自分自身の健康を守り対処する「セルフケア」、8割が共感するも半数しか実践できていない【第一三共ヘルスケア調べ】

自宅の常備薬、20代男性だと「持っていない」という人も2割近く。

第一三共ヘルスケアは、「健康とセルフケアに関する実態調査」の結果を発表した。調査期間は3月4日~5日で、1,000人が回答している。なおこの調査では「セルフケア」を「自分自身の健康を守り対処すること」と定義している。

「セルフケア」にかける費用、1月あたり平均は4,697円

まず「セルフケア」という言葉の認知では、25.0%が「意味、内容まで知っている」と回答。「言葉だけは知っている」54.7%と合わせ、約8割が認知していた。セルフケアという考え方そのものについても、82.6%が「共感できる」と回答している。一方で、実践度については、「できている」「どちらかというとできている」の合計が54.3%で、ほぼ半数に留まった。

「セルフケアができていない」と答えた457人にその理由を聞くと、「仕事が忙しい」39.8%、「健康管理に気を使うのは面倒」26.7%、「使えるお金が少なく生活の選択肢が少ない」21.9%が上位。性年代で見ると、30代では「仕事が忙しい」を上げた人が多い。

1月あたりのセルフケアにかける費用は平均4,697円。役職別で見ると、管理職・経営者・役員などと一般社員との間で、かなりの格差があることがわかる。このへんは役職の有無だけでなく、役職者≒高齢者という面もあるだろう。

自宅の常備薬、20代男性だと「持っていない」という人も2割近く

ここで「自宅の常備薬」について聞くと、「きちんと把握している」という人は全体の29.8%、「なんとなく把握している」47.7%、「ない」8.3%などとなった。性年代別で見ると、男性は女性に比べ常備薬について把握しておらず、特に20代男性は、17.8%が「自宅に常備薬はない」と回答している。

自宅の常備薬を把握していると答えた775人に「種類」を聞くと、「かぜ薬」82.8%、「解熱鎮痛薬」71.0%、「目薬」61.2%、「外用鎮痛消炎剤」59.2%、「胃腸薬」59.0%が上位だった。

勤務状況と健康の関係、やっぱり休まない日本人?

続いて「勤務状況」をさまざまな角度から聞いた。1か月の労働時間は平均で160.6時間、残業時間は15.6時間。1年間の有給休暇の取得日数は平均で9.4日だった。有休取得日数が「0日」という人も16.7%存在した。

「体調不良時の出社実態」を聞くと、「耐えられる程度の体調不良であれば出社する」77.5%、「人に引き継げない仕事があれば出社する」72.9%、「医療機関でインフルエンザなどの感染症でないことが分かれば出社する」61.0%で、「この3つのうち、いずれかが当てはまれば出社する」した人は86.5%にまで達している。

「熱が何度あれば仕事を休むか」という質問にも、「38.0度」という回答が最多(平均値37.8度)、「体調不良時に会社を休んで療養することを優先するか」という質問でも、「療養を優先」(当てはまる+やや当てはまる)が53.3%で、かろうじて半数が超えたが、仕事を優先する人と二分している状態だ。

高齢化社会を踏まえ、「何歳まで働きたいと思うか」を聞くと、「65.0歳」が最多。「70歳になっても元気に働く自信があるか」と聞くと「ある」は36.6%に留まった。「人生100年時代の働き方」に対しては「就労において健康がますます重要になると思う」90.9%、「高齢でも元気に働ける人が重用されそうだ」83.7%といった声が多かった。

調査概要

  • 【調査対象】全国の20代~60代の働く男女
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査期間】2020年3月4日~5日
  • 【有効回答数】1,000人
     
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