2018年の自社ECサイト、モール店の対策&トレンドを大予測【年間販促予測付き】 | 竹内謙礼の一筆啓上 | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2017年12月11日(月) 07:00
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私は次年の販促予測をまとめた「予測カレンダー」を11年前から作っています。翌年の経済状況から消費のトレンド、楽天市場やAmazonの傾向やSEO、SNSの施策まで、各ジャンルの予測を網羅して12か月の販促のポイントをカレンダーにまとめています。今回は、その中からネットショップ運営に役立つ話をご紹介します。

2018年、モールはこうなる! 楽天はメルマガに注力を

まず、気になる三大モールの予測から。楽天市場の直近の決算報告を見るとEコマースの成長は昔ほどの勢いがないことが分かります。しかし、相変わらずポイント還元セールには強く、固定客も多いので、まだまだ他のモールと比較しても楽天市場に分があります。ただし、セール中心の販促に比重を置いてしまうと、どうしても小さいネットショップは利益が削られてしまいます。

そこで2018年に力を入れて欲しいのがメルマガによる施策です。メルマガの配信に規制がかかっている分、逆に配信数が絞られて読まれやすくなっている傾向があり、小規模店舗でも良い反応が出ている状況です。リピート商材以外でも好反応を示しているケースもあるので、2018年はメルマガ販促に力を入れることをおすすめします。

AmazonはFBA活用を

次にAmazonですが、FBA(フルフィルメント By Amazon)を展開している商品を優先的にAmazon内の検索で上位に表示させる傾向が強くなっています。そのため、FBAに商品が出せるネットショップは、積極的にAmazonを活用していきましょう。人気商品の類似品で、価格の低い商品を提供できるのであれば、小さな企業でもAmazonで大きな売上を作ることが可能です。

Yahoo!ショッピングでは安心感訴求を

Yahoo!ショッピングは取扱高が昨対比で39%増と好調。しかし、市場規模は楽天市場よりも小さいため、1店舗当たりの売上の伸びはやはり鈍いのが現状です。無理をして急激に売上を伸ばす施策よりも、ページを作り込んで、じわじわと売上を伸ばしていく戦略にシフトしたほうがいいと思います。

また、Yahoo!ショッピングは出店料が無料のため、しっかりページを作り込んでいる店舗が多くありません。そのような中で、ネット通販に慣れていないユーザーが流入しやすいこともあり、安心感のあるネットショップにお客様が流れている傾向があります。商品ページの商品説明を細かく書きこんで、店長やスタッフ、店舗や会社の写真も多く掲載して、「安心感」を演出することが、購入に結びつきやすくなります

楽天市場で売れない店舗も、Yahoo!ショッピングでは競合も弱く、少ない仕事量でも売上を作れていますので、規模の小さなネットショップにとってはYahoo!ショッピングの方がチャンスがあるかもしれません。

Wowma!への出店は試す価値あり

三大モール以外で注目すべきモールはauが運営しているWowma!です。DeNAショッピングから引き継がれたモールですが、ポイント施策で集客を強化しています。2018年にテスト的に売り上げ拡大を狙うのであれば、無料で出店できる期間に出店してみる価値はあると思います。

自社サイトはコンテンツが鍵

自社サイトの運営に関しては、SEOの攻略が非常に難しくなってきています。集客するためには「ページ数」と「内容」が重要視されますので、今後はいかに有益なコンテンツを作ることができるかがカギを握ります。2018年度中に自社内でコンテンツを制作できる体制を整えた方がいいでしょう。

Eコマース全般で言えば、2018年は動画を使った「ライブコマース」に注目が集まりそうです。株式会社Candeeが運営する「Live Shop!(ライブショップ)」では、モデルなどのインフルエンサーが出演して、動画内で商品を紹介。利用者の8割は18歳〜24歳の女性で、人気配信となれば1回で3,000人が視聴し、2万件超のコメントが殺到します。

Live Shop!の配信の様子(画像は編集部でキャプチャ)

今すぐライブコマースが主流になることはありませんが、2020年には次世代高速通信規格の「5G」が国内でスタートします。スマホでの動画視聴は今よりもスタンダードになっていくことは確実。動画制作は作り込むのに経験と知識が必要なので、2018年度中から動画コンテンツの制作には取り組んでいたほうが良いかもしれません。

2018年販促スケジュール

最後に、1年間のネットショップ販促のポイントを紹介します。

1月

まず、1月ですが福袋の売上はやや低調になってきています。「不要なものは買いたくない」という世相の表れだと思いますので、「中身が見える」「交換可能」などのキャッチコピーで、福袋商戦を乗り切りましょう。

2月

2月はバレンタイン商戦に注目。2018年はバレンタインが平日なので、義理チョコのラインナップを増やしたほうがいいと思います。

3月

3月は検索キーワードの上昇率を見ると、卒園式や入学式のお祝いの返礼ギフトに悩んでいる人が多いようです。ギフト品の“返礼”にフォーカスして商品を提供するといいかもしれません。

4月

4月はバーベキューやお花見がトップシーズン。アウトドア用品や調理器具が好調に売れます。特に最近は共働き世帯が増えているため「お弁当 簡単」のようなキーワードが上昇しています。冷凍食品などの販促に力を入れるといいでしょう。

5月

5月は母の日のギフト品が好調。同封するメッセージカードのメッセージの内容に悩んでいる人が多く、メッセージの例文も選べるようにしてあげると販促効果が高まります。

6月

6月14日から7月15日まで、サッカーW杯のロシア大会が始まります。このような大きなスポーツイベントがあると、ショッピング系のキーワードのボリューム数は軒並み落ちていきます。6月後半はあまり大きな販促は仕掛けないほうがいいかもしれません。

7月

7月は夏バテ対策商品が動き出します。冷房による冷え対策の商品も注目を集めますので、早めの販促を心がけたほうがいいと思います。

8月

8月は夏休みの宿題対策グッズが狙い目。自由研究をテーマにした商品は通販で好調な売れ行きを見せます。

9月

9月は敬老の日に注目したいのですが、データを見ると敬老の日にギフト品を送る人は少なくなっています。そのため、ギフト商戦を狙うよりも、「60歳以上の方は10%オフ」といったような、シニア層だけをターゲットにしたセール販売などを展開するのがいいかもしれません。

10月

10月はハロウィン需要がありますが、ここ最近は仮装グッズの売上が鈍化しています。お菓子や料理、飾りつけ等、周辺グッズの売上を伸ばす施策に切り替えたほうがいいと思います。

11月

11月は「11月11日」が覚えやすいということと、「11月22日」が“いい夫婦の日”ということで、結婚記念日にする人が多い月でもあります。特に2018年は11月4日に眞子様の結婚式があります。結婚、婚約、婚活関連のグッズの通販は好調に動くのではないかと予想しています。

12月

12月に関してはクリスマスが3連休なので外食が増えることが考えられます。ケーキの通販に関しては予約販売を早めに展開し、お客さまを囲い込んでおく必要があります。

◇◇◇

ネットショップの運営には「予測力」が必要です。売れる商品を作るにしても仕入れるにしても“予測”が必要ですし、商品ページや広告の制作も1、2か月前から動かなければ間に合いませんので、やはりここでも“予測”が必要です。

早めに次年の予測をしておけば事前準備ができ、万全の体制で売上を作ることができますが、日々の仕事に追われていると予測を立てている時間がありません。特に年末はネットショップにとっても書き入れ時。来年のことを考える余裕はありません。

しかし、予測をしていないとビジネスチャンスを逃すことになります。そのようなことがないよう、予測カレンダーを毎年せっせと作っていますので、興味がある方は、ぜひ一度ご覧になっていただきたいと思います。

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竹内 謙礼
有限会社いろは 代表取締役

竹内 謙礼(たけうち・けんれい)

1970年生まれ。大学卒業後、出版社に勤めた後に観光牧場に転職。企画広報担当を経て2004年に経営コンサルタントとして独立。楽天市場、ビッダーズ等で多くのネットビジネスの受賞履歴あり。また、千葉文学賞等の小説、エッセイでも数々の受賞暦を持つ。

大企業、中小企業のコンサルティングはもちろん、サイドビジネスや起業に対しての販促、営業、人材教育のアドバイスを行い、特に実店舗のキャッチコピー制作とネットビジネスへのコンサルティングには定評がある。また、低価格の会員制コンサルティング「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、180社近いコンサルティング指導を日々行っている。

販促、企画、会計、投資の書籍執筆の他、新聞や雑誌等でも連載を持っており、ラジオのパーソナリティとしても活躍。商工会議所や企業での講演、企業での人材教育等、経営コンサルタントとして精力的に活動している。NPO法人ドロップシッピング・コモンズ理事長。著書多数(詳しくはこちら

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