アプリ内広告、メディアバイヤーの過半数がプログラマティック広告の在庫品質に懸念【パブマティック調べ】
パブマティックは、2019年国内市場における「アプリ内広告」について意識調査を実施した。メディアバイヤー(国内アプリ内広告出稿者である広告主と広告代理店)100名から回答を得ている。
なお本調査における「プログラマティック広告」は、“DSPを通して買い付けを行うアプリ内広告”に限定し、アドネットワークやソーシャルメディア経由での広告は含んでいない。また広告代理店所属の回答者には、現在担当している主要クライアント1社を想起し回答するよう依頼している。
広告主と広告代理店では、アプリ内広告の出稿先やKPIに違い
まず「デジタル広告予算におけるアプリ内広告予算の割合」を聞くと、平均28%。 広告主、広告代理店それぞれで見ると、広告主の20%に対し、広告代理店は35%とかなり上回る。
「アプリ内広告を実施する目的」を聞くと、広告主は「ブランディング」46%がトップだが、広告代理店は「アプリのインストールを促す」56%がトップだった。
「アプリ内広告を出稿しているプラットフォーム」を聞くと、Facebook、Twitter、LINE、Google App Campaignsなどのクローズドプラットフォームがやはり強い。それ以外だと、ニュース、ヘルスケア/ライフスタイル、ゲームといったアプリへの出稿が多い。バイヤーの属性別で見ると、「ゲーム」は広告代理店52%:広告主24%と倍以上の差があるという。
「アプリ内広告のキャンペーンを評価するKPI」としては、「獲得単価:CPA」56%が過半数でトップ。以下、「クリック単価:CPC」34%、「インストール単価:CPI」32%が続いた。バイヤー属性別で「インストール単価(CPI)」は、広告代理店44%:広告主20%とこれも差が大きい。やはり広告主と広告代理店では、“アプリ内広告を実施する目的”に差異があることがわかる。
DSPの課題、媒体社の在庫品質に対する懸念が浮き彫りに
「アプリ内広告を出稿しているプラットフォーム」では、DSP経由でプログラマティック広告を買い付けしているバイヤーも16%存在した。そこで「アプリ内広告枠をプログラマティックに買い付けする際の課題」を聞いてみると、1位は「ブランドセーフティー」51%だった。以下、「アドフラウド」48%が続き、「効果的なターゲティング」42%を上回った。デジタル広告の効果以上に、“価値毀損”を懸念していることがわかる。
なお「アプリ内広告をプログラマティックバイイングしない理由」としては、「現在の広告で満足している」32%に続き、「プログラマティックバイイングについて知らない」31.%があがっており、そもそもの知識不足・認知不足も明らかとなった。「DSPを経由したプログラマティックバイイングはフラウド率が高い」27%も気になるところだ。
調査概要
【調査対象】メディアバイヤー(国内アプリ内広告出稿者である広告主、広告代理店)
【調査期間】2019年9月~10月
【調査機関】デジタルインファクト
【回答者数】100名
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