ディー・エヌ・エー(DeNA)は4月6日、キュレーション事業を強化すると発表した。同社では昨年10月、キュレーションプラットフォームを手がけるiemoとペロリの2社を買収し、サービスを提供している。6日には新たに3つのキュレーションプラットフォームを開始すると発表。既存のサービスと合わせて6サービスを展開することになる。同社では同事業の拡大プロジェクトを「DeNAパレット」と名付けて強化していく方針で、近い将来にはネット販売との連携も予定。今年中に10サービスまで増やす計画だ。
同社ではiemoの運営する住まい・インテリア関連の「iemo(イエモ)」、ペロリが運営する女性ファッションの「MERY(メリー)」、レシピなど食に関する情報に特化した「CAFY(カフィ)」の3サービスを手掛けており、このうち買収した2社が運営するサービスについては、「iemo」が昨年8月の150万MAU(月間アクティブユーザー数)から今年3月は500万MAU以上に、「MERY」は昨年8月の1200万MAUから今年1月は1600万MAU以上になるなど、買収後も拡大基調が続いている。
DeNAのキュレーションプラットフォーム事業の拡大プロジェクト「DeNAパレット」
新たに始めるのは旅行関連の「Find Travel(ファインドトラベル)」、男性ファッションの「JOOY(ジョーイ)」、出産・子育て関連の「cuta(キュータ)」の3つ。国内外の人気観光スポットやご当地グルメなどを紹介する「Find Travel」は、2月に買収したFind Travelが運営しているが、他の2サービスはDeNAで開発したもの。男性ファッションやヘアスタイル、恋愛・デート関連の情報を配信する「JOOY」は「MERY」のノウハウを活かした。また、妊娠・出産・子育て情報サイトの「cuta」は、スタッフが出産経験者と産休前の女性社員で占められている。
DeNA執行役員キュレーション企画統括部長でiemoの代表取締役CEOを務める村田マリ氏は、「iemo」と「MERY」について、「急成長するキュレーションプラットフォーム事業にDeNAが得意とするスマホサイト運営ノウハウや経営手法を掛け合わせることで、月間2000万人以上のユーザーが閲覧している」と評価。また、キュレーションプラットフォームの事業計画については「4段階に分けて考えており、ジャンルに特化したメディアの立ち上げが第1フェーズ、ヨコ展開が第2フェーズであり、今は第2フェーズまで来た」と説明した。今後は第3フェーズとして広告、第4フェーズとしてリアル産業ビジする。
具体的には、第3フェーズはネイティブ広告やアドネットワークで広告を提供するほか、第4フェーズでは「例えば『MERY』ならユーザーが気に入った服をネットで購入できるようにしたり、『iemo』であればリフォーム事業者とマッチングするなどを考えている」(村田執行役員)という。第4フェーズの展開については「全てのメディアが連携してサービスを行うとは限らない」(同)としており、運営は各メディアに任せる方針だが、ユーザーが拡大している「iemo」と「MERY」については、今年中にもネット販売やマッチングサービスなどを開始したい考えだ。なお、同社では仮想モール「DeNAショッピング」を運営しているが、ネット販売で協業するサービスについては外部・内部を問わない方針。
6日に記者会見したDeNAの守安功社長は「(昨年買収したキュレーション2社は)グループに加わったことで相乗効果が出ており、思い描いた成長を遂げている。今後もM&Aも含めて、スタートアップとの協業を積極的に検討してきたい」などと同事業の拡大方針を説明した。
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オリジナル記事:DeNAのキュレーション事業「DeNAパレット」、年来に10サービス展開しECとの連携も予定 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
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