グローバルECプラットフォーム「Shopify」の日本法人Shopify Japanは5月7日、AI搭載のコマースアシスタント「Sidekick(サイドキック)」でマルチステップ推論機能の強化、画像生成機能の統合を含む大規模アップデートを実施したと発表した。
今回のアップデートは、事業者が達成したい意図を伝えると「Shopify」のAIが最適な方法を特定・実行する「宣言型コマース(Declarative Commerce)」の構想を実現するための重要な進展という。
「Sidekick」は汎用型AIツールとは異なり、コマースに特化して設計。事業者のストア運営状況を理解し、データ分析からSEO最適化まで幅広いニーズに対して自然な会話を通じて実践的なサポートを提供する。
新しい「Sidekick」は、「Shopify」のAI活用ツール群の一環としてすべての「Shopify」マーチャントに提供を開始。「Shopify」管理画面に対応する全20言語(日本語を含む)で「Sidekick」を利用でき、事業者は言語切り替えの手間なく、自身の言語で自然に対話できるようになった。
今回のアップデートで「Sidekick」に追加された機能は次の通り。
高度な推論機能
基本的な質問への回答だけではなく、ビジネス課題の根本原因を特定、予防策と実行可能なマルチステップソリューションを提案できるようにした。たとえば、売り上げが低下した場合、在庫状況・マーケティング施策・顧客行動パターンを分析し、原因を特定して具体的な改善策を提示する。
進化した技術基盤
- マルチソース分析:売上データ・在庫情報・顧客プロフィールなどを同時に分析し、包括的なインサイトを提供
- セグメンテーション機能の強化:新たな構文の導入で、より精緻な顧客分類を実現し、ターゲットごとに高精度な施策実行を支援
- 自己学習型レスポンス:対話のコンテキストから学び、やりとりを重ねるごとに回答の精度と関連性を向上
画像生成機能の統合
「Sidekick」上でプロフェッショナルな商品画像を直接作成できるようになり、より手軽に高品質なビジュアルコンテンツを制作できるようになった。
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「Sidekick」のアップデートについて、ShopifyのVanessa Lee(ヴァネッサ・リー/プロダクト担当バイスプレジデント)は次のようにコメントしている。
AIは、コマースにおける大きな平等化装置となる可能性を秘めている。今回の「Sidekick」の強化により、テクニカルスキルや経済的状況に関係なく、すべての起業家が高度なビジネスツールにアクセスできるようになった。時間のかかる作業を取り除き、事業者がビジネスの成長と顧客とのつながりという本当に重要なことに集中できるよう支援していく。
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オリジナル記事:「宣言型コマース(Declarative Commerce)」の実現に向けて、ShopifyのAIアシスタント「Sidekick」がアップデート
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