ネットショップ担当者フォーラム

CVRが大幅アップ。日本トイザらスによるgoo Search Solution導入事例

6 years ago

2000年にEC事業開始以来、「イノベーションなくして成長ならず」をキーワードに、業界に先駆けたあらゆるチャレンジをしてきた日本トイザらス。現在同社が力を入れるのが、サイト内検索の改善と、チャットボット導入によるカスタマーサービスの向上だ。goo Search Solutionの導入によりCVRに大きな変化があったという同社の実践例を紹介する。

シームレスリテーリングへの挑戦

店舗・ECの資産を活かした取り組み

2000年10月にEC事業を開始した日本トイザらス。特にこの5年は、「シームレスリテーリング」(※編集部注:日本トイザらスでは意識的にオムニチャネルではなく、シームレスリテーリングという表現を使用)を実現するため、全国にある168店舗とECサイトという資産を活かし、「常に早く取り組み、拡大を意識してきた」(日本トイザらス株式会社 eコマース本部 シニアディレクター 西原慎祐氏)。

2015年以降のシームレスリテーリングに関する取り組み例

チャットボットの導入で応答率大幅改善

チャットボット利用数、前年同期比倍増

ECサイト改善策の一環として強化しているのが、チャットボットを利用したカスタマーサービスの向上だ。同社には年間数十万件の問い合わせがあるといい、特にクリスマス前の11月、12月は問い合わせ件数が大幅に増える。

シームレスリテーリングの取り組み例について説明する日本トイザらスのeコマース本部 シニアディレクター 西原慎祐氏

以前は電話とメールで対応していたが、繁忙期のピーク時には応答率が40%を下回ることもあり、お客さまの2人に1人は電話がかかってきても応対できない状況だった。(西原氏)

応対ができなければ、消費者は諦めて他社サイトへ行ってしまうか、クレーム対応の場合は、「お待たせした分苦情が大きくなる(西原氏)」などさまざまな問題に発展する。

そこで目をつけたのが、チャットボット。2017年にLINEアカウントコネクトの利用を開始した。日本トイザらスの公式LINEアカウントと友だちになると、ユーザーはLINEを通じて問い合わせができる。内容によって自動応答か有人対応かが振り分けられ、「送料が知りたい」など答えが明確な質問に対しては、人を介さない自動応答も可能だ。

その後、PCやスマホサイトでもチャットボットの仕組みを導入。2018年の繁忙期のチャットボット利用率は前年同期比倍増となり、2019年はさらに増える見込みだ。

日本トイザらスのチャットボット導入例。2018年の利用数は前年同期比倍増となった

メール、電話による応答件数大幅に削減

チャットボット導入によるメリットは、計り知れない。まず応対可能時間が営業時間内に限られる有人対応と違い、チャットボットであれば24時間365日となり、応対できる件数が大幅に増える。

顧客からの質問は、必ずしも有人対応の必要がないものもある。人を介する必要がある複雑な問い合わせに時間を割けられれば、自ずとサービス向上につながる。

以前は、11月、12月に対処できなかったものが1月まで持ち越されることもあり、カスタマーサポートは常に対応に追われている状態だった。チャットボットを導入したことで自動応答率が圧倒的に増え、メールや電話による有人対応の割合が大幅に減少した。(西原氏)

これらの取り組みの結果、2018年11月の応答率は100%に近づき、大幅に改善した。

サイト内検索改善でCVRが大幅アップ

表記ゆれを吸収し、ゼロ件ヒットをゼロに

2018年から日本トイザらスは、サイト内検索の改善に注力している。サイト内検索は直接CVRに影響を及ぼすことから、検索トラブルの改善が求められていた。

特に課題になっていたのが、「ゼロ件ヒット」だ。「レゴ( LEGO)」のような人気商品は検索回数が多いが、「REGO」など入力ミスも多い。以前はこうした「表記ゆれ」があると検索対象にはならず、「ヒット0件」という結果になっていた。そこで表記ゆれ対策に強いNTTレゾナントのgoo Search Solutionを2018年7月に導入。検索経由のCVRが、導入後は倍増した。

NTTレゾナントのシニアコンサルタント 北岡恵子氏は、企業がサイト内検索に注力すべき理由について以下2つをあげる。

  1. 検索を利用するユーザーは、ある程度欲しい商品が決まっている
  2. 広告や特集に比べると検索経由のCVRは高い(CVRが10倍程度上がる商品もある)
数々のECを支援してきた経験をもとに、サイト内検索の重要性を説明するNTTレゾナントのシニアコンサルタント 北岡恵子氏

サイト内に検索ボックスを設置しているEC事業者は多いが、活かしきれていないケースも多い。検索で目当ての商品が見つからなかった場合、来訪者の56%は「他サイトに行く」、29%が「実店舗に行く」というデータもあり、検索結果に満足しなかった場合、実に8割が離脱する傾向にある。

ユーザーが求めている商品を素早く上位に!

こうした機会損失はなぜ生まれるのか。北岡氏は主に3つ理由があるとする。

北岡氏が指摘するサイト内に検索ボックスを設置しているにも関わらず、ユーザーが商品を見つけられない3つの理由

特に多いのが、ユーザーが入力したキーワードを正しく理解していないケースと、日本トイザらスの「レゴ」の事例にもあったとおり、表記ゆれを吸収できていないケースだ。

たとえばユーザーが「電子レンジ」の検索を目的に、「レンジ」と入力したとする。よくあるのが、「オレンジ」や「オレンジ色の何か」を検索結果として表示してしまうケースだ。これではユーザーが求めている検索結果からは離れてしまう。

また、「ゴミ箱」を探しているユーザーのなかには、「くず入れ」「ダストボックス」といったキーワードから検索する人もいる。こうした表記ゆれをいかに吸収できるかもポイントだ。

最後に、ユーザーの求めている順に検索結果が表示されているかにも注目したい。よくあるのは、Tシャツを探しているユーザーに、スニーカーを出してしまうケーススニーカーの商品説明文のなかに「Tシャツ」が入っている場合、そのスニーカーが売れ筋商品だと上位表示されることがある。

goo Search Solutionでは、サイトに蓄積されたログを毎日AIに学習させることで、本当に売れている商品がしっかり上に出る。関係ない商品が出なくなる仕組みを取っている。(北岡氏)

また表記ゆれに関してもログを活用する。自社ECサイトにたまったログと、20年以上の運営実績を持つgooのポータルサイトに蓄積したログ、それぞれからAIが表記ゆれ辞書を自動で生成。この2つを掛け合わせることで、各ECサイトに特化した「専用の表記ゆれ辞書」を作るという。

「ミライの検索」はこうなる

画像、音声。検索はもっとラクに便利に

最後に北岡氏は、これからの検索方法として次の3つをあげた。

①ダイレクト検索

「お中元」で検索した場合の、ダイレクト検索機能イメージ

特定のキーワードで検索したときに、指定ページに飛ばせる機能。たとえば検索ボックスに「ブラックフライデー」と入れると、直接ブラックフライデーのランディングページに移動する。

<メリット>

  1.  よりCVRが高いページに送客できる
  2. 検索ボックスに商品名ではなく、「送料」「返金方法」などと入力するユーザーが一定数いる。検索から直接「送料」や「返金方法」のFAQページを案内できる(カスタマーサポートの負担を減らせる)

②画像検索

最新の画像検索例

写真を撮影すると、体のどの部位なのかAIが判別。トップス部分をクリックすると、トップスに絞り込んだ形で検索結果が表示される。

③ 音声検索

自然な言葉で話すだけで検索ができる

「送料無料の1500円以内の新品の腕時計が欲しい」など自然な言葉で話すだけで検索できる。その際いきなり結果を出すのではなく、上記画像のように、まず検索の候補を出すことで、よりユーザーにマッチした検索結果に導くことができる。

仕組みは、下図の通りだ。

自然言語を解析して検索するgoo Search Solutionの音声検索機能

音声検索はハンズフリーであることから入力スピードが早く、また他に作業をしながらでも検索できるなどさまざまなメリットがある。米スタンフォード大学の調査では、2020年には、モバイル検索のうち5割が音声検索になるという。音声検索への対応は各EC事業者に求められる課題となりそうだ。

公文 紫都
公文 紫都

【モバイルファーストに最適な決済フローとは?①】「ゲスト購入」を選択肢として用意して目立たせる | モバイルファーストに最適な決済フローとは? 顧客体験調査で見えた自社ECサイト10の改善アイデア

6 years ago

「Amazon Pay」がECサイトのユーザーエクスペリエンス改善を研究しているBaymard Institute(ベイマード・インスティテュート)に調査を委託して作成した貴重なレポートを日本のEC事業者向けにお届けするこの連載で、前回は「なぜカゴ落ちが起こるのか?」を解説しました

今回から、モバイルに適した具体的なカゴ落ち対策・改善のアイデアをご紹介します。

お客様はお買い物をするECサイトでアカウントを個別に作成することを好まない傾向にあります。このため、快適なモバイルチェックアウト体験を提供するには、「ゲスト購入」の選択肢を用意することが不可欠です。

ただし、単に「ゲスト購入」を用意するだけでは足りません。モバイルユーザーの60%以上は、アカウント選択のステップで「ゲストチェックアウト」を見つけても、これを選択するのが困難であるほか、特に既存顧客向けの「サインイン」オプションの下に「ゲスト購入」が配置されていると分かりづらいと報告しています。

このような配置が誤解を招き、ゲスト購入が選択肢として用意されているにも関わらず、一部のお客様はアカウントを作成しなくてはならないものだと勘違いしています。

「ゲスト購入」オプションを目立たせることで、上記の課題に対処できます。これには、2通りの方法があります。

1.「ゲスト購入」ボタンを最初に配置する

「ゲスト購入」オプションを必ず、アカウント作成/サインインページの最初に配置し、このオプションで続けるための専用ボタンを用意します。こうすると、お客様はアカウント作成またはサインインと混同しなくなります。

ゲスト購入をサインインオプションの下に表示させている例
ゲスト購入のオプションをアカウント作成およびサインインオプションの下に配置してはならない

2. オプションフィールドを非表示にする

各アカウント選択オプションに関するすべてのフィールドと詳細を非表示にします。これで、お客様はモバイル画面内で利用可能なすべてのオプションを確認できます。お客様が各アカウント選択オプションを選択すると、そのオプションに該当するフィールドと詳細が表示されます。

フォームを非表示にしている例
フォームの欄はデフォルト設定で非表示にし、お客様が関連のアカウントオプションを選択した場合にのみ表示する
◇◇◇

次回は「② 適切なタッチキーのレイアウト」について解説します。ご期待ください。

Amazon Pay
Amazon Pay

メルカリの2020年事業戦略まとめーーリアル店舗、物流代行、丸井との業務提携、自社ECへの送客協力など

6 years ago

メルカリは2月20日に開いた事業戦略発表会「Mercari Conference 2020」で、「パートナー企業との連携を通じた出品施策の拡大」「データ連携を通じた一次流通と二次流通の融合」といった新たな取り組みや今後の戦略を発表した。

パートナー企業との連携で出品施策を拡大

メルカリは、自社が行った調査から「出品意向があるのにまだ出品を経験したことがない」潜在出品顧客は3610万人存在すると推計。「不要な物をメルカリで売るという経験を、より多くの顧客に提供していくことが成長につながる」として、パートナー企業との連携を通じた3つの施策を行う。

① メルカリ初のリアル店舗「メルカリステーション」

出品経験のない潜在顧客層へのタッチポイント拡大を目的に、出品体験をワンストップで提供するメルカリ初のリアル店舗「メルカリステーション」を開設。第1号店として丸井の新宿マルイ本館に旗艦店を2020年春に出店する。

メルカリ メルカリステーション リアル店舗 マルイ ワンストップ出品

「メルカリステーション」では、メルカリの使い方を学べる「メルカリ教室」、出品商品の撮影、不明点をカスタマーサポートにライブチャットで質問できる場を設ける。また、商品を投函するだけで発送できる「メルカリポスト」も設置する。

今後、全国のショッピングモールや商業施設内への出店を予定しており、2021年夏までに全国主要10都市での展開をめざす。

② 梱包・発送を提携倉庫が行う「あとよろメルカリ便」

ユーザーがメルカリに出品した商品を提携倉庫に発送すると、商品保管、売れた後の梱包・発送を代行する「あとよろメルカリ便」の試験運用を2020年2月から始める。「商品が売れるまで家の中で場所をとって困る」「売れた後の梱包・発送が面倒」といったユーザーの課題を解決するのが目的。

メルカリ あとよろメルカリ便 発送 梱包 お任せ

「あとよろメルカリ便」はオープンロジとメルカリAPIを連携し、オープンロジの提携倉庫で商品管理から発送までを行う。利用方法や料金体系などは正式運用開始時に発表する。

③ 無人発送の投函ボックス「メルカリポスト」

アプリに表示されるQRコードをかざすと自動で発送ラベルが印刷され、ラベルを貼り付けた商品を投函するだけで発送が完了する「メルカリポスト」を展開。ヤマト運輸が集荷パートナーとなる。

2020年春、新宿マルイ本館にオープン予定の「メルカリステーション」で展開。2020年夏から全国のドコモショップをはじめ、2023年までに全国5000か所への設置を目標として掲げた。

メルカリ メルカリポスト ヤマト メルカリステーション 無人発送

また、「メルカリポスト」の進化版として次世代型ワンストップ端末「メルカリポストプラス」の開発・展開をパナソニックと共同で進めていくと発表。2020年春の実用化をめざしており、詳細は運用時に発表する。

連携パートナー企業

丸井が運営するマルイ実店舗「マルイウェブチャンネル」

丸井と業務提携を締結。「メルカリステーション」の展開のほか、新宿マルイ本館など数店舗で「メルペイ」を導入。今後はマルイ全店、マルイECサイト「マルイウェブチャンネル」での導入をめざす。

メルカリ マルイ 丸井 マルイウェブチャンネル メルペイ

「STAFF START」を通じたアパレルEC

アパレルメーカーの持つコーディネート画像データとの連係、メルカリからアパレルECへの送客を2020年春から開始する。初期パートナーとして、アダストリア、パル、ベイクルーズとの連携を予定。なお、ベイクルーズ内の連携対象ブランドについては検討中とのこと。

メルカリ STAFF START アパレル バニッシュ・スタンダード アダストリア パル ベイクルーズ

この取り組みは、バニッシュ・スタンダードの「STAFF START」と連携。メルカリ内にコーディネートから服を探す「コーデ機能」の提供で実現する。コーディネート画像から直接アパレル企業の自社ECサイトに移動できるようにする。

アイスタイルが運営する「@cosme」

アイスタイルと包括業務提携を締結し、「@cosme」の商品データとメルカリのデータを連携。「@cosme」が保有する一次流通での化粧品購買データに加え、メルカリの持つ二次流通市場の商品別取引数や平均価格などの統計情報を、化粧品メーカーに対して可視化することをめざす。

メルカリ アイスタイル @cosme データ連係 コスメ 化粧品

一次流通と二次流通のデータ連係を展開

メルカリは「2013年7月のサービス開始から約6年半で累計出品数15億品を突破し、国内最大のフリマアプリとして成長する中で、二次流通市場に関する膨大なデータを蓄積した」と説明。データの中には数十億規模の商品データ、月間1500万人を超えるユーザーの属性データ、行動データなど小売りや一次流通企業単独では把握が難しかった内容も含まれる。

メルカリ 一次流通市場 二次流通市場 フリマアプリ データ連係

一次流通企業とのデータ連携に取り組む背景について、メルカリは次のように述べた。

一次流通企業が保有する商品データや顧客データとメルカリが保有する二次流通データを連携し、二次流通も含めた商品のライフサイクルやお客さまのカスタマージャーニーを可視化することで、企業のマーケティングや商品企画、新たなソリューション開発など、一次流通市場の活性化と新たな購買体験・顧客体験の創造をめざしていきます。

顧客データ連携

小売り、メーカーなどの一次流通企業が保有する顧客データ(ID)とメルカリの顧客データ(ID)を連携。両社のアカウントが保有する購入履歴などのデータ共有を可能にする。

メルカリ 一次流通市場 二次流通市場 フリマアプリ データ連係

データ連携で、一次流通企業は自社が保有するデータに加え、メルカリ上の購入や検索、閲覧などのアクションデータも把握することが可能になり、自社ECや店舗などで顧客にあわせた商品提案などができるようになる。また、メルカリとのID連携で、自社製品の購入履歴がメルカリに自動で反映されるようになり、ユーザーが商品を出品する際に説明文などの入力が不要となる。

地域データ連携

「メルカリステーション」や「メルカリポスト」において、メルカリ利用者の発送エリアや利用時間など、オフラインでのアクションデータをもとに、近隣の店舗への来店や利用を促す。

メルカリ 一次流通市場 二次流通市場 フリマアプリ データ連係

商品の発送に訪れたユーザーに対して「メルペイ」で使用できるクーポンなどを発行し、店舗での購入を促進させ、データの蓄積やマーケティングの精度向上を図る。

商品データ連携

一次流通企業が保有する商品のカタログデータをメルカリと連携し、メルカリに出品されている商品をカタログデータと紐付ける。商品ごとにメルカリ内における地域や属性別の出品、購入数、閲覧数などの動向データを、一次流通企業はダッシュボード形式で閲覧できるようになる。一次流通企業は取得したデータをマーケティングや商品企画などに活用できる。

メルカリ 一次流通市場 二次流通市場 フリマアプリ データ連係 カタログデータ SKU

メルカリのユーザーは、商品単位で出品物の検索や閲覧、比較などが可能になる。また、バーコード読み取りやAI画像認識などで出品したい商品がカタログデータを紐付けることで、出品時の価格サジェストや情報入力などが簡易化する。

また、メルカリ内で個別の商品ページから自社ECへの新品購入導線を設置することが可能になる。書籍やCDなど一部カテゴリーにおいてはすでに展開しており、今後は化粧品や衣料品などにも拡大する。出品物の売り切れ、中古品と比較検討して新品を購入したい場合に、シームレスに新品を購入できるという。

藤田遙
藤田遙

中国EC大手のJDグループも採用したAI搭載の無人ロボットが日本市場へ展開

6 years ago

物流システム機器を取り扱うジャロックは2月18日、AI搭載型の無人搬送車を扱う中国企業マルイノベーションと国内販売代理店契約を締結したと発表した。マルイノベーションが中国などで展開している無人搬送車を日本で販売する。

物流システム機器を取り扱うジャロックは2月18日、AI搭載型の無人搬送車を扱うマルイノベーションと国内販売代理店契約を締結したと発表
ジャロック×マルイノベーションの契約締結

マルイノベーションの無人搬送車は、作業者がワークステーションで端末機器を操作すると、保管棚ごと商品を作業者のところへ運ぶ。

無人搬送車に搭載されたAIが倉庫や工場構内の床の「地紋」を学習するほか、人や障害物をセンサーで認識して自走するという。無人搬送車の軌道を決定するための磁気テープなどを、倉庫の床に貼る必要はないとしている。

ジャロックによると、マルイノベーションの無人搬送車は中国でEC流通総額で2位とされる「京東商城(JD.com)」の物流会社「京東物流」などに導入されている。また、2017年にJD.comから出資を受けたという。

渡部 和章
渡部 和章

生鮮食品EC「クックパッドマート」の商品、東京メトロ駅構内で受け取り可能に

6 years ago

クックパッドは2月20日、東京地下鉄、メトロコマースと共同で、生鮮食品EC「クックパッドマート」の商品受け取り場所である生鮮宅配ボックス「マートステーション」を、東京メトロ駅構内に設置すると発表した。駅構内への導入は初。

生鮮食品EC「クックパッドマート」は、さまざまな生産者が販売する新鮮な食材をアプリから送料無料で購入できるサービス。購入した商品は、地域の店舗や施設に設置された生鮮宅配ボックス「マートステーション」へ配送、ユーザーは好きな時間に立ち寄って購入商品を受け取ることができる。

地下鉄駅構内に「マートステーション」を設置することで、通勤・通学など外出先からの帰宅時に食材の受け取りを可能にする。2020年2月21日から注文を受け付け、2月27日から半蔵門線大手町駅への配送を開始する。

クックパッドは、東京地下鉄、メトロコマースと共同で、生鮮食品EC「クックパッドマート」の商品受け取り場所である生鮮宅配ボックス「マートステーション」を、東京メトロ駅構内に設置する
東京メトロ半蔵門線大手町駅での設置イメージ

今後も「マートステーション」の設置箇所は順次拡大する予定。新たな設置箇所についてはクックパッドマートアプリ内で順次告知する。

地下鉄駅構内での設置を推進することで、通勤先や自宅の最寄り駅での受け取りを実現、駅利用者の買い物における利便性向上を図る。

「クックパッドマート」では、今後も各地域の店舗や施設と併せて、鉄道駅やマンションなども含むあらゆる生活導線上へ「マートステーション」の設置を進めていく。

「クックパッドマート」は精肉店や鮮魚店、パン屋といった地域の販売店や生産者の食材を、オンラインで販売するサービスで、商品を提携店舗の店頭で受け渡すのが特徴。2019年9月には出品者の商品をまとめて集荷する共同集荷サービスを正式に開始している。

石居 岳
石居 岳

ECビジネスも環境に配慮を――オイシックスが主力製品「ミールキット」の外袋を植物由来プラに変更

6 years ago

オイシックス・ラ・大地は2月13日、ミールキット「Kit Oisix」の外袋を、サトウキビ由来の植物原料を配合したバイオマスプラスチック素材に切り替えると発表した。

2020年4月出荷分から順次切り替えを実施、5月には全品を切り替える予定。

バイオマスプラスチックの活用と、プラスチックの減容化により、年間で石油由来プラスチック使用量を約3トン、二酸化炭素(CO2)排出量約13トンをそれぞれ削減できるという。

外袋を構成する全ての要素(袋、レシピポケット、インク、接着剤)でバイオマス素材を使用しており、これはミールキットでは日本初の取り組みとしている。

オイシックス・ラ・大地は、ミールキット「Kit Oisix」の外袋を、サトウキビ由来の植物原料を配合したバイオマスプラスチック素材に切り替える
ミールキット「Kit Oisix」の外袋

「Kit Oisix」は、必要量の食材と調味料がレシピとセットになっているため、家庭での食材廃棄を減らすことが可能。利用者への調査で1食あたりの食材廃棄量が約3分の1に減少することがわかった。

余剰野菜も積極的に活用している。有機野菜や特別栽培野菜など、環境に配慮された農業による食材を利用。環境、食品ロスといった課題解決にも寄与する商品となっている。

オイシックス・ラ・大地はこれまでも、「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」ブランドで、青果や卵に紙由来パッケージの採用、PB飲料のストロー添付廃止などを行ってきた。

今後、その他の商品や梱包資材においても、より環境負荷の少ない素材への変更に向けて、できることから進めていくという。

小売業界では環境に配慮したビジネスを展開しようとする企業がこのところ増えている。

ファーストリテイリング傘下のユニクロとジーユーは4月1日から、国内全店舗でショッピングバッグを有料化し、1枚一律10円(税抜)で販売。ファーストリテイリングは環境負荷を低減し、顧客に安心して購入してもらう製品とサービスの提供に向けた取り組みを進めている。

無印良品を展開する良品計画は、地球資源の循環化および廃棄物削減のための様々な取り組みを進めているが、その一環として、プラスチック製のショッピングバッグを2020年3月以降順次廃止し、6月末までに全ての店で紙製のショッピングバッグのみに変更する。

石居 岳
石居 岳

ユナイテッドアローズECサイト停止の影響は?/楽天、退店者に基本出店料を返金【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

6 years ago
  1. ユナイテッドアローズのECサイト停止は店舗売上に悪影響――自社運営化は断念せず

    自社ECが約2カ月間停止したことで、実店舗の売り上げにマイナスの影響があった。顧客は実店舗に来店する前にインターネットで商品を閲覧し、欲しい商品をある程度見極める傾向があることから、自社ECサイトが休止したことで来店のきっかけを失ったとしている。

    2020/2/17
  2. え? こんなに少ないの? 楽天の送料込みラインで「影響を受ける注文は全体の8%程度」【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2019年2月10日〜16日のニュース

    2020/2/18
  3. 楽天の「送料無料ライン」統一施策で退店する出店者に基本出店料金の払い戻し措置

    入金済みの基本出店料について、契約終了日から申請した退店日までの差分を日割り計算で返金するというもの。出店契約の解約を希望する場合、施行前の3月13日(金)まで解約を受け付ける

    2020/2/18
  4. 楽天が「送料無料ライン統一施策」での退店店舗に補償や外部チャネルの案内を検討へ

    2月13日時点であがっている支援策は次の2つ。「楽天市場」での既存顧客に対する外部販売チャネルの案内支援」と「出店料の払い戻し」

    2020/2/14
  5. 楽天の国内EC流通総額は約3.9兆円で、伸び率は13.4%【2019年度の実績まとめ】

    楽天エコシステム(経済圏)のメンバーシップバリューは5.5兆円、「楽天市場」流通総額における楽天カード決済比率ガ2019年12月時点で63.7%まで拡大

    2020/2/14
  6. ヤフー親会社のZHDショッピング流通総額は3Q累計で25.8%増の7108億円、ZOZO買収が寄与

    「ショッピング事業」は「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」、アスクルが運営する「LOHACO」、ZOZO、チャームの取扱高を含む。ファッションECのZOZOを2019年11月に連結子会社化したこともあり取扱高は2割以上増えた。

    2020/2/17
  7. 「新型コロナウイルス」を装ったメール攻撃が出現、「不自然な点は少なく注意が必要」とIPAが注意喚起

    「Emotet」(エモテット)と呼ばれるウイルスへの感染を狙う攻撃メールについて、「新型コロナウイルス」に関する情報を装った攻撃メールの情報提供があったことを明らかにした

    2020/2/17
  8. スペシャルティコーヒーのサブスク「PostCoffee(ポストコーヒー)」がオープンした「オフラインストア」に行ってきました

    デジタルネイティブ企業のオムニチャネル拠点……ってだけじゃない!「PostCoffee Offline Store」(東京都⽬⿊区)とは?

    2020/2/17
  9. 大塚家具の2019年1~12月期のEC売上は約3億円で7.8%減

    ECの集客チャネルとしてバーチャルショールームを開設したほか、自社ECサイトの利便性改善などを通じてEC事業の強化を図っている

    2020/2/14
  10. 店長時代は叶わなかった「楽天SOY」。初参加の授賞式で実感した「ユーザーに選ばれる店舗の条件」【元楽天店長のレポート】

    約4万店舗の中から選ばれたショップに送られる、楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(楽天SOY)。ユーザーに選ばれる店舗はいったいどのような店舗なのか。SOY初参加の元楽天店長の私(藤田)が授賞式の様子をレポートします。

    2020/2/19

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    明治大学生と「ピップエレキバン」のピップが若年女性向けソックスを共同開発、ECなどで販売

    6 years ago

    「ピップエレキバン」などで知られるピップは、明治大学の学生と共同開発した若年女性向けの靴下を3月9日からネット通販やバラエティショップなどで販売する。都内の大学生有志が開催したビジネスコンテストにピップが協賛し、最優秀賞に選ばれた新商品企画を採用した。

    商品名は「SLIMWALK for school 着圧細見えメイクソックス」。スリムウォークブランドでは初なる学生向けのシリーズ。

    「ピップエレキバン」などで知られるピップは、明治大学の学生と共同開発した若年女性向けの靴下(「SLIMWALK for school 着圧細見えメイクソックス」)を3月9日からネット通販やバラエティショップなどで販売する
    共同開発したソックス

    「スリムウォーク」の特徴である圧着によって足を引き締めて見せる仕様に加え、たくさん歩いてもずれにくく、通気性が高いといった特徴があるという。

    共同開発のきっかけとなったビジネスコンテストのテーマは「スリムウォークのユーザー拡大に向けた新シーンでの『商品コンセプト』の提案」。14チームが参加した。

    最優秀賞に選ばれた明治大学の学生らは、女子高校生をターゲットにした新商品企画を提案したという。若年層へリーチしたいと考えていたピップは商品化を決定し、2019年2月に共同開発を開始した。

    現役女子高生309名に行った調査の結果、 49%が通学用靴下に「脚が細く見えること」を期待している
    現役女子高生309人に行った調査「通学用靴下に期待すること」

    ピップは次のようにコメントしている。

    コンテストでは、学生達の素晴らしいアイディアに感銘を受けました。当初商品化の予定はなかったものの、さらなる学びの場を提供したいと考え、商品化を決意しました。今後も学生達に学びの場を提供できる企業でありたいと思っています。

    渡部 和章
    渡部 和章

    大手アパレルの新商品やEC予約商品に遅延の可能性――新型肺炎で生産や物流に遅れ

    6 years ago

    新型コロナウイルス(新型肺炎)の影響でアパレル企業の生産・配送に遅延が発生、ユニクロやアダストリアなどが、新商品やECサイトの予約商品の一部で発売や到着が遅れる可能性があるとECサイトなどで発表している。

    ユニクロは店舗やオンラインストアで発売予定の一部商品について、発売日が当初より遅れる見込みだと公式サイトで告知。新型肺炎の影響で、商品の生産と物流に遅れが発生しているという。

    新型コロナウイルス(新型肺炎)の影響でアパレル企業の生産・配送に遅延が発生、ユニクロやアダストリアなどが、新商品やECサイトの予約商品の一部で発売や到着が遅れる可能性があるとECサイトなどで発表している
    「ユニクロ」での告知(画像は編集部が「ユニクロ」の公式サイトからキャプチャ)

    ベイクルーズは2月6日、中国における生産と物流網に遅延が発生したことで「BAYCREW'S STORE」の予約商品の到着が遅れる可能性があると発表した。

    「.st」を運営しているアダストリアと「UNITED ARROWS LTD. ONLINE STORE」を運営しているユナイテッドアローズは13日、中国における生産や物流網に遅延が発生しているとし、オンラインストアの予約商品の一部が遅れる可能性があると発表している。

    渡部 和章
    渡部 和章

    【モバイルファーストに最適な決済フローとは?】カゴ落ちが発生する10の理由、カート離脱が起こるワケを知ろう | モバイルファーストに最適な決済フローとは? 顧客体験調査で見えた自社ECサイト10の改善アイデア

    6 years ago

    カートに入れた商品を決済せずに消費者がサイトから離脱する「カゴ落ち(カート離脱)」。なぜカゴ落ちは起きるのか? どうしたらカゴ落ちが減るのか? 頭を悩ませているEC事業者の方は多いでしょう。この「カゴ落ち」の軽減につながる10のヒントを、連載でご紹介します。

    本編の10のヒントへ入る前に、今回はまず「カゴ落ちが発生する理由」を解説します。

    商品をカートに入れたお客様の70%は購入を完了できていない

    カゴ落ちの理由

    Baymard Institute(ベイマード・インスティテュート)の調査によると、デスクトップおよびモバイルのECサイトの利用において、商品をカートに入れたお客様の70%は購入を完了できていません※1。調査結果からは、お客様の55%が、配送料、消費税、または手数料などの高さを理由にカゴ落ちすることがわかっています。ベイマードのテストでは、決済フローの最適化によって対処可能なカゴ落ちの原因についても特定しています。

    カゴ落ちの原因として、

    • お客様のアカウント作成義務(34%)
    • 長いもしくは複雑なプロセス(26%)
    • 事前に注文合計額を計算できない (21%)
    • クレジットカード情報を提供するにあたって信頼できるサイトであるかどうかの疑問(17%)
    • 決済オプションの少なさ(6%)

    が挙げられています。

    ※1カゴ落ち率は、41の放棄率調査の平均値

    決済プロセスの最適化によって2,600億ドルを回収可能

    ベイマードは9年間にわたる調査の結果、平均的なECサイトの決済プロセスを改善するだけで、コンバージョン率を35%向上できることを実証しました。つまり、米国と欧州におけるECサイトの合計売上高7,380億ドルについて見た場合※2、コンバージョン率増加の可能性があるということは、現状だと2,600億ドル相当の注文機会損失がある、ということを意味します。

    しかし、同じ調査結果から、ECサイトの平均的な決済フローがユーザビリティの点で39の問題を抱えていることも示されて、コンバージョン率の改善が容易ではないことがうかがえます。

    ※2WORLDWIDE RETAIL ECOMMERCE SALES: EMARKETER’S UPDATED ESTIMATES AND FORECAST THROUGH 2019

    調査の概要

    モバイルでの決済フローの最適化に関する本調査レポートは、 Amazon Payから委託され、ベイマード・インスティテュートが実施したものです。これまでに、ベイマード・インスティテュートは、37,000時間以上に及ぶ大規模なUX調査を実施した結果、700以上の最適化ガイドラインを策定してきました。

    ベイマードはまた、大手ECサイトがこうしたガイドラインと比較してどのようなパフォーマンスを示しているかを調査し、ユーザビリティの点で問題が生じる可能性のあるデザインを特定して、企業がデスクトップおよびモバイルサイト/アプリケーションにおけるECサイト上の「最新鋭」の体験を構築するためのベストプラクティスを策定しました。

    本レポートで紹介する改善アイデアは、いずれもベイマード・インスティテュートが9年間に及んで実施してきた、ECサイトの決済フローに関する大規模なテスト結果に基づいています。ベイマード・インスティテュートが用いたテスト手法は、以下の通りです。

    • 実際のお客様が稼働中のECサイトで決済フローを試す「シンク・アラウド法」に続いて、1:1の調整ユーザビリティテストを4回、合計681名の被験者/サイトセッションを対象に実施。
    • 被験者32名の大規模な視標追跡決済調査を1回実施。
    • 6,000以上の加重決済UXパフォーマンスパラメータを使用した決済ベンチマーキングを2回実施。
    • 合計9,221名の被験者による7つの定量的調査。
    ベイマード・インスティテ ュートについて

    ベイマードは、ECサイトのユーザビリティと最適化に焦点を当てた、独立ウェブ調査機関です。 2009年の発足以降、ベイマード・インスティテュートは大規模なECサイトのユーザビリティテストを実施し、最大手のオンライン小売事業者から得た29,000以上の体系的なベストプラクティスを発表しました。また、フォーチュン500に名を連ねるB2CのECサイト事業者の71%を対象にコンサルティングを行っています。

    ◇◇◇

    この連載は、Amazon Payの委託によってベイマード・インスティテュートが作成したレポートを、日本のEC事業者向けに翻訳・編集したものです。最先端の米国EC市場における「カゴ落ち要因」「カゴ落ち対策」などを連載形式で掲載していきます。あなたのサイトUXを向上させるヒントとしてお役立てください。

    次回は「① 「ゲスト購入」を選択肢として用意して目立たせる」について解説します。ご期待ください。

    Amazon Pay
    Amazon Pay

    デジタル時代の消費者ニーズ大調査2020「最新の購買行動」「Amazonを利用する理由」「自社ECサイトに求めること」 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    6 years ago

    2019年が終わり、消費者の好みを分析し、そのインサイトを武器に前進する方法を考える重要な時期に入りました。『Digital Commerce360』は2020年、定量的側面と定性的側面の両方に注目し、2019年のホリデーシーズンの購買体験と2020年に消費者が望むことについて調査しました。

    消費者はどのように買い物をする? 最新の購買行動

    筆者は30年以上小売業界に携わっていますが、興味深い数字が舞台裏で実際に起こっていることを常に表しているわけではありません。自由回答形式の質問を取り入れると、より多くの情報が集まり、記事のインスピレーションとなることを学びました。

    EC利用者の42%は最低価格で購入。24%は定額購入の経験がない

    まず消費者が、2019年に自分自身の行動がどのように変化したと思っているかを理解することが重要です。

    「2019年、あなたの消費行動はどのように変化しましたか?当てはまるものを全て選択してください」
    『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが4,642名のオンラインショッピング利用者を対象に行った調査の項目「2019年、あなたの消費行動はどのように変化しましたか?当てはまるものを全て選択してください」から編集部が作成

    商品を選ぶ際、価格が重要な要素であることに変わりはなく、消費者に定額で商品を購入してもらうことがますます難しくなっています。オンラインショッピング利用者の42%は最低価格で購入しており、24%は定額で購入した経験がありませんでした

    送料無料は小売事業者の収益に大きな影響を与えるにもかかわらず、多くのオンラインショッピング利用者にとっては必須の施策です。23%の消費者は送料無料の店舗からのみ購入しています。この問題をさらに複雑にしているのは、プライム会員に送料を無料で配送するAmazonです。消費者は、どのような状況であれ、送料無料であるべきだと感じています。

    EC利用者の39%は商品が早く届くことを望む。配送スピードが購入のモチベーションに

    配達時間の短縮に対する期待は徐々に高まっており、今後1年でさらに高まる可能性があります。この分野でもAmazonがリードしている一方で、TargetやHome Depotなどの大手小売事業者も即日配送オプションを提供しており、多くの場合、低額購入でも送料が無料になります。

    実店舗ではトラフィックの獲得が課題となっており、来店数が伸びず売り上げが減少することがよくあります。消費者の39%は実店舗での買い物を減らしているのです。

    とは言え、オムニチャネルはその課題を解決する役割を果たしており、14%がオンラインで購入し、店舗で受け取っています。店舗訪問を促進するためにあらゆる手段を模索している実店舗を基本とする小売事業者は、この数字からヒントを得られるでしょう。

    ただ、消費者の30%が一握りの小売事業者のみ利用している状況は問題です。29%が主にAmazonから購入していると答え、26%が検索目的でAmazonを利用しているという回答も同様です。

    2020年、消費者が望むこと

    小売事業者にはカスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させる機会が数多くありますが、まず配送です。オンラインで買い物をする人の39%は、商品が早く届くことを望んでおり、早い配送がオンラインでより多く購入する最大の理由となっています。これらのデータを見ると、消費者のニーズを満たし、トップを走る競合他社と同等のものを提供するためには、物流に集中しなければならないことがわかります。

    「オンライン購入を増やすために、2020年小売事業者が改善すべき点は何ですか?当てはまるものを全て選択してください」
    『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが4,369名のオンラインショッピング利用者を対象に行った調査の項目「オンライン購入を増やすために、2020年小売事業者が改善すべき点は何ですか?当てはまるものを全て選択してください」から編集部が作成

    “スピード”の概念は配送以外にも適用されています。効率性と使いやすさのためにカスタマーエクスペリエンスを合理化することが、成長に不可欠であることが、以下のオンラインショッピング利用者の「願望」から見て取れます。

    • 24%がより効率的なチェックアウトを望んでいる
    • 21%が検索結果の改善を望んでいる
    • 18%がより簡単なモバイルショッピングを望んでいる
    • 20%がより高速なWebサイトを望んでいる

    商品からカテゴリーまで、必要な情報を分析し提供することで、消費者に最適な意思決定を促すことができます。オンライン購入者の30%は、より良い商品画像や情報を求めており、18%はよりわかりやすいカテゴリーの説明を求めています。多くの場合、動画やガイダンスを提供することで改善されますが、情報集約的なカテゴリーでは特にそれらが効果的です。

    EC利用者の19%がカスタマーサービスの改善を希望

    また、オンラインショッピング利用者の19%が、カスタマーサービスの改善を望んでいることも明らかになりました。これは、“最悪なショッピング体験”について聞いた調査の第2位にカスタマーサービスがランキングしていることを考えると、想定よりも低い数字になっています。

    別の話ですが、プライバシー問題も議題に加える必要があるでしょう。オンライン購入者の間でプライバシーに関する懸念が高まっていることを考えると、小売事業者は広告手法を見直す必要があります

    オンラインショッピング利用者の39%は、自分の行動の追跡やターゲティングが減らされることを望んでいます。このような兆候は、プライバシー問題と消費者分析によって提供される強烈なユーザーエクスペリエンス(UX)の両方が原因かもしれません。

    Amazonでの購買体験が与える消費マインドへの影響

    Amazon、Amazon以外に求める消費者の視点

    消費者にとって最も重要な事を知ることで、見えてくるものがあります。2つの質問を通じて、興味深い事実が明らかになりました。1つ目の質問はポジティブな体験に関するもので、2つ目の質問は小売事業者が期待に応えられなかったネガティブな体験に関するものです。

    ポジティブな体験に関して、その理由をAmazonと比較した回答が63%あったため、Amazonとそれ以外の事業者に分けてランキングを作成しました。一部では重複が見られましたが、Amazonでのショッピング体験が消費者のマインドに強く影響していることがわかりました。

    Amazon利用客のインサイト

    Amazonの利用者は、(プライム会員の)送料が無料であることから、迅速な配送と効率的な購買体験のために少しの犠牲を払うことを厭わず、価格にあまり焦点を当てていないようでした。彼らは、ワンクリックモデルを前提とした効率的なチェックアウトとスピードを求めて一喜一憂します。多くの場合、スピードが速すぎて購入した気がしないのも事実です。

    どのWebサイトが、あなたのお気に入りの購買体験を提供していますか?サイト名と理由を説明してください
    『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが1,091名のオンラインショッピング利用者を対象に行った調査の項目「どのWebサイトが、あなたのお気に入りの購買体験を提供していますか?サイト名と理由を説明してください」の問いに、理由と共に「Amazon」と答えた673人の結果から編集部が作成

    他の小売事業者がAmazonよりも高い評価を受けた項目は、カスタマーサービスでした。価格同様、Amazon利用者はこの部分に注目していないかもしれません。カスタマーサービスへのニーズが低いことと、自分で解決するマインドが高いこともあるでしょう。

    Amazonでの検索は、商品の品ぞろえが圧倒的に多いため、上位にはランクされませんでした。おそらく膨大な品ぞろえのおかげで、検索結果が長くなり、Amazonのユーザビリティをやや難しくしているからでしょう。

    購買体験を向上するために必要なのは「品ぞろえ」「配送スピード」「価格」「送料無料」

    最高の購買体験を提供するには?

    商品や品ぞろえは購買体験の生命線です。多くの人が品ぞろえの幅広さをあげ、常に必要なモノを見つけることができることが大切と答えました。最高の購買体験の実現には、配送スピードから価格、送料無料、強力なカスタマーサービスまで、すべての基本要素が必要です

    eコマースの特徴である手軽さとスピードはどちらもトップ10に入っています。これらの項目はオンライン以外での買い物においても常に重要だったかもしれませんが、Webがその役割をより際立たせました。

    「どのウェブサイトが一番あなたのお気に入りの購買体験を提供していますか?サイト名と理由を説明してください。」
    『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが1,719人のオンラインショッピング利用者を対象に行った調査の項目で「どのWebサイトが一番あなたのお気に入りの購買体験を提供していますか?サイト名と理由を説明してください」で、理由と共に回答した574人の結果より編集部が作成

    配送遅延と商品の説明不足は、最悪なEC体験につながる

    消費者が嫌いな項目は小売事業者が取り組むべき課題

    配送の遅さが最も好まれない、または最悪の購買体験として一番多く挙げられます。消費者は長い間ネガティブな経験を覚えているため、カスタマーサービスが第2位にランクインしています。

    『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが1,310人のオンラインショッピング利用者を対象に行った調査の項目「どのサイトの購買体験が最も酷かったですか?」で、理由と共に回答した782人の結果より編集部が作成

    ユーザーエクスペリエンス(UX)の面では、多くの不満がありました。なかでも商品の説明不足による不満が顕著で、特に画像や情報が不十分だったり、サイズの詳細が明らかにされていなかったりする場合に問題視しています。

    価格は常にトラブルの原因になり、多くの場合消費者は、価格が高過ぎたり、チャネル間で一貫性がなかったり、表示された内容が詐欺まがいであると感じています。サイト内検索も理由にあがりました。商品を見つけられないのは、長い間、消費者のフラストレーションの一因となります。

    Amazon利用者にとって返品は重要です。上段のAmazon利用客のインサイトグラフでもわかるように、プラス要因の上位を占めています。このことからも、返品ポリシーと利便性は、オンライン購入者の間でより高い期待を持たれていることがわかります。

    ◇◇◇

    小売事業者は基本的な事を正しく行うことに集中してください。「速い」というのは、配送からサイト上での体験まで、重要なキーワードです。検索からチェックアウトまで、消費者が簡単に取引できるようにすることが必要条件です。

    速さをフロントエンドとバックエンドの両方で提供することは、交渉の余地がない重要事項です。Amazonがあらゆる注文に取って代わる可能性がある中、またAmazonに対する消費者のポジティブな感情を変えることは難しい中、2020年にはユーザーエクスペリエンス改善への注力がこれまで以上に求められています。

    Internet RETAILER
    Internet RETAILER

    日本生協連に学ぶUX人材の育成法とUX企画力の高め方【2/20開催の無料セミナー】

    6 years ago

    ビービットは、「成果アップの秘訣はUX人材育成!~チームでUX企画力を高め売り上げ目標を達成」と題したセミナーを2月20日(木)に東京・千代田区で開催する。

    ▼「成果アップの秘訣はUX人材育成!~チームでUX企画力を高め売り上げ目標を達成」のセミナー詳細はこちら

    セミナーは2部構成で「UX企画力」が主要テーマ。

    1部は、ユーザーへ高いユーザーエクスペリエンス(UX)を提供しているという日本生活協同組合連合会の責任者や担当者らが登壇。ビービットの丸山早紀氏も加わり、UX人材の育成、UX企画力について意見を交わす。

    2部では、UX企画力向上をサポートする「USERGRAM」の紹介を行う。セミナー修了後、質疑応答を行う。

    【第1部】

    • 成果アップの秘訣はUX人材育成!~チームでUX企画力を高め売り上げ目標を達成
      (パネリスト:日本生活協同組合連合会の事業企画本部次世代戦略企画室 室長 峰村健史氏、通販本部コンタクトセンターインターネットグループのグループマネージャー 川口剛史氏と廣澤萌子氏 モデレータ:ビービット 丸山早紀氏)

    【第2部】

    • シーケンス分析クラウドUSERGRAMのご紹介
      (ビービット 生田 啓氏)

    セミナーの概要

    • 日時:2020年2月20日(木)16:00~17:50(15:30受付開始)
    • 会場:ビービット セミナールーム(東京都千代田区大手町二丁目2番1号 新大手町ビル 10F)
    • 参加費:無料
    • 定員:50名
    • 詳細と申し込みhttps://www.bebit.co.jp/seminar/article/20200220
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    EC利用世帯は42.8%、支出額の平均は月1.4万円[家計の消費実態把握調査2019]

    6 years ago

    総務省が公表した「家計消費状況調査(2019年)」によると、2019年におけるネットショッピング利用世帯(2人以上の世帯が対象)の割合は年平均で42.8%だった。2018年と比べて3.6ポイント増加している。

    利用世帯割合の月次推移を見ると、2019年はすべての月で40%を突破。12月は45.7%(前年同月比1.3ポイント増)で、月次で過去最高となった。

    ネットショッピング利⽤世帯の割合の推移(2008〜2019年)
    ネットショッピング利用世帯の割合の推移(2008~2019年)

    1世帯当たりのネットショッピングの月間支出額は平均1万4332円(名目増減率13.7%増)。

    2018年と2019年における項目別の月平均の支出額は次の通り。

    「旅行関係費」が3407円(2018年は3083円)、「食料」が1986円(同1721円)、「衣類・履物」が1559円(同1409円)、「教養関係費」が1507円(同1298円)、「家具・家電」が1251円(同1024円)、「保健・医療」が670円(同620円)、「贈答品」が574円(同535円)、「保険」が581円(同502円)、「その他」が2794円(同2420円)。

    項目別ネットショッピングの支出額、名目増減率及び名⽬寄与度
    項目別ネットショッピングの支出額、名目増減率及び名目寄与度
    石居 岳
    石居 岳

    店長時代は叶わなかった「楽天SOY」。初参加の授賞式で実感した「ユーザーに選ばれる店舗の条件」【元楽天店長のレポート】

    6 years ago

    ユーザーからの投票数、売り上げ、売上成長率、注文件数、ユーザー対応などの観点から年間のベストショップが選ばれる楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(楽天SOY)。元楽天店長を務めていた私、藤田。店長時代、憧れていた楽天SOYは叶わず。しかし、メディアという立場で今回、初めて参加することができました!

    きらびやかな会場で行われる

    開場は都内のホテル。ハープのお洒落な生演奏が流れる中、受賞した店舗の皆さんは談笑したり会場内を撮影したりと自由に過ごしている様子でした。

    楽天SOY SHOP OF THE YEAR SOY 楽天 ショップ・オブ・ザ・イヤー
    会場内の様子。センターの大きなモニターと両サイドのモニュメントが印象的

    ついに授賞式がスタート!オープニング演出ではR&B歌手による生演奏が披露されました。冒頭の挨拶、乾杯には楽天副社長執行役員の武田和徳氏が登壇。

    楽天SOY SHOP OF THE YEAR SOY 楽天 ショップ・オブ・ザ・イヤー
    副社長執行役員の武田和徳氏。​​​​冒頭挨拶の後、参加した店舗皆で乾杯の挨拶!

    店舗運営1年間の夢が詰まった表彰式

    今回受賞した店舗数は計173店舗。総合賞10店舗、ジャンル賞125店舗、サービス賞26店舗、特別賞12店舗となっています(同一店舗による複数賞受賞含む)。受賞店舗やジャンルの詳細はこちらの記事を参考にしていただければと思います。

    特別賞からスタート

    当日は「新人賞」「NATIONS賞」「ベスト店長賞」など特別賞の発表・授賞式から行われました。続いて「あす楽賞」や「ROOM賞」などサービス賞の発表・授賞式。この時点ですでに2部門受賞している店舗もいて、日々色々な面で運営に力を入れていることがわかります

    多くの店舗が大賞となる、ジャンル賞

    特別賞、サービス賞の後は全42のジャンル賞。「今こんなにジャンルが細分化されているんだな……」と感じつつ、それだけユーザーのニーズが広がっていることなのかもしれません。

    受賞の様子をステージ近くで撮影しながら見ていたのですが、皆さん本当に嬉しそう。担当ECCと喜びを分かち合っている店舗もいたのが印象的でした。

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    授賞式の様子。受賞店舗には表彰盾が渡されていました
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    沖縄の民族衣装で授賞式に参加していた店舗もいました。後ろにいるECCも衣装を合わせています

    こればかりは運なところがあるかもしれませんが、店舗への理解が深く、有益な情報を持っている、かつ売り上げだけではなく利益の面から考えられるECCと出会えることは、楽天で店舗を運営するにあたり大きいと思います。

    受賞した店舗のコメントやスピーチで共通していたのが「お客様のおかげ」という言葉です。「ユーザーにどれだけ愛される店舗か」ということはとても重要ですし、そうユーザーに思ってもらえるために、「買い物がしやすいか」「品揃え」「顧客対応」「コンテンツ」などさまざまなことに心血注いで取り組んでいるんだな、とひしひしと感じました。

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     Wイヤー賞(2年以上連続でジャンル大賞を受賞した店舗に与えられる賞)を受賞した店舗からはスピーチが
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    ECCからのサプライズイベント!

    ジャンル賞の発表後、担当ECCから授賞した店舗へSOY TRIP(ソイトリップ)の招待券と一緒に手紙を渡すというサプライズイベントが!手紙を受け取った店舗は驚き、照れくさそうにしつつも和やかなムードが流れていました。

    締めくくりはドキドキの総合賞の発表

    最後は楽天市場に出店する約4万以上のショップの中から、ベスト10に選ばれた総合賞の発表・授賞式。総合賞については当日までどの店舗にも告知されていないようで、名前を呼ばれた店舗はみな驚きを隠せない様子でした。

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    ステージには総合賞受賞店舗に渡されるトロフィーが飾られていました
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    総合賞発表の瞬間。ドキドキ・・・・・・。

    授賞店舗の発表とトロフィーの授与は10位から4位までは武田和徳氏、3位から1位までは会長兼社長の三木谷浩史氏から行われていました。

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    総合賞を受賞した店舗には特別なトロフィーが贈られていました
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    武田氏と堅く握手をかわす店舗の皆さん

    最後は三木谷氏の総評。三木谷氏は本日の授賞式に際し、楽天市場立ち上げ当時の思いや今後について以下のように締めくくりました。

    楽天SOY SHOP OF THE YEAR SOY 楽天 ショップ・オブ・ザ・イヤー
    社長兼会長の三木谷浩史氏

    ご授賞なさいました店舗の皆様、おめでとうございます。

    楽天市場を立ち上げた当時、インターネットを使って地方の企業、店舗さんと対峙するのではなく、我々の技術力とビジネスモデルと叡智を絞り、「どうやって元気になっていっていただけるか」ということを切実な時もわくわくしながら考えました。当時の思いを変わらず今後も追求して参ります。

    我々がやるべき事は店舗様、特に本日授賞された模範的な店舗様と一体となって、Amazonのようなファーストパーティー型の企業にいかに対抗していくかが大切だと思っています。総力を上げて店舗様をバックアップしていきたい、皆さんと一緒に頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。

    受賞店舗がユーザーに愛される理由とは

    以前別の記事で「コンテンツマーケティング力」「お店のファン、リピーター作り」が重要というお話を聞きましたが、「それが売り上げにもつながる」ということを授賞式に参加して実感しました。

    授賞した店舗の中で気になったファッションジャンルの店舗を見に行ってみました。その中で「こういったところが受賞した理由なのかな?」と個人的に思った点は……。

    • 取り扱いブランドや商品数が多い
    • 対象商品は無料でギフトラッピングが可能。誕生日やシーズンに合わせたラッピングがある
    • サイトデザインがシンプル。スマホ、PC共に見やすく探しやすい
    • ノベルティイベントを実施していて、もらえるノベルティもターゲットユーザーのニーズに合っている
    • ディティールにこだわる人が多そうな商品を扱う店舗は、スマホからもPC版で詳細確認できるようにしている
    • ニッチな商品を扱っている
    • テーマにそったコンテンツやカテゴリ分けがされてい
    • 着用画像が多く、ユーザーが「自分の手持ちの洋服と合わせたらこんな感じだろう」というイメージがしやすい
    • モデルの身長と着用サイズが書いてあり、着用スタッフの感想(生地の透け感、伸縮性、フィット感など)が掲載されている

    もちろんその店舗が扱う商材に合わせて異なります。メンズファッションの店舗なら「男性が後ろポケットにスマホを入れる場合が多いのでは」という仮説を立て、実際にスマホを入れた時の画像を掲載していたり、扱う商材によってきちんと商品の魅力が伝わりやすい作りになっていました。「自分が店舗運営しているときに出会えていたら、とっても参考になるな!」という店舗ばかり。

    ◇◇◇

    実際に商品を購入をしていないので、注文後の対応などについてはわかりませんが、共通しているのは商品ページなどを見ていると「何かほしくなる」というユーザーの気持ちを駆り立てる作りだな、と感じました。うーん、お買い物したい!(笑)

    藤田遙
    藤田遙

    1日1万件以上受注する大規模ECサイトにも対応のECプラットフォーム「Magento」の強みとは?

    6 years ago

    多言語・多通貨に対応したECプラットフォーム「Magento」。バージョン2.3へのバージョンアップで「複数拠点在庫管理機能」が追加され、商材や地域を分けた在庫管理が可能になった。これにより、国内に限らず海外での在庫管理もしやすくなり、ECサイトのグローバル化を進めたい企業にとってはより使い勝手の良いECプラットフォームとなっている。越境ECを検討する事業者必見、「Magento」の特徴と強みを見ていく。

    Adobeによる買収で注目を集める「Magento」

    越境ECを始めたい、多言語サイトを構築したい事業者から引き合い

    ECプラットフォーム「Magento」がリリースされてから2020年で13年になる。2018年、Adobeが運営企業のMagento Commerce社を買収したことは記憶に新しい。

    買収発表時、Adobeはプレスリリースの中でMagento Commerceを買収した背景とメリットを以下のように紹介した。

    Magento Commerce CloudがAdobe Experience Cloudに加わることにより、B2BとB2C両方のお客様のコンテンツ作成、マーケティング、広告、アナリティクスおよびコマースのための、単一かつエンドツーエンドのデジタルエクスペリエンスプラットフォームが実現します。

    Magento Platformではデジタルコマース、受発注管理、および予測分析機能がひとつのプラットフォームに統合され、どのような規模の企業も自社のニーズに合わせたショッピング体験を提供することができます。

    ECプラットフォームは数多くあるが、「Magento」がEC事業者から支持される理由について、国内事業者向けにMagentoの導入サポートを手がけるベリテワークスのCTO西宏和氏は以下をあげる。

    ベリテワークスに寄せられる、EC事業者が「Magento」の導入検討をする理由の一例

    特に越境ECに対する需要の高まりを受け、多言語・多通貨に対応した「Magento」の導入を検討するEC事業者が増えている。

    海外市場と一口に行っても、国や地域によって商習慣が異なることから、「日本」と「海外」と単純に分けて考えられるものでもない

    ヨーロッパのなかでも国によってマーケット特性が違う。たとえばドイツとオーストリアは使用する言語は似ているが、オーストリアでは代引きを利用する消費者が多く、ドイツではカード決済を希望する消費者が多いと聞く。それ以外にも物流や法規制など国によって違いがある。(西氏)

    ベリテワークスのCTO 西宏和氏

    こうした海外の独自ルールに従う必要が出てくる越境ECにおいて、グローバル展開している「Magento」の導入は強みとなるという。

    たとえば、フロント側に英語と日本語、繁体字、簡体字などを入れてそれぞれの通貨を設定すれば、多言語・多通貨対応のECサイトが出来上がる。

    「Magento」を利用した多通貨・多言語ECサイトのイメージ

    30万人超のグローバル開発コミュニティ力

    「Magento」の成長を支えるのは、グローバルで30万人以上いるとされるデベロッパーによる開発コミュニティ力だ。2017年にGitHubで公開されて以来、各国から協力者が増え続けている。

    「Magento」の開発協力者、対応案件数は年々増えている

    2017年は年間2100件以上のプルリクエスト(編集部注:編集リクエスト機能のようなもの)があり、コードに対する貢献者数は660人以上、5400人以上がドキュメントを作成した。

    2018年はプルリクエストが6000件以上と3倍以上に増え、2019年は6600以上にまで増加する見込みだ。

    こうして世界各国からの協力者が増え続けることで、各国の事情や課題を取り込みながら開発を続けられることが、「Magento」最大の強みと言える。

    オープンソース版、有償版の違いは?

    GitHubで公開されている無償版を利用して自由に試せる

    「Magento」には大きく分けて、無償版(オープンソース版)と、有償版の2つのタイプがある。

    Magentoの無償版と有償版の違い

    無償版はGitHubで一般公開されているため、ダウンロードして自由に使うことができる。だが、ライセンスが発行されないため、「バグが発生した」「使い方が分からない」などのトラブルが起きた場合、「Magento」の公式サポートを受けられない。

    一方、年間契約の有償版は、何かトラブルが発生した場合に公式サポートを受けられるという安心感がある。また「Magento」独自のBIツール(分析ツール)が、標準のライセンスのなかに組み込まれているため、Magento Commerceを契約すると、ECとBIを同時に利用できる。

    マルチサイトの運用が可能

    「Magento」の特徴の1つに、「マルチサイト運用」がある。たとえば、サイトAには●●という商品を並べて、サイトBに■■という商品を並べて、サイトCに▲▲という商品を並べるなど、フロント側の見せ方は変えながら、共通のバックエンドシステムと業務システムをつないでのデータ更新が可能。他サービスではサイトごとに管理画面が異なることから、各管理画面を通じて注文データを管理しなければならないケースもある。「それが大変だという声も聞く」と西氏は指摘する。

    同じ商品を別サイトで表示しながら更新を一元管理できれば、業務改善につながるだけでなく売上アップも期待できる。

    「Magento」を利用したマルチサイト運用イメージ

    以下は、多言語・多通貨を組み合わせたマルチサイトの運用例だ。ダーツを販売している台湾ベースのEC事業者のサイトで、サイト右上から言語や通貨を切り替えられる。為替レートを取り込む機能が実装されているので、自動で各国のレートに対応した金額が表示される

    台湾ユーザー向けに「.tw」、グローバル向けに「.com」のドメインを使用

    最新バージョンに「複数拠点在庫管理機能」を追加

    「店頭受け取り機能」も実装予定

    「Magento」の最新バージョン(Ver. 2.3)には、「複数拠点在庫管理機能」が導入された。無償版、有償版ともに利用可能。同機能の特徴は以下の通り。

    新たに追加された複数拠点在庫管理機能の特徴

    「複数拠点在庫管理機能」を使うことで、国内や海外に配送拠点を複数持つ場合、どこの拠点に何個在庫があり、どこから出荷したら最も効率的かなどの管理ができるようになった。特に越境ECに力を入れている事業者や、海外に倉庫を所有しているEC事業者にとっては必須の機能といえるだろう。

    西氏によると、今後は「Magento」に「店頭受け取り機能」が実装される予定だといい、実店舗を持っている事業者は、店舗を商品受け渡しの拠点にすることもできる。

    大規模ECの運用にも対応

    西氏は講演の最後に、「『Magento』は大規模ECの運用には向いていないと勘違いされることもある」と前置きした上で、「確かに古いバージョンでは耐えられなかったが、現在のバージョンであれば、適切なインフラ構成を選べば大規模なECサイトでも運用可能だ」とした。

    大規模ECサイトの運用例として、女性向けファッションECサイトの事例がある。同サイトの1日あたりの受注数は最大で1万件以上、月間トラフィックは150TB以上にものぼる。こうした大きなトラフィックでも「Magento」は十分対応できるという。

    Magentoを利用している大規模ECサイト例

    多言語、多通貨、越境EC、中小から大規模サイトまで、マルチに対応可能なECプラットフォーム「Magento」。進化を続けるMagentoに引き続き注目が集まりそうだ。

    公文 紫都
    公文 紫都

    フリマアプリの利用で新品の購入機会が増える?「売ること前提」「お試し感覚」の購買行動とは

    6 years ago

    フリマアプリの市場は2016年に3000億円(推定)だったが、2018年には6300億円超(推定)に拡大した。一次流通市場の消費を減少させているとの指摘がある一方、売却を前提に新品を購入するフリマアプリ利用者もいるため、一次流通市場での購入意欲を促進しているといった声もある。

    フリマアプリは新品購入にどのような影響を与えるのか――。メルカリはメルカリはその実態を明らかにするため、全国のフリマアプリ利用者・非利用者を含む2万人を対象に「フリマアプリ利用による新品商品への消費喚起効果」の実態調査を実施。そのうち、フリマアプリ利用者1,500人には追加で意識調査を行った。

    フリマアプリ利用で新品購入金額が増加

    今回の調査は、フリマアプリで取引件数が多い「ファッション」「スポーツ・レジャー」「理髪料・コスメ」「家電・スマホ」「エンタメグッズ」「おもちゃ・ホビー」の6つのカテゴリーで実施。調査結果の発表および分析は、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター講師の山口真一氏が行った。

    メルカリ フリマアプリ 一次流通市場 二次流通市場 調査結果 フリマ
    国際大学グローバル・コミュニケーション・センター講師の山口真一氏

    フリマアプリ「出品」経験者は全カテゴリーで新品購入金額が増加

    フリマアプリ利用者の購入金額の変化を推計した結果、フリマアプリで「出品」を経験している場合、全カテゴリーで新品購入金額が増加する効果が見られた。一方、フリマアプリで「購入」を経験している場合、「理髪料・コスメ」「家電・スマホ」「おもちゃ・ホビー」カテゴリで新品購入金額が減少している

    国際大学グローバル・コミュニケーション・センター講師の山口真一氏
    フリマアプリ利用者1人あたりの月間新品購入金額の変化量をメルカリが推計
    水色のグラフはフリマアプリで「購入」経験がある利用者、赤色は「出品」経験がある利用者
    (グラフはセミナー資料より編集部がキャプチャ)

    1年間分の新品商品の消費喚起効果を推計すると、年間約484億円だった。

    メルカリ フリマアプリ 一次流通市場 二次流通市場 調査結果 フリマ
    フリマアプリ利用による新品商品への年間消費喚起効果をメルカリが推計
    (グラフはセミナー資料より編集部がキャプチャ)

    フリマアプリ利用者、5つのカテゴリーで新品購入金額が増加

    上記結果を受け、メルカリは調査対象者2万人のうち、フリマアプリ利用者1,500人へ追加の意識調査を実施した。

    フリマアプリ利用者に、「フリマアプリを利用することで新品購入金額が増減したか」と定性的に評価してもらったところ、6カテゴリー中5カテゴリーで「購入金額が増えた」と回答。メルカリは「分析結果と、消費者の主観的な評価はおおむね整合性が取れていることがわかった」とまとめた。

    メルカリ フリマアプリ 一次流通市場 二次流通市場 調査結果 フリマ
    (グラフはセミナー資料より編集部がキャプチャ)

    「出品」経験者はフリマアプリで売ったお金で、新品を購入する

    フリマアプリで「出品」経験があり、「新品購入金額が増加した」と回答した人に増加の理由を聞いたところ、最も多い回答は「売ってお金を得られるので、購入頻度が増えたから」(44.0%)。「売却できるから新品購入のハードルが下がる」という意見もあった。

    メルカリ フリマアプリ 一次流通市場 二次流通市場 調査結果 フリマ
    (グラフはセミナー資料より編集部がキャプチャ)

    「新品購入した物がもし自分に合わなくても売れば良い」と考える人もおり、お試し感覚で新品を購入する人が増えているのではないか。(山口氏)

    「購入」経験者はフリマアプリでの節約が、新品の購入増加につながる

    フリマアプリで「購入」経験があり、「新品購入金額が増加した」と回答した人に増加の理由を聞いたところ、1位は「フリマアプリで節約することにより、新品購入頻度がむしろ増えたから」(44.5%)。「フリマアプリで試すことにより、新品購入ハードルが下がる」という意見もあった。

    メルカリ フリマアプリ 一次流通市場 二次流通市場 調査結果 フリマ
    (グラフはセミナー資料より編集部がキャプチャ)

    フリマアプリ内検索だけでも新品購入金額の増加に

    フリマアプリ利用者に「検索」または「試用」することにより、その商品やブランドを新品で購入した経験があるか聞いたところ、全カテゴリーで「検索」した場合は60%、「試用」した場合は70%以上が新品購入金額が増えたと回答した。

    メルカリ フリマアプリ 一次流通市場 二次流通市場 調査結果 フリマ
    (グラフはセミナー資料より編集部がキャプチャ)

    今回の調査結果を受けて、山口氏は以下のように分析している。

    分析でも「新品購入金額が増えている」という結果が出たが、フリマアプリを利用している人は、「新品購入金額が増えている」と自分自身でわかっている。CtoCでの取り引きは新品市場を代替するのではなく、むしろ補完関係にあると言えるだろう。

    情報社会の中でシェアリングエコノミーが増えることは、CとCをつなげることだけではなく、価値観の変化や人とのつながりを重視、環境への配慮する気持ちが根底にあることで、発生しているのだろう。

    一次流通企業はCtoCで取り引きされやすいか、検索されやすいかを意識して商品を開発すると、ビジネスチャンスをつかむことにつながるのではないか

    調査実施概要
      【調査2】
    • 調査タイトル20,000人への調査のうち、フリマアプリ利用者1,500人への意識調査
    • 調査方法:インターネット調査
    • 調査期間:2019年12月~2020年1月
    • 調査対象:全国、15歳~69歳の男女
    • 有効回答:1,500人
    • 留意事項:直近3ヶ月以内にフリマアプリを利用かつ、15歳~69歳の各性年代別のインターネット利用者比に応じた割り付けに従って取得
    藤田遙
    藤田遙

    滞留在庫を販売するECサイト「RUKAMO」、「ネクストエンジン」のHameeが3月にオープン

    6 years ago

    Hamee(ハミィ)は、メーカーや小売店が持つ滞留在庫を流通させ、サステナビリティを実現するエシカルECサイト「RUKAMO」を3月に開設する。

    「RUKAMO」は滞留在庫や大量廃棄される商品を減らすソリューションとして、メーカーや小売店が出品できるECサイト。クラウド(SaaS)型ECプラットフォーム「ネクストエンジン」の追加機能で滞留在庫を可視化する「滞留在庫アプリ」を使えば出品することが可能。

    「滞留在庫アプリ」は、EC事業者が生産・販売している商品について、どの商品が滞留しているのか在庫量を可視化し、完売するまでの期間を予測することができる機能。

    「RUKAMO」で商品が売れた場合、Hameeが出品者に販売額の40%と商品配送にかかった送料を支払う。消費者には全商品還元率50%のポイントを付与する。

    Hamee(ハミィ)は2月4日、クラウド(SaaS)型ECプラットフォーム「ネクストエンジン」の追加機能として、ネクストエンジンユーザーの滞留在庫を可視化する「滞留在庫アプリ」の提供を開始
    Hameeが開始予定のECサイトの概要(画像は「ネクストエンジン」から編集部がキャプチャ)

    一般的な流通では、企画・生産・流通・販売の流通過程で、メーカーや小売業者、ステークホルダーにおいて多くの資源・環境ロスが生じており、これが業界の慣習となっているという。

    スマートフォンアクセサリーのメーカー事業、EC事業、ECプラットフォーム事業という3つのメイン事業を手がけるHameeは、サステナビリティのために滞留在庫・大量廃棄を減らす方法を探索。「RUKAMO」の事業化を決めた。

    Hameeは自社が有する経営資源を活用し、滞留在庫・大量廃棄の課題を解決していく。

    石居 岳
    石居 岳

    再成長めざす千趣会が2020年に取り組むこと&2019年の通販業績

    6 years ago

    千趣会は主力事業の「通販事業」を再び成長軌道に乗せるため、2020年は「会員基盤の再構築」「商品力・提案力の強化」「オペレーション改革」に取り組む。

    今期(2020年12月期)の通販事業の業績は、売上高が前期比3.3%増の633億2000万円、営業業利益は8000万円(前期は8億500万円の赤字)を計画。低迷が続く通販事業の増収と黒字転換をめざす。

    千趣会の2020年度通期 連結セグメント別業績予想
    2020年度通期 連結セグメント別業績予想(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    「会員基盤の再構築」では、新規顧客をリピーターに育成するための会員プログラムを構築する。顧客のニーズやライフスタイルに即したジャンル横断のカタログを展開。配布のタイミングや量を最適化することでロイヤル会員化を図る。

    千趣会の通販事業 2020年度の取り組み
    通販事業 2020年度の取り組み(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    「商品力・提案力の強化」では、新規会員の増加につながる看板商品の育成や、取引先との情報共有・連携強化による商品力の強化などを計画している。

    「オペレーション改革」は売上総利益率の改善とコスト最適化に向け、 余剰在庫の削減、KPI管理の徹底強化、全社的なコスト削減に取り組むとしている。

    千趣会の通販事業 2020年度の取り組み
    通販事業 2020年度の取り組み(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    2019年12月期の通販売上高は613億円で29%減

    2019年12月期における通販事業の売上高は前の期比29.1%減の613億円、営業損益は8億500万円の赤字。通販事業の売上高は5年で約半分に減少し、5期連続の営業赤字となっている。

    千趣会の2019年度の取り組み
    2019年度の取り組み(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

    当期は通販事業の利益改善に向けて在庫適正化に取り組んだ。仕入枠管理によって在庫を抑制し、在庫回転月数は前期と比べて0.9か月短い3.5か月となった。品ぞろえを精査して商品数を絞り込み、型数は7万8000型(前期は13万型)に減っている。

    ベルメゾン会員の年間購入者数は237万9000人(同27万1000人減)。

    千趣会の通販事業の概況
    通販事業の概況(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)
    渡部 和章
    渡部 和章

    トヨタL&Fが取り組むスマート物流とは? 最新フォークリフト&物流ロボット情報

    6 years ago

    トヨタL&Fは2月7日、「最新技術&導入事例」発表会を開催。豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニー プレジデントの水野陽二郎氏は、「労働力不足が社会的な課題になっている中、物流業界ではeコマースの拡大により仕事量が増加している。さらに配送の小口化が進み、スピード化も要求されるようになったため、業界全体で負担が増大している。そうした背景を受け、(内閣府が提唱する)次世代物流ソリューション“スマート物流”のニーズが拡大している」と語った。

    量的拡大と質的変化
過量が拡大する一方で、フォークリフトを使わないユニット単位での物流が拡大。
    講演資料より

    豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニー R&Dセンター長の一条亘氏によると、トヨタL&Fではスマート物流の実現に向け、AI、アナリティクス、IoTを用いた知能化やシステム化を推進している。

    ロボティクス技術満載の自動運転フォークリフト

    自動運転フォークリフトや自律走行AGVによる高度作業支援/自立化を行っている。AGFは「Automated Guided Forklift」の略。従来はフォークリフトが走行するためのガイドとなる磁気テープを倉庫の床に敷設する必要があり、レイアウト変更が困難だった。しかし、最新型ではレーザーSLAM(Simultaneous Localization And Mapping)方式を採用し、自由で安全な走行が可能になった。

    自動運転フォークリフト「Rinova AGF(リノバ・エージーエフ)」は、障害物を広範囲で検知し、無人運転と有人運転をワンタッチで切り替えられるほか、遠隔操作にも切り替えできる。

    人がいない夜間の時間帯に荷下ろし作業を繰り返しさせることで、翌日の出荷作業の準備を行うことができる。暗闇での作業ではLEDブルーライトで周囲に存在を気付かせる。

    物流ロボットはピッキングのアシスタント

    倉庫内の人手不足の解消を目的に開発された「AiRシリーズ」はベースユニットにアタッチメントを追加することで、倉庫内でのピッキング作業(Air-P)や、清掃(Air-C)、搬送(Air-T)など、さまざまな業務で活用できる。前後に付いたセンサーで人や周囲の状況を識別し、障害物を回避しながら適切な距離で追従できる。

    「自律走行ロボットAir-P」は待ち合わせ場所で待機し、作業者を発見すると自動的に追尾モードに切り替わる。作業者の歩く速さに合わせて速度を変更して付いていくという。作業者がピッキングを始めると、邪魔にならないように少し離れた場所に下がる。ピッキングが終了し、作業者が自動走行モードに切り替えると、Air-Tが集荷場まで荷物を運ぶ。

    作業者はカートを押す必要がなくなり。作業負担の軽減が期待できる。

    フォークリフトロボットだけでなく、ベルトコンベアや天井搬送などにも対応してる。

    技術開発の方向性 ソリューション
    講演資料より

    「T_Site(ティーサイト)」で業務を見える化

    「TOYOTA T_Site」でフォークリフトの稼動状況や、オペレーター毎の衝撃検知回数など、フォークリフトが捉えた詳細な情報を見える化。定量的なデータを蓄積することで、業務の効率化やオペレーターの教育に役立てたりできる。

    フォークリフトが情報を発信し、作業状況データを表示
    講演資料より
    内山 美枝子
    内山 美枝子

    CVR+20%、新規客+13%の老舗靴店に学ぶECシステム選び&決済拡充施策

    6 years ago

    老舗靴店として知られる「ワシントン靴店」の創業は1933年。80年以上にわたり、婦人・紳士靴、バッグを中心としたオリジナルブランドの商品企画・販売を手がける。現在は実店舗を25店展開。リピーターに愛され続けられ、購入客のボリュームゾーンは30~50歳代で、60歳代も多いという。そんなワシントン靴店が若年層、そして実店舗のない地域に住む顧客へのアプローチ方法として力を注いでいるのがEC事業だ。

    転換期となったのはECシステムの刷新、決済の拡充などを行った2019年。ワシントン靴店のWEBマーケティング責任者・石嶺哲晴氏(営業本部EC開発室 室長)、システム面でワシントン靴店をサポートするフューチャーショップの執行役員・安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー)の対談から、成果に直結するECシステム選び、決済拡充施策を見ていく。写真:吉田浩章

    脱スクラッチ開発で本業の“売り”に集中

    80年以上、「時代のニーズ、ライフスタイルの変化に合わせたショップや商品を展開してきた」(石嶺氏)というワシントン靴店。パンプスを中心とした製品は自社で企画し、国内外でOEM生産。実店舗とECサイトで販売している。

    関東圏を中心とした実店舗圏内外に住むユーザーへのプロモーション、若年層へのアプローチを強化するため、2019年からECビジネスの積極的な投資に着手した。ECサイトの基盤を支えるECシステムも従前のスクラッチ型から、フューチャーショップが提供するSaaS型のECプラットフォーム「futureshop」に変更し、同年2月にECサイトをリニューアルした。その理由を石嶺氏はこう話す。

    (以前のECシステムは)フルスクラッチで作っていたために、継ぎ足し継ぎ足しの状態で開発・運営が続いていた。また、何か新しいことに取り組むときには都度、開発コストが発生していた。レスポンシブwebデザインなど今どきのECのデザインで、“運営しやすい”“使いやすい”ECサイトにするため、アパレル・ファッションECサイトによる導入実績が多い「futureshop」への移行を決めた。

    ワシントン靴店のWEBマーケティング責任者・石嶺哲晴氏(営業本部EC開発室 室長)
    ワシントン靴店のWEBマーケティング責任者・石嶺哲晴氏(営業本部EC開発室 室長)

    この判断に至った経緯には石嶺氏のこんな考えもあった。「小売業界、EC業界の変化は早く、3年後にどのような状況になっているのかも見通せない。こうしたことを踏まえると、自社でイチからECシステムを作り上げていくのはとてもリスクが高い。そこはその道のプロ、ECシステムの専門会社に任せ、自分たちは本業である“売り”に集中することが重要になる。どう売っていくのか、どんな商品を開発していけばいいのかを考えていくことに専念しなければならない」。

    こうした石嶺氏の考えについてフューチャーショップの安原氏は次のように補足する。

    年間数億円を投資して、自社のやりたいことを、やりたいタイミングで実現するための意思決定を行う企業もある。知見が社内にたまるのでメリットは大きい。一方、デメリットもある。まずコストがかかるというところ。そして工数もかかる小売業・EC事業者が本来、力を入れるべきところは何か? システム面ではなく、商品を売るための企画やマーケティングが本業のはずだ。

    フューチャーショップの執行役員・安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー)
    フューチャーショップの執行役員・安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー)

    「futureshop」の導入を決めた理由は「特許」取得済みの最新機能

    ここで、ワシントン靴店が数あるECプラットフォームの中からフューチャーショップの「futureshop」を選んだ理由について触れておきたい。

    「futureshop」で運営しているワシントン靴店のECサイト
    「futureshop」で運営しているワシントン靴店のECサイト

    「futureshop」は自社ECサイトの構築サービスの開発・販売企業として16年もの実績がある。稼働店舗数は2018年末時点で約2400店舗。2018年の全店舗流通総額は1085億円で、1店舗あたりの流通額が高いのも特長である

    ワシントン靴店による導入の決め手は、特許登録済(特許第6619478号)となったパーツ単位でECサイトを構築するという「futureshop」内の新しいCMS機能「commerce creator(コマースクリエイター)」だ。

    コマースクリエイターを使えば、ECサイトの要素1つひとつを「パーツ」単位に分割し、システム提供分と、独自に作成できるパーツとを組み合わせて、ECサイトの構築が可能。そして、作成したパーツには「class」や「id」が設定できるため、CSSの適用によって見た目を自由に変更できる。

    つまり、SaaS型の弱点とも言われるデザインのカスタマイズ性を飛躍的に向上させ、同時にアップデートなどによる機能の拡張性も確保。これにより、ECサイト運営者が安全性を担保しながら、効率的にサイト運営し、なおかつ最新機能を常に利用できるようにしているのだ。

     

    futureshopの「commerce creator(コマースクリエイター)」の概念イメージ
    「commerce creator(コマースクリエイター)」の概念イメージ

    リピーターも新規訪問者も決済しやすい環境を決済手段の拡充で実現

    リピート比率が高く、主に既存客が買い物をするワシントン靴店のECサイト。だが、新規顧客の獲得に課題があった。また、ユーザビリティの向上も至上命題となっていた。

    ワシントン靴店はこのようなECサイトの課題を解決するために決済手段の拡充を決断。Amazonが提供するID決済サービス「Amazon Pay」を導入することにした。

    ワシントン靴店を使う年齢層の高い会員でも、Amazonアカウントを持っている顧客は多いだろう。また、新規の見込み客もAmazonアカウントを保有している割合は高いと考えられる。さらにお客さまにとっては、さまざまな決済手段の選択肢があった方が良いすべての訪問者に気持ちよく買い物いただくことがコンバージョンの向上につながり、ECの売上拡大に貢献するはずだ。(石嶺氏)

    「futureshop」は「Amazon Pay」のグローバルパートナープログラム(公式認定制度)の「Premier Solution Partner」で、2015年に「Amazon Pay」が日本でサービスを開始した頃からのパートナーである。こういった背景もあり、「futureshop」導入サイトでは、追加開発などを行うことなく自社ECサイトに「Amazon Pay」を導入することが可能。ワシントン靴店も管理画面の設定から簡単に「Amazon Pay」を導入することができた。

    「Amazon Pay」導入直後の利用率は決済全体の2割、CVRは20%増

    2019年2月のサイトリニューアルにあわせて導入した「Amazon Pay」。導入後、ECサイトはどのように変わったのか。導入前に比べると大きな変化が現われた。

    • 決済全体に占める「Amazon Pay」の利用率:2割強
    • 新規購入者数:約13%増加
    • コンバージョン率:約20%増加

    また、「Amazon Pay」経由での購入において、新規顧客が6割、既存顧客が4割の割合で推移しているという。

    2019年2月から「futureshop」の利用をスタートし、初月から「Amazon Pay」の利用比率は約20%を記録。その後も20%台前半をキープしている。毎月の新規会員登録数の約半分がAmazonアカウントと連携。「Amazon Pay」が新規会員獲得に確実に貢献していると考えられる。(安原氏)

    ワシントン靴店の石嶺氏は次のように振り返る。

    期待していたとおりの結果が得られているので、「Amazon Pay」を導入して良かった。導入の最大のメリットはユーザビリティの向上だと感じている。エントリーフォームでの離脱を大きく軽減という点において、非常にメリットがあると実感した。(石嶺氏)

    ECプラットフォーム側の視点から、安原氏は「毎月の新規会員のうち、『Amazon Pay』での決済率は5割程度。『Amazon Pay』がなければ、新規会員からの売り上げは増えることがなかった可能性もある」と指摘。そして次のように付け加える。

    日本国内のEC化率が上がり、EC利用者数が増加。加えて、昨今はAmazonやその他ECサイトで、配送先や決済情報を登録したままの状態で買い物をする消費者が多くなっている。そうした消費者が独自ドメインECサイトで最初に買い物をする際、個人情報やクレジットカード情報の入力を求められることが大きなハードルとなっている。「Amazon Pay」ならAmazonアカウントでログインするだけで、個人情報を何も入力せずに買い物ができるため、こうしたハードルを簡単に下げることができる。また、「Amazon Pay」で購入した顧客を会員登録へと誘導できるので、自社ECサイトにとって重要なリピーター対策が行える点も大きな魅力だ。

    ワシントン靴店のカート内に商品を入れると、「Amazon Pay」のボタンが表示される
    ワシントン靴店のカート内に商品を入れると、「Amazon Pay」のボタンが表示される

    「Amazon Pay」の強みはAmazonアカウントを用いた決済サービスだということ

    購入客のボリュームゾーンを考えると、買い物のフローはシンプルにしたい。今回、石嶺氏が感じた大きなユーザビリティ向上の評価点は、「Amazon Pay」によって、顧客が決済に必要な情報を入力する手間が省ける点だ。これが最終的なコンバージョン率の改善にもつながっていると見ている。

    「Amazon Pay」はAmazonアカウントを用いたID決済サービス。「Amazonアカウントにはネットでの小売りにおいて必要な情報が詰まっている」(安原氏)。そのため、Amazon Payでの決済なら配送先情報が登録されていなかったり、決済情報を新たに入力しなければならないといった心配はない。

    靴の販売ビジネスは、リピート購入してもらうことが重要。ワシントン靴店は商品力には自信があるので、お客さまの心を掴むことができると考えている。ただ、ECサイトでの新規顧客の獲得には大きなハードルがあった。それを「Amazon Pay」で解消できたと感じた。(石嶺氏)

    また、“Amazonブランド”が安心感・信頼感の醸成につながっていると石嶺氏は付け加える。

    ワシントン靴店を初めて知ったという顧客に対して、Amazonの知名度や安心感は少なからず購入の後押しになっている。また、「Amazon Pay」のボタンに表示される“Amazonロゴ”、そして、「Amazonマーケットプレイス保証」※1の適用が安心感・信頼感の醸成につながっている。(石嶺氏)

    ※1:Amazonマーケットプレイスでの購入時に、万一、販売事業者と購入者の間でトラブルが発生した場合に、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までをAmazonが保証する制度、一部除外あり。

    ワシントン靴店 石嶺氏 フューチャーショップ安原氏
    対談は1時間半にわたって行われた

    自社ECの意義は「ブランド作り」「ファン作り」

    石嶺氏と安原氏の対談は自社ECサイトを運営する意義へと移った。リピート率は高いものの、新規顧客の獲得に課題を抱えていたワシントン靴店について、安原氏は「自社ECサイトを運営する意義はファンを作る、ブランドを作ることに尽きる。ワシントン靴店の商品力にはその土台がある」と評価する。

    近年まで、ECサイトで靴を購入することへのハードルは高かったものの、自宅で試着して気軽に返品できるサービスが登場したことで、若年層が靴をECサイトで購入する文化が根付きはじめていると石嶺氏は実感。「若い方がスマホで靴を買うという消費行動の浸透は追い風になる」(石嶺氏)

    根強いファンに支えられていたワシントン靴店のECサイト。ECプラットフォームの刷新、そして「Amazon Pay」の導入によって、新たなステージに入った。

    月次売上は前年同月比20~30%増で推移。新規顧客も増えてきた。これまで新規顧客獲得に投じる予算はなかったが、EC事業が好調に推移しているので、その予算を確保できるようになった。「Amazon Pay」導入によってコンバージョン率も改善されてきているので、積極的にプロモーションを実施していきたい。(石嶺氏)

    ちなみに、「futureshop」は「Amazon Pay」を日本で初めて実装したECプラットフォーム。自社ECサイト運営企業が「Amazon Pay」の導入により、会員登録数を増やし、効果的な「ブランド作り」「ファン作り」ができるよう、議論を重ね実装にこぎつけたという。

    「futureshop」のカート内での表示例
    「futureshop」のカート内での表示例

    「Amazon Pay」の実装でこだわったのが、顧客による購買体験と自社ECサイトへの会員登録画面。一般に、自社ECサイトの場合、新規会員をいかに増やせるかという点に目が行ってしまい、リピーター向けのユーザビリティが疎かになってしまう傾向にある。リピーターであっても、新規顧客であっても、違和感なく「Amazon Pay」を選択できるように、「Amazon Pay」ボタンや説明文言の位置などを徹底的に議論し、誰にとってもベストな購買体験になるように重要視した。そして、「Amazon Pay」での決済と同時に、会員登録ができるように設計した。店舗と同じくらい、自社ECサイトでも丁寧な接客を実現しなければならない。(安原氏)

    画像左から「Amazon Pay」ログインボタンを設置したカート、ログイン画面、注文手続き画面
    画像左から「Amazon Pay」ログインボタンを設置したカート、ログイン画面、注文手続き画面。「Amazon Pay」での注文確定と同時に自社ECサイトへの会員登録が完了できる点に「futureshop」のこだわりが詰まっている(画像は「futureshop」の画像を編集部でキャプチャし一部加工した)

    ワシントン靴店、「手軽に、簡単に購入できる自社ECをめざす」

    ECプラットフォームの刷新、決済手段の拡充を経て「ワシントン靴店の商品へのこだわりや強みを外に向けてPRしていくフェーズに移りたい」と考える石嶺氏。

    「コンバージョン率の改善によって、今まで以上に多くの方に自社製品の良さをアピールし、訪問してもらわなければならない。また、すでにワシントン靴店を知っている方によりバリューを感じていただくためのブランディング戦略も必要。『Amazon Pay』には、訪問した方が簡単に、手軽に決済できる環境を作る架け橋になってもらいたい」と石嶺氏は言う。

    安原氏は対談の最後をこう締めくくった。

    日本の小売事業者やメーカーを含めて、事業者側の課題はデジタルマーケティングの知識や経験を持ち合わせている人が少ないこと。実は、グローバルで実績を伸ばしたツールが次々と日本市場に入ってきており、それを利用しないといけないような状況も醸成されつつある。ECプラットフォーム事業者として、そんな小売事業者やメーカー、EC事業者を支援するための仕組み作りや、ECアドバイザーによるサポート、そしてECサイトの立ち上げから使いこなしまでをお手伝いするアカデミーといった3つの支援を一層強化していきたい。

    社内には「ワシントン靴店」の名称の由来を説明する掲示板も。「ワシントン靴店」の創業者が最初に手がけたのはアメリカのオレゴン州ポートランドでの食料品店。その開業街区の名称「ワシントン」にちなんで名付けたという
    社内には「ワシントン靴店」の名称の由来を説明する掲示板も。「ワシントン靴店」の創業者が最初に手がけたのはアメリカのオレゴン州ポートランドでの食料品店。その開業街区の名称「ワシントン」にちなんで名付けたという

    ※記事内のデータはすべてワシントン靴店、フューチャーショップによる調査結果です

    【Amazon Payからのお知らせ】

    Amazonでは現在、ID決済サービス「Amazon Pay」をデモサイト「Amazon Payデモショッピングサイト」で体験すると、500円分のAmazonギフト券をプレゼントする企画を実施しています。

    Amazonが用意した「Amazon Payデモショッピングサイト」で、あなたが普段利用しているAmazonのアカウントを使って、「Amazon Pay」で便利なお買い物を体験(デモサイトのため注文はされません)。その後、表示される専用フォームに必要事項を入力すれば、登録したメールアドレス宛に500円分のAmazonギフト券のご案内が届きます。

    ※お申し込みはこのバナーをクリック。「Amazon Payデモショッピングサイト」にジャンプします。キャンペーン期間は、2/19(水)23:59まで

    1月に掲載した別記事の「お申し込み手順」と「注意事項」をお読みの上、この機会にぜひ「Amazon Pay」を体験してください。

    瀧川 正実
    瀧川 正実
    確認済み
    35 分 18 秒 ago
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