瞳さんは歯磨き粉何使ってるんですか?(笑)
瞳さんは歯磨き粉何使ってるんですか?(笑)
瞳さんだって、歯磨き粉のクチコミ、今までの人生でしたことありますか? したことも、されたこともないですよね、普通。
そういえばないです。(笑)
ですよね。あんまりないはずなんです。でも、「マーケティング担当者」になると、それがいきなり「してくれるはず!」って呪縛にとらわれちゃう。不思議なんです!まぁ私も食品メーカーにいたときはそうでしたけど……。
その呪縛あるよね。「それはできません」と言うと険悪になるし。ま、そこをアイスブレイクするのが仕事といえば仕事なんだけど。
そうなんですよ、皆さん自社の商品を愛してますから……。
そうそう、自社商品愛は凄いわよね。
瞳さんは歯磨き粉、何使ってるんですか?
私は「Ora2」って決めてるんだけど(笑)
瞳さんは「Ora2」なんですね! そこで質問! ずっと「Ora2」を使い続けている瞳さんは、「Ora2いいよ!」って友達に勧めたことがありますか!?
ないです(笑)。ないない。
ですよねぇ。これが、ロイヤリティとコミットメントの違いだと思うんです。
「何使ってるの?」って聞かれたら言うけど。理由もあわせて。
ですよね。でも「瞳って歯磨き粉なに使ってるの?、なんて日常会話はあんまりないですよね。会話のネタにならない。
そうね、美咲ちゃんが何使ってるか、ぶっちゃけ興味ない(笑)
ひどい!(笑)、瞳さんは「Ora2」のロイヤルカスタマー。ずっと買い続けてくれている大切なお客様。LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)も大きい。でも、それを人に勧めるかは別ですよね。だからロイヤリティは高くてもコミットメントは高くないということだと思うんです。
ロイヤリティとコミットメントを簡単に説明すると?
ロイヤリティ=自分で買い続けている、コミットメント=聞かれてもいないのに人に勧める。生活消費材は、そもそもコミットメントというレベルそのものがあまり存在していない、という商材特性があると思います。だから、クチコミは発生しない。もしくはしていてもものすごく少ない。人に語る必然性がないからです。だから、クチコミしてもらいたいのなら、「商品そのもの」ではなく、その周辺にクチコマれるネタを用意しなくちゃいけないんです。
メディアが違うと、コミュニケーションが違う
じゃあ逆に、人に語る必然性のある商材って何だろう? 生活消費材の対極に位置するものとは?
関与度の高い商材全般だと思います。比較検討段階が長い商材とも言えます。
クルマ、住宅、嗜好品とかね。
ですです。一度買ったら、あんまり買い替えができない商材。もしくは自分のこだわりやスタイルが強く反映される商材。
そう、それで、以前の一洋ホームのときは結構うまくいったんだけどね。
ですね。例えば、住宅メーカー。家や家電って、買うときすごく吟味するじゃないですか。家なんて特に。
家やマンションの検討期間の長さは一番じゃないかな。検討期間の長い商材だとWebで見込み顧客と長い間エンゲージメントしてステージを上がっていってもらうわけです。
だから、集合知サイト(クチコミ掲示板)やQ&Aサイトが盛り上がります。でも、実はTwitterやFacebook、mixiのようなコミュニケーションプラットフォームでは、そんなに話題にならないじゃないですか。これってすごく面白いというか、特徴だと思うんです。
確かにソーシャルメディアだと、食品とか飲料とか、ちょっとしたものよね。
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つまり、レストラン(食べログ)、家電やPC(価格コム)、化粧品(@コスメ)のように興味関心ごとに経験者のクチコミが蓄積されていく場所(いわゆるインタレストグラフ)と、誰が言うかが大事なソーシャルグラフで、流れている情報(されている会話)ってぜんぜん違うんですよね。関与度が高い商品は、インタレストグラフのクチコミサイトでよく語られる傾向があります。みんな同じ興味関心のある情報をやり取りしたいわけです。
美咲ちゃんの本に、「Who」と「What」があったよね。
それですっ! でも、コミュニケーションプラットフォームは日常会話を行っている場所ですから、家だけの会話をする場所ではありませんし、共通の「家」という興味についても会話できるとは限りません。
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