動画配信サービス、有料はAmazonプライム・ビデオ、無料はYouTubeが他サービスを圧倒【インプレス総研調べ】
インプレス総合研究所は、動画配信ビジネス市場の動向を調査した結果を発表した。本調査結果の詳細は、新産業調査レポート『動画配信ビジネス調査報告書2019[相次ぐSVOD新規参入とAdVODの浸透 ─ 国内事業者の戦略を探る]』として6月25日に発売される。
よく視聴する映像・動画、“ネット系の動画サービス”が若年層中心に着実成長
まずユーザーがよく視聴する映像・動画の種類については、「リアルタイムのTV番組」68.3%が1位。2位に「録画したTV番組」55.1%が続き、“放送によるTV番組”がTOP2を占めた。3位には「動画共有サービス」37.6%、4位に「無料の動画配信サービス」25.8%と続き、“ネット系の動画サービス”も着実に成長している。
また、TV番組やDVD・ブルーレイ視聴の比率が微減する一方で、複数企業の参入や話題のコンテンツの投入などにより、「有料の動画配信サービス」「SNS上の動画」が増加を見せている。
性年代別に見ると、男性10代では「動画共有サービス」63.0%がもっとも高く、「リアルタイムのTV番組」や「録画したTV番組」を上回った。男性20代でも「リアルタイムのTV番組」58.2%に並んで「動画共有サービス」56.4%が2位となっている。女性10代は、男性ほど差がなく「リアルタイムのTV番組」「録画したテレビ番組」「動画共有サービス」が60%前後でほぼ並ぶ。
一方、「SNS上の動画」は女性10代は、52.0%と他の年代より突出。女性20代(36.0%)、男性10代(33.6%)も高い数字を見せた。同様に「LIVE動画/LIVE配信」も男女10代は、他世代より高い。
有料動画、Amazonプライム・ビデオが他サービスを圧倒
3か月以内に有料の動画配信サービスを利用したと回答した人に、利用している有料の動画配信サービスを調査した結果、1位「Amazonプライム・ビデオ」62.7%、2位「Hulu」14.7%、3位「Netflix」10.5%となった。「Amazonプライム・ビデオ」は昨年から9.1ポイント増加しており、じょじょに1強の位置を占めつつある。
ただし、もっともよく利用する動画配信サービスについて、満足度を5段階評価で聞いたところ、1位「Netflix」92.0%、2位「Hulu」84.9%、3位「Amazonプライム・ビデオ」83.0%と、順位が入れ替わった。
利用者の半数以上がマルチデバイスで視聴
有料動画配信サービスの視聴環境を「パソコン」「モバイル(タブレットとスマートフォン)」「テレビ」の3つに集約し、その組み合わせを集計すると、もっとも比率が高かったのは「モバイルとパソコン」20.4%で昨年から4.2ポイントの伸び。以下「モバイル」18.0%、「パソコン」17.9%が続いた。
無料動画サービス、LIVE動画ともにYouTubeがトップ
「動画共有サービス」「無料の動画配信サービス」「SNSの動画」をよく視聴すると回答したユーザーに対して、利用しているサービス名を聞いたところ、「YouTube」97.0%が断トツのトップで、2位「Twitter」の45.8%に大きく差を付けた。また全体的に、Twitter、LINE、ニコニコ動画、InstagramなどのCGM系が上位に入り、コンテンツ提供型のGYAO!、AbemaTV、TVerなどを上回った。
また、LIVE動画/LIVE配信サービスをよく利用するユーザーに対して、利用しているサービス名を聞いたところ、1位「YouTube Live」73.0%、2位「ニコニコ生放送」46.9%、3位「LINE LIVE」27.9%、4位「Instagram Stories」24.3%、5位「ツイキャス」22.6%だった。有料サービスで断トツのAmazonプライム・ビデオに対し、無料サービスではYouTubeが強さを見せた形だ。
調査概要
- 【調査対象】NTTコム リサーチの保有する消費者モニター
- 【有効回答数】22,710サンプル
- 【サンプリング】性年齢階層別インターネット利用人口構成比(総務省 通信利用動向調査)に可能な限り整合するように抽出
- 【調査手法】PC上でのウェブアンケート
- 【調査期間】2019年5月10日~15日
- 【調査対象】有料動画利用率および映像・動画全体の視聴状況調査で有料の動画配信サービスを利用していると回答した人を対象に、利用率調査で得られた性年代別有料動画配信サービス利用者構成にできるだけ整合するように抽出
- 【有効回答数】1160サンプル
- 【調査手法】PC上でのウェブアンケート
- 【調査期間】2019年5月16日~21日
- 【調査対象】有料動画利用率および映像・動画全体の視聴状況調査で得られた性年代別利用者構成に整合するように抽出
- 【有効回答数】無料動画利用者568、LIVE動画/LIVE配信利用者226
- 【調査手法】PC上でのウェブアンケート
- 【調査期間】2019年5月16日~21日
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