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学習型ロボをJSで自在にカスタム!『ユニボ』がプラットフォーム開放で挑む、世界初のロボット開発エコシステム

最近話題のロボットコンシェルジュ。「何かに使えないかな」と考えたマーケターさんも多いはず。 手軽で自由にカスタムできる学習型ロボット「ユニボ」が登場します。

SoftBank PepperAmazon EchoGoogle HOME などなど。なんだか最近急に始まった感のある『ロボットコンシェルジュ』という夢だらけなマーケット。
「ウチの事業にも何か使えないかなー」と考えたことがあるマーケターさん、結構いるはずですよね?

とはいえ、やっぱりちょっと敷居…というかハードルが高かったんです。これまでは。

例えば Pepper の場合

  • 本体20万+月2万×36ヶ月縛り
  • 自前でソフトを作って動かそうとするとPythonやC++が必要(SDKはあるけど)
  • プラットフォームが開いて無いので大抵自前で作らないとツライ

もうちょっと手軽で、エンジニアの確保がカンタンで、自由度高くユーザーとコミュニケーション取れる学習型ロボットは無いもんか…。

と、思っていたらありました。

なんだか妙な愛嬌を感じる和製ロボットコンシェルジュ『ユニボ』君。

お値段は法人向けで15万+月1.3万×12ヶ月縛り。GUIのソフト開発環境を備え、しかもJavascriptでの動作制御が可能らしいです。

さて具体的にどんなことが可能なのか?どんな機能と戦略でマーケットに食い込んでいくのか。代表の酒井さん、ハードウェア開発リーダーの山田さんに直接お話聞きに行ってきました。

開発に約3年。意外と存在しなかった「学習するロボット」の量産体制がついに完成

― ヒートアップするロボットコンシェルジュ業界。後発となるユニボの『勝算』についてお伺いしても?

―酒井
確かにロボットコンシェル自体は結構加熱してますが、ユニボはその中にあっても「学習する(キャラを持った)ロボット」として割と優位性を持っていると思っています。実際「個人にあわせて対応を学習していくロボット」というジャンルにおいては競合自体あんまりいないんですよ。

米国のJIBOなどが競合にはなるんですが、キャラクター性…となるとあまりぶつからないんじゃないかな?と。

確かに。HOMEにしてもEchoにしても、あまり「人っぽくない」見た目ですし、手足の動きなんかがあるわけでも無いですもんね。(Pepperは人型ですが)

個人とのコミュニケーションを学習しつつ、キャラクターを持っているロボットコンシェルジュ…となると、勝算はあるわけですね。

―酒井
そこまで大仰なものではないですが、ひとまず3月末に予定している販売開始から1年で1万台前後という目標は置いています。

量産するのは大変ですが、協力会社のご支援もいただきながら、販売への目途がみえてきました。

―山田
まぁ苦労はしましたけどね(苦笑)創設から3年、ひたすらAIの研究と開発につぎこんでた分、いざプロダクトの量産モデルと作ろうと思うととにかく色々足りなくて。

『量産モデルの設計を数ヶ月で作ろう!』て言われた時は絶句しましたよ。なんとかしましたけど(笑)

と、そう語ってくれたのはハードウェア側の開発責任者である山田さん。

なんともベンチャーらしい話ですが、それにしたって少数精鋭の企業でAI搭載型ロボットコンシェルジュ1万台の量産を可能にする体制構築と設計…。

苦労とか努力とかそういうのでどうにかなる限界超えてますね。

3月の発売開始が楽しみですが、その前に今日一番聞いておきたかった制御プログラム開発環境について詳しく聞いてみました。

ユニボストアとSDKの開放がもたらす衝撃

―ユニボを企業が使おうと思った際、動作や行動のソフトを作る必要があると思いますが、ユニボの場合その辺ってどうなってるんでしょう?

―酒井
企業向けアカウントを持っているお客様は、ユニボ専用のアプリ(以後、スキルパック)を開発することができますが、別途デベロッパー権限を登録することで、ECサイト『ユニボストア』上でスキルパックを公開・販売することができるようになります。

これにより、より多くの人が開発に携われるようになり、様々な業界に特化したサービスを提供していけるエコシステムの構築を目指しています。

―酒井
スキルパックの開発については、ユニボ専用のSDK(スキルクリエイターと呼んでいます)を提供していきます。

より深く開発したい方向けにはJavascriptで自由に組めるように。 そしてJavascriptが分からない方にも、簡易なUIで会話や動作を登録することができるようになるんです。

そういって酒井さんが見せてくれたのが以下のスキルクリエイターの動画。

とりあえず見てください。なかなかな衝撃的です。

要するに・・・

  • GUI上でチャットbotの用にシンプルに動作組み立てできて
  • ユーザー行動 ⇒ 反応 ⇒ 返しコンテンツと動作設計がブラウザで作れる
  • Web-APIと連携し、その返り値によって行動制御が可能
  • しかもJavascriptとGUIでユニボ自体の動きなども制御できちゃう

てこと。

こうなると、これはもはやWebアプリばりの手軽さでカスタムが可能ということになり、つまりもう全国のフロントエンドな方々がロボット制御できるように…。

てことなんですよね。そーと開発のハードル下がりますし…ちょっとテンション上がってきますねこれ。

―山田
まだまだ課題は多いですが、例えば会員サイトと連携して行動ログから接客応対を任せたり、あるいはリアルタイムな情報と連携させてエリア案内に使ったり。

企業によるロボットコンシェルジュ利用に活用しやすいよう作り込んであるんです。

―酒井
ですね。開発をしてきました日本語解析能力と学習能力の精度を高め続けていかなければプロユースでは使えなくなってしまいます。

なのでこれからの法人向けへの展開としては、見た目の機能だけではなくマーケティングのツールとしても活用できるよう、さらなる改善に取り組んでいくつもりですよ。

いよいよ『具体的な施策ありき』でロボット購入を考えるタイミング…かも?

無事リリースされ、ユニボストアから提供されるスキルクリエイター(SDK)を使うユーザが広がり、スキルパックの開発・公開が増えていけば…。

これ実は世界でも例の無いロボット用App専用プラットフォームになるんだそう。

ライフスタイルの様々なシーンでツールとして使えそうな仕様に加え、ライトな開発コスト+エコシステムを可能としたプラットフォーム。

ちょっと考えるだけでも具体的なコラボネタがポコポコ思いついてしまいますが、さて、皆様はどんな企画に落とし込みますかね?

思いついたらちょっとイジるために一台…でも、全然余裕なお値段設定ですし、発売がほんと楽しみですね。

酒井さん、山田さん、お忙しい中ありがとうございました!

ではまたー。

中村 健太 by 中村 健太
数多くのメディアコンサルとコンテンツクリエイティブに関わってきた経験を持つ株式会社ビットエーのCMO。KaizenPlatformのグロースコンサルとしても知られ、2014年より一般社団法人日本ディレクション協会の会長を務める。主な著書に「Webディレクターの教科書」「Webディレクション最新常識」など。

「BITA デジマラボ」掲載のオリジナル版はこちら学習型ロボをJSで自在にカスタム!『ユニボ』がプラットフォーム開放で挑む、世界初のロボット開発エコシステム

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