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使ってもらえる広告」 からご覧ください。
読了しました。
●須田和博著「使ってもらえる広告」 - 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション(アスキー新書)
須田さんと言えば、mixi年賀状やファイブミニの体内怪人キャンペーンなどを手がけた博報堂のクリエイティブディレクターとして有名です。
広告が効きにくくなってきた時代の中で、須田さん独自の視点から「見てもらえないなら使ってもらえばいいじゃん広告論」を展開しています。
第一章「広告なんて、もういらない!?」、第二章「コミュニケーションはいま、こんなにデジタル」あたりまでは驚くほどサラサラ読めて、こりゃ1時間で読み終えてしまう?と思いきや、後半に向けてどんどん骨太な内容になっていきます。
第三章では、須田さんが手がけたファイブミニ「体内怪人」キャンペーンでの体験談や気づきが語られ、第四章以降でいよいよ本格的に「見てもらえる広告」から「使ってもらえる広告」への提起が行われています。
この「使ってもらえる広告」というモノ、読む前は、「ブログパーツとかのことかな?」と思ってたんですが、そんなんじゃない。アタリマエですが、もっと深いです。
須田さんは、広告というのは、その時代に最も影響力のある "似姿" になる、と考えていて、テレビなら「魅せる」、新聞なら「読ませる」、そして、Webなら「便利で役に立つ」なんじゃねーの?と言ってます。
本書では、「みんなメンドくさいからウェブを使うんじゃん。なのに、ウェブの中にまたメンドくさいコンテンツがあってどうするんだ?」なのです。
これをベースにした「使ってもらえる広告論」。表面的な実施施策やコンテンツとかじゃなくて、これからの広告のあり方のひとつの方向性を示していて、とても共感できました。
あと、この本は、特にクリエーターの方にオススメです。総合代理店のクリエーターなどが陥りがちな心理や行動を先回りして論じてくれていて、かなり参考になると思います。幅広い広告関係者の方々にオススメですが、特にクリエーターの方、必読です。
最後に思ったこと。
これは僕の推測だけど、須田さんが一番書きたかったのは、たぶん、第六章の「未来はルーツの中にある」だったんじゃないかな。「使ってもらえる広告は昔からあったこと(例えばビールの栓抜き)」、須田さんが「使ってもらえる広告」に辿り着くまでの歴史、総合代理店が向かうべき方向性(とか強み)、これからのユーザー像などなど。
2時間でさらりと読めて、示唆に富んでます。ちなみに、須田さんのブログ「インタラクリ」はこちら。twitterはこちらですw
ちなみに、本書は、アスキー新書の広告・PR・マーケティングシリーズの第四弾です。
●佐藤尚之著「明日の広告」 ※過去の書評
●本田哲也著「戦略PR」 ※過去の書評
●山本直人著『「買う気」の法則』 ※過去の書評
いずれも必読ですよっ!