生成AIの衝撃はインターネット以上? “AIに任せる仕事”と“人がやるべき仕事”の境界線【博報堂DYホールディングス調べ】

10代は“AIネイティブ世代”。AIを活用している割合は全体平均の3倍以上に。

博報堂DYホールディングスは、「AIと暮らす未来の生活調査」を実施した。AIに対する現状の生活者意識や利用状況について、全国の15~69歳の生活者を対象に調べており、今回で2回目となる。

生成AIの利用率が2倍以上に。10代は約6割が「AIを使いこなしている」

生成AI関連サービスの認知、利用経験

まず、生成AI関連サービスの認知と利用経験について聞くと、2024年は17.9%が「1か月に1回以上利用している」となり、2023年度調査から2倍以上の伸びとなった。また、認知層の合計は28.7%→55.7%に伸長しており、生成AI関連サービスの急速な浸透がうかがえた。

生成AI関連サービス利用層の性年齢

生成AI関連サービス利用層の性別、年代をみると、平均年齢は40.2歳で、男性比率が72.9%と圧倒的だった。

AIの仕事・学業での利用とプライベートでの利用の割合

AI関連サービスを仕事や学業、またはプライベートで利用する場合、どのような割合で利用しているかを聞くと、「仕事・学業で利用することが多い」の合計は36.5%となり、前年から15.5ポイント上昇した。

【年代別】AIを活用できていると思いますか

また、AIの活用度合いを年代別にみると、10代男女は「AIを使いこなしている」と自認している割合が63.6%となり、全世代平均の20.3%と比べ3倍以上となった。

AIに任せたい仕事は「単純作業や予測分析、物流管理」では人間は?

生活者におけるAIの存在

AIはどのような存在であると思うかを聞いたところ、「自分にアドバイスを提供し、問題解決を手助けしてくれる存在」が1位に。全体では「機械的すぎて、冷たい存在」「得体の知れない、不安を感じさせる存在」と続くが、利用層では「自分を磨き、サポートしてくれる先生または部下」「一緒に楽しみ、目標を共有できる仲間」と続き、“仕事仲間”のようなイメージをもっている人が多いことがわかった。

AIへの将来意識

また、AIに対する将来意識を聞くと、「AIによって業務の効率化は進む」といったポジティブな回答が最も多かった一方で、「どこから手を付けていいのかわからない」「よい使い方がわからない」など実際の利用に戸惑っている声も多く見られた。さらに、「AIはインターネットよりも社会に大きな影響を与える」は69.3%にのぼっており、期待意識の高さもうかがえた。

人間がやるべき仕事とAIに任せたい仕事

最後に、人間がやるべき仕事とAIに任せたい仕事をそれぞれ聞いたところ、人手が足りなくても人間がやるべき仕事としては「公共政策および経営意思決定支援」(28.6%)、「教育支援」(26.0%)が上位に。一方で、人間がやるべき仕事としては、「ルーティンワーク・単純作業」(51.6%)、「物流管理」(47.3%)、「予測分析」(44.7%)などが並んだ。

調査概要

  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査時期】2024年10月
  • 【調査地域/対象者】全国 15~69歳の男女
  • 【調査機関】マクロミル
  • 【有効回答数】事前調査(49,529サンプル) 本調査(2,367サンプル)
  • 【分析/集計機関】エム・アール・エス広告調査 ※集計結果は事前調査結果出現率により算出
本調査における各名称の定義
※生成AI関連サービス:1. Chat GPT、 2. Google Gemini、3. Microsoft Copilot、4. コード生成サービス(GitHub Copilot、Cursorなど)、5. その他の対話型AIサービス(Claude3、AIチャットくん、AIのべりすとなど)、6. 画像生成サービス(Adobe Firefly、Midjourney、Discordなど)、7. 音楽・音声の生成サービス(Suno、Udio、CoeFontなど)、8. 自分の写真をアップロードすることでアバター画像を自動生成してくれる機能(SNOW、LINEなど)
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