【予算超過あるある8選】発生のメカニズムとは?
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プロジェクトとは、複数のタスクが絡み合った複雑なものです。タスク単体であれば予算もスケジュールも中身も把握できるとしても、これらが複数になり、いろんな部分相互が絡み合ってくると、全体を見通すこともむずかしくなり、予算のコントロールも一筋縄では行きません。
読者の皆さまも、ご自分のプロジェクトを進めていくと、様々な困難に出会うことでしょう。それでも、あらかじめどこに穴があるかがわかっていれば、いざ落とし穴を目の前にしたとき、どちらに避ければいいかがわかるかもしれません。
そこで、この記事では予算超過が発生する状況について8個の例をまとめてみました。眼の前の落とし穴をひょいと避けるヒントになればと思います。くれぐれも、崖側に避けることの無いように……
見通しスイーツ
甘い、甘ぜ……こんな見積もりじゃ……!
プロジェクトの実行前には、予算を策定するために見積もりを立てると思います。予期せぬ出来事に対処するため、多少の予備費は含まれているでしょう。しかしながら、プロジェクトの実行内容が明確になってきて見積もり時点の内容との乖離が広がった場合、常識的に実行可能な金額を下回った予算しか確保できていないことになります。
虎の子の予備費も一瞬で潰え、追加予算が両手をもみながらじりじりと近づいてきます……
要望マシマシ
こぼれちまう、そんなに盛っちゃ……!
当初合意したはずの発注内容も、社内の様々な部署でのレビューを経ていくうちに、「あれ、この機能ないの?」「いやいや、これじゃ説明が足りないから、増やしてよ」「この写真はないなぁ。撮り直せないの?」といった具合に、ふんわりと、でも着実に中身が膨れ上がっていくことがあります。イチWeb担当者の立場で、諸先輩方のイノセントな意見を片っ端から無視するわけにも行かず、要望は際限なく膨れ上がります。
一つ要望を聞くごとに、壁の向こうから追加予算の足音がぺたし、ぺたしと近づいてきます……
ページエクスプロージョン
見ろよ……膨れてやがる……!
「この記述が抜けてますよ」「ここの部分省略しちゃダメだよね」「うん、この分量だったらページ分けないと長くて読みづらいよね」「なんか中途半端だから、こっちの資料にあるこの部分も追加して分量増やしたら?」などという、善意の連鎖反応により、当初の予定は2ページぐらいで収めるはずだったコンテンツが、数十ページに膨れ上がり、独自ナビゲーションてんこ盛りの超複雑なコンテンツに成長することがままあります。
当然その歪みはグローバルナビにも影響を及ぼし、追加予算は静かにククク……と笑いながら体を揺すっています……
ふしぎ発見
どこから湧いた……なんで見逃した!?
前任者からの引き継ぎで数ページだと聞いていた内容が、実際にディレクトリを調べてみると、数個なのはディレクトリであって、その下には何百ページものコンテンツが発掘されたりすることは日常茶飯事です。爆発的に増加したページ数を無視するわけにもいきません。
天井からぶらさがってにやにやしながらこちらを見てる、追加予算が降りてくるまで長くは無いでしょう……
英語版フォゲット
ノー……ノーノー、ノーノーノーッ!!
日本語版をまず改定した上で、更新されたコンテンツを翻訳する形で多国語対応にするというのはよくある手です。しかし議論が白熱し、細かい事項を詰めてるうちに、そもそも日本語版以外のコンテンツが存在することなどどこかへ消し飛んでしまう場合があります。プロジェクトも終盤にさしかかり、「いやー、やっと一山越えたよね」とか言ってる最中に、ふと英語版が存在していたこと、なのに公開は同時でなきゃいけないことに気づいてしまうのです。
翻訳しなければならなかったこと、というか英語版にまつわるあらゆるラベリングの検討が1ミクロンも進んでないことなどに愕然とする会議室に響き渡る、追加予算の高笑い……
スタッフ空振り
何だ?……何待ちなんだ……?
スケジュールをざっくり準備期間、実装期間、チェック期間と3つに分けて立てておき、実装期間が開始する頃合いを見て、外注先を確保しておくというのはよくあることです。しかしながら、議論が紛糾して準備期間が延長されると、実装期間、チェック期間を食い潰してしまうこともよくあることでしょう。やることが決まらず外注先にGOが出せないとしても、確保したスタッフ、チェック要員の費用は発生してしまいます。食い潰された実装期間を立て直すためには、別のスタッフを確保する費用が必要でしょう。
縁側で足をぶらぶらさせながらこちらを見ている追加予算が、いよいよ腰を上げるときが来たようです……
小惑星探査
なんだよ……言ってたじゃないか……!!
外注先へ相談する際「これって出来ますか?」という質問は要注意です。用意した予算と期間を提示しない限り、相手は「一般論」と勘違いしてしまいます。
プロは、できる・できないで言えば、ほとんどのことは「できる」わけです。今の世の中、小惑星に到達して、サンプルを地球に持ち帰ることさえできてしまいます。ですので、期待したことを聞き出すために、実施条件を伝え忘れてはいけません。
忘れたら最後、人差し指を揺らしながら、追加予算がじりじりと近づいてきます……
こうした予算超過の罠をかいくぐり、プロジェクトの完遂を目指していただきたいと思います。仮に避けたつもりが崖側で、予算超過状態に陥ったとしても、実はそんなに悲惨な状況ではないことに注意しましょう。予算は(そして、おそらくは期間も)超過したかもしれませんが、超過した分に相当するものは手にしたことになるわけです。予算内に収めて、何一つ満足できないものを作り上げるよりは、きっと良いものができると思います。
予算超過をはじめ、プロジェクトで起こり得る問題を回避するには計画が必要です。弊社では【プロジェクトデザイン】というサービスを用意しており、計画そのもののお手伝いをしています。ご興味のある方は、下記からお気軽にお問い合わせください。
IMAGICA Lab.のWebサービス「プロジェクト・デザイン」紹介ページ
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