6月で「キャッシュレス・消費者還元事業」が終了。男性20代~30代の認知や活用が突出【楽天インサイト調べ】
楽天インサイトは、「キャッシュレスに関する調査」の結果を発表した。楽天インサイトモニターの中から、全国20代~60代男女1,000人が対象。調査時期は6月8日~6月10日。
キャッシュレス決済を巡っては、消費税増税にともない経済産業省が実施していた「ポイント還元制度」が6月に終了した。7月からは、マイナンバーカードとキャッシュレス決済の普及促進を両輪とする「マイナポイント事業」がスタートしている。
出かける際に所持する現金の平均額は13,569円、2018年より1,546円減少
まず「日常の買い物や飲食などで利用する決済手段」では「現金」88.3%、「クレジットカード」86.5%、「カード型電子マネー」57.6%、「QRコード決済」53.5%が上位だったが、そのうち「最も利用する決済手段」では「クレジットカード」41.8%が「現金」29.1%を大きく上回った。
「選択した決済方法を最も利用する理由」を「現金」「キャッシュレス決済(合算)」それぞれの選択者に聞くと、現金を最も利用する人の理由は、「現金を使い慣れているから」66.7%、「現金だとお金の管理がしやすいから」46.4%が上位。キャッシュレス決済を最も利用する人の理由は、「ポイントが貯まり、使えるから」79.0%、「スムーズに支払いできるから」59.2%が上位だった。
「出かける際に所持する現金」を聞くと、平均金額は13,569円。なお2018年の同時期に実施した調査結果は15,115円だった。またキャッシュレス決済を利用する人に、その手段の1回あたりの平均的な支払金額を聞いたところ、「カード型電子マネー」「スマホ非接触決済」では1,000円未満の回答が約7割(それぞれ69.6%、69.9%)。一方、「クレジットカード」における1,000円未満の決済は10.5%で、1,000円以上の決済が約9割だった。
キャッシュレス支持派が約6割、現金支持派は約1割
「キャッシュレス支持派、現金支持派のどちらか」と聞くと、全体では「キャッシュレス支持派」62.8%、「現金支持派」12.0%、「どちらでもない」25.2%となった。性年代別でみると、男性は、20代~40代で「キャッシュレス派」が全体と比べ高い。また年齢とともに支持が下がるが、女性は40代の支持が20代に並んで高く、年齢との相関は見られない。おそらく家計を預かる40代主婦層がキャッシュレス決済を支持したと考えられる。
「今後、さらにキャッシュレス決済手段を利用できたらいいと思うお店・場所・サービスなど」では、現在利用している場所同様、「インターネット通販」が最も高く47.7%。以下「医療機関」39.2%、「飲食店」37.6%、「各種税金」36.0%が上位だった。
ポイント還元制度は8割以上が認知、男性20代~30代が活用
2019年10月~2020年6月に経済産業省が実施した「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元制度)」については「よく知っている+まあまあ知っている」の合計が86.5%に達した。性年代別で最も高いのは、女性20代の93.6%。「よく知っている」に限ると、男性20代・30代はともに54.8%で、全体を20ポイント近く上回った。
次に「ポイント還元制度」を聞いたことがある985人(よく知っている+まあまあ知っている+聞いたことはあるがあまり知らないの合計)に対し、「本制度を意識して活用したか」を聞くと、「制度を知っていたが特に意識・活用してお買い物はしなかった」29.1%を除き、70.9%の人が制度を意識して活用していた。性年代ではとくに、男性20代~30代が意識的な活用を行っている。
具体的な手法では、「キャッシュレスでの支払いを増やし、現金払いを減らした」46.0%、「キャッシュレスで支払う時、ポイント還元対象のお店を選ぶよう意識した」41.6%が上位だった。
最後に回答者全員に対し「ポイント還元制度」終了後にキャッシュレス決済を利用したいと思うか聞いたところ、「利用したい」(利用したい+やや利用したい)は74.7%だった一方、「利用したくない」(あまり利用したくない+利用したくない)は5.4%と極めて少数だった。
調査概要
- 【調査対象】全国20歳~69歳男女
- 【調査方法】楽天インサイトモニターを利用
- 【調査期間】2020年6月8日~10日
- 【回収サンプル数】1,000サンプル
※キャッシュレス決済:「クレジットカード」「カード型電子マネー」「QRコード決済」「スマホ非接触決済(Suica、PASMO、QUICPayなど)」「プリペイドカード」「デビットカード」の、現金以外の決済手段の総称。
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