プライバシーにつながる“インフォマティブデータ”、提供しても良いアプリジャンルは「金融系」【スパコロ調べ】

プライバシー設定を7割が意識しているが、アプリダウンロード時に確認する人は少数派。

スパコロは、「インフォマティブデータに関する意識調査」の結果を発表した。スマートフォン利用者3,766人から回答を得ている。

「インフォマティブデータ」とは、個人を特定できる情報は含まない、個々のインターネット利用に関する情報を指す。たとえば、メールアドレス、性別、趣味、IPアドレス、購買履歴・閲覧履歴、端末IDなど、プライバシーに関わる情報が多い。一方、氏名・住所・公的な番号(マイナンバー等)など、いわゆる個人情報は基本的に除外される。

プライバシー設定を意識するユーザーが7割ながら、ダウンロード時にはさほど確認していない

まず全体に「スマートフォンにインストールしているアプリの数」を聞くと、平均「48.9個」だった。「10個~19個」14.4%、「20個~29個」14.5%が特に多くボリュームゾーンとなっている。「39個以下」と区切ると50.9%と半数を超えている。OS別では、iOS端末は平均「50.7個」、Android端末は平均「46.3個」だった。

次に「スマートフォンのプライバシー設定(アプリの情報取得の許可・不許可など)をどれくらい意識しているか?」を聞くと、「意識している」(強く意識している+やや意識しているの合計)との回答は67.4%。OS別では、iOS端末は66.8%、Android端末は68.3%で大きく差はない。

「スマートフォンのプライバシー設定を意識している」と回答した2,359人に、「もっとも意識しているインフォマティブデータ」を聞くと、「位置情報」51.9%が特に多く唯一半数を上回った。2位は「ネット上での閲覧・検索履歴」30.1%で、以下「郵便番号」26.3%、「cookie情報」26.0%、「使用している端末・ブラウザに関する情報」24.8%が僅差で並ぶ。

そこであらためて全体に、「アプリをダウンロードする時に確認すること」を聞くと、「アプリの機能、サービス内容」40.6%、「課金有無/課金内容」35.3%、「ストアでの評価(レビュー内容)」26.5%が上位で、インフォマティブデータの扱いなど、機能許諾にはあまり注意が払われていないことが明らかとなった。プライバシー保護、さらにはセキュリティ面での目安となる「アプリのデベロッパ・提供元」などは一桁台に留まっている。「とくにない」との回答も23.7%にのぼっている。

プライバシーを意識するユーザーが多い一方で、アプリダウンロードやインストール時には、あまり注意が払われていないようだ。

最後に「より良いサービスを受けることを条件にインフォマティブデータを提供してもよいと思うアプリのカテゴリ」を聞くと、電子マネー・コード決済アプリや銀行のアプリなどを含む「マネー/ファイナンス」がもっとも高く34.7%だった。データを提供する一方で、それにより利便性や安全性が高まる可能性をユーザーは感じているのだろう。2位以降は、「ナビゲーション・天気」25.5%、「コミュニケーション」23.0%などが上位だった。

調査概要

  • 【調査対象】全国15~69歳のiOS、Androidいずれかのスマートフォン利用者
  • 【調査方法】インターネットリサーチ
  • 【調査期間】2021年7月23日~26日
  • 【有効回答数】3,766名(OSごとに性年代均等程度に割付)
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