高校で必修化「金融教育」、10代がまず学びたいのは「経済の仕組み」【LINEリサーチ調べ】

大人があらためて学びたいのは「投資の基礎」と「税金の種類と節税」。

LINEの調査サービス「LINEリサーチ」は、「金融の勉強」に関する調査結果を発表した。日本全国の15歳~69歳男女47,004人が回答している。

勉強の最大のハードル「情報が多すぎて何が正しいかわからない」

成年年齢の引き下げなどを背景に、2022年4月から高校における金融教育が必修化(義務化)された。「ライフプランニング」「そのための資産形成・家計管理」「金融や経済の仕組み」「消費生活・金融トラブル防止」「キャリア教育」といった観点から、お金の知識を見直すというものだ。一方こうした知識の勉強は、成人からのニーズも高いとみられる。

まず「金融についての勉強」をしたことがあるかを聞くと、「いま、している」13%、「以前していたが、いまはしていない」20%で、33%に勉強の経験があった。逆に67%が「これまでに一度もしたことはない」と回答。男女別では女性のほうが勉強経験のない人が多い。

勉強の方法・手段では、「インターネットの記事やブログを読む」「本を読む」「YouTubeを見る」といったものの他、「家計簿をつける」「家族や友だち・知り合いの話を聞く」などがあがった。

「今後(も)、金融について勉強をしたいと思うか」を全体に聞くと、「とてもそう思う」19%、「ややそう思う」33%と、半数以上が勉強の意欲を持っていた。男女差はほぼないが、年代別では、20代~30代をピークに意欲は減少するようだ。

また「金融の勉強を続ける・始める際にハードルになること・困っていること」を聞くと、「情報が多すぎて何が正しいか/何を信じていいかわからない」「何から始めていいかわからない」が上位だった。こうしたことから、高校での金融教育の必修化は、大きな意味を持ちそうだ。

「投資に関する基本知識」「税金の種類/節税対策」などが勉強したいことの上位

次に、「金融について勉強したい」と回答した24,685人に、「どのようなことを勉強したいのか」を聞くと、全体では「投資に関する基本知識」「税金の種類/節税対策」「資産形成の手段・方法」が上位となり、この3項目で上位を占めた。

年代別で見ると、10代は「経済の仕組み」がもっとも高く1位。また他世代にない「お金に関するトラブルの対処法」が4位に入っている。また「ローン/借り入れの仕組み」も他世代より多かったという。

30代~50代では、「投資に関する基本知識」「資産形成の手段・方法」「税金の種類/節税対策」が上位。20代と60代では「税金の種類/節税対策」が1位だった。

なお「勉強したいと思う理由」については、10代~20代と60代は「お金に関する無駄をなくしたい」、30代~50代は「将来のお金に不安がある」がトップだった。

調査概要

  • 【調査対象】日本全国の男女(LINEユーザー)
  • 【調査方法】スマートフォンWeb調査
  • 【調査時期】2022年12月21日~23日
  • 【有効回収数】546,475サンプル
  • 【集計対象】有効回収数のなかからランダム抽出した47,004サンプル(15~69歳)
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