ドコモ、AGC、NTT Com、トヨタの4社が車や人の位置をリアルタイムで仮想マップに表示

窓ガラスに設置したカメラと5Gガラスアンテナで実証実験、現実空間とメタバースを融合

NTTドコモと、ガラス世界大手のAGC、ドコモ傘下のNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、トヨタ自動車と共同で車や人の位置をリアルタイムで仮想空間のマップに表示する国内初の実証実験の成功を確認した、と9月8日に発表した。建物などのインフラから車や自転車、人などの移動する物体(移動体)の位置情報をリアルタイムで正確に把握し、走行している車中の仮想マップで死角から車に近づく自転車や人を確認した。

仮想マップのイメージ図

 

4社は、現実空間とメタバース(3D仮想空間)の融合と相互補完を目指して、7月7日からトヨタの東富士研究所内実験場で実験。窓ガラスに設置したカメラで撮影した移動体の映像を、5G通信を介してクラウドサーバー上に送信してAI(人工知能)動画解析技術で判断。位置を高精度に把握して仮想マップ上にリアルタイムで表示した。カメラ撮影から車中の仮想マップ表示までの遅延は約0.3秒で、位置情報の誤差は約30センチ以下だった。

本実験のイメージ

走行する車中でさまざまな視点の仮想マップを確認して、広範囲な危険情報を事前に予見できるようになる。ドコモは5G環境構築と画像認識エンジン、クラウドサーバー「docomo MEC」を提供。AGCは5Gガラスアンテナ「WAVEATTOCH」の提供と実験全体をマネジメントした。NTT Comがシステム構築し、トヨタは実験のコンセプトの検討と基本設計、静岡県裾野市の実験場を提供し、将来展開・実用化の検討を担った。

本実験の様子
※記事初出の時点で画像に誤りがあり、正しいものに差し替えしました(2022-09-09 編集部)
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