キャッシュレス決済、新規利用層の71.9%が「もっと早く使っておけばよかった」と後悔【JCB調べ】
ジェーシービー(JCB)は、「キャッシュレス・消費者還元事業に関する調査2019」の結果を発表した。2019年10月1日の消費税増税、同時にスタートしたキャッシュレス・消費者還元事業を受け、キャッシュレス決済の利用実態について調査した内容だ。
キャッシュレス決済、新規利用層は継続利用層より「QRコード決済・バーコード決済」が多め
「2019年10月より前に、キャッシュレス決済を利用していたか」をまず聞くと、「その前は利用していなかった(新規利用層)」13.5%、「その前から利用していた(継続利用層)」は86.5%だった。
全回答者(1,000名)に「キャッシュレス・消費者還元事業で利用しているキャッシュレス決済」を聞くと、「クレジットカード決済」79.4%が最多。以下「電子マネー決済」52.5%、「QRコード決済・バーコード決済」46.7%の順だったが、新規利用層(135名)と継続利用層(865名)を分けてみると、新規利用層では、2位「QRコード決済・バーコード決済」60.0%となり、「電子マネー決済」を上回っている。2019年に盛り上がった“○○Payのブーム”もあり、新規利用を始めたという人が多そうだ。
キャッシュレス決済への感想「もっと早く使っておけばよかった」「少額でも気にせず使える」など
キャッシュレス決済の新規利用層(135名)に、「キャッシュレス決済に対する考え」として「キャッシュレス決済は、使ってみると便利だったと思うか」を聞くと、「非常にそう思う」32.6%、「ややそう思う」57.0%で、合計89.6%が利便性を感じていた。さらに「キャッシュレス決済を、もっと早く使っておけばよかったと思うか」を聞くと、「非常にそう思う」23.0%、「ややそう思う」48.9%で、合計71.9%が後悔している様子が伺えた。
また全回答者(1,000名)に、「キャッシュレス決済をしていて感じること」を聞くと、「キャッシュレス決済対応のお店が増えた」54.5%が最多。以下「少額でも気にせず使える」40.4%、「ポイントがよく貯まる」36.4%が上位となった。性年代別では、20代男性は「ポイントがよく貯まる」、50代・60代女性は「少額でも気にせず使える」が他層と比べて高い。
キャッシュレス決済の継続利用層を「キャッシュレス決済の利用頻度が増えた層」と「利用頻度は変わらない・減った層」を分けて感想を見ると、「少額でも気にせず使える」は増えた層51.5%、変わらない・減った層28.1%、「ポイントがよく貯まる」は増えた層44.2%、変わらない・減った層25.7%、「周囲に使う人が増えた」は増えた層35.6%、変わらない・減った層16.4%となった。こうした利便性や安心感から利用頻度が増えた人が多いようだ。
「還元事業が終了したら、キャッシュレス決済を利用しなくなる」という人も1割ほど
なお、キャッシュレス・消費者還元事業による影響を探るため、全回答者(1,000名)に、「キャッシュレス・消費者還元事業によってポイントが還元されることを考慮して行ったこと」を聞くと、「買おうかどうか悩んでいたものを購入した」は23.0%、「商品・サービスのグレードを上げて購入した」は13.4%だった。若い年代ほど高い傾向が見られたという。
キャッシュレス・消費者還元事業は、2020年6月末で終了する予定となっている。全回答者(1,000名)に、「キャッシュレス・消費者還元事業が終了した後もキャッシュレス決済を利用するか」を聞くと、「利用すると思う」「どちらかといえば利用すると思う」の合計は89.2%で、継続利用の意向が非常に高い。ただし裏を返すと「還元事業が終了したら、キャッシュレス決済を利用しない」という人が1割ほど存在することとなる。
新規利用層(135名)については、「利用すると思う」31.9%、「どちらかといえば利用すると思う」45.2%で、合計77.0%とやや数字が下がる。あくまで還元事業の期間のみ利用するという人、いまだ慎重な様子見の人も多いようだ。
■調査概要
- 【調査対象】キャッシュレス・消費者還元事業の対象店舗でキャッシュレス決済を利用したことがある、全国の20歳~69歳の男女
- 【調査方法】インターネット調査(調査協力会社:ネットエイジア)
- 【調査期間】2019年12月9日~11日
- 【回答者数】1,000名
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