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『インターフェース革命』

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『インターフェース革命』

森山 和道(サイエンスライター)

顧客接点こそが企業に対する顧客のイメージを決定づける場
最適・最強のサービスインターフェイスシステムとは

インターフェース革命
  • 『インターフェース革命』
  • ジェフリー・F・レイポート、バーナード・J・ジャウォルスキー 著
  • 中瀬 英樹 訳
  • ISBN:4-270-00077-5
  • 定価:本体2,500円+税
  • ランダムハウス講談社

インターフェイスというと、道具やウェブの使い勝手やデザインに関する言葉だと思っている人が多いと思う。それは正しい。だが本書は、インターフェイスという考え方を、日本語で言えば「顧客接点」という概念にまで拡張して論じる。企業が顧客と接するところ、それが顧客接点(インターフェイス)だ。心地よい店で気持ちいい接客を受ければ誰でもその企業に対して良いイメージを描く。顧客接点こそが、企業に対する顧客のイメージを決定づける場であり、他社と差異化すべきポイントだという。

顧客接点はまさに現在、機械化が始まっている場でもある。銀行のATMや駅の自動券売機、電話による自動応答システムはいうまでもなく、もちろんウェブサイトもフロントライン機械化の一例だ。ウェブサイト相手にむかついたり、逆に気分が良くなったりした経験は誰でもあるだろう。本書の著者らは、機械は今や人間の感情に訴える魅力をも備えつつあるのだと論じている。バックオフィス機械化の次にはフロントライン機械化が既に始まっており、それこそが顧客リレーションシップ差別化を可能にするわけだ。

機械による人間の置き換えだけが進行しているわけではない。今やデータベースなしの窓口はあり得ない。RFIDやロボット技術が発展すれば、さらに機械と人間の組み合わさったサービスインターフェイスが顧客満足度向上のために活躍する。インターフェイスデザインこそが企業の勝敗を決定づけるのかもしれない。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウ vol.2』掲載の記事です。

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