新型コロナに便乗したサイバー攻撃・サイバー犯罪が急増、日本では1か月で15倍に【BBSS・Bitdefender調べ】

5月以降はコロナに便乗する攻撃は低下したが、銀行を狙う不正出金が大量発生。

冨岡晶(Web担編集部)

2020年10月5日 8:00

BBソフトサービス(BBSS)は、新型コロナウイルスにまつわるサイバー攻撃について注意を呼びかけた。同社製品の技術・ビジネスパートナーであるBitdefender社が調査を行った。

3月に10件だったサイバー攻撃、4月には153件まで増加

Bitdefender社のレポート「Bitdefender Mid-Year Threat Landscape Report 2020」によると、これまでのランサムウェアやネットバンキング詐欺に加え、2020年は新型コロナが引き起こすパニックや恐怖心に便乗したサイバー攻撃・サイバー犯罪が急増したという。また攻撃技術の高度化より、新型コロナの流行地域を重点的に攻撃することを優先していたと見られる。

以下は2020年3月14日および2020年4月18日のマルウェアの攻撃状況だが、1か月間で攻撃が大幅に増えていることがわかる。とくに日本を見ると、3月14日は10件だったが、4月18日には153件と15倍に増加している。

2020年3月14日
2020年4月18日

なおコロナ禍に便乗した攻撃は5月以降は減少傾向を見せている。しかし、つねに新しいサイバー攻撃・サイバー犯罪が生まれており、つい最近も、国内では銀行を対象とした大規模な不正出金が起きている。またスパムメールやフィッシングメールの内容も、コロナの不安感を煽る内容から、旅行や休暇に関連する内容に移行しているという。引き続き注意が必要だろう。

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