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サイトの良い点と悪い点のコメントを200件集める方法: 企業ウェブ・グランプリに応募する!

御社のサイトは何かの賞を獲得したことがありますか? または応募したことがありますか?
企業ウェブ・グランプリは、「ウェブ関係者のウェブ関係者によるウェブ関係者のための賞」として、企業サイトを審査・表彰するアワードイベントで、今年の開催で第5回を迎えます。
http://www.web-grandprix.jp/

あなたが担当しているサイトをいろんなWeb担当者さんに見てもらい、良い点と悪い点を評価してコメントとして200件ほどもらえるとしたら、あなたは興味ありますか?

そうしたコメントがもらえることが特徴のイベントがあるのです。それが、企業Webサイトを審査して賞を授与するイベント「企業ウェブ・グランプリ」。

この記事では、過去に企業ウェブ・グランプリにエントリーして受賞されたサイトの担当者さんにお集まりいただき、参加企業が受け取るコメントについてや、こうしたアワードに応募することの意味やメリット、さらに受賞したことで担当者としての仕事がどう変わるかを伺いました。

左から
青山 雅一 氏(パイオニア株式会社)
遠藤 加奈子 氏(貝印株式会社)
粕谷 俊彦 氏(三菱電機株式会社)

受賞よりも実はメリットがあるかもしれない、審査員からのコメント

Webサイトを審査するアワードというと「○○賞を受賞」という部分に注目が集まりますが、実際にサイトをエントリーしている企業は、賞とはまた違った部分にも魅力を感じている場合もあるようです。企業ウェブ・グランプリの場合、それは「審査員のコメント」。

企業ウェブ・グランプリでは、サイトのエントリーに併せて、他のサイトを評価する審査員を応募企業が登録する仕組みになっています。そうして参加した他社のWeb担当者さんが、各応募サイトに対して、それぞれ「良い点」と「改善点」の両方をコメントとして記載するのです。このコメントがもらえる点を、応募企業は高く評価しているようです。

粕谷氏(三菱電機) グランプリですから、もちろん賞をいただけるとうれしいのですが、実は企業ウェブ・グランプリでは、それと同じぐらい、応募したサイトに対して審査員さんからいただくコメントに価値があると思っています。

「良い点」と「悪い点」の両方がコメントとして必ず記載されるようになっているのがよくできていると思います。褒められているコメントもうれしいのですが、やはり他のWeb担当者さんから問題点を指摘してもらえるのは参考になりますよね。

遠藤氏(貝印) そうなんですよ。同じWeb担当をされている方からの指摘ですから、単なるサイトの見た目に対するものだけでなく、痛いところを突かれていたり、また自分にはなかった視点からの指摘もあったりで、参考になります。

あと、ふつうの人だとわかってもらえないような「営業の人との連携が大変だったんでしょうね」といったコメントをいただくと、「そうそう!」と、わかってもらえたうれしさでモチベーションが上がるんですよ(笑)。

青山氏(パイオニア) 問題点を指摘されたからといってすぐに修正できるわけじゃないのですが、コメントをいただいたなかには「やっぱりそうですよね」と思えるものも多く、サイト改修の優先度決定に役立てたりもしています。

2008年にベスト・グランプリをいただいた「Sound Lab.」では、「ただ音が聞けるだけじゃなくてダウンロードできたらいいのに」というコメントをいただいて、やっぱりそういう声があるんだと再認識して次の年にダウンロードできるようにしました。

三菱電機でも同様のことはありましたね。2009年にベスト・グランプリをいただいた「サイトプリント」なんですが、最初は特別なプラグインが必要だったんです。表現力で選んだ仕組みだったのですが、「そのプラグインは社内のルールでブラウザにインストールできないので使えない」という声が多かったんですよ。企業利用者に使ってもらうための仕組みでしたから、これは変えなければいけないだろうと、すぐに一般的なプラグインを利用する仕組みに変えました。

遠藤 加奈子 氏(貝印株式会社)
遠藤 加奈子 氏(貝印株式会社)

貝印では2009年に、高校生やその親御さんや先生を対象にしたサイトを「スチューデント部門」で応募したんですが、そこで高校生230人ほどからのフィードバックを得られたのは貴重でした。授業のなかで審査してもらうので、みなさん真面目にしっかりと書いてくれていますし、オトナと違って高校生は遠慮なく辛辣な意見を書いてくれるので(笑)。

サイトが対象としているのが高校生ではあるものの、そうした人に直接ヒアリングできる機会は頻繁にあるわけではないので、驚く意見も多かったです。反応するポイントが私たちの想定と違っていて、「イラストがかわいい」といったコメントに、部署内で「そこに反応するのかー」とびっくりしたり(笑)。オトナの頭で考えていることと高校生が感じるポイントの違いを実感できましたね。

あとですね、実は「良い点」のほうのコメントも、別のシーンで役に立つんですよ。というのも、社内向けにサイトの総括や報告書を作るじゃないですか。そういったところで、いただいたコメントを「企業ウェブ・グランプリで審査されている他社の方からもこうした評価をいただいている」と客観情報として書けるので、重宝しています。

あと、コメントをいただくこと以外にも、応募した自分たちが審査をすることのメリットも大きいですよね。審査するのは大変なのですが、良い機会をいただいていると思います。

そうそう。ふだんは見ないような業種のサイトを見られるのは、自分にとっても意識をひろげられる良い機会ですよね。まぁ、実際には「見られる」というよりも「見なきゃいけない」んですが(笑)。

同業他社のサイトならふだんから見ていますが、あんなにいろんなサイトをたくさん見る機会はないですから、審査のためにいろんなサイトを見てすごく勉強になりました。「なるほどー」と。

※2010年度は審査員1人あたり25サイトほどを評価。

受賞をきっかけに社内の認識が変わったり
他のビジネス機会が生まれたり

みなさんベスト・グランプリや部門グランプリを獲得されていますが、受賞してどうでしたか? 受賞したことで何か社内で変わったことがありましたか?

青山 雅一 氏(パイオニア株式会社)
青山 雅一 氏(パイオニア株式会社)

受賞の報せはパイオニアの社内報などで全社員に伝えました。社長にも連絡会議でベスト・グランプリのトロフィーを見せて直接報告しましたが、「そうか、よかったね」と(笑)。

ベスト・グランプリを受賞したSound Lab.は音にこだわったコンテンツだったのですが、社内の商品企画の人に「こんなものが社内にあったんだ」と知ってもらうことができ、その後、Sound Labで使っていた音源を使った商品(住宅設備用オーディオやデジタルフォトフレーム)などが生まれました。ベスト・グランプリを受賞してなければ、こうした形の商品はできなかったかもしれません。

また、Sound Lab.の「音俳句」というコンテンツは、平成23年度小学校国語科の副読本「俳句の授業ができる本」(三省堂)で音を使った句会ライブの授業として紹介されました。音俳句が教育現場のお役に立つ社会貢献につながったことは、企業ウェブ・グランプリの受賞がきっかけとなり注目されたおかげです。Sound Lab.では制作会社さんと長くお付き合いいただいているのですが、こうした賞を受賞したことで、その関係も良好に続いています。

貝印でも、受賞したことは社長に直接報告しました。最初は「そうなんだ」という反応でしたが(笑)、「ウェブちゃんとやってるみたいだね」という認識ができたようで、2年目は「お、今年も受賞したんだね。おめでとう」という反応に変わりました。

貝印では年に1回、新商品商談会としてバイヤーさんを集めて行うイベントがあり、そこで自社の活動をバイヤーさんたちに報告しています。実は企業ウェブ・グランプリの授賞式がその商談会と同じ日で、会場で頂いたトロフィーや賞状をその足で会場にもっていってご披露したことで、営業さんや小売店さんにも受賞を知ってもらえたんですよ。その後、ある小売店さんから「何かWebでできないですかね、貝印さん」というお声がけをいただくこともできました。

受賞する前は、担当している自分たちとしては正しいと思ってサイトを運営していましたが、社内では「Webって何をやってるの?」という空気が流れていたんですよ。でも今では、これまでやってきたウェブのことが社内でも「Webチームはがんばっているらしい」「ちゃんとやっているんだ」と理解・評価されるようになり、予算も増やせるようになりましたし、ウェブの企画が通りやすくなったのは確かですね。受賞したことだけが理由ではないとは思いますが。

粕谷 俊彦 氏(三菱電機株式会社)
粕谷 俊彦 氏(三菱電機株式会社)

粕谷氏(三菱電機) 三菱電機では、役員に提出する月報に各部門が「こんなCMを開始しました」などの活動報告を掲載するのですが、そこに「企業ウェブ・グランプリでベスト・グランプリを受賞」と載せました。また、従業員約5万人に配布される社内報にも「新しい画期的なことをした社員」として掲載してもらいましたし、イントラネットの宣伝部のページにも受賞の話題を掲載しました。

授賞式の際には制作会社やシステム会社の方が中継を見てくださっていたようで、社内のスタッフだけでなく、関係者全体のモチベーションが向上したのは確かですね。その後、各社に感謝状を贈りました。

2009年にベスト・グランプリをいただいたことで「サイトプリント」に興味をもった方も多かったようで、受賞後に企業や官公庁などから求められて数十社の方にどんなサービスか説明しました。そうした反応を受けて、サイトプリントを関係会社から販売する動きにもつながりました。

2010年のトリプルメディア部門も、受賞してよかったと感じた賞でした。というのも、それまで社内的には「ツイッターなんてやってて意味あるの?」という雰囲気があり、それに対して定量的なデータを提示したりしていたのですが、さらにトリプルメディア部門を受賞したことで、社内に「なるほど、ツイッターもそれなりに意味があるんだね」という認識が生まれてきました。これは受賞がなければ出てこなかった評価だと思います。また、ツイッターを開始して約1年の時点で総括を出したのですが、そこにもしっかりと「受賞」を記載できましたし(笑)。

◇◇◇

今年で5回目となる企業ウェブ・グランプリは、現在、参加申し込みを受付中。参加申し込みの締め切りは9月16日までなので、「うちのサイトもエントリーして審査員のコメントをゲットし、あわよくばグランプリ受賞を」という方は、ぜひ公式サイトで申し込みの手続きを確認してください。

・企業ウェブ・グランプリ公式サイト
http://www.web-grandprix.jp/

ちなみに応募は1社5万円(3サイトまでエントリー可能)。審査部門が次のように数多くあり、どの部門に応募するのがいいか意外と悩むとのことなので、早めに手続きを進めるのが良さそうです。

  • コンセプト&アーキテクト部門
  • デザイン&クリエイティブ部門
  • ガバナンス&ユーザビリティ部門(選考対象:コーポレートドメイン)
  • コンテンツ企画&ライティング部門(選考対象:B2B部門・B2C部門)
  • マーケティング&キャンペーン部門
  • テクニカル・イノベーション部門
  • お客様サービス、カスタマー・リレーション部門(選考対象:B2B部門・B2C部門)
  • 商品、製品、サービス紹介部門
  • 社会貢献・CSR・震災対応部門
  • 企業情報・IR部門
  • 地球環境とエコロジー部門
  • グローバルサイト部門
  • ソーシャル・ネットワーキング部門
  • モバイル部門
  • スチューデント部門
  • チームビルディング部門<Web担当者Forum発刊5周年記念特別企画>
  • 浅川賞(アクセシビリティ賞)
  • 新人賞
  • RIAC特別賞

「激戦部門」に応募すると他のサイトも多く難関となってしまうので、受賞を狙う場合は部門を慎重に選ぶのがいいということだ。ちなみに、リストの頭のほうにある部門(コンセプト&アーキテクト部門やデザイン&クリエイティブ部門など)は激戦区になりがちで、「今年から試行的にやってみます」としている部門は穴場だとのこと(経験者談)。

また、今年から、応募者が「こういうユーザーが対象のサイトで、こういうポイントを見てほしい」という審査のポイントを指定できるようになっているので、審査もしやすいだろうとのこと。

さて、今までグランプリやアワードを避けていたあなた、今年は試してみるというのはいかがでしょうか?

・企業ウェブ・グランプリ公式サイト
http://www.web-grandprix.jp/

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