企業ホームページ運営の心得

あなたと仕事がしたいと思わせるメルマガ営業術

営業の現場では客との接触が欠かせません。ネットで営業マンに最も近いツールはメルマガです
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Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の283

横たわる領土問題

接するわが家の土地を、隣の家の住民が「使うな」と言ってきました。波風立てまいと使用を控えていると、今度はキッチンの窓を開けるなと要求します。先方のベランダからキッチンの窓が丸見えで、洗濯物を干す際に気を使うからという理由です。そこで「よしず」を立てかけ窓が見えないようにすると、「これ見よがし」だと怒りだし、近所中にあることないこと言いふらしたあげく「庭をよこせ」と言い始めます。

国際問題ではありません。我が家の領土問題です。数年ぶりに再会したクライアントが「ご近所さんと揉めてるんだって?」と心配してくれます。取引がなくっていたときも、私の会社で発行している「メルマガ」を読み続けくれていたのです。そして「仕事を請けていただけるでしょうか」と尋ねられます。

ソーシャルメディアを隆盛とする時代に「メルマガ」を取り上げるのは本稿ぐらいでしょうが、効果があるツールなら時代遅れと揶揄されても紹介するのは「現場の心得」の基本スタンス。今回は「営業マンとしてのメルマガ活用」をとりあげます。

営業において大切なこと

フリーター生活を経て広告代理店にもぐりこむと、待っていたのは「飛び込み営業」でした。商店街の端にクルマを停めて、一社ずつ名刺を配り回るのです。100件回って件、話を聞いてもらえればよい方で、この1件から受注できるのがせいぜい1~2割です。そしてこの1~2割のために大切なことが、

接触頻度

です。機知に富んだ会話も、明敏なアイデアも、ともに過ごす時間の前には無力です。だからこまめに足を運び、世間話や無駄話を惜しんではならないのです。

優れたアイデアがあれば時間は関係ない

とは営業未経験者のタワゴトです。そもそも日頃つきあいのない人間の「アイデア」を聞いてくれる経営者はまれです。また、本当に優れたアイデアを提案できても「他の会社にも言っているんだろ」と足元を見られるのです。見ず知らずの他人の話など、その程度に過ぎません。

師匠の導き

未経験者のタワゴトと断言できるのは、私も「アイデア至上主義」だったからです。用事がなければ、客先に足を運ばず、アイデアを閃いたときだけ、アポを取り訪問していました。しかし、約束をすっぽかされることは少なくありません。営業マンなら常識に属しますが、約束を破る大人はとても多いのです。

そんなある日、先輩営業マンに同行することがありました。彼が来店すると、クライアントは仕事の手を止めて話を聞いてくれます。彼の話はいわゆる世間話で、アイデアも中身どころか、オチもありません。しかし、耳を傾けるのです。

彼は週に一度は客先に顔をだす「ご機嫌伺い」をしていたのです。そして彼を真似、効果を実感して「接触頻度」という結論に達します。すでに泉下の人ですが私の「営業の師匠」です。

それでは「接触頻度」がどれだけの違いを生むのでしょうか。その答えはいみじくも「ソーシャルメディア」が示しています。頻繁にコメントをやり取りするFacebook上の友達の投稿に対して、忙しいときでも作業を中断して「いいね!」とクリックするのは、師匠の来訪に手をとめて応対した店主と同じ気持ちです。絶えず接していることで生まれる、返報性や親近感が「ソーシャルメディア」を支えるように、営業マンのこまめな訪問が話に耳を傾ける素地を作るのです。そしてメルマガにも通じます。

ソーシャルメディアとの比較

久しぶりとは思えない

とは「領土問題」を心配してくれていたクライアントの言葉です。定期的に届くメルマガには「ご機嫌伺い」のような「接触効果」があるのです。

これはソーシャルメディアにもあります。しかしTwitterでのつぶやきは、街頭演説のような不特定多数への呼びかけで、営業マンの訪問とはニュアンスが異なります。余談ですが、政治家がTwitterを好む理由はここにあるのかもしれません。反対にFacebookは「個人と個人」を基本とし、会社の代理人である営業マンとは立ち位置が異なります。

「営業マン」の世間話とは、責任ある社会人としての発言で、プライベートの「ダダ漏れ」ではありません。つまり、最も「営業マン」に近いネットチャネルが「メルマガ」なのです

メルマガを「営業マン」として使うなら、その「内容」はさして重要でないことは、師匠のエピソードからも明らかです。目的は「発行」することにあるのです。メールボックスに「差出人」としてあなたの名前を刻むことで、「接触」したというアリバイを作り、客の記憶の専用席を確保し続けるのです。実際の営業において、訪問時に不在でも「名刺」を置いてくることで「来ましたよ」とアピールするのと同じです。

商談の場でのネタ

本稿は「営業マン心得」ではありませんが、商談の場でビジネスの話題だけをするのは上策ではありません。クライアントの見識が広がる世間話や、下世話な雑談を織り交ぜ、先方を楽しませることに力点を置きます。だれでも「楽しい」と感じる人と仕事をしたいと思うからです。仮にライバルからの売り込みがあっても、似たような条件なら「楽しい」方に軍配が上がりますし、売り込みがあったことを「相談」してくれるようになれば一人前です。

「相談」とは言い訳に過ぎず、あなたとお話がしたい……ライバルの申し出を断る理由を教えてくれという告白なのです。つまり世間話が「参入障壁」となります。

メルマガの内容についても同じことがいえます。そして楽しませることが目的ですので、ご近所トラブルがネタになるのです。そして「領土問題」に気をもんだクライアントの言葉で、この方法にさらなる自信を深めます。

ミヤワキさんと仕事をしていたときは楽しかった

その方は、1年ほど前に諸事情から別の業者とホームページの契約をしていたのですが、そちらは「つまらない」と弊社に再び声がかかったのです。「請けていただけるか」という問いかけは、同じくメルマガでこちらの多忙を知っていたからです。ちなみに、いつも2時間の打ち合わせで、実務については15分ぐらいしか話していなかったのですが。

今回のポイント

メルマガを営業マンにする

接触頻度を高める最適なチャネル

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