簡体字、繁体字)に対応。サイト上での肌チェックから商品リコメンドまで、対応している言語であれば、来店客は母国語で商品情報を確認できる。

    肌idの言語選択ページ

    この施策は、店舗スタッフからも好評だという。SOFINA iPは海外でも知名度があることから、目的買いで店舗を訪れる外国人観光客が多い。しかし主力の「土台美容液」以外の商品について知識を持っていないために、どれを選んだら良いか迷う人も多いのだという。

    最近はインバウンド需要に対応するため、外国人スタッフを採用する店舗も増えているが、休暇を取っていたり、集団客になると対応ができなかったりすることもある。

    そうした時に肌idのサイトを案内し自身のスマホでアクセスしてもらえれば、仮に日本人スタッフしかいない場合でも接客クオリティが上がり、機会損失を防ぐことができる。

    ローンチ前と比較し、EC売上に変化の兆し

    肌idを通じた一連の取り組みにより、EC売上に対する前向きな変化も感じていると手島氏は言う。

    LINE上で「購入はこちら」のボタンを設け、「@cosme SHOPPING」や、「Amazon」などさまざまなECサイトへの導線を作っている。花王側では各ECサイトでの購入状況までは把握できないが、Amazon内の売り上げトレンドがローンチ前よりも上がっていることから、手応えを感じているようだ。

    LINE公式アカウントのメニュー右下からECサイトへの導線を作っている(画像は編集部がLINEアカウントをキャプチャ)

    LINE上でロイヤル顧客に向けてルートを作れたことで、売り上げに貢献できていると思っている。(手島氏)

    ◇◇◇

    花王は、LINEやPerfectなど他社サービスとの連携を積極的に進めている。著名マーケターとして知られるオイシックス・ラ・大地の奥谷孝司氏(執行役員Chief Omni-Channel Officer)は、「脱自前主義」という表現を使い、特にテクノロジー領域において企業は内製化にこだわらず、専門企業と手を組みながらスピーディーに施策を展開していくことも必要だと訴える。

    まさに花王の取り組みは、「脱自前主義」により成功している事例といえるだろう。

    手島氏によると、他社との取り組みについては最初からスムーズに進んだわけではなく、社内的な課題も多かったという。花王ほどの規模の会社で、手島氏はどのように社内やチームを巻き込み、サービス化を実現したのか。また、肌idを通じてつながったユーザーと、どのようにファンコミュニティを形成していこうと考えているのか。

    これらの詳細については、インプレスが5/21に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2020春」で紹介する。なお、オイシックス・ラ・大地の奥谷氏による基調講演も予定している。

    ◆    ◆    ◆

    インプレスが5/21に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2020春」にて、手島氏と奥谷氏が登壇。手島氏は、「花王のテクノロジー活用&デジタル戦略~最新テクノロジーを活用したメーカーのファンコミュニティの作り方~」というテーマで、最新テクノロジーの活用法とファンコミュニティの作り方、またブランドエンゲージメントを高める方法について講演します。

    奥谷氏には、「『with コロナ』『アフターコロナ』を見据えたECマーケティングとは~オイラ大地の奥谷氏が語る、コロナショックを乗り越えるEC・小売業のデジタル戦略~」について語っていただきます。当日はオンラインでの配信となります。以下URLからお申し込みください(参加費は無料です)

    花王のテクノロジー活用&デジタル戦略などが学べるオンラインセミナーイベント

    公文 紫都
    公文 紫都

    コロナ禍で伸びたジャンルランキング。楽天はマスク、ヤフーは除菌・抗菌剤、Amazonは?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

    5 years 11ヶ月 ago
    ネッ担まとめ

    ここ数か月はマスクばかり売れていた印象がありますが、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonを比べてみると傾向が違っていました。

    売れたジャンルがモールで違ったことに注目

    新型コロナウイルスが楽天・Amazon・Yahooショッピングでの購買活動に与えた影響 | eコマースコンバージョンラボ
    https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/65698

    まとめると、

    • Nintは「新型コロナウイルスの影響によるEC市場動向調査レポート」で三大モールの月次売上を調査。2020年3月の売上前年比が高いジャンルのランキングを発表した
    • 楽天市場は1位、4位、5位にマスク。8位に手作りマスクの材料としてガーゼがランクイン
    • Amazonは1位にベビー体温計、2位にチェアパッド・座面クッション、4位はNintendo Switch
    • Yahoo!ショッピング(PayPayモール含む)は1位に除菌剤・抗菌剤、2位にマスク、5位は次亜塩素酸水

    感覚的にわかっていたものの、楽天市場でのマスクの売上が前年同月比で5000%とは、そのすごさがわかります。コロナ関連商品は3モールで1000%を超えているものが多いです。関連記事に取り上げたように、ある程度の傾向はGoogleトレンドでわかりますので、素早く対応していきたいですね。Amazonのマスクは怪しげなものが多かったので売れなかったのでしょうか?

    関連記事

    ただ普通にやっていれば売れる……わけではない

    新卒1年目、ECの売上を半年で2倍にした5つのこと | おざき@スナックミーのマーケ | note
    https://note.com/zazaza3/n/naf4b7e1b69f9

    まとめると、

    • ペルソナやターゲットといった前提を疑うことで、適切にアプローチできていなかったユーザーに気づき、売上が底上げできた
    • 企業が知ってほしい情報と、ユーザーが知りたい情報はイコールではない。ソーシャルリスニングなどオンラインではわからないユーザーインサイトもある
    • 薄く配信していた広告は中止。サイトコンテンツの拡充に努め、記事作成などの第三者コンテンツに販促費を向けた
    • 問い合わせに返信した後、すぐに受注メールがくることが多かったので、新規の問い合わせには365日即レス
    • 「商品を売る」ではなく「思いを届ける」に自然と意識が変わり、これこそ「自分ごと化」する

    あきらかに購入を悩んでいるお客様にすっとアシストしました。せっかくショップに来てもらってるタイミングを逃すのはもったいないからです。

    やはり、ECが活発になるのは土日祝で売上もあがります。(コロナでいまはなんとも言えませんが)

    売上目標に対する執着心といいますか、お問合せに対応する日曜日の5分は大きくなって自分に返ってくるそんな投資感覚でした。

    ネットショップってちょっとしたことで買ってもらうタイミングを逃しますよね。調査データもたくさん出ているように、決済手段がないとか送料が思ったより高いなどです。問い合わせの反応が遅いのもその1つ。記事中にあるように素早く対応することで売上につながります。私の感覚でも早朝、深夜、土日の対応は買ってもらえる確率が高いです(ブラックな感じで対応するわけではないのでご注意ください)。

    気付かないうちにPayPayが広がっています

    PayPayが「Uber Eats」に対応、6月には「ミニアプリ」 | ケータイ Watch
    https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1249946.html

    「PayPayピックアップ」で飲食店のテイクアウトをキャッシュレス化 | BCN+R
    https://www.bcnretail.com/market/detail/20200430_170256.html

    オンライン決済 | PayPay
    https://paypay.ne.jp/store-online/

    まとめると、

    • PayPayがUber Eatsに対応。一部エリアで開始し、5月15日からはすべてのエリアで使えるようになる
    • PayPayアプリ内で注文を事前に完了して店頭で商品を受け取る事前注文サービス「PayPayピックアップ」もスタート。6月以降に全国で本格的にサービスの提供を開始
    • PayPay(オンライン)に申し込むと自社ECサイトでもPayPayが使えるようになる

    加盟店向け「PayPayピックアップ」サービスページによると、専用端末は不要で初期費用は無料。利用料は最初の3カ月(2020年6~8月利用分)は取引の4%、9月利用分から8%になる。月額費用となるプラットフォーム利用料は最初の3カ月(6~8月利用分)は無料、9月からは1店舗当たり480円となる
    https://www.bcnretail.com/market/detail/20200430_170256.html

    PayPayの拡大が止まりません。ミニアプリが増えてきて、テイクアウトなど利用者が増えている分野での決済も便利になっています。コロナの影響でキャッシュレス決済の利用も増えていますので、この勢いは止まりそうもありません。それ以外の決済手段の動きも気になるところです。

    関連記事

    EC全般

    エアークローゼットが商品をレンタル利用してから購入できる「airCloset Mall(エアクロモール)」をスタート | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/7562

    家具・家電をレンタルしてから購入できるのは大きなメリット。

    ファクトリエ、ECサイトに作り手と使い手がよりつながるためのふたつの新機能を実装 | ECzine
    https://eczine.jp/news/detail/7767

    自然な感じのちょっとした気遣いが嬉しいですよね。

    「無印良品」、Amazonでの販売スタートのお知らせ | 株式会社良品計画
    https://ryohin-keikaku.jp/news/2020_0501_02.html

    認知度がある商品を一気に拡大させるにはAmazonが最適。

    個人・中小企業のネットショップのこれからを考える | ECB山中 | EFFECTOR COLLECTION BOX | note
    https://note.com/effectorbox/n/na6ee9a9ff001

    「多くの小売が意識的に始めているのがオリジナル商品の開発」。商品を仕入れていると利益が出ないですよね。

    心理学の活用 Shopify Appを使った効果的なアップセル | StoreHero
    https://storehero.io/ja/blogs/upsell-for-shopify/

    Shopify、ECサイト管理画面上から配信できるメール機能を日本語ローカライズ 10月1日まで無償 | ECzine
    https://eczine.jp/news/detail/7754

    こちらも急成長中のShopify。いろんな機能を持たせると動きづらくなるのでそこも考えて。

    ZOZO、「WEAR」販売、D2C参入など続々 『売場』と『商材』拡張する新戦略 | マイナビニュース
    https://news.mynavi.jp/article/20200429-1026145/

    ZOZOの取扱高は6.6.%増の3450億円、消費増税や暖冬の影響で期初計画には届かず | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/7590

    「ゾゾ頼み」再燃も、ZOZOが喜べない複雑な事情 | 東洋経済オンライン
    https://toyokeizai.net/articles/-/348314

    外に出ない=服をあまり買わなくなる。ということなので、じわっと苦しくなっているようです。

    配達員がおもわず涙・・・デリバリー大国・中国での心温まる出来事(中島恵) | Yahoo!ニュース 個人
    https://news.yahoo.co.jp/byline/nakajimakei/20200429-00175942/

    届けてくれる人たちに感謝。

    今週の名言

    企業の経済活動はパラダイムシフトが起きた以上、以前と同じ考えや同じ方法では生き残ることはできません。

    危機に面していない企業も状況が変われば、ある日、突然、危機がやってきます。「備よ、常に。」(ロバート・ベーデンパウエル)です。

    コロナと共にある時代、マーケティングが考慮すべき5つの視点【藤原義昭】 | Agenda note
    https://agenda-note.com/brands/detail/id=2809

    順調に進んでいるようでも油断せずに逃げ道を確保しておく。過去の不況などを研究しておけば備えられるはず。

    森野 誠之
    森野 誠之

    上新電機のEC売上は571億3400万円で4.8%増、EC化率は13.8%【2019年度実績】

    5 years 11ヶ月 ago

    上新電機の2020年3月期連結業績によると、EC売上は前期比4.8%増の571億3400万円だった。連結売上高に占めるネット販売の構成比を示すEC化率は13.8%。

    2020年3月期の決算短信では、3年間分のチャネル別売上構成を公表。2018年3月期のEC売上は574億4300億円でEC化率は14.7%、2019年3月期は同545億4100万円で同13.5%だった。

    上新電機の2020年3月期連結業績によると、EC売上は前期比4.8%増の571億3400万円
    チャネル別売上(画像は決算短信から編集部がキャプチャ)

    上新電機は2020年3月期、「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2019」で「Joshin web CD/DVD店」がジャンル賞、「Yahoo!ベストストアアワード2019 年間ベストストア」で総合第2位を獲得するなど、大手モール内でも顧客の支持を集めた。

    今期は、楽天と「楽天市場」「楽天ポイントカード」の連携強化を通じてO2Oビジネスをスタート。211店舗の実店舗で、「楽天市場」と「楽天ポイントカード」を活用したポイント付与キャンペーン施策を定期的に実施する。

    楽天と「楽天市場」「楽天ポイントカード」の連携強化を通じてO2Oビジネスをスタート
    楽天とのO2Oについて(画像は決算説明会資料からキャプチャ~

    上新電機は、2004年に「楽天市場」へ出店。2014年には来店ポイントアプリ「楽天チェック」を実店舗に導入、2015年に「楽天ポイントカード」、電子マネー「楽天Edy」を導入。2019年3月からスマホアプリ決済サービス「楽天ペイ(アプリ決済)」の利用をスタートしている。

    上新電機は、1億人以上の会員基盤を抱える楽天会員を活用し、オンラインとオフラインの店舗へ送客を図っていく。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    無償オンライン研修など「ネットショップ開店支援プロジェクト」始動、日本ネットショップ能力認定機構【新型コロナ対策】

    5 years 11ヶ月 ago

    一般社団法人日本ネットショップ能力認定機構は、ネットショップ開店を無償で支援する「ネットショップ開店支援プロジェクト」を開始した。

    「ネットショップ開店支援プロジェクト」とは

    コロナ禍で打撃を受けた小売、飲食、一次産業、観光業などが対象

    新型コロナウイルスにより影響を受けている事業者に対し、ネットでの販路を拡大し新しい売り上げの確保を支援する。小売、飲食、一次産業、観光業などが対象

    対象産業のネットショップ運営初心者に向けて、下記の内容を無償で実施する。

    • ZOOMを利用した、ネットショップの開店方法などを解説するオンライン研修
    • 同機構が作成したテキストの配布(一部)
    • 全国の参加者と学び合うオンラインコミュニティの構築

    プロジェクトにはネットショップ開店を目指す事業者以外にも、告知面で支援する「後援団体」や講師・メンターとして支援する「サポーター」、運営資金やシステム面で支援する「協賛団体」として参加が可能

    日本ネットショップ能力認定機構 ネットショップ開店支援 ネットショップ検定 ネットショップ実務士 新型コロナ支援
    4つの方法でプロジェクトに参加できる(画像は編集部がキャプチャ)

    日本ネットショップ能力認定機構とは

    ネットショップ事業者とその組織で働きたい人材を適切に結びつけるために、ネットショップ運営に必要な能力を評価・認定する活動を推進している。

    主な取り組みは、「ネットショップ検定」の運営と、「ネットショップ実務士」の資格認定。

    ネットショップ検定

    ネットショップの運営能力やWeb制作能力など現場に必要な知識をまとめた「ネットショップ検定」を運営する。ヤフーやヨドバシカメラ、KDDIなど「実施委員」として参画する複数の企業に課題・問題をヒアリングした内容を基にしている。約560社が活用。

    ネットショップ実務士

    「ネットショップ検定」に合格すると、「ネットショップ実務士」の資格が取得できる。「ネットショップ実務士」は、同機構がネットショップを運営するために必要な能力を4つの職種と、3段階のレベルを組み合わせた全12種で設定している。

    日本ネットショップ能力認定機構 ネットショップ開店支援 ネットショップ検定 ネットショップ実務士 新型コロナ支援
    「ネットショップ実務士」の職種とレベル(画像は編集部がキャプチャ)

    ネットショップ担当者フォーラムでは、新型コロナウイルスの感染拡大により影響を受けているEC・小売り・メーカーおよび、周辺支援事業者によるサポートなど、事業推進に向けた取り組みに関する情報を募集しています。こちらまで情報をお寄せください。

    ※すでに関連リリースがある場合は、直接こちらにお送りください。
    宛先: netshoptan@impress.co.jp (担当:公文)

    藤田遙
    藤田遙

    三陽商会のEC売上は84億円、EC化率は12.7%(2020年2月期)

    5 years 11ヶ月 ago

    三陽商会の2020年2月期におけるEC売上高は84億6400万円だった。単体売上高に占めるEC売上高の比率(EC化率)は12.7%。

    EC事業は重点的な投資や集客のためのプロモーションを実施したほか、在庫欠品率が改善したこともあり計画以上の売上高を確保したとしている。当期は決算期変更に伴う14か月決算のため、実績を前期と比較できない。

    自社ECサイトの売上高は62億6900万円で、EC売上高の74%を占めた。自社ECはブランドECサイトを立ち上げたことで売り上げが拡大。自社ECの四半期ごとの増収率は2019年1-3月期が前年同期比18%増、4-6月期が同51%増、7-9月期が同36%増、10-12月期が同35%増、2020年1-2月期が同17%増と推移した。

    三陽商会の2020年2月期におけるEC売上高は84億6400万円だった。単体売上高に占めるEC売上高の比率(EC化率)は12.7%
    EC売上の実績(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    なお、2018年12月期のEC売上高は53億1700万円、EC化率は9.2%だった。

    2020年2月期は最終赤字26億円

    2020年2月期の連結売上高は688億6800万円(2018年12月期は590億900万円)、営業損失28億円7500万円(同21億7600万円の赤字)、経常損失28億9900万円(同19億5000万円の赤字)、当期純損失26億8500万円(同8億1900万円の赤字)。

    今後は収益力を高めるため、調達原価低減や不採算売り場の撤退、安易なセール販売から脱却などに取り組む。直営店をてこ入れするための人材育成やプロパー売上の拡大、実店舗とECが連動するオムニチャネル化も推進する。

    三陽商会のチャネル戦略・ブランディング強化策
    チャネル戦略など(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    2021年2月期は新型コロナウイルスの影響で連結売上高355億~440億円と減収を見込んでいる。営業損失は60億~105億円となる見通し。

    渡部 和章
    渡部 和章

    eコマース取扱高は2.5兆円、ショッピング事業取扱高1兆円、PayPay登録者2700万人突破【Zホールディングスの2019年度】

    5 years 11ヶ月 ago

    ヤフーやZOZOを傘下に持つZホールディングスの2020年3月期連結決算によると、「eコマース取扱高」は前期比14.3%増の2兆5936億円だった。

    「PayPayモール」を2019年10月にオープンしたほか、ZOZOを連結子会社化したことでEC事業の取扱高が拡大した。

    Zホールディングスの「eコマース取扱高」は、「ショッピング事業」「リユース事業」「サービス・デジタル事業」「アスクルBtoB」「その他」の取扱高を合算した数値。

    なお、国内EC事業でZホールディングスと競合する楽天の2019年12月期(2019年1~12月)における国内EC流通総額は前期比13.4%増の3兆8595億円。また、アマゾンが手掛ける「Amazon.co.jp」の2019年(2019年1~12月)の流通総額は、編集部の推計では3兆円規模となっている。

    ヤフーやZOZOを傘下に持つZホールディングスの2020年3月期連結決算によると、「eコマース取扱高」は前期比14.3%増の2兆5936億円
    eコマース取扱高について(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    事業セグメント別の取扱高、「ショッピング事業」は1兆347億円

     

    Yahoo!ショッピングやPayPayモール、ZOZOTOWNなどの取扱高を合算した「ショッピング事業取扱高」は同34.5%増の1兆347億円だった。

    2019年10月に「PayPayモール」をオープンしたことで取扱高が拡大。11月にZOZOを連結子会社化したことも取扱高を押し上げた。

    ヤフオク!やPayPayフリマなどを含む「リユース事業取扱高」は同1.3%減の8014億円。ヤフオク!は販促費を削減した影響で取扱高が減少したという。

    旅行予約サービスのYahoo!トラベルや、レストラン予約の一休.comなどの取扱高を合算した「サービス・デジタル取扱高」は、同14.7%増の4462億円だった。

    「アスクルBtoB事業」の取扱高は同約6%増の2581億円、「その他(物販)」の取扱高は約50億円だった。

    決済サービス「PayPay」の登録者数は2700万人

     

    Zホールディングスが手がける決済サービス「PayPay」の登録者数は2020年3月末時点で2700万人を突破。加盟店は2020年4月26日時点で220万か所となっている。

    Zホールディングスが手がける決済サービス「PayPay」の登録者数は2020年3月末時点で2700万人を突破。加盟店は2020年4月26日時点で220万か所となっている
    PayPayのKPI(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    後払い決済サービス「PayPayあと払い」を一部の利用者に提供しており、2020年夏以降にすべての利用者に提供する方針。

    「PayPay」はスーパーアプリ化を進めている
    スーパーアプリ化を進めている(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)
    渡部 和章
    渡部 和章
    確認済み
    56 分 47 秒 ago
    ネットショップ担当者フォーラム フィード を購読

    人気記事トップ10

    人気記事ランキングをもっと見る