「No.1」「ランキング1位」「業界トップ」広告、不快に感じている人のほうが多い可能性【マクロミル調べ】
マクロミルは、「No.1」「ランキング1位」「業界トップ」といった表現を用いた、いわゆる「No.1表示広告」ついて調査を行った。3年前(2019年)に行った同種調査との比較も行っている。回答者は全国20~69歳の1,000人。
「うさんくさい」「信ぴょう性に欠ける」などむしろ悪印象を与えている?
まず「No.1表示広告との接触状況(週・月あたりに見聞きする回数)」を聞くと、「週に何度も」37.3%、「月に数回」31.0%となり、計68.3%が月数回ほど見聞きしている。その際の印象だが、「好感を持つこともあれば、不快感を持つこともある」54.8%が半数を超えており、「好感を持つことが多い」15.2%と「不快感を持つことが多い」12.7%はほぼ並んでいる。一般的な広告に比べると、むしろNo.1表示広告は不快感をもたれており、半数を超えている可能性もある。
「No.1表示広告を見聞きした際の、商品・サービス対する具体的な印象」を聞くと、好印象では「人気がある」27.4%が特に多く、以下「流行っている」22.2%、「期待できそう」19.9%などが続く。一方、悪印象では「うさんくさい」38.1%、「信ぴょう性に欠ける」37.9%が特に多かったほか、「押し付けがましい」30.2%、「売り込まれているように感じる」29.1%が続くなど、広告手法そのものへの疑義が示された形だ。
そこでNo.1表示広告への印象について、「興味を持つ」「好感が持てる」「信頼できる」「買いたくなる」という回答を、2019年の同調査と比較した。その結果、これらすべての項目で「あてはまる(とてもあてはまる+ややあてはまる)」という回答が減少したことがわかった。コロナ禍を経て消費者は、No.1表示広告に対してより慎重な姿勢に変化したと考えられる。
さらに「No.1表示広告は購入意欲に影響するか」の回答を「影響する(かなり影響する+やや影響する)」で年代別に見ると、若い世代ほど多い傾向が見られたが、2019年と比べ30代以外の世代でスコアが低下していた。特に60代の落ち込みが目立つ。
なお「No.1表示広告に対する考え方」を聞くと、「広告で一番であることを強調する際は、事実に基づくべきだ」とした人が79.9%(そう思う+ややそう思うの合計)に達した。また「一番であることを強調する広告が増えた」と感じている人も54.7%と多い一方、「消費者へのアピールに最適だ」と考える人は35.5%にとどまるなど、鵜呑みにする消費者は一部に限定され、その他の多数派には不快感を抱かれている可能性が高い。
調査概要
- 【調査対象】全国20~69歳の男女
- 【調査方法】マクロミルモニタ会員に対するインターネットリサーチ
- 【調査時期】2022年7月27日~28日
- 【回答数】1,000サンプル(2015年国勢調査による、性別×年代の人口動態割付)
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