博報堂DYホールディングスは、「AIと暮らす未来の生活調査2025」の結果を発表した。全国15~69歳の男女3万2180人が回答している(うち週1回以上利用するヘビーユーザーは2400人)。
生成AIの信頼性には過半数が懸念、「マスメディアなど他の情報も必要」が多い
生成AI関連サービスの利用率は全体の33.6%だった。内訳はヘビーユーザー(2~3日に1回以上)が15.2%、一般ユーザー(週1回以内)が18.4%。なお、サービス認知率は全体の85.3%に達した。
年代別で見ると、10代の利用率は62.6%と圧倒的に多く、すでに“AIネイティブ”として使いこなしている。それ以上の世代だと、20代でも44.6%と数値が下がり、年齢層があがるほど減少するが、50代以上で利用率24.6%と高齢者でも一定数が活用している様子がうかがえる。
「生成AIはどのような存在か」については、「便利な道具」43.6%が最多。以下「アドバイザー」22.2%、「悩みを相談できる存在」16.6%が続く。年代別だと、10代は「便利な道具」が多いが、「悩みを相談できる存在」「遊び相手」が比較的高い。一方50代以上は、生成AIを「便利な道具」「サポート要員」と割り切っている。
生成AI利用者に「ビジネスとプライベート・学業と、どちらで利用しているか」(重複あり)を聞くと、「ビジネスのみ利用」7.4%、「プライベート・学業のみ利用」52.5%、「両方で利用」40.1%となり、意外にも9割以上がプライベート・学業での利用を示した。
また生成AI利用者に「提供する情報についてどの程度信頼しているか」を聞くと、過半数にあたる55.1%が「生成AIが提供する情報を信頼している」と回答。「信頼していない」人は8.0%と圧倒的に少なかった。
一方で「マスメディアや、アプリ、SNSなどで情報を得なくても、生成AIを使ったAIサービスで情報を得るだけで十分か」と聞くと「生成AIの情報だけで十分」は21.5%にとどまり、48.3%は「生成AIが提供する情報に加えて、他からの補完情報も必要」と回答している。
「未来に向けて、どのような仕事であれば生成AIに任せてもよいか」については、「ルーティンワーク・単純作業」43.4%、「翻訳」41.2%、「環境モニタリング」40.7%、「予測分析」39.2%が上位。一方、人間がやるべき仕事としては「日々のお買い物、買い回り品の購入」38.8%、「医療処置および手術支援」35.5%、「教育支援」34.2%、「医療診断」34.0%が上位だった。なお近年AI対応が増えている「カスタマーサポート(問い合わせ・クレーム対応)」は、人間がやるべきという数値が若干高かった。
調査概要
- 【調査対象】全国15~69歳の男女
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査時期】2025年9月
- 【有効回答数】3万2180人(うち週1回以上利用するヘビーユーザーは2400人)