顧客の満足度を上げる「おもてなし物流」の実践方法 | いつも.のECコンサルタントが明かす、売り上げアップにつながるEC最新情報 | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2017年3月27日(月) 10:00
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EC通販において顧客の満足度を高めひいては売上アップに繋げるため、物流の側面からおもてなしを行う方法を考えていきましょう。

マーケティングとバックヤードの理解が重要
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接客やおもてなしではECはリアル店舗に敵わないと思われている事も多くあります。

しかし、ECでもリアル店舗に引けを取らない接客おもてなしを行う方法はあります。接客おもてなしにバックヤードで取り組む事は転換率を向上させて売上アップする事につながり、お客様満足度、ひいては店舗評価(レビュー)を向上させる事につながります。

例えば、お客様の購入実績(購入回数/購入合計金額など)に応じてノベルティを使い分けたり、お礼状や発送連絡の内容をお客様に合わせて変更したりという事は、古くから化粧品や健康食品の通販で行われてきました。これはECに限らず通信販売の強みを活かした施策といえます。

リアル店舗と違い、ECでは必ずお客様が「自分の名前」を注文時に名乗られます。そのため、その履歴に紐付いた接客を行う事ができます。リアル店舗でも会員カードはありますが、これはお買い物が完了する時に初めて分かる情報です。そのため購買に至るまでのプロセスでおもてなしを実装するには、お客様の「顔」を覚えるしかないのがリアル店舗の実情です。

対してECでは発送のため必ず個人の情報を買い物の前に頂く事になります。そこから購入実績を分析してサンクスメールなどの連絡内容を変更する、ノベルティを追加するなど様々な施策を持つ事が可能になり、お客様に接客されている事を強く意識して頂く事ができるようになりますので、結果として店舗評価を向上させる事につながります。

ただし、同時にミスにも厳しい評価が下るようにもなります。正確に管理するためにはマーケティングとバックヤードが最低限でもお互いの業務を理解している事が必要です。

お客様のお買い物毎にノベルティやメールを使い分けるというのは煩雑な業務ですので、片手落ちではミスも頻発します。できれば独自の会員システムを構築して、そこに各カート/モールの受注データとバックヤードの出荷データを自動連携させられる事が望ましいといえます。

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また、返品対応を長期間無料で受ける事をサイト内でアピールする事により転換率が向上する例もあります。

リアル店舗では購入前に商品を見られる事、試供品を利用できる事によってスムーズにお買上げを決断できます。対してECは商品が手元に届くまでどのような商品か確認をする事ができず、これが転換率を引き下げる要因になっている事は否定できません。

ただし、30日以内であれば返品に応じるなどの施策を実施する事で、ECでも安心して商品をご購入いただけるようになります。ただし大々的に返品対応を行う場合バックヤードでの業務はより煩雑化します。返品交換は通常の入出荷の5倍時間がかかるとも言われています。

これをスムーズに行うにはバックヤードの中でも「カスタマーサポート」と「ロジスティクス」がお互いの業務を理解している必要があり、この2つが切り分かれていると、どうしても業務が滞ったり、間違ったご案内をしてクレームにつながってしまったりします。両方の業務を一元管理する受注管理システム、メーラーを用意して取り組む事が望ましいといえます。

システムを活用したスピード対応とコストのバランス

上の2つは実施する事で成果の出やすい取り組みとして例を挙げさせて頂きました。最後になりますが、常日頃の倉庫内の入荷から保管、出荷の業務1つひとつが最終的な売上店舗評価の蓄積につながっているという事を申し上げておきます。

例えば化粧品のクリームを在庫として保管する際に天地をしっかり守ることなどを徹底することは、重要な顧客満足度を守るため、店舗評価を下げないための施策となります。せっかく購入した比較的高額なクリームが中を開けてみたらひどく偏っていたら、どうしても第一印象は悪くなってしまいますし、リピート購入の方は離脱してしまう可能性も高くなります。

デパートなどの化粧品売り場では、キレイな化粧箱に指紋をつけたりして品質を損ねることのないよう白手袋を用いて商品を扱うことが当たり前のように行われていますが、この「お客様にとっての当たり前」をECの在庫管理や出荷作業においても行えているかどうか、今一度ご確認を頂ければと思います。

さまざまなお話をさせて頂きましたが、これら品質重視の物流管理を実現するためには倉庫で対応を行う項目が増えるためどうしてもコストがその分掛かってきます。また、ECの業務全体にはさまざまな役割が存在しますが、相互に理解をしている事も必須となり、そのための教育/マネジメントにも実際にはコストが発生します。

ただし、安さを重視した業務とこういった取り組みは実質対応はできません。人やシステムへの投資を後回しにしながらこういった高度な取り組みを行う事は、アナログでの業務を現場に強いる事になり、ノベルティを同梱し忘れる、出荷が遅れる、定期購入のお客様への在庫引当が上手くいかないなど、たくさんのミスを呼ぶ事になり、逆に顧客満足度を高く保つことが難しくなってしまいます。

実際に今でも即日出荷を強みにできない企業が多いのはマーケティングとバックヤードの連携ができておらず、正しいオペレーションが構築できていない。おもてなしという目的に対して適切な投資が行えてないためバックヤードが正確に機能していないという現状もあると言えるでしょう。

化粧品や健康食品などの場合特に定期購入への柔軟な対応や、商品がなくなりそうになった際に慌てて注文を行うことがある商品では、即日出荷に対応できることは大きな強みとなるため、客層や商材に合わせて物流を含めたバックヤードコストを見極めることは企業戦略として非常に重要なポイントとなるのです。

実際に、いつも.が提供しているリピート通販への倉庫サービスでは、このような企業戦略上重要なポイントをよく理解しているため、自社で物流を行うほどはコストがかからない範囲で、大手と同じレベルのシステムを利用することができるように設計しています。専用倉庫には自動梱包設備など、EC通販にとって重要となるスピード対応も可能にするなど、ポイントを押さえたサービスを提供しているのです。

システムを活用したスピード対応とコストのバランスを取ることは顧客へのおもてなしを実現するためにも、企業戦略上欠かせないポイントとなっています。今一度自社の商材と顧客に合わせたバックヤードから実現させることのできるおもてなしサービスを検討してみて下さい。

「株式会社いつも.公式ブログ」掲載のオリジナル版はこちら:
顧客満足度を向上!物流側でできる顧客へのおもてなしとは(2007/03/23)

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オリジナル記事:顧客の満足度を上げる「おもてなし物流」の実践方法 | いつも.のECコンサルタントが明かす、売り上げアップにつながるEC最新情報
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株式会社いつも.

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現在、国内最大規模となる7700社以上の企業(2016年6月時点)とサポート実績があります。約4年前から米国Eコマースの成功事例や情報を研究する専門部署(EC未来研究所)を設け、情報収集と発信を実施。そこから日本流のスマートフォン、ソーシャル、O2O、フルフィルメント、CRMなどのコンサルティングも提供している。

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