SMX West 2010 : Googleリサーチの秘密を探る | SEO Japan

SEO Japan - 2010年3月5日(金) 16:02
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さて、SMXも二日目となりました。昨日はリアルタイム検索、ソーシャル検索とトレンドを追う話が中心でしたが、今日は実用的なセッションが中心。最初のキーノートは原題「An Insider’s Look At Google Research」。Search Engine Landのダニー・サリバンとクリス・シャーマンが、Googleのリサーチディレクター、ピーター・ノーヴィグとGoogleリサーチについて質問しまくる、と言う内容です。

このピーター・ノーヴィグ氏、見た目が白髪でアロハシャツ、還暦を過ぎたようなオジサンでGoogleの人っぽくないのですが、経歴を聞くと相当な天才みたいですね(Wikipedia)。
15分で語るGoogleリサーチの21プロジェクト。
1.
特定の人を探すサービス。災害の時に人を探すのに役立つ。
2.
電力が毎日どれ位消費されているか調べるデバイス。
3.
地球の森林の崩壊度を一目でわかるウェブサービス。
4.
独自開発した三輪車とスノーモビル。
5.
ストリートビューのユーザー写真。
6.
画像の内容を認識して同じ種類の画像を表示。
7.
画像を検索する際に使われた検索キーワードを集約して画像のアノテーションを行う。
8.
読みにくいCaptchaの代わりに、画像を回転させて表示し、ユーザー認識させる仕組み。
9.
Goggles。携帯電話で写真を撮るとその内容を自動認識して詳細情報を説明する仕組み。
10.
写真の一部だけを自動的にリサイズ(例えば写真の中の特定の人だけ)
11.
クラスターデータのシェアリング。テクニカルな内容。
12.
アンドロイドのアプリを小学生でも簡単に作れるウェブサービス。
13.
音声認識アプリ。
14.
棒読みじゃない音声読み上げ機能。
15.
電話の音声を自動翻訳。開発中。
16.
イディッシュ語の翻訳。翻訳が難しい言語の翻訳。
17.
音認識。開発中。例えばYouTubeで鶏の声がする映像だけを表示。
18.
Google Squared。
19.
言葉のクラスタリング。
20.
言語から特性の抽出。
21.
ウェブページのブラウザー別の表示サイズチェックツール。
最後にある哲学者の言葉を紹介して終了。
“You can observe a lot just by watching.”
(見るだけで多くのものを観察できる)
Googleリサーチでは多くの情報を見ることで、多くの情報を得ようと日々努力している。

。。。とりあえずGoogleが研究開発している色々なサービスを一気に紹介。良く分からないものもあるのですが、こうやってみると、ホントに様々な分野の研究に取り組んでいるんですね。

次にモデレーターとの会話。
シャーマン:
見せてもらったものの中には商品として完成しているものもあれば、実験的なものもある。その辺の区別はどうつけているのか?
Googleリサーチ:
色々なやり方があるが、最終的にはどれもサービスとしてリリースすることを念頭においている。
サリバン:
20%ルールはどれ位機能しているのか?
Googleリサーチ:
人によって意見は違う。Gmailは20%ルールで良いサービスに仕上がった成功例だろう。ただ担当者に聞くと別に20%ルールを意識していたわけではない、と言っていた。翻訳や音声認識も2002年頃から取り組んでいた新しい分野だったが、厳格に20%ルールの中で仕事をしているわけでもなかった。
シャーマン:
経営サイドからはGoogleリサーチの仕事に関してどれ位口出しされるのか?
Googleリサーチ:
経営サイドからは、中長期的な視点で考えると同時に直近の進歩状況も常に確認されている。
シャーマン:
リサーチの拠点は世界中にあるようだが、どう連携しているのか?
Googleリサーチ:
各地域の拠点はそれぞれの市場に特化した翻訳やローカリゼーションをしてることもあれば、新規サービスを共同開発していることもある。
サリバン:
検索に関して言うと、これまでに色々なトレンドがあったが、今何かトレンドはあるのか?
Googleリサーチ:
何とも言えないが、モバイル分野にもっと力を入れていくのは間違いないだろう。ちなみに多くの人が未だにページランクに幻想を抱いているようだが、あくまで全体の一部に過ぎない。
シャーマン:
リアルタイム検索とウェブ検索の融合は非常に難しい分野と思うが、どう思うか?特にリアルタイム検索でどの情報を重要と判断する技術は難しいのでは?
Googleリサーチ:
リアルタイム検索は確かに難しい。ただ日々進化している。例えば少し前までは1時間置きに情報更新していた。ただラリー・ペイジは「1時間と言う概念は止めてくれ。360秒と言う概念に変えてくれ。そしてもっと短くしてくれ。」と言ってきた。我々は常にチャレンジしている。
シャーマン:
カフェインについてはどうなのか?本格稼働すると言われつつも、結局まだのようだが。
Googleリサーチ:
特定のデータセンターでは既にフル稼働している。これから徐々に普及させていく。
サリバン:
検索の順位を決める要素で、リンク以外に何か興味深い要素はないのか?
Googleリサーチ:
例えば書籍をスキャンしてデジタル化する際、書籍の文章コンテンツにリンクは無いが、他の書籍について触れたり、引用したりしていることもある。それを評価して書籍の評価に使うようなアルゴリズムは考えている。
サリバン:
現状、情報の分析はまだまだ文章ベースと思うが、いずれメディア問わずコンセプトベースで情報を整理するような状態になるのか?
Googleリサーチ:
そのレベルまでもっていきたいと思っている。
シャーマン:
個人として人工知能の研究をしていたようだが音声認識や翻訳の技術は昔からあると思うが、画像や映像認識の技術はどうなのか?
Googleリサーチ:
音声や翻訳技術は20年前と比較して革新的な進化があったわけではないが、少しずつ進化している。画像や映像、特に映像に関する認識技術は情報量が多く、非常に難しい分野だ。しかし少しずつ進化していくはずだ。
サリバン:
電子メールで未だに大量にスパムメールが届くがもっと高機能のフィルタリングができないのか?
Googleリサーチ:
日々チャレンジはしている。例えばメールマガジンであれば、より多くの人が読んだメールだけを読めるようなフィルタリングはあるだろう。ただ電子メールが今後も主要なコミュニケーションツールとして永続的に続いていくのかどうかは分からない。我々も例えばGoogle Waveのような新しいツールを提供しながら実験している。
シャーマン:
Google Waveは余り流行っていないようだが?
Googleリサーチ:
現状、色々なサービスを提供し過ぎていると言うのはあるかもしれない。
サリバン:
映像の分野では誰が勝っていると思うか?
Googleリサーチ:
映像検索の分野ではGoogleはリードしていると思っている。
シャーマン:
大学から新入社員で入社した人をどうやってトレーニングするのか?
Googleリサーチ:
専用のトレーニングプログラムがある。そこで経験を得てもらいつつ、実際の仕事に入る準備をしてもらう。
シャーマン:
例えばマイクロソフトは社員があるプロジェクトから全く違うプロジェクトに移動することを意図的にしていることで有名だが、Googleはどうなのか。
Googleリサーチ:
我々も同じことをやっている。例えばあるプロジェクトに三カ月や半年参加した後、他のプロジェクトに移ることは良くある。逆に一年同じプロジェクトにいることは長すぎるかもしれない位だ。全く別の分野のプロジェクトであっても基本的な会社の仕組みは同じなので、移動しやすい環境だろう。
サリバン:
画像や映像の認識技術が進むと検索の仕組みは根本的に変化すると思うか?
Googleリサーチ:
検索結果がテキスト情報の順位別一覧よりは、新聞の見出しのようになるかもしれないね。

。。。以上でした。最初にGoogleリサーチがやっている色々な研究を紹介した後は、制限時間ぎりぎりまでひたすらQ&Aと言う内容でした。
何を学んだ、と言う訳ではないのですが、こういう話を聞くとGoogleって、最先端の企業なんだよな、、、と思わざるえないですね。実際は日本の企業にしてもマイクロソフトにしても最先端の研究はやっているんでしょうけど、出てくる人がアロハだったり、話の内容もプロジェクトの移動が短期間で簡単にできるだったり、20%ルールだったり、Googleで働きたくなる理系の学生が増えそうな内容なのは間違いないですね。実際そうなんでしょうけど、ブランディングも意識しているわけではないのでしょうが、自然とできていて流石でした。
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