地銀が取り組んでいる18のECサイト、前回2位だったエンニチ(ふくおかFCグループ)が1位に【WACUL調べ】

「Amazon Pay導入」「追加購入の促進」の2つがカギか。

WACUL(ワカル)は、「地銀が運営するECサイト」に関する調査結果を発表した。「3年前から運営されているECサイトはその後改善されているのか」「新しく参入したECサイトには、どれほどデジマの勝ちパターンが適用されているのか」などに焦点をあて、地方銀行が新規事業として取り組んでいるECサイト18個をランキング化しレポートを公開。2021年にも同種の調査を実施、2022年にレポートを公開している。

WACULの考える「ECサイトの勝ちパターン20」

まずWACULでは「ECサイトの勝ちパターン20」を提示。それを踏まえて、そのうえで地銀のECサイトにおいて改善できる点を考察している。

【ECサイトの20の勝ちパターン】
●カート
・Amazon Payや楽天Payを導入している
・ゲスト購入がない
・フォームの入力負荷が低い(入力項目や入力ステップが最小限である)
●商品一覧・特集ページ
・Amazon Payや楽天Payで支払えることがわかる
・このECで購入するメリットがわかる(品揃えNo.1やセール開催中など)
・商品点数が多い
・特集ページのURLが固定されている
・ページ下部から類似商品一覧やおすすめ商品一覧に回遊できる
・ランキングやクチコミなど購入を後押しする記載がある
●商品詳細
・Amazon Payや楽天Payで支払えることがわかる
・このECで購入するメリットがわかる(品揃えNo.1やセール開催中など)
・類似商品やおすすめ商品に回遊できる
・商品写真が複数並んでいる
・ファーストビューに「カート追加ボタン」がある
●トップページ
・新着商品が並んでいる
・特集ページが並んでいる
・フリーワード検索が上部にある
・ナビゲーションに「購入履歴」「閲覧履歴」「再入荷通知」がある
●商品ラインアップ
・定期購入商品を取り扱っている
●表示スピード
・表示スピードが速い

地銀のECサイトでは、特に以下の2点が売上改善において重要だという。

  • Amazon Payを導入して初回購入のハードルを下げる
  • 定期購入商品で売上の土台を作りながら継続的に接触、追加購入を促す

最新版ECサイトランキング

そしてランキングでは上位3行の順位が入れ替わり、前回2位だったエンニチ(ふくおかフィナンシャルグループ)が1位に、前回1位だったjimotto(山口フィナンシャルグループ)が2位となった。

・1位:エンニチ(ふくおかフィナンシャルグループ)https://www.ennichi-japan.com/
・2位:jimotto(山口フィナンシャルグループ)https://www.ymtc-webstore.jp/
・3位:Lacycle mall(阿波銀行)https://lacycle-mall.jp/
・4位:詩の国秋田(秋田銀行)https://ec.shinokuni-store.com/
・5位:ならわし(南都銀行)https://narawashi.jp/

地方銀行が運営するECサイトをデジタルマーケティング観点で採点した結果、「Amazon Payや楽天Payの導入」「定期購入プランあり」など、配点を高くしていた重要な施策がほとんどのECで実施されておらず、全体平均は33.8点と低い。2021年の平均33.5点からほぼ横ばいだ。

1位に躍進した「エンニチ」は、前回からもっとも改善されており、「商品一覧ページ」の回遊動線が強化されていたり、一覧できる商品数が増えていたりと、使い勝手が向上していた。

逆に前回1位の「jimotto」は、Amazon Payがあらゆる個所でしっかりとアピールされていたが、「商品一覧」「商品詳細」のスマホ版のみバナーが表示されず、非常に惜しい結果だったという。

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