外出自粛期間で見るのが増えたのは「テレビ番組」より「無料動画」【インプレス総研調べ】
インプレス総合研究所は、「動画配信ビジネス調査報告書2020」を発表した。48の主要動画配信サービスを紹介するとともに、2.4万人を対象に利用率調査を実施。国内の動画配信ビジネスの最新概況や業界構造を分析し、With/Afterコロナでの動画配信サービスの今後を展望する内容となっている。本記事ではいくつかのトピックを抜粋して紹介する。
外出自粛期間で見るのが増えたのは「テレビ番組」より「無料の動画」
「外出自粛にともない在宅時間が増えたことで、どのような活動が増加したか」を全体に聞いたところ、「無料の動画を見る」27.5%が最多。次いで、「テレビ番組を見る」26.3%、「掃除や片づけをする」23.1%、「インターネットでの情報収集」21.2%が上位だった。
また「普段よく視聴する映像・動画の種類」では、「リアルタイムのTV番組」69.6%、「録画したTV番組」54.4%がツートップだが、以下「動画共有サービス(YouTubeなど)」41.9%、「無料の動画配信サービス(TVerなど)」28.6%、「有料の動画配信サービス」21.1%が続き、DVD利用などよりネット動画が上回っている。
性年代別に見ると、男性10代~20代、女性10代では、「動画共有サービス」が「リアルタイムのTV番組」「録画したTV番組」を上回った。昨年は、男性10代だけが「動画共有サービス」が最も高かったが、その傾向がさらに若年層で広がっていると言える。
有料動画配信サービスの利用率は21.5%、Amazonプライム・ビデオが突出
「有料動画配信サービス」の利用率を見ると、2019年の17.2%から4.3ポイント増加し21.5%。外出自粛での需要拡大に加え、各サービスのプロモーション強化、オリジナルコンテンツの増加、見逃し配信の浸透など、複数の要素が重なり利用が伸びたと思われる。
「利用している有料の動画配信サービス」では、「Amazonプライム・ビデオ」67.9%が、昨年からさらに5.2ポイント伸ばして1位を維持。以下「Netflix」19.5%、「Hulu」12.4%が続く。前年との比較では、「Netflix」(10.5→19.5%)、「U-NEXT」(4.8→9.5%)、「dアニメストア」(3.4→5.2%)が躍進した一方、「Hulu」「DAZN」「dTV」などは前年より数字を落としている。
一方「利用している無料の動画配信サービス」「利用している動画共有サービス」を聞くと、「YouTube」96.5%で突出。以下「Twitter」43.4%、「LINE」38.7%、「Instagram」31.2%が続いた。
なお視聴している動画のジャンルでは、有料動画配信では「洋画」「邦画」、無料動画配信では「日本のドラマ」、動画共有では「音楽」が人気だった。これらは、それぞれのサービスが注力しているコンテンツでもある。動画共有系サービスでは「ゲームの実況や攻略」「◯◯してみた」も人気だ。
調査概要:映像・動画全体の視聴状況と有料動画配信サービスの利用率調査
- 【調査対象】NTTコム リサーチの保有する消費者モニター
- 【調査手法】PC上でのウェブアンケート
- 【調査期間】2020年5月18日~20日
- 【有効回答数】24,660サンプル
調査概要:動画配信サービス利用者の利用状況調査
- 【調査対象】上記の映像・動画全体の視聴状況と有料動画配信サービスの利用率調査にて、以下の回答をしたもの
- 3か月に有料動画配信サービスを利用していると回答した者
- 無料動画配信サービスをよく視聴すると回答した者
- 動画共有サービスをよく視聴すると回答した者
- 【調査手法】PC上でのウェブアンケート
- 【調査期間】2020年5月22日~26日
- 【有効回答数】1,654回答
- 有料動画配信サービス利用者1,085回答
- 無料動画配信サービスをよく視聴する利用者781回答
- 動画共有サービスをよく視聴する利用者1,032回答
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