楽天グループは、独自の配送サービス「Rakuten EXPRESS」を終了する。楽天が独自に消費者へ商品を届けるラストワンマイルは、順次、日本郵便を中心に他の配送キャリアに移行する。「楽天市場」出店者への影響はないという。
「Rakuten EXPRESS」は、楽天グループで生活用品や日用品を取り扱う「Rakuten24」などの直販、「楽天ブックス」、ファッション通販サイト「Rakuten Fashion」、家電ECサイト「楽天ビック」の商品、「楽天市場」出店店舗を対象とする物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」で受託する一部の荷物を自社配送するラストワンマイルのサービス。
終了する予定の「Rakuten EXPRESS」のイメージ
楽天グループが担っていたラストワンマイルは、資本・業務提携先の日本郵政傘下の日本郵便を中心に、他の配送キャリアへ順次、移行する。「Rakuten EXPRESS」の人口カバー率は約70%。三木谷浩史会長兼社長は、残りの30%を自社配送でカバーするには「コストが相当かかる」と説明していた。
「Rakuten EXPRESS」の業務委託先には5月に入り、サービスを終了する旨の説明をスタート。終了時期は明らかにしていないものの、委託先との調整を進め、順次、終了するとしている。
楽天グループは単独での物流DX(デジタルトランスフォーメーション)の構築ではなく、日本郵便と物流拠点や配送システム、受取サービスの構築、楽天フルフィルメントセンター、ゆうパックなどの利用拡大に向けた取り組みを共同で進める構想を掲げている。
事業を推進するのは2社出資の合弁会社「JP楽天ロジスティクス株式会社」。まず、楽天グループが新設する完全子会社「JP楽天ロジスティクス合同会社」に、物流事業に関る権利義務を簡易吸収分割の形式で承継。7月1日に楽天、日本郵便が「JP楽天ロジスティクス合同会社」に出資し、翌日に「JP楽天ロジスティクス株式会社」へ商号変更する予定。
楽天グループと日本郵便による合弁会社「JP楽天ロジスティクス株式会社」(画像は楽天グループのIR資料からキャプチャ)
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オリジナル記事:楽天が独自の配送サービス「Rakuten EXPRESS」を終了へ。ラストワンマイルは日本郵便などへ移管、出店者への影響はなし
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