「ノベルティ、いらなくないですか…?」と言われたので、その意図や目的を改めて考えてみた
先日、STORES 株式会社のCTO 藤村大介がXに、「カンファレンスのノベルティ、いらなくないですか?」という内容の投稿をしました。
【問題提起】テックカンファレンスで用意されている各社のノベルティ、実はいらなくないですか…?この問いを投げかけるのは若干緊張感があるんですが、採用広報って観点でもコミュニティへの貢献って観点でも、別の有意義な使い方がある気がする
— 藤村 (@ffu_) August 29, 2023
実はこの投稿をする場に私もいました。STORES もいくつか秋のカンファレンスに参加する予定があり、その直前だったので「このタイミングで何を投稿してくれるねん」という気持ちもあったのですが、ふたを開けてみると予想以上に多くの反響があり、大変勉強になりました。
今回はこの投稿を受けて、私がカンファレンスでどのような思いを持ってノベルティを配布しているのかを紹介します。
テックカンファレンスで配布されるノベルティの数はすさまじい
技術広報という仕事をするまで知らなかったのですが、テックカンファレンス(エンジニア向けのカンファレンス)では、たくさんのノベルティが配布されています。
ほとんどのカンファレンスでは独自のノベルティを用意していますし、それに加えてスポンサー企業がブースでノベルティを配布しており、さらにノベルティやパンフレットを配布できるスペースもあります。
ノベルティは、カンファレンス当日に会場で配布される場合と、カンファレンス直前に配送される場合があります。初めてカンファレンスのノベルティが配送されて届いたときは、手厚さに驚きました。
どの会社もエンジニア採用に力を入れていて、ノベルティでいい印象を残したいという気持ちが働き、さまざまな工夫を凝らしています。
ノベルティを配布する側として考えていること
藤村の投稿には、ノベルティに関するさまざまなリプライやリポストの反応があり、ノベルティの意図や目的について、改めて考えてみるきっかけになりました。私が STORES の技術広報として、カンファレンスでどのようなノベルティをどういう思いで配布していたのかを振り返ってみました。
サービスを知ってもらう機会になるか
STORES では、STORES を利用している事業者さんの商品をノベルティとして配布しています。私が企画者として一番大事にしているのは、ノベルティを渡すことで、STORES の提供しているサービスを知ってもらうことです。
日本全国いろいろなところでSTORES のサービスが使われていて、事業者さんの販売している商品やサービスもさまざまなので、開催地近くの事業者さんに依頼したり、カンファレンスの趣旨に合っている事業者さんに依頼したりしています。
「RubyKaigi 2023」(2023年5月11日~13日)は、開催地が長野県松本市だったので、松本市で商売をされている事業者さんに依頼し、開催期間中の3日間、毎日違う事業者さんのお菓子をノベルティとして配布しました。またノベルティと一緒に STORES の事業者さんを巡る松本マップも配布し、参加者が松本観光で活用できるようにしました。
- 参加者は美味しいお菓子と観光情報が手に入る
- 事業者さんは宣伝になる
- STORES はいろいろなところでSTORES のサービスが利用されていることを知ってもらえる、かつ事業者さんのショップでお買い物をしていただける
三者ともメリットのあるWin-Win-Winの施策だったのではないかと思っています。
お菓子やマップの他にも、STORES で採用や社内コミュニケーションに活用されているオリジナルキャラクター「ストまる」の松本バージョンのステッカーやミニタオルも作りました。
「ステッカーを配るなら、そのカンファレンスの記念になるものがいい」と、さまざまなところで見聞きしていたので、他のカンファレンスで使い回すことなどいっさい考えず、この場限りのものにしました。ステッカーは予算も低めなので、創意工夫の自由度が高いアイテムだと私は思っています。
余談ですが、先日、ブースでステッカーを嬉しそうにもらって行かれた方がいました。その方はステッカー帳を作っていて、カンファレンスでもらったステッカーを専用ノートに貼って、記念にしているそうです。ステッカーをどうしようかと悩んでいる方におすすめです。
コミュニケーションのきっかけになるか
ノベルティをただ渡すだけではなく、そこでコミュニケーションが生まれるといいなというのを常々思っています。その点、STORES の事業者さんの商品は、渡すことでコミュニケーションが生まれやすく、目的を果たすことに役立っていると感じています。
「DroidKaigi 2023」(2023年9月14日〜16日)では、STORES ブランドアプリ の事業者さんである猿田彦珈琲さんとMARKS&WEBさんの商品をノベルティとして配布しました。ノベルティを渡すと「え?」という反応をもらえるので、すかさず「STORES ブランドアプリ をご利用いただいて、アプリを提供しています!ぜひアプリも触ってみてください」とデモ機をご案内できました。
商品そのものを渡すので、STORES のロゴなどは入っていません。STORES でもらったことを忘れてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、ブースでコミュニケーションが生まれることを重視しています。
いいノベルティの条件を満たそうとすると、どうしてもアイデアが他社と似たものになりがちですが、STORES の事業者さんの商品をお渡しするというのは弊社にしかできないので、その心配はありません。毎回いろいろな事業者さんにお願いしているので少しの手間と予算がかかりますが、サービスを知ってもらえたり、コミュニケーションのきっかけになったりすることを思うと、その成果は十分コストに見合うものだと感じています。
ノベルティは何を渡すかも重要ではありますが、それ以上に、どういう意図や目的なのかを明確にすることが大事なのではないでしょうか。そして、できればその意図や目的がかなったのかを効果測定できるとベストだと思います。まだ道半ばではあるので、ノベルティ1点1点をより効果的に活用できるように試行錯誤を重ねたいと思います。
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