大規模サイトのCMS導入と成功ポイントとは(前編)

自社に最適なCMSを選定しスムーズな稼働までを導くための、CMS導入において抑えるべきポイントをご紹介しています。
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿のため、編集部の見解や意向と異なる場合があります。また、編集部はこの内容について正確性を保証できません。

Webコンテンツを構成するテキストや画像などのデジタルコンテンツを統合・体系的に管理し、配信など必要な処理を行う為のコンテンツマネジメントシステム、いわゆるCMSの普及は2005年頃から急激に一般化し、昨今では企業規模・サイト規模に関わらず広く標準化するようになってきています。

また、デジタルの世界では従来のPC・モバイルサイト以外にもスマートフォンやタブレットPCなどのマルチデバイス化、ソーシャルメディアなどのマルチチャネル化が進んでおり、企業の担当者様が管理するコンテンツやチャネルが多様化・複雑化してきています。

このような中、自社に最適なCMSを選定しスムーズな稼働まで導くには様々な検討を要し、そこに苦労される方も多いかと思われます。

 

本コラムでは、そのようなお客様の中でも特に以下のようなお客様に向けたCMS導入ポイントをお伝えします。

  • 異なる領域の事業やサービスを複数展開する企業のサイト管理者様
  • 国内外に複数拠点を持ち、それを本部で全体統括される方
  • 多店舗展開されており、店舗ごとに異なる情報をWebサイトで配信する企業様
  • 複数ブランドを保有し、ブランド毎に販促などの施策を展開される企業様
  • 経営機能毎、複数部門がそれぞれ独自にサイトのコンテンツを管理する企業様
  • 商品点数が数百~数万点とあり、かつ流動的に入れ替わりが発生する企業様
  • ECやコミュニティ、検索、サービスの予約など多機能なWebサイトの管理をされる方

 

上記に共通する点として、自社サイトが大規模かつ複雑で、管理するご担当者様は相応の知識やノウハウを要する事だと思われます。ただし、デジタルの世界は進化が激しく目まぐるしく変わる手法や技術、他社動向を踏まえた上で全体を俯瞰し細部に渡って最適な施策と成果を求めるのはなかなか至難な技であるはずです。また企業によってはデジタルコンテンツを管理する部門が複数にまたがっており、そこの全体統治に課題を感じられる方も多いのではないでしょうか。

 

それでは、以下にいくつかの抑えるべきポイントをご紹介させていただきます。

大規模サイトのリニューアル・CMS導入ポイント

① Webサイトの役割・関連部門の役割やKPIを整理し、ガバナンスを確立する

大規模で複雑なWebサイト・管理体制をしいているお客様で、もし全体整理や成果が思うように実行できていないと感じられるのであれば今一度Webサイトの役割から関連部署の担当範囲とそのKPIなどの再定義を行って下さい。

 

Webサイトの役割とは、事業や経営機能毎(マーケティングや企業PRなど)のビジネス目的を踏まえ、その中でどの機能範囲をWebに持たせるかを定義づけることです。例えば、事業課題として収益増加の為に新規顧客だけでなく既存会員の活性化(クロスセルやアップセル、または休眠会員の掘り起こし)を狙う必要がある場合、これまでの商品紹介のみであったWebサイトから既存顧客の活性化を果たす為の機能(会員限定コンテンツや会員向けのデジタルキャンペーンなど)までに広げてみようなど、その範囲も含めて再検討と定義付けを行って下さい。

その上で、商品のPRは各ブランド管轄部門、既存顧客へのCRMはマーケティング部門など関連部署の役割範囲を決定しそれぞれの部署がその範囲の中でどこまで行うか、また全体を通じてそれぞれの役割の中での評価指標(KPI)を共通認識として設定していきます。

これらを常に共通認識として持ちながら、同じ目標に向かって足並みを揃える為に必然的にルールやガイドラインを設定していく必要がありますのでガバナンスをしっかりと確立させてからプロジェクトを稼働するように進めて下さい。

② 大規模で複雑なサイトを統合管理するツールとしてCMSを捉える

では、役割や方針が明確になったところで、別の角度から大規模・複雑サイトの課題を見てみます。

大規模・複雑サイトの場合以下のような課題がつきものです。

  • 大量のコンテンツを管理する ※将来増え続ける事を加味する
  • 外部システムや基幹システムとの連携や切り分けも検討する
  • マルチチャネル/デバイスの対応を一式で行えるようにする
  • マルチ(複数)サイトの品質を統一性を持って管理できるようにする
  • マーケティング対策(SEOやパーソナライズ化等)を加味する
  • 確認や承認のフローや権限の切り分けなども明確に定義する

 

これらを全て実行し管理する為には、統合的に管理する為のシステムが必須となります。

CMSというと、かつてはWebサイトのコンテンツを生成(作成)する為のツールという捉え方が一般的でした。昨今ではコンテンツ生成は一部の機能であり複雑化するデジタルコンテンツ(プログラムや施策までも)を統合管理するツールとして捉える方が多くなりつつあると思います。

 

続きは、「大規模サイトのCMS導入と成功ポイントとは(後篇)」(2012年12月上旬公開予定)にて、CMS導入における具体的な成功ポイントをご紹介します。

 

■本コラムの元記事はこちら
大規模サイトのCMS導入と成功ポイントとは(前編)

 

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