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ニュースがソーシャル化する時代」 からご覧ください。
ソーシャルメディア、特にツイッターに代表されるリアルタイムメディアの普及に伴ってニュースの拡がり方が従来と変わってきた、ニュース自身がソーシャル化しつつある、という話題をブライアン・ソリスから。 — SEO Japan リアルタイムウェブの時代では、情報は既存の大手メディアが支えることが可能なインフラよりも早いスピードで動いている。出来事が具体化すると、ソーシャルパブリッシングおよびソーシャルシンジケーションプラットフォームにアクセスが集まり、思慮深く、そして、つながりのあるノード上に情報を推し進めていく。そして、このノードは世界中のソーシャルグラフを結び付けている。現在起きている出来事は、ソーシャルメディアが世界の面積を狭める故、世界中から注目を浴びることになる。 これはタイムリーな話題であり、実際に今年のTED カンファレンスで、クレイ・シャーキー氏はソーシャルメディアが歴史を作る仕組みについて発表することになっている。ソーシャルメディアは、変化を遂げ、記録し、そして、歴史を作っている。さらに、かつては無敵であったものの、現在は混乱、恐怖、そして、無関心が原因で困惑している業界に革命を起こそうとしている。彼らはようやくリアクションを起こそうとしているが、iPad、キンドル、ヌック、そして、その他のデジタルリーダーを使ってメディアのビジネスに新しい活力を与えるだけでは不十分である。 情報はこれらのアイテムがあってもなくても動いていく… ニュースは報道番組で初めて明かされるのではなく、ツイートによって伝わっていくのだ – これがヒューマンネットワークの効率、勢い、そして、影響を実証している。アップデートが反復される度に、ソーシャルグラフが高度に組織化された情報配信システムに姿を変える。このシステムは、スピード、範囲、インパクト、そして、反響がレベルアップした、ソーシャルウェブ版の「速報システム」とも言える。 私はツイッターを、ツイッター・ニュース・ネットワーク TNNと呼んだことがある。ツイッターが関連するニュースやトレンドを従来型のメディアよりも早く伝えているからだ。その結果、ツイッターやその他のソーシャルネットワークは、それぞれのネットワークの内部、そして、全体で異なるレベルでつながりを持つ大勢の人々にとって、情報の主要なソースおよび出来事の情報源としての確立された役割を今後も演じることになる。 私たちはもはや情報を発見していない。情報が私たちを発見するのだ。そして、トレンドのトピックは、展開するにつれ、出来事の状況に対する接点になる。 正確性 vs. 即時性 ソーシャルメディアは加速を続けており、そのプロセスのなかで、出来事と集団の意識との間の時間のギャップを大幅に縮め、徐々に情報を広め、人目を引くようになる。そのため、出来事の発生とジャーナリストの報道の間には裂け目が生じており、このギャップが、クラウドを主体とした情報のソーシャル化が介入するにつれ、ツイート、アップデート、そして、投稿によって埋められていく。 情報の裂け目は、つながりを持つ人々のアテンションダッシュボードを通して急速に広がる情報、そして、それぞれのネットワーク内部のトレンドのトピックの登場を通して強化された従来型のメディアによる主なニュースの報道とのギャップを意味する。この裂け目は、判別、記録、事実確認、そして、情報配信に必要な時間によって広がり、事実に完全に基づいていても、部分的に基づいても、市民メディアと競合している。 この裂け目は、ジャーナリズムおよび報道のサイクルを長引かせ、リアルタイムのウェブを動かすヒューマンアルゴリズムよりも遅れてしまうものの、真実と事実の発見、確認、そして、報道に対する熱意においてはジャーナリストは他者をリードしている。しかし、正確性を競うレースにおいても、ニューメディアのチェックとバランス能力は体系的に過ちを減らし、噂や推測をフィルタリングする。その結果、長年に渡って君臨してきたソースは、新事実を発見するための目的地としての支持を失いつつあり、その代わりに機密情報に対するリソースに姿を変え始めている。事実、大抵の場合、最新のニュースを伝えるのは、ツイート、ツイートピック、ツイットビッド、そして、ライブストリームである。 従来のメディアがニューメディアツールの技術に精通するようになるにつれギャップの幅は狭まってきているが、このギャップはまたジャーナリストがさらに関連性を獲得する機会でもある。情報を認証して、システムにフィードバックし、ニュースメディアからの承認されたコンテンツを会話に特化したメディアを通して配信する取り組みは、暫定の措置としても必要である – リンクバック、ブログのエントリ、ツイート、フェイスブックのアップデート等を介してさらにオーディエンスの層を広げることが出来るからだ。 そのため、レポーターから、新しいジャンル – メディアの原動力となるインフルエンサーへのシフトチェンジを前向きに行う必要がある。 電報 現在、メディアは、報道ビジネスがマインドシェア、つながり、そして、関連性を巡ってリアルタイムで競合するアテンション・エコノミーで競い合う状況に身を置かれている。今日、競合上の有利、そして、ニュースビジネスが持つメリットは、未確認の出来事の特定、認証、そして、報道の間の時間の短縮、そして、事実を重要なオンラインのソーシャルな案内人につなげる能力によって左右される。 すべてのメディアの未来は交流に基づいており、その価値は関連するオンラインネットワークでの貢献、協力、そして、その結果生まれる関係によって計測される。影響は、行動を促す能力だけではなく、知名度の状態を示すと言っても過言ではない。 明日の報道は実は今日必要とされているのだ。 電報が最新情報のソースとして働き、オーディエンスへニュースを流す人々が存在した時代があったが、現在、ソーシャルメディアはクラウドソースの電報を融合するだけでなく、オンラインおよびオフラインで重要な出来事を浮上させる活発な人間地震計の役目も担っている。その結果、ソーシャルアクティビティの鼓動に対する活発なつながりが、明日の報道デスクに座るための欠かせない資格となった。 リアルタイムコンテンツの生成の加速は、当面の差別化であるだけでなく、生き残るためには欠かせない取り組みでもある。この取り組みで私たちは、注目および重要性を巡る争いの戦場は、実際に交流する場所とは異なる点を学んでいる。情報が発見され、共有される場所が戦場なのだ。私たちは目的地ベースのニュースエコシステムから、ソース、交流、関係の参加型モデルへ移行しつつあり、ストーリーを特定し、人々が情報を読み、共有する場所で、そして、その方法を介してオーディエンスに結びつけることで、価値が上がっていくのだ。 情報の範囲、早さ、そして、インパクトが人間地震計によって計測されるなら、ニュースメディアは今すぐにソーシャルな地震計を採用し、情報を計測し、調達する必要がある。こうすることで、未来を巡って、そして、マインドシェアを巡って効果的に競うことが出来るようになる。 集団知能 私たちは集団知能の一翼を担っている。 情報が孤立する時代、または個人的に消費される時代は終わった。私たちは、共通の興味を基にお互いにつながっており、学ぶ能力は、協力およびソーシャルな配信の結果、育まれる。ソーシャルネットワーク、そして、ソーシャルネットワークを定める掛け替えのない関係とつながりを持つ能力が、変革を推進し、未来を展開する原動力となる。 先日Cision、そして、ジョージワシントン大学の戦略的パブリックリレーションズの修士課程に所属するドン・ベイツ氏が実施した調査によると、レポーター達はストーリーを調査する際にソーシャルメディアに頼っているようだ – ただし業界の習わしを一夜で変えるほどソーシャルメディアに依存しているわけではない。そして、関連するコンテンツを次の段階のオーディエンスに拡大することが出来る人々に情報をもたらすうねりを会話が形成している点が見えてきた。 ジャーナリストの55%は、ソーシャルメディアは報道およびストーリーの作成において“重要”または“いくらか重要”と答えた… 彼らが、ソーシャルメディアが事実のソースとして必ずしも正確ではないと認識または気づいている点は、予想の範囲内である。ジャーナリストの84%は、事実確認、認証、そして、報道の基準が欠けているため、ソーシャルメディアの情報は通常のメディアよりも遥かに、そして、若干信頼性に欠けると示唆している。ここにストーリーを調達し、認証し、そして、報道する機会が隠されている。このようにして情報の裂け目を生む差を縮めることが出来るのだ。 ジャーナリストが情報を見つけるために用いるソーシャルメディアの形式のなかで最も人気が高いのがブログである。そして、ニュースメディアの世界では、ニュースの第一報が流れた際に、またはツイートされた際に情報を得るために、ツイッター(現在第3位)等のマイクロネットワークに焦点を絞る必要があり、また、そうすることでチャンスが生まれるのだ。 レポーターがソーシャルな地震計になると、密使としてウェブ全体のソーシャルグラフにストーリーを広げることが出来るオーディエンスに情報を伝えるのは、レポーター、そして、ブランドのソーシャルメディア・ディレクターの役割である。 最終的に、私たちは自分達に値する注目、関係、そして、オーディエンスを得ることになる。協力関係に基づいた新たなジャーナリズムのハイブリッドが具体化すれば、自らの領域外でコミュニティにつながっているレポーター達は新たに関連性を獲得するチャンスに恵まれるだろう – つまり、ストーリー、そして、リアルタイムウェブのスピードで、あらゆるネットワークのリーチを越えて情報を動かす人々につながることが出来るのだ。 この記事は、Brian Solisに掲載された「The Information Divide: The Socialization of News」を翻訳した内容です。 ブライアン・ソリス独特の論文口調で内容は少し固めなのですが考えさせられる点は多い記事でした。ニュースが発生した時間と既存メディアやジャーナリストの報道までの時間にギャップがあり、そこをソーシャルメディアが埋めている現状、というのはなるほどという認識ですね。ソーシャル化したニュースが暴走しかねない可能性もあるわけですし、既存のジャーナリズムとソーシャルメディアがどう連携しあっていくのかという点は今後のジャーナリズムにとって不可避な課題でもあると思います。 [...]