ネットショップ担当者フォーラム

LINE上で予約や注文・決済などの自社サービスを提供できる「LINEミニアプリ」、エントリー受付をスタート

5 years 10ヶ月 ago

LINEは7月2日、コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」上で企業が自社サービスを展開できるアプリケーション「LINEミニアプリ」のエントリー受け付けを開始した。

「LINEミニアプリ」は、予約・注文・決済・会員証といった企業の自社サービスを、「LINE」アプリ上で提供できるWebアプリケーション。月間8400万人以上が利用する「LINE」ユーザーは、個別のアプリダウンロードや煩雑な会員登録をせずに企業のサービスを利用できるになる。

企業はサービス離脱率の低減やCVRの改善、リピート利用の増加が期待できるという。

LINEは7月2日、コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」上で企業が自社サービスを展開できるアプリケーション「LINEミニアプリ」のエントリー受け付けを開始
「LINEミニアプリ」先行導入の例

「LINE公式アカウント」、各企業の公式HP、SNS上のリンク、チラシなどに記載したQRコードなど、LINEアプリ外からも「LINEアプリ」を起動できる。

予約・注文・決済・会員証提示など、オフラインからオンラインでのユーザーアクションを「LINEミニアプリ」上で提供することにより、LINEアカウントとひも付いたユーザーデータを取得することが可能。取得データは、「LINE公式アカウント」などを通じたマーケティング施策に活用できる

「LINEミニアプリ」はサービス内容を事前に審査した後、LINEが承認したサービスのみユーザーへの提供が可能となる。

EC業界ではアパレルの製造販売を手がけるパルが2月に「PAL CLOSET」LINEミニアプリの提供をスタート。パルグループのリアル店舗やオンラインストアで実施している会員サービスを「LINEミニアプリ」上で提供している。

店頭の会員証発行、ECビジネスで「LINEミニアプリ」を導入。新規会員数は導入前月比で2倍、「LINE公式アカウント」の友だち数は導入1か月で10万人増加、ブロック率も減少したという。

石居 岳
石居 岳

法人200万円、個人事業主100万円の「持続化給付金」の対象を拡大――2020年1-3月創業の企業・個人、雑所得・給与所得のフリーランスなども

5 years 10ヶ月 ago

新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げが前年同月比で50%以上減少している法人や個人事業主に対し、法人は200万円、個人事業者などへは100万円を上限に現金を給付する「持続化給付金」について経済産業省は6月29日、給付対象を「2020年1-3月に創業した企業・個人」「主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者」にも広げた。

給付額について、法人は上限200万円、個人事業者は上限100万円。申請は「持続化給付金」のオンライン、全国に設置した申請サポート会場で受け付けている。

「持続化給付金」について経済産業省は6月29日、給付対象を「2020年1-3月に創業した企業・個人」「主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者」にも
支援対象の拡大について(経産省公表の資料をキャプチャ)

2020年1-3月に創業した企業・個人について

創業月から3月の月平均収入と比べ、対象月の収入が50%以上減少している事業者が対象。対象月は4月以降から選択できる。

対象月の事業収入について、新型コロナウイルス感染症対策として地方公共団体から休業要請によって支給された協力金などの現金給付を除いて算出することが可能。

創業月から対象月までの各月の収入額は、税理士が確認した毎月の収入を証明する書類で確認するという。

主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者

業務委託契約などに基づく事業活動からの収入を、税務上の雑所得または給与所得を主たる収入として確定申告をしているフリーランスを含む個人事業主が対象となる。

フリーランスなどの個人事業者では、業務委託契約を締結して得た収入を「事業所得」ではなく、「雑所得」「給与所得」として確定申告するケースが少なくないという。従前までの「持続化給付金」では、主たる収入を「事業所得」として確定申告しているフリーランスなどの個人事業者のみ給付の対象だった。

経済産業省は、給付対象を「2020年1-3月に創業した企業・個人」「主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者」にも広げた
給付額の算定例(経産省公表の資料をキャプチャ)

「主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者」には以下の要件を満たすことが必要になる。

  • 業務委託契約などに基づく収入で、主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者。今後も事業継続する意思がある(確定申告で事業収入がある場合は現行制度で申請)
  • 2020年の対象月の収入が前年の月平均収入と比べて50%以上減少している
  • 2019年以前から、被雇用者または被扶養者ではない

給与対象の一例

  • 委任契約に基づき、音楽教室や学習塾の講師など「生徒を教える」という役割を委任された個人事業主
  • 請負契約に基づき、成果物を納品しているエンジニアやプログラマー、Webデザイナー、イラストレーター、ライターなど。
  • 業務委託契約に基づき、化粧品や飲料など、特定取引先の商品を届け、集金する業務を委託されている個人事業主

給与対象外の一例

  • 確定申告書上で、事業所得で確定申告をした個人事業主
  • 被雇用者(会社などに雇用されている、サラリーマン、パート・アルバイト・派遣・日雇い労働など)
  • 被扶養者
  • 暗号資産(仮想通貨)の売買収入、役員報酬など、事業活動によらない収入は給付額算定の対象外

必要な資料について

「前年分の確定申告書類」「2020年分の対象とする月(対象月)の売上台帳など」「通帳の写し」「本人確認書の写し」という従前制度で提出が求められていた書類に加え、

  • 前年分の確定申告の収入が、業務委託契約などの事業活動からであることを示す書類(以下のいずれか2つを提出 ※源泉徴収票の場合は業務委託契約書などとの組み合わせが必須)
    • 業務委託などの契約書の写し、または契約があったことを示す申立書
    • 支払者が発行した支払調書、または源泉徴収票
    • 支払があったことを示す通帳の写し
  • 国民健康保険証の写し
事務局が公表した各種資料
瀧川 正実
瀧川 正実

最大600万円の賃料支援を企業・個人に行う「家賃支援給付金」、条件は? 対象は? 必要な書類は?【最新版】

5 years 10ヶ月 ago
新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げが前年同月比で50%以上減少している法人や個人事業主に対し、法人は200万円、個人事業者などへは100万円を上限に現金を給付する「持続化給付金」について経済産業省は5月1日、申請用のホームページを開設した

新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げが落ち込んでいる企業や個人に対し、地代・家賃(賃料)負担の軽減を目的に最大600万円を助成する「家賃支援給付金」の詳細を、経済産業省が7月3日に公表した。

「家賃支援給付金」は、5月の緊急事態宣言の延長などで売り上げの減少に直面する事業者の事業継続を下支えすることを目的に、地代・家賃(賃料)の負担を軽減する給付金を支給する制度。

支給対象(以下3条件をすべて満たす事業者)

  1. 資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業主。医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など会社以外の法人も対象とする
    中小企業基本法で定める中小企業者の範囲
    中小企業基本法で定める中小企業者の範囲(画像は中小企業庁のHPからキャプチャ)
    ※「中堅企業」について、経産省の調査(海外事業活動基本調査)では、「製造業、農林漁業、鉱業、建設業、その他」を資本金3億円超~10億円以下、「卸売業」は資本金1億円超~10億円以下、「小売業、サービス業」は資本金5000万円超~10億円以下と定義している。現段階では「資本金10億円未満」のみ言及している
  2. 2020年5月~12月の売上高について、
    • 1か月で前年同月比50%減
    • または、連続する3か月の合計で前年同期比30%減
  3. 自らの事業のために占有する土地・建物の賃料を支払っている

申請期間

申請は7月中の予定。売上減少月の翌月から、2021年1月15日の間、いつでも申請可能。

給付額

法人は最大600万円、個人事業主には最大300万円を一括支給する。算定方法は申請時の直近1か月における支払賃料(月額)に基づき算定した給付額(月額)の6倍。

法人の場合、月額の支払賃料が75万円以下の場合は給付率2/3、75万円を超える場合は50万円に加え、75万円の超過分に給付率1/3を乗じた額の合算金額が月額給付額(上限100万円とする)。月額賃料が225万円で、給付額の上限が100万円となる

家賃支援給付金 法人の場合
1か月あたりの家賃支援給付金 法人の場合(経産省の令和2年度第2次補正予算案から編集部がキャプチャ)

個人事業主の場合、月額の支払賃料が37.5万円以下の場合は給付率2/3、37.5万円を超える場合は25万円に加え、37.5万円の超過分に給付率1/3を乗じた額の合算金額が月額給付額(上限50万円とする)。月額賃料が123.5万円で、給付額の上限が50万円となる

家賃支援給付金 個人の場合
1か月あたりの家賃支援給付金 個人の場合(経産省の令和2年度第2次補正予算案から編集部がキャプチャ)

令和2年度第2次補正予算案では、「給付上限額(月額)は法人50万円、個人事業者25万円とし、6か月分を給付する」とし、複数店舗を所有する場合など、家賃の総支払い額が高い者を考慮して、上限を超える場合の例外措置を設けるとしていた。

経産省が今回公表した資料では、「支払賃料が高額な事業者であれば、有する店舗数が1つであっても適用される」としている。

家賃支援給付金
家賃支援給付金について(経産省が7/3に公表した最新パンフレットから編集部がキャプチャ)

申請に必要な書類

  • 賃貸借契約の存在を証明する書類(賃貸借契約書など)
  • 申請時の直近3か月分の賃料支払実績を証明する書類(銀行通帳の写し、振込明細書など)
  • 本人確認書類(運転免許証など)※持続化給付金と同様
  • 売上減少を証明する書類(確定申告書、売上台帳など)※持続化給付金と同様

今後、追加・変更の可能性があるという。

その他

  • 個人事業者の自宅兼事務所の家賃は対象となる。ただ、確定申告書における損金計上額など、自らの事業に用する部分に限る
  • 借地の賃料も対象とする。なお、借地上に賃借している建物が存在するか否かは問わないとした(例:駐車場、資材置場などとして事業に用している土地の賃料)
  • 管理費や共益費などが範囲に含まれるかは、賃貸借契約において賃料と一体的に取り扱われているなど、一定の場合には含まれる
  • 地方自治体から賃料支援を受けている場合も対象となる。ただ、給付額の算定に際して考慮される場合がある
瀧川 正実
瀧川 正実

「完成イメージが違う」。サイト&サービスの開発現場と責任者&経営側の認識のズレを解消し、ローンチする方法はありますか?

5 years 10ヶ月 ago
システム開発時、完成イメージが具体化しないまま開発に着手すると、ローンチの遅延や、開発費用の膨張などさまざまなトラブルにつながる。こんな問題を未然に回避し企業のDXを支援するプロトタイプ開発支援サービス「protoTyper」を取材した

企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が一気に進もうとしているが、急速なDX推進にはさまざまな問題が起こり得る。その1つが、経営者とシステム開発担当者の間で起きる認識のギャップだ。開発後の「イメージと違った」を解消するために生み出された「protoTyper」は、プロトタイプを活用することで、完成イメージを固めてから開発に着手できるというもの。サービス提供者であるGood Thingsの寶諸江理奈代表にサービス開発の背景と概要を聞いた。

開発現場と経営陣の間の「認識の差」を埋める方法

EC化、DX化で生まれやすい「認識のギャップ」

「STAY HOME」により変化した消費行動への対応が迫られている小売業界。ソーシャルディスタンス時代の「新しい生活様式」として通販があげられた。店頭での買い物を控えてネットで購入――こんなライフスタイルの変化が予想される今後、企業のDX化は避けては通れない。

EC化はBtoCに限らず、BtoBの間でも普及する可能性が高い。リモートワーク推奨により出社できない状況が続けば、従来型のFAXや固定電話による受発注が難しくなる。

数年先に予定していたDXを大幅に前倒しして、新型コロナウイルス感染第2波、第3波に備える企業も増えてきている。ただ混乱した状況下で急速にDXを進めるとなれば、当然さまざまなトラブルが発生することだろう。

EC化やDX化を進める際、ECシステム、基幹システム、アプリなど、さまざまな開発事案が発生する。その際、起こり得る懸念の1つが、経営側や責任者、現場の間で起きる認識のギャップ。「イメージしていたものとは完成形が異なる」「こんな使い勝手は想像していなかった」――。開発後、こんな認識の齟齬を発生させないためのツールが、テクノロジーの進化とともに誕生している。

プロトタイプ活用で、関係者間で「具体的な完成イメージ」を共有後に開発へ

ITコンサルなどを行うCe Link社とGood Thingsが共同で開発する「protoTyper」は、システム開発前に関係者間の意識をすり合わせることで、「イメージと完成形が違う」などのトラブルを回避しながらDX化を進められるサービスだ。

「システム開発の初期段階において、プロトタイプを用意することで関わるチームメンバー全員が完成のイメージを持つことができる」(Good Thingsの寶諸江理奈代表)。

Good Thingsの寶諸江理奈代表
Good Thingsの寶諸江理奈代表

要件定義を固める前に、データの出し入れから適切なUI/UXやデータの持ち方まで、実際の運用イメージを可視化するデモサイトを用意。経営陣や開発者、実際に利用する社内担当者のイメージを共通化してから開発に着手するため、完成後のイメージがつきやすい。

EC・小売・メーカー企業においてコロナを期に、より一層DX化が検討されることを予測し、販売システム・顧客管理システムなどの構築を、早く安全に行えるサービスとして早期にリリースした。(寶諸氏)

出し戻しを最小限にすることで、コストの1/3を抑制

現在、Good Thingsは大企業の支援をメインに行っている。特に色々な部署が連携して使うシステム開発に対するニーズが大きい。部署によって使い道や概念が違うと、すべての要望に対応するため画面が煩雑になりがちで、結果として使いにくいシステムになってしまうからだ。

「protoTyper」では最初に画面テーマを提示。実際に利用するオペレーターの意見なども取り入れながら仕上げていき、ある程度合意が取れたところで開発に入る。そうすることで、従来の開発方法より、確実にぶれや戻り作業を減らすことができる。

protoTyper デモサイトイメージ
デモサイトイメージ(画像はGood Things提供)

寶諸氏が、開発の初期段階でのプロトタイプ作りにこだわる理由は、「システムは使われなければ意味がない」と考えているからだ。

実際に利用する社内のオペレーターがそのシステムを活用できなかったら、開発の意味がない。また正しく活用できなければ、後から入ってきたメンバーもシステムの意図を理解しづらく、結果的に全員が「わかってない」状況も起こり得る。特に長く運用するシステムの開発ではこうした問題が多い。(寶諸氏)

「本当に使えるシステム」を作るためには、しっかり要件定義を固めてから開発に入ることが重要だが、ここがつまずきポイントになることが多いと寶諸氏は指摘する。

システム開発は要件定義が曖昧だと、後の工程に大きな影響を及ぼす。曖昧な状態で開発するとミスが発生しやすく、また経営者からのフィードバックも、「イメージと違う」など抽象的になりがちだ。無駄な労力と時間を費やせば、開発の停滞を招く。特に日本ではまだオーダーメイドの思想が強いので、要件定義をどれだけしっかり固められるかが肝心だ。(寶諸氏)

認識齟齬による戻り作業が発生しなくなれば、当然開発コストも抑えられる。寶諸氏によると「protoTyper」を利用することでシステム開発にかかるコストは、約3分の1を圧縮できるという。

ITの力で、良いモノ作りができる環境を作りたい

protoTyper開発には、寶諸氏自身の経験が基になっている。寶諸氏は、前職のサイバーエージェントで新規事業のWebディレクターを歴任してきた。事業責任者としてシステム開発に携わった際、「開発現場と経営陣の意識にギャップが生じることが多い」と感じていたのだという。

「良いモノを作りたい」と思う専門知識を持つエンジニアやデザイナーと、専門知識がないために作るモノのイメージを上手く伝えられない経営陣の思いが噛み合わないことが多かった。齟齬が積み重なると物理的、感情的に距離が広がってしまう。そういう現場を多く見てきたので、「良いモノ作りができる環境作りを、経営側から入れないか」と考え起業に至った。

経営者が考えていることを上手く吸い上げる。そして、オペレーターがスムーズに業務を進められるようなシステムを開発する。(寶諸氏)

ITの力を駆使すれば、経営者から現場まですべての関係者の思いを形にできる。現場を多く見てきた寶諸氏ならではの思いが、protoTyperのサービス設計に生かされている。

フロント部分は比較的イメージしやすいが、実際に業務で使用する裏側の部分はイメージしにくい。ECでいうと、「画面上のどのボタンを押したら印字されるのか』『どのボタンで在庫を追加できるのか」などだ。(寶諸氏)

「protoTyper」では、初期の段階で実際に使用する画面のイメージや遷移なども作成することから、オペレーターの負荷軽減にもつながるという。

protoTyperのポジションイメージ
protoTyperのポジションイメージ(画像はGood Things提供)

新型コロナ感染拡大で急速に検討される企業のDX

BtoC、BtoBともに一気にEC化が進む兆し

日本企業のDXが本格化するには、まだ何年もかかると言われてきた。しかしコロナ禍で生活様式が変わりつつある今、その変化に対応できなければ業種によっては企業存続に関わることから、急速なDX化が求められている

三井住友カードは、顧客時間と共同調査(保有するキャッシュレスデータから新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化を観測)を行い、高齢者層(60~70代)の間で、外出を必要としない「ECモール・通販」の活用が一気に進んでいる可能性を公表した。こうした変化する消費行動への対策として、ECサイトの開設により、新規顧客・販路開拓を模索する小売り・メーカーも増えている

前述のとおり、EC化はBtoCに限らず、BtoBの間でも普及する可能性が高い。リモートワーク推奨により出社できない状況が続けば、従来型のFAXや固定電話による受発注が難しくなるからだ。取引形態を「オンライン」に切り替えられれば、オフィスという物理的な制約に縛られることなく業務を継続できる。その上、業務効率の改善や売上向上も見込めるなど、BtoB事業を行う企業がECを導入するメリットは計り知れない。Withコロナ、Afterコロナの世界では、BtoB-ECも一気に浸透していくことだろう。

公文 紫都
藤田遙
公文 紫都, 藤田遙

ECの立ち上げがうまくいっていない中小EC実施企業の方へ。コストと品質を最適化する重量課金型の「シェアリング物流」とは

5 years 10ヶ月 ago
「シェアリング物流」は、「皆でシェアして使った分だけ支払う」という従来の「通常課金型」とは全く異なる物流の利用形態。早く・安く・簡単にECを立ち上げられるシェアリング物流の実態を紹介

物流センター内の設備や保管スペースなどを複数の荷主で共同利用する「シェアリング物流」は、配送料の値上げといった経営環境を踏まえ、EC物流に関する初期投資や固定費を抑制できる物流アウトソーシングの選択肢として注目を集めている。

倉庫内の自動化・省人化機器や情報システム、保管や作業のスペース、作業スタッフといった物流に必要なリソースを複数の荷主で共同利用。通常であれば相当の初期投資や月額利用料金を従量課金で使うことができる。物流業務・コストを最適化したいスタートアップや中堅・中小企業が押さえておくべき「シェアリング物流」についてお伝えする。

使った分だけ支払う、従量課金型の「シェアリング物流」とは?

使った分だけ料金を支払う形式の従量課金型「シェアリング物流」は、自動梱包ラインや無人搬送ロボットといった最新機器、情報システム、保管スペース、作業スペース、作業者、梱包材などを複数の事業者で共同利用するというもの。

物量に応じた“使った分”だけを支払う形式で、事業規模の拡大に合わせて保管スペースを柔軟に拡張することもできる。

最大の魅力は、使った分だけ支払う「従量課金型」を採用していることから、初期投資や固定費を抑えながら事業拡大に向けてEC事業を運営できる点。その最たる例がAmazonの物流サービスだ。

直販や第三者販売で流通額を拡大。物量の増加に伴い広がった物流センターで提供するAmazoの物流ノウハウを生かしたFBA(フルフィルメント by Amazon)は、AmazonのリソースをEC事業者が共同で利用。FBA利用企業は1個あたりの配送単価を抑えながら、スピード配送など、Amazonの強力な物流サービスを利用できている。

「通常課金モデル」と「従量課金モデル」を比較した図
「通常課金モデル」と「従量課金モデル」を比較した図(物流コンサルタント・Linkth小橋重信代表取締役が作成)

通常課金モデル

EC事業者の物量ごとに、物流スペースを区分することから、スペース費用、事務管理費、システム利用料などが固定費でスタートする場合が多い。物量の少ないスタート時のEC事業者にとっては、物量が増えるまで1件あたりの物流費が高くなる

従量課金モデル

スペース、システム、事務管理などは1点あたりの料金としてカウントされたり、出荷料に含まれたりするため、使った分だけ支払うことになる。数量が少ないスタートアップ企業には、導入しやすいコスト体系となっている。

近年は、佐川グローバルロジスティクス、日立物流などの大手物流会社もこうした従量課金モデルのシェアリングサービスを推進。EC事業者は、物流各社が提供する最新のロボティクス設備を低コストで利用することができる環境となっているのだ。

佐川グローバルロジスティクスに物流センター「Xフロンティア」内にある、最新のロボティクス設備を紹介した動画。EC事業者は最新設備を共同で利用できる

「シェアリング物流」はスタートアップや新規EC参入事業者、ECがうまくいっていない事業者らが、押さえておくべき近年の物流トレンドだ。

EC新規参入、ECがうまくいっていない事業者が意識すべきことは「バックヤード」

取扱数が増えた!でも、「基礎工事」ができていないと……?

現在、リアルチャネルを販路の中心にしてきた中小企業が、急ピッチでECビジネスの立ち上げを進めている。コロナショックで、店舗の一時閉鎖や営業時間の短縮など打撃を受けたことが要因だ。秋から冬にかけて訪れると予測される、新型コロナウイルス感染症第2波、第3波に備えてECを始めようと考える事業者も多い。これまでECがうまくいっていなかった事業者もしかりだ。

中には無料のECプラットフォームを使い、「一日でも早く」と、後先かまわず立ち上げ優先でプロジェクトを進める事業者も少なくない。こうしたサービスは手軽にスタートできるのが最大のメリット。一方、売り上げや取扱量が増えた場合のバックヤード設計を意識したプラットフォーム選定、およびバックヤードを構築しなければ、ビジネスが立ちゆかなくなる可能性が出てくる。

EC事業者向けに物流コンサルを手がけるLinkthの小橋重信代表取締役は、次のように指摘する。

ECは、「売る」と「届ける」が1つになって初めて完成するビジネス。無料で利用できるECプラットフォームで「売れる」フロント面は作れても、「届けるための適切なバックヤード構築ができていなければ、基礎工事ができていないところに家を建てるようなもの。受注が増えて処理できない、在庫管理などが追いつかない……。売り上げや取扱量が増えれば、商品を顧客ニーズに沿って届けられないなど、ビジネスが破綻する可能性がある。(小橋氏)

EC事業者の悩みは、「数多い物流会社から、どこを選んだら良い?」

できるだけコストを抑えてバックヤードを構築したい……。ただ、EC事業者が「適切なバックヤード構築」を進めにくい理由も存在する。その理由の1つが「物流会社は数多くあるが、どこが自社に適しているのかが分かりにくい」という問題だ。

自社の取り扱う商品やビジネスモデルに応じて、拠点の立地・規模、設備機能、WMS(倉庫管理システム)、対応配送キャリア、配送スピード、同梱物の設定方法など、物流倉庫を選択する際に比較検討すべき材料は多岐にわたる。

たとえば、EC事業者が物流会社を利用するときに提示されるエントリーシート。「返品」「システム」「CS」「その他現状」など質問事項は細かく分かれており、サービス導入前、それらすべてに回答していくことになる。

こうしたフォーマットや見積もり項目は物流会社ごとによっても異なることから、導入を検討するEC事業者は比較検討がしにくく、「結局どこを選んだら良いのか分からない」と足踏みをしてしまうケースも多い。

エントリーシート例
エントリーシート例(シートはLinkth小橋氏が作成)

それ以外にも、ECショップに関する基本情報、入庫作業について、保管作業について、出荷作業について、返品作業についてなど、書面ベースで事前確認を必要とする事柄が非常に多い。

こうした事務的作業の負担に加え、スタートアップやうまくいっていないEC事業者は物量が少ないことから、取り扱ってくれる物流倉庫が限られるという問題もある。システム利用料、スペースなどを含めたコストでは採算割れしてしまうといった理由で物流センターの利用を断念。自社で出荷対応するといったケースも散見される。

ただ、前述したとおり、適切なバックヤードが構築できていなければ、売り上げや取扱数量が増えた場合、「商品が届かない」などのトラブルにつながる恐れがある。では、どうすればいいのか?

その解決方法の1つとして、スタートアップや新規参入、うまくいっていないEC企業は、リスクやコストを最小限に抑えながら、規模拡大に向けた柔軟な対応などができる「シェアリング物流」に目を向けるべきなのだ。

◇   ◇   ◇

ネットショップ担当者フォーラム編集部では、7月9日(木)16時半〜、シェアリング物流についてネット通販のプロ10人が解説するウェビナーを開催します。

失敗しないECビジネス新常識~『システム選び』『シェアリング物流』をFS、フラクタ、Hamee、アイル、オープンロジ、清長、日立物流、SGLらネット通販のプロ10人が解説~」

上記の画像をクリックするとイベントページへ遷移します
公文 紫都
公文 紫都

しまむらが2020年秋に始めるEC事業――ホームページと公式アプリでECサービスを展開、「しまコレ」はサービス提供を終了へ

5 years 10ヶ月 ago

しまむらが2020年秋に運用を始めるECサイト運営に関する概要が明らかになった。

しまむらのホームページ、チラシなどの情報を把握できる公式アプリ内でECサービスを展開する方式を採用。2020年2月期で売上高9億5000万円を計上した、スマホで商品を注文し店頭取置が行えるアプリ「しまコレ」のサービス提供は終了する。

ECサイトでの注文商品は、送料をしまむらが負担する店舗受け取り、送料は購入者が負担する個人宅配送の2つの方法で運用。決済方法は、店舗受け取りの場合は店舗での支払い、個人宅配送はクレジット払いとする。

埼玉県の東松山商品センターを増築し、増設部分をECセンターとして稼働させる。サプライヤーが東松山商品センターに納品後、隣接するECセンターで検収、在庫として保管する。店舗受け取りはしまむらの物流網で配送し、個人宅配送の場合は宅配業者に配送を委託する予定。

しまむらが2020年秋に運用を始めるECサイト運営に関する概要 埼玉県の東松山商品センターを増築し、増設部分をECセンターとして稼働させる
物流センターについて(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

なお、ECセンターではマテハンの設置が完了するなど、ハード面、商品手配やシステムなどのソフト面の準備が順調に進んでいるという。

2021年2月期は「しまコレ」とEC事業で約20億円、2022年2月期は25億円の売り上げを見込む。また、2020年2月期にはアベイル、バースデイなど他事業の商品も取り扱う計画。

しまむらが2020年秋に運用を始めるECサイト運営に関する概要 2021年2月期は「しまコレ」とEC事業で約20億円、2022年2月期は25億円の売り上げを見込む
注文金額とアプリDLの推移と計画(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

2月にEC事業部を新設、1Qは「しまコレ」注文額5億円

ECサイトの開設や既存アプリへのEC機能搭載によって運用の終了が予定される「しまコレ」。2020年3-5月期(第1四半期)で累積ダウンロード数は100万ダウンロードを超え、注文金額は計画通りの約5億円だった。

4月度までは新型コロナウイルスの影響で「店頭で受け取り」のメリットが生かせなかったものの、5月度は計画比20%増と伸長した。

しまむらはECサイトの開設に先駆け、2月21日付でEC事業部を新設。商品部・販売企画部・広告宣伝部・市場調査部統括を担っていた取締役執行役員の齋藤剛樹氏が、システム部・EC事業部・物流部・貿易部を統括する。

2018年7月に初めてのECビジネスとして「ZOZOTOWN」に出店したものの、2019年6月、出店コストの高さを理由に退店。出店理由は、店舗がない地域や来店が難しい顧客の利便性向上、新規顧客の開拓のほか、「自社ECサイトを運営するためのノウハウの獲得」(しまむら・企画室)だった。

瀧川 正実
瀧川 正実

空調服訴訟・後日譚/やらないことを決めるとうまくいく【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

5 years 10ヶ月 ago
2020年6月26日~7月2日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 製造委託先から訴えられた「空調服」は、その後どうなったのか?

    「空調服」をめぐる株式会社空調服とサンエスの訴訟。その結末は意外なものだった(連載第16回)

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  2. 「2,000円ベーコン」「ひとりEC」「ねこねこ食パン」。成功の共通項は覚悟と“やらないこと”を決めること【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2020年6月22日〜28日のニュース

    2020/6/30
  3. オイシックス・ラ・大地の奥谷氏、オプト伴氏が解説! 米国ECに学ぶ「Withコロナ」を勝ち抜くためのECビジネス【資料無料提供】

    日米の小売り・EC事業に詳しい、オイシックス・ラ・大地の奥谷孝司氏、オプトの伴大二郎氏が対談。米国の小売り最新トレンドや先端事例を交え、「Withコロナ」「Afterコロナ」で日本のEC事業者が今取るべき戦略について語った

    2020/6/29
  4. ロート製薬の「化粧品の買い方への挑戦」。D2Cのスキンケアブランド「SKIO」とは

    ロート製薬は、スキンケア関連事業をドラッグストアなどの販路で流通規模を拡大してきた。「SKIO」は、「SKIOオンラインショップ」「楽天市場」などのECサイトで展開。商品認知から購入までを統一したブランド世界観の中で行うとしている

    2020/6/30
  5. 今さら聞けないECシステムの選定ポイント。D2C、サブスクリプションモデル事業に必須の機能は何?

    session3 ASP型、オープンソース型、パッケージ型、クラウド型のメリット・デメリット

    2020/7/1
  6. 「食べログ」のカカクコムがECモール事業、全国の飲食店が扱うお取り寄せ品を販売

    「食べログモール」は飲食店のお取り寄せ商品を集めたECモール。国内各地の飲食店が扱うお取り寄せ商品を販売する。出店形式のECモールで、特商法上の販売主は出店した企業。商品は出店企業が配送する

    2020/6/30
  7. IoT宅配ボックス利用で再配達率が41.7%から14.9%に減少。ドライバーの労働時間は約178時間削減

    LIXILが東京都江東区・江戸川区で行った「IoT 宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」の最終結果によると、再配達率は41.7%から14.9%に削減。実験に協力した佐川急便ドライバーの労働時間も約178時間削減した

    2020/6/26
  8. コロナ禍でニトリの通販事業は約4割増の168億円、休業店の落ち込みを通販などでカバー

    ニトリホールディングスの2020年3-5月期(第1四半期)通販事業の売上高は、前年同期比40.9%増の168億円だった。2019年の同時期における通販売上高は100億円で、前の期比33.4%増

    2020/7/1
  9. 顔認証のキャッシュレス+AIテクノロジー活用の未来型無人化店舗とは

    未来型無人化店舗の名称は「SECURE AI STORE LAB」。最新のAI(人工知能)テクノロジーの活用によって、顔認証によるキャッシュレス決済、無人化による店舗運営を省人化・最適化を実現する実店舗

    2020/6/29
  10. ヤマハがメーカー直販、ゴルフアクセサリーを扱うECサイト「ヤマハ ゴルフオンラインストア」を開設

    「ヤマハ ゴルフオンラインストア」はキャディバッグ、キャップ&サンバイザー、ヘッドカバー、グローブなどのアクセサリー関連商品の全59品番を販売。今後はECサイト限定商品の販売も行う

    2020/7/1

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    コロナ禍でEC不正注文が増加。被害割合TOP3は「健康食品」「ホビー」「アパレル」

    5 years 10ヶ月 ago

    不正注文検知サービスを提供するかっこは、クレジットカードの不正利用、転売、なりすましといった目的の不正注文に関する傾向を商材別に調査し、2019年同時期のデータと比較・分析した。

    不正被害全体でみると被害件数は3%増、被害金額が21%増。「1件あたりの被害金額も増加していることがわかる」(かっこ)と言う。調査対象期間は2020年2月~5月。

    健康食品の被害が最多、増加率はアパレル

    不正被害の商材別ランキング EC不正被害 商材別 調査 不正被害 EC かっこ 健康食品 アパレル ホビー
    不正被害の商材別ランキング(2020年2月〜5月)
    (表はかっこの資料よりキャプチャ)

    不正被害の全体に占める割合が一番多い商材は「健康食品」(26.6%)で、2019年と同順位。「健康食品」はキャンペーンやトライアル施策を行うことにより新規顧客が増加するが、人気のある商品は悪質転売のリスクが高まり、不正被害のターゲットになる傾向があるという。増加率では「アパレル」がもっとも高かったという。

    不正者は初回と装って何度も初回限定商品を注文、初回購入時の価格で支払いをします。その後マーケットプレイスで購入金額より高く販売し、利益を得ています。(かっこ)

    「アパレル」は2019年の8位から2020年は3位。かっこは次のように分析した。

    緊急事態宣言を受けて店舗を閉鎖する企業が多く、補填のためにECの施策を増やしたことや注文件数が増加したことに比例して不正被害も増加したと考えられる。(かっこ)

    不正被害について2019年同時期と比較すると、件数では3%、金額では21%増加していたという。かっこは「経済産業省の調査にもあるように、2018年BtoCのEC化率の伸び率は8.12%となっており、年々増加していること」「新型コロナウイルスの影響で外出自粛により、ネット通販の需要が高まったこと」をあげている。

    不正アクセスも増加傾向

    警察庁が3月5日に公表した「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」によると、2019年における不正アクセス行為の認知件数は2,960件で、前年と比較すると1,474件(約99.2%)増加。不正アクセスを受ける対象の内訳では、「一般企業」が最も多く2,855件だった。

    不正アクセス行為の認知件数の推移 不正アクセス行為 認知件数 警察庁調べ 過去5年
    過去5年の不正アクセス行為の認知件数の推移
    (グラフは警察庁「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」からキャプチャ)
    不正アクセス行為の認知件数の推移 不正アクセス行為 認知件数 警察庁調べ 過去5年
    過去5年の不正アクセスを受けた特定電子計算機のアクセス管理者別認知件数
    (グラフは警察庁「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」からキャプチャ)

    2019年の不正アクセス後に行われた行為別の内訳を見ると、2位に「インターネットショッピングでの不正購入」(376件/12.7%)で、2018年と比較すると件数は約2.5倍、227件増加している。

    不正アクセス後の行為別認知件数 インターネットショッピングでの不正行為 令和元年 警察庁調べ
    令和元年における不正アクセス後の行為別認知件数
    (グラフは警察庁「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」からキャプチャ)
    不正アクセス後の行為別認知件数 インターネットショッピングでの不正行為 令和元年 警察庁調べ
    過去5年の不正アクセス後の行為別認知件数
    (グラフは警察庁「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」からキャプチャ)
    藤田遙
    藤田遙

    昔懐かしの映像・音楽商材のECでミドル・シニア層を開拓するポニーキャニオンのセグメント戦略

    5 years 10ヶ月 ago

    フジ・メディア・ホールディングスグループのポニーキャニオンが7月1日に開設したミドル・シニア層向け通販商品を中心に扱う通販サイト「お宝マーケット」は、ミドル・シニア層の開拓を目的にしたECサイト。

    ポニーキャニオンは音楽関連、アニメや映画、ドラマ、バラエティ、スポーツ、韓流など幅広い商品ラインナップを持つ総合エンターテイメント企業 。

    オリジナル特典付きのブルーレイ・DVD商品などを販売するビジュアルセレクトショップ「ムビきゃん」、アーティストグッズの「MONOCAN」、NHK「おかあさんといっしょ」「おとうさんといっしょ」のBlu-ray・DVD・CDなどを販売するECサイトなどを運営している。ジャンルや作品に特化した特設ページの制作や運営を含め、ミドル・シニア層向けの直販サイトは初という。

    取扱商品は、フォーク、ニューミュージック、アイドル歌謡、ヒーリングミュージックなどのCDボックス作品群。通販ジャンルでは鉄板の人気を誇るという「ムードサックスの帝王」サム・テイラーや「ムードギターの巨匠」木村好夫氏の名曲集などをそろえた。

    ポニーキャニオンのミドル・シニア層向け通販商品を中心に扱う通販サイト「お宝マーケット」では、フォーク、ニューミュージック、アイドル歌謡、ヒーリングミュージックなどのCDボックス作品群。通販ジャンルでは鉄板の人気を誇るという「ムードサックスの帝王」サム・テイラーや「ムードギターの巨匠」木村好夫氏の名曲集などをそろえた
    扱う商品の一部

    刑事ドラマ「西部警察」などを含む石原プロモーション作品、「8時だョ!全員集合」のDVD、二十世紀に活躍した名馬、熱闘甲子園、フィギュアスケートなどのスポーツなど、「違いの分かる大人世代に訴求できる作品を多数掲載。思い出の作品をお手元で、いつでもあの感動を呼び起こせる」としている。

    現在、コロナ禍において外出自粛をする高齢者層のEC利用が増加。また、今後はさらにインターネットを利用する高齢者が増えると予想されており、新たなターゲット層として“シニア層”に注目するEC企業が増えている。

    ポニーキャニオンはシニア層向けにターゲットを絞り、商材を“昔懐かし”という切り口でセグメンテーション。保有する資産を有効活用すると同時に、潜在顧客が多数存在すると考えられるシニア層を開拓する。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    “オンライン美容部員”時代を見据えるアイスタイルの新プロジェクトとは

    5 years 10ヶ月 ago

    新型コロナウィルスの感染拡大で、化粧品業界では美容部員が顧客に直接メイクやスキンケアを行うといった従来型の接客ができなくるなど、取り巻く環境が激変している。

    アイスタイルは、自社のプラットフォームや美容分野におけるノウハウを活用。非対面接客に関するさまざまなソリューションを提供し、化粧品ブランドおよび美容部員が抱える課題を解決するプロジェクト「オンライン美容部員プロジェクト」を7月1日から開始した。

    アイスタイルの「オンライン美容部員プロジェクト」の取り組み
    アイスタイルの「オンライン美容部員プロジェクト」の概要

    現在予定している取り組みは下記のとおり。

    ① オンライン美容部員の委託・育成サポート

    アイスタイルグループで美容領域に特化した人材事業を行うアイスタイルキャリアを中心に、美容部員のオンライン上でのコミュニケーション設計を支援。デジタルマインドの高い美容部員を育成する「活動支援サービス」と、オフライン/オンライン両面の接客スキルを持つBAでチーム構成する「店舗運営代行サービス」の2サービスを提供する。

    ② バニッシュスタンダード社との提携

    店頭スタッフのデジタル接客サービス「STAFF START」を運営するバニッシュスタンダードと提携。アイスタイルが化粧品ブランド向けの独占窓口となり導入支援などを行う。将来的にはアイスタイルのデータベースとの連携も検討している。

    アイスタイルの「オンライン美容部員プロジェクト」の取り組み
    「STAFF START」との連携

    ③ オンライン共通台帳の活用

    非対面接客が進むにつれて浮上する「オンライン/オフラインを横断した顧客データの管理」「カウンセリング内容の管理共有」「専門店を巻き込んだ形の非対面接客の実現」といった課題を総合的に解決するために、店舗・ブランドを横断したオンラインのカウンセリング台帳「共通カウンセリング台帳」を追加開発。オンライン美容部員時代を見据えた機能を追加開発する。

    内山 美枝子
    内山 美枝子

    「1秒の読み込み速度がECサイトの明暗を分ける」――小売事業者はデジタルエクスペリエンスの重要性を理解しよう | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    5 years 10ヶ月 ago
    デジタルシフトに遅れをとっていた企業だけでなく、すべての企業にとって、今があらゆるレベルでデジタル化に取り組むべき時。どのように対応していくかが、今後数年間の小売業の行方を左右することになるでしょう

    これまでデジタルへ投資をしてこなかったブランドが苦戦する一方、過去に正しい戦略的な投資を実行したブランドは、現在の競争において最高の立場にいます。貴重な収益を失いたくない企業にとって、これからはシームレスなデジタルエクスペリエンスを提供できるかが死活問題になります。

    世界経済にとって歴史的な転換点となった新型コロナウイルス

    新型コロナウイルスが数理モデルで予測されているよりも早く収束するに越したことはありませんが、しばらくすればその危機は過ぎ去るでしょう。しかし、このウイルスの世界的な大流行は、一夜にして劇的な変化をもたらしました。多くの企業がオンラインに移行し、閉業に追い込まれる企業もありました。これらの変化は我々がウイルスを制圧した後も長く続くことになります。

    急速に進む小売り事業者のデジタルシフト

    新型コロナウイルスは、世界経済にとって歴史的な転換点となりました。多くの課題に直面する中、小売事業者が仕事や消費者との関わりのほぼ全てをデジタル化している急激な動きに、この変化が最も顕著に表れているでしょう。

    企業がオフィスを閉鎖し、大多数が自宅から仕事をする中、ビジネスパーソンの多くは、以前と変わらない効率と生産性が発揮できるリモートワークの方法を見つけていくと思います。同時に、オンラインへの急激なシフトにより、グローバルなトップブランドでさえも、Webサイトのトラフィック急増により、カスタマーエクスペリエンスやエンゲージメントが損なわれるなど、頭を痛めています

    ページの読み込み速度が1秒遅れるとCVRは7%下がる

    ソーシャルディスタンスの確保や屋内退避命令は一時的なものかもしれませんが、消費者や従業員がデジタルの利点を味わってしまったら、効果的なデジタルビジネスへの期待は消えません。企業はデジタルチャネルを優先し、従業員には高い生産性を、消費者には質の高いカスタマーエクスペリエンスを提供しなければなりません。

    現実は厳しいでしょう。貴重な収益を失いたくない企業にとって、シームレスなデジタルエクスペリエンスを提供することが死活問題になります。新型コロナウイルス危機の前に、デジタル顧客体験ソリューションを提供するイスラエル発の「Glassbox」がまとめたデータによると、ページの読み込み時間が1秒遅れるだけで、コンバージョンは7%下がり、ページビューは11%減少、顧客満足度も16%低下します。ビジネスでは1円でも大切なように、サイトでは1秒が明暗を分けるのです。

    デジタル対応への準備ができていない状態で始まった危機

    買いだめが横行し、Amazonでさえも技術的な不具合が発生しているのであれば、Amazonほど技術力のない企業がプレッシャーに晒されるのは当然のことです。

    コンサルティング会社の「Kantar」とeコマースパフォーマンス分析プラットフォームを運営する「Profitero」が実施した新しい調査で、そのプレッシャーの理由が明らかになっています。消費財企業のブランドリーダーのうち、自社の組織がEC運営において「時代の先を行っている」と答えたのはわずか17%で、61%が購入者分析やデジタルシェルフ機能に投資していないと回答しています。

    デジタル投資を行っていないブランドが最も危機感を感じていますが、過去に正しい戦略的な動きを行ってきたブランドは、現在の競争において最も有利な立場にあります。

    デジタルへの投資を続けてきたWalmart。既存店売上高は3%増加の予測

    デジタルチャネルへの投資で高い評価を得ているWalmartのケースを考えてみましょう。流通インフラとオムニチャネル機能の構築に特に注力しているWalmartは、米国のEC売上高でアマゾンに次ぐ第2位の座を確固たるものにしています。

    2020年の米国小売事業者のECシェア率トップ10
    2020年の米国小売事業者のECシェア率トップ10(画像は、eMarketer.comの調査結果より編集部が作成)

    世界最大規模の金融コングロマリット「Credit Suisse」は、Walmartは主要な競合他社に対してデジタルの優位性があることから、今年の既存店売上高は3%増加すると予測。増加率は0.5%としていた当初の予測から増えています。

    デジタルエクスペリエンスを向上させる方法

    企業は今、デジタル化が小売事業者の生き残りを左右するという死活問題に直面しています。ブランドが消費者に提供するデジタルエクスペリエンスは、新型コロナウイルス危機が去った後も、新規顧客獲得や既存顧客維持に大きな影響を与えるでしょう。

    もちろん、AmazonやWalmartのようなリソースを誇る小売企業は他にほとんどありませんが、だからといって、この機会を利用してデジタル化を進めることができない、というわけではありません。

    消費者が求める質の高いデジタルエクスペリエンスを提供するために、まずブランドは最新の情報を入手し、従業員1人ひとりが変革の担い手として成功できるように準備しなければなりません。

    社内的には、従業員がどこにいても仕事ができるよう、デスクトップからノートパソコンに移行するためのハードウェアの購入、ZoomやWebExなどのビデオ会議ツールの導入、コールセンターのスタッフが自宅で仕事ができるようにするなど、あらゆることが含まれています。

    社外的には、企業はカスタマーエクスペリエンスを向上させ、売り上げを促進するために設計されたデジタル最適化ツールに投資し、注力しなければいけません。そうすることで、顧客のロイヤルティを獲得し、新型コロナウイルス危機後もリピートしてくれるようになります。

    たとえば、Webサイトとアプリのトラフィックのピークを管理する「Queue-it」は、サイト訪問者を先入先出のルール(※編注:先に取得したものから順に払い出されると仮定して、棚卸資産の取得原価を払出原価と期末原価に配分する方法)に則って処理することで、トラフィックが多い時のサイト管理をスムーズにします。このアプローチで、Webサイトのクラッシュや顧客の損失を防ぐことができます。このようなソリューションを、高度な分析ツールと組み合わせて使えば、わずか数週間で最適化されたデジタル体験を提供することができ、トラフィックが急増している食料品店や小売事業者にとっては、必要な生命線となるでしょう。

    最適化されたCX提供のために、サイトの利便性を最大限向上させる

    さらに企業は、最適化されたカスタマーエクスペリエンスを提供するために、サイト上での利便性を最大限に高め、リアルタイムで消費者とコミュニケーションを取る必要があります。あらゆるタイプの消費者(特に高齢者)に向けたWebサイトのアクセシビリティ、サイト訪問者にトラブルが発生した時やシステム障害の際の即時通知、パーソナライズされたコンテンツも必要です。

    また、今後欠品しそうな商品に関する明確な情報を、順番待ちの時間と共に伝えると同時に、高齢者や社会的弱者の購入を優先するソリューションを見つけることも必要になります。

    さらに、ブランドとの接触で利用されるさまざまなチャネル(Webサイト、ライブチャット、モバイルアプリなど)で、消費者がどのように関わっているかを瞬時に把握することは、状況に応じたニーズや期待に対応するために非常に重要になってきます。

    ◇    ◇   ◇

    何千もの企業が身をもって体験しているように、光の速さで新しい世界に適応するのは至難の技です。従来から遅れをとっていた企業だけでなく、すべての企業にとって、今があらゆるレベルでデジタル化に取り組むべき時なのです。この瞬間にどのように対応していくかが、今後数年間の小売業の軌跡を左右することになるでしょう。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア「Internet RETAILER」の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    持ち帰り寿司の「小僧寿し」がECビジネスに参入、全国の名産品などをネット販売

    5 years 10ヶ月 ago

    持ち帰り寿司店「小僧寿し」を展開する小僧寿しは7月1日、食品などをネットで販売するECサイト「小僧寿しEC店」をオープンした。

    全国の名産品、こだわりの逸品、酒類などを販売する。酒類を販売するため商品の販売・発送業務は、一般酒類小売業免許や全酒類卸売業免許、通信販売酒類小売業免許を保有し、資本関係のある阪神酒販が代行する。

    小僧寿しは現在、経営再建中のさなか。2018年12月期に債務超過となり、東京証券取引所における上場廃止にかかるる猶予期間入り銘柄となった。

    だが、主力の持ち帰り寿し事業は営業赤字が続いている。2020年1-3月期(第1四半期)のセグメントの売上高は9億2400万円で前年同期比14.8%減。セグメント営業赤字は1000万円(前年同期は100万円の赤字)。

    ただ、2020年3月31日に有価証券報告書を関東財務局に提出、2019年12月期において債務超過を解消し、猶予期間入り銘柄から解除されたという経緯がある。

    主力事業に依存しない事業モデルの創造と推進の一環

    小僧寿しが2019年8月期に策定した「中期経営計画」では、グループ事業の流通チャネル拡大などをあげている。持ち帰り寿司業界の市場に依存しない新機軸の事業モデルの創造と推進の一環として、ECをスタートした。

    コンセプトは「全国の美味しい食材」をお得に販売する通販サイト。今後は有名ブランドの逸品も順次用意していくという。

    持ち帰り寿司店「小僧寿し」を展開する小僧寿しは7月1日、食品などをネットで販売するECサイト「小僧寿しEC店」をオープンした
    EC利用を促進するためのクリエイティブ

    ECサイトのプラットフォームにはGMOメイクショップが開発・販売する「MakeShop」を採用している。決済はクレジットカード、代金引換払い、後払いを用意。商品購入金額の1%をポイントとして還元する。「小僧寿しEC店」で利用できる1ポイント=1円のポイント制度も取り入れた。

    6月4日に阪神酒販が財務省に提出した株式の大量保有報告に関する「変更報告書」によると、阪神酒類は小僧寿しの発行済株式の5.56%を保有している。

    阪神酒類は「牛角」「とりでん」「おだいどこ」「とり鉄」「タコベル」などを展開するJFLAホールディングスの筆頭株主。6月29日現在、議決権所有割合で発行済株式の27.6%を保有する。

    石居 岳
    石居 岳

    アドブレイブの「アクションリンク」と「ECオリジン byGMO」が連携

    5 years 10ヶ月 ago

    アドブレイブは7月1日、EC・通販専門のCRM自動化ツール「アクションリンク」とGMOシステムコンサルティングが提供するECサイト構築パッケージ「ECオリジン byGMO」の連携を開始した。

    「ECオリジン」を導入しているEC事業者は、「アクションリンク」を利用して顧客属性や購買履歴、Web閲覧履歴などのデータ、深層学習APを活用したOne to Oneマーケティングを簡単に行うことができるようになった。

    過去数千回のPDCAから開発したリピーター対策の「鉄板シナリオ」をボタン1つで自動化することが可能という。

    アドブレイブによると、EC市場の拡大に伴うEC事業者の増加、新規獲得のCPA高騰などで、既存顧客のLTV(顧客生涯価値)向上につなげるCRMの重要性が高まっている。

    「アクションリンク」はECに特化した機能を搭載し、既存ツールよりも導入コストを大幅に抑えたCRMツール。CRMのノウハウがない状態でも、簡単に効果の高いCRM施策を実施できるなどの点が評価され、「ECオリジン byGMO」との連携に至りました。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    失敗しないECビジネス新常識とは?「システム選び」「シェアリング物流」をECのプロ10人が解説する無料ウェビナー【7/9開催】

    5 years 10ヶ月 ago

    新型コロナウイルス感染拡大の影響で新たにECサイトを開設する企業、自社ECサイトが軌道に乗っていないといった中小企業向けに、「ECビジネスがうまくいくシステム選び」、物流コストの最適化に役立つ「シェアリング物流」などが学べるウェビナーを7月9日(金)16時30分から開催します。

    「コストを抑えながら、今すぐECサイトを開設したい!」「本気でECでビジネスを成功させたい!」「物流コストを最適化したい」「自社ECサイト運営を軌道に乗せたい」――。こんな課題を抱えている中小企業経営者・担当者必見のウェビナーです。

    ▼ウェビナー「失敗しないECビジネス新常識~『システム選び』『シェアリング物流』をFS、フラクタ、Hamee、アイル、オープンロジ、清長、日立物流、SGLらネット通販のプロ10人が解説~」の申し込みはこちら

    登壇するのは、ECビジネスのエキスパート10名。セミナーやウェビナーに登壇することは滅多にない競合企業同士が、「新型コロナで影響を受けている事業者を支援したい」と立ち上がりました。「適切なシステムの選び方」や、話題の「シェアリング物流」など、ECビジネスのフロントからバックヤードに関する貴重な情報を紹介します

    <こんな事業者にオススメ>

    • 新型コロナで実店舗に影響が出ている小売り事業者
    • ECサイトを所有しているが、店舗運営を中心にしてきた事業者(今後、ECを本格的に稼働させたいなど)
    • 新型コロナ第2波、第3波の到来を前にECサイトを立ち上げたいが、自社に最適な方法が分からずに困っている中小企業
    • 自社に適した受注管理システム・物流の選び方が分からないと困っている中小企業の経営者
    • 自社ECサイト運営がうまくいっていない企業

    <こんなことが学べます>

    • 初期投資を抑えながらスピーディー、かつ本格的なECサイトを開設する方法
    • 適切なECバックヤードの構築方法
    • 使った分だけしか請求されない「従量課金型シェアリング物流サービス」の魅力
    • 放置しっぱなしのECサイトを「売れるサイト」に変えるためのノウハウ

    詳細とお申込みは以下をご確認ください。

    失敗しないECビジネス新常識~「システム選び」「シェアリング物流」をFS、フラクタ、Hamee、アイル、オープンロジ、清長、日立物流、SGLらネット通販のプロ10人が解説~

    • 日時:2020年7月9日(木)16:30~18:00(二部構成)
    • 参加費:無料
    • 参加申込方法:以下のフォームよりご登録ください。当日の参加URLをメールでお送りいたします。(アンケートのご協力もお願いいたします)
    • Facebookライブ配信:当日はFacebookライブ配信も行う予定です。詳細はネットショップ担当者フォーラムのFacebookイベントページよりご確認ください。https://www.facebook.com/events/263870354945330/

    【スケジュール】

    <第1部>

    • テーマ:ECシフトを本格化させたい中小企業向け、EC立上げ実践ウェビナー
    • 内容:コロナウィルスの影響で店舗がクローズ。顧客との接点を失いつつも自社ECの整備が遅れている企業に、明日からすぐ役立つ情報を提供
    株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸氏、株式会社 team145 代表取締役 石郷学氏、株式会社フューチャーショップ 安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネジャー)、株式会社Linkth 代表取締役 小橋重信氏
    登壇者:(写真左から)株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸氏、株式会社 team145 代表取締役 石郷学氏、株式会社フューチャーショップ 安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネジャー)、株式会社Linkth 代表取締役 小橋重信氏

    ※登壇者の詳細なプロフィールはこちら

    <第2部>

    • テーマ:今だから大切、すぐにできる、実践ECバックヤードの構築方法
    • 内容:EC構築において受注管理・物流は極めて重要だが、分からないいことが多い その悩みを解決するためにEC支援ベンダーが立ち上がった!
    (写真左上から時計回りに)Hamee株式会社 日橋正義氏(チャネルセールス部 マネージャー)、株式会社オープンロジ 相澤景介氏(事業開発担当執行役員)、株式会社日立物流 丹治岳士氏(営業開発本部 サプライチェーン・ソリューション2部 部長補佐)、佐川グローバルロジスティクス株式会社 堀尾大樹氏(東京支店 Xフロンティア営業所 所長)、株式会社アイル 本守崇宏氏(CROSS事業部 マネージャー)、株式会社Linkth 代表取締役 小橋重信氏、株式会社清長 物流事業本部 第1事業部 次長 日朝健一氏
    登壇者:(写真左上から時計回りに)Hamee株式会社 日橋正義氏(チャネルセールス部 マネージャー)、株式会社オープンロジ 相澤景介氏(事業開発担当執行役員)、株式会社日立物流 丹治岳士氏(営業開発本部 サプライチェーン・ソリューション2部 部長補佐)、株式会社Linkth 代表取締役 小橋重信氏、株式会社清長 日朝健一氏(物流事業本部 営業部 部長)、株式会社アイル 本守崇宏氏(CROSS事業部 マネージャー)、佐川グローバルロジスティクス株式会社 堀尾大樹氏(東京支店 Xフロンティア営業所 所長)

    ※登壇者の詳細なプロフィールはこちら

    ご登録いただだきましたメールアドレスに、当日のWebinar用URLをお送りいたします。

    ◇◇◇

    ▼第1部の登壇者プロフィール

    株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸氏
    株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸氏
    Shopify 日本公式エバンジェリス、株式会社Zokei 社外CTO、ジャパンEコマースコンサルタント協会講師
    元株式会社土屋鞄製造所 デジタル戦略担当取締役(~2020/3/31)。1982年生まれ。東京の下町生まれ、下町育ち。2000年からフリーランスのCGデザイナー、作曲家、webデザイナーとして活動。美容室やアパレルを専門にWebデザイン・ロゴ・パンフレットなどの制作を手がける。「日本のブランド価値の総量を増やす」をミッションに、ブランドビジネス全体への支援活動及びコマース業界全体の発展とShopifyの普及をメインに全国でセミナー及び執筆活動中。
    株式会社 team145 代表取締役 石郷学氏
    「145 マガジン」主宰、776.fmラジオ『connect』準レギュラー、Next retail Laboフェロー、ジャパンEコマースコンサルタント協会 客員講師
    キャラクター業界紙「ファンシーショップ紙」記者出身で、中高生とブランド「LOVE SIGN」の立案も行い、15社程ライセンス商品が登場。ジュエリーブランド「THE KISS」でペットとのペアジュエリーを企画。ファッションモデル矢野未希子さんのジュエリー「m」ディレクション、健康食品「Pockes」販売。他、企画営業などの経験の後、ECメディア「ECのミカタ」編集長を長きに渡り務めた。2019年9月、株式会社team145を立ち上げ、2020年元旦に小売とキャラクターの専門メディア「145マガジン」を創刊。傍観者で語るのではなく、自らもメディアを立ち上げ、無から新しい価値を生み出すべく奮闘しながら、世の事業者と同じ目線で、情報発信を行う。
    株式会社フューチャーショップ 安原貴之氏
    株式会社フューチャーショップ 安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネジャー)
    商品企画・アライアンス・マーケティング・プロモーション等を担当するセールス・マーケティング部の責任者。受託開発を行う企業に新卒で入社し、上海現地法人立ち上げのため6年間上海に駐在。帰国後にフューチャーショップにジョインし、Eコマースの世界へ。
    株式会社リンクス 代表取締役社長 小橋重信氏
    株式会社キレイコム 取締役 物流統括責任者、日本ロジスティクス協会認定 物流管理士、オムニチャネル協会 物流アドバイザリーボード、元株式会社オーティーエス 執行役員
    アパレルメーカーにて、商品MDからブランドマネージャー。上場から倒産を経験し、滞留在庫の怖さを知る。IT企業にてネットワーク構築に関わり、TCP/IPを習得。物流会社オーティーエスにて多くのアパレル企業の物流改善からEC物流の立上げ、大手セレクトのオムニチャネル物流構築経験あり。現在は、物流コンサルとしてクライアント企業のEC含め、物流改善をサポート。各種メディアでの物流コラムやセミナーでの講演活動を行う。

    ▼第2部の登壇者プロフィール

    株式会社清長 日朝健一氏(物流事業本部 営業部 部長)
    エンベデッド(組み込み系)システム会社に新卒で入社。​​一度情報システム部に配属されるも半日で営業部に移動。一貫してシステム系営業に従事。その後縁があってテック系物流会社、清長にジョイン。年間200社/累計3000社以上の物流相談を受ける。「ロジプレミアム:カスタメイド物流」「LogimoPro:次世代型オンライン物流」2つの物流サービスを軸に、常にお客様目線の物流の仕組みを提案中。
    Hamee株式会社 日橋正義氏
    Hamee株式会社 日橋正義氏(チャネルセールス部 マネージャー)
    東京都出身楽器メーカー、文具メーカーを経て2008年Hamee(当時StrapyaNext)へ入社。Hameeにて当時の法人営業部(卸販売)部門で雑貨量販店本部担当を行い、東京営業所の立ち上げを行い、量販店本部担当部署を設立。2014年より配置転換、サポートセンターでの研修を経て、ネクストエンジンユーザー様への機能説明から運用コンサルを開始し年間100社以上対応。2018年末よりパートナー企業とのアライアンス強化の為、チャネルセールス部設立。パートナー企業様との連携でユーザー様のカスタマーサクセス実現に向け活動中。
    株式会社オープンロジ 相澤景介氏
    株式会社オープンロジ 相澤景介氏(事業開発担当執行役員)
    Web企業でペイメント領域担当→ギフト系ECスタートアップ→2015年オープンロジ入社。オープンロジでは事業開発担当として、国内外のマーケットプレイス・ECカート・受注管理システム・倉庫企業・配送会社との連携を推進。1000を超えるEC事業者の物流立ち上げや運営改善の支援経験から、それぞれの会社の状況にフィットした物流改善提案を実施している。
    株式会社日立物流 丹治岳士氏
    株式会社日立物流 丹治岳士氏(営業開発本部 サプライチェーン・ソリューション2部 部長補佐)
    1982年生まれ。大阪生まれ。大阪育ち(和歌山寄り)。2005年に日立物流入社。3PL営業として物流サービスの提案業務に従事。化粧品メーカー・卸や食品小売等を経験。2017年よりEC物流を担当。ミッションは、省人化倉庫でEC事業者様の「物流にかける手間とコスト」を削減し、トップラインの向上に貢献すること。
    佐川グローバルロジスティクス株式会社 堀尾大樹氏(東京支店 Xフロンティア営業所 所長)
    佐川グローバルロジスティクス株式会社 堀尾大樹氏(東京支店 Xフロンティア営業所 所長)
    2005年入社。名古屋でアルバイトから正社員に登用され、若いうちから事業所の所長を務める。2018年に東京本社のLE課(ロジスティクスエンジニアリング課)にて物流業務の自動化・機械化を最前線でリードし、”シームレスECプラットフォーム”の設計にも携わる。2020年2月、SGHグループのフラッグシップセンター『Xフロンティア』の責任者として就任。
    株式会社アイル 本守崇宏氏(CROSS事業部 マネージャー)
    株式会社アイル 本守崇宏氏(CROSS事業部 マネージャー)
    ​​​​​​2006年に新卒で株式会社アイルに入社。2009年よりネットショップ向けソリューションを担当し、「CROSS MALL(クロスモール)」に開発段階から携わる。導入に携わった企業は500社を超え、現在は販売の責任者を務める。
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    公文 紫都

    コロナ禍で再配達率は8.5%、前年同時期比で7.5ポイントの減少

    5 years 10ヶ月 ago

    国土交通省が6月28日に発表した2020年4月の宅配便再配達率は約8.5%となり、調査開始以来最も低い数値となった。今回の調査結果は前年同月と比べて約7.5%ポイント減。

    新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛要請などで宅配便利用者の在宅時間が増加、1回での受け取りが増えたことなどが影響したとしている。

    4月の再配達率は、都市部で8.2%、都市近郊部で8.5%、地方で10.1%。対象エリアにおける宅配便の取扱個数は280万4846個で、再配達個数は23万7822個だった。

    宅配便の再配達率について

    2019年10月における宅配便の再配達率は15.2%。都市部、都市近郊部、地方とも2018年12月に比べて再配達率は下回っており、再配達した個数は同1069個の減少。2018年10月における宅配便の再配達率は15.5%だったた。

    国交省が実施している「宅配便再配達実態調査」は、宅配事業者の側から定量的に調査を行うことにより、宅配便の再配達状況の時系列変化を把握することで、宅配ボックスの普及促進をはじめとする多様な受け取り機会の提供など取り組み結果を明らかにするための、基礎資料を得るために実施している。

    毎年4月と10月の2回、3エリア(都市部、都市近郊部、地方)が含まれる営業所単位ごとに、佐川急便(飛脚宅配便)、日本郵便(ゆうパック、ゆうパケット)、ヤマト運輸(宅急便)の各事業者が取り扱う貨物を調査している。2020年4月の調査は4月1~30日に実施した。

    国交省は2017年10月から年2回(4月と10月)、宅配便の再配達率のサンプル調査を行っている。調査は2020年4月度で6回目。

    石居 岳
    石居 岳

    コロナ禍でニトリの通販事業は約4割増の168億円、休業店の落ち込みを通販などでカバー

    5 years 10ヶ月 ago

    コロナ禍におけるニトリホールディングスの2020年3-5月期(第1四半期)通販事業の売上高は、前年同期比40.9%増の168億円だった。2019年3-5月期の通販売上高は119億円で、前の期比19.8%増。2020年3-5月期の通販・ECは大幅に拡大した。

    ニトリホールディングスの2020年3-5月期(第1四半期)通販事業の売上高は、前年同期比40.9%増の168億円
    ニトリホールディングスの第1四半期における通販事業の伸び率の推移(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

    連結売上高に占める店舗売上(海外含む)は1508億円で前年同期比1.1%増。国内のニトリでは4~5月、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で最大110店舗の臨時休業を実施した。休業した店舗の数字を営業継続した店舗、通販事業がカバーしたとしている。

    連結売上高に占める通販売上高の比率は約9.7%で前年同期から2.5ポイント増えた。

    ニトリホールディングスの2020年3-5月期(第1四半期)通販事業の売上高は、前年同期比40.9%増の168億円
    ニトリホールディングスの第1四半期について(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

    コロナ禍において、自宅での時間を快適に過ごすためのニーズが拡大。フラットデザインの多用途収納ボックス「Nインボックス」や、ネジや工具を使用せずに組み立てることができる「Nクリック」シリーズなどの収納ケースの売上高が大きく伸長したという。

    在宅勤務の増加に伴い、パソコンデスクやワークチェアなどのホームオフィス家具の受注も伸びたという。

    「One to Oneマーケティング」の取り組みとして、アプリ会員限定で商品購入時にポイントを追加付与するサービスをスタート。ニーズに合わせた情報配信を行うとしている。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ヤマハがメーカー直販、ゴルフアクセサリーを扱うECサイト「ヤマハ ゴルフオンラインストア」を開設

    5 years 10ヶ月 ago

    ヤマハは6月29日、ゴルフアクセサリー全商品を扱うメーカー直販サイト「ヤマハ ゴルフオンラインストア」を開設した。

    ヤマハのゴルフアクセサリー商品への理解を深め、購入できる機会を提供するのが目的。

    実店舗販売では、アイテム数やバリエーションが多いアクセサリー用品などの展示スペースは一部商品に限られてしまう。ヤマハは「お客さまが全ての当社商品を隅々までご覧いただける環境をつくるため、『ヤマハ ゴルフオンラインストア』をオープンした」としている。

    キャディバッグ、キャップ&サンバイザー、ヘッドカバー、グローブなどのアクセサリー関連商品の全59品番を販売。今後はECサイト限定商品の販売も行う。

    メーカー直販サイトを通じて、「ヤマハブランドに触れて、感動していただける機会を作り出す」としている。

    ヤマハは6月29日、ゴルフアクセサリー全商品を扱うメーカー直販サイト「ヤマハ ゴルフオンラインストア」を開設
    「ヤマハ ゴルフオンラインストア」のサイトイメージ

    ゴルフ用品の販売は専門店やスポーツ用品店が中心だったが、近年はネット通販での販売比率が増加。キャディバッグやキャップなどのゴルフアクセサリー用品の販売が顕著に伸びているという。

    『レジャー白書』(公益財団法人日本生産性本部余暇創研・刊)、『ゴルフ産業白書』(矢野経済研究所・刊)によると、2018年の国内ゴルフ用品市場は3430億円で横ばい傾向。ゴルフ用品EC市場は480億円で上昇傾向にあるという。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    今さら聞けないECシステムの選定ポイント。D2C、サブスクリプションモデル事業に必須の機能は何? | 「D2C」&「サブスク」ビジネス相談室

    5 years 10ヶ月 ago
    session3 ASP型、オープンソース型、パッケージ型、クラウド型のメリット・デメリット

    ここはD2C(Direct to Consumer)やサブスクリプションの事業に進出しようとしているEC事業者のための相談室。菓子製造・卸を手がける企業の木村部長と、化粧品メーカーの石井社長が、ファシリテーターの尺田さん、アドバイザーの吉村さんからレクチャーを受けています。今回のテーマは「ECシステム選定のポイント」です。

    尺田 今回はEコマース事業を展開するのに欠かせないEC基幹システムと、連携するマーケティングツール、CRMツールについて話を進めていきましょう。ECシステムの形態は ①ASP型 ②オープンライセンス型 ③パッケージ型または自社開発型 ④クラウド(SaaS)型 の4つに分類できます。

    ①ASP型

    ASP型はASPベンダーが構築・運用管理するサーバーに、複数のEC事業社のECシステム環境が構築される形式。各社のサーバー環境に顧客データ、商品データ、取引履歴データなどが一定期間保存される。EC事業者はブラウザーからシステムの管理・運用を行なう。一般的な初期構費用は数万円〜十数万円。月額費用は数千円〜数万円。

    ・ASP型のメリット

    石井社長 私はASP型で運営していますが、最初にメリットとして感じたのは、導入実績が豊富でECフロントシステムのデザインテンプレートが多く、展開しやすかったことです。実装していない機能については外部提携するサービスを利用できるので、最低限のシステムでECをサービスインし、事業が成長するにつれて機能を追加してきました。

    自社のスタッフに専門知識やIT開発スキルがなくても導入可能ということになっていますが、そう簡単でありませんから、サポートデスクに頻繁に電話して相談しながら進めました。

    ・ASP型のデメリット

    石井社長 ASP型のデメリットとしては、マーケティング機能やフルフィルメントバックオフィス運用などが自動連係していないことが多いことです。例えば、広告効果の測定に必要なデータ取得が思うようにできなかったり、機能の追加変更がベンダー任せなので、いつ実現されるのか、そもそも実現できるかどうかがすぐにわからなかったりします。

    事業が拡大するにつれて運用方法が変わっていく一方、バックオフィス管理画面に制限があり、データの持ち方などを変更できないので、整合性が取れなくなったり、データが断片化してしまったりすることがあります。特に定期販売やサブスクリプションを実施すると定期マスターと取引データの関連性の持ち方に癖があるので、顧客分析やCRMなどする際には注意が必要です。

    ②オープンソース型

     オープンソース型とは、無償で公開されている基本プログラムのソースコードを利用すること(ここではオープンソースをベースにパッケージ提供している企業から導入すること)。

    EC事業社がよく利用する機能であれば、モジュールやプラグイン形式で提供されおり、Webサイトからダウンロードして機能拡張する。初期費用が数十万円〜、月額費用が十万円。

    ・オープンソース型のメリット

    尺田 オープンソース型のメリットは多くの事業社が利用できるようにECシステム基本機能が充実しており、費用や工数を削減できるように工夫されていることと、ライセンス費用がかからないため比較的コストを抑えられることです。

    また、ソースコードが公開されているためカスタマイズの自由度が高く、事業展開や施策に柔軟に対応できます。世界中に多くのユーザーがいるものであれば開発コミュニティが充実しているので、情報交換や相談ができます。特に海外型は顧客視点の機能が充実していることが魅力です。

    ・オープンソース型のデメリット

    尺田 ベンダーからのサポートがありませんので、自社で環境設定構築や保守ができない場合は、経験のあるサードパーティーに業務委託する必要があります。セキュリティや機能のアップデート、不具合対応などは自己責任で対応する必要があります。またソースコードが開示されているため、脆弱性を狙った攻撃によるセキュリティリスクがあります、特に怖いのはクレジットカード情報や個人情報の漏えいです。

    サーバー環境はオンプレミス、レンタルサーバー、クラウドいずれでも構築・運用できますが、かつてはデータセンターや自社サーバールームで構築運用するオンプレミスが多かったと思います。インフラ基盤としての自由度は高いのですが、負荷を最大のキャパシティベースで設計するので、導入コスト、保守運用コスト共に比較的高額になりがちです。

    ASPサービスでの構築環境としても利用されているレンタルサーバーで構築する場合は、セキュリティに関してサポートしてくれる安心感があります。比較的低コストで構築可能ですが、構築運用の自由度が低いのと、規模拡大時にサーバー環境の移行が必要になる場合があります。クラウドについてはクラウドシステム型の項で説明します。

    ③パッケージ型または自社開発型

    パッケージ型はシステムベンダーが独自に開発したライセンスを購入し、自社で構築したサーバー環境で運用するタイプ。自社開発型については、ゼロからすべてを開発するタイプとパッケージをある程度利用してカスタマイズして運用するタイプとに分かれるが、ここではパッケージ型の1つとする。初期費用は300万円〜1000万円以上(カスタマイズボリュームによる)、月額費用は数十万円。

    ・パッケージ型のメリット

    木村部長 私はこれからEC事業を展開したいと思っている状態ですが、現状の自社業務基幹システムや、製造管理システムなどの経験からお話すると、パッケージ型のメリットは、SIerやシステムベンダーのサポートを受けられるため、安心して運用できることと、セキュリティや不具合などについて、手厚いサポートが期待できることです。

    基本的な仕様の修正ポイントである、消費税率の変更、システムのセキュリティアップデートは、基本的には保守費用の中で対応してくれます。導入時のマニュアルやトレーニングといった運用支援が充実していますが、無料ではないので、教育研修費についても念頭に置いておくといいですね。

    ・パッケージ型のデメリット

    木村部長 手厚いサポートがあるとはいえ、やはりそれなりに理解している必要があります。IT部門はユーザー部門からの要望を伝えたり、費用との兼ね合いでカスタマイズの優先順位を決めたりする必要がありますから。また、カスタマイズが入ると、基本機能への影響を確認するのに時間がかかることがあります。また、システムを利用するユーザー数や顧客ID数などで初期費用やライセンス利用料が変動するので、予算のコントロールが大変という面もあります。

    これはパッケージ型だけのデメリットではありませんが、各業務部門からの改善要望の取りまとめ方が大変難しいです。「それ聞いていない、使いづらい」「この機能ないの?」といった意見に対応していると開発予算が拡張してしまいます。外部システムとのデータ連携も結構大変なので、連携システムよりパッケージの改変コストの方が高くなってしまう場合もあります。

    ④クラウド(SaaS)型

    ネットワークやサーバー、基本OS、DBなどの基盤環境について、クラウドベンターの責任によって常に最新バージョンを利用できるのがクラウド型。ECシステムや関連するマーケティングなどのシステム、各機能を制作しているのはベンダー自身なので、不具合が生じた場合もベンダーが対応する。

    初期費用は300万円〜。月額費用は定額の場合で10万円程度。海外のシステムには初期費用が10万円台、月額費用が数万円で利用可能なものもある。

    ・クラウド型のメリット

    尺田 クラウド型は最初から高度な機能が実装されていることや、APIで外部システムと連携できるように設計されていることが大きなメリットです。パッケージ型や自社開発型と違って機能のアップデートが行われることにより、常に最新のシステムを利用できます。サーバーを自社で用意したり、保守担当をアサインしたりといったことも不要。すべてベンダーに一任できます。

    またサーバーリソースのスケールアップ/スケールアウトを行うことで、急なアクセス増などにも柔軟に対応できます。例えば、キャンペーン期間だけ一時的にサーバー台数を増強するなどの対応をタイムリーに行うことも可能です。

    ・クラウド型のデメリット

    尺田 オープンソース型と違ってソースコードの開示は行っていないため、自社で保守やメンテナンスをしたい会社には向いていません。導入費用はパッケージ型や自社開発型より安価になることが多いですが、ASP型と比べると高くなります。構築期間も同様に、パッケージ型や自社開発型よりは短期間で、ASP型よりは長期間になることが多いです。

    アドバイザー吉村 ここまでで、ECシステムの種類とそれぞれのメリット、デメリットの大枠をご理解いただけたかと思います。スタートアップであればASP型かクラウド(SaaS)型が選択肢になると思います。まずはこちらの標準機能で顧客対応やバックオフィスのワークフローを固めて、フロントサイドや、CRMコミュニケーションを企画設計してみてください。

    そもそもECシステムに何が必要なのか

    尺田 木村部長が今回のEコマース事業で、パッケージ型を選定されて迷われている理由は何ですか?

    木村部長 弊社の基幹システムはパッケージをカスタマイズして運用していたので、ECシステムもそういう形で導入するものだと思って検討していました。それで、現業の各システムに関わっている複数のSIer社に相談したのですが、ECは得意ではなかったのと、提案してくる費用がそれなりに高額でした。情報システム部と相談して、オープンソース型をクラウド環境で構築することで検討しようかと思っていますが、もっと良い方法がないか悩んでいるんです。

    尺田 それではどうあるべきかを機能面から検討するために、ECシステムとして必要な機能や仕様をカテゴリーに分けてみましょう。木村部長、御社の既存業務でご利用のシステムと目的を挙げてみてください。

    木村部長 私は営業畑なのでそちらからの視点からになりますが、こんな感じでしょうか。

    • 販売管理システム:商品データや商品・取引先の販売履歴や、商品別の販売条件の管理
    • 顧客管理システム:取引先の基本データや与信情報などの管理
    • 在庫管理システム:商品、原材料、資材ごとの在庫管理(倉庫やパレットや棚番)、発送先情報と発送指示書などの管理
    • 生産管理システム:原材料の所要量管理、生産工程などの管理
    • 会計管理システム:各システムから実績データを連携し、税務会計と管理会計を実施
    • 営業管理システム:顧客管理システムと連携し、営業活動に利用

    尺田 EC事業をすでにやっている石井社長はどうですか?

    石井社長 弊社は製造部門がなくOEMなので製品のロットを管理するだけで生産管理システムは必要ないですが、利用しているのは下記のツールです。

    • 会計管理システム
    • LPツール
    • 広告配信・管理ツール
    • メール配信ツール
    • Google Analytics
    • モール連携システム
    • 顧客とのコミュニケーションツール(メール/電話)

    この他に倉庫管理システムを利用している事業者も多いと思いますが、弊社では3PL会社さんに任せているので自社では利用していません。今後増えてくると思われるSNSのメッセンジャーの対応には、コミュニケーションツールの導入が必要になってくるので、ECシステムのリプレースに合わせて選定中です。

    優先すべき機能はビジネスモデルで異なる

    アドバイザー吉村 ECシステムに必要な機能は、対顧客の機能やUIと、運用する事業者側の機能とUIに分けて評価選定する必要がありますが、まずは、顧客視点で絞っていきましょう。商品・サービスが顧客と対面する顔になりますので、ECシステムには商品・サービスのプレゼンやデモンストレーションをしながら、実店舗のように展示し、販売員のように接客する機能が必要です。ECシステム=カート機能と思われていますが、実際は要素の1つでしかありません。

    石井社長のような単品定期通販をメインとするビジネスモデルであれば、顧客との最初の接点であるLP機能が最優先です。顧客となってからはコンシェルジュ型で、アップセルやクロスセルをするためのコンテンツ配信機能が重要になってきます。

    木村部長のような比較的アイテム数が多い総合通販系では、カタログサイト的なデザイン機能、レコメンデーション機能、各商品・サービスに関してのマーケティング要素としてのSEO機能の充実が重要です。アイテムが増えてきたらサイト内の検索などを検討することになります。

    石井社長 弊社が導入したシステムでは、スマートフォンでのLPカートフロー設定に制約があったりして、他社と比較してカート離脱率が高く、どうしたものか困っています。

    アドバイザー吉村 新規の顧客であれば会員登録をする、しないに関わらず、配送に必要な情報をフォームに入力してもらう必要がありますね。この時のデザインとフォームの入力体験が、利用した人の顧客体験にどのように影響するかは、自身の体験でもおわかりになりますよね。私が重要だと思うポイントは下記のとおりです。

    デバイスに応じて表示するフォームを変えられる

    PCからのアクセスならフォーム一体型、画面が小さいスマートフォンの場合は対話型のフォームがベストです。他のページに関しても、可能なら商品カテゴリー別にデザインをコントロールできると施策が展開しやすくなります。

    購入終了後のオファーができる

    都度購入からの定期への変更などをいくつかのパターンで展開したり、顧客の利便性の高い決済方法に誘導するオファーなどを実装できるとLTVの向上に効果的です。

    ID連携を実装できる

    ソーシャルIDや、決済IDの連携が実装されているとユーザーの利便性が上がります。また、デジタル広告配信のプラットフォームが今後より一層、SNSやプラットフォームのDMPを利用していきますので、親和性の高いID連携は必須になるでしょう。

    マイページ機能

    マイページ機能は顧客満足が向上するのと、バックオフィス側の負荷が低減されるため重要な機能です。海外のD2Cサイトでは、マイページで解約の意向を対話形式でヒアリングしている企業があります。これにより、解約理由に関するデータを取得でき、顧客のニーズに応じた解約後の再アプローチも可能になります。

    受注保留後の操作を細かく設定できる

    見落としがちですが、保留状態を解消するための作業や出荷のステータスを一括で変更できることは重要な機能です。例えば、後払いのオーソリ不可の再オーソリ、オーソリ不可の場合の決済方法の自動変更、顧客への通知の自動処理などです。顧客についてのネガティブなステータス管理ができることも重要です。住所や電話番号の重複やIP検知など、特定のデータをもとに不正検知としてアラートを出してくれる機能は必須です。

    顧客やマーケティング関連の分析機能

    ECシステムで保有している顧客データは、LTV向上のために活用するのが目的なので、各顧客のフェーズ、接触媒体、チャネル、オファーなどのデータを関連付けられる機能は重要です。

    石井社長 広告コミュニケーション施策の評価は重要なので、弊社では広告管理ツールデータとECシステムの顧客データを抽出してExcelで管理しています。これにはスタッフの工数もかかり、データが一致しないこともあって結構大変です。

    アドバイザー吉村 石井社長の事業はアフリエイトからの集客がメインですから、1件、0.1%違うだけでアフィリエイターへのインセンティブなどが変わりますから神経を使いますよね。ECシステム側に最低限のCRM機能やデータ連携機能は欲しいところです。例えば、顧客セグメントごとの離脱理由が明確になれば、それを解決するために商品・サービスを改良したり、媒体やチャネルごとのコミュニケーションを改善したりできます。

    あれば役立つ機能はまだまだたくさん……

    木村部長 EC事業を展開しているとさまざまなデータを保有して判断する必要があって、関連するシステム間のデータ連携がとても重要なんですね。

    アドバイザー吉村 顧客の様態は、①顧客になるまで ②顧客になってから ③顧客でなくなってからの3つに分けられます。顧客になるまでに重要なのは、媒体や広告へのアクセスログですね。顧客になるまでの過程、つまりどのような媒体やチャネルを体験し、購入に至ったのかを「見える化」することです。ECシステム側としては、タグのマネージメント機能の充実度が精度を左右します。

    顧客化してからはペルソナプロフィール別にフォローするタッチポイントの設定、ロイヤルカスタマーに育成するためのコミュニケーション設計とコンテンツ提供、その改善のためストーリーデータの履歴管理と評価が重要です。この顧客体験に、購入履歴や使用後のレビューやアンケートデータを載せていきます。ここで重要なことは、商品ありきではないということ。あくまでも顧客体験が優先です。

    顧客体験を向上させる機能は他にもたくさんあります。優先順位を付けて検討し、実装可能かどうかを見極めてください。

    D2C/サブスクリプションビジネスの機能
    • 複数商品の購入態様で、定期と単品(季節商品や、限定商品などの提案)の組み合わせレコメンデーションクロスセル機能
    • サブスクリプションのサービス形態として商品SKU内でのセレクト購入(色や、味や、デザインなど)をどう簡易にユーザー視点で選択、変更できるようにするか
    • ギフトでのまとめ買い時の商品とお届け先の複数選択・設定
    • ギフトを受け取った顧客からの返品、交換や、顧客化へのコミュニケーション
    受注管理機能
    • 複数温度帯商品(常温、チルド、冷凍)の同時購入
    • 予約販売をどう展開するのか(単なる数量制限なのか、追加予約、キャンセル待ちができるようにしたいのか)
    • 商品到着までの変更やコミュニケーション
    • 法人購入への対応
    • PCでもスマートフォンでもカート情報が反映されること
    • 顧客ランク設定や自社や外部連携ポイントの設定、変更
    • 納品書などのデザインと表記の自由度と変更や設定の難易度。のし対応やギフトカードの対応
    • 受注ステータス/受注データの単位(オーダー注文単位、出荷ベース単位、商品単位)
    • 受注ステータスでの顧客との業務コミュニケーション
    • 注文キャンセル時や返品時の後処理(在庫、決済、ポイント、購買履歴反映など)
    • 出荷後の問い合わせ番号の連携(単なる番号登録だけなのか、配送会社へのリンクや受け取り日時の変更までできるようにするのか)
    商品登録/表示機能
    • 商品一覧での在庫の表示法(実在庫、予定在庫、予約受付、入荷通知など)
    • キャンペーンステータスの一覧変更や、アイコン追加
    • 商品ページのABテスト
    CRM機能
    • 顧客からの問い合わせへの対応の履歴をどう残しどう活用するのか
    • 電話、メッセンジャー、メールとの連携と活用
    • SNS運用やUGC(User Generated Content/ユーザーが生成したコンテンツ)の扱い
    管理・分析機能
    • 売上、受注、決済などをどう表示したいか
    • 商品一覧で在庫の状態をどう見たいか
    • 商品カテゴリーの設定や変更方法
    • タグの運用管理方法

     

    この連載の登場人物

    ●相談者

    木村部長 菓子の製造、小売店舗への卸販売企業の新規開発部長。年商は約100億円。売上の伸び悩みからD2Cビジネスへの参入を検討中。

    石井社長 女性向けスキンケアコスメの単品通販事業者。年商10億円。次の目標は30億円の壁の突破。

    ●アドバイザー

    アドバイザー吉村「やずや式EC通販基幹CRM」「やずや式顧客診断分析システム(CPM/顧客育成ポートフォリオ)」の考え方を伝える伝道師。

    ●ファシリテーター

    尺田 GMOシステムコンサルティングでオムニチャネル対応のEコマースシステムのエバンジェリストとして活躍している。

    尺田 怜
    尺田 怜

    ヤプリの「EC特化」「短期間」「運用負荷軽減」のアプリ構築ソリューション「Yappli for EC」とは

    5 years 10ヶ月 ago

    アプリプラットフォーム「Yappli」のヤプリは6月29日、ネイティブアプリを最短約1か月でリリースできるEC事業者向けのEC特化型ソリューション「Yappli for EC」の提供をスタートした。

    「Yappli for EC」は運用負荷の軽減、短期間でネイティブアプリを立ち上げることに特化したEC向けのソリューション。ECサイトをアプリ内で最適化し表示させるWebビュー機能を活用した「ECウェブ連携」、商品情報のAPI連携で商品ページを高速表示させる「EC API連携」という2つの手段でアプリを構築できるようにしている。

    アプリ導入のハードルとなっていた、新しいツールの操作習得や日々の更新作業の負荷、OSバージョンアップへの対応といった手間も「Yappli for EC」が軽減する。直感的に操作できる管理画面でアプリの運用が可能で、専門知識は不要。OSのアップデートにも無償で対応する。

    「Yappli for EC」では次の機能などを搭載している。

    • ログイン保持機能
      ID、パスワード情報を保持し、2回目以降は自動でログイン可能な「ワンタッチログイン」、Face ID、Touch IDといった「生体認証」など
    • DB連携セグメントプッシュ
      購入履歴などデータベースDBに蓄積した情報をもとに、パーソナライズしたプッシュ通知を配信する機能
    • オートプッシュ
      クロスセル・アップセルに有効なメルマガのフォローメールを、アプリのプッシュ通知で実現。顧客シナリオに合わせて自動的にプッシュ通知配信できる
    • フリーレイアウト機能
      画像やテキストは自由に配置できるデザイン仕様
    • フォトフレーム機能
      ブランドを表現したオリジナルフォトフレームで、商品を使ったSNSキャンペーンが可能
    • チャット機能
      質問にはチャットで回答可能
    • ログインスタンプ
      1日1回アクセスすると貯まるスタンプで、アプリの起動率をアップする機能

    ヤプリによると、「Yappli for EC」は「メーカー直販EC事業者」「単品通販/定期購入型EC事業者」「D2C型のEC事業者」が特にマッチするという。また、アパレル、化粧品メーカー、インテリア・雑貨、食品など、幅広い業界で利用可能。トライアルプランからエキスパートまで複数のラインナップを用意している。

    新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ECアプリにおけるアクティブユーザー数は1.2倍(ヤプリ調べ、2019年12月までにリリースしたECアプリの2月時点と5月時点のユーザー数の比較)に増えているという。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    「食べログ」のカカクコムがECモール事業、全国の飲食店が扱うお取り寄せ品を販売

    5 years 10ヶ月 ago

    カカクコムは6月29日、グルメに特化したECモール「食べログモール」の運営を始めた。

    「食べログモール」は飲食店のお取り寄せ商品を集めたECモール。国内各地の飲食店が扱うお取り寄せ商品を販売する。出店形式のECモールで、特商法上の販売主は出店した企業。商品は出店企業が配送する。

    コンセプトは、「おうちに名店の味わいを届ける“プレミアムフードモール”」。まずは28店が「食べログモール」に出店。今後、出店店舗、商品数、ジャンルを拡大する。

    モール内のコンテンツは、グルメ記事メディア「食べログマガジン」の運営ノウハウを生かす。素材や調理法、シェフの経歴、受賞歴などの特長を画像などを交ぜて紹介。「食べロググルメ」著名人のお勧め紹介ページ、「食べログマガジン」編集者の実食レポート、旬に合わせた特集などのコンテンツを提供していくという。

    カカクコムは6月29日、グルメに特化したECモール「食べログモール」の運営を始めた
    「食べログモール」の各ページイメージ

    新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、全国的に飲食店の利用者数が減少、消費者動向が外食から中食や内食にシフトし、テイクアウト、デリバリー、取り寄せの利用が増加している。

    こうした環境の変化、消費者の食に対するニーズの多様化に対応するため、「食べログ」のリソースを生かしたECモールの運営に着手した。

    カカクコムは2016年、女性向けライフスタイルメディア「キナリノ」のECモール運営に着手。2018年1月に月間流通額が1億円を突破した。

    瀧川 正実
    瀧川 正実
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    1 時間 2 分 ago
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